沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概...

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沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概要版) 平成24年3月 沖縄県企画部情報政策課

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Page 1: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査

報告書(概要版)

平成24年3月

沖縄県企画部情報政策課

Page 2: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

5 水納島

4 伊江島

1 伊平屋島

3 伊是名島

2 野甫島

6 津堅島

7 久高島

8 粟国島

9 渡名喜島

15 南大東島

14 久米島

16 北大東島

17 宮古島

18 池間島

19 来間島

20 伊良部島

21 下地島

22 多良間島

23 石垣島

24 竹富島

25 西表島

26 鳩間島27 小浜島

28 黒島

29 波照間島

30 与那国島

10 座間味島

11 阿嘉島

12 慶留間島13 渡嘉敷島

1(目的

2(調査対象

1.調査の趣旨

1

インターネットをはじめとする情報通信技術'ICT(は、日常生活や経済活動のあらゆる場面で活用されるようになった。情報通信基盤は高速化し、全国的にFTTHによる超高速ブロードバンドが自宅でインターネットを利用する際の主流な回線となっている。離島地区においてはADSL・CATV・無線等によりブロードバンドが整備されているが、FTTHによる超高速ブロードバンドは一部地域を除き整備が進んでおらず、情報格差が生じている。

離島や辺地・過疎等の条件不利地域において、公平・快適にネットワークを活用できるよう、地域の特性に応じた情報通信基盤の高度化を、自治体の協力の下で推進するため、離島地区の現状やニーズを把握し情報通信基盤の整備の方向性をまとめる。

現状 調査の目的

沖縄振興特別措置法'平成14年法律第14号(第3条第3項に規定する離島のうち、学校が存在する規模の離島を調査対象とする。

No 離島名 市町村名

1 伊平屋島伊平屋村

2 野甫島3 伊是名島 伊是名村4 伊江島 伊江村5 水納島 本部町6 津堅島 うるま市7 久高島 南城市8 粟国島 粟国村9 渡名喜島 渡名喜村10 座間味島

座間味村11 阿嘉島12 慶留間島13 渡嘉敷島 渡嘉敷村14 久米島 久米島町15 南大東島 南大東村

No 離島名 市町村名

16 北大東島 北大東村17 宮古島

宮古島市18 池間島19 来間島20 伊良部島21 下地島'※1(22 多良間島 多良間村23 石垣島 石垣市24 竹富島

竹富町

25 西表島26 鳩間島27 小浜島28 黒島29 波照間島30 与那国島 与那国町

※1 下地島は学校は設置されていないが、伊良部島と架橋されていることから本調査では調査の対象とする。

図表1-1:検討対象の離島

Page 3: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

25000

20000

15000

10000

5000

02007年 2012年 2017年

3.9世代移動通信システムの導入に

よる社会・経済へのインパクト・効果の視点として、5年後、10年後のトラヒックの伸びを ①新たに創出されるサービス、②新システムに置き換わって提供される既存のサービス、③既存システムにより提供される既存のサービス の要素から試算。'2007年を 100とした場合(

①新たに創出されるサービス(例)・ハイビジョン映像のアップロード・映像教材のストリーミング・大容量データ伝送による家電との連携・大容量のサイネージ情報の配信・医療画像伝送による遠隔医療

②新システムに置き換わって提供される既存のサービス

<コンテンツの大容量化>(例)映像ストリーミング3.5G :384Kbps (au「Lismo Video)等の例)3.9G(2012):4Mbps(圧縮率の高いHD映像と想定)3.9G(2012):4Mbps(ハイビジョン並みの映像と想定)

③既存システムにより提供される既存のサービス

3.9世代移動通信で約200倍!

2.調査の背景 '1(全国的なICT動向

2(国の政策動向

1(ICTの普及

平成22年国内のインターネット利用率は78.2%となり、13年前に比べ8.5倍に急増'図表2-1(。人々のコミュニケーションや購買活動などのライフスタイルが大きく変化。事業者でも事務処理や顧客情報管理においてICTを活用。特に最近では、商品・サービス販売や資材調達において、インターネットの活用が一般化している。

ICTの普及と国民生活・事業者活動の変化

インターネット利用者は、パソコン、移動体端末'携帯電話、スマートフォンなど(をニーズに合わせて使い分けている。自宅インターネット環境は、ADSL等の「ブロードバンド」から、FTTHによる「超高速ブロードバンド」へと高速化している'図表2-2(。事業者用でも、広帯域で低廉なネットワークが普及。携帯電話では3.9世代のLTEサービスが開始され、移動体通信が更に高速化。一方でデータ通信量の急増問題発生'図表2-3(。

情報通信基盤の高度化・高速化

民間主体の整備が進まない過疎地や離島・山間部などの条件不利地域での、情報格差の是正を目指している。「光の道」構想により、10%程度残された超高速ブロードバンド未整備地域の整備を推進するという目標を提示。

超高速ブロードバンドの整備推進

図表2-1:インターネット利用率の推移

資料出所:総務省「平成22年度通信利用動向調査」より作成

図表2-2:インターネット利用時の回線種別

資料出所:総務省「平成23年版情報通信白書」「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ」より作成

2,142

741

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

H11

H12

H13

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

.9

FTTH DSL

CATV FWA

BWA(WiMAX) 3.9世代携帯

'万契約(

資料出所:総務省「ワイヤレスブロードバンド実現のための周波数検討ワーキンググループとりまとめ」'平成22年11月(

図表2-3:急増が予測される移動体通信容量

2

超高速ブロードバンド整備の方向~平成22年12月「光の道」構想実現に向けて-取りまとめ-より~

・超高速ブロードバンドを実現する技術としてはFTTHが基本'地理的条件・経済合理性から光ケーブルが敷設困難な場合等においては無線技術等に代替的役割が期待できる(・民間主導による整備が原則であるが、採算ベースでの整備が困難と想定されることから、整備を加速するため公設民営を基本とした公的支援を講じることが適当である。

1,155

9,462

9.2

78.2

0

20

40

60

80

100

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

H9

H10

H11

H12

H13

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

利用率(%)

利用者数(万人)

利用者数

人口普及率

Page 4: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

都市部では、ブロードバンド・超高速ブロードバンド、移動体通信、事業者向けネットワークにおいて、多くの通信サービスや通信事業者の中から個々のニーズに合った選択が可能。離島地区では、超高速ブロードバンドが未整備であるところも多く、ニーズにあった選択ができず、情報格差が生じている'図表2-4( 。県内の超高速ブロードバンド利用可能率'※1(は全国に比べ低調であり、FTTHの利用率'※2(も全国と比べて低調'図表2-5(。

2.調査の背景 '2(県内のICT動向

3

1(ICTの普及

ICTの普及と情報通信基盤の地域間格差

図表2-5:超高速ブロードバンド・ブロードバンドの利用可能率と利用率【平成23年9月末現在】

資料出所:総務省沖縄総合通信事務所「平成23年度第2四半期電気通信サービス関係統計」、総務省ホームページ「ブロードバンド基盤の整備状況」より作成

利用可能率(※1) 利用率(※2)

