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Barclays PLC – 2010 Interim Results Barclays PLC Interim Results Announcement 30 th June 2010 バークレイズ・ピーエルシー 2010 年度中間経営報告書 2010 8 5 日発表 本稿は、バークレイズ・ピーエルシー(Barclays PLC)が 2010 8 5 日に発表した 2010 年度中間経営報告書の日本 語抄訳です。その正確な内容については、原文である英文リリースをご参照ください。本稿と英文リリースとの間で齟齬が ある場合には英文リリースが優先します。なお、英文リリースは、 以下のリンクよりご覧いただけます。 http://group.barclays.com/Investor-Relations/Financial-results-and-publications/Results-announcements

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Barclays PLC – 2010 Interim Results

Barclays PLC Interim Results Announcement

30th June 2010

バークレイズ・ピーエルシー

2010 年度中間経営報告書 2010 年 8 月 5 日発表

本稿は、バークレイズ・ピーエルシー(Barclays PLC)が 2010 年 8 月 5 日に発表した 2010 年度中間経営報告書の日本

語抄訳です。その正確な内容については、原文である英文リリースをご参照ください。本稿と英文リリースとの間で齟齬が

ある場合には英文リリースが優先します。なお、英文リリースは、 以下のリンクよりご覧いただけます。

http://group.barclays.com/Investor-Relations/Financial-results-and-publications/Results-announcements

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 2

業績ハイライト

当グループの業績 2010 年 06 月 30 日

に終了した半期 2009 年 06 月 30 日

に終了した半期

(百万ポンド) (百万ポンド) 増減率(%)

保険金控除後の収益合計 16,581 15,318 8 減損費用及びその他の引当金繰入額 (3,080) (4,556) (32)

収益純額 13,501 10,762 25 営業費用 (9,720) (8,051) 21

税引前利益 3,947 2,745 44

当グループ自身の信用度に関連する(利益)/損失 (851) 893 nm 買収に係る利益、並びに子会社、関連会社及び合弁会社の売却益 (133) (21) nm 債務買戻しに係る利益 - (1,192) nm 調整後税引前利益 2,963 2,425 22

税引後利益 2,921 2,213 32 親会社の株主に帰属する利益 2,431 1,888 29 継続事業からの基本的1株当たり利益 20.9p 16.4p 27 継続事業からの希薄化後1株当たり利益 19.7p 16.0p 23 1 株当たり配当金 2.0p 0.0p nm

パフォーマンス比率

平均株主資本利益率 9.8% 9.4% nm 平均有形株主資本利益率 12.0% 13.0% nm 平均リスク調整後資産利益率 1.5% 1.0% nm 収益に対する費用の比率 59% 53% nm 収益純額に対する費用の比率 72% 75% nm 経済的損失 (612) (127) nm

資本及び貸借対照表 (2010 年 6 月 30 日現在) (2009 年 12 月 31 日現在) 増減率(%)

コア Tier1 比率 10.0% 10.0% nm Tier1 比率 13.2% 13.0% nm 株主資本合計 £61.1bn £58.5bn 4 総資産 £1,587bn £1,379bn 15 リスク調整後資産 £395bn £383bn 3 調整後グロス・レバレッジ 20x 20x nm グループ余剰流動性 £160bn £127bn 26 グループ貸付金・預り金比率 124% 130% nm 1 株当たり純資産価額 412p 414p nm 1 株当たり正味有形固定資産価額 338p 337p nm 従業員数(フルタイム相当) 146,800 144,200 2

事業部門別税引前利益 (2010 年 6 月 30 日現在) (2009 年 6 月 30 日現在) 増減率(%)

英国リテール・バンキング 504 313 61 バークレイカード 317 375 (15)

リテール・バンキング 西ヨーロッパ 10 92 (89)

バークレイズ・アフリカ 70 65 8 バークレイズ・キャピタル 3,400 1,047 225 バークレイズ・コーポレート − 英国及びアイルランド 379 369 3 − 欧州大陸 (524) (27) nm − 新市場 (232) (190) (22)

バークレイズ・ウェルス 95 75 27 インベストメント・マネジメント 31 37 (16)

アブサ 318 259 23 本社機能及びその他事業 (421) 330 nm

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 3

業績ハイライト

「経済や市場の活動が停滞しソブリン債問題が吹き荒れた第 2 四半期の中、当グループは、本上半期、収益・利益とも

に伸ばすことができました。また、英国の個人向けならびに企業向け融資を 180 億ポンド増やす一方、規制上の資産規

模の管理を継続いたしました。地理的、および事業分野別での幅広い銀行業務と堅実なリスク管理が、好業績をもたら

しました。

当グループでは、幅広い社会的責任を持つことが、経済成長と全体の繁栄を実現するカギとなると認識しています。当

グループの活動はこの責務に立脚したものであり、今後もそのことに変わりはありません。監督規制の 終的な姿が具

体化し始めることもあり、これからの期間は、銀行業界にとって極めて重要なものとなります。当グループは、お客様の

ニーズと便益をしっかり見据えつつ、お客様との対話に注力する所存です。」

グループ 高責任者、ジョン・ヴァーリー 税引前利益は、前年同期比 44%増の 39 億 4,700 万ポンド

– 保険金控除後の収益合計は、8%増の 165 億 8,100 万ポンド

– 減損費用は、32%減の 30 億 8,000 万ポンド、貸倒比率は 118 ベーシス・ポイント(2009 年通期:156 ベーシス・

ポイント)。バークレイズ・キャピタルの減損費用が大幅に減少した一方、バークレイズ・コーポレートのスペインに

おける減損費用の増加により、一定程度相殺

– 収益純額は、前年同期比 25%増の 135 億 100 万ポンド

– 営業費用は、21%増の 97 億 2,000 万ポンド。バークレイズ・キャピタル、およびバークレイズ・ウェルスの事業基

盤拡大のための投資、規制に関連した費用の増加、過年度の報酬繰延に関連する費用の増加、為替変動の悪

影響、バークレイズ・コーポレートの事業再編費用などを反映

– 収益純額の伸び率は、費用の伸び率を 4%上回る

– 株主資本利益率は、9.8%(2009 年:9.4%)、有形株主資本利益率は 12.0%(2009 年:13.0%)、リスク・アセット

に対する収益率は 1.5%(2009 年:1.0%)

当社グループの主要財務指標:

– コア Tier 1 比率は 10.0%(2009 年 12 月 31 日現在:10.0%)、Tier 1 比率は 13.2%(2009 年 12 月 31 日現在:

13.0%)

– 調整後グロス・レバレッジは 20 倍(2009 年 12 月 31 日現在:20 倍)

– グループ余剰流動性は 330 億ポンド増の 1,600 億ポンド(2009 年 12 月 31 日現在:1,270 億ポンド)

バークレイズ・キャピタルの税引前利益は 34 億ポンドと 3 倍超の増加(2009 年:10 億 4,700 万ポンド)

– 当グループ自身の信用度に関連する利益 8 億 5,100 万ポンドを含む(2009 年:8 億 9,300 万ポンドの損失)

– 当グループ自身の信用度に関連する利益を除く税引前利益は 25 億 4,900 万ポンド(2009 年:19 億 4,000 万 ポンド)

グローバル・リテール・バンキング(GRB)の税引前利益は 9 億 100 万ポンド(2009 年:8 億 4,500 万ポンド)

– 収益合計は 51 億 3,400 万ポンド(2009 年:52 億 700 万ポンド)。景気の低迷と一段のマージン縮小を 反映

– 減損費用は 15 億 1,800 万ポンド(2009 年:16 億 4,700 万ポンド)

– 収益純額は 36 億 1,600 万ポンド(2009 年:35 億 6,000 万ポンド)

アブサの税引前利益は 3 億 1,800 万ポンド(2009 年:2 億 5,900 万ポンド)。南アフリカ・ランドの平均価値が英ポン

ドに対して上昇したことが主因

バークレイズ・コーポレートは 3 億 7,700 万ポンドの損失(2009 年:1 億 5,200 万ドルの利益)

– 英国およびアイルランド事業の税引前利益は 3 億 7,900 万ポンド(2009 年:3 億 6,900 万ポンド)

