学校紹介ビデオを作ろう 導入編 - intel...学校紹介ビデオを作ろう (導入編)...

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( ) この作品は 2004年に受講された、神戸学院大学附属高等学校 岡田隆嗣 先生 (当時) の作品をベースに Intel® Teach プログラム事務局が一部改 編し作成いたしました。 総合的な学習型 学校紹介ビデオを作ろう (導入編) 総合的な学習の時間 広報 高校 2年 (選択者) 20 / 50 学校紹介冊子・広報誌のマルチメディア (動画) バージョンを製作する。 ディジタルビデオカメラ・ディジタルスチルカメラを用いて撮影し、動画編集ソフトを用いて完成する。 担当の生徒を決め、教員・卒業生・在校生へのインタビューを行い、作品内で利用する。 BGM・音声・字幕についても、生徒が担当する。 作成したビデオは、実際に学校紹介用・入試説明会用・Web ページ用として利用する。 管理職や広報担当者との連絡調整を図り、ビデオの内容を実際の広報活動で利用できるものにする。 数回に一度は、プロのカメラマンや広報製作会社からの外部講師を招く。 作品は一編の動画に仕上げる。 製作ドキュメント (プロジェクトの紹介プレゼンテーション) の製作係も設ける。 本校の特徴を知り、広報活動に関わることで、愛校心を育む。 役割を分担し、協力して作業を行うことで、連帯感を生み出し、社会性を身につける。 情報の受信者の立場を考慮し、相手の立場に立った発想を習慣にする。 他校・本校の学校案内の研究を通じて、わかりやすく、興味を引きやすい情報伝達法をイメージする。 マルチメディア作品の製作 (動画編集) 技術を習得する。 学校紹介冊子・広報誌のマルチメディア (動画) バージョンの製作し、広報活動に利用してもらう 積極的にプロジェクトに参加できたか。 期日を守って原稿・作品を仕上げることができたか。 班員相互の立場を尊重し、協力的な態度であったか。 作品の視聴者の立場に立って作品を仕上げることができたか。 本校の特徴を理解し、愛校心をもって作業に取り組むことができたか。 ものづくりの計画や過程を理解できたか。 コミュニケーションって何だろう ? 広報がもたらす効果とは何か。(広報をする目的は ?) もし、需要がなかったら (世間に受け入れられなかったら) どうなってしまうでしょう ? 入学前、本校や他校に対してどんなイメージを持っていたか ? 自らが通っている学校は好きか ?それはなぜか ? 実在する広報にはどんな特徴があるだろうか ? (他業種・他校の案内ビデオなど) 今回の広報の対象 (情報の受信者) はだれだろう ? 作品を完成させるためには、どんな手順で作業を行う必要があるだろうか。 どのような役割分担が必要だろうか。 よい印象を持ってもらうためにはどんな工夫が必要だろうか ? 本校にはどのような特徴があるだろうか ? ビデオの編集には、どんな技術があるだろうか ?

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学校紹介ビデオを作ろう (導入編)

この作品は 2004年に受講された、神戸学院大学附属高等学校 岡田隆嗣 先生 (当時) の作品をベースに Intel® Teach プログラム事務局が一部改

編し作成いたしました。

単元情報

学習実践タイプ 総合的な学習型

単元タイトル 学校紹介ビデオを作ろう (導入編)

