第2章 東部地域の整備方針 - 調布市ホーム ... ·...

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調布市都市計画マスタープラン 地域別の整備方針 90 第2章 東部地域の整備方針 第1節 地域の特性 東部地域は,豊かな崖線の緑と雑木林や,仙川や野川などの水辺空間,そこから広がる農地 など,すばらしい景観や眺望を呈しています。 市内でも比較的早い時期に市街化が進み,緑ケ丘団地や神代団地などが整備されるなど,地 域の面積の 45%が住宅となっています。 しかしながら,早期の市街化の進展に伴い,大規模な団地を中心に建物の老朽化が進み,ま た市全体の人口が増加傾向にある中,この地域の人口は横ばい傾向となっていますが,高齢化 率は高くなっています。 【地区別の人口の推移】 【地区別人口指標】 【土地利用面積の構成比】(平成 20 年度) 出典:調布市 都市計画基礎調査(平成 20 年) 52,383 53,673 53,544 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 平成152025東部 西部 南部 北部 () 0~ 14歳 15~ 64歳 65歳 以上 東部 53,544 28,047 10.7 68.5 20.7 西部 39,063 19,238 13.8 67.4 18.8 南部 79,215 40,126 12.1 67.4 20.5 北部 47,791 20,832 15.3 65.5 19.2 市全体 219,613 108,243 13.0 67.2 19.8 人口構成比 人口 世帯数 出典:平成 1424 年度 調布市統計書 出典:平成 24 年度 調布市統計書 ※各年1月1日時点 ※平成 25 年1月1日時点

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調布市都市計画マスタープラン Ⅴ 地域別の整備方針

90

第2章 東部地域の整備方針

第1節 地域の特性

東部地域は,豊かな崖線の緑と雑木林や,仙川や野川などの水辺空間,そこから広がる農地

など,すばらしい景観や眺望を呈しています。

市内でも比較的早い時期に市街化が進み,緑ケ丘団地や神代団地などが整備されるなど,地

域の面積の 45%が住宅となっています。

しかしながら,早期の市街化の進展に伴い,大規模な団地を中心に建物の老朽化が進み,ま

た市全体の人口が増加傾向にある中,この地域の人口は横ばい傾向となっていますが,高齢化

率は高くなっています。

【地区別の人口の推移】 【地区別人口指標】

【土地利用面積の構成比】(平成 20 年度)

出典:調布市 都市計画基礎調査(平成 20 年)

52,383 53,673 53,544

010,00020,00030,00040,00050,00060,00070,00080,00090,000

平成15年 20年 25年

東部 西部 南部 北部

(人)

0~14歳

15~64歳

65歳以上

東部 53,544 28,047 10.7 68.5 20.7

西部 39,063 19,238 13.8 67.4 18.8

南部 79,215 40,126 12.1 67.4 20.5

北部 47,791 20,832 15.3 65.5 19.2

市全体 219,613 108,243 13.0 67.2 19.8

人口構成比

人口 世帯数

出典:平成 14~24 年度 調布市統計書 出典:平成 24 年度 調布市統計書

※各年1月1日時点 ※平成25年1月1日時点

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第2節 東部地域の街づくり方針

(1)まちづくりの目標

学園の文化,商業のにぎわい,快適な住環境,

崖線に代表される緑,人々の交流を生かしたまちづくり (2)まちづくりの基本的考え方

① 地域を特徴づける拠点をつくる

駅周辺を中心とした都市機能の集積状況,教育文化施設の立地状況,土地利用現況及び

関連する諸計画を踏まえ「業務・商業の拠点」,「商業の拠点」,「生活の拠点」,「文化・

交流の拠点」,「農の拠点」を位置付け,育成・強化を図ります。

② 拠点をネットワークで結ぶ

鉄道や都市計画道路などを都市の骨格を成す「交流軸」に,野川及び仙川と国分寺崖線

の連続した緑などを「水と緑の軸」として位置付け,拠点間のネットワーク強化を図り,

各拠点を有機的に連結させていきます。

野川付近からみた国分寺崖線 仙川と仙川崖線

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

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(3)将来の地域構造

① 学園の文化,商業のにぎわい,快適な住環境を生かした拠点づくり

ア 業務・商業の拠点,商業の拠点と生活の拠点

●仙川駅周辺(業務・商業の拠点)

「にぎわい交流ゾーン」の核の一つとして,多様な商業施設の誘導を図り,にぎわいのある市民生

活・文化をはぐくむ業務・商業の拠点として位置付けます。

●つつじヶ丘駅周辺(業務・商業の拠点)