– 欧州大陸および新市場における損失 7 億 5,600 万ポンド(2009 年:2 億 1,700 万ポンド)が上記利益を上回る。

スペインにおける企業向け減損費用 4 億 3,300 万ポンドの増加および新市場における事業再編費用 9,300 万

ポンドが主因

英国における個人向けおよび企業向け新規融資が上半期において 180 億ポンド増加、スタンダード・ライフ・バンク

(Standard Life Bank)買収によりさらに 70 億ポンド増加

第 2 四半期配当は 1 株当たり 1.0 ペンス、上半期合計で同 2.0 ペンス

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 4

グループ 高責任者によるレビュー

概要

2010 年上半期、当グループは、当社が経営管理に用いる戦略的フレームワークの大部分との対比において、堅調なパ

フォーマンスを達成いたしました。当グループの税引前利益は、前年同期比 44%増の 39 億ドル(調整ベースでは 22%増)、収益合計も 8%増加しました。これは、当グループが業務展開している多くの地域および市場が低迷し、特に第 2四半期においては市場センチメントが若干冷え込む中、達成したものです。

当グループの職務は、お客様にとって意味がありかつ有益なサービスと商品をご提供し、また、そこから株主に十分なリ

ターンをもたらすことにあります。上半期の株主資本利益率は 9.8%に改善しました。ただ、この水準は依然として資本コ

ストを下回るものであり、あるべき水準に達してはおりません。リスク・アセットに対する税引後のリターンは 1.5%と大幅

な改善を見せました。

リターン向上を目指す取り組みの一環として、当グループでは、リスク調整後ベースで 高のリターンをもたらす事業に

資本資源を投入するよう、細心の注意を払っています。コア Tier 1 比率は 10%を維持し、グループ余剰流動性が 1,600億ポンドに増加、加えて調整後グロス・レバレッジが Tier 1 資本の 20 倍と、当グループのバランスシートは一段と不透

明な経済の先行きにも十分対応できる体勢になっています。さらに、監督規制当局が向こう数年間に求めると思われる

より厳格な政策の変更にも、適切に対応していけると考えております。

当グループでは、預貸率を引き続き改善し、またファンズ・トランスファー・プライシング制度を通じて、長期の預金獲得に

報いる社内のインセンティブを調整しました。また、上半期中には、資本市場にて 2010 年中に満期を迎える長期資金を

大幅に上回る額の資金を調達しました。従来の政府による支援策が期限を迎えるなか、多くの銀行が資本市場にて資

金を調達する見込みということもあり、当グループは、引き続き必要な資金の調達を前倒しで進めていきます。今後、有

利な条件で資金を調達できるかどうかが銀行の業績を左右する重要な要素になると考えており、引き続き、複数の資金

調達源へのアクセス、および全般的資金調達コストの両面で優位な立場を維持できるよう、グループの運営・管理を進

めてまいります。

欧州連合の金融機関 91 行が、欧州銀行監督委員会(CEBS)の資産査定(ストレステスト)の対象となりました。CEBS が

設定した欧州 30 ヵ国の市場における特定のソブリン・ショック等を想定した景気悪化シナリオにおいても、2011 年末の

バークレイズ・グループの Tier 1 比率は 13.7%と予想されました。これは、欧州主要銀行グループを上回る水準です。

当グループは、景気悪化局面におけるマクロ経済ショック、および国債市場の価格下落を含む金融市場の環境悪化を

想定した自身のリスク・マネジメントの枠組みの一環として定期的に独自の内部資産査定を実施しています。また、英金

融サービス機構(FSA)による年次外部資産査定を受けています。社内・外部を問わず、これまでに実施された各資産査

定において、バークレイズは自己資本比率規制を十分に満たす資本基盤、ならびに拡充策を有することを示してまいり

ました。

当グループの 2010 年上半期の収益純額に対する費用の比率は 75%から 72%に改善しました。営業費用の増加を収

益純額の増加が上回ったためです。減損費用控除前の収益増は費用増におよびませんでしたが、コスト・ベースに十分

な裁量性を持たせることにより、コスト削減の柔軟性をモニターし、維持しています。これにより、収益環境に応じた自在

な支出の変更が可能となります。当グループは、市場が混乱を見せ、そして多くの同業他社が事業戦略の再構築を進め

る中、その機会を活用して事業部門のさらなる強化をキャッシュフローベースで継続してまいりました。構築費用は当該

事業部門が継続的な営業費用として負担しています。

2009 年通期の業績をお伝えした際、私は、当グループの今後の配当政策が(規制当局の姿勢が不透明なこともあり)

保守的なものにはなるが、2009 年の 1 株当たり 4.5 ペンスの見積もり配当に比較すれば前向きなものになると説明しま

した。当グループでは、第 1 四半期の業績を反映した第 1 次中間配当 1 株当たり 1 ペンスに加え、2010 年第 2 四半期

に 1 株当たり 1 ペンスの第 2 次中間配当を実施することにしました。当グループは、自らの業績に加えて規制環境の変

化をも勘案しつつ、定期的な配当政策の見直しを実施してまいります。規制環境の見通しがより明確になり、かつ、経済

環境がさらに悪化しなければ、当社の配当性向は今後上昇していくと見ています。ただし、クレジット危機発生以前に想

定していた 50%程度といったレベルまでの上昇は予想しておりません。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 5

グループ 高責任者によるレビュー

2010 年冒頭に概要をご説明した戦略的フレームワークの進展についてご説明する前に、長期的に上位 4 分の 1 に入

る株主総リターン(TSR)を目指すというグループの主要目標に一言触れたいと思います。2010 年 6 月 30 日までの

18 ヵ月間の TSR は 78%となり、当グループが上記目的のための TSR の比較対象としている英国、欧州大陸および米

国のユニバーサル銀行 11 行を含む同業グループ(TSR ピア・グループ)(注 1)の中ではトップランクに位置しています。

2010 年 6 月 30 日までの 6 ヵ月間では 12 行中 4 位で、3-5 年間では 12 行中 7 位となっています。こうした比較は、株

主の皆様にとって、 も明確で意味のある外部ベンチマークであると考えており、今後もこの手法を活用し、当グループ

の中期的なパフォーマンスをモニターしていく所存です。

2010 年の戦略的フレームワーク

私は 2010 年初頭に当グループの戦略的フレームワークをご説明する中、2010 年の業績に特に関連性が深いと考える

点を特定しました。上半期報告の当ページでは、当時、業績に特に関連性が深いと特定された分野である、責任ある市

民、財務・組織基盤の健全性、配当、事業地域・分野の多様化および収益性について振り返りたいと思います。

1. 私は、当グループが業務展開する各国で経済成長および雇用創出をもたらすという役割を担うことで責任ある企業

市民として行動すると申し上げました。当グループとしては、リターンをもたらすという株主の皆様への責務、そして

手堅く業務を執行するという規制当局に対する責務に沿った形で、これを実行したいと考えています。この点に関し

ては、当グループの英国の企業向けおよび家計向け新規融資は当上半期、180 億ポンド強増加しました。当グ

ループの全世界の従業員数は、2010 年 6 月末時点で約 14 万 7,000 人に達しています。英国内では

「MoneySkills」プログラムを通じ、経済的、社会的に恵まれない立場にある若年層を対象に、独立性を持った良好

な生活を確保するのに必要な基本的な金融スキルの取得トレーニングを提供しています。当グループでは、全市場

において責任ある銀行業務を行うことを重視しています。この点は、当グループがアフリカで実施している社会イン

フラへの投資や金融サービスへの取り組みを進めるために行っている各種スキームにも表れています。当グループ

では、長期的な潜在的成長力を持つ、持続可能な市場の構築に力を注いでいます。当グループは、景気停滞の影

響をお客様が受けられる中、できる限りお手伝いするよう努めています。これは、債務を抱えたお客様の返済条件

変更をお手伝いするという直接的な形、またあるいは、「Citizens Advice Bureau(市民助言局)」、「National Debt Line(全国負債ライン)」などを引き続き積極的に支援していくという間接的な形でも行うことが可能と考えております。

