お結び 09.11月号 表 -...

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Copyright 2010 Sanko Shojisha Co.,LTD. All Rights Reserved. お結び むす る月発行人 桑原 保雄 4 3 2 0 1 0 1 1 これからの日本経済はどうなるか 自動車と家電購入を促し、国内景気を下支えしてきた 政府のエコ対策が、順次打ち切られることになりました。新 車の販売台数の半数超が「エコカー補助金」制度を活用し たものであったことを考えると、10月以降の国内の新車の 販売台数は20%~30%は落ち込むのではないかと思いま す。また、来年の7月にデジタル放送完全移行へ向けて、ブラ ウン管のテレビから、省エネの薄型テレビに買い替えを促進 するなど、家電のエコポイント制度も、予定通り年内で終わ ることになれば、爆発的なヒット商品が生まれない限り、家 電も以前のような売上は期待できないかもしれません。ま た、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、 業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今 まで日本を代表する超優良企業であったあの任天堂も、こ のところの円高により、四半期決算は最終赤字に転落しまし た。任天堂は、平成16年に「ニンテンドーDS」、平成18年に 据え置き型機「Wii(ウィー)」と新型機の投入を相次いで成 功させ、右肩上がりの業績拡大を続けてきましたが、今年度 は、円高に加え、発売から6年が経過したDSの販売台数が 前年のほぼ半分に激減したなどで、赤字に転落してしまった のです。任天堂は、専用のメガネをかけずに3D(3次元)映像 を楽しめる携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS(スリーディ ーエス)」を来年2月26日に発売すると発表し、業績回復の起 爆剤として位置づけておりますが、発売時期が当初見込みか らずれ込むなど、目算に狂いも生じておりますので、業績回復 には時間がかかりそうです。 このまま円高が続くと、1ドル87円~90円で為替レート を設定している自動車メーカーなどの輸出型企業の業績 が、大幅に悪化することは間違いありません。また、日本の GDP(国内総生産)の60%は個人消費が支えていますが、 年々、所得格差が広がり、年収300万円未満の方々が、全労 働者の40%を占めるようになった現在、デフレで給与水準の 改善が遅れている企業が多いことから、日本経済は当分、回 復しないと考えてよいでしょう。 政府は、円高、デフレ対策に具体的な政策を打ち出してお りませんので、私たちはお上に頼る経済から脱却し、自分の 会社は自分たちで守ろうという気概と、研究開発活動の強 化による需要創造策に本腰を入れて取り組まなければなり ません。内需の回復と中小零細企業の自助・自立が、日本経 済再生のポイントになる と思います。 目先にとらわれず、遠き を図る経営を実践して まいりましょう。

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Page 1: お結び 09.11月号 表 - 3-ko.co.jpた、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、 業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今

Copyright 2010 Sanko Shojisha Co.,LTD. All Rights Reserved.Copyright 2010 Sanko Shojisha Co.,LTD. All Rights Reserved.本誌掲載の写真・図版・記事などの無断使用・転載・複製を禁じます。

お客様のお役に立つ営業ツールお作りしています。デザイン・レイアウト・印刷・在庫管理まで!

オリジナル営業用情報誌をお作りします

お 結 びむ す

人間力を伝える月間情報誌

発行人 桑原 保雄

第43号 2010年11月

お客様の立場に立ったご提案をさせていただきます。お気軽にご相談ください!

販促・イベントの記念品に様々な商品をご紹介しています。営業担当者までお申し付けください。

今年1年のご挨拶にぜひどうぞ。お早めのお申し込みをおすすめいたします。

三黄商事社 特選ノベルティパンフレット        のご案内

カレンダーの名入れ受付中です!!

このように社名などが入れられます。

桑原保雄の おススメ書籍

これからの日本経済はどうなるか  自動車と家電購入を促し、国内景気を下支えしてきた政府のエコ対策が、順次打ち切られることになりました。新車の販売台数の半数超が「エコカー補助金」制度を活用したものであったことを考えると、10月以降の国内の新車の販売台数は20%~30%は落ち込むのではないかと思います。また、来年の7月にデジタル放送完全移行へ向けて、ブラウン管のテレビから、省エネの薄型テレビに買い替えを促進するなど、家電のエコポイント制度も、予定通り年内で終わることになれば、爆発的なヒット商品が生まれない限り、家電も以前のような売上は期待できないかもしれません。また、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今まで日本を代表する超優良企業であったあの任天堂も、このところの円高により、四半期決算は最終赤字に転落しました。任天堂は、平成16年に「ニンテンドーDS」、平成18年に据え置き型機「Wii(ウィー)」と新型機の投入を相次いで成功させ、右肩上がりの業績拡大を続けてきましたが、今年度は、円高に加え、発売から6年が経過したDSの販売台数が前年のほぼ半分に激減したなどで、赤字に転落してしまったのです。任天堂は、専用のメガネをかけずに3D(3次元)映像を楽しめる携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS(スリーディーエス)」を来年2月26日に発売すると発表し、業績回復の起