沖縄 全国 沖縄 全国

超高速ブロードバンド

87.3 95.1 ①FTTH 29.8 40.0

ブロードバンド 100 100

②DSL 10.8 13.8

③CATV 4.6 10.8

④FWA 0.22 0.02

⑤BWA 1.14 2.32

①~⑤の計 46.5 67.0

図表2-4:沖縄県のブロードバンドマップ 【平成23年3月末現在】

超高速ブロードバンド・ブロードバンド共に提供中。個々のニーズに

応じて選択可能

ブロードバンドは提供中だが、超高速ブロードバンド'FTTH(は未提供。

資料出所:総務省沖縄総合通信事務所「ブロードバンドマップ」から作成

※1:利用可能率とは、基盤が整備され、加入を申し込めば、サービス提供を受けることが出来る状態にある世帯の割合。

※2:利用率とは、実際に加入契約を行いサービスを利用している世帯の割合。

情報格差を是正するという方向性が示されている。

公平・快適なネットワーク活用に向けた格差是正

2(沖縄県の政策における情報通信基盤整備の位置付け

「沖縄県21世紀ビジョン」'平成22年3月(

「離島や辺地・過疎等の条件不利地域において、公平・快適にネットワークを活用できるよう、地域の特性に応じた情報通信基盤の高度化を、自治体の協力の下で推進する」

「沖縄振興特別措置法改正案」'平成24年2月閣議決定(

「国及び地方公共団体は、沖縄における住民の生活の利便性の向上、産業の振興、医療及び教育の充実等を図るため、情報の流通の円滑化及び高度情報通信ネットワークその他の通信体系の充実について適切な配慮をするものとする」'第92条の2(

本部町

伊江村

伊平屋村

伊是名村 国頭村

うるま市

南城市

粟国村

渡名喜村南大東村

久米島町

北大東村

宮古島市

多良間村

石垣市

竹富町

八重瀬町

宜野湾市

糸満市

与那国町

座間味村

大宜味村

東村渡嘉敷村

南風原町与那原町

西原町

中城村

豊見城市

那覇市

浦添市

北谷町

嘉手納町

読谷村

北中城村

沖縄市

宜野座村

金武町

恩納村

名護市

今帰仁村

FTTH*DSL*CATVインターネット/無線'FWA等(

FTTH*DSL

DSL

DSL*CATVインターネット/無線'FWA等(

CATVインターネット/無線'FWA等(

Page 5: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点 '1(現状

4

1(固定通信サービス'住民向け(

平成17年度から19年度の沖縄県離島地区ブロードバンド環境整備促進事業等により、全離島地区にブロードバンドが整備されている'図表3-1・図表3-3(。

アクセス回線は、離島の地形等の特性に合わせて整備されており、FTTH、ADSL、CATV、無線などがある'図表3-3(。

サービスの運営体制は、公設民営、公設公営、民設民営があり、それぞれ提供されるサービス内容も異なっている'図表3-3( 。

離島の一部地域では、公設公営のサービスしか選択できないなど、離島内においても格差がある'図表3-2(。

FTTHによる100Mbpsの超高速ブロードバンドは、宮古島と石垣島の中心部の一部で民設民営により提供されている'図表3-3( 。

離島地区は、沖縄本島都市部と比べて超高速ブロードバンドの整備が遅れている。

通信サービス提供状況

通信速度は、公設民営、公設公営、民設民営で提供されるサービスにより異なっており、民設民営の方が早い傾向がある'図表3-3(。

通信料金も、提供されるサービスにより異なっている。公設民営や民設民営より、公設公営のサービスの方が料金が高い傾向がある'図表3-3( 。

離島ごとに、通信速度や通信料金が異なっており、格差が生じている。伊平屋村、本部町、うるま市、南城市、座間味村、宮古島市、石垣市、竹富町、与那国町では、同じ市町村の中でも異なるサービスが提供され、格差が生じている'※('図表3-2・図表3-3( 。

'※(本部町水納島'公設公営(、うるま市津堅島'公設民営(、南城市久高島'公設民営(は、沖縄本島側'民設民営(と異なるサービスとなっている。

通信サービスの速度・料金

図表3-1:沖縄県離島地区ブロードバンド環境整備促進事業

資料出所:沖縄県

与那国島

H17

伊良部島

宮古島

多良間島

南大東島

北大東島

伊江島

伊平屋島

伊是名島

H17

H17

渡嘉敷島

久高島

水納島

学校が存在する規模の離島'16市町村24離島(に対して、ADSLを基本としたブロードバンドを整備した。'整備回線数:世帯数の約4割(

平成17年度'3.7億円(-8町村8離島公設民営:久米島、座間味島、渡名喜島、伊平屋島

伊是名島、伊江島、粟国島、与那国島公設公営:与那国島'久部良(

平成18年度'3.0億円(-3町村8離島公設民営:竹富島、小浜島、黒島、波照間島

西表島'大原地区・上原地区(公設公営 渡嘉敷島、阿嘉島、慶留間島

平成19年度 '7.6億円(-8市町村9離島公設民営:久高島、津堅島

公設公営:南大東島、北大東島、石垣島'北部(水納島、野甫島、西表島、鳩間島

阿嘉・慶留間島

H18

※宮古地区は田園地域マルチメディアモデル整備事業でCATV網を構築済み(大神島除く)

H19

H19

H19

※石垣島の一部は民間通信事業者により整備済み。

・・・平成17年度

・・・平成18年度

・・・平成19年度

・・・他事業等で整備済み

H19

石垣島実施箇所

津堅島

H19野甫島

西表島

黒島

波照間島

小浜島

竹富島

鳩間島

H18

・事業期間:平成17年度~平成19年度・財源:沖縄特別振興対策事業費・総事業費:14.3億円'国費:11.4億円(・補助率:国8/10、県1/10、市町村1/10

・事業主体、沖縄県、市町村

H19

与那国交換局

与那国島

久部良地区

空港

与那国町役場

祖納地区

比川地区

公設民営エリア

ADSLが民間通信事業者により提供されている。

公設公営エリア

ADSLが提供できないため、ADSLを光ケーブルで延長する独自のサービスを与那国町が運営主体となって提供している。

ADSLの提供可能範囲'交換局から約5㎞が目安となる。(これ以上は技術上信号が送れないため、ADSLは提供できない。

図表3-2:与那国町のインターネット環境

Page 6: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

5

図表3-3:固定通信サービス提供状況と速度・料金'住民向け(

資料出所:固定通信事業者ホームページ及びヒアリング結果より作成

※1:無線方式には、FWA(Fixed Wireless Access)の他、Wi-Fi'ワイファイ(、WiMAX'ワイマックス(方式を含む。

※2:サービスを提供する事業者は以下のとおり。・「フレッツADSL」は西日本電信電話株式会社'以下、NTT

西日本(が提供するサービス。・「インターネット接続サービス」は、公設公営で各自治体が

提供するサービス。・宮古島市と石垣市の「インターネット接続サービス」は、

宮古テレビ株式会社、石垣ケーブルテレビ株式会社が提供するサービス。

・「テレメBB-WIMAX」は、株式会社沖縄テレメッセージが提供するサービス。

・auひかり、ADSL au one net ADSLは、KDDI沖縄株式会社が提供するサービス。

※3:通信速度はベストエフォート型の下り最大速度を記載。事業者・市町村が提供する通信サービスの下り最大速度であり、各通信タイプの一般的な最大速度ではない。

※4:通信料金は、代表的な月額利用料の税抜料金を記載。

※5:野甫島は、伊平屋村役場から野甫公民館を通って各家庭まで光ケーブルを敷設(接続先はADSL)。

※6:タイプ1'インターネット・電話共用型(、フレッツ・あっと割引及びマイラインプラスセット割引適用の月額料金。

※7:津堅島は2.4GhzのWi-Fi 方式で提供。久高島は4.9GhzのWiMAX方式で提供。

※8:平成23年度に沖縄本島~南大東島間に海底光ケーブルを敷設

※9:マンションタイプの月額料金

※10:フレッツ光対応コースマンションタイププラン2'LAN配線あり(の月額料金

※11:ADSL専用タイプIP電話&ADSLレギュラーコース50(e)'西日本(の月額料金

※12:与那国町久部良地区は、与那国町役場から各家庭まで光ケーブルを敷設(接続先はADSL)。

無線

(※1)

