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ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)とは、骨や関節、 筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常 生活に障害を来している状態のことをいう。ロコモの主な原 因となる運動器疾患が骨粗鬆症である。骨粗鬆症になると転 倒によって骨折を起こし、寝たきりになる可能性が高まる。 寝たきりにならないためにも、骨粗鬆症を予防・治療して骨 折を防止することが重要である。ロコモ骨粗鬆症リエゾン サービスとは、地域住民が寝たきりにならないためのアプ ローチであり、対策は早期発見、予防から必要に応じて受診 勧奨、薬物治療、さらに生活指導まで長期に亘り関わること であり、まさに健康サポート薬局「かかりつけ薬剤師・薬局 の基本的な機能を有し、地域住民による主体的な健康の維 持・増進を積極的に支援する薬局」が担うべき役割であると 考えられる。 しかし、来局される多くの骨粗鬆症ハイリスク患者さんで あっても、骨粗鬆症という疾患を自身の問題として真剣に捉 えている方は未だに少なく、対策まで行っている方は残念な がら少数派であると実感する。よって健康な地域住民の骨粗 鬆症に対する認識は、さらに低いのではないかと懸念したこ とから、当薬局では街の健康サポート薬局としてその状況の 是正のため、いくつかの取組みを実施してきた。今回はその 具体的な内容を紹介する。 平成 29 11 12 日(日) 9 30 分~ 12 40 星薬科大学 2 単位 受講料 2,000 (当日受付でお支払いください) 2 回 Community Pharmacy フォーラム ~健康サポート薬局を考える~ いずれかの単位を選択できます 慶應義塾大学薬学部(G04) 明治薬科大学(G06) 星薬科大学(G11) CPC 後援・認定薬剤師研修会 講演 ●健康サポート薬局 ~地域薬局の目指す住民への~ 「セルフメディケーション・セルフケア支援への取り組み」とは ●OTC取り組み事例集 ―そこから見えた地域住民が望んでいる健康サポート薬局の役目― パネルディスカッション 3名の講師および会場の皆様と共に) 少子高齢化が進む中で、国策として様々な観点から今後の医療・介護のあり方が検討されてきた。その中で医療提供施設としての薬局のあるべき姿 や薬剤師の役割が示され、薬局の将来ビジョンを基に「健康サポート薬局」が発表された。また、これからの薬局・薬剤師の調剤業務の基本は「ものか ら人へ」という文言が謳われた本来の薬局・薬剤師の職能の基本であったものが医薬分業という調剤業務に追われてしまい国民に見えづらくなってい たのではないかと思われる。今後、地域包括ケアが進められる中で在宅医療・介護への薬剤師の取り組みが重要である同時に、国民の健康への積極 的な支援が求められている。国民への健康サポートはすでに薬局・薬剤師のみでなく多くの職種により取組みがなされており、薬局・薬剤師がどのよう な体制でどのような方々に対して、どのようなものが提供できるか?を考える必要があると思われる。国の政策でもあるセルフメディケーション、セルフ ケアは健康の予防、健康の維持、疾病の早期治療、疾病の重症化予防などに密接に関係しており、このサポートを積極的に薬局・薬剤師が取組むこ とで本来の薬局の役割や薬剤師の職能が地域住民に見えてくると考えている。今回の「健康サポート薬局」が誕生した経過を見ながら今回のフォーラ ムはこれに対していかにして取り組むべきか?具体的な取り組みなども一緒に考える機会にしたい。 藤原 英憲 つちばし 薬局) ●健康サポート薬局におけるロコモ骨粗鬆症リエゾンサービス 関下 禅美 (株式会社龍生堂本店) ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)とは、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来している状態の ことをいう。ロコモの主な原因となる運動器疾患が骨粗鬆症である。骨粗鬆症になると転倒によって骨折を起こし、寝たきりになる可能性が高まる。寝 たきりにならないためにも、骨粗鬆症を予防・治療して骨折を防止することが重要である。ロコモ骨粗鬆症リエゾンサービスとは、地域住民が寝たきりに ならないためのアプローチであり、対策は早期発見、予防から必要に応じて受診勧奨、薬物治療、さらに生活指導まで長期に亘り関わることであり、ま さに健康サポート薬局「かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を有し、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局」が担う べき役割であると考えられる。 しかし、来局される多くの骨粗鬆症ハイリスク患者さんであっても、骨粗鬆症という疾患を自身の問題として真剣に捉えている方は未だに少なく、対策 まで行っている方は残念ながら少数派であると実感する。よって健康な地域住民の骨粗鬆症に対する認識は、さらに低いのではないかと懸念したこと から、当薬局では街の健康サポート薬局としてその状況の是正のため、いくつかの取組みを実施してきた。今回はその具体的な内容を紹介する。 宮野 廣美 (伊奈オリーブ薬局) 皆さんは、殺虫剤「バルサン」の使い方は御存知でしょうか。実習に来ていた薬学生から、バルサンが第2類医薬品とは知らなかったと言われました。 しかし私共の薬局では、使い方から商品毎の違いまで説明するのは日常業務の一端であり、どの薬剤師も知っています。相談者は、いつも処方箋を お預けになる患者さんや御家族、近隣住民のお客様、ケアマネジャーさん、地域包括支援センターの職員等…その内訳は一般の方から医療関係者ま でと実に様々です。しかしそこに共通していることは、皆「地域の人々」という点です。健康サポート薬局の要件に「一般用医薬品や健康食品等の安全 かつ適正な使用に関する助言や健康の維持・増進に関する相談に応対する」とありますが、風邪薬から始まり日用品に至るまでを、健康サポート薬局 に従事する薬剤師が、如何にして地域のお客様の生活を支える視点を広く持って対応していくことが出来るか、これが一つ、大きな課題となります。本 セッションでは、調剤併設型ドラッグストア薬剤師が一般用医薬品や機能性表示食品、介護用品を手掛けた時、調剤や在宅といった普段の業務で培っ たノウハウを生かしながら起こす「化学反応」を、実例も交えながら紹介し、皆さんと一緒に健康サポート薬局の今後の在り方を考えてみたいと思いま す。