爆剤として位置づけておりますが、発売時期が当初見込みからずれ込むなど、目算に狂いも生じておりますので、業績回復には時間がかかりそうです。 このまま円高が続くと、1ドル87円~90円で為替レートを設定している自動車メーカーなどの輸出型企業の業績が、大幅に悪化することは間違いありません。また、日本のGDP(国内総生産)の60%は個人消費が支えていますが、年々、所得格差が広がり、年収300万円未満の方々が、全労働者の40%を占めるようになった現在、デフレで給与水準の改善が遅れている企業が多いことから、日本経済は当分、回復しないと考えてよいでしょう。 政府は、円高、デフレ対策に具体的な政策を打ち出しておりませんので、私たちはお上に頼る経済から脱却し、自分の会社は自分たちで守ろうという気概と、研究開発活動の強化による需要創造策に本腰を入れて取り組まなければなりません。内需の回復と中小零細企業の自助・自立が、日本経済再生のポイントになると思います。 目先にとらわれず、遠きを図る経営を実践してまいりましょう。

〒150-0011 東京都渋谷区東 1-18-3 TEL 03-3400-6879 FAX 03-3400-6082 www.3-ko.co.jp

小学館1,400円+税

『この国を出よ』

 「ここにあるのは未来も過去もない。

         

あるのは永遠の現在だけ」

         

チャック・スペザーノ―

鍵山 秀三郎 先生1933年8月18日生まれ。株式会社ローヤル(現イエローハット)の創業者。また、日本を美しくする会の相談役でもある。

社員教育の要諦

心のコラム

「教育とは流れる川の水に文字を書くが如く虚しいことである。  しかし、岩壁に文字を刻むが如くやり続けなければならない」

「どんな素晴らしい教えでも、相手が心を開かなければ伝わらない。それは、伏せたコップの上から水を注いでいるのと同じである。まずコップを上に向けさせることが大切だ」

 いずれも、国民教育の師父として著名なる森信三先生の至言です。私はこの言葉に出会ったとき、救われるような気持ちになりました。あれだけ高名な森先生にしてもそうだったのかと知ったとき、迷いがなくなり勇気が湧いてきました。同時に、聞く耳を持たぬ社員にどんないい話をしても、理解してもらえないばかりか反発を買うだけ。教育の原点は、まず相手の心を開かせることだということにも気づきました。 もともと、私には社員を教育できるような特別な能力はありません。言葉で説得したり文章で伝える才能がなかった私は、自分自身の生き方と行動で社員を導くよりほかにありませんでした。 1年365日休みなく、先頭に立って仕事をしてきたことはもちろん、それこそ、全身全霊を傾けて事業に打ち込んできました。社員から気の毒がられるような社長の経営姿勢が伴ってこその、社員教育だと思います。

著者 : 柳井 正 × 大前 研一

「やがて日本は消えてなくなる。次の飛躍は大いなる悲観から始まる」 これからの時代の日本のビジネスマンの生き方が学べます。

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埼玉県比企郡嵐山町にある研修会に「武蔵

嵐山志帥塾」があります。今年は、10月9日

(

土)

、10日(

日)