1 伊平屋島 公設民営 ○ フレッツADSL'モアスペシャル( 47Mbps 2,413円~'※6(

2 野甫島 公設公営 ○※5 インターネット接続サービス 47Mbps 6,500円

伊是名村 3 伊是名島 公設民営 ○

伊江村 4 伊江島 公設民営 ○

本部町 5 水納島 公設公営 ○ インターネット接続サービス 47Mbps 2,985円

うるま市 6 津堅島 公設民営 ○※7

南城市 7 久高島 公設民営 ○※7

粟国村 8 粟国島 公設民営 ○

渡名喜村 9 渡名喜島 公設民営 ○

10 座間味島 公設民営 ○

11 阿嘉島 ○ インターネット接続サービス'ホエールネット(

12 慶留間島 ○

渡嘉敷村 13 渡嘉敷島 公設公営 ○ インターネット接続サービス'ホエールネット( 47Mbps 4,750円~7,140円

久米島町'具志川( 民設民営 ○

久米島町'仲里( 公設民営 ○

南大東村 15 南大東島 公設公営 ○ インターネット接続サービス

北大東村 16 北大東島 公設公営 ○ '新サービスH24.1開始※8(

フレッツ光ネクスト 100Mbps~1Gbps 3,690円~'※9(

auひかり 200Mbps 4,798円~'※10(

フレッツADSL'モア( 47Mbps 2,349円~

au one net ADSL 50Mbps 5,279円'※11(

18 池間島 ○

19 来間島 ○

20 伊良部島 ○

21 下地島 ○

多良間村 22 多良間島 公設民営 ○

フレッツ光ネクスト 100Mbps~1Gbps 3,690円~

auひかり 200Mbps 4,798円~

フレッツADSL'モア( 47Mbps 2,349円~

au one net ADSL 50Mbps 5,279円

12Mbps 3.385円

1.5Mbps 2,310円

竹富町 24 竹富島 ○ フレッツADSL'モアスペシャル(

○(西表西部) ○ インターネット接続サービス

26 鳩間島 ○ 'パイヌシマネット(

27 小浜島 ○ フレッツADSL'モアスペシャル( 47Mbps

28 黒島 ○

29 波照間島 ○

与那国町(祖納・比川) 公設民営 ○ フレッツADSL(モア24( 24Mbps 2,389円~

与那国町'久部良( 公設公営 ○※12 与那国ブロードバンドサービス 14Mbps 5,444円

BBサービス提供タイプ

FTTH ADSL CATV

○ ○

八重山圏域

23 石垣島石垣市 民設民営

公設民営

公設民営

30 与那国島

公設民営

25 西表島

公設公営

宮古圏域

17 宮古島宮古島市 民設民営

公設民営

北部圏域

伊平屋村

フレッツADSL'モアスペシャル(

中南部圏域

テレメBB-WiMAX

座間味村

公設公営

14 久米島 フレッツADSL'モアスペシャル(

地域 No 島名市町村名 提供形態

○ ○

47Mbps

○ ○

インターネット接続サービス

FTTHインターネット接続サービス

HFCインターネット接続サービス

4,750円

2,413円~

47Mbps 2,413円~

8Mbps 2,980円

47Mbps 2,413円~

47Mbps 4,750円~7,140円

10Mbps 5,250円~7,350円

8Mbps 2,410円~5,030円

47Mbps 2,413円~

通信速度(※3)'下り最大(

通信料金'※4(

フレッツADSL'モアスペシャル(

47Mbps 2,413円~

提供サービス名(※2)

Page 7: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

6

2(固定通信サービス'事業者向け(

専用サービスは、低速なディジタル専用サービスを中心に提供されており、一部でATM専用サービスが提供されている'図表3-4(。

WANサービスは、ベストエフォート型の高速なサービス等が宮古島・石垣島の一部で提供されているものの、全国や沖縄本島都市部で提供されている二重化による品質保証や帯域確保型の超高速な広域イーサネットサービス等は提供されていない'図表3-4・図表3-5(。

通信サービス提供状況

ディジタル専用サービス:64Kbps~6Mbpsと低速で比較的高価。ATM専用サービス:1Mbps~150Mbpsと高速で比較的高価。比較的高価で低速なサービスが提供されており、安価で高速な

サービスは提供されていない(図表3-5(。

通信サービスの速度・料金

資料出所:固定通信事業者ホームページ及びヒアリング結果より作成

図表3-4:固定通信サービスの提供状況と速度・料金'事業者向け(

※1:相互接続によって提供されるサービスは以下のとおり。・PowerdEthenet高速イーサネット網サービス「OPENSライトアクセス」沖縄通信ネットワーク株式会社'以下、沖縄通信ネットワーク(が提供する広域イーサネットのオプションサービス。アクセス回線にフレッツ光やフレッツADSLが利用可能な一部の離島で提供可能。ただし、広域イーサネットサービスの「オプション」サービスであり、通常サービスで提供される二重化構成や帯域確保、保守対応'365日24時間(は保証されていない。・IP-VPNサービス「Arcstar IP-VPN」、イーサネットサービス「e-VLAN」等

NTTコミュニケーションズ株式会社が提供するサービス。石垣島等の一部離島で提供可能であるが、提供可否は設備検討結果による。・高速ディジタル伝送サービス

沖縄通信ネットワークが提供する専用サービス。DE64/128/1500のサービスをNTT西日本との相互接続により提供。・専用線アクセスサービス:ソフトバンクテレコム株式会社(以下、ソフトバンクテレコム)等がNTT西日本との相互接続によりサービスを

提供。・ATM専用線サービスソフトバンクテレコム等がNTT西日本との相互接続によりサービスを提供。※2:各提供サービスの月額ネットワーク区間基本回線使用料'税抜(。※3:NTT西日本が提供する専用サービス。「ディジタルアクセス64/128/1500/6000」、「HSD」のサービスを提供。※4:サービス提供に制限はないが、設備状況及び費用回収見込みが無い場合には、サービスを提供できない場合がある。※5:サービス品目'距離(に応じて料金が異なる※6:NTT西日本が提供するATM専用サービス. ※7:NTT西日本が提供するフレッツ光ネクストビジネスタイプを利用したIP-VPNサービス。※8:通信速度は契約回線により異なる。※9:サービス品目'速度や冗長化(と距離に応じて料金が異なる。設備調査の結果、サービス提供できない場合がある。※10:フレッツ・VPN ワイドの利用には、VPN管理者の場合はフレッツ 光ネクスト、VPN参加者の場合はフレッツ 光ネクスト、フレッツ・

光プレミアム、Bフレッツ、フレッツ・ADSL、フレッツ・ISDNのいずれかの契約が必要。料金は回線利用料*VPN利用料金'VPN利用者・VPN管理者(の月額料金が必要。プランによりオプション料金が異なる。