地区住民の日常生活の利便性を高める生活サービス機能が集積し,地域の個性を生かした地区の中

心となる業務・商業の拠点として位置付けます。

●柴崎駅周辺(商業の拠点)

地域に密着した商業施設の立地・誘導を図り,地域の商業,生活の核となる商業の拠点として位置

付けます。

●都営仙川アパート・神代団地(生活の拠点)

地域のにぎわいと住み続けられる魅力ある居住機能の向上及び生活空間を確保し,住環境の向上を

図るため,生活の拠点として位置付けます。

イ 文化・交流の拠点

●白百合女子大学・桐朋学園周辺

若者と地区住民が交流する活力ある文化・交流拠点の核として位置付けます。

●NTT 中央研修センタ周辺

地区住民が交流する緑豊かな活力ある文化・交流の拠点として位置付けます。

ウ 農(みのり)の拠点

●東つつじケ丘のまとまった生産緑地

都市農業とのふれあいや振興を図り,東部地域の良好な環境と農の風景を守っていくため,農の拠

点として位置付けます。

② 人々の交流・地域の都市活動を支える骨格づくり

拠点相互の連携及び交流を図り,東部地域の生活利便性を確保するため,各拠点の機能を有機的に

結び付ける道路ネットワークを構築していくとともに,京王線の鉄道を交流軸として位置付けます。

③ 崖線に代表される緑,東部地域の個性をはぐくむ水と緑の軸の形成

国分寺崖線や仙川崖線の豊かな緑や雑木林,仙川や野川など水辺空間,さらには都市農地の広がり

などを,水と緑の軸として位置付けます。

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調布市都市計画マスタープラン Ⅴ 地域別の整備方針

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【東部地域の将来地域構造】

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

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第3節 実現に向けた施策

(1)交通:快適に,安全に“動く” ~人と環境を優先した交通体系づくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性)

全体構想の方針 東部地域の方針

○道路の位置付けを明確にし,人が中心となる交

通体系化を図ります

また,自然や生活環境に配慮した交通需要管理

の在り方を検討します

○まちの自立を促進し,交流の基礎となる道路の

整備など,交通網の骨格づくりを進めます

方針①:道路ネットワークの整備を促進し,生活

道路への通過交通の進入を防止します

方針②:きめ細かな方策により,周辺環境と調和

した安全な道路づくりを推進します

方針③:駅周辺をより使いやすく,快適な環境に

整備,改善していきます

○住宅地内の生活道路については,地域特性に応

じた整備を進めます

方針④:地域の特性に応じた生活道路の整備を推

進します

○交通利便性の向上のため,公共交通体系の充実

を図ります

方針⑤:公共交通体系の充実を促進していきます

○自転車をひとつの交通手段として位置付け,走

行環境等を整備します

方針⑥:歩行者や自転車が共存できる走行環境を

整備します

(方針と実現に向けた施策)

方針①:道路ネットワークの整備を促進し,生活道路への通過交通の進入を防止します

実現に向けた施策

●渋滞の少ない道路ネットワークを形成するため,地域内の都市計

画道路の整備を促進します。

●渋滞緩和,防災性の向上,通過交通の排除など,まちづくりの視

点で優先度が高い都市計画道路から重点的に整備を行います。

■対象箇所

調布 3・4・ 1 号 甲州街道線(甲州街道)

調布 3・4・ 7 号 喜多見国領線

調布 3・4・ 8 号 柴崎駅小足立線

調布 3・4・ 9 号 入間蛇久保線

調布 3・4・10 号 東京競馬場線(品川通り)

