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新しい会員の皆さんへ 理事会報告 平成28年度高知県理学療法士協会 部員・委員名簿 来る“県PT会(現協会)創立50周年に望む” -県士会の運営を振り返って ⑵ - 新人発表会 平成28年度 高知県における 障がい者スポーツ大会・イベント 10 会員リレー紹介 11 お知らせ 12 賛助会員 13 求人広告募集 14 編集後記 14 № 150 新しい会員の皆さんへ 去る5月21日、新たに高知県理学療法士協会に入会した皆さんを歓迎する「新人歓迎会」が開かれました。 40人程の新入会員を含め100人程度の宴会でしたが、これからの理学療法を担う若いエネルギーに満ちてい たように思います。昨年あたりからWeb手続きでの入会となり、一斉手続きが行われないため少なめです が、今後徐々に入会者が増え最終的には今年度も100人程の新人会員を迎え入れるのではないでしょうか。 そこで新しい会員に向け、公益法人に参加することの意義について少し話をしておきたいと思います。高 知県理学療法士協会の活動は大きく分けて、①学術研鑚のための活動、②社会貢献としての活動、③職能団 体としての活動、の3つです。学術的な活動としては、協会が「専門理学療法士」「認定理学療法士」など を制度化し、研修会や講習会を開催することで自己研鑽を応援しています(学術活動)。また、地域包括ケア の推進や障害者スポーツの支援、有識者としての各種会議への参加協力等々、多くの社会貢献事業を行いま す(社会貢献活動)。さらに、職能団体として会員相互の連携・親睦を高めると共に、職域拡大や診療報酬の アップなど理学療法士の地位向上に向けた活動も展開しています(職能活動)。これらを通して、広く県民の 健康増進に寄与するのが公益法人としての協会に参加する意義です。 時折、協会に参加することのメリットは何ですか?と言って退会を申し出る会員がいますが、とても残念 なことです。学術的な資質向上は専門職としての責務であり、それは対象者の利益に直結し、対象者の喜び は我々の喜びでもあります。また、社会貢献活動は理学療法士の社会的評価を高め、自らの地位向上に繋が ります。職能活動や政治活動も理学療法士の生活基盤の安定に直結しています。これらの成果は会員だけが 享受するものではありませんので、会員でなくても恩恵にあずかることはできるでしょう。しかし、恩恵に はあずかるが入会はしないという考え方は残念でなりません。理学療法士として働く仲間として、共に協力 し活動していくことが大切ではないでしょうか。 今年も新人教育プログラムがスタートしました。3年間にわたる研修を経て、自らの専門性を確立して いってください。協会も皆さんの成長を全面的にサポートします。また、2年後の診療報酬・介護報酬の同 時改定に向け、理学療法の真の成果が問われています。向上心を忘れない真摯な姿勢で対象者に向き合い、 より良い治療を提供することで、理学療法の評価を高めなくてはなりません。さらに、社会貢献のための各 種事業にも積極的に参加してください。理学療法士としての繋がりや社会的視野が一層広がるはずです。そ して、理学療法士の地位向上に向けた政治活動もいよいよ終盤戦、理学療法士の代表を国会に送り出す闘い です。我々の団結力と底力を示そうではありませんか。 最後に、先輩理学療法士の皆さん。新しく迎えた理学療法士の皆さんを立派に育て、誇れる仕事として活 躍できるよう、理学療法士になってよかったと言ってもらえるよう、その責任を果たさなければなりません。 新人会員の範となるべく臨床力を磨くとともに、協会活動へのご協力をお願い申し上げます。 No.150 2016・6・20 発行 公益社団法人 高知県理学療法士協会

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◇◇新しい会員の皆さんへ 1◇◇理事会報告 2◇◇平成28年度高知県理学療法士協会部員・委員名簿 5

◇◇来る“県PT会(現協会)創立50周年に望む”-県士会の運営を振り返って ⑵ - 7

◇◇新人発表会 9

◇◇平成28年度 高知県における障がい者スポーツ大会・イベント 10

◇◇会員リレー紹介 11◇◇お知らせ 12◇◇賛助会員 13◇◇求人広告募集 14◇◇編集後記 14

№ 150

新しい会員の皆さんへ会 長 宮 本 謙 三

去る5月21日、新たに高知県理学療法士協会に入会した皆さんを歓迎する「新人歓迎会」が開かれました。40人程の新入会員を含め100人程度の宴会でしたが、これからの理学療法を担う若いエネルギーに満ちていたように思います。昨年あたりからWeb手続きでの入会となり、一斉手続きが行われないため少なめですが、今後徐々に入会者が増え最終的には今年度も100人程の新人会員を迎え入れるのではないでしょうか。そこで新しい会員に向け、公益法人に参加することの意義について少し話をしておきたいと思います。高