※11:費用比較の前提条件は以下のとおり。・NTT西日本の提供する専用サービス、WANサービスの内、図表3-1-9に示す提供サービスおよび通信速度や回線距離等の諸条件

にもとづくものとする。・費用の比較対象は、月額費用とし、初期費用は除く。・費用試算の構成について、起点-終点の2拠点間を接続する構成とする。・通信速度について、提供サービスにより各種速度設定等があるため、ディジタルアクセス6000'通信速度6Mbps(と同等程度の速度タイプもしくは近似の速度タイプを比較の対象とする。

・品質について、「帯域保証」とは契約帯域'速度(を保証すること、「ベストエフォート」とは最大帯域'速度(は定めるが保証はないこと、「帯域確保」とは事業者が適宜設備増強等を行い契約帯域'速度(で提供できるよう努めること。

・提供サービスの月額費用はNTT西日本の各サービスのホームページ情報を参考に定価'税別(にて試算。

図表3-5:専用線サービスとWANサービスとの費用比較'※11(

区分 提供サービス名月額費用'単位:円

税別(拠点

'月額費用('単位:円

税別(

通信速度'単位:bps(

品質'帯域(

回線距離等条件

起点 2,415,000

終点 2,415,000

起点 1,298,000

終点 1,298,000

起点 145,900中継網 46,000終点 145,900

37,10010,80037,1001,800

離島地区提供

サービス提供状況

専用サービス

ディジタル専用サービス 4,830,000 6M帯域保証

起点と終点間:90km超本島提供

離島地区提供

ディジタルアクセス6000 2,596,000 6M帯域保証

起点と終点間:90km超本島提供

WANサービス

ビジネスイーサ・タイプ2 337,800 10M帯域確保

終点

本島提供

離島地区提供なし

フレッツ光ネクストビジネスタイプ'上段(       *フレッツ・VPNワイド'下段(

86,800起点

1Gベスト

エフォートNTT西日本エリア

本島提供

離島地区一部提供

起点、終点:MA'NTT西日本が定める単位料金区域(間でNTT中継ビルまで1km以内

1 伊平屋島

2 野甫島

伊是名村 3 伊是名島

伊江村 4 伊江島

本部町 5 水納島

うるま市 6 津堅島

南城市 7 久高島

粟国村 8 粟国島

渡名喜村 9 渡名喜島

10 座間味島

11 阿嘉島

12 慶留間島

渡嘉敷村 13 渡嘉敷島

久米島町 14 久米島

南大東村 15 南大東島

北大東村 16 北大東島

①ディジタル専用サービス'ディジタルアクセス・HSD(

①64Kbps~6Mbps ①28,000円~

②ATMメガリンク(※6) ②1Mbps~150Mbps ②25,000円~(※9)

③フレッツ・VPNワイド'フレッツ光ビジネスタイプ('※7(

③~1Gbps'※8( ③7,470円~'※10(

18 池間島

19 来間島

20 伊良部島

21 下地島

多良間村 22 多良間島

①ディジタル専用サービス'ディジタルアクセス・HSD(

①64Kbps~6Mbps ①28,000円~

②ATMメガリンク ②1Mbps~150Mbps ②25,000円~

③フレッツ・VPNワイド'フレッツ光ビジネスタイプ(

③~1Gbps ③7,470円~

24 竹富島

25 西表島

26 鳩間島

27 小浜島

28 黒島

29 波照間島

与那国町 30 与那国島

64Kbps~6Mbps 28,000円~

八重山圏域

23 石垣島

石垣市

竹富町 ①ディジタル専用サービス'ディジタルアクセス・HSD(

64Kbps~6Mbps 28,000円~

宮古圏域

17 宮古島

宮古島市

①ディジタル専用サービス'ディジタルアクセス・HSD(

北部圏域

伊平屋村 ①ディジタル専用サービス'ディジタルアクセス・HSD('※3(

64Kbps~6Mbps'※4( 28,000円~(※5)

中南部圏域

座間味村

地域 No 島名市町村名 料金(※2)提供中の

通信サービス'※1(通信速度

'下り最大(

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7

3(移動体通信サービス

移動体通信サービスは、急速な普及に伴い、日常生活に浸透している。特に観光客も多い沖縄県においては、ニーズの高いサービスである。また技術の進展によって高速化も進み、スマートフォンやタブレットPC等の高機能機器も普及している。

3Gや3.5Gサービスが、各移動体通信事業者より居住地域のほぼ全域で提供されている'図表3-6(。

移動体通信サービスの内容は、各離島で差はなく同一のサービスが提供されている'図表3-6(。

宮古島や石垣島の一部で、3.5Gのより高速なサービスが提供されている'図表3-6(。

図表3-6:移動体通信サービス'3.5G(の提供状況と速度・料金

通信サービス提供状況

資料出所:移動体通信事業者ホームページ及びヒアリング結果より作成

3.5Gの通信速度の最大'下り(は14.5Mbpsである'図表3-6(。

3.5Gのより高速なサービスの通信速度の最大'下り(は42Mbpsであり、通常の3.5Gサービスより高価である'図表3-6(。

通信サービスの速度・料金

※1:各事業者が提供する3.5Gサービスを記載'一部提供を含む(。※2:3.5Gサービスの下り最大速度。※3:3.5Gサービスの最低月額基本料金'消費税込み(。※4:沖縄セルラー電話株式会社'以下、沖縄セルラー(が提供する3.5Gサービス。※5:株式会社NTTドコモが提供する3.5Gサービス。※6:株式会社NTTドコモ「FOMAハイスピード」の最大速度。※7:ソフトバンクモバイル株式会社'以下、ソフトバンクモバイル(が提供する3.5Gサービス。

ソフトバンクモバイルのネットワークを利用した「3G データ定額'S(」をウィルコム沖縄でも提供。※8:沖縄セルラーが提供する3.5Gサービス。※9:ソフトバンクモバイルが提供する3Gハイスピ-ドよりさらに高速な3.5Gサービス。※10:イー・アクセス株式会社が提供するデータ通信サービス。※11:'※9(と'※10(のサービスの最大速度および定額料金。

提供サービス 通信速度'3.5G('※1( '下り最大('※2(

1 伊平屋島 CDMA 1X WIN(※4)2 野甫島 FOMA ハイスピード'※5(

伊是名村 3 伊是名島伊江村 4 伊江島本部町 5 水納島

CDMA 1X WINFOMA ハイスピード3Gハイスピ-ド'※7(

南城市 7 久高島 CDMA 1X WIN粟国村 8 粟国島 FOMA ハイスピード渡名喜村 9 渡名喜島

CDMA 1X WINFOMA ハイスピード3Gハイスピ-ド

11 阿嘉島 CDMA 1X WIN12 慶留間島 FOMA ハイスピード

渡嘉敷村 13 渡嘉敷島CDMA 1X WINFOMA ハイスピード3Gハイスピ-ド

南大東村 15 南大東島 CDMA 1X WIN北大東村 16 北大東島 FOMA ハイスピード

CDMA 1X WIN 14.5Mbps 980円~WIN HIGH SPEED'※8(FOMA ハイスピード3GハイスピードULTRA SPEED'※9( 一部で42Mbps 3,880円~'※11(EMOBILE G4(※10) '※11(

