盛岡市とnpoとの協働のヒントを探すワークショップ通信 盛岡市...

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1 盛岡市公募型協働推進事業 盛岡市公募型協働推進事業 盛岡市公募型協働推進事業 盛岡市公募型協働推進事業 盛岡市とN P O との協働のヒントを探すワークショップ通信 こ ら ぼ VOL.2 発行:特定非営利活動法人アイディング 盛岡市仙北2-4-12 サンライフ盛岡内 電話 019-635-1200 FAX 019-635-9601 Email [email protected] URL http://www.iding.org 盛岡市の大きな3 つの課題をテーマに、市民とN P O と市が一緒になって解決策を考えました! 盛岡市では市とNPOとの協働を進めるために、NPOから提案を募り、市とNPOが一緒に事業を行う公募型協働推進事業 を公募しました。アイディングでは、市民活動推進課と一緒に「協働環境推進事業」を提案し、採択して頂きました。この通信 では、「協働環境推進事業」で実施した「盛岡市とNPOとの協働のヒントを探すワークショップ」の様子をご紹介させていただ きます。 少子化対策「地域における子育て支援」について考えるワークショップ 1月 29 日(月)・2 月 2 日(金) 14:00~16:30 盛岡市勤労福祉会館 ご参加いただいた皆様 市民・企業 ⇒関心をお持ちの市民のみなさん、いわて生協同組合 ⇒特定非営利動人盛岡市ファミリーサポートセンター、社団人盛岡市シルバー人材センター、 託児ボランティア「クローバー」、特定非営利動人矢巾ゆりかご、 子育てサークル「マミーアイラブユー」、いわてを考える会「わっこの会」 盛岡市 ⇒児童福祉課、地域福祉課、保健センター、市民動推進課 (順不同・敬称略) 「地域における子育て支援」をテーマに開催したワークショップでは、1 回目のワークショップで、市の各課の取り組み状 をお話し頂き、参加者の自己紹介・団体紹介を行い、その後、つのグループに分かれて、「地域における子育て支援」に あたって、課題について話し合いを行いました。そして、最後にそれぞれのグループで話し合った結果を発表しました。 第2回目のワークショップでは、1回目に出された課題をもとに、どんな解決方があるのか、その解決に向けて、市民、 町内会・、企業、行政それぞれが、どのような役割を担うのかについて話し合い、その結果を発表しました。

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Page 1: 盛岡市とNPOとの協働のヒントを探すワークショップ通信 盛岡市 …iding.org/kyodo/corabo2.pdf · 子育て支援についての 課題を考えよう! グループワークの様子

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盛岡市公募型協働推進事業盛岡市公募型協働推進事業盛岡市公募型協働推進事業盛岡市公募型協働推進事業

盛岡市とN P O との協働のヒントを探すワークショップ通信

こ ら ぼ VOL.2

発行:特定非営利活動法人アイディング

盛岡市仙北2-4-12 サンライフ盛岡内

電話 019-635-1200 FAX 019-635-9601

Email [email protected]

URL http://www.iding.org

盛岡市の大きな3 つの課題をテーマに、市民とN P O と市が一緒になって解決策を考えました! 盛岡市では市とNPOとの協働を進めるために、NPOから提案を募り、市とNPOが一緒に事業を行う公募型協働推進事業

を公募しました。アイディングでは、市民活動推進課と一緒に「協働環境推進事業」を提案し、採択して頂きました。この通信

では、「協働環境推進事業」で実施した「盛岡市とNPOとの協働のヒントを探すワークショップ」の様子をご紹介させていただ

きます。

少子化対策「地域における子育て支援」について考えるワークショップ

1月 29 日(月)・2 月 2 日(金) 14:00~16:30 盛岡市勤労福祉会館

<ご参加いただいた皆様>

市民・企業 ⇒関心をお持ちの市民のみなさん、いわて生活協同組合

NPO ⇒特定非営利活動法人盛岡市ファミリーサポートセンター、社団法人盛岡市シルバー人材センター、

託児ボランティア「クローバー」、特定非営利活動法人矢巾ゆりかご、

子育てサークル「マミーアイラブユー」、いわてADHDを考える会「わっこの会」

盛岡市 ⇒児童福祉課、地域福祉課、保健センター、市民活動推進課 (順不同・敬称略)

「地域における子育て支援」をテーマに開催したワークショップでは、1 回目のワークショップで、市の各課の取り組み状況

をお話し頂き、参加者の自己紹介・団体紹介を行い、その後、4つのグループに分かれて、「地域における子育て支援」に

あたって、課題について話し合いを行いました。そして、最後にそれぞれのグループで話し合った結果を発表しました。

第2回目のワークショップでは、1回目に出された課題をもとに、どんな解決方法があるのか、その解決に向けて、市民、

町内会・NPO、企業、行政それぞれが、どのような役割を担うのかについて話し合い、その結果を発表しました。

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1 月 29 日(月)

子育て支援についての

課題を考えよう!