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Page 1: CPC後援・認定薬剤師研修会 Community Pharmacy · 今後、地域包括ケアが進められる中で在宅医療・介護への薬剤師の取り組みが重要である同時に、国民の健康への積極

ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)とは、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来している状態のことをいう。ロコモの主な原因となる運動器疾患が骨粗鬆症である。骨粗鬆症になると転倒によって骨折を起こし、寝たきりになる可能性が高まる。寝たきりにならないためにも、骨粗鬆症を予防・治療して骨折を防止することが重要である。ロコモ骨粗鬆症リエゾンサービスとは、地域住民が寝たきりにならないためのアプローチであり、対策は早期発見、予防から必要に応じて受診勧奨、薬物治療、さらに生活指導まで長期に亘り関わることであり、まさに健康サポート薬局「かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を有し、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局」が担うべき役割であると考えられる。しかし、来局される多くの骨粗鬆症ハイリスク患者さんであっても、骨粗鬆症という疾患を自身の問題として真剣に捉えている方は未だに少なく、対策まで行っている方は残念ながら少数派であると実感する。よって健康な地域住民の骨粗鬆症に対する認識は、さらに低いのではないかと懸念したことから、当薬局では街の健康サポート薬局としてその状況の是正のため、いくつかの取組みを実施してきた。今回はその具体的な内容を紹介する。

日 時 : 平成29年11月12日(日) 9時30分~12時40分

会 場 : 星薬科大学

単 位 : 2単位

受講料 : 2,000円(当日受付でお支払いください)

第 2 回

Community Pharmacyフォーラム ~健康サポート薬局を考える~

いずれかの単位を選択できます慶應義塾大学薬学部(G04)明治薬科大学(G06)星薬科大学(G11)

CPC後援・認定薬剤師研修会

講演

●健康サポート薬局 ~地域薬局の目指す住民への~「セルフメディケーション・セルフケア支援への取り組み」とは

●OTC取り組み事例集―そこから見えた地域住民が望んでいる健康サポート薬局の役目―

パネルディスカッション (3名の講師および会場の皆様と共に)