18 池間島 CDMA 1X WIN19 来間島 FOMA ハイスピード20 伊良部島21 下地島

多良間村 22 多良間島CDMA 1X WIN 14.5Mbps 980円~WIN HIGH SPEEDFOMA ハイスピード3GハイスピードULTRA SPEED 一部で42Mbps 3,880円~EMOBILE G4CDMA 1X WINFOMA ハイスピードCDMA 1X WINFOMA ハイスピード3Gハイスピ-ドCDMA 1X WINFOMA ハイスピードCDMA 1X WINFOMA ハイスピード3Gハイスピ-ド

28 黒島 CDMA 1X WIN29 波照間島 FOMA ハイスピード

与那国町 30 与那国島

980円~

1,557円~

14.5Mbps 1,557円~

25 西表島 980円~

26 鳩間島 1,557円~

27 小浜島

八重山圏域

23 石垣島石垣市

24 竹富島竹富町

1,557円~

14 久米島久米島町 980円~

宮古圏域

17 宮古島

宮古島市

14.5Mbps

北部圏域

伊平屋村 14.5Mbps'※6( 1,557円~

中南部圏域

6 津堅島うるま市 980円~

1,557円~

10 座間味島座間味村 980円~

1,557円~

1,557円~

地域 No 島名市町村名サービス提供状況

料金'※3(

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8

3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点 '2(問題点

1.固定通信サービス'住民向け(ブロードバンドは全域で整備されたが、民間によるサービス提供が進まない状況にある。全国や沖縄本島都市部で提供が進んでいるFTTHによる超高速ブロードバンドは、宮古島や石垣島の一部の提供となっている。

全国や沖縄本島都市部と比べ、通信サービスの種類や通信事業者の選択肢が尐なく、通信速度や料金等で格差が生じている。

2.固定通信サービス'事業者向け(全国や沖縄本島都市部で超高速の専用サービスや広域イーサネット等のWANサービスが提供されているが、離島地区では、同様のサービスが提供されていない。

離島地区では事業者向け通信サービスが尐なく、また沖縄本島と離島を結ぶ中継伝送路が2ルート化されていないため、全国や沖縄本島都市部で提供されている二重化による品質保証や帯域確保型の超高速な広域イーサネットサービス等が提供できない状況にある。

3.移動体通信サービス3.5Gによるサービスは全域で提供されているが、3.5Gのより高速なサービスは、宮古島や石垣島の一部の提供となっている。

全国や沖縄本島都市部で提供が開始されている3.9Gサービスは、離島地区では提供されていない。

1(問題点

全国や沖縄本島都市部と同様のサービスが未提供

離島では公設民営や公設公営、民設民営といった提供方法や各離島の地形等の特性を踏まえて採用された技術'ADSL、CATV、無線等(で整備されているため、離島間で通信速度や料金に格差が生じている。

同じ市町村内で公設民営、公設公営、民設民営サービスが混在している伊平屋村、本部町、うるま市、南城市、座間味村、宮古島市、石垣市、竹富町、与那国町では、同じ市町村内サービス格差が生じている(図表3-7)。

離島間や同市町村内におけるサービス格差

資料出所:移動体通信事業者ホームページ及びヒアリング結果より作成

図表3-7:市町村内における格差

自治体名 島名 提供サービス サービス格差

伊平屋島 フレッツADSL'モアスペシャル(

野甫島 インターネット接続サービス

本部町 水納島 インターネット接続サービス 水納島と沖縄本島側で速度・料金の格差有(本部町:フレッツADSL)

うるま市 津堅島 テレメBB-WiMAX 津堅島と沖縄本島側で速度・料金の格差有'うるま市:フレッツ光(

南城市 久高島 テレメBB-WiMAX 久高島と沖縄本島側で速度・料金の格差有'南城市:フレッツ光(

座間味島 フレッツADSL'モアスペシャル(

阿嘉島

慶留間島

フレッツ光ネクスト'一部(

auひかり'一部(

フレッツADSL'モア(

au one net ADSL

宮古テレビインターネット

池間島

来間島

伊良部島

下地島

フレッツ光ネクスト'一部(

auひかり'一部(

フレッツADSL'モア(

au one net ADSL

石垣ケーブルテレビインターネット

竹富島 フレッツADSL'モアスペシャル(

小浜島

黒島

波照間島

西表島

西表島'西部( インターネット接続サービス

鳩間島

与那国島'祖納・比川( フレッツADSL(モア24(

与那国島'久部良( 与那国ブロードバンドサービス

伊平屋村 伊平屋島と野甫島で速度・料金の格差有

座間味村 座間味島、阿嘉島、慶留間島で速度・料金の格差有インターネット接続サービス

宮古島市

宮古島

宮古島市内で速度・料金の格差有

宮古テレビインターネット

与那国町 与那国町内で速度・料金の格差有

石垣市 石垣島 石垣市内で速度・料金の格差有

竹富町 竹富町内で速度・料金の格差有

Page 10: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

84.5

81.2

68.9

44.0

36.5

27.5

18.7

11.3

4.8

0 20 40 60 80 100

電子メール

ホームページなど

情報収集

買い物

動画投稿・共有

サイトの閲覧・投稿

デジタルコンテンツの

入手

SNS等の閲覧

・投稿

インターネット電話

ゲーム

その他(n=1,468)

(%)

76.6

65.6

62.9

38.8

32.2

30.6

25.9

4.7

0 20 40 60 80 100

社内外との連絡

情報検索、入手

社内外とのデータ

交換

情報発信、宣伝

写真や動画を使った

情報発信、宣伝

支払いや振込などの

電子決済

商品やサービスの

販売、予約受付

その他(n=560)

(%)

76.1

92.1

9.0

4.5

14.9

3.4

住民 'n=1,941)

事業者 'n=580)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

インターネットを利用した

インターネットを利用していないが、今後は利用したい

インターネットを利用しておらず、今後も利用しない

4.離島地区におけるニーズ

9

1(ニーズ調査の概要

2(住民と事業者のICT活用状況

離島地区の情報通信環境が目指すべき将来像を検討する上では、地元ニーズを的確に把握し、それを踏まえた検討を行うことが必要である。そこで、住民・事業者・市町村に対し、それぞれアンケート調査を行った。

項目 住民アンケート 事業者アンケート 市町村アンケート期間 H23.11.11~12.16 H23.11.28~12.22 H23.11.30~12.16調査対象 対象離島地区の住民。500世帯以下の離島に

ついては全世帯へ配布。500世帯以上の離島については、無作為抽出により500世帯へ配布。

伊平屋村・座間味村・渡嘉敷村については、村役場把握の全事業者。それ以外の団体は民間調査会社保有の事業者ファイルに登録された、離島地区の全事業者。

離島地区の全市町村

調査方法 郵送、自治会経由による配布。郵送回収 郵送配布・回収 メールにより配布・回収

配布数 9,188 1,711 18有効回答数 2,096'回答率22.8%( 583 '回答率34.1%( 18'回答率100%(

住民のインターネット利用率は76.1%、事業者は92.1%。日常生活や事業活動へ欠かせない存在となっている'図表4-1( 。インターネットは、コミュニケーションツール、住民の購買手段の一つとして重要な役割を果たしている 。事業者にとっても情報交換ツールとしてだけでなく、誘客、販路拡大においても活用されている'図表4-2( 。

住民生活や事業活動へのICTの浸透

図表4-1:インターネットの利用率

図表4-2:インターネットの利用用途

<住民> <事業者>

Page 11: 沖縄県離島地区情報通信基盤環境調査 報告書 (概 …...3.離島地区における情報通信基盤の現状と問題点'1(現状 4 1(固定通信サービス'住民向け(