に1泊2日で開催する予定で、

この武蔵嵐山志帥塾を開催する会場は、埼

玉県にある国立女性教育会館です。この場所

は、戦前・戦後にわたって、政・財界などに大き

な影響を与えた安岡正篤翁の日本農士学校

があった場所で、この会館の隣には、安岡正篤

記念館があり、のどかですがとても良い氣が満

ち溢れているイヤシロチでもあります。

第16回目となる今年も、自然の中で心を開

き、命が呼応する感動の二日間です。今年の武

蔵嵐山志帥塾は、「ごめんなさい。許して下さ

い。愛しています。ありがとうございます。」の四

つの言葉を自分に対して言い続け、心を清めて

いく「ホ・オポノポノ」の世界を、瀬戸龍介氏、

花世さん親子が音楽を通して表現してくれ

たり、遺伝子の解読で有名な村上和雄先生

の『志や感動が遺伝子をオンにする』、税理士

で多方面で活躍されている欠野アズ紗先生の

『すべてが愛』、作家の神渡良平先生の『天真

に生きる』という講演、更には参加者と講師の

方々との交流会、朝の瞑想などがあり、全国か

ら300名〜

400名の方々が参加されます。心優し

い素晴らしい生き方をされている方々が集ま

り、良き波動がその場を癒してくれる楽しい

勉強会でもあります。

参加者は、作家の神渡良平先生、シンガーソ

ングライターの梅原司平さん、伝説のドアマ

ンの名田正敏先生、修養団の中山靖雄先生、

五日市剛さんや今野華都子さん、義足のラン

ナーの島袋勉さん、命懸けの大峯千日回峰行

を満行した塩沼亮潤大阿闍梨、七福醸造㈱

の犬塚敦統会長御夫妻など、多くの方々との

出逢いがあります。足はこびによって善師・善

友との出逢いを作り、自分磨きと良縁づくり

を図ってみませんか。

善師・善友との良縁は、人生における大きな

財産です。師と友づくりが、人生を豊かにして

くれます。 師

と友づくり

    

のすゝめ

異常気象・地球異変今夏の猛暑や干ばつは、農作物や果物などに大きな影響を与えています。先日、今年の米の作況指数が発表され、全国平均では平年並みとなりましたが、今夏の猛暑が影響してか、作柄の一等米の比率は大幅に低下し、新潟産のコシヒカリでも、前年の5分の1以下になってしまったとの報道がありました。今夏の猛暑や干ばつの影響は、日本だけではありません。7月下旬から猛暑で、森林や泥炭地の火災が多発したロシアでは、記録的な猛暑と小雨による干ばつ被害が拡大し、穀物生産量が大幅に減少し、小麦のみならず大麦、ライ

麦、トウモロコシ等の輸出を禁止する措置を発表しました。これを受けて、アメリカ・シカゴ商品取引所の小麦先物相場は、値幅制限いっぱいのストップ高まで上昇しました。日本では、これから市場に出回る柿やリンゴなどの収穫量が平年並みで推移するかどうかも心配です。今の日本は飽食で、飢饉から遠い時代にいるようですが、食料自給率は41%で、大半は世界各国からの農産物や魚介類などの輸入によって生かされている国でもあります。食べ物は、いつでも手に入れることができるとは限らないということを肝に銘じなければならない時代に入ったと考えていいでしょう。「油断大敵」です。

誠実は最強の商法

 私たちは、この表示のことを「オネストカード」と呼び、お客様に正しい情報を伝えるように努力しています。 オーケーは、毎年、着実に地道な成長を遂げている無借金の超優良企業でもあります。お客様を裏切らない商いで好業績を上げ続ける秘訣は、正直で誠実なこの「オネスト(正直)カード」に集約されており、このスーパーが、多くのお客様から支持を得てきた理由が私にはよくわかりました。食品のトレーサビリティなどの表示(原産地、品質など)も適切で、お客様が安心して購入することが出来るのです。飯田勧社長は、「お客様を決して裏切らない。それが私の商いです」と、誠実な商いでファンや信者客を増やしていくことこそ商いの王道であるとの信念を持ってスーパーを経営されています。まさに、誠実は最強の商法です。

   「義を先にして利を後にするものは栄える(先義而後利者栄)」は、大丸百貨店の始祖、下村彦右衛門が後継者たちに遺した家訓です。商業界前主幹の倉本長治先生は「損得よりも先に善悪を考えよう」と、この一文で真の商人の道を説きましたが、両者の志は、今も変わらぬ輝きを放っております。 私が長年愛読している月刊誌「商業界」の10月号では、「誠実は最強の商法」という特集を組み、多くのお客様から支持を得ている志企業が紹介されております。私の目を引いたのは、「裏切らない、約束を守る、うそをつかない」をモットーに躍進する中堅食品スーパー、オーケーの「オネスト(正直)カード」です。

オネスト(正直)カード 雨が数日続きますと、葉もの野菜等の品質が悪くなる時があります。こんな時、私たちは次のような表示をつくって販売しています。「雨続きで、通常販売している商品より品質が悪くなっています。お急ぎでなければ、暫くお待ち下さい。」フロリダ産のグレープフルーツは果汁も甘く美味しいのですが、カリフォルニア産は味がおちます。フロリダ産は7月頃で終りになり、しばらくはカリフォルニア産を販売することになります。こんな時、私たちは「只今販売しておりますグレープフルーツはカリフォルニア産です。フロリダ産に比べると、やや味覚がおちますことをご了承下さい。」の表示をつけます。