知県理学療法士協会の活動は大きく分けて、①学術研鑚のための活動、②社会貢献としての活動、③職能団体としての活動、の3つです。学術的な活動としては、協会が「専門理学療法士」「認定理学療法士」などを制度化し、研修会や講習会を開催することで自己研鑽を応援しています(学術活動)。また、地域包括ケアの推進や障害者スポーツの支援、有識者としての各種会議への参加協力等々、多くの社会貢献事業を行います(社会貢献活動)。さらに、職能団体として会員相互の連携・親睦を高めると共に、職域拡大や診療報酬のアップなど理学療法士の地位向上に向けた活動も展開しています(職能活動)。これらを通して、広く県民の健康増進に寄与するのが公益法人としての協会に参加する意義です。時折、協会に参加することのメリットは何ですか?と言って退会を申し出る会員がいますが、とても残念

なことです。学術的な資質向上は専門職としての責務であり、それは対象者の利益に直結し、対象者の喜びは我々の喜びでもあります。また、社会貢献活動は理学療法士の社会的評価を高め、自らの地位向上に繋がります。職能活動や政治活動も理学療法士の生活基盤の安定に直結しています。これらの成果は会員だけが享受するものではありませんので、会員でなくても恩恵にあずかることはできるでしょう。しかし、恩恵にはあずかるが入会はしないという考え方は残念でなりません。理学療法士として働く仲間として、共に協力し活動していくことが大切ではないでしょうか。今年も新人教育プログラムがスタートしました。3年間にわたる研修を経て、自らの専門性を確立して

いってください。協会も皆さんの成長を全面的にサポートします。また、2年後の診療報酬・介護報酬の同時改定に向け、理学療法の真の成果が問われています。向上心を忘れない真摯な姿勢で対象者に向き合い、より良い治療を提供することで、理学療法の評価を高めなくてはなりません。さらに、社会貢献のための各種事業にも積極的に参加してください。理学療法士としての繋がりや社会的視野が一層広がるはずです。そして、理学療法士の地位向上に向けた政治活動もいよいよ終盤戦、理学療法士の代表を国会に送り出す闘いです。我々の団結力と底力を示そうではありませんか。最後に、先輩理学療法士の皆さん。新しく迎えた理学療法士の皆さんを立派に育て、誇れる仕事として活

躍できるよう、理学療法士になってよかったと言ってもらえるよう、その責任を果たさなければなりません。新人会員の範となるべく臨床力を磨くとともに、協会活動へのご協力をお願い申し上げます。

No.150 2016・6・20 発行 公益社団法人 高知県理学療法士協会

( 2) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

理 事 会 報 告

(公社)高知県理学療法士協会 平成27年度第7回 理事会 議事録(要約)

日 時:平成28年1月20日(水) 18:45~20:45場 所:県士会事務室(レジデンスノナミ107号室)出席者:会 長;宮本

監 事;山本・山田理 事;大畑・日野・山﨑・前岡・和田・

濱田・八坂・東・栗山部 長;総務(稲岡)・財務(西村)・厚生

(相原)・広報(小松)・職能(清藤)・医療(片山憲)・福祉(森野)・保健(木下)・学術(井上)・教育(塚本)

学会長;松村書 記;曽我

<議 題>1.公益法人立入検査結果に対する改善措置について栗山事務局長より、平成27年9月9日に実施さ

れた公益法人立入検査の結果、以下の6事項について改善措置指導を受けた旨の説明がなされた。1)理事選任の際には、欠格事由に該当しないことを書面で確認し、保管すること。

2)各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書について理事会の承認を受ける必要があり、承認を受けたことを議事録に記載すること。

3)社員総会に出席した理事及び監事の氏名は議事録に記載すること。

4)稟議書や決裁書類がないため決裁権者を決めるなど諸規定を整備して、意思決定の過程が明確になるようにすること。

5)現金預金の管理は、担当者と管理者を区別して複数で管理することが望ましいこと。

6)役員報酬の支給基準が公表されておらず役員報酬の支給基準については公表する必要があり、ホームページに掲載する、備え置きの閲覧対象書類の中にとじておく等の方法により公表すること。

