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2050年の暮らしはどんなイメージか
CO2ゼロ社会からのバックキャスト
(一財)持続性推進機構・理事長
(独)製品評価技術基盤機構・名誉顧問
東京大学名誉教授・国連大学元副学長
安井 至
http://www.yasuienv.net/
COP21のための日本の約束草案
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CO2排出量
G7の基準年
第一次安倍内閣提案
26.0%削減(2013年比)
2016.06 エルマウ・サミット首脳宣言
世界全体の温室効果ガス排出の大幅な削減が必要であることを強調する。
2050年までに2010年比で最新のIPCC提案の40%から70%の幅の上方の削減とすることを共有することを支持する。=先進国は、2000年比で80%削減ぐらい。⇒ 第一次安倍内閣での閣議決定
2050年までにエネルギー部門の変革を図ることにより,革新的な技術の開発と導入を含め,長期的にグローバルな低炭素経済を実現するため。
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パリ協定の基本は、ここにあった
「2050年80%削減」を実現するために、26.0%削減を何回やる必要があるのか
14.0億トン スタート
2.8億トン ゴール
2030年までに、15年かけて26%削減
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簡単な計算をすれば
4.3回となる
バックキャスト図解
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2030年 2050年
2013年比▲26%
100%削減80%削減
2015年
しかも、これで終わりではない
その先のいずれかの時点、多分、2080年ごろには、
大気中のGHG濃度を増やさない!
まあZero Emissionと思えばよい!
2050年の80%削減程度を
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Quasi Zero Emission
Net Zero Emission
1.基本的な方針をどうする
極限からのバックキャスト
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Net Zero Emission
日本列島の成立
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日本という国土の特殊性
太平洋プレートが北米プレートに、フィリッピンプレートがユーラシアプレートに潜り込むとき、プレートの上部にある石灰岩質などのカスで日本列島は作られた。例外が伊豆半島(火山島だった)。
化石エネルギー資源がほぼ皆無
鉱物資源もほぼ皆無(例外が石灰岩と海底のマンガン団塊)
地形が急峻である ⇒ 大規模水力。風力に不適、平地が少ないため、太陽光にも限界。
海が深い、特に、太平洋側は急に深い⇒ 洋上風力も大変
巨大地震と巨大津波がある9
日本列島の成立 詳細
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日本の歴史的悲願=自給!
世界で、エネルギー安全保障上問題のあるほぼ唯一の先進国
歴史的に、第二次世界大戦は日本の石油戦争だった
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基本的方向性
→“自給”&Net Zero Emission
人口減少を活用する
徹底的省エネでエネルギー自給を目指す
世界平和への貢献
石油から得られた水素の中東からの輸入は考慮する
再生可能エネルギーは、最大限活用
安定な再生可能エネルギーを価格的に優先
具体的には、地熱の最大限の活用:ただし、観光資源とのバランスを必須要件とする
再生可能エネルギー専用の不安定電力網
地域再生の鍵
超安全な次世代原発が使えれば使う:耐地震性12
自給を諦めれば、、、、
国際送電線を韓国、中国へ
⇒ ヨーロッパ的国際送電網を作る
⇒ そして、地震のない韓国と中国東岸から原発製の電力を輸入する
2050年までなら、サハリンから天然ガスというという選択肢もあるが、2050年以降になると、天然ガスも高炭素エネルギーとみなされるので、そのままでは無意味。
⇒ CCSをサハリンで実施し、水素パイプラインを北海道へというシナリオになる
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“自給”を目指すとすれば
再生可能エネルギーは基本的に“自給エネ”
それぞれの家庭、ビルなども“自給”が原則?
地域でエネルギー“自給”を目指す
社会制度の最適設計による経済的合理化
極限の省エネ技術開発を支援し、イノベーション!
排出権取引、環境税、FITなどの組み合わせ
CCSを制度化する
再生可能エネルギーに適した電力網と通常の電力網との共存した社会制度
都市ガスの水素化が進行
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2.気候変動対応の復習
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CO2排出量/年 MtonーC/Year世界全体 工業国とその他
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350GtC
700GtC
2080年
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IPCC AR5 WGⅠ
未来永劫成立する関係
現在
2080年どちら?
どちらでもその後の排出許容量はゼロ
Vb
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Allowance of
IPCC AR5 WGⅠ
Integrated Assessment Model
2.0℃
2.5℃
3.0℃
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現在
1500GtCO2
21世紀前半 後半
300GtCO2
化石燃料枯渇領域
石油・天然ガス地中に残る
中東経済大破綻テロが支配する世界
20www.regjeringen.no/contentassets/17f83dcdadd24dad8c5220eb491a42b5/04_rystad_energy_production_under_2ds.pdf
21世紀前半の限界が2℃=1500GtCO2なら化石燃料は?
