目 次 改訂6版 土木施工の実際と解説(下巻)...2017/12/04 · (rccp工)... 61...
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第11章 道路舗装 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙ 1
① 路盤工 .......................................................1
② 路盤工(ICT) ........................................ 11
③ アスファルト舗装工 ............................. 19
④ 半たわみ性(コンポジット)舗装工 ..... 28
⑤ 排水性アスファルト舗装工 ................. 33
⑥ 透水性樹脂コンクリート工.................. 36
⑦ 透水性アスファルト舗装工 ................. 39
⑧ グースアスファルト舗装工 ................. 42
⑨ コンクリート舗装工 ............................. 45
⑩ ローラ転圧コンクリート�舗装工�(RCCP工) ... 61
⑪ 連続鉄筋コンクリート舗装工............. 67
⑫ 踏掛版 .................................................... 78
⑬ 薄層カラー舗装工 ................................ 86
⑬- 1 樹脂モルタル舗装工 ................. 86
⑬- 2 景観透水性舗装工 .................... 89
⑬- 3 樹脂系すべり止め舗装工 .......... 91
第12章 道路付属施設 ∙∙∙∙∙∙∙ 96
① 防護柵設置工 ....................................... 96
①- 1 ガ�ードレール,ガードパイプ,��ガードケーブル,��横断・転落防止柵設置工 ... 96
①- 2 落石防止網・� 落石防護柵設置工 ... 111
①- 3 落石防止網� (繊維網)設置工 ......... 118
①- 4 立入り防止柵工 .......................120
①- 5 車止めポスト設置工 ...............122
①- 6 防雪柵設置及び撤去工 ..........124
①- 7 防雪柵現地張出し・収納工 ...126
①- 8 雪崩予防柵設置工 ..................129
①- 9 �雪崩発生予防柵設置工�(円形空洞型枠工,�立入防止柵工,柵板設置工) ...136
①-10 ボックスビーム設置工 ............139
①-11 遮光フェンス設置工 ...............141
①-12 落下物等防止柵設置工 ..........143
② しゃ音壁設置工 ..................................147
②- 1 しゃ音壁設置工 .......................147
②- 2 基礎杭打工(しゃ音壁) ..........153
③ 路側工 ..................................................157
③- 1 路側工(据付け) ......................157
③- 2 路側工(取外し) ......................163
④ 特殊ブロック設置工 ..........................165
⑤ 組立歩道工..........................................170
⑥ 橋梁付属施設設置工 .........................175
⑦ トンネル内装板設置工 ......................179
⑧ 道路付属物設置工 .............................181
⑨ スノーポール設置・撤去工 ...............187
⑩ 道路植栽工(客土工)(上層30㎝) ...190
⑪ 区画線工 ..............................................191
⑫ 高視認性区画線工 .............................198
⑬ 道路植栽工 .........................................201
⑭ 道路標識設置工 .................................215
目 次 改訂6版 土木施工の実際と解説(下巻)
第13章 道路維持修繕 ∙∙∙∙∙224
① 路面切削工・切削オーバーレイ工 ....224
② 舗装版破砕工 ......................................233
③ 舗装版切断工 .....................................237