8

7

2

3

8

3

2

1

3

0

1

0

2

0

1

2

1

1

1

0

8

運用形態の見直し

'公設公営→公設民営→民設民営(

ブロードバンドサービスの更なる高速化

未提供地区へのブロードバンド環境整備

0 3 6 9 12 15 18

1.早急に必要だと思う 2.必要だと思う 3.どちらでもない4.あまり必要ではない 5.必要ではない 6.分からない7.この設問は該当しない

(n=18)

(団体)

9.2%

72.6%

13.4%

4.8%

現状より料金が高くなったとしても、

高速化したい

現状より料金が高くならないならば、

高速化したい

高速化したいとは思わない

通信サービスを利用していない

(n=543)

15.8%

76.1%

4.7% 3.5%

現状より料金が高くなっても、

超高速な回線を利用したい

現状より料金が高くならないなら、

超高速な回線を利用したい

現状より高速な回線を

利用したいとは思わない

現在すでにFTTH回線を

利用している

(n=959)

31.3

30.1

19.8

13.6

9.3

5.6

5.6

32.6

0 20 40

通信料金が高い

通信速度が遅く、インターネッ

トの閲覧に時間がかかる

通信サービスの種類が尐ない

通信速度が遅く、システム等

の利用に支障が生じる

利用中に切断され、インター

ネットの閲覧に時間がかかる

利用中に切断され、システム

等の利用に支障が生じる

その他

不満は感じない、

利用していない(n=485)

(%)

63.3

44.1

20.2

16.6

8.0

0 20 40 60 80

通信速度が

遅い

通信料金が

高い

利用中に

切断される

その他

不満は

感じない

(n=977)

(%)

10

3(情報通信環境高速化へのニーズ

4(市町村の考え方・姿勢

無線やADSLといった環境を利用している住民や事業者を中心に、現在の環境に対して「速度が遅い」「料金が高い」といった不満が強い'図表4-3( 。住民の超高速ブロードバンドへのニーズは非常に高い。また、事業者からも高速化への多くのニーズが寄せられており、将来的にはギガクラスの環境を利用したいとの要望があがっている'図表4-4( 。

情報通信環境への不満と高速化ニーズ

図表4-3:インターネットの利用回線への不満 図表4-4:回線高速化の要望

市町村では、住民や事業者からのニーズ、観光振興、防災での観点から、既存の情報通信環境への問題意識が高く、ブロードバンドサービスを更に高速化すべきと考えている'図表4-5( 。更に市町村は、「構築時の費用面・稼働面での負担が大きい」を問題として挙げており、運用形態の見直しが必要だとの認識を持っている'図表4-5( 。

高速化と運用形態見直しのニーズ

図表4-5:情報通信環境の今後のあり方

<住民> <事業者><住民> <事業者>

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5.離島地区の情報通信基盤の目指す将来像と課題

1(離島地区の情報通信基盤の将来像

11

・インターネットによる購買行動や余暇活動等のライフスタイルの劇的な変化

・FTTHによる超高速ブロードバンドが国民や事業者により急速に普及

・「光の道構想」での目標は、FTTH回線による超高速ブロードバンドの100%整備

・移動体通信の高速化、高度化'携帯電話の3.9Gサービス提供、WiMAX普及(

・低廉且つ高速な事業者向けネットワークの普及

全国の動向離島地区における

ニーズ

・住民の購買行動やコミュニケーションツール、事業者の誘客や販路拡大においても欠かせない存在となったインターネットを利用する環境に対して、 「速度」「料金」「メニュー数」の不満。FTTH等の超高速ブロードバンドに対する要望

・生活利便性向上と防災の観点から重要視される携帯電話の高度化に向けた要望

・事業者向けネットワークの高速化要望・市町村から民営によるサービスの提供の要望

沖縄21世紀ビジョン

現状サービスにおける問題

・民間通信事業者によるサービス提供が進まない

・全国や沖縄本島都市部と同様のサービスが提供されていない

・全国や沖縄本島と比較して、超高速ブロードバンドの整備が遅れている

・離島間や同市町村内における通信速度、通信料金等のサービス格差

・本島と離島間を結ぶ中継伝送路が尐ない、または1ルートしかない

離島地区の情報通信基盤の将来像

離島地区において、沖縄本島都市部と同様な情報通信基盤を実現することにより、地域間の格差を解消する・FTTHを基本としつつ、地域の特性に応じた超高速ブロードバンドの実現・事業者向け通信サービスの高速化、多様化の実現・携帯電話やスマートフォンなど移動体通信サービスの高速化、多様化の実現

離島や辺地・過疎等の条件不利地域において、公平・快適にネットワークを活用できるよう、地域の特性に応じた情報通信基盤の高度化を、自治体の協力の下で推進する

沖縄21世紀ビジョン

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中継伝送路の整備・沖縄本島と離島を結ぶ中継伝送路が1ルートしかなく、このルートが切断した場

合、多くの情報通信サービスが停止する恐れがある。・現状の中継伝送路では、容量が尐なく、今後増加する離島からの通信量に対

応することができない。・中継伝送路が1ルートしかないため、企業向けの品質保証、帯域保証などの

サービスが提供されていない。

アクセス回線の整備・沖縄本島と離島を結ぶ中継伝送路の容量が尐ないため、アクセス回線の整備

をしても、離島の情報通信基盤の高度化が図れない。・同じ市町村内でも、情報格差が生じている。・民間通信事業者によるアクセス回線の整備が進んでいない。

将来像を実現するための課題

中継伝送路の2ルート化○災害や事故に対応できる安定的な通信網の提供○2ルート化による中継伝送路の容量拡大○情報通信サービスの高度化

中継伝送路の容量拡大○将来需要に対応した容量の確保○FTTH等に対応できる容量の確保

課題解決の方向性

中継伝送路の整備

2(将来像実現に向けた課題・方向性

アクセス回線の容量拡大○FTTHを基本とした地域特性に合わせた整備

アクセス回線の全域整備○同一市町村内で同一サービスが利用できるように整備

アクセス回線の整備

12

1(整備方針の基本的考え方

中継伝送路の整備方針・離島からインターネットの上位回線と接続される沖縄本島までの中継伝送路が整備されないと、離島内のアクセス回線を整備してもサービスが提供できない。

市町村内中継伝送路整備の方向性・中継伝送路のうち、市町村内の中継伝送路については、アクセス回線に依存する可能性もあり、アクセス回線と同時期に検討することが必要。

6.整備の方針

基盤区分 整備方針の基本的考え方

中継伝送路

市町村間地方公共団体が主体となり整備手法、整備エリア、ルート、費用を検討する。

市町村内 民間通信事業者の意向を主体に、市町村との協議を踏まえ、整備方針を定めていく。アクセス回線

図表6-1:整備方針の基本的考え方

アクセス回線の整備方針・中継伝送路が整備されたのち、民間通信事業者によるサービス提供を促進する。提供が進まない地域においては公的支援を検討する。

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13

2(中継伝送路の整備方針 ①基本的な考え方

中継伝送路の2ルート化・安定的な情報通信基盤の構築、情報通信サービスの高度化を目指し、中継伝送路の2ルート化を図る。沖縄本島への中継伝送路の集約・インターネット接続に際しては、沖縄本島にあるインターネットサービスプロバイダのアクセスポイントを経由するため、方面別に構成する中継伝送路は、インターネットの上位回線と接続される沖縄本島へ集約する。方面別の構成・構築・更改費用の面から、近隣の離島をまとめて中継伝送路を構築する。

