第2回 nins colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро...

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スペースガード: 天体の衝突から地球を守れるか 吉川 真(JAXA) 静岡県掛川市 ヤマハリゾートつま恋 2013年12月16日 第2回 NINS Colloquium

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Page 1: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

ススペペーーススガガーードド:: 天天体体のの衝衝突突かからら地地球球をを守守れれるるかか

吉吉川川 真真((JJAAXXAA))

静静岡岡県県掛掛川川市市 ヤヤママハハリリゾゾーートトつつまま恋恋 22001133年年1122月月1166日日

第第22回回 NNIINNSS CCoollllooqquuiiuumm

Page 2: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

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■チェリャビンスク隕石 ■地球接近天体:NEO ■天体衝突 ■スペースガード   ○発見・軌道決定・衝突予測   ○衝突回避   ○国際的な議論

内内容容

Page 3: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

チェリャビンスク隕石

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22001133年年22月月1155日日、、ロロシシアア・・チチェェリリャャビビンンススククにに隕隕石石がが衝衝突突

4

2013年2月15日 午前9時20分 ・ロシア・ウラル地方チェリャビンスク

州に隕石が落下 ・その衝撃波で1500人もが負傷する

大惨事に

地図:Google マップ

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チチェェララビビンンススクク隕隕石石::現現地地調調査査

チェバルクリ湖

デプタツキー エマンジェリンカ

地図:Google マップ 5

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チチェェババルルククリリ湖湖((озеро  Чебаркуль))ののククレレーータターー

隕石落下直後にネットに掲載された写真

2013年3月31日 6

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隕隕石石のの爆爆発発位位置置計計測測

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被被害害をを受受けけたた建建物物 チェリャビンスク市内

衝突直後:ネットに掲載された写真 8

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調調査査ののままととめめ

爆発地点 上空約28km

高橋典嗣氏による

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地球接近天体:NEO

NEO:Near Earth Object

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NNEEOO((地地球球接接近近天天体体))ととはは   近日点距離(太陽までの最短距離)が1.3天文単位以下になる

天体(1天文単位=1億5千万km)

  アポロ型、アテン型、アモール型

  地球に衝突する可能性を持った天体

11 図:JPLのWebより

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小惑星イトカワ(Itokawa)

はやぶさ探査機 0.535×0.294×0.209 km

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「「ははややぶぶささ」」のの成成果果 微小NEO(地球接近小惑星)の概念が変わった!

イトカワは“がれき”の集まり      =“Rubble Pile”

0.535×0.294×0.209 km

before after

スペースガードからも注目される。

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小小惑惑星星イイトトカカワワのの軌軌道道

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マチルダ(Mathilde) ガスプラ

(Gaspra)

イダ(Ida)

66×48×46 km 60×25×19 km

18×11×9 km

探査機が見た小惑星

シュテインス(Steins)

直径約4.6 km

約130 km

エエロロスス((EErrooss)) 38×15×14km

イトカワ(Itokawa) 0.535×0.294×0.209 km 15

トータティス(Toutatis)

ルテティア(Lutetia)

約4.3 km

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スケールを合わせたもの(1)

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スケールを合わせたもの(2)

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2013年7月の時点で、発見され軌道が求められている小惑星:    約62万個 確定番号付き:    約37万個 地球軌道に接近するもの:    約1万個

小小惑惑星星のの分分布布とと数数

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NNEEOO(小惑星のみ)のの発発見見個個数数((月月別別))

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NNEEOOのの発発見見数数((累累積積))

1500m以上

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大きさ

150m~1500m

150m以下

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小小惑惑星星ニニアアミミススラランンキキンンググ

マイナープラネットセンターのWebより、接近距離が5万km以下のものを抽出した。接近距離は地球中心からの距離である。大きさは、小惑星のアルベド(反射率)を0.25と仮定したときのおおよその値である。

NO 接近距離(km) 接近日 小惑星 大きさ(m)

