第1回 京都市御薗橋景観検討会議 資料 - kyoto...イメージパース 防護柵高さ...
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資料3
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報告事項(橋りょう形式等の検討結果等)
1 会議の目的等
⑴ 会議の目的 御薗橋改築事業において,平成 20年度にデザイン検討会を開催し取りまとめたデザイン方針
に基づく設計を進めるに当たり,御薗橋の橋りょう附属物のデザインについて,学識経験者や
地元関係者から意見を聴取することを目的とする。
⑵ 検討範囲・対象物 検討範囲は,御薗橋西詰交差点から御薗橋東詰交差点までとし,対象物は歩道舗装,高欄,防
護柵,親柱,照明等とする。なお,御薗橋の架替えに合わせて道路拡幅を行う東側道路について
は,御薗橋の橋りょう附属物のデザインを継続した歩道舗装や工作物とする予定である。
検討対象範囲位置図
⑶ 会議のスケジュール(各回の内容と目標)
■第1回御薗橋景観検討会議 検討課題の提示及び意見聴取
【次第】
報告事項
1 会議の目的等
2 これまでの経緯
⑴ 御薗橋の歴史と現状
⑵ 平成20年度デザイン検討会
3 前提条件の確認
⑴ 構造上の検討結果(橋りょう形式,径間,道路幅員など)
⑵ 市デザイン指針等(京のみちデザイン指針,景観地区など)
4 景観に配慮した橋りょうデザインの事例紹介(北大路橋)
意見聴取
1 デザインコンセプト
2 歩道舗装,高欄,防護柵,親柱,照明等のデザイン
■第2回御薗橋景観検討会議 意見交換
【次第】(案)
1 意見交換
2 意見の確認
■第3回御薗橋景観検討会議 取りまとめ
【次第】(案)
1 デザイン(案)の報告
2 助言の取りまとめ
大宮学区
柊野学区
紫竹学区
上賀茂学区
御薗橋東詰交差点
上賀茂神社前交差点
御薗橋西詰交差点
上賀茂神社
(関係機関協議:実現性を確認)
最終デザインを各委員に送付
本日の会議
景観検討対象範囲
第 1 回 京都市御薗橋景観検討会議 資料
御薗橋801商店街
資料3
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2 これまでの経緯
⑴ 御薗橋の歴史と現状
ア 御薗橋の歴史
御薗橋は,明治時代中期までは葵祭りの時に勅使を通すためだけに架けられた簡素な橋で,
台風などの度に流されていた。
明治時代中期に大規模な架け替え工事が行われ,その後は「御薗橋」として定着した。
現在の御薗橋は昭和 10年の大水害の後,昭和 12年に架設された。このときは,美術家や大
学教授などの専門家の審議により,デザインが選定され,上賀茂神社との調和を考慮して,擬
宝珠付の高欄が採用された。
イ 御薗橋の現状
N
照明
和風のポール型照明,
黒色系,金属製
右岸上流の河畔から,下流をのぞむ
左岸下流の河畔から,上流をのぞむ
橋は山の稜線を遮っていないため,河川か
らの眺望景観はある程度確保されている
歩道舗装
舗装は黒色系,アスファルト製
御薗橋の高欄
高欄の下の部分は白色系,コンクリート製,
上の横材は白色系,金属製,
それを受ける支柱は自然色,石材製 防護柵
防護柵は銀色系,金属製
擬宝珠付き親柱
支柱部分は白色系,コンクリート製
資料3
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ウ 周辺状況
賀茂川紫竹線は平成 25年 3月に拡幅工事が完了し,歩道はインターロッキング舗装となっている。
また,御薗橋は,御薗橋 801商店街や上賀茂神社前からも見通せる立地となっている。
N
賀茂川紫竹線 照明
こげ茶色系,金属製
賀茂川紫竹線 防護柵 こげ茶色系,金属製
御薗橋西詰交差点から
御薗橋をのぞむ 上賀茂神社前駐車スペース
上賀茂神社前交差点
(府)上賀茂山端線 賀茂川紫竹線
(平成 25 年 3 月拡幅工事完了)
(府)上賀茂山端線 照明
こげ茶色系,金属製
御薗橋東詰交差点から
御薗橋をのぞむ
上賀茂神社
御薗橋東側道路
御薗橋 801 商店街 照明
こげ茶色系,金属製
賀茂川紫竹線 歩道舗装 灰色系,インターロッキング製
(府)上賀茂山端線 舗装 灰色系,洗い出しアスファルト製
御薗橋 801 商店街 歩道舗装
灰色系,インターロッキング製
御薗橋 801 商店街
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⑵ 平成 20 年度御薗橋デザイン検討会
ア 概要
平成 20年度御薗橋デザイン検討会は,御薗橋のデザイン方針を策定することを目的に,計 3
回実施した。
本検討会では,「御薗橋のデザインについての提言」及び「御薗橋のデザイン方針」につい
てとりまとめを行っている。
イ 御薗橋のデザインについての提言
ウ 御薗橋のデザイン方針
御薗橋御薗橋御薗橋御薗橋のデザインのデザインのデザインのデザイン方針方針方針方針((((提言提言提言提言をうけてをうけてをうけてをうけて))))
御薗橋デザイン検討会からの提言をうけて,デザイン方針をまとめました。
・賀茂川の環境や地域の景観に馴染む橋