石炭の81%石油の42%
天然ガスの46%が余剰
8. August 2013
CCS処理で水素源?
化石燃料枯渇のリスクを問題した過去から余剰になることでの国際情勢の不安定化リスクへ
CCS=Carbon Capture and Storageor Carbon Capture and Sequestration
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Cost for separation ONLY = $30/ton-CO2 = $12.5/Barrel(for Petro)
OIL → Hydrogen and CO2
CO2 for Enhanced Oil RecoveryH2 for Export to Other Countries
=EOR
https://www.ipcc.ch/pdf/special-reports/srccs/srccs_wholereport.pdf
3.個別技術・制度の予想
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3-1.自給:ZEHとZEB
3-2.電力と水素供給、蓄電力
3-3.電気化と省エネの各論
3-4.脱炭素と社会制度設計
3-1 自給:ZEHとZEB
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Zero Energy House 郊外向け
24電池へ
日常生活の2050イメージ 住んでいる家は、断熱が完璧
ガラス窓はすべてガラス3枚入りのサッシ
暖房は、北海道でもエアコン なぜなら、灯油を家庭で使うことは禁止されているから
ただし、エアコンは、地中熱利用のタイプ
都市ガスは、水素になっている。ただし、ガスレンジは存在していない。台所の熱源も電気。
水素は、燃料電池用で、不安定な電力の安定化にも貢献している
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理由:排出するCO2がゼロでない熱源には、CO2を集める設備を設置することが義務化されている。家庭用、運輸用では無理。
ビル:ゼロエネルギービル 高層ビルは、流石にゼロエネルギービルにはならない。
となると、5階建ぐらいが望ましい。
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高層ビル:外部からの電力と水素で 外部からの電力は安定型であるが、それでもときに不安定になる。
かなり大型の蓄電池、水の電気分解で水素を作る装置などが設置されている。
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ゼロエネルギービルフランスの例合理主義のみ
使用する技術*省エネ徹底的な断熱地中熱エアコン部分冷暖房LED照明
*創エネ 太陽電池*蓄エネ 電池
ビルでは太陽電池の面積が不足
壁面用の太陽電池も重要:未開発
人間に働きかけて誘導する行動変容
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Bullitt Centerシアトル、ワシントン州世界でもっともグリーンなビジネス用ビルディング
外の景色と健康のために登りたくなる階段=Irresistable
Staircase活動量計を強制?階段が復活!
日本でやるなら
デパートなどの正面入り口には、エスカレータではなく、階段を設置
女性が登りたくなるような階段のデザイン
そこからの景色も最高!?!
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日本の結婚式場の階段
3-2. 電力と水素供給そして、蓄電力
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電力網はどうなるか
全国グリッド:一応、安定電力供給が前提
50、60Hz共存の状況を考えると、直流幹線網?
50Hz域
風力のポテンシャルは、陸上、洋上ともに北海道と東北、そして、千葉に多少
北海道、津軽地方などの洋上風力の電力
東北地方などの地熱発電
60Hz域
風力のポテンシャルは九州と山陰に若干ある
地熱は九州に多少
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風力ポテンシャルマップ
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陸上風力 洋上風力
地熱の発電ポテンシャル
北海道
東北
北陸
群馬・長野
静岡
大分・熊本
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電力の供給・蓄電 2050
一戸建ての家庭には、太陽電池が100%設置されている。
静岡県など冬の晴天の多い地域では太陽熱温水器も設置。
蓄電池がかなりの家庭に設置されている。なぜならば、ときどき、電気の価格がほとんどタダになるときがある。
再生可能エネルギーが主要な電力源になっていて、条件が良いときには、かなり電力が余るから。
電気自動車をもっている家庭は、その電池を家庭用の配線に接続し、蓄電用にも活用している。
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大牟田メガソーラの発電量
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日本中の空地が太陽電池で埋まっている
すべての空き地には太陽電池
駐車場には太陽電池の屋根
寿命が来た太陽電池は、ガラス(透明度の高い特殊品)がもっとも価値があって、丁寧に分解されてガラスがリユースされている
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長崎風力発電所
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定格出力50,400kW(2,400kW × 21基)