1 地球衝突 2008年10月 7日 2008 TC3 2

2 11800 2011年 2月 4日 2011 CQ1 1

3 12900 2004年 3月31日 2004 FU162 5

4 13500 2008年10月 9日 2008 TS26 0.7

5 18700 2011年 6月27日 2011 MD 7

6 20300 2009年11月 6日 2009 VA 5

7 30800 2008年10月20日 2008 US 1

8 33800 2004年12月19日 2004 YD5 3

9 34100 2013年 2月15日 2012 DA14 40

10 38900 2010年11月17日 2010 WA 3

11 45900 2008年11月 3日 2008 VM 3

12 49100 2004年 3月18日 2004 FH 20

2013年3月

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比比較較的的大大ききなな小小惑惑星星ののニニアアミミスス

マイナープラネットセンターのWebより、絶対等級が22等以下のもの(より明るいもの)を抽出した。大きさは、小惑星のアルベド(反射率)を0.25と仮定したときのおおよその値である。

2013年3月 NO 接近距離(km) 接近日 小惑星 大きさ(m) 1 325000 2011年11月 8日 (308635) 2005 YU55 110 2 432000 2006年 7月 3日 2004 XP14 350 3 453000 1996年 5月19日 1996 JA1 210 4 528000 2002年 8月18日 2002 NY40 440 5 554000 2008年 1月29日 2007 TU24 250 6 628000 2011年 4月25日 2011 JA 150 7 684000 1989年 3月22日 (4581) Asclepius 210 8 709000 1994年11月24日 1994 WR12 110 9 741000 1937年10月30日 (69230) Hermes 840 10 833000 2002年 1月 7日 2001 YB5 240 11 1060000 1981年 5月18日 (143651) 2003 QO104 1700 12 1160000 1976年10月20日 (2340) Hathor 240 13 1220000 2002年 4月 6日 2002 FD6 110 14 1300000 2003年 4月 3日 2003 GG21 110 15 1470000 2001年 2月26日 2001 EC 530 16 1470000 1988年 9月29日 1988 TA 170

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天天体体がが衝衝突突すするるとと騒騒ががれれたた例例 ニュースが流れた年

衝突すると言われた年 天体名 大きさ

(直径) 備考

1992年9月 2000年 トータチス 約2.7km フランスの雑誌に掲載 すぐに否定

1992年10月 2126年 スイフト・タットル彗星 約15.6km AUC5636

すぐに否定

1998年 2028年 1997 XF11 約1.5km すぐに否定

1999年 2034年、2039年 1999 AN10 約1km すぐに否定

1999年 2046年 1998 OX4 約250m すぐに否定

2000年 2030年 2000 SG344 約40m 衝突確率が1/500。その後0に

2002年 2019年 2002 NT7 約2km すぐに否定

2003年 2014年 2003 QQ47 約1.5km すぐに否定

2004年 2029年 2004 MN4 約400m すぐに否定

2004年まで

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天体衝突

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映画:ディープインパクト 彗星が地球に衝突!

映画 アルマゲドンより 小惑星が地球に衝突!

雑誌「ニュートン」より: 富士山のような山に直径10kmの小惑星が衝突!

小惑星トータチスが2000年9月26日に地球に衝突?

ススペペーーススガガーードド::フフィィククシショョンン編編

衝突してくる天体を破壊するストーリーになっているが、破壊してもあまり意味がない。

6500万年前の大絶滅を想定しているが、直径10km以上の小惑星はほぼ発見し尽くしたと考えられており、当面はこのような衝突を心配する必要はない。

このイラストは大げさすぎ。そもそもトータチスは、当面、地球に衝突しない。

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地球上の衝突クレーターの記事。(ニューズウイーク誌より)

(撮影:岩下由美)

実実際際のの天天体体衝衝突突::過過去去

アリゾナの隕石孔。バリンジャー・クレーターとも呼ばれる。直径1km余りで深さは200mほど。5万年くらい前に直径が50m程度の鉄質の隕石の衝突によると考えられている。