審議の結果、以下の改善措置を講ずることで承認された。1)理事選任の際の理事就任承諾書にて欠格事

由に該当しない旨の確認を行う。2)事業報告および決算報告について、理事会にて承認を受けたことを議事録に必ず記載する。

3)社員総会に出席した理事及び監事の氏名を議事録に記載する。

4)事業実施および物品購入に関する稟議書を作成し、決裁権者や意思決定の過程が明確になるように改善措置を講ずる。

5)現金預金の管理については、複数名で管理するよう体制の見直しを図る。

6)役員報酬の支給基準は、定款第28条および旅費規程、会議費規程に定めており、これらをホームページに掲載し公表するとともに、備え置きの閲覧対象書類の中にも整備する。

2.稟議書について栗山事務局長より、事業実施および備品購入に

関する稟議書について、資料に基づき説明がなされた。審議の結果、再度事務局、財務部で検討することとなった。3.士会研修会の事前申込費決済代行利用について栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、

審議の結果、対象となるのは、理学療法士講習会に限られることから、手続き等詳細内容を確認の後、利用申請を行うで承認された。4.平成28年度事業計画・予算(案)について栗山事務局長および西村財務部長より、平成28

年度事業計画・予算案について、資料に基づき説明がなされた。審議の結果、承認された。5.平成27年度臨時総会の日程について栗山事務局長より、平成27年度臨時総会の日程

について、提案がなされた。審議の結果、平成28年3月12日(土)10時30分より11時30分、土佐リハビリテーションカレッジにて開催することで承認された。6.第30回高知県理学療法学会のテーマ承認について松村学会長より、資料に基づき説明がなされ、

審議の結果、学会テーマは「未来に備える」とすることで承認された。7.会員の入会承認について稲岡総務部長より、資料に基づき説明がなされ、

審議の結果、6名の入会が承認された。

高知県理学療法士協会ニュース № 150 ( 3 )

平成27年12月28日現在、在会1,435名、休会67名合計1,502名となった。

<報 告>1.総務部月間活動報告稲岡総務部長により、会員異動、公文書発行、

発送物、公益法人を対象とする研修会参加について、資料に基づき報告がなされた。

2.学術部月間活動報告井上学術部長より、第29回高知県理学療法学会

の進捗状況について、資料に基づき報告がなされた。

以上

(公社)高知県理学療法士協会 平成27年度第8回 理事会 議事録(要約)

日 時:平成28年2月10日(水) 18:45~19:45場 所:県士会事務室(レジデンスノナミ107号室)出席者:会 長;宮本

監 事;山田理 事;大畑・日野・山﨑・前岡・濱田・

八坂・東・栗山部 長;総務(稲岡)・財務(西村)書 記;田渕

<議 題>1.日本理学療法士協会 代議員及び補欠代議員の推薦について宮本会長より資料に基づき説明がなされ、審議

の結果、以下の代議員2名、補欠代議員2名を推薦することで承認された。代議員:小笠原副会長、日野理事、補欠代議員:

(第1)栗山事務局長、(第2)前岡理事2.部長の交代について宮本会長より、職能部の部長交代についての説

明がなされた。現職能部副部長である宮崎貴仁会員(高知病院)へ依頼することで承認された。

3.平成27年度1月会員の入会・休会申請について稲岡総務部長より資料に基づき説明がなされ、

審議の結果、入会者1名、休会者(継続を含む)9名が承認された。平成28年2月3日現在、在会1,443名、休会67名、計1,510名となった。

4.ホームページへの高知県介護福祉士会リンク貼

り付け依頼について栗山事務局長より資料に基づき説明がなされ

た。審議の結果、ホームページ管理を外部に委託していることから、リンク貼り付けに費用がかからなければ、リンクを貼り付けることで承認された。5.県内理学療法士養成校卒業式への参列について宮本会長より資料に基づき説明がなされ、審議

の結果、下記の参列者が承認された。・高知リハビリテーション学院:宮本会長・土佐リハビリテーションカレッジ:小笠原副会長・高知医療学院:日野理事

<報 告>1.総務部月間活動報告稲岡総務部長より、会員の異動について資料に

基づき、下記の報告がなされた。転出者:3名、県内異動:8名、自宅住所変更:

7名。なお、転出者1名は会費未納のため異動申請を否認したことが報告された。また、次総会資料に会費未納者(80~90名)が添付されることが報告された。

◇ 診療報酬説明会について平成28年3月24日(木)に高知県理学療法士協会と高知県理学療法士連盟の合同での開催を予定している。

以上

(公社)高知県理学療法士協会 平成28年度第1回 理事会 議事録(要約)

