bi p award 2013 -...

3
BIファーマシストアワードから羽ばたいた汎用アプリ 応募した作品から汎用アプリが誕生するかもしれません! 『副作用シグナルCHECKER』 ●『副作用シグナルCHECKER』ってどんなアプリ? 副作用は可能な限り早期に発見し,適切な対応を取ることが最も重要です。患者様の自覚 症状から副作用シグナルを簡単かつ迅速に検出し,必要に応じて薬剤師の皆様から処方 医に伝達していただくことを目的としたアプリケーションです。 患者様ご自身が気付くことのできる自覚症状を8項目に分類し,該当する項目から可能性 のある副作用を確認していただくことができます。履歴データをCSV形式で送信すること も可能です。 本アプリは日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社のWebサイト (www.boehringer-ingelheim.jp)にアクセスしていただきご案内 するApple Store,Google Play Storeの該当ページから無償で ダウンロードいただけます。 【注意事項】 このアプリケーションは,医療関係者向けに作成されています。 医療関係者限定のアプリケーションのため,初回ログイン時に免責事項に同意していただく必要があります。 本アプリはスマートフォン/タブレット端末向けです。 【対応OS】iOS 5.0以上 androidOS 2.3以上 事務局: 〒141-6017 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 BIファーマシストアワード事務局 TEL: 03-6417-2891 FAX: 03-5435-2915 e-mail:[email protected]/ホームページ:http://www.boehringer-ingelheim.jp/ BIファーマシストアワード2012で準グランプリに輝いた 山口大学医学部附属病院 古川裕之先生の 「ハイリスク薬と新薬に焦点を当てた薬-薬連携による 副作用シグナル検出システム」は, 現在,スマートフォン用アプリ『副作用シグナルCHECKER』として 汎用されています(制作:株式会社プラスアール)。 www.boehringer-ingelheim.jp 携帯電話はルールを 守ってご使用ください。 右のコードからアクセスしてください。 BIファーマシストアワード』は,薬剤師の先生方の日々の業務を通じて医薬品の適正使用に貢献 する優れた取り組みや研究を表彰するため,日本ベーリンガーインゲルハイムが2010年に創設 しました。 3回目となる『BIファーマシストアワード2013』では“さらなるチーム医療の実践”をテーマとし, 寄せられた多くの応募の中から,選考委員による厳正なる審査の結果, 10 組が一次選考を通過 しました。そして, 2013317日(日)に『BIファーマシストアワード2013』の最終選考会が東京 国際フォーラムにおいて開催され,グランプリ,準グランプリなど各賞の発表ならびに表彰式が 執り行われました。 本ニュースレターでは,グランプリ,準グランプリに輝いた受賞作品の概要をご紹介します。 QRコードを読み取るには アプリが必要です。ストア で“QR”と入れてアプリを 検索してください。 2013年8月作成 012017-A

Upload: others

Post on 19-Jul-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: BI P Award 2013 - boehringer-ingelheim.jp...BIファーマシストアワードから羽ばたいた汎用アプリ 応募した作品から汎用アプリが誕生するかもしれません!『副作用シグナルCHECKER』

BIファーマシストアワードから羽ばたいた汎用アプリ

応募した作品から汎用アプリが誕生するかもしれません!

『副作用シグナルCHECKER』

●『副作用シグナルCHECKER』ってどんなアプリ?