地球上には天体衝突によるクレーターが150個ほど発見されている。地球は、水や風による風化に加えて、大陸が地下に潜り込む運動のために昔の表面がどんどん消えていく。そのために、月面のように沢山のクレーターは存在しない。

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Page 27: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

実実際際のの天天体体衝衝突突::最最近近

ペルーに落ちた隕石の跡と採取された隕石 (2007年9月15日)

ツングースカ大爆発(1908年) ニューヨーク:Peakskill隕石(1992年)

初めて事前に衝突が推定された隕石。 スーダン北部に衝突(2008年10月7日)

2008 TC3

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ツツンンググーーススカカ大大爆爆発発((11990088年年))

現在の様子

被害を受けた領域の大きさ

1908年に起こったツングースカ大爆発は、直径が60m程度の小天体の衝突によると考えられている。約2000平方kmの森林が被害を受けた。衝突のエネルギーは広島型原子爆弾の千個分と言われている。

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木木星星へへのの彗彗星星衝衝突突 1994年に木星にシューメイカー・レビー第9彗星が衝突した。20個ほどに分裂した彗星核が次々と木星に衝突し、木星表面に衝突の跡をつくった。衝突した彗星核の大きさは直径が数km程度であるが、木星表面の変色域は地球規模のスケールにもなった。

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66550000万万年年前前ののででききごごとと

イラスト: Don Davis

イラスト: 池下章裕

・6500万年前に恐竜などたくさんの生物が絶滅。 ・地質年代が中生代から新生代へと転換。 ・直径10kmくらいの小天体の衝突が原因という節

が有力。(衝突した場所は、ユカタン半島)

ユカタン半島のチクシュルーブ・クレーター (直径180km、6500万年前)

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KKTT境境界界

 中生代白亜紀と新生代第三紀の間の地層  上下の石灰岩層の間に粘土層  この粘土層には、多量のイリジウムが含まれる  イタリア・Gubbioの地層が有名(最初に詳しく研究される)  アルバレス父子によって、天体の衝突による恐竜絶滅説が提案

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Page 32: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

イイタタリリアア・・GGuubbbbiioo

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天天体体のの衝衝突突にによよるる被被害害 ◆直接的被害   ・クレータの形成(衝突してきた天体の20倍程度)   ・大火災   ・大地震   ・大津波

◆間接的被害   ・地球環境の急変(寒冷化、酸性雨、オゾン層の破壊)   ・地球環境への長期的影響(温暖化)

最初の地表温度:20℃

33 Newton 大隕石 衝突の現実 より

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衝衝突突すするる天天体体ののエエネネルルギギーー

Newton 大隕石 衝突の現実 より 34

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天天体体のの地地球球衝衝突突のの確確率率とと被被害害

◆10m程度以下の天体   ・常に衝突  ・被害はほとんど無し(流星、隕石)

◆100m程度の天体  ・数百年に1度程度  ・地域的被害

◆1km程度の天体      ・数十万年に1度程度 ・地球的規模の被害

◆10km程度の天体  ・1億年に1度程度   ・地球の激変

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スペースガード

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ススペペーーススガガーードドととはは     小惑星や彗星のような太陽系小天体の地球衝突問題を扱う活動。   センセーショナル的、無責任的に扱われがちな天体衝突という

問題に対して、科学的に検討する。(観測、理論)   地球に接近しうる天体(NEO)をなるべく早期にすべて発見しそ

の軌道を把握することが第一の目的。(NEO:Near Earth Object)

  1990年代初めから本格的な活動が開始。日本では、1996年に日本スペースガード協会が設立(故磯部琇三先生による)。

 まずは地球に衝突する可能性がある天体を発見する。  次に、追跡観測を行い軌道を正確に決める。  軌道が決まれば、衝突の可能性は計算で分かる。  衝突の可能性のある天体が見つかれば、より注意して観測を続ける。  衝突回避策を検討する。

   ・相手を知る    ・技術的課題の検討

方針

ここまでは現在進行中

これが難しい

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Page 38: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

 発見が難しい場合がある   小さな天体や太陽方向から接近する場合

  →より大きな望遠鏡・地球外からの観測

  →時間をかけた観測(夜側にいるときに発見)

 衝突する天体が発見された場合どうするか   衝突を回避する方法は?