整備ルート検討にあたっての基本的な考え方

南北大東島

敷設ルート

⑤①伊平屋島②久米島③津堅島・久高島④南大東島・北大東島⑤与那国島

中継伝送路構成(構成の頂点となる離島(

図表6-2:理想的な中継伝送路

基本的な考え方に沿って、理想的な中継伝送路のルートをイメージした。

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波照間島

不那国島

西表島

石垣島鳩間島

宮古島

伊平屋島

伊是名島

伊江島

多良間島

南大東島

北大東島

沖縄本島

粟国島

池間島

大神島

竹富島

渡名喜島

座間味島

久米島

光ケーブル

無線 ①

津堅島

久高島

水納島瀬底島

⑩ ⑪

慶留間島渡嘉敷島

阿嘉島 ⑫ ⑬

⑭⑮

⑰ ⑱

野甫島

○24

来間島

伊良部島

○26

○27

下地島水納島

○29

○30

黒島

○32

○34

○38

小浜島

○21

○23

○25

○22

○28

○35

○33

○36

○31

○37

14

*基本的に通信回線の中継伝送路を中心に整理している。*伝送施設の所有者とは、伝送する機器全体の所有者を示す。*共同でひとつの伝送施設を所有のものは同番号で表記。同区間でも所有が別れるものは

別番号で表記している。*⑲は耐用年数期限をむかえるため更改を要する。

既設網を活用した光ケーブルによる2ルート化

図表6-3:中継伝送路の整備ルート

2(中継伝送路の整備方針②各離島ごとの整備方針

中継伝送路の現状・利活用方策各離島の中継伝送路の現状から新規線路整備の必要性を検討。

検討要素1

一部区間については、民間通信事業者による中継伝送路'海底光ケーブル(が敷設されており、民間通信事業者の活用の面からも、既設中継伝送路は活用していく。'本島-宮古島間の⑲ケーブルは耐用年数が迫っており、更改が必要。(

図表6-4:中継伝送路の整備状況

域 No 島名

中継伝送路整備範囲

接続区間 タイプ 伝送施設の所有者

北部圏域

① 伊平屋島

伊平屋島~伊是名島 光ケーブル'海底( 通信事業者

② 伊平屋島~伊江島 光ケーブル'海底( 通信事業者

③ 野甫島 野甫島~伊平屋島 光ケーブル 伊平屋村

④ 伊是名島 伊是名島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 通信事業者

⑤ 伊江島 伊江島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 通信事業者

⑥ 水納島 水納島~瀬底島 無線 本部町

中南部圏域

⑦ 津堅島 津堅島~沖縄本島 無線 うるま市

⑧ 久高島 久高島~沖縄本島 無線 南城市

⑨ 粟国島 粟国島~沖縄本島 無線 通信事業者

⑩ 渡名喜島 渡名喜島~座間味島 光ケーブル'海底( 通信事業者

⑪ 座間味島 座間味島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 通信事業者

⑫ 阿嘉島 阿嘉島~座間味島 無線 沖縄県

⑬ 慶留間島 慶留間島~座間味島 無線 沖縄県

⑭ 渡嘉敷島 渡嘉敷島~座間味島 無線 沖縄県

⑮ 久米島 久米島~渡名喜島 光ケーブル'海底( 通信事業者

⑯ 南大東島 南大東島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 沖縄県・通信事業者

⑰ 北大東島

北大東島~南大東島 無線 沖縄県

⑱ 北大東島~南大東島 無線 通信事業者

宮古圏域

⑲ 宮古島

宮古島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 沖縄県・通信事業者

⑳ 宮古島~沖縄本島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○21 池間島 池間島~宮古島 光ケーブル 通信事業者

○22 来間島 来間島~宮古島 光ケーブル 通信事業者

○23 伊良部島

伊良部島~宮古島 光ケーブル'海底( 宮古島市

○24 伊良部島~宮古島 無線 通信事業者

○25 下地島 下地島~伊良部島 光ケーブル 宮古島市

○26 多良間島

多良間島~伊良部島 無線 通信事業者

○27 多良間島~伊良部島 無線 宮古島市

八重山圏域

○28

石垣島

石垣島~宮古島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○29 石垣島~多良間島 無線 通信事業者

○30 石垣~波照間島 無線 通信事業者

○31 竹富島 竹富島~黒島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○32 西表島

西表島~石垣島 無線 通信事業者

○33 西表島~小浜島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○34 鳩間島 鳩間島~西表島 無線 竹富町

○35 小浜島 小浜島~竹富島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○36 黒島 黒島~石垣島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○37 波照間島 波照間島~西表島 光ケーブル'海底( 通信事業者

○38 与那国島 与那国島~西表島 無線 通信事業者

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ニーズが比較的多い伊江島、久米島、宮古島、石垣島、西表島、与那国島においては優先的に2ルート化を実現することが必要。

)アンケート調査結果から、超高速回線の利用を希望する割合を抽出し、世帯数と乗算。)回答数が2,000を超えているため、標準誤差は2.2%以内'内閣府 世論調査結果を読む際の注意(となるが、各離島における回答数は2,000を下回るため、あくまで予測数は参考値としての数量となる。

17

2

66

235

10

2

8

29

6

25

6

5

34

343

66

19

11

4

13

7

19

20

314

4

36

18

22

299

伊平屋島

野甫島

伊是名島

伊江島

水納島

津堅島

久高島

粟国島

渡名喜島

座間味島

阿嘉島

慶留間島

渡嘉敷島

久米島

南大東島

北大東島

宮古島

池間島

来間島

伊良部島

下地島

多良間島

石垣島

竹富島

西表島

鳩間島

小浜島

黒島

波照間島

与那国島

0 100 200 300 400 500

1,442

2,080

1000 1500 2000 2500

'世帯(

ニーズに対応した中継伝送路の整備エリア各離島の超高速ブロードバンドの利用希望世帯推計数から、要望が高い地域を検討

検討要素2

ルートエリアに対応した中継伝送路の整備エリア中継伝送路の効率的な構成ができるように5つのエリアに分類。

検討要素3

図表6-5:超高速回線の利用希望世帯推計数

・5つのエリアに沿うように離島を分類①北部エリア → 2ルート整備済②南部エリア → 1ルートを2ルート化へ③津堅・久高エリア → アクセス回線と合わせた整備を検討④南北大東エリア → 1ルートを2ルート化へ⑤先島エリア → 1ルートを2ルート化へ