副作用は可能な限り早期に発見し,適切な対応を取ることが最も重要です。患者様の自覚症状から副作用シグナルを簡単かつ迅速に検出し,必要に応じて薬剤師の皆様から処方医に伝達していただくことを目的としたアプリケーションです。患者様ご自身が気付くことのできる自覚症状を8項目に分類し,該当する項目から可能性のある副作用を確認していただくことができます。履歴データをCSV形式で送信することも可能です。

本アプリは日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社のWebサイト(www.boehringer-ingelheim.jp)にアクセスしていただきご案内するApple Store,Google Play Storeの該当ページから無償でダウンロードいただけます。

【注意事項】 このアプリケーションは,医療関係者向けに作成されています。 医療関係者限定のアプリケーションのため,初回ログイン時に免責事項に同意していただく必要があります。 本アプリはスマートフォン/タブレット端末向けです。 【対応OS】 iOS 5.0以上 androidOS 2.3以上

事務局: 〒141-6017 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 BIファーマシストアワード事務局 TEL: 03-6417-2891 FAX: 03-5435-2915 e-mail:[email protected]/ホームページ:http://www.boehringer-ingelheim.jp/

BIファーマシストアワード2012で準グランプリに輝いた山口大学医学部附属病院 古川裕之先生の

「ハイリスク薬と新薬に焦点を当てた薬-薬連携による副作用シグナル検出システム」は,

現在,スマートフォン用アプリ『副作用シグナルCHECKER』として汎用されています(制作:株式会社プラスアール)。

www.boehringer-ingelheim.jp携帯電話はルールを守ってご使用ください。

右のコードからアクセスしてください。 『BIファーマシストアワード』は,薬剤師の先生方の日々の業務を通じて医薬品の適正使用に貢献する優れた取り組みや研究を表彰するため,日本ベーリンガーインゲルハイムが2010年に創設しました。第3回目となる『BIファーマシストアワード2013』では“さらなるチーム医療の実践”をテーマとし,寄せられた多くの応募の中から,選考委員による厳正なる審査の結果,10組が一次選考を通過しました。そして,2013年3月17日(日)に『BIファーマシストアワード2013』の最終選考会が東京国際フォーラムにおいて開催され,グランプリ,準グランプリなど各賞の発表ならびに表彰式が執り行われました。本ニュースレターでは,グランプリ,準グランプリに輝いた受賞作品の概要をご紹介します。

QRコードを読み取るにはアプリが必要です。ストアで“QR”と入れてアプリを検索してください。

2013年8月作成012017-A

Page 2: BI P Award 2013 - boehringer-ingelheim.jp...BIファーマシストアワードから羽ばたいた汎用アプリ 応募した作品から汎用アプリが誕生するかもしれません!『副作用シグナルCHECKER』

─さらなるチーム医療の実践 受賞作品

BIファーマシストアワード選考委員(五十音順)

伊東 明彦 先生 明治薬科大学 教授漆畑 稔 先生 日本薬剤師会 相談役奥山 清 先生 東京医科大学八王子医療センター 薬剤部長藤垣 哲彦 先生 日本薬剤師会 副会長,大阪府薬剤師会 会長堀 美智子 先生 一般社団法人日本薬業研修センター 医薬研究所所長 医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー 取締役

「吸入療法の地域連携 ~ファーマシューティカルケアの担い手として薬剤師がすべきこと~」群馬大学医学部附属病院 小野 理恵 先生

「ガン終末期在宅ケアに必要とされる薬剤師を目指して ~院外薬局薬剤師と病院薬剤師の協働~」医療法人鉄蕉会亀田総合病院 山野 裕 先生

「チーム医療の中の在宅薬剤管理指導業務の実践」山梨市立牧丘病院 望月 正英 先生

「薬局における事業継続計画の1事例 ~機動性を有する 医薬品供給ユニット「Mobile Pharmacy」の開発について~」社団法人 宮城県薬剤師会 佐々木 孝雄 先生