日 時:平成28年4月13日(水) 18:45~20:45場 所:県士会事務室(レジデンスノナミ107号室)出席者:会 長;宮本

監 事;山本・山田理 事;大畑・小笠原・日野・山﨑・前岡

・和田・濱田・八坂・東・栗山部 長;総務(稲岡)・財務(西村)・保健

(木下)書 記;柏

<議 題>1.平成28年度(第5回)定期総会の開催日程について

( 4) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

栗山事務局長より、平成28年度(第5回)定期総会の開催日程について提案がなされ、審議の結果、6月12日(日)10:30~12:00、開催場所は土佐リハビリテーションカレッジで開催することで承認された。

2.平成28年度 第7回訪問リハ・地域リーダー会議への参加依頼について栗山事務局長より、資料に基づき提案がなされ、審議の結果、和田理事が参加することで、承認された。

3.稟議書について栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、審議の結果、承認された。今後、事業の実施および備品購入にあたっては、本稟議書にて、必ず起案することとなった。

4.高知県介護支援専門員研修講師の派遣について和田理事より、資料に基づき説明がなされ、審

議の結果、①実務研修の講師に江渕聡会員(土佐市長寿政策課)、②更新Ⅰ・専門Ⅰおよび③更新Ⅱ・専門Ⅱの講師に福島 寿道 会員(永井病院)を派遣することで承認された。

5.災害リハビリテーションに関する県士会の取り組みについて東理事より、資料に基づき説明がなされた。今

年度の高知県学会のテーマが「未来に備える」であり、災害対策は課題の一つである。南海トラフ地震の影響が最も大きいとされている高知県の理学療法士協会として、災害対策委員会の設置あるいは士会員への災害リハビリテーションに関する啓発を積極的に行えないかと考えている。審議の結果、本年度はアンケート調査を行い、状況を把握する。このアンケート結果を考慮したうえで、必要性に応じて前向きに検討することとなった。

6.日本理学療法士協会との連絡に使用するPCの新規購入に関して西村財務部長より、財務管理のために日本理学

療法士協会へアクセスするにあたって、現在使用しているPCでは処理能力が低下し、作業効率が非常に悪くなったために、新規PCの購入をお願いしたい。審議の結果、備品購入積立金より拠出することで購入が承認された。

7.「がんのリハビリテーション実施施設」の調査について前岡理事より、資料に基づき説明がなされた。

高知県在宅緩和ケア推進連絡協議会において、「がんのリハビリテーション研修終了施設」に関する

表記調査を高知県理学療法士協会の協力のもとに実施することが検討されている。調査結果については、関係機関に情報提供するとともに、当該病院のご了承が得られれば高知県在宅緩和ケア推進連絡協議会および高知県理学療法士協会において情報開示をさせて頂く予定となっている。審議の結果、本調査は高知県理学療法士協会(医療部)が主体で実施するものとし、調査結果を高知県在宅緩和ケア推進連絡協議会に報告するというかたちを取ることとする。

8.平成27年度2~3月 会員の入会・退会・復会・休会について稲岡総務部長より、資料に基づき説明がなされ、審議の結果、入会者1名、退会者6名、復会者9名、休会者38名(継続を含む)が承認された。平成28年4月4日現在、在会1,441名 休会73名 計1,514名となる。

9.協会指定管理者対象 第1回中央研修会への参加依頼について栗山事務局長より、資料に基づき説明がなされ、審議の結果、大畑理事、小笠原理事の2名が参加することとなった。

<報 告>1.高知県リハビリテーション職能三団体協議会活動報告和田理事より、高知県リハビリテーション職能三団体協議会活動について資料に基づき報告がなされた。

2.保健部活動報告木下保健部長より、資料に基づき保健部活動報告がなされた。平成28年3月15日(火)に、理学療法週間イベントで体力測定、百歳体操を行うにあたり、高知市高齢者支援課の長谷川PT、川村PTに百歳体操についての講義を実施していただいた。平成28年3月15日(火)に、PT週間で体力測定、百歳体操を行うにあたって、高知市高齢者支援課の長谷川PT、川村PTに百歳体操についての講義を実施して頂いたことが、保健部活動として報告された。

以上

高知県理学療法士協会ニュース № 150 ( 5 )

( 6) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

高知県理学療法士協会 相談役 中 屋 久 長

高知県理学療法士会の誕生 △1971(昭和46)年6月、県内PT養成校の第1期生卒業に合わせ、県士会が発足、会員は北野嘉孝初代会長を

含め僅か8名(うち養成校卒者2名)、全員が役員という本当に小さな会が誕生した。事務局は県立肢体不自由児施設子鹿園(現、県立療育センタ一)に設置、活動を開始。会員の献身的な努