調布 3・4・13 号 緑ケ丘深大寺線

調布 3・4・17 号 狛江仙川線

調布 3・4・21 号 つつじケ丘南口線

調布 3・4・22 号 つつじケ丘北口線

三鷹 3・4・12 号 本村井の頭公園駅前線

三鷹 3・4・13 号 三鷹駅仙川環状線

‥など

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方針④:地域の特性に応じた生活道路の整備を推進します

実現に向けた施策

●狭あい道路や行き止まり道路の解消を推進するとともに,街路灯

を設置するなど危険な道路の改善に努めます。

●生活道路の整備では,あらゆる利用者の視点に立ち,ユニバーサルデザインの考え方を導入し,歩道の段差

を少なくするなど,整備の在り方を検討します。

●市内を周遊できる散歩道の整備を検討します。

●歩行者空間を確保するため,地域の特性に応じた地区計画等による都市計画制度等の活用を検討します。

●生活道路の安全性を確保するため,車のスピードを抑制するハンプや植栽を設置するなど,安全方策を検討

します。

方針②:きめ細やかな方策により,周辺環境と調和した安全な道路づくりを推進します

実現に向けた施策

●良好な自然環境・街並み景観に配慮した都市計画道路の整備を促

進します。

●都市計画道路の整備に当たっては,ユニバーサルデザインの考え

方を踏まえ,すべての人が使いやすいように,段差の解消やサイ

ン等の整備を検討します。

●交通量が多く歩道が狭い道路などについては,歩行者の安全確保のため,整備改善方策について検討を行っ

ていきます。

●道路の空間機能を有効活用するため,都市内におけるオープンスペースとして緑多くゆとりある空間の保

全・創出・育成を行っていきます。

●小学校や中学校周辺の通学路等においては,歩行者の安全性を確保し,安心して通学できる環境を整えます。

■対象箇所

都道 114 号線

都道 118 号線 ‥など

※上記道路ネットワークの整備促進に

関する全都市計画道路含む

(調布 3・4・1 号線~調布 3・4・22 号線)

方針⑤:公共交通体系の充実を促進していきます

実現に向けた施策

●多摩地域の主要都市間との連携と利便性の向上を図り,低炭素型都市に向けた公共交通体系の充実を図りま

す。

●ミニバスを含め地域の回遊性を高めるため,バス交通の充実を図ります。

方針③:駅周辺をより使いやすく,快適な環境に整備,改善していきます

実現に向けた施策

●駅前広場に休憩できるスペースを設置するなど,ゆとりある空間

の整備を検討します。

●駅周辺の道路交通を円滑化し,都市機能を維持向上させるために,総合的な交通体系を検討するとともに,

放置自転車の改善を図るため,公共駐輪場の整備だけでなく,商店街などへ駐輪場の設置を呼びかけます。

●各駅におけるバスと鉄道の移動の円滑化,駐輪場の整備改善を図り,交通結節点としての機能向上を検討

していきます。

■対象箇所

つつじヶ丘駅

柴崎駅

仙川駅

■対象箇所

木造住宅密集地域(若葉町など)

方針⑥:歩行者や自転車が共存できる走行環境を整備します

実現に向けた施策

●歩行者・自転車の安全性の確保を優先し,そのための整備の手法を検討していきます。

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

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(2)環境:水と緑に“憩う”~生命の安らぐまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性) 全体構想の方針 東部地域の方針

○武蔵野の限りある水と緑の環境を積極的に守

り育て,調布らしさを発揮します

○循環型の都市づくりを進めます

方針①:調布を特徴づける骨格的な水と緑の環境資

源や歴史的風致を守り育てます

方針②:地域特性に合わせた公園・緑地を計画的に

整備します

方針③:河川の親水化を推進し,安全な憩いとうる

おいの場となる河川環境づくりに取り組み

ます

○農地を守り生かし,安らぎのあるまちづくりを

進めます

方針④:都市農地を守り生かし,安らぎのあるまち

づくりを進めます

○自然とふれあう,水と緑のネットワークづくり

を進めます

方針⑤:自然とふれあう,水と緑のネットワークづ

くりを進めます

方針⑥:公・民の連携による緑づくりを推進します

(方針と実現に向けた施策)

方針①:調布を特徴づける骨格的な水と緑の環境資源や歴史的風致を守り育てます

実現に向けた施策

●国分寺崖線をはじめとする樹林地,緑地及び巨木など身近な緑の

環境資源を保全していきます。

●崖線付近の湧水を確保するため,雨水の浸透性の向上に努めます。

■対象箇所

国分寺崖線

仙川崖線 ‥など

方針②:地域特性に合わせた公園・緑地を計画的に整備します

実現に向けた施策

●地域特性に合わせた公園・緑地を計画的に整備します。

●利用者の視点に立った安全・安心な公園・緑地づくりを推進します。

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方針③:河川の親水化を推進し,安全な憩いとうるおいの場となる河川環境づくりに取り組みます