「在宅生活を支える為に ~身近にいる薬局薬剤師~」つぼみ薬局 角山 美穂 先生

「残薬回収・整理バッグ(フタちゃんバッグ)を用いた残薬確認への取り組み」株式会社大新堂 フタツカ薬局芦屋西 松木 恵 先生

「地域医療連携における調剤薬局の役割」株式会社ファーマックス 雄勝調剤薬局 佐々木 智 先生

「地域医療における共同薬物治療管理(CDTM)導入への取り組み」株式会社マスカット薬局 小川 壮寛 先生

「貧血患者におけるムズムズ脚症候群潜在患者の調査」株式会社あおい調剤 河野 賢一 先生

「『CKDシール』を活用した滋賀県全域における医薬・薬薬連携の推進」滋賀医科大学医学部附属病院 磯野 哲一郎 先生

「医師と薬剤師とのスキルミックスによる学術支援業務の実践」 KKR高松病院 浅田 智哉 先生【グランプリ】

「介護療養病棟におけるチーム医療の実践」 特定医療法人原土井病院 伊藤 麻衣子 先生【準グランプリ】

「保険薬局における“むずむず脚症候群”の患者掘り起こし および受診勧奨」

日本調剤 京大前薬局 鎌田 和人 先生【優秀賞】

「患者情報共有のためのお薬手帳の活用」 公園前薬局 暁店 鈴木 則子 先生

「医薬品適正使用への薬剤師のかかわり ~子ども薬剤師体験を通して~」 株式会社新医療総合研究所こぐま薬局 南部 恵子 先生【選考委員特別賞】

「言語の壁を抱える定住外国人における 医療問題解決への取り組み」

有限会社すみれ薬局昭和店/やまなし国際保健支援ネットワーク 池浦 恵 先生

「吹田市内における吸入指導の向上を目指した取り組み ~吸入指導における薬薬連携~」

市立吹田市民病院 竹村 充代 先生

「外来化学療法施行患者における病院薬剤部と保険薬局との連携の構築」 岡山大学病院 鍛治園 誠 先生

「薬局における抗凝固療法への積極的な係わり」 株式会社サンキュードラッグ 赤川 信一郎 先生

BIファーマシストアワード2010 ─チーム医療の実践 受賞作品

「外来がん化学療法施行患者に対する治療サポートから精神的サポートまでの トータルケアの実践~患者がより安心して治療を受けられるために~」 大垣市民病院 吉村 知哲 先生

「携帯型心電計を用いた薬局薬剤師によるQT延長薬のリスク管理」 ひくま薬局 篠崎 幸喜 先生【グランプリ】

「薬剤師による医療連携の実践 ~在宅医療・介護について~」 有限会社ティエスプラン ティエス調剤薬局 名谷店 押村 公子 先生【優秀賞】

「特別養護老人ホームにおける調剤薬局薬剤師の活動報告」 株式会社阪神調剤薬局 道上 敬 先生【選考委員特別賞】

「ハイリスク薬と新薬に焦点を当てた薬-薬連携による 副作用シグナル検出システムの構築」 山口大学医学部附属病院 古川 裕之 先生

【準グランプリ】

BIファーマシストアワード2012 ─薬剤師による医療連携の実践 受賞作品

「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の早期発見と受診勧奨 ~医療連携及び禁煙指導も含めて~」 マミー薬局 小川 きよみ 先生

「東日本大震災を経験して見えた,かかりつけ薬局の存在意義」 さくら薬局 白河中央店 三科 龍平 先生

「災害医療支援における薬剤師の役割 ~奈良県医療救護班に参加した薬剤師による提言~」 奈良県立医科大学附属病院 松井 俊典 先生

「母親コミュニティーと薬剤師 ~母親サポートボランティアを通しての薬剤師としての関わり~」 おやまだ薬局 大貫 ミチ 先生

「聴覚障がい者に対する日本調剤の取り組みについて ~特に手話投薬について~」 日本調剤株式会社 坂田 志保 先生

「医師-薬剤師協働による高血圧管理プログラムの有効性に関する研究」 財団法人競馬共助会 美浦診療所 戸張 裕子 先生

Page 3: BI P Award 2013 - boehringer-ingelheim.jp...BIファーマシストアワードから羽ばたいた汎用アプリ 応募した作品から汎用アプリが誕生するかもしれません!『副作用シグナルCHECKER』