図表6-6:ルートエリア候補

不那国島

水納島

伊平屋島

野甫島

伊是名島

津堅島

久高島

粟国島

宮古島

伊良部島

石垣島

波照間島

竹富島

渡名喜島

伊江島

座間味島

阿嘉島

慶留間島渡嘉敷島

久米島

小浜島来間島

下地島

多良間島

西表島

鳩間島

池間島

黒島

1万世帯以上

500~1千世帯

250~500世帯

250世帯未満

1千~1万世帯

光ファイバ2ルート

光ファイバ1ルート

FTTH

ADSL

CATV

FWA

無線のみ

南大東島

北大東島

ルートエリア

①北部エリア

②南部エリア

③津堅・久高エリア

④南北大東エリア

⑤先島エリア

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図表6-7:中継伝送路の離島別整備方針

基本的考え方に基づき、検討要素1.2.3から導き出した各離島の中継伝送路整備方針は以下のようになる。

中継伝送路の離島別整備方針

※実質2ルート整備済みとは、中心離島において2ルートが完了しており、そこから当該離島の局舎またはアクセス回線が整備されていることを示す。

地域区分 市町村名 離島名1万世帯以上

1千世帯以上

500世帯以上

500世帯未満

架橋

整備目標 現状'光( 整備方針 今後の検討 備考

1 伊平屋島 ○ 2ルート 2ルート - 整備済み

2 野甫島 ○ ○ 2ルート 1ルート - 実質2ルート整備済み 伊平屋島と架橋

伊是名村 3 伊是名島 ○ 2ルート 2ルート - 整備済み

伊江村 4 伊江島 ○ 2ルート 2ルート - 整備済み

本部町 5 水納島 ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備

うるま市 6 津堅島 ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備

南城市 7 久高島 ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備

粟国村 8 粟国島 ○ 2ルート 無し 新規敷設による2ルート化

渡名喜村 9 渡名喜島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

座間味村 10 座間味島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

11 阿嘉島 ○ ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備 慶留間島と架橋

12 慶留間島 ○ ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備 阿嘉島と架橋

渡嘉敷村 13 渡嘉敷島 ○ 2ルート 無し 新規敷設による2ルート化

久米島町 14 久米島 ○ 2ルート 1ルート 新規敷設による2ルート化

南大東村 15 南大東島 ○ 2ルート 1ルート - 整備時期は将来検討平成23年度に沖縄本島-南大東島間に1ルート敷設

北大東村 16 北大東島 ○ 2ルート 無し - 整備時期は将来検討平成23年度に沖縄本島-南大東島間に1ルート敷設

17 宮古島 ○ 2ルート 2ルート 既設活用による2ルート化 整備済み※ ※1ルートは耐用期限超過

18 池間島 ○ ○ 2ルート 1ルート - 実質2ルート整備済み 宮古島と架橋

19 来間島 ○ ○ 2ルート 1ルート - 実質2ルート整備済み 宮古島と架橋

20 伊良部島 ○ ○※ 2ルート 1ルート - 実質2ルート整備済み※ ※平成26年に宮古島と架橋予定

21 下地島 ○ ○ 2ルート 1ルート - 実質2ルート整備済み 伊良部島と架橋

多良間村 22 多良間島 ○ 2ルート 無し 新規敷設による2ルート化

石垣市 23 石垣島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

24 竹富島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

25 西表島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

26 鳩間島 ○ 2ルート 無し - アクセス回線と合わせた整備

27 小浜島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

28 黒島 ○ 2ルート 1ルート 既設活用による2ルート化

29 波照間島 ○ 2ルート 1ルート 新規敷設による2ルート化

与那国町 30 与那国島 ○ 2ルート 無し 新規敷設による2ルート化

南北大東エリア

南部エリア

津堅・久高エリア

伊平屋村

北部エリア

竹富町

座間味村

宮古島市

先島エリア

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2(中継伝送路の整備方針 ③具体的な整備ルート

○沖縄本島-渡嘉敷島-粟国島-久米島間を新設○沖縄本島-宮古島-多良間島-与那国島-波照間島間を新設

○沖縄本島-渡嘉敷島-粟国島-久米島間を新設○沖縄本島-多良間島-与那国島-波照間島間を新設する。

ルート案1 '既設ケーブルを更新するルート( ルート案2 '既設ケーブルを更新しないルート(

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図表6-8:ルート案1 図表6-9:ルート案2

図表6-10渡嘉敷別ルート

渡嘉敷別ルート渡嘉敷島については、既設の座間味島から延長することにより本島-粟国島間の敷設距離・陸揚数を抑制し、費用を抑える方向性があり得る。

新規敷設ルート

既設敷設ルート既設敷設ルート'更新時期(既設敷設ルート'無線(

)陸揚地点については、現時点の想定であり、現地調査等により変更する可能性がある。

座間味島から渡嘉敷島に光ケーブルを延長

)陸揚地点については、現時点の想定であり、現地調査等により変更する可能性がある。

新規敷設ルート

既設敷設ルート既設敷設ルート'更新時期(既設敷設ルート'無線(

新規敷設ルート

既設敷設ルート既設敷設ルート'更新時期(既設敷設ルート'無線(

)陸揚地点については、現時点の想定であり、現地調査等により変更する可能性がある。

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7.まとめ

18)陸揚地点については、現時点の想定であり、現地調査等により変更する可能性がある。

新規敷設ルート

新規敷設ルート'ルート案1(新規敷設ルート'ルート案2(既設敷設ルート既設敷設ルート'更新時期(既設敷設ルート'無線(

○ルート案2

○ルート案1

安定的な情報通信基盤の構築、情報通信サービスの高度化を目指し、中継伝送路の2ルート化を図る。'既設の海底光ケーブルを活用(

1.沖縄本島と離島を結ぶ市町村間中継伝送路については、地方公共団体が主体となり整備を実施2.アクセス回線'市町村内中継伝送路含(については、中継伝送路を整備後、民間通信事業者による整備を促進3.民間によるアクセス回線の整備が進まない地域においては、公設民営を基本とした公的支援を検討

情報通信基盤整備の方向性

FWA等無線回線

携帯電話基地局

自治体B

海底光ケーブル

自治体A

橋梁下配線

FTTH等有線回線

海底光ケーブル

海底光ケーブル

市町村間中継伝送路

海底光ケーブル 地方公共団体が主体となり整備(民間通信事業者が丌可の場合)

市町村内中継伝送路

海底光ケーブル

民間通信事業者と市町村の協議を中心として整備

FTTH等有線回線

FWA等無線回線

アクセス回線 FTTH等有線回線

FWA等無線回線

携帯電話基地局用回線

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中継伝送路整備による将来像の実現イメージ

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海底光ケーブルによる中継伝送路の2ルート化整備

・携帯電話サービスの充実(速度・基地局増設等)

・情報通信サービスの充実

・超高速ブロードバンドサービスの提供

・通信容量が大きく災害に強い安定した情報通信基盤の構築

・映像情報を中心とした県内からの情報発信環境の充実・デジタルコンテンツ等による伝統文化の保全・活用の促進

・見守りサービスなど高齢者向け情報サービスの導入・遠隔診療など医療系情報ネットワークシステムの充実・携帯電話やパソコンなどへの防災情報配信など情報配信サービスの充実・電子申請など住民向けの行政オンラインサービスの充実

・企業や大学、研究機関等の誘致・ネット販売など電子商取引による商業活動の活発化・電子入札など事業者向け行政オンラインサービスの充実

・携帯電話やWi-Fiなど国内外観光客がどこでも情報にアクセスできる環境の構築・SNSなどを活用した国際交流の絆の拡大・深化

・遠隔教育など教育の機会均等を促すネットワークシステムの充実・eラーニング等を活用した人材育成の充実

沖縄らしい自然と歴史、伝統、文化を大切にする島

心豊かで、安全・安心に暮らせる島

希望と活力にあふれる豊かな島

世界に開かれた交流と共生の島

多様な能力を発揮し、未来を拓く島

※沖縄21世紀ビジョンの5つの将来像を基軸に、住民・事業者・自治体アンケート、ヒアリングにおいて多く寄せられた意見等を集約して掲載