  情報公開は?

  衝突回避の場合の法的制度は?

ススペペーーススガガーードドのの問問題題点点

夜側からの接近

昼側からの接近

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Page 39: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

発見・軌道決定・衝突予測

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2004 MN4についての記事

2004.12.24 朝日新聞(夕)

2004.12.25 東京新聞

2004.12.25 讀売新聞(夕)

2004.12.25 毎日新聞

→小惑星Apophis(アポフィス)

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Page 41: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

・Spacewatchで、2004年3月15日に撮影した写真にこの小惑星が写っていた。このデータや新たな観測データ(200件以上)をもとにして軌道決定を行ったところ、衝突の可能性は完全に否定された。(ただし、2029年4月13日には、64,000kmくらいまで接近する可能性はある。)

アアポポフフィィススのの経経緯緯::そそのの11 ・2004 MN4が2029年4月13日に地球に衝突する

確率が1/300(大きさ約400m) ・2004年6月19日に発見され2晩の観測後、2004

年12月18日に再発見されて、軌道が計算 ・注意して観測すべき天体ではあるが、一般の人に

注意を喚起すべきことではない(衝突確率に誤差が大きいため)

2004年12月23日 JPL発表

・その後の観測で、2004 MN4が2029年4月13日に地球に衝突する確率が1.6%となった。

・ただし、この値は変動する確率大

2004年12月24日 JPL発表

2004年12月27日 JPL発表

地球接近時の誤差範囲。斜めの白い線のどこかを通過する。

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Page 42: 第2回 NINS Colloquium スペースガード:チェバルクリ湖(озеро Чебаркуль)のクレーター 隕石落下直後にネットに掲載された写真 2013年3月31日

アアポポフフィィススのの経経緯緯::そそのの22 2029年4月13日: ・地球中心から36,350kmのところを通過。 ・明るさ3.3等。

衝突の可能性はない

 2029年の地球衝突はないが、その後、軌道誤差が増大する。

 2029年の地球接近で、ある特定の場所(keyhole:鍵穴)を通過すると、7年後に地球に接近する可能性あり。

 次の衝突可能性は、2036年4月13日で、1/45,000以下程度の確率。

ただし・・・

2036年4月13日に地球に衝突の可能性はないと結論 そして、2012年~2013年の観測で...

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天体 発見・観測 衝突予測 衝突時刻 2008 TC3 2008年10月6日 06:39 UTC に発見

<衝突20時間前>

10月7日 02:46 UTC

はやぶさ   || 地球衝突天体に見立てて観測

光学望遠鏡によるデータ (α,δ)

合計23データ(Tenaga:3個、Mt. Lemmon:9個、すばる:8個、CFHT:3個)

観測期間 約2時間30分(2010年6月13日 03:41〜06:13UTC)

<衝突10時間前>

6月13日 13:52 UTC

衝衝突突がが事事前前にに予予測測さされれたた例例

衝突時刻

α

δ

初期予測

-40

-35

-30

-25

-20

-15

-10

110 120 130 140 150 160

Latit

ude

[deg

]

Longitude [deg]

約 5 deg = 560 km 着地時刻分散 130 秒 (1σ)

計計算算::山山口口智智宏宏・・吉吉川川真真 43

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小小惑惑星星 22000088 TTCC33 のの地地球球衝衝突突 小惑星2008 TC3とは:

※小惑星の地球衝突が事前に予測され実際に衝突した始めてのケース。

・2008年10月6日 06:39 UTC : Mt. Lemmonの1.5m望遠鏡で、高速移動天体を発見。(カタリナ・スカイ・サーベイ) 仮符号2008 TC3、大きさ2、3m。

・数時間のうちに地球に衝突することが判明。衝突時刻は10月7日 02:46 UTC頃。スーダン北部上空。衝突速度は12.8km/s。

・このような衝突は、数ヶ月に1回くらいの割合で起こるが、事前に予測されたのは初めて。

・KLMのパイロットが目撃したという情報あり。ケニアのinfrasound arrayが衝突を記録。Meteosat-8の画像。

2008 TC3の観測

落下地点と低周波音の観測 Meteosat-8の画像

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22000088TTCC33のの軌軌道道

Elements Value a [AU] 1.27 e 0.28 i [deg] 2.32 node [deg] 194.13 peri [deg] 233.95 M [deg] 328.47 Absolute mag. 30.67

2008 TC3の軌道要素

45

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22000088TTCC33のの観観測測デデーータタ 軌道決定・改良

軌道決定:観測データ(天体の天球上の位置:α、δ)より、小惑星の軌道を推定する。

軌道改良:軌道の精度を向上させる。

観測データの残差(O-C) 上:衝突がアナウンスされる前まで。 下:衝突までほとんどすべてのデータ。

衝突時刻

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 46

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軌軌道道伝伝搬搬 軌道伝搬 地球衝突までの経路と時刻を計算

地球衝突直前の軌道 2008 TC3の直下点位置

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 47

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衝衝突突位位置置とと誤誤差差のの推推定定11 軌道誤差範囲

の計算1 ・共分散解析により、軌道誤差範囲を求める

上空100kmにおける分散範囲 赤:初期データのみ 青:すべてのデータ

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 48

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衝衝突突位位置置とと誤誤差差のの推推定定22

共分散解析(楕円)とモンテカルロ法(点)の比較

軌道誤差範囲の計算2

JPL ISAS Longitude [deg] 31.804 E 31.723 E Latitude [deg] 20.858 N 20.863 N Time uncertainty (1 sigma) [sec] 0.16 0.176

高度50kmにおける衝突位置分散

参考)JPLの計算結果との比較

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 49

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光光学学望望遠遠鏡鏡にによよるる「「ははややぶぶささ」」のの観観測測

A. 光学観測  6/13 3:41 ‒ 6:13

B. 電波観測(期間を限った場合)  6/9 11:00 ‒ 6/10 6:30

C. 電波観測(すべてのデータ)  6/9 11:00 ‒ 6/13 0:00

TCM4(軌道制御4) : 6/9 3:30 ‒ 6:00 世界時 地球帰還       : 6/13 13:52 世界時 はやぶさの地球接近軌道

(太陽-地球固定の回転座標系)

-1.4

-1.2

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

-1.2 -1.0 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0.0

Y [x

106 km

]

X [x 106 km]

6/11 0h

6/12 0h

6/13 0h

6/11 06/11

6/12

太陽方向 /1

制限無し電波観測

制限付き電波観測

光学観測

地球

TCM4

「はやぶさ」の地球機関のときに、電波航法に加えて、光学望遠鏡による観測を行った。

50

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「「ははややぶぶささ」」のの光光学学望望遠遠鏡鏡にによよるるデデーータタ データ個数:合計23データ (Tenaga:3個、Mt. Lemmon:9個、すばる:8個、CFHT:3個) 観測期間 :約2時間30分 (2010年6月13日、03:41~06:13 世界時)

残差: 計算された軌道と観測値との差 (光学観測データのみを使用した場合)

-2.0-1.5-1.0-0.50.00.51.01.52.0

10-06-1303:30:00

10-06-1303:45:00

10-06-1304:00:00

10-06-1304:15:00

10-06-1304:30:00

10-06-1304:45:00

10-06-1305:00:00

10-06-1305:15:00

10-06-1305:30:00

10-06-1305:45:00

10-06-1306:00:00

10-06-1306:15:00

RA re

sidua

ls [a

rcse

cond

]