さらに、銀行委員会が安全と競争促進の観点から英国銀行市場の構造を見直すにあたって、当グループは、英国

政府と建設的に対話を進めてまいります。

2. 私は、当グループは健全な財務・組織基盤を維持するとも申し上げました。上記のパファーマンス要約で今期上半期

の財務実績を説明しています。

当グループの組織基盤は、言うまでもなく、銀行委員会の見直しの対象となります。当グループはユニバーサル・バ

ンキング・モデルを有しており、3 つの理由からこのモデルを信頼しております。第 1 は、バークレイズ内部のサービ

ス、商品および執行力の組み合わせにより、お客様のニーズに 良の形で対応できると考えている点です。今日ま

でにバークレイズが創出したものは全て、お客様の要望に直接対応したものです。第 2 に、過去 100 年間の歴史が

礎となり、厳しい環境やあらゆるショックに対し高い弾力性を持つ幅広い業務基盤を築いている点です。第 3 には、

ここ 3 年間あらゆるストレステストを切り抜けてきた当グループは、上述のユニバーサル・バンキング・モデルがリス

クを集積するものではなく、むしろリスクを分散するものであることを示している点です。これは、当グループの業務

地域および業務分野の多様性、さらに、投資銀行業務とリテール銀行業務の間の収益あるいはリスクが無相関かつ

非対照的であることをみても明らかです。当グループが金融危機の間も一貫して利益を計上してきた背景として、多

様化しつつも共存した事業分野および独自のリスク管理手法により、グループがリスク軽減を図ってきたことが挙げ

られます。2007 年 7 月の金融危機発生以降、バークレイズの税引前利益の合計額は 250 億ポンドに達しています。

欧州大陸における業務範囲の狭い銀行各行に見られる大変動から、これら銀行の厳しい環境への対応能力を確認

することは難しくありません。

注 1 同業グループ: Banco Santander、Grupo BBVA、BNP Pariba、Citigroup、Deutsche Bank、HSBC、JP Morgan Chase & Co.、Lloyds Banking Group、 RBS、 UBS、UniCredit Group の各行。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 6

グループ 高責任者によるレビュー

3. 私は先に、配当支払いおよび資本配分について述べました。当グループの戦略的フレームワークでは、その核心に

おいて、中期的成長が国際的に多様化した事業によって追求されるべきであるとしています。当グループは、過去 3年間、この目標に向けて、静かに、しかし着実に前進してきました。

地域的多様性の観点から申し上げると、当グループの 2010 年上半期の収益および利益の約 3 分の 2 は英国外で

創出されています。当グループとしては、今後も英国市場以外からの利益の割合を引き上げていくつもりです。株主

の皆様にリスク調整後のリターン増加および中期的な潜在成長力を提供する 良のプラットフォームは、このような

地域的組み合わせを持つグループによってもたらされると考えています。

4. 2010 年の戦略的フレームワークの 後の構成要素は、さらに 1 年、大幅な収益性をもたらすという要件です。2010年度上半期の業績は、通期でこれを実現するための堅固な基礎を確立した格好です。

