簡単な図面を書いてみよう 『 3d編 -...
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第 4 章● 3D 機能の基本操作
導入ガイド
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この章では、TurboCAD v19 ProfessionalおよびTurboCAD v19 Standardに備えられている3D機能について説明します。TurboSketch v19をお使いの場合は、3D機能は使用することはできません。
4-1■TurboCADの3D機能の基本
3Dオブジェクトを作成するツールは、メニューの図形入力|3Dオブジェクトもしくは[左面]ツールバーに備わっています。ツールを選択しマウスによる操作での3Dオブジェクトの作成や、編集バーを使った数値指定、スナップモードなど、TurboCADの基本的な操作方法は2次元の図形の作成と同様です。
●3D機能を使う際の座標フィールド2次元平面での作図では、通常X、Yの2次元の座標値のみで図形(オブジェクト)が管理されます。3D機能を使う際は、X、Yの座標値に加えて高さの座標であるZ座標値も意識して操作する必要があります。TurboCADでは、現在のマウスカーソルの座標値は、画面右下の座標フィールド
(p.15)に表示されています。
Z座標値座標フィールド
3D機能を使う際には、必要に応じて、この座標フィールドの情報を参照しながら操作を行ってくさい。
4-2■3Dの視点の切り替え
●3D操作時の視点3D機能を使う際は、2次元平面での作図と異なり、オブジェクトに対する視点を意識して操作する必要があります。
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平面(上面)
側面(右側面)
正面図
オブジェクトに対する視点
通常、TurboCADで2次元の製図を行う際は、オブジェクトを真上から見た平面が使われます。 高さを持ったオブジェクトを視認しながらモデリングやオブジェクトの編集を行うには、オブジェクトを斜め上方から俯瞰した視点であるアイソメ(等角投影法)などに切り替えます。
●視点の切り替えに使うツールこれら視点の切り替えは、[標準]ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーにあるツールを使います。
標準表示詳細選択ツールバー
標準表示詳細選択ツールバーからは、次の視点を選択することができます。
TurboCADでは、図示したもののほかに、底面、背面、左側面に視点を切り替えることができます。
メニューバーから視点の切り替えを選択する場合は、表示|3Dビュー以下のコマンドを使います。
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視点 ボタン 説 明
ワールド平面 TurboCAD標準の平面。通常はオブジェクトを真上からみた視点(X-Y平面)
左 オブジェクトの左側面からの視点(Y-Z平面)
正面 オブジェクトの正面からの視点(X-Z平面)
底面 オブジェクトの真下からの視点(X-Y平面)
背面 オブジェクトの背面からの視点(X-Z平面)
右 オブジェクトの右側面からの視点(Y-Z平面)
アイソメSE オブジェクトの南東からの視点
アイソメSW オブジェクトの南西からの視点
アイソメNE オブジェクトの北東からの視点
アイソメNW オブジェクトの北西からの視点
視点を変更するツール
また、現在の視点は、TurboCADウィンドウのタイトルバーに図面名(ファイル名)とともに表示されています。
現在の視点を表示
4-3■3Dオブジェクト作成の基本
●単純な3Dオブジェクトの作成練習を開始するために、TurboCADを起動し、起動画面で[新規]ボタンをクリックして新規の図面を作成してください。また、ここでの練習は、すべてスナップなしの状態で行います。
1 [標準]ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからアイソメSEツール(表示|3Dビュー|アイソメSE)クリックしてアイソメ表示に切り替えま
す。
アイソメ表示のときの方角は、平面図における上方向を“北”とみなして、図面を見る方向を表現したものです。アイソメSEの場合なら、平面図の右下方向から図面を俯瞰した視点であることを示しています。
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アイソメSEをクリック
2 直方体ツール (図形入力|3Dオブジェクト|3Dプリミティブ|直方体)を選択します。
3 用紙上の適当な位置をクリックします。4 マウスを動かすと、斜め方向に四角形が動きます。
最初にクリックした点 マウスの動きに合わせて四角形の形が伸び縮みする
5 適当な点をクリックして四角形を固定します。これが直方体の底面になります。6 次にマウスを上下方向に動かします。すると、直方体が上下方向に伸び縮みし
ます。この操作で直方体の高さを指定します。
マウス上下方向に動かすと直方体の高さを指定できる