少子高齢化が進む中で、国策として様々な観点から今後の医療・介護のあり方が検討されてきた。その中で医療提供施設としての薬局のあるべき姿や薬剤師の役割が示され、薬局の将来ビジョンを基に「健康サポート薬局」が発表された。また、これからの薬局・薬剤師の調剤業務の基本は「ものから人へ」という文言が謳われた本来の薬局・薬剤師の職能の基本であったものが医薬分業という調剤業務に追われてしまい国民に見えづらくなっていたのではないかと思われる。今後、地域包括ケアが進められる中で在宅医療・介護への薬剤師の取り組みが重要である同時に、国民の健康への積極的な支援が求められている。国民への健康サポートはすでに薬局・薬剤師のみでなく多くの職種により取組みがなされており、薬局・薬剤師がどのような体制でどのような方々に対して、どのようなものが提供できるか?を考える必要があると思われる。国の政策でもあるセルフメディケーション、セルフケアは健康の予防、健康の維持、疾病の早期治療、疾病の重症化予防などに密接に関係しており、このサポートを積極的に薬局・薬剤師が取組むことで本来の薬局の役割や薬剤師の職能が地域住民に見えてくると考えている。今回の「健康サポート薬局」が誕生した経過を見ながら今回のフォーラムはこれに対していかにして取り組むべきか?具体的な取り組みなども一緒に考える機会にしたい。

藤原 英憲 (つちばし薬局)

●健康サポート薬局におけるロコモ骨粗鬆症リエゾンサービス

関下 禅美 (株式会社龍生堂本店)

ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)とは、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来している状態のことをいう。ロコモの主な原因となる運動器疾患が骨粗鬆症である。骨粗鬆症になると転倒によって骨折を起こし、寝たきりになる可能性が高まる。寝たきりにならないためにも、骨粗鬆症を予防・治療して骨折を防止することが重要である。ロコモ骨粗鬆症リエゾンサービスとは、地域住民が寝たきりにならないためのアプローチであり、対策は早期発見、予防から必要に応じて受診勧奨、薬物治療、さらに生活指導まで長期に亘り関わることであり、まさに健康サポート薬局「かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を有し、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局」が担うべき役割であると考えられる。しかし、来局される多くの骨粗鬆症ハイリスク患者さんであっても、骨粗鬆症という疾患を自身の問題として真剣に捉えている方は未だに少なく、対策まで行っている方は残念ながら少数派であると実感する。よって健康な地域住民の骨粗鬆症に対する認識は、さらに低いのではないかと懸念したことから、当薬局では街の健康サポート薬局としてその状況の是正のため、いくつかの取組みを実施してきた。今回はその具体的な内容を紹介する。

宮野 廣美 (伊奈オリーブ薬局)

皆さんは、殺虫剤「バルサン」の使い方は御存知でしょうか。実習に来ていた薬学生から、バルサンが第2類医薬品とは知らなかったと言われました。しかし私共の薬局では、使い方から商品毎の違いまで説明するのは日常業務の一端であり、どの薬剤師も知っています。相談者は、いつも処方箋をお預けになる患者さんや御家族、近隣住民のお客様、ケアマネジャーさん、地域包括支援センターの職員等…その内訳は一般の方から医療関係者までと実に様々です。しかしそこに共通していることは、皆「地域の人々」という点です。健康サポート薬局の要件に「一般用医薬品や健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言や健康の維持・増進に関する相談に応対する」とありますが、風邪薬から始まり日用品に至るまでを、健康サポート薬局に従事する薬剤師が、如何にして地域のお客様の生活を支える視点を広く持って対応していくことが出来るか、これが一つ、大きな課題となります。本セッションでは、調剤併設型ドラッグストア薬剤師が一般用医薬品や機能性表示食品、介護用品を手掛けた時、調剤や在宅といった普段の業務で培ったノウハウを生かしながら起こす「化学反応」を、実例も交えながら紹介し、皆さんと一緒に健康サポート薬局の今後の在り方を考えてみたいと思います。

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講座名 第2回 「Community Pharmacy」フォーラム

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お問合せ星薬科大学 薬剤師生涯学習支援室TEL/FAX 03-5498-5863E-MAIL [email protected]

FAX申込み 宛先 03-5498-5863 (星薬科大学 薬剤師生涯学習支援室)

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お申込み方法

■星薬科大学 メール([email protected])またはファックス(03-5498-5863)にて「11/12のフォーラム」と明記の上、氏名、フリガナ、住所、電話番号、メールアドレス出身大学(星薬科大学の卒業生は卒業年度)、薬剤師免許の有無を記載しお申込みください。

■明治薬科大学明治薬科大学HP中の受講申し込みフォームに必要事項を記入してください。https://www.my-pharm.ac.jp/nintei/chemist/index.html 明薬の単位希望のみ受付

締切11/5

締切11/10

主催:星薬科大学・明治薬科大学 共催:慶應義塾大学薬学部 後援:薬剤師認定制度認証機構(CPC)