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Title
Critical involvement of pneumolysin in production of IL-1αand caspase-1-dependent cytokines in infection withStreptococcus pneumoniae in vitro : a novel function ofpneumolysin in caspase-1 activation( Abstract_要旨 )
Author(s) Mohsin Shereen Shoma
Citation Kyoto University (京都大学)
Issue Date 2008-03-24
URL http://hdl.handle.net/2433/135848
Right
Type Thesis or Dissertation
Textversion none
Kyoto University
―795―
【335】
氏名
学位(専攻分野)
モ〕シシ シリ-;.- 'SIa日マ
MOHSIN SHEREEN SHOMA
博士(医学)
学位 記 番 号 辰 博 第 3228号
学位授与のH付
学位授与の主要件
研究科 ,専攻
学位論文題目
論文調査委員
平成 20年 3 月 24日
学位規則第 4条第 1項該当
医学研究科婦 湿系専攻
Critical involve血 entof pneumolysin in production of IL-l a and caspase-l-dependent cytok:ines in infection with Streptococcl1S
pneumoniae in vitro: a novel function of pneumolysin in caspase-l activation
(ニユ」モリシンは腕炎球菌感染におけるインタ』ロイキン 10およびカスパ
}ゼl依存約サイトカインの産生応答に重要な役割を来たす カスパーゼ1活性化におけるニユ‘ーモリシン新規機能の同定){主査)教授長沼葉一 教授麗測光昭 救援一山 智
論文内審 の 要 旨
St時p知叩C剖 岬pneu隅 0"血e(Sp)は、特に乳幼児の鼻咽頭などに常在し、宿主の免疫力低下などに伴って肺炎や骨量膜炎、
敗血症といった重篤な感染症をひき起己す。 Sp の主要病院i因子は爽膜であり、爽m!保有株l主食締胞による貧食I~抵抗性を示
すことが知られている。 方、殆どの臨床分離株が膜傷害タンパタであるニューモザシン(PLY)を搾生することから、 PLY
の病原性への関与も強く示唆在れている。しかしながら、自F感染の発症機序における PLYの役割は未だ完全には解明され
ていない。以前よI?PLYがマクロ 7ァージ (M唖)ゃ好中球壷活性化して炎症性サイトカインやケモカインの産生を誘導す
ることが知られていたが、近年、 PLYがToll-且kere田 ptor4 (TLR4)に認識されて自然免疫系を活性化することが明らか
にされた。炎症性サイトカインは細菌感染に対する宿主防御のみなちず炎症などの病態形成にも大きな役割を果たすことか
ら、 PLY依存的に誘導されるサイトカインが呂p感染の制御と病態生理に影轡告及ぼす可能性が考えられる。しかし、 PLY
がTLR47"ゴニストとしてどのような炎渡性サイトカインを誘導するのかは明確でない。そこで今回、 PLY欠鍋Sp株 (Sp
Llply)および組み換え PLYタンパず (rPLY)を作製して PLY依存的に誘導される炎症性サイトカインを同定し、サイト
カイン誘導におげる PLYの機能について詳細に解析した。
M世iこSp野性株を感染させると炎症性サイトカインである IL阻1α、IL-lβ、IL阻昔、 IL-12p40、IL目指およびTNFαの産
生が強く誘導された。一方、 SPL¥p(与を感染させた場合には、 lL吾、 lL-12p4唖および TNFα は有意に産生吉れたものの、
lL-lα、IL-lβおよび1L-18の産主,)お答は著しく低下してお明、 PLYがこれらのサイトカインの誘導に重要な役割を巣たす