オネスト(正直)カード

グレープフルーツについて

只今販売しておりますグレープフルーツ

はカリフォ

ルニア産です。フロリダ産に比べると

、やや味覚が

おちますことをご了承下さい。

小山

1984年山梨県生まれ。武蔵野社長。76年に入

社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革

を断行。2000年に日本経営品質証を寿書。ダ

スキンの加盟店業務の傍ら、300社以上に経営を

指導。建前を排した実践的な経営哲学には定評

がある。

 

いろいろな会社の社長と話をして

いて、最近特に気になるのは、「不況だ

から」と縮こまってしまい、成長に必

要な投資をまともにできない人が増

えているということです。

 

会社が成長する決め手は、メリハリ

のあるカネの使い方ができるかどう

かです。絞るところは絞り、儲けられ

るところではとことん儲ける。その代

わり成長の芽には、ここぞというタイ

ミングで躊躇せず大胆にカネを突っ

込む。この緩急が「ビシッ」とつけられ

ない経営者は、チャンスを逃してジリ

貧に陥ります。例えば、当社のダスキ

ンのある支店では、売上高5億4千万

円に対して、営業利益が1億3千万

円。営業利益が24%に達している。こ

こは安定的に儲けることに徹します。

 

その一方で、別の新しい店では、450

万円の売り上げを作るために、人件費

なども含めて販促に9千万円を突っ

込む予定です。むちゃくちゃに聞こえ

るかもしれませんが、こうすることで

確実にお客様が増え、稼げる店に育ち

ます。だからこの支店では、販促をガ

ンガンやって計画通りの「損」を出さ

ないと担当者はボーナスなしです。

 

私が指導している会社の中で経営

不振に悩む社長の多くは、「そうは言

ってもカネがない」と言います。

それでも投資しなければダメなんで

す。私は「つぶれたくなかったら土地

と建物を売ってでもカネを作れ」と言

っています。

 「わ・る・な・ら・ハイサワー」というキャッチフレーズは、東日本ではおなじみかと思います。焼酎等を割るハイサワーは、30年前に当社が発売した商品です。先代社長の父が、「我輩が作ったから、『ハイサワー』だ」と名付けました。 ハイサワーは救世主でした。戦後、当社はラムネなどの製造販売を手掛けていました。ところが、1960年代になるとコーラなど大手メーカーの炭酸飲料が全国に広まって、地場のジュースメーカーは廃業に追い込まれました。 起死回生のヒントは、75年に家族で行ったサンフランシスコにありました。現地のバーでいろいろな種類のカクテルが人気を博しているのを見た父が、「日本でも焼酎で簡単にカクテルが作れたら受けるはず」とひらめいたんです。こうして80年に発売したハイサワーは、大ヒットしました。 あれから30年、多くのライバル商品が発売されましたが、ハイサワーは今も看板商品として我が社を支えてくれています。一人ひとりのお客様が作り手の思いを受け止めてくださったからだと思います。 父は「きちんとしたものを作るのはメーカーの責務」と考える人で、ハイサワーの製法にも妥協しませんでした。例えば、定番の「ハイサワーレモン」には、イタリアのシチリア島で契約栽培

した最高級のレモンの果汁を使っています。絞り方も違います。世界ではレモンを皮ごと圧搾する場合が多いのですが、当社では果肉の本当の中心部分だけを搾る「一番搾り」のジュースを現地の提携工場で特別に作ってもらっています。品質は文句なしだけど、原価も驚くほど高い。それでも中途半端なものはお客様の口に入れたくなかったんですね。 2008年に3代目として会社を受け継いだ私の役目は、こうした父のこだわりをもっと多くの人に伝えることだと考えています。その手始めに、社長に就任してから、パッケージや営業活動を通じてどんどん情報を発信しました。 メールマガジンもその取り組みの1つです。最近は読者の20代の女の子などから商品の感想のメールがよく来ます。若い世代にはお酒に弱い人が増えています。でも、「ハイサワーは濃さが変えられて、『自分仕様』で飲めるのが嬉しい」と言ってくれます。 父は職人気質で、思いやこだわりをこれ見よがしに表に出すのを好みませんでした。でも、私は、知ってもらえさえすれば、父が作ったハイサワーという商品は、さらに多くのお客様に愛される力があると思っているんです。

