歴史統計geoweb geoweb - 筑波大学giswin2.geo.tsukuba.ac.jp/mapfish/mapfish-1.1/client/...5...
TRANSCRIPT
1
歴史統計歴史統計歴史統計歴史統計 GeoWebGeoWebGeoWebGeoWeb
1.はじめに .......................................................................................................................... 1
2.システム構成 ................................................................................................................... 2
2.1 サーバ ................................................................................................................... 2
2.2 クライアント ........................................................................................................ 2
3.データ .............................................................................................................................. 3
4.基本機能 .......................................................................................................................... 3
4.1 起動画面 ............................................................................................................... 3
4.2 年次とレイヤの選択 ............................................................................................. 4
4.3 地図表示 ............................................................................................................... 5
4.4 コロプレス図 ........................................................................................................ 7
4.5 カルトグラム ...................................................................................................... 10
4.6 円ドット ............................................................................................................. 12
4.7 属性検索 ............................................................................................................. 14
4.6 ラベル表示 ......................................................................................................... 17
4.7 情報表示 ............................................................................................................. 19
4.8 ESDA/グラフ............................................................................................... 20
5.空間分析機能 ................................................................................................................. 26
5.1 分析手法の選択 .................................................................................................. 27
5.2 基本統計量 ......................................................................................................... 27
5.3 空間回帰 ............................................................................................................. 28
5.4 地域分類(因子分析+クラスター分析) .......................................................... 37
6.まとめ ............................................................................................................................ 43
1.はじめに
筑波大学村山研究室では歴史統計 WebGIS を公開しているが,開発後10年近く経過し,
その間2005年以降の Google Maps/Earth 等の登場による,「地理空間情報革命」ともい
える大きな技術発展のために機能やパフォーマンスを改善する必要が出てきた.
そこで,近年,前述の Google の技術革新の影響を受けた GeoWeb または Geospatial Web
という Web2.0 ベースで,Java 言語などのプラグインたよらなくても,標準のウェブブラ
ウザーのみで,デスクトップGIS並みの機能を実現し、前述の Google などのウェブサー
ビスを利用して独自に開発してはいない付加機能を取り込んだ技術,および,FOSS(府
2
―リーオープンソースソフトウェア)の統計解析ソフトで近年普及の著しいR言語を援用
し,既存システムのリニューアルとして,「歴史統計 GeoWeb」を開発した.
2.システム構成
本システムは図1のようにクライアント-サーバシステムである.
図1 システム構成図
2.1 サーバ
・MS4W(Apache+MapServer+PHP)
・R言語およびパッケージ
・ScapeToad(カルトグラム作成プログラム)
2.2 クライアント
・MapFish(OpenLayers ベース)
使用するウエブブラウザは FireFox とし,バージョンは 3.6 以上4.0を推奨とする.他
ク
ラ
イ
ア
ン
ト
ブ
ラ
ウ
ザ
M
a
p
f
i
s
h
サーバ
A
p
a
c
h
e
P
H
P
M
a
p
s
e
r
v
e
r
R
歴史統計データ
(シェープファイル)
レイヤ指定
主題図
条件検索
空間分析
O
p
e
n
L
a
y
e
r
s
Visualization API
ScapeToad(カルトグラム作成)
クラウド
3
のブラウザーではユーザーインターフェースが正常に表示されない.
3.データ
・昭和(国勢調査(1920年・1930年))、都道府県別
4.基本機能
4.1 起動画面
サイトは以下にある.
http://giswin2.geo.tsukuba.ac.jp/mapfish/MapFish-1.1/client/geoweb/hgeo/
起動画面を図2に示す.
図2 起動画面(FireFox)
起動後,スタートアップウィンドー を閉じると,シ
ステムが利用できる.
FireFox 以 外 の ブ ラ ウ ザ ー だ と , ス タ ー ト ア ッ プ ウ ィ ン ド ー
地図表示領域
各機能アコーディオンメニュー
移動コントロール
ズームコントロール
システムスタートアップ
ウィンドーアップ
ツールバーメニュー
レイヤー表示切り替えパネル
全体図表示
4
が表示される.