力と事務局所在を快く受け入れていただいた子鹿園のご協力、ご助力のおかげで、会員の学術技術、身分・資格の向上(当時は県・市など公務員給与表にPT 職はなく、"その他"となっていた)などを目指し研鑽に努め、県内における理学療法の普及・向上に努力を重ねた。創立当初の主な活動はPT国家試験の特例措置(理学療法業務従事5年以上、認定講習修了者に受験資格を

認める)に関し、受験希望者のための学習会に注がれた。その後の学術活動は、最初は年1回の研究会から始まった。第1回は浜田和範学術教育部長の下に、1988(昭和63)年1月31日高知医科大学(現高知大学医学部)臨床大講義室で開催、会員・学生(高知リハ学院・高知医療学院)167名が参加。テーマは「理学療法を考える・その研究」、特別講演は医科大学医学情報センタ一山本晧二先生で「科学すること」。パネルディスカッション「PTにおける研究の意義とそのあり方」が活発に論議された。幸先の良いスタートとなった。研究会は第12回まで続き、第13回から学会となり、来年30回を迎える。各回のテーマはやはり社会に理学

療法をアピールするものが多い。例えば、第2回「地域リハビリテーシヨン」、第5回 「保健・医療行動科学」、第7回「生活支援を考える」、第8回「終末医療におけるPTの意義と役割」、第19回「介護予防と理学療法」、第21回 「高齢者・地域医療」、第26回 「医療保険から介護保険への円滑な移行」、第29回「臨床力を磨く」等々である。ちなみに第30回(松村雅史学会長)のテーマは「未来に備える」とし、特別講演は石巻赤十字病院の谷崇史先生に実際に「東日本大震災を被災・支援活動を経験し、伝えたいこと」。正に今、最大の課題、関心事と考える。その時々の社会のニーズに沿ったテーマで開催され行政関係団体、県市民へのアピールであり、理学療法

の啓発を目論んだものと考える。他の四国3県も前後して県士会が発足、お互いに協力し会って発展を期するとし、翌72年、第2代馬場将

夫高知県士会長等の音頭で四国PT会が発足、各県持ち回りで勉強会、研修会、学会(第1~3回国家試験勉強会、第4~12回研修会、第6回より会員研究発表、第13回より学会)を開催、それら研修会、学会を梃

テコ

に学術・社会活動の展開が活発となった。余談ではあるが、第15回四国理学療法士学会(昭和62年10月)が高知で開催されることとなり、県医師会幹部の某先生に協賛の相談に伺った時、「学会」を強調し過ぎたせいかもしれないが、「誰が認めた学会ですか。それは君たちの学ぶ会でしょう」と言われたことが悔しくて、しばらく忘れられなかったが… (実は第13回全国学会時も同様なことがあった。某政党事務所へ挨拶に伺った際、事務局員の方より、私共では学会はありません。公明党 (創価学会の事?)に行けば、と門前払い)その4年後(1990年)に日本PT協会が日本学術会議法に基づく学術団体として認定され、やっと某先生の言われた意味が理解できた。

高知県理学療法士協会ニュース № 150 ( 7 )

来る“県PT会(現協会)創立50周年に望む”-県士会の運営を振り返って(2)-

高知士会ニュース発行 △

昭和46年6月第1号ニュースが、ガリ版印刷かブルーコピーかと思われるが発行された。内容は昭和46年度事業計画である。期日と事案内容が記されている。(1)昭和46年6月6日高知士会結成、(2)同日役員会(定款発行)、(3)同6月13日PNF研修会(special technique & ADL technique)、講師ミッシェル・アイズマン先生、(4)同6月20日会員名簿発行、(5)同11月会員による研修会(PNFを主として、その他)。正に第1号の内容である。その後も手書きのニュースが続いた。手元に昭和52年8月1日付け(No.1)のニュースがある。記事は第7回定期総会の内容が記されている。去る6月24日高知会館に於いて総会が開催された。(1)専業報告、決算報告…承認、(2)学術部報告、理事会報告、代議員報告、学会評議員会報告、(3)第13回日本理学療法士学会準備経過報告、(4)定款改正…承認、(5)昭和52年度事業計画案 ○定例会、症例報告、○第4回リハビリテーション特別研修会、○第6回四国理学療法研修会、○士会学術ニュース発行、○片マヒ評価、治療研修会、○保険点数(診療報酬)の件、○特別養護老人ホームリハ支援、○光の村学園リハ支援、○腰痛対策研修等々。新規専業計画が多く計画されている。士会ニュースの発行はその後、昭和54年9月新しいスタイルで、たけうち印刷で作成、途中数回別の印刷