Date [UTC]

-3.0-2.5-2.0-1.5-1.0-0.50.00.51.01.52.02.5

10-06-1303:30:00

10-06-1303:45:00

10-06-1304:00:00

10-06-1304:15:00

10-06-1304:30:00

10-06-1304:45:00

10-06-1305:00:00

10-06-1305:15:00

10-06-1305:30:00

10-06-1305:45:00

10-06-1306:00:00

10-06-1306:15:00

DEC

resid

uals

[arc

seco

nd]

Date [UTC]

Tenaga II Observatory Mt. Lemmon Survey Subaru CFHT

赤経

の残

差 [秒

角]

赤緯

の残

差 [秒

角]

時刻 [協定世界時]

時刻 [協定世界時]

地球帰還  : 6月13日 13:52 世界時

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 51

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-35

-34

-33

-32

-31

-30

-29

-28

130 132 134 136 138 140 142 144

Latit

ude

[deg

]

Longitude [deg]

Capsule

「「ははややぶぶささ」」をを隕隕石石とと見見ななししたた場場合合のの衝衝突突位位置置予予測測結結果果

-40

-35

-30

-25

-20

-15

-10

110 120 130 140 150 160

Latit

ude

[deg

]

Longitude [deg]

青い点が衝突予測位置。 モンテカルロシミュレーション (1000 点)による。(境界条件はWGS-84楕円体モデルにおける高度 0 km。)

約 5 deg = 560 km

着地時刻分散 130 秒 (1σ)

経度 [deg]

経度 [deg] 緯

度 [

deg]

緯度

[de

g]

非常に限られたデータ(23個、2時間半)でも、天体の衝突位置が、衝突8時間前に、この図のように特定できる。

赤い点は実際のカプセル着地位置。青い点で示した衝突予測位置とずれているのは、青い点の方は、大気による影響

を考慮していないため。

計計算算::山山口口智智宏宏((総総研研大大)) 52

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衝突回避

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 衝突してくる天体を破壊するのは、衝突回避としては不適当  軌道をわずかだけそらして、十分な時間が経った後(例えば、数十年後)の衝突を回避するのが現実的

※問題点:衝突までの時間が十分ない場合はどうするか?  衝突回避策は? 情報公開は? 法的制度は?

衝衝突突回回避避のの方方法法

■衝突回避の方法 ・天体に物体を衝突させて軌道をそらす。 ・グラビティー トラクター(引力で牽引する) ・天体にレーザー光線、太陽光を照射し、軌道をそらす。 ・太陽光圧、熱輻射を利用して軌道を変える。 ・天体から物質を放出し、軌道を変える。 ・核爆発を使う。 ・天体を捕獲してしまう。

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インパクト

グラビティー トラクター

核爆発 小惑星捕獲

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はやぶさ2の「衝突機」(「はやぶさ2」の初期検討のもの)による1999 JU3の軌道のずれの解析結果: (探査機の衝突があった場合と無かった場合の位置の差)

観測された大きさ(980m)を仮定した場合、ずれは数10kmオーダーとなり、地球との衝突回避は無理。

計計算算例例::衝衝突突機機にによよるる11999999 JJUU33のの軌軌道道ののずずれれ

天体の大きさを60mと仮定した場合、数年でずれは1万km以上とな

り、地球との衝突回避が可能。

55 計計算算::山山口口智智宏宏・・吉吉川川真真

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天天体体衝衝突突回回避避

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小小天天体体探探査査ののススペペーーススガガーードドへへのの役役割割

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探査の種類 スペースガードとしての目的 具体例 科学探査 小惑星の形状,質量,密度,表面,内

部構造などを詳細に把握することで,衝突回避のための情報とする.

ニア・シューメイカー,はやぶさ,はやぶさ2*, OSIRIS-REx*

軌道変更 探査機を衝突させることで,小天体の軌道を変更する.