─さらなるチーム医療の実践 受賞作品 ─さらなるチーム医療の実践 受賞作品─さらなるチーム医療の実践 受賞作品─さらなるチーム医療の実践 受賞作品

「吸入療法の地域連携 ~ファーマシューティカルケアの 担い手として薬剤師がすべきこと~」

群馬大学医学部附属病院 小野 理恵 先生

当院の在宅チーム医療体制は,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,リハビリ療法士のほか,院外のケアマネージャや保健師,ヘルパーなどと連携し,患者に寄り添ったチーム医療を実践している。それぞれの職種が入院時の病棟カンファレンスや退院前カンファレンスに参加し,治療方針や退院後の在宅ケアの方針について検討するとともに,毎月1回行われる在宅会議において患者を取り巻く問題点の共有と情報交換を行い,さらに患者宅で定期的に行われる在宅サービス調整会議により患者のQOLを高めるためチーム連携を強化している。これらの在宅チーム医療の実践により,薬剤師の在宅薬剤指導に変化が現れ,普段から,患者や家族の気持ちを汲み取ろうとする姿勢が生まれ,患者とその家族や状況とのインタラクションの中から「薬剤師として伝えなければならないこと」を患者サイドにも,医師サイドにもつなぐという役割を担うようになった。

当院の在宅チーム医療体制は,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,リハビリ療法士のほか,院外のケアマネージャや保健師,ヘルパーなどと連携し,患者に寄り添ったチーム医療を実践している。それぞれの職種が入院時の病棟カンファレンスや退院前カンファレンスに参加し,治療方針や退院後の在宅ケアの方針について検討するとともに,毎月1回行われる在宅会議において患者を取り巻く問題点の共有と情報交換を行い,さらに患者宅で定期的に行われる在宅サービス調整会議により患者のQOLを高めるためチーム連携を強化している。これらの在宅チーム医療の実践により,薬剤師の在宅薬剤指導に変化が現れ,普段から,患者や家族の気持ちを汲み取ろうとする姿勢が生まれ,患者とその家族や状況とのインタラクションの中から「薬剤師として伝えなければならないこと」を患者サイドにも,医師サイドにもつなぐという役割を担うようになった。

「チーム医療の中の在宅薬剤管理指導業務の実践」

山梨市立牧丘病院 望月 正英 先生

近年の在宅医療におけるガン終末期ケアに対して,訪問薬剤指導を行う院外薬局の薬剤師は,他施設という物理的ハンデもあり,在宅医療に携わる医師や看護師などと良好なコミュニケーションが取れているとはいいがたい。当院では,病院の在宅担当薬剤師と院外薬局の薬剤師の2名体制により,ガン終末期在宅ケアにおいて薬剤師が医療チームの一員として取り組むことを試みた。6カ月間にわたる取り組みの結果,ガン終末期在宅ケアチームの一員として緩和ケアカンファレンスに積極的に参加することで,終末期ケアに対してしっかりした価値観をベースにした交流関係の中で活動することができた。そして,ガン終末期患者に対するさまざまな不安を薬剤師の立場から支援するとともに,患者や家族介護者の気持ちに寄り添うことができ,薬剤師としての学び,人間的な学びにつながったと感じている。

近年の在宅医療におけるガン終末期ケアに対して,訪問薬剤指導を行う院外薬局の薬剤師は,他施設という物理的ハンデもあり,在宅医療に携わる医師や看護師などと良好なコミュニケーションが取れているとはいいがたい。当院では,病院の在宅担当薬剤師と院外薬局の薬剤師の2名体制により,ガン終末期在宅ケアにおいて薬剤師が医療チームの一員として取り組むことを試みた。6カ月間にわたる取り組みの結果,ガン終末期在宅ケアチームの一員として緩和ケアカンファレンスに積極的に参加することで,終末期ケアに対してしっかりした価値観をベースにした交流関係の中で活動することができた。そして,ガン終末期患者に対するさまざまな不安を薬剤師の立場から支援するとともに,患者や家族介護者の気持ちに寄り添うことができ,薬剤師としての学び,人間的な学びにつながったと感じている。

