第15回「戦略的csrk3833/dlfile/csr130718.pdf · companys・kering・levi strauss &...
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CSR 第15回「戦略的CSR」
(2013/7/18)
CSRの視点 ① 経営活動のプロセスに社会的公正性・倫理性、環境への配慮を組み入れる
環境対策、採用や昇進の公平性、人権対策、製品の品質や安全性、途上国での労働環境・人権問題、情報公開
② 社会的商品・サービス、社会的事業の開発
ユニバーサルデザイン、環境配慮型商品の開発、障害者・高齢者支援商品・サービスの開発、エコツアー、フェアトレード、地域の再開発や活性化にかかわる事業、NPOへの融資など
③ 企業の経営資源を活用した地域への支援活動
1)(金銭的)寄付による社会貢献
*NPO・財団への寄付、企業財団の設立
*matching gift, dollar for doer, 従業員の参加
2)施設・人材などを活用した社会貢献
*金銭的寄付(in-kind contribution)、従業員・役員のボランティア活動支援
3)本業を通した社会貢献
*本来の業務を通した支援、専門技術を活用した支援、Cause-related marketing 2
① ③ ②
社会的事業 (ソーシャル・ビジネス)
領域 政府が独占していた領域、対応が不十分な領域にビジネスの発想をもって参入。 定義 社会的課題の解決を目的としたビジネス 一般企業の社会的事業 本業を生かした社会貢献型ビジネス 具体的には、社会的商品・サービス、社会的事業の開発で、ユニバーサル・デザイン、環境配慮型商品の開発、障害者・高齢者支援商品・サービス、NPO融資、フェアトレード、エコツアーなど。
事例検討 事例1 松下電器(現パナソニック)のノンフロン冷蔵庫 事例2 Volvicの「1L for 10L」プログラム 事例3 スターバックスのフェアトレードコーヒー 事例4 住友化学「マラリヤ蚊防除用 蚊帳「オリセットネット 」 事例5 日立建機「地雷除去機」
アクサ生命 ジュニアエコノミーカレッジとは
小学生を対象とする起業体験プログラム。2000年に会津若松CCI青年部が発起。 夏休みを利用して子どもたちが5人一組で事業プランを構築。1万円の出資金を元に、事業プランに沿って実際にビジネスを展開する。 同プログラムは、2011年3月に経済産業省主催の「キャリア教育アワード」 を受賞 現在は全国12のCCIに拡大し、毎年1,000名以上の子供たちが参加しているが、今後は全国的にさらなる拡大を目指す。 震災により、プログラムの事務局である会津若松CCIはこれまで以上に強い支援ニーズを抱えている。2011年10月には、本プログラ
ムを専門に運営するためのNPOを設立
目的 SMEの事業承継を推進 = SMEにおける廃業リスクの軽減
AXAのCR戦略のフラグシップテーマである「リスクの軽減を目指した研究と啓蒙」との明確な関連性 社会的なニーズへの対応 = 「中小企業の後継者の確保」
期待される効果 CCI青年部(有力企業経営者)との関係強化 地域社会、CCIマーケットにおけるレピュテーション向上(支援企業として社名露出) ビジネスへのサポート(アクサが推進する事業承継セミナーとの関連性) 社員のプライド、モチベーション向上への寄与
コスト、コミットメント期間
年間300万円、3年間のコミットメント プログラムで使用する教材の制作を支援 全国のCCIでプログラムの実施を呼びかけるためのチラシ制作、各地のCCIへの参加呼びかけ NPO法人設立初期の人件費 被災地での開催の場合、児童の参加費を負担(2011年)
大企業の世界で起こっていること 住友化学株式会社 株式会社リコー ソフトバンクモバイル株式会社 ⇒200人から300件の
応募
社内社会起業家チームを構築し、BOPビジネスあるいはソーシャル・ビジネスの開発に挑んでいる
社内に新しいイノベーションの火種を植え付けようとしている。社会起業と連携することで、企業はこれまで培ってきた技術を改めて別の形で社会に適合させる機会を得る。また社員や社会に、企業としての存在理由を提示することができる。マーケットに対応するだけでなく、より“社会に意義のある”動機に基づいて社会と市場をリードする機会を得るのだ。
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中小企業の世界で起こっていること
中小企業
ソーシャル・エンタープライズ化
ソーシャル・ビジネスへの進出
池内タオル アローワン
日本理化学工業 日本ポリグル
高田自動車教習所
ヤラカス館 サラヤ
兵作衛門
サラダコスモ パン・アキモト
7
?
本業とCSRの乖離問題 社会貢献に対する株主からの批判 CSRを活かせない企業に対する批判
戦略的CSR 戦略的に本業とCSRの両立をはかる
⇒ 結果として経済的パフォーマンスを高める
Creating Shared Value by Porter
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これまでの経営スタイル スタイル 項目 株主基本主義 CSV
マルチステイクホルダー・パースペクティブ
ソーシャル・ビジネス
株主 バリューチェーン マルチ マルチ
経済的パフォーマンス
経済的パフォーマンス
経済的パフォーマンス
社会的パフォーマンス
利益を最大化することが、唯一の社会貢献
社会的価値を創造することで社会的課題を解決し、バリュー
チェーンの価値の向上
自社の価値に基づいたビジネスしながらも、同時に社会的課題を
解決する
社会的課題の解決を優先しながらも、ビジネス
を優先する
希少性/差別化 希少性/差別化 模倣の促進 模倣の促進 10
事例:パタゴニア
環境に与える不必要な悪影響を最小限に
抑える
解決に向けて実行する
ビジネスを手段として環境危機に警鐘を
鳴らし
最高の製品を
作り
CSR
ソーシャル・ビジネス
本社:San Buenaventura, CA 年商:約600億円
事業内容: アウトドア―関連 従業員:約1800人
戦略的な提携 模倣の促進⇒環境問題の解決 自分たちのノウハウを提供することによって、
環境問題を解決するようなシステムの普及 Sustainable Apparel Coalition(持続可能
なアパレル企業連合) Adidas・Asics・BURBERRY・The Coca Cola Company・Columbia・CWS-boco・Esprit・Fenix Outdoor Group ・HanesBrands・IC Companys・Kering・Levi Strauss & Co.・Loomstate・Madura Fashion & Lifestyle・New Balance・Nike・Patagonia・Pentland Brands・PUMA・Reckitt Benckiser・VF Corporation・Retailers・Gap, Inc.・H&M・Inditex・JC Penney・Kohl‘s Department Stores・L.L. Bean, Inc.・Mountain Equipment Co-op・Nordstrom・Otto Group・REI・Walmart・