WWFの世界100%自然エネルギーシナリオhttp://www.wwf.or.jp/activities/lib/pdf_climate/green-energy/WWF_EnergyVisionReport_sm.pdf
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疑問点 1.Bioの技術的進化は期待できるか2.自動車は何で走るのか3.不安定な電力はどうするか
WWF世界シナリオ続き
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不安定な発電
72%
発電用
稼働率 太陽12%、風力25%(陸上)、風力33%(洋上)ぐらいこれが最高効率で動くと、瞬間的に想定の4倍の発電量になり
最低効率だと、瞬間的に想定の1/4の発電量になる。
(EJ)
『ゆらぎ』の分類 再エネの分類用
周波数:1/100秒程度のゆらぎ
短時間:1秒から1分
日内変動:昼間と夜間
天候変動:晴雨、風況、降雨量
季節変動:夏と冬 → 化学エネルギーへの転換
異常気象:豪雨、暴風、超大型台風
枯渇型変動:渇水、過剰採取
地球の変動:気象、海流
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ドイツ
Motor Fuel
石油は中東の安定のために
水素化されて輸出されている
残ったCO2は、生産量が下がった油田に注入されて(=EOR)、残った油を有効に回収する手段に使われている
水素は液体水素として輸出
一部は、アンモニアなどに変換されて輸出されている
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液体水素運搬船 川崎重工
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意外:ゴミ焼却場からの排気が売れる
プラスチックは燃やせないゴミになる
炭化し水素を分離して、炭素分は埋めている
ゴミ焼却炉で燃やせるものは、大部分が、植物起源、動物起源なので、カーボン・ニュートラル
そのため、排気からCO2を分離すると、そのCO2は有価物になる
このCO2と水素から、メタンが合成されている
このメタンは、マニア向けの内燃機関エンジンを搭載した車の燃料
あるいは、夏の再生可能エネルギーを冬まで保存するために使われている
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電力貯蔵と平滑化が商売に
(1)季節変動(夏に多、冬は少)のために、水の電気分解水素とバイオマス発電からのCO2を原料として、ゼロカーボン炭化水素が合成され、備蓄されている。
(2)日変動対応として、特性の異なる各種電池が組み合わせて使われている。
(3)揚水発電はかなり開発が進む。日本では、その代替技術が活用されている。
(4)代替技術は、Fly Wheel、Compressed Air、
大規模なフロー電池、Na-S電池、水素貯留(NH3も)
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エネルギー変換
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(5)家庭やオフィスへ供給される電力:安定な電力は非常に高価。不安定だけれど安価(ほとんどタダ)な電力の二種類に。
(6)極めて安価な電力を貯蔵するために、各家庭に10kWhの電池が必須。そのため、この電池への投資のために、一人あたり100万円オーダーの投資が普通になっている。電気自動車の電池は、駐車時間が長ければ、これを代替可能。
(7)工場も同様だが、再生可能エネルギーを自己供給をするところが増える。
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電力貯蔵と平滑化 その2
EVと電力系統
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Smart V2H
どうしても化学エネルギーが必要
備蓄用
年単位のゆらぎ『季節変動』への対応
日照時間と太陽の南中高度のため太陽光発電が変動することが原因
夏に大量の電力を発電し、冬にそれをどう使うのか ⇒ 備蓄
移動用
電池は可能だが、重く、体積も大、高価
液体燃料が理想的 体積が少ない、形が自由自在
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電力を移動・備蓄に適した化学エネルギーに変える
エネルギー・キャリアという考え方
◆水素(一次キャリア):余剰電力で水を電気分解
液体水素にして運搬
▲二次キャリア
水素と有機化合物とを反応させて液体化
合成炭化水素:水素とバイオマスから得たCO2
を反応して、炭化水素を製造
アンモニア:同上の水素と窒素から合成
金属:電力と水素で金属を製造、亜鉛、マグネシウムなど
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水素とトルエンによるキャリア
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ただし、1分子のトルエンに6原子の水素なので、効率はもともと6.5%しかない → 本命ではない?
本命は? (1)アンモニアという説(有害なので問題あり)(2)炭化水素という説(炭素原料をどうする)
3-3.電気化と省エネの各論民生用・運輸用のエネルギーは電気と水素(アンモニア?)
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自家用車は?
電気自動車か水素燃料電池車
充電用の電気は、その日の天気によって、大きく変わる。
水素の価格は、まあまあ一定だけれど、台風の後などには、かなり高いこともある。
2050年までであれば、プラグインハイブリッド車の可能性もある。
ただし、国によっては(例えばブラジル)、エタノールのようなバイオ燃料が使われている。
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トラックは?