スター・ダスト,ドン・キホーテ*, AIDA*,ARM*

軌道の詳細決定 探査機を小惑星近傍に滞在させることで,その小惑星の軌道を正確に把握する.

はやぶさ2*

観測(発見) スペースから小天体を発見する.(地上観測における制約を軽減できる:太陽方向からの接近する天体の観測など)

NEOSSat

観測(物理) 小惑星の大きさや組成について,小惑星まで行かずに推定できる.

IRAS,あかり,WISE,MSX,ISO,Spitzer,Herschel

*印は,まだ打ち上げられていない探査機を示す

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ススペペーーススガガーードドののままととめめ

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天体サイズ 接近方向 発見観測 衝突回避

大きい

夜側 ・衝突直前ではなくて、できる

限り早期に発見しておく。 ・地上の望遠鏡で継続的に観測

を行うことで発見する。(まだまだ時間はかかるが)

・大きさが数百メートル以下で、リードタイムが十分にあれば、インパクタで衝突回避可能。

・より大きい場合、ないし、リードタイムが短い場合は、どうする?(核エネルギー?)

・是が非でも、衝突回避をする。 昼側

小さい

夜側 ・地上の望遠鏡で衝突の直前に

発見する。(衝突の十分前に発見できることに超したことはないが。)

・リードタイムが十分あれば、衝突回避は可能。ただし、衝突回避をするかどうかは、条件次第。

・リードタイムがない場合には、被害を最小にする措置をとる。(衝突予測地点から逃げる、衝撃波や隕石衝突からの防御策をとる、など。)

昼側

・地上の望遠鏡では発見できない。(衝突の十分前に発見できた場合を除いて)

50mから100mくらい

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国際的な議論

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国国際際状状況況::国国連連 CCOOPPUUOOSS  国連宇宙空間平和利用委員会

 (Committee on the Peaceful Uses of Outer Space)

 科学技術小委員会と法律小委員会が設置

 科学技術小委員会では、宇宙活動の長期的持続性、スペースデブリ、リモートセンシングの利用、原子力電源などの話題と一緒に、NEO(スペースガード)についても検討されている。

  2013年は2月11日~22日(←ロシア隕石は2/15)、および、6月17-18日の会合で議論。

  NEOについては、小天体衝突問題に対応する国際的な枠組みについて議論がなされ、次の2つの組織を設立することを提言。

  ・IAWN : International Asteroid Warning Network   ・SMPAG : Space Mission Planning Advisory Group

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さいごに

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人人類類ととししててのの危危機機管管理理

62 1999年11月24日 朝日新聞社説

The SGF - ACM'96 - July 8, 1996

"Gentlemen, the situation is critical...the climate has changed, mammals are pressing us, and we have a too little brain for these big problems" (1993)

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小小天天体体探探査査のの意意義義

科科学学 ススペペーーススガガーードド

資資源源 有有人人ミミッッシショョンン

技技術術 文文化化創創造造

次次世世代代のの育育成成

■太陽系および生命の起源と進化を探る  ・天体の形成や進化を知る  ・太陽系の物質分布を知る  ・原始太陽系星雲の物質とその物理、化学状態を知る  ・有機物や水の起源と変遷を知る

■天体の地球衝突から我々を守る  ・天体の地球衝突を予測する  ・天体の地球衝突を回避する

■人類が宇宙に進出したときの鉱物・水資源として活用する

 ・どのような資源が存在するのかを把握する

 ・資源の利用方法を検討する

■人類の宇宙での活動範囲を広げる次のステップとなる

 ・月へのミッションの次の有人ミッションターゲット

 ・火星有人ミッションへの準備

■太陽系を自由自在に飛行する  ・まずは、太陽系天体往復探査を確立する  ・多彩な目的に応じた探査の実現へ

■宇宙をより積極的に利用した文化へ ■若い世代に科学や技術を伝達

63