ここで斜め方向に傾いた四角形が作成されますが、現在はアイソメ表示なので、実際には長方形を作成していることになります。
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7 適当な位置でクリックすると、3Dオブジェクトの高さが固定され、直方体が完成します。
●3Dオブジェクトをレンダリングして表示作成した3Dオブジェクトは、エッジのみが表示されたいわゆるワイヤーフレーム表示の状態です。これをレンダリングして表示します。
1 [プロパティ]ツールバーにあるレンダリング詳細選択ツールバーからドラフトレンダリングツール (表示|ビジュアルスタイル|ドラフトレンダリング)を選択します。
ドラフトレンダリングを選択
2 すると次のようにメッセージが表示されます。
[はい]をクリックして次に進みます。
このほかにレンダリング方法には、陰線処理、クオリティレンダリング、アドバンスレンダリングがあります(アドバンスレンダリングは、Tur boCAD Professionalのみ利用可能)。それぞれのレンダリング方法の違いについて詳しくは、リファレンスマニュアルの『5-18●3Dビューの表示方法』を参照してください。
このメッセージはグラフィックエンジンにRedSDKを使用している場合は、表示されません。
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3 次のようにメッセージが表示されます。
4 [はい]をクリックすると、3Dオブジェクトがレンダリングされて表示されます。
5 レンダリング表示を終了する場合は、レンダリング詳細選択ツールバーからワイヤーフレームツール (表示|ビジュアルスタイル|ワイヤーフレーム)を選択します。
●編集バーに数値を指定して3Dオブジェクトを作成2次元の図形を描くときと同じように、編集バーを使えば数値を指定して3Dオブジェクトを作成することができます。
1 直方体ツール を選択します。2 用紙上の適当な点をクリックします。3 <Tab>キーを1回押して、編集バーの長さボックスを反転表示させ「30」と入力
します。4 再び<Tab>キーを押し幅ボックスを反転表示させ「60」と入力します。5 もう一度<Tab>キーを押して高さボックスを反転表示させ、「50」と入力します。
長さ、幅、高さを指定
6 <Enter>キーを押すと、60×30×50の直方体が作成されます。
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30 60
●2次元の図形から3Dオブジェクトを作成するTurboCADでは、2次元平面に描いた図形を基にして3Dオブジェクトを作成する方法も用意されています。新規作成ダイアログで[デフォルト]を選択して図面を新規作成して、以下の操作を練習してみてください。(表示がアイソメ表示になっている場合は、[標準]ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからワールド平面ツール をクリックしてください)。
1 矩形ツール (図形入力|矩形)を選択し、任意の位置に60×30の長方形を作成します。
2 次に、中心・半径指定円ツール (図形入力|円|中心・半径指定円)を選択します。
3 用紙上の任意の点をクリックしたら、<Tab>キーを1回押して編集バーの半径ボックスを反転表示させ「20」と入力して、半径20の円を描きます。
60×30の長方形 半径20の円
4 標準ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからアイソメSEツール
サイズを指定しての長方形の描き方は、『数値で指定して図形を描く―編集バーの使い方』(p.27)を参照してください。
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をクリックしてアイソメ表示します。5 [標準]ツールバーにある縮小ツール を1回クリックして、3Dオブジェクトを
作図するためのスペースを確保します。
6 単純押出しツール (図形入力|3Dオブジェクト|3Dプロファイル参照|単
純押出し)を選択します。7 長方形をクリックします。8 <Tab>キーを押して、編集バーの高さボックスを反転表示させます。9 高さボックスに「30」を入力します。これでオブジェクトの高さを指定したこと
になります。「30」を入力
� <Enter>キーを押します。長方形を底面とした直方体が完成します。
� 錐ツール (図形入力|3Dオブジェクト|3Dプリミティブ|錐)を選択します。
� 編集バーに表示されている (2D底面を指定)をクリックします。
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[2D底面を指定]をクリック
� 円をクリックします。� <Tab>キーを1回押して編集バーの高さボックスを反転表示させ「40」と入力し
ます。「40」を入力
� <Enter>キーを押すと、円を底面とした円錐が完成します。
� ドラフトレンダリングツール (表示|ビジュアルスタイル|ドラフトレンダ
リング)を選択してレンダリングをします。