小型トラックは、自家用車と同じ。
大型トラックは、
長距離輸送用のトラックは、高速道路のもっとも左の車線には、架線と路面から電気が取れるようになっている。
このトラックには、数10km程度走行できる電池も搭載されている。
高速道路の中央部は、コンテナを自動搬送する設備が設置されている。
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電気トラックの実例
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日立建機のWebより
http://blog.livedoor.jp/janome_gotyou/archives/1910999.html
大型船舶用のエネルギーは、液体水素で動くことが普通になっている。
飛行機のエネルギーは、酸素を分子中に含まない炭化水素だけが候補になるので、バイオ燃料(例えば、バイオエタノール)を改質した炭化水素が用いられている。
Quasi Zero Emission時代には、20%の排出量を航空機業界として確保する時代になっている可能性もある。
現オイルサーチャージの変わりに、環境税を払っている状況がもっともあり得るかもしれない
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船舶と飛行機のエネルギーは?
日常の買い物
ペットボトルの水がかなり高くなった
なぜなら、石油を原料とするプラスチックの焼却が禁止された。
焼却可能なプラスチックは、植物起源で、これは高いので、容器代が高い。
そのため、リユースが可能なプラボトルに入れられている。
高級品が欲しい人は、ガラスびん入りを選択する。勿論、ガラスびんもリユースされている。
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3-4.脱炭素と社会制度
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3-4-1.80%削減の残り20%の行方は?
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Quasi Zero Emission
電力だけでは不可能な製造業が許容される20%分を何に割り振る対象
(1-1)日本のように、鉄鋼やセメントの製造が継続していると考える国では、排出できる20%分の排出権の大部分は、鉄鋼とセメントに入札によって売られる。
一部の高熱利用産業(ガラス製造)も含む
(1-2)CCSは、万一の漏えいのリスクなどがあって、一民間企業よりも、国営に近い特殊企業が請け負うのが妥当
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鉄鋼の生産
炉の頂部から鉄鉱石とコークスを交互に装入し、炉の下部より熱風を吹き込み、 コークスの燃焼により発生したCOガスで鉄鉱石が還元され鉄になる。 炉内の温度は2000℃。
61http://www.nisshin-steel.co.jp/saiyo/process/
セメントの製造
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セメント1tの製造に必要な原料は、おおよそ石灰石1,100kg、粘土200kg、その他原料100~200kg
CaCO3 → CaO + CO2 約440kgのCO2が放出
3-4-2.排出量取引とCCSの関係
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排出量取引は、キャップが非常に厳しいために、通常の省エネでは、余剰分がでない
唯一、排出量を稼ぐことができる技術はCCS
すなわち、CCSに必要な費用が、排出量取引の基準価格を決める状況
CCSは、基本的に廃棄物処理なので、できればやりたくない
まあ、20年程度、合計20億トンぐらいで止めたい
日本国内でのCCS
CCSには大きな投資リスクを伴う
設備価格が自由な取引に見合うのか
海底に蓄積するとして、その使用権を誰が保証するか
もしも漏洩した場合に、どのように責任を取るか
などの状況のために、政府系の特殊会社がCCSを運用することが無難なのではないか
地域としては、やはり製鉄業、セメント製造との関係で、山陰、北九州の沿海域か
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3-4-3.環境税はどうなる
2030年以前の導入が必須??
すべての化石燃料の燃焼が対象。当然、排出CO2あたりとする。CCSなしの石炭発電がかなり高価な税率。
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3ー4ー4.再生可能エネルギーの導入とFITの適正な関係
★電力網への負荷を基準★自然環境への負荷を基準
地熱の価格がもっとも有利になるか
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安定発電が可能な再生可能エネ
バイオマス:林業の残材なら成立するが、林業自体の持続が難しい?