ことが示された。そこで、精製した rPLYタンパタで MOを刺激したところ、 IL-Iα、lL-lβおよび lL-18の産生がエンド
トキシンなどの他の TIよRアゴニストによる刺激時と比べて強く誘導事れた。また、この時の rPLYのサイトカイン誘導活
性は TLR4依存的であった。 ζの結畏から、 PLYがサイトカイン誘導においては同じく TLR47"ゴニストであるエンドト
キνンと全く異なる特徴を示し、 lL-la、lL-lβおよび lL-18を効率よく誘導する細藤由来リガンドであることがわかった。
さらに、 SpLlply感染M世の培養系に rPLYを添加すると lL-la、lL-lβおよび lL-18が野性株感染時と間程度に誘導され
た己とから、 PLYのサイトカイン誘導活性が Sp野性株感染でみられる lL叩1α、lL-lβおよびlL叩胞の幸子明な産主主応答と関
係していることが示唆された。 lL-lα 、 lL-lβ および lL-18 は、非分泌型の前駆体として合成された後、刺激I~応じて活性
化されたカスパーゼ 1やカルパインによって活性製に変換され、細胞外に分泌される。そとで、 M世を rPLYで刺激して締
胞内のi:Jスパーぜ 1を検出したところ、活性型カスパーゼ 1がみとめられたことから、 PLYが補助刺激無しでカスパーゼ 1
活性化者誘毒事することがわかった。また、 Sp野性幹感染でカスパーゼ 1活性化が誘導吉れたのに対して SpL¥p!y感染では
誘導されなかったことから、 PLYが呂F感染におけるカスパーゼ 1活性化の誘導に必須の分子であることがわかった。
本研究によ智自F感染における lL-lおよび lL-18のE量生応答iこPLYが重要な役割安果たすことがわかった。また、 PLY
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はカスバーゼ 1告活性化することで IL-lおよびIL-18を強く誘導する特徴を持つ TLR4アゴニストであるとともわかった。
IL-lおよびIL-18はSp感染における病態形成にも関与することから、 PLYのサイトカイン誘導能が感染の制御と病態'1'.袈
iこ何らかの影響を与えている可能性が考えちれる。
論文 審査の結果の繋留
Str昭和coccuspneumoniae (Sp)は肺炎や髄膜炎、敗血症などの重篤な感染症の原因歯である。膜傷害タンパタであるニ
ユ』モリシン(PLY)は、 Spの病原関子として知られているが、 Sp感染疲の病原機構におげる PLYの役割は完全には解明
されていない。一方、 PLYは膜轡害活性以外にも Toll阻Iike田 ceptor4 (TLR)に認識されて炎症性サイトカインの産生を誘
導する活性も有する。炎症性サイトカインは揺主防御や炎症の惹起に重要な役者jを果たすため、 PLYによるサイトカイン誘
導が Sp感染の病態形成に関与する可能性が考えられるが、 Sp感染においてどのサイトカインが PLY依存的に誘導吉れる
かは明礁ではない。そこで申請者は、 PLY欠損 Sp株および粗み換え PLYタンパタを作製し、 PLY依存的に誘導される炎
京株サイトカインの同定およびサイトカイン誘導における PLYの機能解析を試みた。本研究によって Sp感染刺激に対する
マクロアァージのインターロイキン (IL-)1 a、IL-lβおよびIL-18i!室長応答に PLYが必須な役割を果たすことが見出され
た。また、 IL-lβおよび IL-18の成熟化に必要なカスパーゼ 1の活性化が PLY刺激で誘導されることが明らかになった。
さらに、 PLYはTLR4下流シグナノレの活性化において同じく T工島47'ゴニストであるエンドトキシンと異なる特徴を示す
事がわかった。
以1:.の研究は、 Sp感染症の病原機構の解明に賞献し、このような分子レベルでの病態生理に関する知識は Sp感染症の改
善など治療における進歩にも寄与するととるが多いと考えられる。また、 TLRシグナル伝達経路の鮮明にも新たな道筋を示
したものであるロしたがって、本論文は簿士〈医学)の学位論文として悩値のあるものと認める。
なお、本学位申請者i主、平成20年 2月 18U実施の論文内容とそれに随遺した試問を受け、合格と認められたものであるロ