もっと多くの人に愛されるためにお客様に作り手の思いを語り続ける

田中秀子 博水社1960年東京都生まれ。82年に山脇女子短期大学英文科を卒業し、博水社に入社。その後、東京農業大学に入学し、醸造学を学ぶ。2008年に3代目社長に就任。社員は21人、10年11月期の売上高の見込みは13億円。

売れる商品=いい商品

 

今期、当社は約45億円の売上高の1

割を販促費に充てる計画です。もちろ

ん野放図におカネを使うのではなく、

利用してくださったお客様には丁寧

にヒアリングをして、利用動機や認知

経路を詳しく調べ、最も費用対効果の

高い販促の方法を考えます。そういう

下準備を十分にすることが前提です。

 

販促について、多くの経営者が勘違

いしていることがあります。それは、

「販促は売れない商品を売れるように

するためのもの」という誤解です。こ

うした経営者は、ある商品がよく売れ

た場合には、今度は安心して販促にカ

ネを使わなくなります。私に言わせれ

ば、これは全く逆です。

 

なぜ、お客様が支持した商品を後押

ししないで、お客様が支持しない商品

に肩入れするのでしょうか。背景には

「これは『いい商品だから』、もっと販

促すれば売れるはず」というそもそも

の心得違いがあります。「いい商品」が

売れるのではない。「売れる商品が、い

い商品」なのです。商品の善し悪しを

判断するのは、作り手ではありませ

ん。あくまでお客様です。

不況のときこそカネにメリハリを

Page 3: お結び 09.11月号 表 - 3-ko.co.jpた、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、 業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今

Copyright 2010 Sanko Shojisha Co.,LTD. All Rights Reserved.Copyright 2010 Sanko Shojisha Co.,LTD. All Rights Reserved.

埼玉県比企郡嵐山町にある研修会に「武蔵

嵐山志帥塾」があります。今年は、10月9日

(

土)

、10日(

日)

に1泊2日で開催する予定で、

この武蔵嵐山志帥塾を開催する会場は、埼

玉県にある国立女性教育会館です。この場所

は、戦前・戦後にわたって、政・財界などに大き

な影響を与えた安岡正篤翁の日本農士学校

があった場所で、この会館の隣には、安岡正篤

記念館があり、のどかですがとても良い氣が満

ち溢れているイヤシロチでもあります。

第16回目となる今年も、自然の中で心を開

き、命が呼応する感動の二日間です。今年の武

蔵嵐山志帥塾は、「ごめんなさい。許して下さ

い。愛しています。ありがとうございます。」の四

つの言葉を自分に対して言い続け、心を清めて

いく「ホ・オポノポノ」の世界を、瀬戸龍介氏、

花世さん親子が音楽を通して表現してくれ

たり、遺伝子の解読で有名な村上和雄先生

の『志や感動が遺伝子をオンにする』、税理士

で多方面で活躍されている欠野アズ紗先生の

『すべてが愛』、作家の神渡良平先生の『天真

に生きる』という講演、更には参加者と講師の

方々との交流会、朝の瞑想などがあり、全国か

ら300名〜

400名の方々が参加されます。心優し

い素晴らしい生き方をされている方々が集ま

り、良き波動がその場を癒してくれる楽しい

勉強会でもあります。

参加者は、作家の神渡良平先生、シンガーソ

ングライターの梅原司平さん、伝説のドアマ

ンの名田正敏先生、修養団の中山靖雄先生、

五日市剛さんや今野華都子さん、義足のラン

ナーの島袋勉さん、命懸けの大峯千日回峰行

を満行した塩沼亮潤大阿闍梨、七福醸造㈱

の犬塚敦統会長御夫妻など、多くの方々との

出逢いがあります。足はこびによって善師・善

友との出逢いを作り、自分磨きと良縁づくり

を図ってみませんか。

善師・善友との良縁は、人生における大きな

財産です。師と友づくりが、人生を豊かにして

くれます。 師

と友づくり

    

のすゝめ

異常気象・地球異変今夏の猛暑や干ばつは、農作物や果物などに大きな影響を与えています。先日、今年の米の作況指数が発表され、全国平均では平年並みとなりましたが、今夏の猛暑が影響してか、作柄の一等米の比率は大幅に低下し、新潟産のコシヒカリでも、前年の5分の1以下になってしまったとの報道がありました。今夏の猛暑や干ばつの影響は、日本だけではありません。7月下旬から猛暑で、森林や泥炭地の火災が多発したロシアでは、記録的な猛暑と小雨による干ばつ被害が拡大し、穀物生産量が大幅に減少し、小麦のみならず大麦、ライ