実現に向けた施策

●河川の動植物の生息環境を守り,多自然型・親水型の河川環境を

形成します。

●野川沿いの美しい桜並木の手入れや草刈りなどの維持管理に関して市民参加と協働の仕組みづくりを検討

します。

■対象箇所

野川

仙川

方針⑥:公・民の連携による緑づくりを推進します

実現に向けた施策

●ヒートアイランド現象の緩和など地球温暖化対策として,公共施

設や教育文化施設などの屋上緑化,壁面緑化を推進していきま

す。

●道路や駅前広場の緑化を推進し,にぎわいとあたたかみのある都

市環境を創出します。

●地区計画等による都市計画制度等を活用した緑化を推進します。

●外環に関連して土地の利活用が見込まれる地区においては,周辺環境と調和が図られるよう検討します。

■対象箇所

白百合女子大学

桐朋学園・神代高校

NTT中央研修センタ

仙川駅

つつじヶ丘駅

柴崎駅 ‥など

方針④:都市農地を守り生かし,安らぎのあるまちづくりを進めます

実現に向けた施策

●都市農地を生かした都市環境の保全を図ります。

●都市農地を活用した市民と農のふれあいの場づくりに取り組みます。

●武蔵野の風景を残す屋敷林の保全を支援していきます。

■対象箇所

東つつじケ丘地区(農(みのり)の里)

方針⑤:自然とふれあう,水と緑のネットワークづくりを進めます

実現に向けた施策

●大規模なまとまった緑としての国分寺崖線とその周辺の緑を守

り,身近な水辺空間と緑の空間を結ぶ水と緑のネットワークを形

成していきます。

●野川のよさを生かすため,公園や都市農地などをつなぐ散策路など,周辺の自然環境とネットワーク化を図

ります。

■対象箇所

調布 3・4・ 1 号 甲州街道線(甲州街道)

調布 3・4・10 号 東京競馬場線(品川通り)

調布 3・4・17 号 狛江仙川線 ‥など

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

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(3)福祉:人々の心かよう“福祉”~みんなにとって住みやすいまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性)

全体構想の方針 東部地域の方針

○子どもや高齢者,障害のある方を含め,すべて

の人々にとって,住みやすいまちづくりを進め

ます

方針①:すべての人にとって住みやすいまちづく

りを推進します

○ユニバーサルデザインをもとに,安心して使え

る施設整備を進めます

方針②:ユニバーサルデザインをもとに,すべて

の人が安心して使える施設の整備を目指

します

○市民と地域と市が協働して,自立を支えるまち

づくり,ふれあいや助け合いの意識づくりを進

めます

方針③:市民と地域と市の協働により,高齢者や

障害のある方など,すべての人が安心し

て暮らせるまちづくりを進めます

(方針と実現に向けた施策)

方針①:すべての人にとって住みやすいまちづくりを推進します

実現に向けた施策

●歩道の凹凸をなくし,段差の解消に努めるなど,安全・快適な道

路の整備に取り組みます。

●交通機関相互の結節機能を強化し,すべての人の移動の円滑化が

図れるように努めます。

●駐輪場の設置などの放置自転車対策により,歩行者空間の安全性

確保に努めます。

●高齢者や障害のある方が使いやすいミニバスの導入など,公共交通機関の充実を図ります。

●すべての人が集える憩いの空間として,広場や公園の整備を推進します。

●バリアフリー住宅の建設を促進し,すべての人が使いやすい住宅の供給を促進します。

■対象箇所

仙川駅

つつじヶ丘駅

柴崎駅

調布の森(国分寺崖線,仙川崖線)

‥など

方針②:ユニバーサルデザインをもとに,すべての人が安心して使える施設の整備を目指します

実現に向けた施策

●既存公共施設や新たに整備する公共施設等の整備では,ユニバーサルデザインの考え方を導入し,すべての

人が使いやすいものとします。

方針③:市民と地域と市の協働により,高齢者や障害ある方など,すべての人が安心して

暮らせるまちづくりを進めます

実現に向けた施策

●すべての人が利用しやすい施設とするため,市民と地域と市の協働により,高齢者や障害ある方などの意見

が反映できる仕組みづくりを検討します。

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(4)防災:住み良いまちを“まもる”~みんなが安全に暮らせるまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性)

全体構想の方針 東部地域の方針

○災害の被害を最小限にとどめ,復旧を迅

速に行うために,防災機能の高いまちづ

くりを進めます

方針①:防災の拠点となるスペースを確保し,防災機能

の高いまちづくりを推進します

方針②:水害に強いまちづくりを推進します

○市民と地域と市が協働して,防災の意識

づくり,地域の連携の充実を図ります

○ハード・ソフトの両面から,災害に強く

みんなが安全に暮らせるまちづくりを進

めます

方針③:被災後の迅速なまちの復興ができる体制を検討

します

方針④:防災の意識を高め,地域連携の充実を図ります

(方針と実現に向けた施策)