④ 道路打換え工 ......................................241
⑤ 路上路盤再生工 .................................247
⑥ アスファルト注入工 ............................251
⑦ 舗装版クラック補修工 ......................255
⑧ 道路付属構造物塗替工 .....................259
⑨ 張紙防止工 ..........................................262
⑨- 1 張紙防止塗装工 ......................262
⑨- 2 貼紙防止シート工 ....................265
⑩ 床版補強工 ..........................................267
⑪ 橋梁補強工 .........................................287
⑪- 1 橋梁補強工� (鋼板巻立て) .................. 287
⑪- 2 橋梁補強工� (コンクリート巻立て) ... 290
⑫ 橋梁補修工 .........................................300
⑫- 1 橋梁地覆補修工 ......................300
⑫- 2 橋�梁補修工� (支承取替工) ....................303
⑫- 3 橋�梁補修工� (現場溶接鋼桁補強工) ...308
⑫- 4 橋�梁補修工� (ひび割れ補修工) ............310
⑫- 5 橋�梁補修工� (断面修復工) ....................318
⑫- 6 橋�梁補修工� (表面被覆工) ....................321
⑬ 落橋防止装置工 .................................323
⑭ 道路除草工 ..........................................331
⑮ 道路清掃工 ..........................................336
⑮- 1 路面清掃工� (機械清掃) ........... 336
⑮- 2 路面清�掃工� (都市ブラシ式) ... 341
⑮- 3 路面清�掃工� (人力清掃工) ....... 343
⑮- 4 ガードレール清掃工 ................345
⑮- 5 ガードレール�清掃工�(自動追従型) ...347
⑮- 6 視線誘導標清掃工 ..................349
⑮- 7 ガードパイプ清掃工 ................351
⑮- 8 橋梁付属物清掃工 ..................352
⑯ 排水構造物清掃工 .............................356
⑯- 1 �管渠清掃工・側溝清掃工・� 集水桝清掃工 ...356
⑯- 2 側溝清掃工(人力清掃工) .....362
⑯- 3 �集水桝清掃工� (人力清掃工) ...364
⑰ トンネル清掃工 ...................................367
⑱ トンネル照明器具清掃工 ..................369
⑲ トンネル漏水対策工 ..........................371
⑳ 沓座拡幅工 ..........................................374
� 桁連結工 ..............................................378
� 欠損部補修工 .....................................382
� 路肩整正(人力による土はね) ..........384
� コンクリート接着工 ...........................386
� 防護柵復旧工 .....................................388
目次(下巻)
� アスファルト舗装版削孔工 ...............392
� 仮覆工板設置・撤去工 ......................394
� �道路付属物の� � コンクリート面塗装工 ...397
� 横断歩道橋補修工 .............................398
� 調整ポスト取付工 ...............................401
� グルービング工 ..................................403
� 道路除雪工..........................................405
第14章 共同溝工 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙420
① 共同溝工 ..............................................420