麦、トウモロコシ等の輸出を禁止する措置を発表しました。これを受けて、アメリカ・シカゴ商品取引所の小麦先物相場は、値幅制限いっぱいのストップ高まで上昇しました。日本では、これから市場に出回る柿やリンゴなどの収穫量が平年並みで推移するかどうかも心配です。今の日本は飽食で、飢饉から遠い時代にいるようですが、食料自給率は41%で、大半は世界各国からの農産物や魚介類などの輸入によって生かされている国でもあります。食べ物は、いつでも手に入れることができるとは限らないということを肝に銘じなければならない時代に入ったと考えていいでしょう。「油断大敵」です。

誠実は最強の商法

 私たちは、この表示のことを「オネストカード」と呼び、お客様に正しい情報を伝えるように努力しています。 オーケーは、毎年、着実に地道な成長を遂げている無借金の超優良企業でもあります。お客様を裏切らない商いで好業績を上げ続ける秘訣は、正直で誠実なこの「オネスト(正直)カード」に集約されており、このスーパーが、多くのお客様から支持を得てきた理由が私にはよくわかりました。食品のトレーサビリティなどの表示(原産地、品質など)も適切で、お客様が安心して購入することが出来るのです。飯田勧社長は、「お客様を決して裏切らない。それが私の商いです」と、誠実な商いでファンや信者客を増やしていくことこそ商いの王道であるとの信念を持ってスーパーを経営されています。まさに、誠実は最強の商法です。

   「義を先にして利を後にするものは栄える(先義而後利者栄)」は、大丸百貨店の始祖、下村彦右衛門が後継者たちに遺した家訓です。商業界前主幹の倉本長治先生は「損得よりも先に善悪を考えよう」と、この一文で真の商人の道を説きましたが、両者の志は、今も変わらぬ輝きを放っております。 私が長年愛読している月刊誌「商業界」の10月号では、「誠実は最強の商法」という特集を組み、多くのお客様から支持を得ている志企業が紹介されております。私の目を引いたのは、「裏切らない、約束を守る、うそをつかない」をモットーに躍進する中堅食品スーパー、オーケーの「オネスト(正直)カード」です。

オネスト(正直)カード 雨が数日続きますと、葉もの野菜等の品質が悪くなる時があります。こんな時、私たちは次のような表示をつくって販売しています。「雨続きで、通常販売している商品より品質が悪くなっています。お急ぎでなければ、暫くお待ち下さい。」フロリダ産のグレープフルーツは果汁も甘く美味しいのですが、カリフォルニア産は味がおちます。フロリダ産は7月頃で終りになり、しばらくはカリフォルニア産を販売することになります。こんな時、私たちは「只今販売しておりますグレープフルーツはカリフォルニア産です。フロリダ産に比べると、やや味覚がおちますことをご了承下さい。」の表示をつけます。

オネスト(正直)カード

グレープフルーツについて

只今販売しておりますグレープフルーツ

はカリフォ

ルニア産です。フロリダ産に比べると

、やや味覚が

おちますことをご了承下さい。

小山

1984年山梨県生まれ。武蔵野社長。76年に入

社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革

を断行。2000年に日本経営品質証を寿書。ダ

スキンの加盟店業務の傍ら、300社以上に経営を

指導。建前を排した実践的な経営哲学には定評

がある。

 

いろいろな会社の社長と話をして

いて、最近特に気になるのは、「不況だ

から」と縮こまってしまい、成長に必

要な投資をまともにできない人が増

えているということです。

 

会社が成長する決め手は、メリハリ

のあるカネの使い方ができるかどう

かです。絞るところは絞り、儲けられ

るところではとことん儲ける。その代

わり成長の芽には、ここぞというタイ

ミングで躊躇せず大胆にカネを突っ

込む。この緩急が「ビシッ」とつけられ

ない経営者は、チャンスを逃してジリ

貧に陥ります。例えば、当社のダスキ

ンのある支店では、売上高5億4千万

円に対して、営業利益が1億3千万

円。営業利益が24%に達している。こ

こは安定的に儲けることに徹します。

 

その一方で、別の新しい店では、450

万円の売り上げを作るために、人件費

なども含めて販促に9千万円を突っ

込む予定です。むちゃくちゃに聞こえ

るかもしれませんが、こうすることで

確実にお客様が増え、稼げる店に育ち

ます。だからこの支店では、販促をガ

ンガンやって計画通りの「損」を出さ

ないと担当者はボーナスなしです。

 

