c言語入門 -...
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標準ヘッダ: <limits.h>
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• 整数型の最小値・最大値は以下のマクロで定義されている
unsigned signed
最小値 最大値 最小値 最大値
char 0 UCHAR_MAX SCHAR_MIN SCHAR_MAX
short 0 USHRT_MAX SHRT_MIN SHORT_MAX
int 0 UINT_MAX INT_MIN INT_MAX
long 0 ULONG_MAX LONG_MIN LONG_MAX
char 型に関する定義
CHAR_BIT char 型のビット数
CHAR_MIN 0 または SCHAR_MIN
CHAR_MAX UCHAR_MAX または SCHAR_MAX
標準ヘッダ: <float.h>
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• 浮動小数点型に関する定数は以下のマクロで定義されている
float double
指数表現の基数 FLT_RADIX DBL_RADIX
精度の10進桁数 FLT_DIG DBL_DIG
仮数部における基数(RADIX)の桁数 FLT_MANT_DIG DBL_MANT_DIG
1.0 + 𝑥 ≠ 1.0となる最小の𝑥 FLT_EPSILON DBL_EPSILON
最大値 FLT_MAX DBL_MAX
正規化された最小の浮動小数値 FLT_MIN DBL_MIN
RADIX𝑛 − 1が表現可能な𝑛の最大値 FLT_MAX_EXP DBL_MAX_EXP
10𝑛を正規化された浮動小数値として表現可能な𝑛の最小値 FLT_MIN_EXP DBL_MIN_EXP
gcc のエラーメッセージ
• 環境変数LANGを設定すると言語が変わる
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mintty + bash + GNU C $ LANG=C gcc error1.c error1.c: In function 'main': error1.c:7:3: error: expected ';' before 'printf' printf("world¥n"); ^
mintty + bash + GNU C $ LANG=ja_JP.UTF-8 gcc error1.c error1.c: 関数 ‘main’ 内: error1.c:7:3: エラー: expected ‘;’ before ‘printf’ printf("world¥n"); ^
ロケール(locale)と呼ばれる 多言語化の仕組み JM: locale (7)
mintty の locale の設定
• mintty左上のアイコンからoption→Text
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ここに Locale: ja_JP Cahaacter set: UTF-8 を設定して「OK」しておく
文末の「;」忘れ
• 文末に「;」を忘れると次の文字でエラーに
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error1.c int main() { printf("hello, ") printf("world¥n"); return EXIT_SUCCESS; }
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mintty + bash + GNU C $ gcc error1.c error1.c: 関数 ‘main’ 内: error1.c:7:3: エラー: expected ‘;’ before ‘printf’ printf("world¥n"); ^
エラーが生じたのは7行目の3文字目だが、エラーの原因は6行目の行末。 C言語では、スペースや改行は人間に読み易くするための位置調整に過ぎないので printf("hello, ") printf("world¥n"); は printf("hello, ")printf("world¥n"); と同じ意味。
ここに「;」があるべきだが 「;」の前に「p」が現れたことが エラーの原因
ブロック開始終端の不整合
• 「{」が1つ多い
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error2_1.c int main() { { printf("hello, world¥n"); return EXIT_SUCCESS; }
4 5 6 7 8 9 10
mintty + bash + GNU C $ gcc error2_1.c error2_1.c: 関数 ‘main’ 内: error2_1.c:10:1: エラー: expected declaration or statement at end of input } ^
「}」が1つ足らない状態で、ファイルの終端(入力の終端)に達している。
ブロック開始終端の不整合
• 「}」が1つ多い
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エラーが生じたのは8行目の3文字目だが、エラーの原因は7行目。 「}」が1つ多いので、main関数の定義が7行目で終わっている。 つまり、8~9行目は、何もないところにいきなり以下のように書いたのと同じ。
return EXIT_SUCCESS; }
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error2_2.c int main() { printf("hello, world¥n"); } return EXIT_SUCCESS; }
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mintty + bash + GNU C $ gcc error2_2.c error2_2.c:8:3: エラー: expected identifier or ‘(’ before ‘return’ return EXIT_SUCCESS; ^ error2_2.c:9:1: エラー: expected identifier or ‘(’ before ‘}’ token } ^
ブロック開始終端の不整合
• 関数名のミススペル
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コンパイルではなくリンクに失敗したと言われている。 分割コンパイルによる、外部関数のリンクの際、print が見つからなかった。 printf のつもりが print とミススペルしている。 標準ライブラリに print 関数は用意されていない。
error3.c int main() { print("hello, world¥n"); return EXIT_SUCCESS; }
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mintty + bash + GNU C $ gcc error3.c /tmp/ccopiKHp.o:error3.c:(.text+0x15): `print' に対する定義されていない参照です /tmp/ccopiKHp.o:error3.c:(.text+0x15): 再配置がオーバーフローしないように切り詰められました: R_X86_64_PC32 (未定義シンボル `print' に対して) /usr/lib/gcc/x86_64-pc-cygwin/4.8.2/../../../../x86_64-pc-cygwin/bin/ld: /tmp/ccopiKHp.o: 誤った再配置アドレス 0x0 がセクション `.pdata' 内にあります /usr/lib/gcc/x86_64-pc-cygwin/4.8.2/../../../../x86_64-pc-cygwin/bin/ld: 最終リンクに失敗しました: 無効な操作です collect2: エラー: ld はステータス 1 で終了しました
コンパイルフェーズではなくリンクフェーズでのエラー。 ~.o ファイルについて参照がみつからないと言われている。
不要な ;
• 関数定義がプロトタイプ宣言になっている
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main() の直後に ; があるのでそこで文が終わっている。 このため、関数の定義ではなく、関数のプロトタイプ宣言になっている。
error4.c int main(); { printf("hello, world¥n"); return EXIT_SUCCESS; }
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mintty + bash + GNU C $ gcc error4.c error4.c:5:1: エラー: expected identifier or ‘(’ before ‘{’ token { ^
ファイルが見つからない
• ファイル名や配置場所を確認する
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#include しようとしたファイルが見つからない。 #include に与えたファイル名か、ファイルに付けた名前のどちらかが間違っている。 上記の例では stdlib.h が正しいが lib ではなく ilb になっている。
error5.c #include <stdio.h> #include <stdilb.h> int main(); { printf("hello, world¥n"); return EXIT_SUCCESS; }
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mintty + bash + GNU C $ gcc error5.c error5.c:2:20: 致命的エラー: stdilb.h: No such file or directory #include <stdilb.h> ^ コンパイルを停止しました。
コンパイルフェーズではなく、プリプロセスフェーズでのエラー
C言語のコンパイル
• コンパイラにより実行形式に変換する
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.h ファイル .h ファイル
.h ファイル
Source files
.c ファイル .c ファイル
.c ファイル
.o ファイル .o ファイル
.o ファイル
Object files
ライブラリ ライブラリ
ライブラリ
実行ファイル
Executable files
C compiler
Preprocessor
linker
C compiler Cコンパイラは実際には preprocessor compiler linker の3段階に分かれている
エラー時の対処方法
• エラーメッセージをよく読みましょう。
• 行番号と何文字目かも参考になります。
• 同じようなエラーメッセージなら、同じような原因である可能性が高いはずです。
• 原因が分からない場合は、エラーメッセージを Google 等の検索エンジンで検索しましょう。
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