4.2 年次とレイヤの選択
デフォルトでは茨城県の1920年のコロプレス図が表示されるが,ツールバーメニューに
ある「年次」コンボボックスで,表示したい年次を(図3),続いて同じくツールバーにある
「レイヤ」コンボボックスで表示したい都道府県を選択する(図4).
図3 年次の選択
図4 レイヤの選択
上記の選択後,図5の地図がコロプレス図表示される.コロプレス図のデフォルト分類
は等サイズである.
5
図5 選択年次のレイヤの表示
4.3 地図表示
4.3.1 拡大
図6の「+」の部分をクリックすると段階的に拡大表示ができ,「-」部分をクリックす
ると段階的に縮小表示ができる(図7).または真ん中のボタンを操作する.
図6 ズーム関連のコントロール
6
図7 拡大表示
4.3.2移動
図8の上下左右の矢印をマウスのドラッグでおこなえる.
図8 移動のコントロール
4.3.3 全画面表示
図6の地球の形をした部分をクリックすればよい.
4.3.4 レイヤ表示切り替え
レイヤ表示切り替えは画面右上の「レイヤ表示切り替え」パネル(図9)でおこなう。
レイヤにはレイヤー名の左側に のあるベースレイヤと がある主題レイヤの2種類が
7
ある.ベースレイヤは必ず1つのみ表示されなければならないに対して,主題レイヤは表示
の切り替えがをクリックしてオンオフすることで自由に行える.「レイヤ表示切り替え」パ
ネルそのものの表示のオンオフも右上のボックスをクリックすることでおこなえる(表示
している場合は“―(マイナス)”が表示され,閉じている場合は“+(プラス)”が表示さ
れる).
図9 「レイヤ表示切り替え」パネル
4.3.5 全体図の表示
全体図の表示は画面右下のパネルに表示される(図10).パネル内の地図の赤い破線で
囲んだ部分が現在の表示範囲である.このパネルの表示の切り替えは, 「レイヤ表示切り替
え」パネルと同様に右上のボックスをクリックすることでおこなえる.
図10 「全体図の表示」パネル
4.4 コロプレス図
デフォルトでは表示されているが,閉じている場合は「コロプレス図」パネルをクリック
すると,図11が表示される.
パネル表示切り替え
ボックス
パネル表示切り替え
ボックス
8
図11 コロプレス図パネル
4.4.1 属性の選択
属性の選択は図12のように,コンボボックスより選ぶ.
9
図12 属性選択
4.4.2 階級分類の選択
階級分類方法は図13のようにコンボボックスより選ぶ.
図13 分類選択
4.4.3 色指定
色の指定は図14のように,色のパターンを選ぶ.
10
図14 色指定
4.4.4 階級区分
階級区分の数は図15のようにコンボボックスより選ぶ.
図15 階級区分数指定
4.4.5 表示変更の例
図16に上記の変更の例を示す.
図16 変更時の表示例
4.5 カルトグラム
カルトグラム作成に使用したソフトは ,物理学者 Mark Newman のアルゴリズム
(Diffusion-based method for producing density-equalizing maps) を使用して、スイス
の大学で開発された ScapeToad(http://scapetoad.choros.ch/index.php)のオリジナルプロ
グラムに,日本語処理,バッチ処理及び若干の高速化を修正追加したものである.
カルトグラムを作成するには ,コロプレス図のパネルの凡例の下にあるボタン
がある.このボタンを押すと,コロプレスパネルで選択されている属性を使って,
11
面連続型カルトグラムを作成できる.
本システムでは,カルトグラムを随時計算しており, 処理時間は,データのサイズおよび属
性により30秒から1,2分ほどかかる.
上記のボタンをクリックすると,図17のダイアログが表示され,処理が終了するまでは,
他の機能は利用できない.