グループワークの様子 発表風景

グループ討議で挙げられた課題

第1回目の29日は 4つの班に分かれて、それぞ

れが感じている「子育て支援についての課題」を出

し、その課題を整理しました。

4 つの班を通して、出された課題として多かった

ものは、全般に、子育て支援情報不足や情報の

共有など情報の受発信に関わるもの、生活環境

の変化による地域内のコミュニケーションの不足、

子育てへの意識改革の必要性などでした。

子育てする立場の方からは、遊び場や相談場

所が少ない、経済支援が自治体によってまちま

ち、母親の交流不足などが課題として挙げられて

いました。また、子育て支援団体からは、活動に

関る経費負担の問題、人材の発掘・育成、スキ

ルアップ、ニーズの把握などについて課題があるとい

う意見がでました。

出されたひとつひとつの課題については、すでに、

行政から様々な施策が出されていますが、実施

段階での情報提供のあり方や、縦割りを越える連

携などについて意見が出されました。

また、指定管理者制度に関わる子育て支援関

連の施設運営などについても、行政の課を越えた

連携を求める意見が出されました。

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2月2日(金)

課題解決に向けて、

何ができるのか?

解決に向けて出来ること・役割分担を考えました。 ワークショップ2日目は、まず、第1日目に出された課題の中から、各班2つ

ずつ課題を選び、その課題に対して「やるべきこと」を検討し、その中から、「す

ぐに取り組むべきこと」を選びました。

4つのグループから出された課題について「すぐに取り組むべきこと」と「役割分担」

<それぞれの班が選んだテーマ 「課題」⇒「すぐに取り組むべきこと」>

1 班 ① 情報の集約と発信 ⇒ 情報の収集をする拠点をつくる

② 支援体制の整備 ⇒ 人材を掘り起こす方法

2班 ① 子育てと仕事の両立 ⇒ 企業努力

② 交流の場・遊び場の確保 ⇒ 魅力的な場所づくり

3班 ① ニーズの把握 ⇒ 情報の受発信の新しい取り組み

② スキルアップ ⇒ 新しい取り組み

4班 ① 交流・活動の場 ⇒ 空き施設利用

② ニーズの把握 ⇒ 子育て相談時間の拡大

次に、選んだ「すぐに取り組むべきこと」に対し、市ができること、企業ができるこ

と、住民組織ができること、市民ができることについて、話し合い、出された意見を模

造紙に整理して、発表しました。

全体的に見ると、行政に取り組んで欲しいことで多かったのは、「情報の集約と提

供」「空き施設の開放」「支援団体の支援」「企業への働きかけ」といったことで、企

業に求めているのは「仕事と子育てを両立するための支援」「支援活動に対する人・

場所・資金での応援」など、住民組織に求められているのは、「場つくり」「支援者の

確保」など、そして市民がすべきことは「地域で子育ての責任を共有していくこと」「参

加や知恵を出すこと」といったことが出されました。

具体案としては、「孫育て講座」「様々な講座のための講師派遣」「公共施設の

空き施設や空き教室の活用」などの提案がありました。

発表風景

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ワークショップ参加者からのご感想

<ワークショプを終えて>

・楽しく過ごすことができた。ワークショップの進行方法を知ること

ができて嬉しかった。

・いろんな方と知り合え、情報交換できた 。

・子育て中の親の参加がもう少しあれば、具体的なニーズが広

がって課題解決につながったかなと思った。一般の参加者が難

しいならば、アンケート調査を利用して、課題を把握しておくこ

ともできると思う。

・期待して参加した。良かった。ファシリテーターが置かれたことも

参加しやすかったのでは?