主要目標

バークレイズの通期および中間期のレビューをいつもご覧頂いている皆さまには、2007 年に端を発したクレジット危機

以来、バークレイズが、「お客様との緊密な関係を維持すること」、「リスクを管理すること」、「戦略を推進すること」という

3つの優先事項に沿って経営を推し進めてきていることをご存知のことと思います。ここで、この各分野における当グ

ループの状況に関してご報告いたします。

1. お客様との密接な関係を維持すること

クレジット危機の中、株主の皆さまに対して利益とリターンの提供を実現できた背景には、当グループの収益パフォーマ

ンスが挙げられます。お客様には、選択肢があります。収益を牽引、維持する原動力は、当グループとの取引をしてくだ

さっているお客様との強い関係が寄与しています。上半期における当グループの業績は、事業を行っている主要国が景

気後退から脱し比較的緩やかな経済回復が進む中で生まれたものです。収益は、グループ全体では 8%の伸びで、

バークレイズ・キャピタルでは大幅な増加、バークレイズ・コーポレートでは減少、ウェルスおよびアブサではやや増加、

GRB では横ばいでした。

当グループの基礎的な収益力は、本日発表した収益純額により示されています。収益純額は 25%増でした。景気サイク

ル、そしてそれに伴って減損費用が改善した場合には、当グループが生み出している収益の規模は利益の増大につな

がると考えております。

バークレイズ・キャピタルの収益は、引き続きリーマン・ブラザーズ(の買収)による恩恵を受けています。収益純額の成

長源は、広範にわたっています。2009 年を通じて進めてきた株式業務と投資銀行業務に対する投資の効果も顕著と

なってきています。債券、外国為替、コモディティ(FICC)部門が、バークレイズ・キャピタルの 2008 年におけるトップライ

ン収益の 75%、2009 年においては 76%を占めておりますが、今後、バークレイズ・キャピタルの収益源がより多角化す

ると見ております。2010 年の上半期においては、市場シェアを減らすことなく、69%を維持しました。バークレイズ・キャピ

タルは、クライアント中心のフローモデルで事業を行っております。すべての投資銀行業務と同様、バークレイズ・キャピ

タルも景気サイクルの影響を免れるものではありませんが、バークレイズ・キャピタルは、お客様の活動そのものが業績

の決定要因となる事業を構築しています。

バークレイズ・ウェルスの上半期の収益パフォーマンスにおいては、過去数年間においてグループが同事業に対して

行った投資の効果が顕著となりました。バークレイズ・ウェルスは、現在、広範な投資プログラムを開発しており、(英国

外)での業務基盤の構築、人材、テクノロジー、インフラストラクチャーへの投資を 2010 年下半期には加速させる予定で

す。

英国リテール・バンキングの収益は概ね横ばいでしたが、スタンダード・ライフ・バンクのモーゲージ資産の買収および当

部門の住宅金融(ホーム・ファイナンス)のモーゲージ残高の好調な伸長を反映して、平均顧客資産残高は 12%の成長

となりました。上半期の英国モーゲージ市場における当部門の貸付の金額シェアは 14%でした。バークレイズの預金口

座数(除く休眠口座)は、2009 年 6 月末から 100 万口座を上回る増加で 1,410 万口座となり、平均顧客預金合計残高

は 11%の増加となりました。

バークレイカードの収益はわずかに減少しまたが、これは主に米国における規制変更の影響によるものです。しかし、全

世界におけるバークレイカードの顧客数は過去半年間で約 400,000 増の 2,160 百万人に達しており、現在の経済環境

の下で多くの顧客が無担保債務の返済を進める傾向にあるにも関わらず、合計残高はわずかな減少にとどまっていま

す。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 7

グループ 高責任者によるレビュー

西ヨーロッパ・リテール・バンキングでは収益は減少しましたが、同部門における顧客数は、2009 年の上半期末比、約

30%増の 270 万人に増加しました。南ヨーロッパの経済環境は厳しいものではありますが、同部門は、ターゲットとする

スペイン、ポルトガル、イタリアの主要 10 都市において事業規模の達成に努めております。ここでの目標は、過去 3 年

間において商品およびサービスの拡充と販売網の確立(これにより当社の平均年間収益のランレートは大幅に上昇して

います)に対して行ってきた投資を、持続可能な利益に転換することです。

バークレイズ・アフリカの上半期の業績は、着実に伸び、収益は 10%増、利益は 8%増となりました。一方で、当グルー

プの南アフリカ子会社であるアブサ・リミテッドでの利益は現地通貨ベースで 18%の増加、そしてランドが対ポンドで相対

的に強かったため、ポンド・ベースでは 41%の増加となっています。これらの 2 事業により、約 1,400 万人にのぼるお客

様を通じてアフリカ大陸を広範にカバーしております。

バークレイズ・コーポレートの英国およびアイルランド事業においては、預金ベースは着実な成長を示しており、全般的な

法人顧客基盤は依然として極めて強力です。ここでは、同部門は新市場および欧州大陸においての事業の再構築を

行っています。スペインにおける不動産および建設に対する貸倒損失の想定の大幅な引き上げに伴い、両事業とも上半

期には損失を計上しています。

お客様との密接な関係を維持するという目標の 後のポイントとして、貸出に関して述べさせていただきます。お客様へ

のコミットメントを も如実に表す方法の 1 つは、「融資」だと考えております。2009 年においては、当グループは英国経

済に対して 110 億ポンドの貸付増加を確約しましたが、結果的には 350 億ポンド増となりました。2010 年の上半期にお

いても、融資に対する需要軟化が広範に示されているにも関わらず、英国の個人向けおよび企業向け融資は 180 億ポ

ンド増加しました。

2. リスクを管理すること

バークレイズに厳密なリスク管理を望んでいるステークホルダーは、数多くいらっしゃいます。それは言うまでもなく、お客

様、取引先、債権者および株主の皆さまです。それだけではなく、当グループの経営陣、監督当局、および当グループが

業務を展開している世界各国政府も該当します。効率的なリスク管理は、融資拡大や雇用によって経済を支援し、税金

を納付し、配当を支払う当グループの機能の中心たるものです。また、景気循環の中で、財政支出が縮小し民間部門が

その代わりとなることが求められる局面で経済成長を支援しなくてはならない局面においては、着実にリスク管理を行な

う必要があります。

さて、ここでは昨今の、「如何に金融システムの安全性を高めるか」といった議論の中核をなすテーマについて述べたい

と思います。仮に銀行がリスクを取らなくなってしまったら、それは社会的に無意味なものとなってしまうでしょう。私たち

銀行の仕事は、お客様が適切なリスクを取ることを手助けすることです。それは、企業が証券取引所に上場し、新たな資

本調達を行なうリスクかもしれませんし、大学で教育を受けるため融資を受けるリスクかもしれません。

もちろん、政府、経済そして究極的には納税者が再び銀行救済のための負担を迫られることのないよう、私たちは、金融

システムの安全性を高めていくことに尽力しなければなりません。しかし、銀行が経済活動の触媒としての役割を果たす

ためには、リスクを取る必要があるという事実を見失うべきではありません。銀行のリスク・テイクの核心は、満期期間の

変換です。これは、預金者から現金を短期で預かる管理人としての役割を果たすとともに、借り手には長期で貸出消費

や投資に供することを可能にしているものです。資本、流動性および資金調達の新しい規制を設けてリスク・テイクを大

幅に抑制し、リスク・フリーの銀行を生み出せば、経済活動を促進するという重要な役割を果たすことのできない銀行に、

確実になってしまうでしょう。政府(ひいては納税者)が家計と企業へのクレジット供給者となる覚悟がないかぎり、規制改

革のゴールは、銀行をリスク・フリーの機関に変えることであってはなりません。健全で民間から資本および資金を調達

する金融システムは、あらゆる確固とした近代経済メカニズムにおいて重要な要素なのです。

一方、銀行は、経済活動の中、経済的な目的を充足するために必要な場合にのみ、新しい枠組みの範囲内でリスクを取

ることが許されるべきものだと信じています。その枠組みとは、適切に測定された資本、レバレッジおよび流動性の必要

条件、良好なブランドガバナンス、強い規制監督および目的に適合したリスク管理の実践を組み合わせたものです。

クレジット危機における当グループのリスク管理は、ユニバーサル・バンキング・モデルによって補強されてきました。こ

のモデルによって、当グループは異なる市場、地域および経済・政治サイクルにおいてリスクを多様化させることができ

ます。

銀行がその中核的な機能を安全に果たすことが可能となるのは、マクロ的およびミクロ的観点からの良識ある規制監督

によって監視されているリスク管理の存在に他なりません。この中核的な機能には、預金の安全な保管、投資アドバイス

や決済および送金サービスの提供、貸出および満期の変換、さらには負債、株式および資本市場の金融派生商品の引

き受けおよび流動化が含まれます。適切なリスク管理スキルおよびガバナンス構造があれば、こうした機能はバークレイ

ズのような単一の銀行グループでも安全に共存させることができます。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 8

グループ 高責任者によるレビュー

潜在的な銀行破たんの可能性および影響を縮小するためのさらなる手段として、再建・破たん処理計画の発展を当グ

ループは支持します。当グループは、英金融サービス機構(FSA)のパイロット・プロジェクトにも密接に関与し、この規制

を受け入れ、かつ当グループの全面的なリスク管理の枠組みの中で重要かつ適切なものと位置付けています。

銀行と金融制度の安全性を高めるために、提案、法案、規則、法令、課税および課徴金が数多く検討され導入されてい

ます。当グループとしては、 終的に導入された改革に順応することが必要だと考えます。そして、できるだけ国際的に

一貫性が保証されるよう当局とともに懸命に取り組んでいます。確固たる金融サービス産業が英国で繁栄し続けるため

には、国際的な規制についての広く公平な競争の場が重要です。国際的に同じ条件で競争できる場合にのみ繁栄はあ

りえるのです。

3. 戦略を推進すること

当グループの利益パフォーマンスは、キャッシュフローによる事業展開を可能にしており、投資コストは継続的な営業費

用として処理され、損益計算書を通じて計上されます。

バークレイズ・キャピタルは、セールス、オリジネーション、トレーディング、リサーチ部門の持続的な拡充を図っており、

市場状況に即したペースで投資を行う方針です。当グループは、コスト面での柔軟性を備えつつ、基本的なプラット

フォーム開発に対する継続的な投資を行っているにもかかわらず、クレジット市場の評価減および減損の減少というプラ

ス材料を背景に収益純額を増加させています。

バークレイズ・ウェルスでは、3 億 5,000 万ポンドに上る人材およびテクノロジーへの戦略的な投資プログラムを実行中

です。

バークレイズ・コーポレートでは、新規市場の事業再編を図っており、その一環として今年度に約 1 億ポンドの事業再編

費用の計上を予定しています。この取り組みを通じて、欧州、アフリカ、一部アジア市場における国際的レベルのキャッ

シュ、トレード、クレジット、ヘッジングの能力を備えた、強力な法人向け総合地方銀行(グローバル銀行ではない)が誕生

し、現地の大手企業およびグローバルな多国籍企業の双方に対して総合的な投資銀行商品および助言を提供できるも

のと予想しています。スペインでは、法人事業におけるクレジット状況が不動産業および建設業に対するエクスポー

ジャーを中心に悪化しています。スペイン事業は分散された世界的な貸出ポートフォリオ全体の中で、重要な部分を引き

続き占めています。スペイン経済の中期的な見通し、およびバークレイズにとって銀行市場としてのスペインの魅力につ

いては自信を持っています。

6 週間前に実施したグローバル・リテール・バンキング(GRB)の投資家向け説明会では、昨年 11 月の GRB 設立後の進

捗状況を詳細に説明しました。GRB では強力な利益成長、預貸率の改善、事業ラインの幅ではなく奥行きの重視、ネッ

ト・エクイティの創出という 4 つの重要な事業目標を設定しており、各目標に向けて順調な進捗がみられています。GRBの新経営陣は戦略の展開を通じて、既存市場における大衆消費者プラットフォームの拡充、富裕層に対するプレゼンス