方針①:防災の拠点となるスペースを確保し,防災機能の高いまちづくりを推進します

実現に向けた施策

●災害の被害を最小限にとどめるため,道路幅員の確保や沿道建築

物の不燃化を行うなど,延焼遮断機能※の向上を推進します。

●避難・救援路となる道路を優先的に整備します。

●避難場所としてのオープンスペースを確保していきます。

●上下水道などのライフライン施設の安全性の向上を図ります。

●防火貯水槽,防災備蓄倉庫など防災関連施設の充実を図ります。

●公共施設や住宅など建築物の耐震性,不燃性の向上を図ります。

●木造住宅密集地域などの狭あい道路や行き止まり道路の改善を行い,消防活動困難区域の解消に努めます。

■対象箇所

都市計画道路

(調布 3・4・ 1 号 甲州街道線(甲州街道),

調布 3・4・10 号 東京競馬場線(品川通り

など)

緑ケ丘小学校

NTT 中央研修センタグラウンド

若葉小学校・第四中学校

調和小学校

木造住宅密集地域(若葉町等) ‥など

方針②:水害に強いまちづくりを推進します

実現に向けた施策

●突発的な豪雨にも対処できる河川・水路環境の整備を行い,都市

型水害の発生を抑制します。

●雨水浸透ますなどの普及を図り,浸水対策を促進します。

■対象箇所

野川

仙川

入間川

方針④:防災の意識を高め,地域連携の充実を図ります

実現に向けた施策

●地域の防災意識の向上を図り,被災時の被害拡大防止に努めます。

方針③:被災後の迅速なまちの復興ができる体制を検討します

実現に向けた施策

●被災後の都市の復興を計画的・迅速に行えるよう都市復興計画等の策定を検討します。

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

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調布市都市計画マスタープラン Ⅴ 地域別の整備方針

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(5)住環境:うるおいとくつろぎをもって“住まう”~住み続けられるまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性)

全体構想の方針 東部地域の方針

○親しみと誇りをもって住み続けるため,安全で快適

な生活空間づくりを進めます

方針①:快適な生活空間づくりを進めます

方針②:安全な住環境の形成を目指します

○地域のつながりや地域資源を生かした,ふれあいと

憩いの場づくり,街並みづくりを進めます

方針③:地域のふれあいと憩いの場づくりを図

ります

(方針と実現に向けた施策)

方針①:快適な生活空間づくりを進めます

実現に向けた施策

●良質な住宅・住環境の確保のため,敷地面積の最低限度や壁面の位置

の制限などに関するルールづくりを積極的に行っていきます。

●中高層住宅などの建設等では,周辺の住環境の悪化を招くことがない

ように,ルールづくりに取り組みます。

●高齢者や障害ある方に配慮した住宅の供給を行うとともに,公益的施設等のユニバーサルデザインについ

て配慮します。

●環境との共生を図るため,省エネルギー,宅地内緑化,保水機能の向上など,環境に配慮した住宅の普及拡大

を促進します。

●工業系の用途地域にある住宅地について,調和を図りながら良好な住環境を形成します。

●都市農地を保全し,農と住の調和を目指します。

●文教研究施設や大規模民間施設等と調和を図りながら,良好な住環境を形成します。

■対象箇所

仙川駅周辺

つつじヶ丘駅周辺

柴崎駅周辺

‥など

方針②:安全な住環境の形成を目指します

実現に向けた施策

●木造住宅が密集し,狭小宅地や行き止まりの道路が多い地域では,それらを改善する取組を行います。

●建築物の耐震性や不燃性を向上させ,周辺環境と調和した良好な住環境を形成します。

●外環の整備に合わせ,周辺地域の環境保全や良好な住環境が維持できるよう,健全な市街地の形成を検討し

ていきます。

方針③:地域のふれあいと憩いの場づくりを図ります

実現に向けた施策

●つつじヶ丘駅周辺等に地域コミュニティ関連施設等の複合施設の配置を検討します。

●若者にも魅力あるまちの活性化を図り,幅広い世代が暮らし,集う地域コミュニティを創出します。

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調布市都市計画マスタープラン Ⅴ 地域別の整備方針

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(6)景観:みんなが誇れる“風景”~地域の個性が輝くまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性)