② 電線共同溝工(C・C・BOX) ..........429
③ 情報ボックス工 ...................................440
第15章 トンネル工 ∙∙∙∙∙∙∙∙444
① トンネル工(NATM) ..........................444
② トンネル濁水処理工 ..........................501
③ �トンネル工(NATM)� 坑口工(DⅢパターン) ... 507
④ �トンネル工(NATM)� 非常駐車帯工 ................. 515
⑤ �トンネル工(NATM)� 仮設備工(防音扉工) ..... 519
⑥ 小断面トンネル(NATM) ..................523
⑦ トンネル裏込注入工 ..........................530
第16章 橋梁 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙534
① 鋼橋製作工 ..........................................534
② �橋梁塗装工� (工場塗装及び塗装前処理) ... 543
③ 鋼橋架設工 .........................................548
③- 1 鋼橋架設工 ..............................548
③- 2 �鋼床版現場溶接工・� 鋼床版Uリブ現場溶接工 ... 577
④ プレビーム桁製作工(現場)・� 架設工 ... 580
④- 1 プレビーム桁製作工(現場) ...580
④- 2 プレビーム桁架設工 ................584
⑤ �鋼橋床版工・グレーチング床版� 架設工及び足場工 ... 590
⑥ ポストテンション桁製作工 ................596
⑦ プレキャストセグメント主桁組立工 ...601
⑧ PC橋架設工 ........................................605
⑨ �PCコンポ橋セグメント組立工・� 架設工〔参考〕 ...620
⑩ PC橋片持架設工 ................................626
⑪ �ポストテンション場所打� ��ホロースラブ橋工 ...633
⑫ �ポストテンション場所打箱桁橋工....639
⑬ RC場所打ホロースラブ橋工 ..............644
⑭ 架設支保工 ..........................................647
⑮ 伸縮装置工(鋼製) .............................653
⑯ �橋梁用伸縮継手装置設置工・�橋梁用埋設型伸縮継手装置設置工 ...662
⑰ 橋梁排水管設置工 .............................673
⑱ 歩道橋(側道橋)架設工 ....................677
目次(下巻)
⑲ 鋼製橋脚設置工 .................................688
⑳ 橋台・橋脚工 ......................................692
� 橋梁塗装工(塗替塗装) ....................698
� 橋面防水工..........................................705
第17章 公園 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙711
① 公園植栽工 ..........................................711
② 公園除草工 ..........................................722
③ 公園工 ..................................................725
第18章 土木工事標準単価 ∙∙∙∙∙∙730
① 鋼製排水溝設置工 .............................730
② 表面被覆工� (コンクリート保護塗装) ... 734
③ 表面含浸工..........................................737
④ 連続繊維シート補強工 ......................741
⑤ 剥落防止工(アラミドメッシュ) ........745
⑥ 漏水対策材設置工(線導水樋) ........748
⑦ 防草シート設置工 ..............................751
⑧ 紫外線硬化型FRPシート設置工 ......754
⑨ 塗膜除去工(塗膜剥離剤) ................758
⑩ バキュームブラスト工 .........................762
⑪ 道路反射鏡設置工 .............................765