・他団体の情報を参考にしたいと思う。

・様々な悩みを抱える人がたくさんいることを知った。

・一般のお母さんや保育士さんなど、本当に課題を感じている

人たちに参加してもらえれば内容が広がったかと思う。次回に

期待する。

・物事のまとめ方を勉強した。みんな前向きなのが、自分のはげ

みになった。

・多種多様なる子育て支援を知ることが出来てよかった。

・多くの方々の話が聞けたことと顔を合わせる機会を作っていた

だきありがとうございました

・次回掘り下げて・・・ということだが、こうして出てきた課題をしっ

かり掘り下げ、提言できる場にして頂ければ、実践的な場にな

ると思う

・若い人、今育てている人が入ったらもっと良かったと思う。

・とても良い場。もっと他のたくさんの子育て世代に参加してほし

い。自分の抱えている課題を言葉や文字でとらえることができ

るので。次回はぜひ、参加したくなるような PR 文づくりを!

・県単位で動くことも必要だと感じている。県と県内企画が今

回のテーマで話し合いをする場、メンバー作りを期待する。

・スキルアップやニーズの把握で多少違和感があった。自分の

まま、子育てをしてもいいのではないだろうか?ニーズの把握

では、ズレを感じた。

・子育ては卒業したと思っていたが、自分も何か協力できるこ

とがあったらというので参加した。難しい問題が沢山あること

にビックリした。今後の活動に参考にしたいと思っている。

・それぞれが意見交換でき、何をすれば良いか確認できたの

ではないか。市民に対する働きかけが大切なのではと思う。

一部で活発でも、市、全体が動かないと成果は出ないので

は?

・ワークショップは限られた時間の中でやるものだけれども、必

要な時間がないと難しいこともあると思う。全体的に強引な

感じがする。ワークショップをやることが目的になっているように

も感じた。

・自分での意識不足で理解が追いつかなかった。まとめがぼや

っとしていて、参加したことへの実感、満足度が低い。

・今回の参加はとても良い交流で、皆で協力していけたらと思

う。

・機会を設けてもらいありがたい。事業意識として再認識や発

見する場になった。定期的な開催を希望する。

・色々な立場の方々の思いが聞けたことが良かった。

・ワークショップの仕組みが分からない人もいることを主催者は

考慮してほしい。

・具体策がでたのでぜひ、実施してほしい。

※ご感想は、原文のまま、掲載させて頂きました。

この度のワークショップは、盛岡市での「子育て支援」につい

て、市民・企業・NPO・市職員の皆様に対等な立場で参加し

ていただき、それぞれが「何が出来るか」「何をしなければならな

いのか」一緒に考えてみようという試みでした。

短い時間に多くの内容を盛り込んでしまい、ワークショップに慣

れていない参加者を戸惑わせてしまったことや、進行が早すぎた

点など、主催者として反省させられる点も多かったですが、アン

ケートでは 85%以上の方が参加してよかったと答えてくださり、つ

たない運営ながらも、意見交換の場として活用して頂けたので

はないかと感じております。今後もこのような場を作っていくこと

や、もっと多くの市民の皆様に参加して頂ける試みを継続してい

くことが大切だと感じました。

最後に、この度のワークショップでは、NPO 関係者をはじめ、

市民の皆様、企業関係者、市職員の皆様と多くの方のご協力

を頂きましたことを、心より御礼申し上げます。

特定非営利活動法人アイディング 代表理事 藤枝 薫

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盛岡市の平成18年度公募型協働推進事業として採択され

た事業で、盛岡市と市内NPOに対する協働に関する意識調査、

3つのテーマでのワークショップ、協働の推進をみんなで考えるための

ワークショップを実施しました。また、実施内容を通信にして広く市

民の皆様にお伝えする事業となっています。

http://www.iding.org/kyodo/http://www.iding.org/kyodo/http://www.iding.org/kyodo/http://www.iding.org/kyodo/

編集後記 このワークショップでは、母親達の生の声を聞く、とてもよい

機会になりました。私自身も3歳の子を持つ身、いろいろ要

望はあったのですが、価値観・ライフスタイルによってニーズも

様々であることを再認識。だからこそ、みんなで支える体制

が必要だと痛感しました。<P>

子育て支援を考える今回のワークショップ、少子化の

原因を作っているひとりとして、少し緊張しながら会場に

向かいましたが、和やかな雰囲気のなか、楽しくワークショ

ップに参加することができました。

子育て支援に取り組んでいる市の担当課職員、団体

の皆さん、子育て中のお母さん方からの様々な意見は、

普段、生の声を聴くことの少なかった私にとって、とても貴

重で新鮮なものでした。

地域、家庭、経済等、子育てを取り巻く環境には、

様々な要因が絡み合っています。“特効薬”はないのかも

しれませんが、“薬の開発”のために、皆で意見を出し合

った有意義な2日間でしたし、今回のような場は、これか

ら益々大切になると感じております。

盛岡市市民部市民活動推進課 工藤活人