図17 カルトグラムの処理ダイアログウィンドー
カルトグラム作成処理後,図18のウィンドーが表示され,処理経過時間が分かる.
図18 処理終了メッセージ
このウィンドーをOKボタンをクリックして閉じると,カルトグラムが表示される(図1
9).
12
図19 カルトグラムの表示
凡例はコロプレス図と共有している.カルトグラムはベースレイヤとして作成されてお
り,元のコロプレス図との重ね表示はおこなえない.これらの表示の切り替えは,右上のレイ
ヤ表示切り替えパネルでおこなう.
カルトグラムを削除するには , 作成後コロプレス図の凡例下に表示される
ボタンをクリックして削除する.
別の変数のカルトグラムを作成するには,最初に変数を選択して,コロプレス図を表示し
てから(この際にカルトグラムは消去される),カルトグラム作成ボタンを押す.
4.6 円ドット
4.6.1 属性選択
図20の円ドットパネルで属性選択をすると円ドット図が表示される(図21).
13
図20 属性選択
14
図21 円ドット図表示
4.6.2 レイヤ削除
円ドット図が不要な場合は円ドットパネルの ボタンを押して削除できる.
4.7 属性検索
「属性検索」パネルをクリックすると,図22が表示される.
15
図22 属性検索パネル
4.7.1 属性選択
図23のコンボボックスで検索したい属性を選択する.
16
図23 属性選択
4.7.2 条件式
図24のコンボボックスで条件式を選択する.
図24 条件式の選択
4.7.3 値入力
図25のように検索用の値を入力する.
17
図25 値入力
最後に ボタンを押すと実行結果が表示される(図26,図27).
図26 条件にマッチした件数を示すダイアログ
図27 検索結果の表示(黄色部分が条件にマッチした部分)
4.5.4 選択フィーチャの削除
検索結果が不要な場合は ボタンを押して選択されたフィーチャの削除
ができる.
4.6 ラベル表示
「ラベル表示」パネルをクリックすると図23が表示される.
18
図23 「ラベル表示」パネル
4.6.1 表示
図24のコンボボックスで属性を選択すると,選択された属性が表示される(図25).
図24 属性表示
19
図25 ラベルの表示
4.6.1 ラベルの表示の切り替え
ラベルを消すには ボタンを押せばよい.
4.7 情報表示
マウスで地図上の任意のポリゴンをクリックすると,その属性がダイアログに表表示あ
れる(図26).
20
図26 情報表示
表示を終了するには,ダイアログの右上にある ボタンをクリックする.
4.8 ESDA/グラフ
ESDA/グラフ機能はESDAと散布図が表示できる.
「ESDA/グラフ」パネルをクリックすると,図27が表示される.
図27 「グラフ」パネルの表示
4.8.1 ESDAの選択
図28でESDAを選択する.
21
図28 ESDAの選択
選択後,図29の散布図が表示される.
図29 ESDAの散布図
属性の選択は図30のように選択すると,散布図が表示される(図31).
22
図30 属性の選択
図31 散布図の表示
23
図31の任意の点を選択すると,散布図上に情報がポップアップで表示され(図32)レ
イヤの該当するフィーチャが選択される(図33).
図32 散布図上の任意の点の情報表示
選択フィーチャ
24
図33 選択された該当するフィーチャ
これとは逆に,ESDAの散布図ウィンドーが開いているときに、任意のフィーチャを
クリックすると、該当する散布図の情報がポップアップ表示される(図34).
図34 任意のフィーチャーの選択による散布図上の該当ポイントの情報表示
検索結果が不要な場合は ボタンを押して選択されたフィーチャの削除
ができる.
4.8.2 散布図の選択
図28でグラフの種類を選択する.
図35 グラフ種別の選択
図で属性を選択すると,グラフが表示される(図36・図37).
25
図36 属性の選択
図37 グラフの表示
マウスでグラフ上の任意の点をクリックすると値が表示される(図38).