⑫ 仮設防護柵設置工� (仮設ガードレール) ... 769
⑬ 機械式継手工 ......................................774
⑭ 抵抗板付鋼製杭基礎工 .....................777
第19章 参考工種 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙779
① 情報化施工 .........................................779
② 井桁ブロック積工〔参考〕..................789
③ 連続地中壁工(壁式)〔参考〕 ...........794
④ コンクリート矢板工〔参考〕 ..............800
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕 .......807
⑥ オープンケーソン工〔参考〕 ...............814
⑦ 消波根固めブロック給熱養生工� 〔参考〕 ... 819
⑧ 木工沈床工〔参考〕 .............................820
⑨ 改良沈床工(鉄筋コンクリート製)� 〔参考〕 ... 824
⑩ 柳枝工,玉石階段工〔参考〕 ............826
⑪ ケーブルクレーンの資材等の� 据付け・撤去工〔参考〕 ... 829
⑫ 山腹工〔参考〕 .....................................831
⑬ 雪崩発生予防柵(PC製)設置工� 〔参考〕 ... 840
⑭ 洞門工(プレキャスト製シェッド)� 〔参考〕 ... 843
⑮ 標識清掃工〔参考〕 .............................847
⑯ 路上表層再生工〔参考〕 .....................849
⑰ プレキャストPC床版設置工� 〔参考〕 ... 853
⑱ 張りコンクリート工〔参考〕 ................857
参考文献 ∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙∙859
資料提供先一覧 ∙∙∙860
目次(下巻)
534
第16章 橋 梁
① 鋼橋製作工
1 概 説
鋼橋の製作は,現在の鋼橋製作技術が確立されるまで,長い歴史を経てきており,工場製作の各工種も多種多様に変化している。 鋼橋製作においては,橋梁形式,製作数量により算出するため,主たる項目及び一般的な製作方法の概要を以下に示す。
橋 梁 形 式 構 造 概 要
鈑 桁
少 数 Ⅰ 桁
箱 桁
開 断 面 箱 桁
① 鋼橋製作工 535
橋 梁 形 式 構 造 概 要
細 幅 箱 桁
鋼 床 版 箱 桁
鋼 床 版 鈑 桁
ラ ー メ ン
ト ラ ス
ア ー チ
536 第16章 橋 梁
【製作工数の算出要領】(1)大型材片数・小型材片数 ① 材片数とは,組立用に切断された鋼
板,形鋼のピース数とする。 ② 購入部品は含めない。 購入部品とは,高力ボルト,普通ボ
ルト,スタッドボルト,スタッドジベル,支承,排水桝,グレーチング等である。
③ 大型材片と小型材片の区別は,基本的には右表のとおりとする。
表1.1 大型材片と小型材片の区別
部 材 名 称 大 型 材 片 小 型 材 片
主 桁 フランジ腹 板
補剛材スプライスプレートソールプレート 他
横 桁 フランジ腹 板
補剛材仕 口スプライスプレート 他
縦 桁 フランジ腹 板
補剛材仕 口スプライスプレート 他
側縦桁・ブラケット 全ての材片
対傾構・横構
そ の 他 落橋防止装置架設用補強材
アンカーフレーム 全ての材片
(注)アンカーボルトは購入部品とし,材片数に含めない。
図1.1 鈑桁部材名称
橋 梁 形 式 構 造 概 要
鋼 製 橋 脚
アンカーフレーム
① 鋼橋製作工 537
(2)板継溶接延長 ① 板継溶接とは,大型材片(フランジ及び腹板)の板継溶接である。 ② 板継溶接延長は,6mmサイズの隅肉溶接延長に換算した値を計上する(単位:m)。
(3)大型材片T継手溶接延長 ① 大型材片T継手溶接とは,大型材片同士のT継手溶接である。 ② 大型材片T継手溶接延長は,実長を集計する(単位:m)。 ③ 溶接が隅肉溶接であっても,開先をとる完全溶込み溶接及び部分溶込み溶接であっても,実長を計上する。 ただし,完全溶込み溶接の場合は,2本分とする。
(4)部材数 ① 部材とは,架設時に組立てる継手(ボルト継手・溶接継手)間の工場組立単位とする。 ② 部材数とは,工場で組立てる部材の数とする。 ③ 地組立(工場・現場)を行う場合には,地組立時に組立てる継手(ボルト継手・溶接継手)間の工場組
立単位とする。 ④ 横構のように1本のCT鋼等が両端ボルト継手の場合,1本が1部材とする。 ⑤ スプライスプレート,フィラープレート等の添接材は部材数として計上しない。 ⑥ 部材数の考え方 継手が全て現場継手の場合でも,一部の継手が地組立継手でも部材数は,次図のように同じになる。
(5)部材数算出例