の拡大、特に支店網における現地マネジャーとの対面的な関係を通じ、利用可能なあらゆるチャネルを活用した中小企

業(SME)に対する的を絞ったサービスの提供、そして、バークレイカードおよび各市場におけるリテール・バンキングの

両方を通じて提供する決済商品の拡充を目指しています。これらすべての基本となっているのは、顧客へのサービスを

あらゆる行動の中心に据えることによって、顧客との間に強力で個人的かつ永続的な関係を築き上げる必要があるとい

う信念です。当社では「人生をより良くする」というビジョンが当社の財務目標だけでなく、社会的・規制上の責任を果たす

上で役立つと考えています。

英国リテール・バンキングでは、顧客満足度のランキングが同業中 1 位となったことがプラス要因となっています。再編

された支店網を含む代替的チャネル、およびモバイル・バンキング・サービスのバークレイズ・モビ(Barclays.mobi)に対

する投資を継続しているほか、スタンダード・ライフ・バンクを成功裡に買収しました。また、プレミア顧客数の拡大に注力

しています。

バークレイカードでは、商品や地域的な分散が順調に進んでいます。現在、米国、ドイツ、北欧、南アフリカにおいて、そ

して西ヨーロッパ・リテール・バンキングを通じて南欧州において、強力で重要なカード基盤を有しており、革新的な決済

商品を開発しています。例えば、英国では 900 万枚の非接触カードのうち 800 万枚がバークレイカードもしくはバークレ

イズのデビットカードです。バークレイズの新ロイヤリティ・プログラムである「フリーダム(Freedom)」は好調なスタートを

切りました。全体で約 50 の新規決済イノベーションが初期開発の様々な段階にあり、その一部が市場に投入されると予

想されます。

西ヨーロッパ・リテール・バンキングでは、上半期に 60 の販売拠点を追加することができました。そのうち 45 拠点はイタ

リアにあります。昨年発表した CNP との生保・年金合弁事業においては好調な結果が得られており、業績は合弁事業計

画の上限に達しています。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 9

グループ 高責任者によるレビュー

バークレイズ・アフリカでは、大半の市場で確固とした地位を確保しています。アブサとは既存市場の共通顧客に関して

一段と緊密に協力し、アブサ・キャピタル、アブサ・カード、アブサ・ウェルスとはそれぞれ専門の分野で連携することで、

さらに、バークレイズ・コーポレートとはグローバルな多国籍企業の現地子会社のニーズに対応することによって、膨大

な機会の拡大が見込めます。

アブサは困難な経済環境の中でも好調な業績を上げており、バークレイズのネットワークへの統合を進めています。アブ

サは、ホールセールおよび法人顧客を対象に、 も完全な汎アフリカ銀行となるというバークレイズの目標を達成する上

で、競争力の中核的を担っています。

優先事項、目標、戦略的枠組み

年度の中間点にあたり、当グループの事業目標に向けて日々尽力している 14 万 7,000 人の従業員に感謝の意を表し

ます。2010 年度末までの当グループの優先事項および目標に変更はありません。当グループの資源を前途に横たわる

戦略・業務・規制上の機会や課題に投入することによって、顧客の皆様のニーズに対応すると同時に株主の皆様の期待

に応えることができるよう、引き続き全力を尽くす所存です。

グループ 高責任者、ジョン・ヴァーリー

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グループ財務担当取締役のレビュー

グループの業績

2010 年上半期のバークレイズ・グループの税引前利益は、39 億 4,700 万ポンドで前年同期に比べ 44%増加しました。

当グループ自身の信用度に関連する損益、買収に係る利益および債務買戻しに係る利益を除いた税引前利益は、前年

同期比の 24 億 2,500 万ポンドから 29 億 6,300 万ポンドに 22%増加しました。

保険金控除後の収益合計は、165 億 8,100 万ポンドと 8%増加しました(2009 年:153 億 1,800 万ポンド)。バークレイ

ズ・キャピタルの収益合計は、79 億 1,200 万ポンドと 30%増加しました(2009 年:60 億 8,900 万ポンド)。これはクレ

ジット市場エクスポージャーに関して損益を通じて計上された損失が 6,500 万ポンドへと大幅に減少した(2009 年:35億 700 万ポンド)こと、および当グループ自身の信用度に関連する利益 8 億 5,100 万ポンド(2009 年:8 億 9,300 万ド

ルポンドの損失)を反映しています。これらの項目を除いた 2010 年上半期のバークレイズ・キャピタルのトップライン収

益は、71 億 2,600 万ポンドと、例外的な高水準を記録した 2009 年同期に比べて 32%減少しました。また 2010 年第 2四半期のトップライン収益は、全般的な活動水準の減速が響いて 32 億 8,100 万ポンドとなり、2010 年第 1 四半期に比

べて 15%減少しました。グローバル・リテール・バンキングの収益は、経済成長の鈍化と利息収入純額の一段の減少を

反映して 51 億 3,400 万ポンドと 1%減少しました。アブサの収益は、13 億 7,900 万ポンドと 14%増加しました(2009年:12 億 1,000 万ポンド)。

貸付金、売却可能資産、およびリバース・レポ取引に係るグループ全体の減損費用は 30 億 8,000 万ポンドと 32%改善

しました(2009 年同期:45 億 5,600 万ポンド)。バークレイズ・コーポレートのスペインにおける貸付金の減損費用が 4億 3,300 万ポンド増加したにもかかわらず、全体の減損費用は減少しました。2010 年 6 月 30 日現在のグループの貸

付金に対する減損費用の比率は、2009 年通年の 156 ベーシス・ポイントから 118 ベーシス・ポイントへと改善しました。

減損費用計上後のグループの収益純額は 135 億 100 万ポンドと 25%増加しました(2009 年同期:107 億 6,200 万ポ

ンド)。特にバークレイズ・キャピタルが 76 億 300 万ポンドと 80%もの大幅な増加を遂げました(2009 年同期:42 億

1,500 万ポンド)。

この結果、グループの収益純額に対する費用の比率は 75%から 72%に改善しました。収益純益が 25%増加したのに

対し、営業費用は 97 億 2,000 万ポンドと 16 億 6,900 万ポンド(21%)増加しました。この増加のうちバークレイズ・キャ

ピタルは 10 億 3,700 万ポンドを占めました。これは営業、オリジネーション、トレーディングおよびリサーチ機能全般へ

の投資、テクノロジー、インフラ投資、および前年の報酬繰延べに係る費用増を反映しています。本社の営業費用は 1億 9,800 万ポンド増加しましたが、これは主に米国の経済制裁法へのバークレイズの遵守についてのレビュー結果に関

連した引当金に起因します。アブサの営業費用は 1 億 2,700 万ポンド増加しましたが、これは南アフリカの通貨であるラ

ンドの対ポンドの平均価値の上昇が主因です。バークレイズ・コーポレートの新市場における費用増は 9,300 万ポンドの

事業再編費用を反映しています。この結果、グループの収益に対する費用の比率は 59%に上昇しました(2009 年:

53%)。バークレイズ・キャピタルの収益に対する報酬の比率は 2009 年通年の 38%に対し 37%となりました。

事業部門別業績-グローバル・リテール・バンキング(GRB)

グローバル・リテール・バンキング(GRB)は英国リテール・バンキング、バークレイカード、西ヨーロッパ・リテール・バンキ

ングおよびバークレイズ・アフリカで構成されています。GRB の税引前利益は前年同期比で 7%増加し 9 億 100 万ポン

ドとなりました(2009 年:8 億 4,500 万ポンド)。これには英国のスタンダード・ライフ・バンク(Standard Life Bank)および

シティグループ(Citigroup)のイタリアのカード事業買収による 1 億 2,900 万ポンドの利益が含まれています。

ネット・インタレスト・マージンが 26 ベーシス・ポイント低下して 223 ベーシス・ポイントになったことと手数料が減少したこ

とが響き、事業拡大により一部は相殺されたものの、収益は 51 億 3,400 万ポンドと 1%減少しました(2009 年:52 億

700 万ポンド)。ネット・インタレスト・マージンの低下は持続的な低金利環境と預金競争を反映しています。基礎的な資

産マージンの拡大がこれを一部相殺しました。新たな社内のファンズ・トランスファー・プライシング制度(詳細は原文 84ページをご参照)は、GRB 全体の純利ざやへの影響は概ね中立的だったものの、負債マージンの上昇と資産マージンの

低下をもたらしました。

減損費用が 8%減少し、貸倒比率は 32 ベーシス・ポイント改善して 159 ベーシス・ポイントとなりました。これは GRB の

資産ミックスが比較的保守的なポジションをとり、経済状況も幾分改善したことを意味します。コストは 5%増加して 28 億

6,600 万ポンドとなりましたが(2009 年同期:27 億 3,900 万ポンド)、これは 2009 年下期と 2010 年上半期の買収の影

響、および年金費用の増加に起因します。また、2010 年上半期は確定給付型年金の 低給付の取扱の変更を受けた

1 億 4,600 万ポンドの年金クレジットの恩恵を反映しています。

英国リテール・バンキング(UKRB)の税引前利益は前年同期比で 61%増加し 5 億 400 万ポンドとなりました(2009 年:3億 1,300 万ポンド)。これにはスタンダード・ライフ・バンク(Standard Life Bank)の買収に係る利益 1 億ポンドおよび減損