26
図38 任意のポイントの値表示
5.空間分析機能
「空間分析」パネルをクリックすると,分析手法のコンボボックスが表示される(図3
9).
27
図39 「空間分析」パネル
5.1 分析手法の選択
分析手法の選択は「空間分析」パネルのコンボボックスよりおこなう(図40).
図40 分析手法の選択
5.2 基本統計量
基本統計量を選択すると,選択されているレイヤの基本統計量をダイアログに表示する(図
41).
28
図41 基本統計量の表示
5.3 空間回帰
コンボボックスで「空間回帰」を選択すると「空間回帰:変数選択」ダイアログが表示
される(図42).
29
図42 「空間回帰:変数選択」ダイアログ
「空間回帰:変数選択」ダイアログで,従属変数をコンボボックスより選ぶ(図43).
変数を複数選択する場合は,変数が連続している場合は,シフトキーを押しながら選び,
変数が離れている場合は,コントロールキーを押しながら選ぶ.
30
図43 従属変数の選択
次に図44のように,独立変数を1つないし複数選択する.
選択する変数が連続している場合には,シフトキーを押しながらマウスでクリックして選
択し,選択する変数が離れている場合には,コントロールキーを押しながら選ぶ.
31
図44 独立変数の選択
選択した変数をマウスのドラッグ&ドロプして(図45)左側のパネルに移す(図46).
32
図45 選択された独立変数を項目パネルに移す
図46 選択された独立変数
33
ボタンを押すと,サーバでの計算処理後,結果がダイアログに追加されて表
示され(図47),予測値も地図表示される(図48).
図47 計算結果のダイアログ
34
図48 予測値の地図
凡例は「回帰分析結果地図表示」タブをクリックするとタブパネルに表示され(図49),
このタブパネルでコロプレス図と同様に,階級数や色の塗りつぶしパターンを変更できる.
35
図49 「回帰分析結果地図表示」タブ
残差図は「回帰分析結果地図表示」タブパネルのコンボボックスで「残差」を選択する
と(図50),残差図が表示される(図51).
36
図50 残差図の選択
図51 残差図
残差図の色の塗りつぶしパターンを変更したものを図52に示す.
37
図52 残差図の色塗りつぶしパターンの変更
予測図および残差図のレイヤが不要になった場合は,タブパネルの ボタンで
削除できる.
5.4 地域分類(因子分析+クラスター分析)
地域分類(因子分析+クラスター分析)は複数の変数を使って,因子分析(主因子法+
バリマックス回転)及びクラスター分析(Ward 法)によって地域分類をおこない,最終結
果を地図化する.
コンボボックスで「地域分類(因子分析+クラスター分析)」を選択すると「因子分析&
クラスター分析:地域分類」ダイアログが表示される(図53).
38
図53 「因子分析&クラスター分析:地域分類」ダイアログ
分析したい変数を図54のように選択する.
図52 変数の選択
選択した変数を右側の項目リストにマウスでドラッグ&ドロップする(図53・図54).
39
図53 変数を選択し,ドラッグ
図54 選択された変数を項目パネルに移す
ボタンを押すと,サーバでの計算処理後,結果がダイアログに追加されて表
示され(図55),樹形図(図56)が表示される
40
図55 累積因子寄与率と因子負荷量
図56 樹形図
図56の右側にあるスライダーバーを操作することで,クラスタ数を変更して(図57),
地域分類図(図58)を表示できる.図57のクラスタの色の塗りつぶしは,図58のコ
ロプレス図の塗りつぶしに対応している.
41
図57 樹形図でのクラスタ数の指定
42
図58 地域分類図
地域分類図の凡例は,図59の「地域分類(因子分析・クラスター分析)」ダイアログの
「地域分類」タブパネルに表示される.色指定の変更は現状では対応していない.
43
図59 地域区分図の凡例
6.まとめ
本システムは旧システムの機能をほぼ実現できた.
今後は本システムをベースにして,より多くのデータを取り扱え,機能も豊富なシステ
ムを開発していきたい.