(6)加工鋼重 ① 加工鋼重とは,購入部品を除いた鋼材の質量である。 ② 鈑桁以外の加工鋼重は,大型材片重量及び小型材片重量の合計である。 ③ 単純鈑桁及び連続鈑桁の場合の加工鋼重は,大型材片重量・小型材片重量及び対傾構・横構の加工鋼重
の合計である。 (注) 鋼道路橋の数量算出は,「改訂 鋼道路橋数量集計マニュアル(案)」2003年7月建設物価調査会発行
を参照のこと。
(例)部材数(個) 主 桁 12 (4主桁×3ブロック) 横 桁 3 (1列×3台) 対傾構 18 (6列×3台) 横 構 28 計 61
図1.2 部材数算出(例)
538 第16章 橋 梁
2 施工手順
鋼橋製作工の施工手順の一例は,次のとおりである。
原板ブラスト・プライマー塗布
仮組立簡略が可能
簡略化:YES
部材計測・シミュレーション計測
簡略化:NO
施工手順
原 寸 材 料 手 配
組 立 精 度 管 理
仮 組 立 検 査
部 材 精 度 管 理
原 寸 ・ 材 料 検 査
罫 書 ・ 切 断
孔 明 け
組 立
溶 接
設 計 照 査
工 場 塗 装
輸 送
罫書け がき
ウェブ部材
孔明け孔明け
補剛材取付・溶接・ひずみ矯正 縦リブ取付・溶接・ひずみ矯正
横リブ組立・溶接
溶接
ダイヤフラム組立
ボックス組立
フランジ部材
図1.3 箱桁パネル工法フロー図(注) 上記フローは,本工法の施工手順の一例である。
① 鋼橋製作工 539
NC罫書作業状況 ガス切断(ポータブル)状況
NC原寸手罫書作業状況
材料検査状況 床書き原寸
3 施 工 法
<施工事例>
540 第16章 橋 梁
NCプラズマ切断状況
多本数トーチによるガス切断作業状況
NCラジアルボール盤(孔明け)状況
Ⅰ桁組立装置
定 盤
定盤 ジャッキ
図1.4 部材の組立治具(例)
ポータブル式孔明け作業状況
① 鋼橋製作工 541
縦リブ組立装置 大型ガントリー式多電極溶接装置
半自動溶接 部材計測
箱桁の組立 デジタルカメラによる計測
542 第16章 橋 梁
アーチ橋の仮組
アーチの仮組 鈑桁の仮組
組立精度の確認方法
仮組立仮組立検査省略(部材計測)
実仮組立 シミュレーション仮組立
<実仮組立工法> <シミュレーション仮組立工法>
設計図
製作情報処理
工場製作
実仮組立
仮組立検査
解 体
塗装・出荷
設計図
製作情報処理
工場製作
部材計測シミュレーション仮組立
検査
塗装・出荷
図1.5 仮組立工法による工程比較
シミュレーション仮組立実行画面
774 第 18 章 土木工事標準単価
⑬ 機械式継手工
1 概 説
機械式継手工とは鉄筋を直接接合するのではなく,特殊鋼材製の鋼管(スリーブ又はカプラー)と異形鉄筋の節の噛み合いを利用して接合する工法で,異形鉄筋のみに適用可能な継手である。 専用の圧接や溶接装置を使用することなく鉄筋を接合できることから,技能工を必要とせず,かつ,省人化や工期短縮等の効果が高いことから,国土交通省において「コンクリート工」生産性向上対象技術となっている。 主な機械式継手工法は下記のとおりである。
図13.1 主な機械式継手工法
ねじ節鉄筋継手
モルタル充填継手
端部ねじ加工継手
鋼管圧着継手
ねじ節鉄筋継手
モルタル充填継手
端部ねじ加工継手
鋼管圧着継手
継手用スリーブ
スリーブ
鉄筋
カプラー
カプラー グラウト材
固定ナット
モルタル材 鉄筋
鉄筋
鉄筋
鉄筋表面の異形形状が熱間圧延でねじ状に成形された異形鉄筋を,内面にねじ加工された鋼管(カプラー)によって接合するもの。グラウト材を用いる等してカプラーを固定する。継手部に配置した内面をリブ加工された継手用鋼管(スリーブ)と鉄筋との間隙にモルタルを充填して接合するもの。鉄筋の端部に摩擦圧接等により接合したねじを相互に突き合わせ,カプラーによって接合した後に,固定ナットで締付け,一体化するもの。継手部に配置した継手用スリーブを,冷間で油圧により連続圧着加工又は断続圧着加工して鉄筋に圧着し,鉄筋を接合するもの。
機械式継手(ねじ節鉄筋継手)
⑬�機械式継手工 775
2 施工手順
機械式継手工は,人力が主体の施工となる。<施工フロー> 機械式継手工の一般的な施工手順は,次のとおりである。
3 施 工 法
ここでは,ねじ節鉄筋継手の施工手順について示す。(1) 鉄筋にカプラーを接合させる。 (2)� カプラーを回転させながら締付けてマーキン
グ位置に合わせる。
(3)� カプラー中央の注入孔へグラウト材の注入を行い,両端からグラウト材が溢れ出したことを確認後,施工完了となる。
施工手順
(注)『土木コスト情報』における本土木工事標準単価の適用範囲は,実線部分のみである。
荷
卸
小
運
搬
精
密
切
断
位
置
決
め
締
付
け
グラウト材注入
カプラー
鉄筋
鉄筋
図13.2 カプラー接合
マーキング
マーキング
図13.3 締付け
図13.4 グラウト注入
ノズル注入孔ノズル注入孔
776 第 18 章 土木工事標準単価
ねじ節鉄筋継手施工状況
ねじ節鉄筋継手施工完了状況
ねじ節鉄筋継手施工状況
ねじ節鉄筋継手施工完了状況
ねじ節鉄筋継手施工状況
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕 807