→自然豊かな上賀茂周辺の河川環境に配慮し,賀茂川の景観に馴染むように,橋のシルエ
ットや色彩等に注意を払って設計します。
また,賀茂川と一体となった空間をつくるように,橋から川へのアクセスに配慮します。
・両岸をつなぎ,上賀茂神社とともに歴史的な「かいわい」を創出する橋
→橋の周囲もあわせて一体的な空間を作り,歴史的な界隈を創出するように,デザインに
配慮します。
・京都というこだわりを持って愛され使われる橋
→京都の風土とものづくり文化を考慮し,デザインの自由度が比較的高い,高欄等につい
て「京都らしさ」を追求します。
・安全とともに,ゆとりとアメニティを感じる橋
→人が安全に通行できるのはもちろん,渡ることが楽しみになるような橋を目指します。
・上賀茂神社の入り口の橋として来訪者を温かくおもてなしする橋
→来訪者を温かくむかえる雰囲気作りができるように,デザインや素材に配慮します。
※具体的な設計については,道路や河川条件等多くの課題を考慮しながら,上記の方針に基づい
て設計,検討を進めてまいります。
京都市建設局道路建設部道路建設課
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御薗橋のデザイン検討会は,3回にわたる検討会の成果として,次の項目を提言いたします。
・賀茂川の環境や地域の景観に馴染む橋
・両岸をつなぎ,上賀茂神社とともに歴史的な「かいわい」を創出する橋
・京都というこだわりを持って愛され使われる橋
・安全とともに,ゆとりとアメニティを感じる橋
・上賀茂神社の入り口の橋として来訪者を温かくおもてなしする橋
平成21年3月 御薗橋デザイン検討会
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3 前提条件の確認
⑴ 構造上の検討結果(橋りょう形式,径間,道路幅員等)
河川条件や関係法令に基づき,関係機関との協議を行っている現段階での橋りょう計画案を以下に示す。
側面図
平面図案
断面図
イメージパース
防護柵高さ 0.8m
親柱
照明
高欄高さ 1.1m
歩道幅員
・自転車歩行車道 4.0m
・施設帯 0.5m
計 4.5m
車道幅員
・車道 3.25m×4
・路肩 0.5m×2
計 14.0m
御薗橋
東詰交差点
御薗橋
西詰交差点
橋長 約 70m
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⑵ 市デザイン指針等(京のみちデザイン指針,景観地区など) 対象地域の景観に関連する規制(景観地区,風致地区,眺望景観保全地域,京のみちデザイン指針)による前提条件は下表のとおりである。
幹線道路の歩道舗装(黒アスファルト以外) 工作物(高欄,防護柵,親柱,照明等)
色彩
中~高明度の無彩色,又は自然石(赤枠の範囲)
基本色:ダークグレー,ダークブラウン
候補色:ガンメタリックシルバー,グレーベージュ
素材
基本素材:アスファルト系,ブロック系
候補素材:自然石
基本素材:工業系(鉄,アルミ,樹脂,鋳物,ステンレス,コンクリート)
候補素材:自然系(石,木)
形状
■矩形を原則としつつ,エイジングを感じさせる柔らか味のある形状に
配慮
・基本形状:シンプルで飽きることのない標準型
・候補形状:伝統やにぎわいの要素のある場では,区域固有型を用いることもできるが,過剰なデザインは避ける
・高さ 12m以下
・神宮寺山や本山の山景及び緑の保全,高台の住宅と背後の緑との調和,本山西麓ろくの自然景観の保全に配慮
・賀茂別雷神社境内の歴史的建造物等の景観,賀茂川左岸から「船」,賀茂川両岸からの北山への良好な眺めを阻害しない
配置 基本配置:舗装材の貼り方はできるだけ整列された単純なもの
候補配置:周辺景観に配慮して変化を持たせたパターンも可
5 つのキーワード(隠す,寄せる,揃える,集める,省く)を意識して配置
歴史的地域
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4 景観に配慮した橋りょうデザインの事例紹介(北大路橋)
鴨川に架かる橋の橋りょうデザインの先行事例として,平
成 20 年度までに修景整備が行われた北大路橋について紹介
する。
(1) 整備概要
北大路橋は,昭和 8 年の架橋から 70 年以上を経て老朽化
したため,耐震補強・補修工事を実施するとともに,「明日
の鴨川の橋を考える会 提言」を踏まえ,架橋時の灯籠照明の
復元などの修景施設の整備が実施された。
(2) 橋りょう概要
架橋:昭和 8年 10月
橋長:96.6m
幅員:22.1m
歩道幅員:3.33m×2
(3) 見直しの視点
「鴨川にふさわしい橋づくり」のための見直しの視点
(明日の鴨川を考える会提言より)
1.鴨川の橋を文化的・芸術的なもの,個性的なものに変え
ていく
2.橋を自動車中心のものから,すべての人に安心で快適な
歩行者中心のものへと変えていく
3.鴨川の橋を,生態系の中に位置付け直し私たちの意識を
変えていく
4.橋づくりを通じて新しい鴨川の景観を創造していく
(4) 整備前後の比較
整備前 整備後
歩道舗装
防護柵
高欄
親柱
歩道舗装:自然色,石材製 防護柵:銀色系,金属製
高欄:自然色,石材製 親柱:自然色,石材製,灯籠復元
照明
白色系,金属製
全景