費用の減少が含まれています。持続的な低金利環境を反映したマージンの低下が一部を相殺しました。マージンの低下

にもかかわらず、持続的な事業拡大により収益は 1%増加しました。新規モーゲージ貸出の平均 LTV 比率は 51%で、

保守的な貸出アプローチを持続しています。減損費用は低金利と新規事業の質の向上を反映して 14%減少しました。こ

の結果、収益純額は 6%増加して 17 億 2,400 万ポンドとなりました(2009 年:16 億 3,000 万ポンド)。上述の確定給付

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グループ財務担当取締役のレビュー

Barclays PLC – 2010 Interim Results 11

型年金の 低給付の取扱の変更に伴う UKRB の年金クレジットに関連して営業費用は 1 億 1,800 万ポンドの恩恵を受

けましたが、年金コストが前年同期比で 4,600 万ポンド増加し、これを一部相殺しました。

バークレイカードの税引前利益は前年同期比で 15%減少し 3 億 1,700 万ポンドとなりました(2009 年:3 億 7,500 万ポ

ンド)。これは米国におけるクレジットカードの説明責任、責務および開示法(Credit Card Accountability, Responsibility and Disclosure Act)に主に起因しています。収益は 3%減少して 19 億 5,800 万ポンドとなりました。減損費用も経済環

境の改善および全主要市場における不履行状況の改善を受けて減少しました。営業費用は従業員関連費用および営

業活動への投資により増加しました。

西ヨーロッパ・リテール・バンキングの税引前利益は厳しい経済状況が続くなか、前年同期比で8,200万ポンド減少し

1,000万ポンドとなりました(2009年:9,200万ポンド)。困難な環境下でも投資を持続し、シティグループのイタリアのクレ

ジットカード事業を買収して2,900万ポンドの買収に係る利益を上げました。収益は国債の利息収入の減少とマージン低

下により、手数料収入の増加がこれを一部相殺したものの12%減少しました。減損費用は不履行状況の改善、信用基

準の厳格化、回収活動の改善を反映して10%減少しました。営業費用は12%増加しました。これは支店網の拡大およ

び2009年下期のポルトガル、2010年上半期のイタリアでのクレジットカード事業の買収が主因です。

バークレイズ・アフリカの税引前利益は収益の増加と減損費用の減少を背景に前年同期比で 8%増加し 7,000 万ポンド

となりました(2009 年:6,500 万ポンド)。収益はマージンとトレーディング収益の改善によって 10%増加しました。減損

費用は経済環境と回収プロセスの改善を受けて減少しました。営業費用はインフラ投資の拡大により 12%増加しました。

4 月に合意したバークレイズ・アフリカのカストディ事業の売却は 2010 年末までに完了する見込みです。

事業部門別業績-コーポレート・アンド・インベストメント・バンキング・アンド・バークレイズ・ウェルス

バークレイズ・キャピタルの税引前利益は34億ポンドに増加しました(2009年:10億4,700万ポンド)。当グループ自身の

信用度に関連する利益を除いた税引前利益は31%増の25億4,900万ポンドとなりました。収益合計は79億1,200万ポン

ドと、30%増加しました(2009年:60億8,900万ポンド)。これは、クレジット市場エクスポージャーに関して損益を通じて計

上された損失が6,500万ポンド(2009年:35億700ポンド)に大幅に減少したことに加え、当グループ自身の信用度に関

連する利益8億5,100万ポンド(2009年:8億9,300万ポンドの損失)を反映しています。こうした項目を除くトップライン収

益は71億2,600万ポンドと、前年同期の業績が際立って堅調だったことから32%減少しました。債券、為替、およびコモ

ディティのトップライン収益は、金利とコモディティの寄与低下を受けて40%減の49億4,800万ポンドとなりました。株式お

よびプライム・サービス事業のトップライン収益は、現物株式の伸びが欧州株式デリバティブの市場活動低下で打ち消さ

れ、18%減の10億5,600万ポンドとなりました。インベストメント・バンキングの営業収益は6%減の10億1,700万ポンドで

した。

2010年第2四半期のトップライン収益は2010年第1四半期から15%減の32億8,100万ポンドとなりました。市場環境は

2010年第2四半期に厳しさを増し、活動水準の低下により債券、為替、およびコモディティ事業が第1四半期から第2四

半期にかけて16%減、インベストメント・バンキング事業は17%減となり、株式およびプライム・サービス事業の14%増を

打ち消しました。

2010年の減損費用は3億900万ポンドと大幅に減少し(2009年:18億7,400万ポンド)、収益純額は80%増の76億300万

ポンドとなりました。営業費用は33%増と、当グループ自身の信用度に関連する損益を除く収益純額の増加とほぼ一致

しました。これは当グループのセールス、オリジネーション、トレーディング、リサーチ業務の構築継続と過年度の報酬繰

延に関連する費用の増加が主因です。人件費の収益に対する比率は37%と、2009年通期の38%から低下しました。当

グループ自身の信用度に関連する利益を除くと、人件費の対収益比は42%となります。

バークレイズ・コーポレートの税引前損益は、欧州大陸と新規市場の損失が英国およびアイルランド事業の増益を相殺

し、3億7,700万ポンドの損失となりました(2009年:1億5,200万ポンドの利益)。収益合計は資金管理収益の減少と資金

調達費用の増加を反映して14%減少しました。減損費用は32%増の9億4,900万ポンドになりました。不動産と建設業に

対するエクスポージャーに関する損失深刻度の仮定の引き上げを受けスペインで4億3,300万ポンド増加したことが響き

ました。英国およびアイルランド、新規市場の事業では、減損費用が大幅に改善しました。営業費用は8%(6,100万ポン

ド)増の8億2,900万ポンドとなりましたが、これは新規市場の事業再編費用9,300万ポンドと英国のインフラ投資が確定

給付型年金の 低給付に関する処理方法の変更に起因する年金費用で一部相殺されたことを反映しています。

バークレイズ・ウェルスの税引前利益は27%増の9,500万ポンドとなりました(2009年:7,500万ポンド)。収益は22%増

の7億5,700万ポンドとなりました。これには富裕層事業の堅調な増益が寄与し、内部資金収支管理メカニズムの変更に

よる帰属可能純利息収入純額の増加を反映しています。減損費用は顧客の流動性と担保価値に対する現在の経済環

境の影響を反映して600万ポンド増加しました。営業費用は20%増となりましたが、これは主に富裕層事業の増収が人

件費とインフラ費用に及ぼした影響に加え、バークレイズ・ウェルスの戦略的投資プログラムの開始を受けたものです。

同プログラムに対する投資は2010年下期に約8,000万ポンドに増加すると予想しています。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 12

グループ財務担当取締役のレビュー

インベストメント・マネジメントの税引前利益は、主に 19.9%の株式を保有するブラックロックからの受取配当金を反映し

て 3,100 万ポンドとなりました(2009 年:3,700 万ポンド)。2010 年 6 月 30 日現在の総資産 36 億 400 万ポンド(2009年 12 月 31 日現在では 54 億 600 万ポンド)は、ブラックロックで保有する 3,756 万 7,000 株の公正価値を反映してい

ます。

事業部門別業績 – アブサ

アブサ・グループ・リミテッドが発表した税引前利益は 18%増の 56 億 1,700 万ランドとなりました(2009 年:47 億 5,700万ランド)。バークレイズの事業部門別報告では、アブサのクレジットカード事業の業績はバークレイズカードに、インベス