水力:大規模水力の開発余地なし、中水力は、余り頼りにならない
地熱:難点=開発費、適地が国立公園内
高温岩体発電:まだまだ未来技術
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比較的安定な再生可能エネ 洋上風力:コストが陸上風力の数倍、海中を送電するには直流化が必要で高価
潮流発電:技術が未完成、漁業権などとの問題が残る。(しかも、時間的には不安定)
再生可能エネルギー導入量と予想量
累積導入量 認定容量 予想導入量ポテンシャル
平成24年6月 平成26年11月末 合計 万kW 万kW %
太陽光(住宅) 470 334 804 -- --
太陽光(非住宅) 90 6688 6778 24780 27.4
風力 260 143 403 7000 5.8
地熱 50 1 51 792 6.4
中小水力 960 34 994 3464 28.7
バイオマス 230 148 378 740 51.1
海洋エネルギー 0 0 0 1395 0.0
合計 2060 7348 9408 38171 24.6
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ポテンシャル100%導入でも、現在の総発電量の80%しかし、洋上風力のポテンシャルは想定されていない。
バイオマス発電導入2030予定
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バイオマス発電の例宿毛バイオマス発電所
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場所
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バイオマス発電の最大可能量
50億m3の1%伐採
=5000万m3
≒5000万トン
燃やせる量20%なら1000万トン
バイオマス発電だけで全電力供給
→20億トンが必要
最大可能量は全発電量の0.5%ぐらいか
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バイオマスFIT購入価格
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5.ほぼ結論へ
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MtCO2
Non Energy
Energy Conv.
Freight
Passenger
Office
Home
Industries
CCS
Non E
Gas
Petro
Coal
一応80%削減しかし、CCSに過剰依存 CCS分を100MtCO2へ
=1億トンQuasi Zero Emission
結論1 2050年の80%削減は
『20%も、まだ排出できるのだ!!!』
20%の割り振り方は、鉄鋼、セメント、高熱の3つのキーワードの産業優先
しかし、入札制とする
場合によっては、航空機用もありだが、
国際路線は別枠:理由は、国別という概念が不適合だから
国内路線の排出量は全運輸部門の4%76
Quasi Zero Emission
結論2 2050年を超えるには?
キーワードは“自給”だが、日本の国土の特殊事情を考慮すると、常に、エネルギー供給途絶リスクを考える必要がある
人口減少は、実は、強い味方である
2100年日本の人口は、恐らく4500万人
人口が経済規模を決めるから移民を入れるというドイツ的な発想は、化石燃料時代の話
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Net Zero Emission
再生可能エネルギ-の割合をさらに増加するには?
洋上風力を設置することになる。
まずは、電力消費量をある程度下げる必要がある。
2050年には人口が9000万人台になるので、一人当たり供給量が同じなら20%減。
しかし、家庭へのエネルギー供給はほぼ電力のみで石油・ガソリンはなし、ガスは水素化されて現状程度。省エネは不可欠。
ビル・建築物の省エネとエネルギー自給がどんどんと進行させることが必須。
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Net Zero Emissionへ
原発に依存するという各国のシナリオ
中国・韓国は、依存拡大路線
ヨーロッパ(フランス・英国)、米国は、依存度縮小するが継続の方針
ドイツと日本が、ゼロ原発を目指す可能性がある国
個人的見解は、現在の第3世代原発は超長寿命核種が副生するという点で、欠陥商品である
Npー237=214万年、Amー241=432年
日本が近々持つであろう≒50トンのプルトニウムは、テロに狙われると危険
対応は高速減容炉&SuperSafe第4世代原発か?
特に、前者は必須なので、開発開始をどこで決断
現時点だと、ASTRIDプロジェクトが近い79
Net Zero Emission時代への対応リスクを比較する議論ができるか
各種リスク
化石燃料燃焼のリスク ⇒ 大きい
CCSのリスク ⇒ 不確実
韓国から電力輸入のリスク ⇒ 嫌な気分
水素の輸入のリスク ⇒ 義務
バイオマスの輸入のリスク ⇒ 量的
自前の原発開発のリスク ⇒ なんとかなる
軽水炉運転継続のリスク ⇒ 2065まで
プルトニウム所持のリスク ⇒ 増加傾向80
21世紀の地球設計図「地球と人間活動:フロー経済への転換」
自然エネルギーへ 化石燃料はCCSが必須
核燃料 長期的には離脱?(汚染は論外)
廃棄物(CO2、核燃料) 地球の処理能力内
物質資源 すべて有限 「再生をする」
金属・鉱物資源 →自然エネで丁寧リサイクル
プラスチックは焼却不可なので、再生・再使用が加速
環境資源(生態系)
各種環境維持機能 かなり脆弱、保全が必要
再生可能資源
生物資源 再生速度の範囲内で使用
淡水資源 再生速度の範囲内で使用81
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太陽が毎日くれるお小遣い(=再生可能エネルギー)ですべてをまかなう
先祖が貯めた財産を3代で食い尽くす
(地球が数億年かけて溜め込んだ化石燃料を数100年で使い尽くす)
青森県登録有形文化財翠明荘(旧高谷家別邸)土蔵
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