私が指導している会社の中で経営

不振に悩む社長の多くは、「そうは言

ってもカネがない」と言います。

それでも投資しなければダメなんで

す。私は「つぶれたくなかったら土地

と建物を売ってでもカネを作れ」と言

っています。

 「わ・る・な・ら・ハイサワー」というキャッチフレーズは、東日本ではおなじみかと思います。焼酎等を割るハイサワーは、30年前に当社が発売した商品です。先代社長の父が、「我輩が作ったから、『ハイサワー』だ」と名付けました。 ハイサワーは救世主でした。戦後、当社はラムネなどの製造販売を手掛けていました。ところが、1960年代になるとコーラなど大手メーカーの炭酸飲料が全国に広まって、地場のジュースメーカーは廃業に追い込まれました。 起死回生のヒントは、75年に家族で行ったサンフランシスコにありました。現地のバーでいろいろな種類のカクテルが人気を博しているのを見た父が、「日本でも焼酎で簡単にカクテルが作れたら受けるはず」とひらめいたんです。こうして80年に発売したハイサワーは、大ヒットしました。 あれから30年、多くのライバル商品が発売されましたが、ハイサワーは今も看板商品として我が社を支えてくれています。一人ひとりのお客様が作り手の思いを受け止めてくださったからだと思います。 父は「きちんとしたものを作るのはメーカーの責務」と考える人で、ハイサワーの製法にも妥協しませんでした。例えば、定番の「ハイサワーレモン」には、イタリアのシチリア島で契約栽培

した最高級のレモンの果汁を使っています。絞り方も違います。世界ではレモンを皮ごと圧搾する場合が多いのですが、当社では果肉の本当の中心部分だけを搾る「一番搾り」のジュースを現地の提携工場で特別に作ってもらっています。品質は文句なしだけど、原価も驚くほど高い。それでも中途半端なものはお客様の口に入れたくなかったんですね。 2008年に3代目として会社を受け継いだ私の役目は、こうした父のこだわりをもっと多くの人に伝えることだと考えています。その手始めに、社長に就任してから、パッケージや営業活動を通じてどんどん情報を発信しました。 メールマガジンもその取り組みの1つです。最近は読者の20代の女の子などから商品の感想のメールがよく来ます。若い世代にはお酒に弱い人が増えています。でも、「ハイサワーは濃さが変えられて、『自分仕様』で飲めるのが嬉しい」と言ってくれます。 父は職人気質で、思いやこだわりをこれ見よがしに表に出すのを好みませんでした。でも、私は、知ってもらえさえすれば、父が作ったハイサワーという商品は、さらに多くのお客様に愛される力があると思っているんです。

もっと多くの人に愛されるためにお客様に作り手の思いを語り続ける

田中秀子 博水社1960年東京都生まれ。82年に山脇女子短期大学英文科を卒業し、博水社に入社。その後、東京農業大学に入学し、醸造学を学ぶ。2008年に3代目社長に就任。社員は21人、10年11月期の売上高の見込みは13億円。

売れる商品=いい商品

 

今期、当社は約45億円の売上高の1

割を販促費に充てる計画です。もちろ

ん野放図におカネを使うのではなく、

利用してくださったお客様には丁寧

にヒアリングをして、利用動機や認知

経路を詳しく調べ、最も費用対効果の

高い販促の方法を考えます。そういう

下準備を十分にすることが前提です。

 

販促について、多くの経営者が勘違

いしていることがあります。それは、

「販促は売れない商品を売れるように

するためのもの」という誤解です。こ

うした経営者は、ある商品がよく売れ

た場合には、今度は安心して販促にカ

ネを使わなくなります。私に言わせれ

ば、これは全く逆です。

 

なぜ、お客様が支持した商品を後押

ししないで、お客様が支持しない商品

に肩入れするのでしょうか。背景には

「これは『いい商品だから』、もっと販

促すれば売れるはず」というそもそも

の心得違いがあります。「いい商品」が

売れるのではない。「売れる商品が、い

い商品」なのです。商品の善し悪しを

判断するのは、作り手ではありませ

ん。あくまでお客様です。

不況のときこそカネにメリハリを

Page 4: お結び 09.11月号 表 - 3-ko.co.jpた、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、 業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今

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お 結 びむ す

人間力を伝える月間情報誌

発行人 桑原 保雄

第43号 2010年11月

お客様の立場に立ったご提案をさせていただきます。お気軽にご相談ください!