所に移ったが、再びたけうち氏の下へ(現在は西村謄写堂)。なんと30数年間担当していただいている。むしろ士会の歴史は会員よりご存知かも…。創立20周年記念誌に士会ニュースの抜枠がある。1979(54)年のNO.1 "slow but steady"を標題とし、前回

に紹介した「理学療法士10年目の危機」の論述が載せられている。1981(56)年No.3は「県士会10周年に寄せて」、1982(57)年No.2(通算11号)に理学療法士の必要数、1983(58)年No.1(通算13号)には「創立13年目の県士会活動方針」、1985(59)年No.3(通算19号)には「PTと地域保健活動」、1986(60)年No.3(通算22号)には「PTの身分資格」、1989(平成1)年(通算36号)では「政治連盟とB案」(前回紹介)、1991(平成3)年(通算41号)には「20歳の高知県PT会」とその時々の出来事や問題点を士会長として広く会員に知らせてきたと思っている。機会がありましたら過去のニュース、あるいは20周年記念誌(町田英人編集責任者が要点をうまくまとめている)を読み返してみてください。諸問題は時代とともに変化しますが、形や様を変えて同じ事が繰り返されています。"故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る(温故知新)"、解決の糸口になるやもしれません。広報活動は、公益法人にとって大切な活動です。会員のみならず行政関連団体、患者、障害者、高齢者、

一般市民にも読まれることを考えると、手前味噌ばかりの記事や組織幹部の顔写真が多いのはいただけません。次回は、高齢者と理学療法に関する過去の士会活動、特に老人保健法と士会の取り組みを取り上げてみま

す。

( 8) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

高知県理学療法士協会ニュース № 150 ( 9 )

新人発表を終えて南国病院 川 上 幸 也

今回「ロボットスーツHALを経験して~ALS一症例に対して~」と言う題名で新人発表させていただきました。当院では、リハビリの内容としてロボットスーツHALを使用しており、HALを使用することで神経難病に対してどのような効果、結果となるのかと思い発表テーマにしました。この発表を通してALS患者様に

対してのHAL訓練を実施することで、歩行動作の運動学習されることが理解できました。しかしオーバーワークによる疲労感の増大で患者様本人のモチベーションが低下し、訓練開始当初の患者様の期待に添えることができなかったことは今後のALS患者様に対してHAL訓練を行う際の課題とし疲労感への注意や、HALのアシスト量など対応していきたいと思います。他院の新人発表者のポスターを見ると図や写真など使っており見やすいポスターが多くあり内容のまとめ方が参考になりました。今回大人数の前での発表は初めてで質疑応答への対応がしっかりとできるか不安な気持ちでしたが、本番ではうまく対応することができ、また視聴された先生方からの意見もあり違う観点から物事を見ることの大切さも実感しました。この経験を活かし今後の理学療法士としての活動を活かしていきたいと思います。

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新人発表までの道のりいずみの病院 西 岡 真 由

理学療法士になり1年が経ちました。1年を振り返ると、初めは環境に慣れたり業務内容を覚え、与えられた業務を熟していくことが精一杯で毎日が慌ただしく過ぎていきました。業務に慣れたのもつかの間、高知県の新人理学療法士の登竜門である新人症例発表に向けての準備を始めました。発表に向けては、数カ月かけて院内発表を繰り返し入念に準備し、発表会に臨むことが出来ました。しかし、最初の院内発表では、自分の知識の無さや症例の病態や背景の理解不足、視野の狭さが浮き彫り

になりました。そんな状況でも先輩方のご指導は分かりやすく、時には夜遅くまで一緒に考えて頂いた事もありました。改めて、自分の未熟さを思い知り、このままではだめだと痛感しました。そして、今まで患者様はどのように生活をし、今後どのように生活をしていきたいのかを考え、急性期という短い期間の中で患者様と向き合う難しさも思い知りました。発表に向けての準備がすすむにつれ、勉強したことを実践してみて治療がうまくいったなと感じるときは

とても嬉しかったですが、うまくいかないこともありました。発表資料の作成においては、特に統合と解釈に苦労し、先輩方に多くの時間を割いて頂きご指導頂きました。考察では文献を参照して自分の考えを根拠を持って述べ、相手に伝える重要性を学びました。また、表現の仕方、自分の考えを相手に伝えるための構成などにも苦労しました。分かっていないところをとことん教えてくださる先輩方の協力もあり、発表までにはしっかりとしたものが作れたと思います。