教科 総合的な学習の時間 学習テーマ 広報

学年 高校 2年 (選択者) 総時間 20 / 50

単元概要

学校紹介冊子・広報誌のマルチメディア (動画) バージョンを製作する。

ディジタルビデオカメラ・ディジタルスチルカメラを用いて撮影し、動画編集ソフトを用いて完成する。

担当の生徒を決め、教員・卒業生・在校生へのインタビューを行い、作品内で利用する。

BGM・音声・字幕についても、生徒が担当する。

作成したビデオは、実際に学校紹介用・入試説明会用・Web ページ用として利用する。

管理職や広報担当者との連絡調整を図り、ビデオの内容を実際の広報活動で利用できるものにする。

数回に一度は、プロのカメラマンや広報製作会社からの外部講師を招く。

作品は一編の動画に仕上げる。

製作ドキュメント (プロジェクトの紹介プレゼンテーション) の製作係も設ける。

学習目標

本校の特徴を知り、広報活動に関わることで、愛校心を育む。

役割を分担し、協力して作業を行うことで、連帯感を生み出し、社会性を身につける。

情報の受信者の立場を考慮し、相手の立場に立った発想を習慣にする。

他校・本校の学校案内の研究を通じて、わかりやすく、興味を引きやすい情報伝達法をイメージする。

マルチメディア作品の製作 (動画編集) 技術を習得する。

単元指針

プロジェクト型学習の視

点学校紹介冊子・広報誌のマルチメディア (動画) バージョンの製作し、広報活動に利用してもらう

評価の観点

積極的にプロジェクトに参加できたか。

期日を守って原稿・作品を仕上げることができたか。

班員相互の立場を尊重し、協力的な態度であったか。

作品の視聴者の立場に立って作品を仕上げることができたか。

本校の特徴を理解し、愛校心をもって作業に取り組むことができたか。

ものづくりの計画や過程を理解できたか。

本質的質問 コミュニケーションって何だろう ?

単元質問広報がもたらす効果とは何か。(広報をする目的は ?)

もし、需要がなかったら (世間に受け入れられなかったら) どうなってしまうでしょう ?

内容質問

入学前、本校や他校に対してどんなイメージを持っていたか ?

自らが通っている学校は好きか ?それはなぜか ?

実在する広報にはどんな特徴があるだろうか ? (他業種・他校の案内ビデオなど)

今回の広報の対象 (情報の受信者) はだれだろう ?

作品を完成させるためには、どんな手順で作業を行う必要があるだろうか。

どのような役割分担が必要だろうか。

よい印象を持ってもらうためにはどんな工夫が必要だろうか ?

本校にはどのような特徴があるだろうか ?

ビデオの編集には、どんな技術があるだろうか ?

学習活動の構想

学習成果物 評価

導入広報の目的や効果を考えながらブレーンストーミングをす

る力るめつ見を質本のとごのも

調べ本校・他校の広報を見て広報の研究をする。

本校のアピールポイントについても考える。力想発・察考・察観

企画 1プロジェクトチームを結成する。

グループ内の役割分担を決め、企画を考える。議会集編・担分の割役

企画 2 テーマを決定して、中間まとめ作品の制作準備にかかる。 協調性をもち、積極的に作業に

取り組む力

企画のまとめ

中間発行物の制作と予告編ビデオなどを使って、プロ

ジェクトの進行状況を中間発表する。

制作物は Web で公開して広報活動に役立てる。

● プロジェクトの進行状況を説

明するためのポスター、Web

ページ

中間まとめにあたり、プロジェク

トの進行状況を把握し、プロ

ジェクトの将来をイメージする力

評価 Web 上グループウェアで評価と振り返りを行う。

これまでの取り組みを振り返り

客観的に評価し、以降に生かす

視点

学習支援情報ツール

ハードウェア

ビデオカメラ

デジタルカメラ

コンピューター

プロジェクター

ボイスレコーダー

ソフトウェアフォトレタッチ

動画編集

特記事項

生徒 1人あたりに 1台の個人用ノート型 PC (ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトがインストール) と、情報処理室 (40台のデスクトップ型

PC (うち 7台に動画編集ソフト等がインストール)) を組み合わせた使用を想定。

プロジェクト (単元) に対する意見などは、掲示板を通じて表明できるように工夫し、生徒と教員とのコミュニケーションの補助手段とする。

学習者のイメージ設定

クラスの人数

クラスの雰囲気

リテラシースキルレベル

既習スキル

OS・アプリケーション (ワープロ・表計算・プレゼンテーショ

ン) の基本操作

ファイル名・拡張子・フォルダの概念

新規学習スキル

著作権・肖像権に関する知識 (詳細に) ・ディジタルビデ

オ撮影・静止画・動画編集

学習活動の詳細

導入・課題設定 1 / 20 時間

評価項目 ものごとの本質を見つめる力

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

① 自分や自分の作品を使って「コミュニケーションする」

ためにはどうしたら良いか考える。

本質的質問を投げかける。

「コミュニケーションって何だろう ?」

自由筆記 (紙ベース)

掲示板に書き込み (情報共有)なげかけ

「需要がなければ (世間に受け入れられなければ) どう

なってしまうのでしょう ?」

④ 本校が好きか。また、その理由を考える。 「自らが通っている学校は好きですか ?それはなぜですか

?」

作業は Web ページからは

じまる・・・

プロジェクト作業用 Web

ページのトップ

⑤ 単元ルーブリクを見て学習の目標を決める。 単元ルーブリクを使って単元の評価項目を提示する。 単元ルーブリク

調べ 3 / 20 時間

評価項目 観察・考察・発想力

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

① 本校・他校の広報を見て、特徴、内容のポイント、用い

られている効果や技術を見つけ、列挙する。

広報研究

示板に書き込み (情報共有)