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕
1 概 説
袋詰式サンドドレーン工は軟弱地盤改良のバーチカルドレーン工法の一種で,特長は従来のサンドドレーン工法に比して,その直径が細く,従来のサンドドレーンに可撓性を与えたことにより,圧密沈下等の粘性軟弱土の変形に追従できるようにしたことにある。 その可撓性と連続性を与える手段として,合成繊維のモノフィラメントで網状に作られた袋に砂を詰めることがある。 本工法は,通常4本のケーシングを施工深度まで打設し,次に,袋に錘
おもり
をつけてケーシング内に挿入する。袋の上端を砂補給用のホッパー口に接続し,砂を袋内に充填した後,ケーシング内に圧縮空気を送りながらケーシングを引き,袋体に詰まった砂柱を地中に設置する方法である。
2 施工手順
<機種の選定> 袋詰式サンドドレーン工に使用する機械の機種・規格の例は,次表に示すとおりである。
表5.1 機種の選定(例)
機 械 名 規 格 単位
数 量
打 設 長
20m以下 20mを超え30m以下
ク ロ ー ラ 式
サ ン ド パ イ ル 打 機
(袋詰式・サンドドレーン用)
バイブロ出力60kW リーダ長30m
(35~37t吊)湿地型台 1 ―
バイブロ出力60~90kW リーダ長35~40m
(40~60t吊)湿地型〃 ― 1
空 気 圧 縮 機
可搬式・エンジン駆動・スクリュ型排出ガス対策型(第1次基準値) 吐出量7.5~7.8m3/min
〃 1 ―
可搬式・エンジン駆動・スクリュ型排出ガス対策型(第1次基準値) 吐出量10.5~11.0m3/min
〃 ― 1
発 動 発 電 機
排出ガス対策型(第1次基準値)ディーゼルエンジン駆動 200kVA
〃 1 ―
ディーゼルエンジン駆動 350kVA 〃 ― 1
ホ イ ー ル ロ ー ダ
排出ガス対策型(第1次基準値)山積0.8m3
〃 1 ―
排出ガス対策型(第1次基準値)山積1.2m3
〃 ― 1
(注) 土質,施工条件により,上表により難い場合は,別途考慮する。
808 第 19 章 参考工種
<施工フロー> 袋詰式サンドドレーン工の施工手順の一例は,次のとおりである。
3 施 工 法
施工手順
次 の 杭 へ
運
搬
組
立
位
置
決
め
貫
入
砂
投
入
引
抜
き
移
動
分
解
運
搬
(注) 上記フローは,本工法の施工手順の一例である。
発動発電機
バイブロハンマホッパケーシング
ケーシング底蓋サンドマット
空気圧縮機
機械を所定の位置に固定し,ケーシングの底蓋を閉じ垂直を保ったままの状態で,バイブロハンマの起振力によりケーシングの打込みを開始する。
①ケーシング打込み
ケーシング
網袋(パック)
②網袋の挿入
ケーシングの打込みが終わると,あらかじめ所定の長さに切断された網袋の先端に,少量の砂を入れ,これを錘としてケーシング内に投入し,袋の上端をホッパーの砂投入口へ止め金で取付ける。
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕 809
③砂の充填
網袋の挿入が終わると直ちに砂投入口のシャッターを開き,ホイールローダでホッパに満たされた砂をバイブロハンマの振動により,4本同時に砂を充填する。
④ケーシング引抜き
砂が網袋の上端まで充填されたらケーシングの上蓋を閉じ,空気圧縮機から送られたエアー圧でケーシング内の袋詰式サンドドレーンを押えながら,再び振動を加えケーシングを引抜く。
⑤袋詰式サンドドレーンの形成完了
ケーシングの引抜きが終わると,そこに袋詰式サンドドレーンの形成が完了する。袋詰式サンドドレーンはサンドマット上に露出するので,計画通りの打設が行われたかどうかすぐ確認できる。
⑥完成した袋詰式サンドドレーン
完成した袋詰式サンドレーンは,サンドマットの質量により地中の過剰間隔水圧を減ずるように直ちに脱水を始める。
810 第 19 章 参考工種
図5.3 打設機投影図
支 柱
網 袋
上部ガイド下部ガイドケーシング
上 蓋
バンド
ホッパー
圧搾エアー用ホース
バイブロハンマ
フック
図5.2 打設機各部名称
トップシープ
吊ワイヤ
上部ガイド
ケーシング
ブルドーザ
下部ガイド
下 蓋
支 柱
ホッパ
リーダ
バイブロハンマ
作業員
完了ドレーン
ポンツーン
フック
図5.1 打設機各部名称
標準タイプ
引�張�強�度縦115kg以上/5cm幅(2重)横90kg以上/5cm幅(2重)
密 度縦2.5cm当り21本±1本横2.5cm当り15本±1本
網袋(φ120mm)使用原糸:ポリエチレン100% 縦横380デニール
網袋の切断作業状況
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕 811
袋詰式サンドドレーン施工機械
網袋の投入作業状況
袋詰式サンドドレーン施工機械
位置決め作業状況 位置決め作業状況
812 第 19 章 参考工種
砂投入作業状況
貫入作業状況
砂投入作業状況
貫入作業状況
貫入作業状況
砂の充填作業状況
⑤ 袋詰式サンドドレーン工〔参考〕 813
砂の充填作業状況
引抜作業状況
引抜作業状況
袋詰式サンドドレーンの形成完了