新 人 発 表 会新 人 発 表 会

(10) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

さて、当日はとても緊張しましたが、新人発表の練習で多くの先輩から意見、質問、発表の仕方や発表時間に至るまで多くのご指導を頂いたこともあり、あっという間に終わるとともに自信を持って質疑応答を行うことができ、無事に発表を終えることができました。指導を頂いた先輩方や、いつも互いに励まし合った同期に感謝しています。また、他病院の諸先輩方から多くの質問やご意見等を頂き、さらに知識や理解を深めることができ、広い視野で患者様を診ていかなければならないと感じたことでした。今回新人発表を行ったことで、しっかりと病態や背景を理解し問題点を見つけ出し、それぞれの患者様に

合った理学療法を行っていく重要性を学びました。思い返せば常に悩みながらの1年でしたが、この発表は私にとって貴重な経験であったと同時に、自分の糧になったと思います。今は、この経験を通して学ぶべき点・反省すべき点を、今後の理学療法に活かし更なるスキルアップに繋げていきたいと考えております。そして自分の考えを自信持って言えるだけの知識、表現できる技術を身に着けていきます。

平成28年度 高知県における障がい者スポーツ大会・イベント(公社)日本理学療法士協会では2020年東京オリンピック・パラリンピック(オリ・パラ)開催にむけスポー

ツ理学療法の社会化を目的に対策本部を設立し、2016年度を「啓発・発展期」、2017年度を「人材育成期」と位置づけ、会員への事業充実とスポーツ現場へのニーズ対応を目指すとしています。高知県でもたくさんの障害者スポーツ大会が開催されておりテーピング認定試験合格者の実務研修の場として人材育成に取り組んでいる次第です。この度は高知県障がい者スポーツ指導者協議会トレーナー部会・理学療法士鮫島啓記先生(前田病院)のご協力と助言により啓発活動の一環として平成28年度に県下で開催される障害者スポーツ大会の予定を掲載させていただくこととなりました。スポーツ現場での理学療法士の活動見学希望や実際の支援活動に参加希望の方は高知県理学療法士協会保健部([email protected])に御連絡ください。

【平成28年度大会・イベント予定 ※印はコンディショニングルーム開設・サポート予定】※平成28年5月29日:高知県障がい者スポーツ大会(高知県立春野総合運動公園)※平成28年6月11・12日:知的サッカー(春野総合運動公園)

車椅子バスケットボール(春野総合運動公園)(全国障害者スポーツ大会中四国ブロック予選大会)

平成28年6月19日:卓球交流大会(高知県立障害者スポーツセンター)平成28年7月2・3日:ウィルチェアラグビー日本選手権大会予選(高知県立障害者スポーツセンター)

※平成28年9月22日:バドミントン交流大会(高知県立障害者スポーツセンター)平成28年9月25日:フライングディスク大会(高知市総合運動場)平成28年10月9日:第8回龍馬交流ボッチャ大会(高知県立障害者スポーツセンター)

※平成28年10月20日~25日:全国障害者スポーツ大会 岩手県開催平成28年11月13日(予定):ユニバーサルフェスティバル東部(結の丘ドーム)平成28年11月:宿毛開催 陸上大会(宿毛市総合運動公園)平成28年11月:クライミング大会(本山町吉野クライミングセンター)平成28年12月9日:フレンドCup高知大会(くろしおアリーナ:ボッチャ・卓球)平成29年1月29日:第9回高知県立障害者スポーツセンター駅伝大会(高知県立障害者スポーツセンター)平成29年2月12日:第20回高知県立障害者スポーツセンター卓球大会(高知県立障害者スポーツセンター)平成29年2月:雪遊び体験教室in鳥取(チェアスキー等サポート)

※平成29年3月19日:第20回高知県立障害者スポーツセンターバドミントン大会(高知県立障害者スポーツセンター)

平成29年2月or3月:全国車椅子駅伝競走大会(京都)

※開催日程の未定な大会・イベントも記載しております。詳細の情報については、高知県立障害者スポーツセンターのホームページからご確認頂けます。

高知県理学療法士協会ニュース № 150 (11)

土佐田村病院 一 色 光 佑

「訪問看護ステーションLOCALならびに脳外傷友の会高知青い空の片岡さんからバトンを頂きました、土佐田村病院の一色です。愛媛から地元に戻って、まだ年数は浅いのですが、高知で活躍される先生からバトンを受け取れたことを