トメント・バンキング事業はバークレイズ・キャピタルに、ウェルス事業はバークレイズ・ウェルスに計上されています。アブ

サ・グループ・リミテッドのそれ以外の事業は、アブサ部門として報告されています。

アブサの税引前利益は、ランドが平均してポンドに対して上昇したため、23%増の 3 億 1,800 万ポンドとなりました

(2009 年:2 億 5,900 万ポンド)。為替変動の影響で、営業費用は 19%増、減損費用は 4%減となりました。ランド建て

の減損費用は経済情勢の緩和を反映して 18%改善しました。

事業部門別業績 –本社機能及びその他の事業

本社機能及びその他の事業の税引前損益は 4 億 2,100 万ポンドの損失となりました(2009 年:3 億 3,000 万ポンドの

利益)。2009 年に発生した債務消却純利益 11 億 900 万ポンドが再現されなかったこと、米国の経済制裁へのバークレ

イズの遵守についてのレビュー結果に関連する 1 億 9,400 万ポンドの引当金が減益の要因となりました。これはマネー

マーケットの混乱緩和を受けた集中管理による資金調達業務のコスト減少に加え、為替換算差額の利益を損益計算書

に組替えたことによる 2010 年の利息収入純額の増加で一部相殺されました。

貸借対照表と資本管理

株主資本

2010 年の非支配持分を含む株主資本は 29 億ポンドの税引後利益とワラントの行使に伴い 4%増の 611 億ポンドとな

りました。1 株当たり純資産価額は 412 ペンスでした(2009 年 12 月 31 日は 414 ペンス)。1 株当たり正味有形固定資

産価額はほぼ横ばいの 338 ペンスでした(2009 年 12 月 31 日は 337 ペンス)。

貸借対照表

2010 年の総資産は 2,080 億ポンド増加して 1 兆 5,870 億ポンドとなりました。主にバークレイズ・キャピタル、英国リ

テール・バンキング、バークレイズ・ウェルスの貸出および貸付金が 330 億ポンド増加しました。上半期の英国の家計向

けおよび企業向け新規貸出総額は 180 億ポンドとなり、スタンダード・ライフ・バンクの買収によってさらに 70 億ポンドが

上乗せされました。デリバティブ資産は、主要なフォワードカーブの低下を受けた金利デリバティブ資産残高の増加を主

に反映して 880 億ポンド増加しました。デリバティブ資産と負債に帰属する残高は、米国の一般会計原則に基づく場合と

同様に、同じカウンターパーティまたは当グループが現金担保を保有しているカウンターパーティの資産と負債を相殺す

ることが可能と仮定するなら、国際財務報告基準(IFRS)のもとで発表した金額を 4,610 億ポンド下回る(2009 年 12 月

31 日現在では 3,740 億ポンド下回る)ことになります。これ以外に貸借対照表上の運用資産残高、決済差額、のれんな

らびに無形固定資産を除いた調整後の総有形資産合計は 2010 年 6 月 30 日現在で 1 兆 630 億ポンドでした(2009 年

12 月 31 日現在では 9,690 億ポンド)。これに基づく、総適格 Tier1 資本に対する調整後総有形資産合計の倍率である

調整後グロス・レバレッジは 2010 年 6 月 30 日現在で 20 倍となり(2009 年 12 月 31 日現在では 20 倍)、2010 年のレ

ンジは通常のトレーディング活動の変動を反映して 20 倍~24 倍となりました。

資本管理

2010 年 6 月 30 日現在で、バーゼル II に基づく、当グループのコア Tier1 比率は 10.0%(2009 年 12 月 31 日現在で

は 10.0%)、Tier1 比率は 13.2%(2009 年 12 月 31 日現在では 13.0%)でした。2010 年上半期はリスク調整後資産が

3%増加して 3,950 億ポンドとなりました。リスク調整後資産の増加のうち、140 億ポンドが規制手法の変更、さらに 70億ポンドが為替変動によるものでした。この増加は 120 億ポンドのリスク調整後資産の管理された削減によって一部相

殺されました。2010 年 2 月のワラント行使によって 12 億ポンドの株主資本が創出され、同期間の帰属利益がさらに 23億ポンド寄与しました。ブラックロックにおける当グループの保有の公正価値の低下の影響で、コア Tier1 比率は 48ベーシス・ポイント低下しました。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 13

グループ財務担当取締役のレビュー

流動性と資金調達

当グループが保有する 2010 年 6 月 30 日現在のグループ余剰流動性は 2009 年末の 1,270 億ポンドから 330 億ポン

ド増加して 1,600 億ポンドとなりました。当グループは余剰流動性を当面、現行水準で維持すると予想しています。規制

当局によるレビュー完了後に余剰流動性の水準を見直す意向です。

当グループは引き続き無担保短期金融市場で預金を呼び込んでおり、様々な市場でさらに担保付きおよび無担保ター

ム物資金を調達しています。無担保純債務の平均期間を 低 26 ヵ月から 低 31 ヵ月に拡大しており、当グループの

余剰流動性は現在、ホールセールの満期の 1 年以上をカバーするのに十分な水準です。

当グループは上半期に引き続き複数の市場でシニア・ターム債発行による資金調達を順調に行っています(担保付き公

募発行が合計 30 億ポンド、無担保公募発行が合計 60 億ポンド)。仕組み債プログラムでは 120 億ポンド相当を調達し

ました。

配当

バークレイズでは四半期ベースでの配当発表・支払方針を採用しています。2010 年第 2 四半中間配当としては 2010年 9 月 10 日に 1 株当たり 1 ペンスを支払う予定で、これにより 2010 年上半期配当額は 1 株当たり 2 ペンスとなります。

見通し

当グループが業務を展開する市場と経済環境は引き続き不透明ですが、好調な収益創出、コスト基盤の柔軟性、リスク

管理の成果が結びついて利益とリターンを押し上げていることに満足しています。当グループの顧客との関係がこうした

業績の中核をなすものです。

7 月のトレンドは上半期とほぼ同じであり、当グループのリテール、コマーシャル、ウェルス・マネジメントの各業務も同様

に推移しています。インベストメント・バンキングの業務量は 7 月後半に増加し、底堅かった第 2 四半期のランレートと一

致しています。当グループ自身の信用度は引き続き変動が激しく、クレジットスプレッドの動きに影響を受けています。

向こう数年間に見込まれる規制変更を予想して、我々は引き続き当グループ全体の資本、レバレッジ、流動性を現行水

準に維持する意向です。

グループ財務担当取締役、 クリス・ルーカス

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 14

要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間損益計算書(未監査)

継続事業

2010 年 6 月 30 日に

終了した 上半期

2009 年 12 月 31 日に

終了した 下半期

2009 年 6 月 30 日に

終了した 上半期

注 1 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

利息収入純額 1 5,969 6,196 5,722 手数料収入純額 2 4,194 4,291 4,127 トレーディング収益純額 3 5,633 2,883 4,118 投資収益/(損失)純額 4 529 185 (129)

保険契約に基づく保険料収入純額 5 582 570 602 その他の収益 6 89 90 1,299

収益合計 16,996 14,215 15,739 保険契約に基づく保険金及び給付金純額 7 (415) (410) (421)

保険金控除後の収益合計 16,581 13,805 15,318 減損費用及びその他の信用関連引当金繰入額 8 (3,080) (3,515) (4,556)

収益純額 13,501 10,290 10,762 人件費 9 (5,812) (5,133) (4,815)

一般管理費 (3,276) (2,932) (2,629)

有形固定資産減価償却費 (408) (380) (379)

無形資産償却費 (224) (219) (228)

営業費用 9 (9,720) (8,664) (8,051)

関連会社及び合弁事業の税引後損益に対する持分 10 33 21 13 子会社、関連会社及び合弁企業の売却益 11 4 167 21 買収に係る利益 16 129 26 -

継続事業からの税引前利益 3,947 1,840 2,745 継続事業の税金 12 (1,026) (542) (532)

継続事業からの税引後利益 2,921 1,298 2,213 売却益を含む非継続事業からの税引後利益 32 - 6,652 125

当期純利益 2,921 7,950 2,338 以下に帰属するもの 非支配持分 13 490 445 450 親会社の株主 2,431 7,505 1,888

2,921 7,950 2,338 1 株当たり利益

継続事業からの基本的普通株式 1 株当たり利益 14 20.9p 7.9p 16.4p 非継続事業からの基本的普通株式 1 株当たり利益 14 - 60.8p 1.1p

20.9p 68.7p 17.5p 継続事業からの希薄化後普通株式 1 株当たり利益 14 19.7p 7.3p 16.0p 非継続事業からの希薄化後普通株式 1 株当たり利益 14 - 57.2p 1.1p

19.7p 64.5p 17.1p

1 原文 89 ページから 112 ページの注記は中間連結財務諸表の一部である。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 15

要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間包括利益計算書の概要(未監査)

2010 年 6 月 30 日に

終了した 上半期

2009 年 12 月 31 日 に終了した

下半期

2009 年 6 月 30 日 に終了した

上半期

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

当期純利益 2,921 7,950 2,338 その他の包括利益

継続事業 為替換算差額 1,054 661 (1,522) 売却可能金融資産 (1,904) 671 565 キャッシュ・フロー・ヘッジ 730 (2) 167 その他 - 20 (20) その他の包括利益の構成要素に関する税金 (259) 18 (44)

