株式会社テクノプロジェクト 経済産業省のオープン...
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ソフトバンク株式会社
株式会社テクノプロジェクト
経済産業省は自治体が持つ情報を広く有効活用するための情報基盤として「オープンデータストア(情報流通連携基盤)」を企画しました。この事業を受託した株式会社テクノプロジェクト(以下、テクノプロジェクト)は、本社を置く松江市の公共および民間の情報をオープンデータとして公開するシステムを構築する際に、ハイブリッド構成が可能なことやリソース環境の拡張性に優れる「VMware vCloud Air」を採用しました。
課題
効果
松江市は公共情報をオープンデータストアに公開しつつも、既存の情報公開環境も継続したい意向でした。
「VMware vCloud Air」はプライベートクラウドとパブリッククラウドのハイブリッド構成を容易に構築できるので、双方向でのアプリケーションの移行や連携が可能になりました。
課題
効果
データをダウンロードせず、サーバ上のデータを利用するアプリケーションを作成するにはネットワークの応答速度が重要です。
データセンター内でのロードバランサーやネットワーク設計に、ソフトバンクの持つネットワーク構築実績やノウハウを活用して、十分な応答性能を獲得できました。
課題
効果
将来的に、松江市以外の自治体もオープンデータストアに参加することが予想され、リソースの拡張性が求められました。
ハードウェアのリソース構成を臨機応変に変更できる「VMware vCloud Air」を採用することで、将来のリソース拡張に対応できる環境を構築できました。
効果と課題
株式会社テクノプロジェクト広域ソリューション事業部第二ビジネス部 部長
藤原 邦弘 氏
経済産業省のオープンデータ利活用を目的としたプロジェクトのクラウド基盤に「VMware vCloud ® Air ™」を採用
導入の背景 オープンデータを活用した新たなビジネス創出に向けた推進事業 日本政府はデータを民間に二次利用しやすい形で公開する「オープンデータ」への取り組みを推進するため、「電子行政オープンデータ戦略」(平成 24 年 7 月 IT 戦略本部決定)を取りまとめました。また、平成 25 年 6 月 14 日に閣議決定された「世界最先端 IT 国家創造宣言」においても、オープンデータの活用の促進が明記されており、政府一丸となってオープンデータ活用のための環境整備を推進しているところです。 経済産業省ではオープンデータを活用した新たなビジネス創出を実現するため、地方自治体が持つ情報の活用を推進する事業の検討を進めています。「当省は産業全般を所管しているので、民間企業
の利用ニーズが高い地域密着情報をオープンデータとして活用することでビジネス促進を図れないかと考えました」と同省の宮里 孝則氏は述べます。しかし、マンパワーが少ない地方自治体にとって、各種情報を再利用可能な電子データ形式に再構成するのは非常に負担が重い業務です。 「自治体のオープンデータへの取り組みを促進するには、アウトプットを可視化することが重要になります。そこで民間の事業者がデータを収集し、アプリケーション作成まで行う事業基盤の立ち上げを国として支援することにしました。情報登録からアプリケーション制作までを一括提供する事業者が生まれれば、自治体のオー
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ソフトバンク株式会社
市民へ情報提供
アプリケーションの開発・配布
オープンデータストア
自治体
オープンデータストアの概要
マスターデータ集計データデータ提供用API
開発会社
ストア
データ取得
データの利活用
ダウンロード
マスターデータ登録
導入したサービス
「VMware vCloud Air」はヴイエムウェア社がグローバルで提供しているハイブリッドクラウドサービスで、プライベートクラウドとパブリッククラウド双方の管理を共通化し、クラウド間でのアプリケーションの移行や連携を自由に行える機能を提供します。サーバリソースのほか、クラウド間でアプリケーションをスムーズに移動可能にするために必要な仮想ネットワークやセキュリティコンポーネントを備え、単一の管理ツールを提供することで、仮想マシンの自由な移行やクラウドをまたがったアプリケーションの連携を可能にします。