嬉しく思います。さて、一風変わった僕の趣味ですが、学生時代からやっていた将棋にはまっています。駒の動きさえ覚え

てしまえば、年齢を越えて楽しむことができ、脳の活性にも大きく貢献してくれます。貼ってある写真は、僕が解くのに時間がかかった7手詰めの詰将棋です。 興味のある方は解いてみてください。現在、僕は療養型の施設で働かせていただいており、利用者様に少しでも楽しく安心して生活できる場を提供できるよう日々努めています。6月に開催される高知福祉機器展にもスタッフとして参加させていただきますので、興味のある方は是非見に来てください!では、次のバトンは田中整形外科の西村直先生に渡したいと思い

ます。よろしくお願いします。」

医療法人須崎会 高陵病院 安 井 雄 太

高校からの同級生で介護老人保健施設夢の里に勤務している野島和司くんからバトンを受け取りました高陵病院 安井雄太です。おもしろいことはとても野島くんにはかないませんが、いつもいい刺激を貰っています。当院に入職し5年目となり、当初PT3名でしたが、現在はPT10名、OT2名、ST2名と増員され、病院施

設の建替えもありました。様々な方にご指導いただき、後輩も増え、忙しくも楽しく過ごさせていただいています。今後はより、利用者様や地域のニーズに応じた訓練を提供していきたいと考えています。また、なかなか継続して参加することは出来ていないですが、院内でテニス部の活動があり、リハビリスタッフはもちろんの事、事務長や看護師長等、様々な職員が参加し楽しく大会に向けて頑張っています。次回ですが、同期生の高知医療生活協同組合 高知生協病院

吉永晴香先生にバトンをお渡したいと思います。よろしくお願いします。

(12) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

新人会員紹介募集本年度も新人会員紹介を募集しております。下記項目をメールで[email protected]宛に、8月20日までに送ってください。なお、ネット環境がない方につきましては、下記の宛先まで郵送で送っていただいてもかまいません。(〒781-8134 高知県高知市一宮中町2丁目9-4

あったかケアみずき 理学療法士 小松 由典)*本年度は写真の掲載は致しません。アンケートを施設ごとに取りまとめて送るようにしてください。ご協力お願いします。

アンケート ①名前 ②所属 ③出身校 ④趣味 ⑤今後の意気込み

理学療法週間協力スタッフ募集保健部 木 下 雄 介

次年度の理学療法週間は、平成28年7月24日(日)にイオンモール高知南コートでの「体

力測定」を予定しております。一般の方々に「理学療法(士)」を知って頂くため、多く

の運営スタッフの協力が必要になります。そこで、ご協力が可能な会員の方は

[email protected] 保健部長 木下」までご連絡いただけたら幸いです。ご応

募をお待ちしております。

お 知 ら せ

高知県理学療法士協会ニュース № 150 (13)

(14) 高知県理学療法士協会ニュース № 150

求人広告募集拝啓、皆様方にはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。また、平素は本士会の活動のために何かとご尽力を賜り心より御礼を申し上げます。さて、本士会にて発行しております機関紙(高知県理学療法士協会ニュース)の求人広告を随時募

集いたしております。ご希望の方はHPを参照いただき、お手数ですが、用紙をプリントアウトし記入の上、お申し込みくださるか事務局まで連絡いただければと思います。

敬 具

○ お申し込みは随時募集いたしておりますが、ニュース発行の時期と重なりますと、次号に持ち越されるなど、掲載が遅れる場合があります。何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

高知県理学療法士協会ニュース No.150 平成28年6月20日発行

発行所 公益社団法人 高知県理学療法士協会(連絡先)〒781-1102 土佐市高岡町乙1139-3

高知リハビリテーション学院 理学療法学科内TEL & FAX (088)850-2335http://www.kopta.net e-mail:jimukyoku@kopta.net

発行者 宮 本 謙 三広報部編集委員会

編 集 後 記梅雨空の鬱陶しい時期が続いておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか。早いもので、新年度

も三カ月ほどが経過しようとしています。職場の新人さんも少しずつ業務に慣れ始めると同時に、理学療法に対しての興味がより一層湧いているのではないでしょうか。さて、今年度の理学療法週間イベントの開催日まで約一カ月となりました。今年度は、イオン高

知でのイベント開催となっております。理学療法(士)の普及活動として始まったイベントです。最近でこそ、理学療法(士)の知名度は上がってきていますが、私が理学療法士になった十数年前は、理学療法(士)を理解してくれている方は決して多くはなかったです。我々の居場所を確保し続けていくためには、理学療法(士)を世間の方々により知って頂くことも大切な事と思います。また、イベントの成功には、会員の皆様方からの協力も必要となってくると思います。今号でも協力スタッフ募集の記事を載せていますので、ぜひともご協力をお願いいたします。 (Y・K)