「ガン終末期在宅ケアに必要とされる薬剤師を目指して ~院外薬局薬剤師と病院薬剤師の協働~」

医療法人鉄蕉会亀田総合病院 山野 裕 先生

慢性呼吸器疾患患者の治療効果およびQOL向上を図ることを目的に,吸入指導の均

てん化と病院薬剤師・保険薬局薬剤師・医師の病診薬連携の体制構築を目標に掲げ,

地域薬剤師が中心となり2010年5月に群馬吸入療法研究会を発足させた。地域のど

の薬局でも均質な吸入指導が受けられること,患者のデバイスごとの手技の違いによ

る混乱を防止するため,デバイス間の吸入手順や表現を“7つのステップ”に統一して

(Seven-steps approach),吸入指導の手順を標準化した独自の手順書を作成し,

吸入指導時には,①まず薬剤師が正しい知識・手技を示す,②患者にやってもらう,

③評価しできるまで繰り返すという3段階を守って指導を行うこととした。また,吸入剤

が処方された患者が保険薬局で確実に吸入指導を受けられるための連携システムの

構築を確立し,情報伝達ツールとして連携プロセスで用いる「吸入指導依頼書」と「吸

入指導評価表」を,服薬情報等提供料を算定できる様式で作成した。

吸入連携システムの運用の結果,ピークフロー値の改

善効果だけでなく,QOL評価の指標であるCOPD

Assessment Test(CAT)やAsthma Therapy

Assessment Questionnaire(ATAQ)など患者

アウトカムの有意な改善が認められた。吸入連携によ

り,医師と薬剤師および患者のコミュニケーションが

より良好になったことが,QOL改善につながったと実

感している。群馬吸入療法研究会の一連の活動によっ

て地域の医師・薬剤師がそれぞれの立場や視点を越

えて互いを尊重しあい,問題解決のためのアイデアを

生み出し,実践とフィードバックを繰り返すことを通じ

て理想とする患者中心のケア提供へより近づくことが

可能となった。

慢性呼吸器疾患患者の治療効果およびQOL向上を図ることを目的に,吸入指導の均

てん化と病院薬剤師・保険薬局薬剤師・医師の病診薬連携の体制構築を目標に掲げ,

地域薬剤師が中心となり2010年5月に群馬吸入療法研究会を発足させた。地域のど

の薬局でも均質な吸入指導が受けられること,患者のデバイスごとの手技の違いによ

る混乱を防止するため,デバイス間の吸入手順や表現を“7つのステップ”に統一して

(Seven-steps approach),吸入指導の手順を標準化した独自の手順書を作成し,

吸入指導時には,①まず薬剤師が正しい知識・手技を示す,②患者にやってもらう,

③評価しできるまで繰り返すという3段階を守って指導を行うこととした。また,吸入剤

が処方された患者が保険薬局で確実に吸入指導を受けられるための連携システムの

構築を確立し,情報伝達ツールとして連携プロセスで用いる「吸入指導依頼書」と「吸

入指導評価表」を,服薬情報等提供料を算定できる様式で作成した。

吸入連携システムの運用の結果,ピークフロー値の改

善効果だけでなく,QOL評価の指標であるCOPD

Assessment Test(CAT)やAsthma Therapy

Assessment Questionnaire(ATAQ)など患者

アウトカムの有意な改善が認められた。吸入連携によ

り,医師と薬剤師および患者のコミュニケーションが

より良好になったことが,QOL改善につながったと実

感している。群馬吸入療法研究会の一連の活動によっ

て地域の医師・薬剤師がそれぞれの立場や視点を越

えて互いを尊重しあい,問題解決のためのアイデアを

生み出し,実践とフィードバックを繰り返すことを通じ

て理想とする患者中心のケア提供へより近づくことが

可能となった。