全体構想の方針 東部地域の方針

○武蔵野の限りある水と緑の環境を積極的に守り

育て,調布らしさを発揮します

○都市景観に配慮し,うるおいあるまちづくりを

進めます

○地域における景観意識の醸成を図ります

方針①:武蔵野の面影を残す自然環境を生かした

景観形成を図ります

方針②:歴史的・文化的資源を生かした景観形成

を図ります

方針③:良好な街並み景観の形成を図ります

(方針と実現に向けた施策)

方針③:良好な街並み景観の形成を図ります

実現に向けた施策

●地区計画等による都市計画制度等の活用により,地区の特性に応

じた建築物や屋外広告物に関するルールづくりを進め,良好な街

並み景観を形成します。

●建築物の高さは,周辺地域と調和するように規制・誘導していきます。

●良好な街並み景観を形成するため,公共施設の整備による都市空間の向上を図ります。

●良好な街並み景観の形成のため,無電柱化を検討します。

方針②:歴史的・文化的資源を生かした景観形成を図ります

実現に向けた施策

●自然環境と一体的に歴史的・文化的資源を生かした景観形成を図

ります。

方針①:武蔵野の面影を残す自然環境を生かした景観形成を図ります

実現に向けた施策

●豊かな自然と武蔵野の面影が残る良好な景観を保全していきま

す。

●地域の特性を生かした良好な眺望を後世に伝えていきます。

●野川,仙川の自然景観を周辺地域とともに一体的に保全していきます。

■対象箇所

国分寺崖線/仙川崖線

野川/仙川

調布の森

農(みのり)の里 ‥など

■対象箇所

実篤公園

糟嶺神社・明照院 ‥など

■対象箇所

仙川駅周辺

つつじヶ丘駅周辺

柴崎駅周辺 ‥など

まちづくりの

動向と改定の視点

まちづくりの構想

まちづくりの

基本方針

地域別の整備方針

はじめに

実現に向けて

Page 13: 第2章 東部地域の整備方針 - 調布市ホーム ... · 生活道路の整備では,あらゆる利用者の視点に立ち,ユニバーサルデザインの考え方を導入し,歩道の段差

調布市都市計画マスタープラン Ⅴ 地域別の整備方針

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(7)地域活性化:にぎわいあふれる“魅力”~みんなが集まる活気のあるまちづくり~

(全体構想の方針と東部地域の方針の関連性) 全体構想の方針 東部地域の方針

○にぎわいと活力ある中心市街地に向けて,都市基盤・交通基盤

の整備を図ります

○地域のつながりや地域資源を生かした,ふれあいと憩いの場づ

くり,街並みづくりを進めます

○生きがいをもって住み続けるため,就業の場となる様々な産業

を育成し,職住近接のまちづくりを進めます

方針①:地域資源を活用し,文化・芸

術・伝統の香り豊かな活気あ

る地域づくりを目指します

方針②:高齢化が進む地域を再生し,

若年齢層も住みやすい魅力

あるまちを目指します

方針③:職住近接のまちづくりを推進

します

(方針と実現に向けた施策)

方針①:地域資源を活用し,文化・芸術・伝統の香り豊かな活気ある地域づくりを目指します

実現に向けた施策

●良好な自然景観が多く残されている神社・仏閣・公園などの地域

資源を生かしたまちづくりを進めます。

●地域活動の拠点となるコミュニティ関連施設等を含む公共施設

の配置を検討します。

■対象箇所

仙川駅周辺

つつじヶ丘駅周辺

柴崎駅周辺 ‥など

方針②:高齢化が進む地域を再生し,若年齢層も住みやすい魅力あるまちを目指します

実現に向けた施策

●ユニバーサルデザインに配慮した,まちの案内図及びバス停な

ど,わかりやすい公共サインの設置を検討します。

●若者にも魅力あるまちの活性化を図り,幅広い世代が暮らし集う地域コミュニティを創出します。

方針③:職住近接のまちづくりを推進します

実現に向けた施策

●農業支援の仕組みを活用し,市民農園の開設や地産地消の促進な

ど,地域の農業を生かした地域活性化を図ります。

●地域に密着した商店街等のにぎわいを維持・向上し,地域の活性化を図ります。

●地域に根ざした工場と周辺地域との調和を図り,住工が共存できるまちづくりを目指します。

●まちのにぎわい創出のために,駅前広場等の整備・改善を検討していきます。

●駅周辺の利便性を生かしたまちづくりを推進します。

■対象箇所

農(みのり)の里

準工業地域 ‥など