株式会社テクノプロジェクト
本 社 : 島根県松江市学園南 2 丁目 10-14 タイムプラザビル設 立 : 1984 年 3 月 1 日資 本 金 : 1 億円従業員数 : 198 名(2015 年 4 月 1 日現在)概 要 : 島根県松江市を拠点に、経営戦略や情報化戦略策定、事業継続計画(BCP)策定、
各種マネジメントシステム構築、運用支援といった情報戦略のコンサルティングから、自治体・医療・金融・流通・農水・文教・製造といった幅広い分野でのシステム開発・運用・保守など、システムのライフサイクル全体をサポートするシステムインテグレータです。
U R L : https://www.tpj.co.jp/ ※パンフレット記載内容は、2015 年 7 月現在のものです。
ハイブリッド構成は必須で、応答性能やシステム拡張性も重要選択のポイント
「オープンデータストア」の開発に当たったテクノプロジェクトの藤原 邦弘氏は、基盤システムとして「VMware vCloud Air」を選択した理由を次のように語ります。 「この事業への情報提供を依頼した松江市様では、2 年前から各種統計情報を独自に公開されており、今回のオープンデータストアに公開する情報と並行して既存の統計情報の公開環境は継続したいという意向がありました。両環境のスムーズな連携を実現するには、パブリックとプライベートのクラウド環境をハイブリッドで構成で
きる『VMware vCloud Air』が最適でした。また、収集したデータを多くの企業に活用してもらうために、データをローカル環境にダウンロードせず、サーバに接続して利用できる仕様にすることでアプリケーション開発を容易にしたいという思いもありました。そのためにはシステムの応答速度は重要です。ネットワーク性能を高めるノウハウや実績を持つソフトバンクと協業できることもメリットだと感じました」(藤原氏)。
市民向けのイベント情報アプリケーションを開発導入の概要と効果
テクノプロジェクトが開発したアプリケーションは、松江市や民間企業から周辺地域で開催されるイベント情報を収集し地図上に表示するというサービスで、iOS および Android のアプリケーションとして提供されます。ユーザはスマートフォンの GPS からの情報に基づき、現在位置から一定範囲内の提供情報(イベント、施設、広告など))を簡単に調べることが可能です。松江市の職員が率先
して導入、約 500 名のユーザがダウンロードして利用しています。 今後はプッシュ型の情報提供や Facebook、Twitter などのSNS 連携といったアプリケーションの機能拡張を進めて利用者拡大を進めていく予定です。
今後の展開 松江市を起点に全国の自治体へオープンデータストアを拡散 今回のオープンデータストア事業は松江市で実施されましたが、
「今後は全国の意欲ある自治体にもこのシステムを利用してもらい、オープンデータ化に貢献していきたいと考えています」と藤原氏は述べます。多くの自治体が参加するようになれば、システムリソー
スをさらに拡張する必要が出てきます。「『VMware vCloud Air』であれば将来的にリソースを臨機応変に拡張できるため、今回のようなシステムには最適な選択でした」(藤原氏)。
室長補佐
宮里 孝則 氏
経済産業省商務情報政策局情報政策課情報プロジェクト室係長
泉本 央 氏
プンデータ活用を推進でき、なおかつ民間企業のビジネスも開拓できるようになります」と同省の泉本 央氏は述べます。 こうしたコンセプトのもとに、同省より「自治体向けオープンデータストア開発」の公募が行われ、IT 推進に積極的な松江市に本拠を置くテクノプロジェクトが事業を受注しました。「自治体がデータを提供し民間企業が間に立ってアプリケーション開発を行い、最終的に市民向けのサービスができるという流れを実現するのがこの事業の目的でした」と宮里氏は語ります。 「今回の事業をきっかけに、オープンデータを利用したビジネスモデルを民間企業が確立できたことは非常に大きな成果だったと
評価しています。ソーシャルビジネスは日本では成長途中の事業分野です。これを機にベンチャー企業がさらに育ってくれることを願っています」と宮里氏は今後の展開を見据えています。