販促・イベントの記念品に様々な商品をご紹介しています。営業担当者までお申し付けください。

今年1年のご挨拶にぜひどうぞ。お早めのお申し込みをおすすめいたします。

三黄商事社 特選ノベルティパンフレット        のご案内

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桑原保雄の おススメ書籍

これからの日本経済はどうなるか  自動車と家電購入を促し、国内景気を下支えしてきた政府のエコ対策が、順次打ち切られることになりました。新車の販売台数の半数超が「エコカー補助金」制度を活用したものであったことを考えると、10月以降の国内の新車の販売台数は20%~30%は落ち込むのではないかと思います。また、来年の7月にデジタル放送完全移行へ向けて、ブラウン管のテレビから、省エネの薄型テレビに買い替えを促進するなど、家電のエコポイント制度も、予定通り年内で終わることになれば、爆発的なヒット商品が生まれない限り、家電も以前のような売上は期待できないかもしれません。また、このところの円高とデフレが企業業績の足かせとなり、業績の回復が大幅に遅れる可能性も出てまいりました。今まで日本を代表する超優良企業であったあの任天堂も、このところの円高により、四半期決算は最終赤字に転落しました。任天堂は、平成16年に「ニンテンドーDS」、平成18年に据え置き型機「Wii(ウィー)」と新型機の投入を相次いで成功させ、右肩上がりの業績拡大を続けてきましたが、今年度は、円高に加え、発売から6年が経過したDSの販売台数が前年のほぼ半分に激減したなどで、赤字に転落してしまったのです。任天堂は、専用のメガネをかけずに3D(3次元)映像を楽しめる携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS(スリーディーエス)」を来年2月26日に発売すると発表し、業績回復の起

爆剤として位置づけておりますが、発売時期が当初見込みからずれ込むなど、目算に狂いも生じておりますので、業績回復には時間がかかりそうです。 このまま円高が続くと、1ドル87円~90円で為替レートを設定している自動車メーカーなどの輸出型企業の業績が、大幅に悪化することは間違いありません。また、日本のGDP(国内総生産)の60%は個人消費が支えていますが、年々、所得格差が広がり、年収300万円未満の方々が、全労働者の40%を占めるようになった現在、デフレで給与水準の改善が遅れている企業が多いことから、日本経済は当分、回復しないと考えてよいでしょう。 政府は、円高、デフレ対策に具体的な政策を打ち出しておりませんので、私たちはお上に頼る経済から脱却し、自分の会社は自分たちで守ろうという気概と、研究開発活動の強化による需要創造策に本腰を入れて取り組まなければなりません。内需の回復と中小零細企業の自助・自立が、日本経済再生のポイントになると思います。 目先にとらわれず、遠きを図る経営を実践してまいりましょう。

〒150-0011 東京都渋谷区東 1-18-3 TEL 03-3400-6879 FAX 03-3400-6082 www.3-ko.co.jp

小学館1,400円+税

『この国を出よ』

 「ここにあるのは未来も過去もない。

         

あるのは永遠の現在だけ」

         

チャック・スペザーノ―

鍵山 秀三郎 先生1933年8月18日生まれ。株式会社ローヤル(現イエローハット)の創業者。また、日本を美しくする会の相談役でもある。

社員教育の要諦

心のコラム

「教育とは流れる川の水に文字を書くが如く虚しいことである。  しかし、岩壁に文字を刻むが如くやり続けなければならない」

「どんな素晴らしい教えでも、相手が心を開かなければ伝わらない。それは、伏せたコップの上から水を注いでいるのと同じである。まずコップを上に向けさせることが大切だ」

 いずれも、国民教育の師父として著名なる森信三先生の至言です。私はこの言葉に出会ったとき、救われるような気持ちになりました。あれだけ高名な森先生にしてもそうだったのかと知ったとき、迷いがなくなり勇気が湧いてきました。同時に、聞く耳を持たぬ社員にどんないい話をしても、理解してもらえないばかりか反発を買うだけ。教育の原点は、まず相手の心を開かせることだということにも気づきました。 もともと、私には社員を教育できるような特別な能力はありません。言葉で説得したり文章で伝える才能がなかった私は、自分自身の生き方と行動で社員を導くよりほかにありませんでした。 1年365日休みなく、先頭に立って仕事をしてきたことはもちろん、それこそ、全身全霊を傾けて事業に打ち込んできました。社員から気の毒がられるような社長の経営姿勢が伴ってこその、社員教育だと思います。

著者 : 柳井 正 × 大前 研一

「やがて日本は消えてなくなる。次の飛躍は大いなる悲観から始まる」 これからの時代の日本のビジネスマンの生き方が学べます。