広報のキャッチコピーやレイアウト・写真撮影のコツ・動画

作成のポイントなど、注目すべき点を簡単に説明してから

作業させる。

自由筆記 (紙ベース)

班活動

掲示板書き込み

② 本校の学校案内パンフレット・生徒が作成した広報誌

を見て、本校の特徴やアピールしたい点を列挙する。

広報研究 2

掲示板に書き込み (情報共有)

投げかけ

「すごいなぁ、という部分。あるいは、普段見慣れているけ

れど、よく見れば効果を使っているなぁ、と気づいた点は

ないかな ?」

他校・本校の案内冊子・案

内ビデオ

参考リンク集 (テクニック)

企画 1 4 / 20 時間

評価項目 役割の分担・編集会議

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

総合責任者を任命し、プロジェクトの進行について網羅的

に把握し、中心となって指示を出すチームを結成する。

(今回はこのチームを中心に進める)

他校・本校の分析から得られた内容を生かし、アピールし

たい点・採用したい効果などを選択する。

適材適所の配置となるように留意 (アドバイス) する。

やってみたい作業、入りたいグループを意思表示させる。

次回までに、各グループからイメージ・ラフデザインを準

備させる。

企画シートを軸に進める

特集記事のタイトル

キャッチコピーを考える

教員などから情報収集

宿題 : 上記内容を考えてくる

役割分担作業

ディレクターグループ

ライターグループ

(キャッチコピー・台本)

取材グループ

編集グループ

音声グループ

アピールするための情報や、写真・動画の素材を提供す

る。

単元ルーブリクを使って随時指導する。

提供素材

企画シート

掲示板書き込み

ブレーンストーミング

② 広報の目的・意義を考える。 「広告と広報の違いはなんだろう ?」

(広報をする目的は ? 意味は ?) を問い、思考を促す。

③ 広報がもたらす効果とは何かを考える。

作業シートに筆記

広報の具体的目標を挙げさせる。

(商品の場合・学校の場合など)

テレビ CM・新聞雑誌 CM・

学校 CMの具体例示

積極的に連絡を取り、掲示板に予定を記入していこう !

企画のまとめ + 発表 3 / 20 時間

評価項目 中間まとめにあたり、プロジェクトの進行状況を把握し、プロジェクトの将来をイメージする力

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

ディレクターグループを中心に、プロジェクトの進行状況を

発表・アピールするための中間発行物を製作する。編集

グループは、動画編集の練習を兼ねて、予告編ビデオ

(短編) を製作する。あわせて、予告編用発行物を作成

し、ポスター貼り・Web公開して、広報活動に役立てる。

作品例 (発行物)

作品例 (Webページ)

作品例 (動画・予告編)

他グループは作業を続行

PR するための写真・動画の素材を提供、編集作業の支

援を行う。

単元ルーブリクを使って中間発行物の指導をしながら進

める。

ポスター企画

Web ページ企画

評価 2 / 20 時間

評価項目 これまでの取り組みを振り返り客観的に評価し、以降に生かす視点

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

評価シート (Web 上) を用いて評価を行う。評価が終われ

ば、導入編は終了。

単元ルーブリクを参考に評価シートを作りグループウェア

にアップしておく。

「コミュニケーションって何だろう ?」

「広告と広報の違いはなんだろう ?」

質問をなげかけて単元の目的を振り返らせる。

Web 上グループウェアを用

いた評価シート (単元ルー

ブリク参考)

評価結果のサンプル画面

評価結果のサンプル 2

導入編のあとは、いよいよ本格的な製作へ !

【継続授業】 製作編へ

製作編における作業のレクチャーと編集会議をサポート 教師用評価表 (単元ルーブ

リク)

企画 2 7 / 20 時間

評価項目 協調性をもち、積極的に作業に取り組む力

児童・生徒の活動 教師の支援 ツールおよび教材

特集テーマの決定。

(掲示板に記入・参照しながら)

ディレクターグループは、中間まとめ作品の製作指示を

行う。

決定したテーマごとに、撮影・編集予定の決定や、インタ

ビュー (撮影) のアポイントメントを取る作業を行う。

投げかけ