継続事業からの当期その他 の包括利益(税引後) (379) 1,368 (854) 非継続事業からの当期その他の包括利益(税引後) - 79 (137)

当期包括利益合計 2,542 9,397 1,347 以下に帰属するもの

非支配持分 662 620 568 親会社の株主 1,880 8,777 779

当期包括利益合計 2,542 9,397 1,347

1 原文 89 ページから 112 ページの注記は中間連結財務諸表の一部である。

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要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間貸借対照表の概要(未監査)

資産 2010 年

6 月 30 日現在 2009 年

12 月 31 日現在 2009 年

6 月 30 日現在

Notes1 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

現金及び中央銀行預け金 103,928 81,483 21,423 他銀行から取立中の項目 961 1,593 1,995 トレーディング・ポートフォリオ資産 167,029 151,344 153,973 公正価値で測定すると指定された金融資産 42,764 42,568 45,301 デリバティブ 17 505,210 416,815 556,045 銀行に対する貸付金 20 45,924 41,135 52,944 顧客に対する貸付金 21 448,266 420,224 411,804 売却可能金融投資 52,674 56,483 66,716 リバース・レポ取引及び借入有価証券に対する現金担保 197,050 143,431 144,978 未収還付税及び繰延税金資産 2,187 2,652 2,953 関連会社及び合弁会社に対する投資 406 422 284 のれん及び無形固定資産 8,824 8,795 9,732 有形固定資産 5,738 5,626 4,138 その他の資産 6,185 6,358 6,660 売却したグループの資産 - - 66,392

資産合計 1,587,146 1,378,929 1,545,338 負債 銀行預り金 94,304 76,446 105,776 他銀行への未決済項目 1,500 1,466 2,060 顧客預り金 360,980 322,429 319,101 トレーディング・ポートフォリオ負債 71,752 51,252 44,737 公正価値で測定すると指定された金融負債 87,229 86,202 64,521 投資契約に基づく顧客に対する負債 1,786 1,679 1,881 デリバティブ 17 486,261 403,416 534,966 発行債券 151,728 135,902 142,263 レポ取引及び貸付有価証券に対する現金担保 227,706 198,781 175,077 未払税金及び繰延税金負債 1,491 1,462 1,607 保険契約負債(ユニットリンク型負債を含む) 2,168 2,140 2,032 劣後債 23 25,929 25,816 25,269 引当金 24 807 590 481 退職給付負債 25 788 769 1,523 その他 の負債 11,644 12,101 10,745 売却したグループの負債 - - 64,612

負債合計 1,526,073 1,320,451 1,496,651

株主資本 発行済株主資本 26 3,011 2,853 2,757 株式払込剰余金 9,053 7,951 7,282 その他の剰余金 2,212 2,768 1,693 利益剰余金 36,053 33,845 26,121 控除:自己株式 (738) (140) (154)

非支配持分を除く株主持分 49,591 47,277 37,699 非支配持分 11,482 11,201 10,988

株主資本合計 61,073 58,478 48,687 負債及び株主資本合計 1,587,146 1,378,929 1,545,338

1 原文 89 ページから 112 ページの注記は中間連結財務諸表の一部である。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 17

要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間株主資本変動表(未監査)

2010 年 6 月 30 日に終了した上半期

発行済株主資本

及び株式払込 剰余金 1

その他 の剰余金 2 利益剰余金 合計

非支配 持分

株主資本 合計

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

2010 年 1 月 1 日現在の残高 10,804 2,628 33,845 47,277 11,201 58,478当期純利益 - - 2,431 2,431 490 2,921その他の包括利益 為替換算差額 - 935 - 935 119 1,054売却可能金融資産 - (1,905) - (1,905) 1 (1,904)

キャッシュ・フロー・ヘッジ - 694 - 694 36 730その他の包括利益の構成要素に関する税金 - (279) 4 (275) 16 (259)

包括利益合計 - (555) 2,435 1,880 662 2,542新規普通株式発行 1,240 - - 1,240 - 1,240従業員株式制度の下での株式発行 20 - 405 425 - 425自己株式の購入純額 - (932) - (932) - (932)

振替 - 334 (334) - - -配当金 - - (294) (294) (372) (666)

その他 - (1) (4) (5) (9) (14)

2010 年 6 月 30 日現在の残高 12,064 1,474 36,053 49,591 11,482 61,073 2009 年 12 月 31 日に終了した下半期

2009 年 7 月 1 日現在の残高 10,039 1,539 26,121 37,699 10,988 48,687当期純利益 - - 7,505 7,505 445 7,950その他の包括利益 為替換算差額 - 504 - 504 157 661売却可能金融資産 - 672 - 672 (1) 671キャッシュ・フロー・ヘッジ - 3 - 3 (5) (2)

その他 - - 20 20 - 20その他の包括利益の構成要素に関する税金 - (176) 170 (6) 24 18非継続事業からのその他の包括利益(税引後) - 70 9 79 - 79

包括利益合計 - 1,073 7,704 8,777 620 9,397新規普通株式発行 749 - - 749 - 749従業員株式制度の下での株式発行 16 - 98 114 - 114自己株式の純購入額 - (17) - (17) - (17)

振替 - 31 (31) - - -配当金 - - (113) (113) (414) (527)

買収、売却及び株式発行による非支配持分の

純減 - - - - (40) (40)

その他 - 2 66 68 47 115

2009 年 12 月 31 日現在の残高 10,804 2,628 33,845 47,277 11,201 58,478

1 発行済株主資本の内訳は注 26 に記載。 2 その他の剰余金には自己株式が含まれる。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 18

要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間株主資本変動表(未監査)

2009 年 6 月 30 日に終了した上半期

発行済株主資本

及び株式払込 剰余金 1

その他 の剰余金 2 利益剰余金 合計

非支配 持分

株主資本 合計

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

2009 年 1 月 1 日現在残高 6,138 6,272 24,208 36,618 10,793 47,411当期純利益 - - 1,888 1,888 450 2,338その他の包括利益 為替換算差額 - (1,642) - (1,642) 120 (1,522)

売却可能金融資産 - 578 - 578 (13) 565キャッシュ・フロー・ヘッジ - 191 - 191 (24) 167その他 - - (20) (20) - (20)

その他の包括利益の構成要素に関する税金 - (80) 1 (79) 35 (44)

非継続事業からのその他の包括利益(税引後) - (145) 8 (137) - (137)

包括利益合計 - (1,098) 1,877 779 568 1,347新規普通株式発行 - - - - - -従業員株式制度の下での株式発行 19 - 200 219 - 219自己株式の購入純額 - (30) - (30) - (30)

振替 - 49 (49) - - -配当金 - - - - (353) (353)

買収、売却及び株式発行による非支配持分の

純減 - - - - (42) (42)

強制転換社債の発行 3,882 (3,652) (230) - - -その他 - (2) 115 113 22 135

2009 年 6 月 30 日現在残高 10,039 1,539 26,121 37,699 10,988 48,687

包括利益合計の 25 億 4,200 万ポンド (2009 年 12 月 31 日: 93 億 9,700 万ポンド、2009 年 6 月 30 日: 13 億 4,700万ポンド) は株式資本変動表に計上されている。

1 発行済株主資本の内訳は原文注 26 に記載。 2 その他 の剰余金には自己株式が含まれる。

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 19

要約連結財務書類(未監査)

要約連結中間キャッシュフロー計算書 (未監査)

2010 年 6 月 30 日 に終了した

上半期

2009 年 12 月 31 日 に終了した

下半期

2009 年 6 月 30 日 に終了した

上半期

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

継続事業 税引前利益 3,947 1,840 2,745 非現金項目の調整 (960) 13,026 611 営業資産及び負債の変動 22,096 29,574 (4,775)

税金支払額 (728) (504) (673)

営業活動からのキャッシュ純額 24,355 43,936 (2,092)

投資活動からのキャッシュ純額 3,821 20,264 (8,376)

金融活動からのキャッシュ純額 (1,418) 719 (1,380)

非継続事業からのキャッシュ純額 - (375) (1)

現金及び現金等価物に係る為替レートの影響 2,747 (8,694) 5,830

現金及び現金等価物の純増加 29,505 55,850 (6,019)

期初の現金及び現金等価物 期首現在 114,340 58,490 64,509

期末の現金及び現金等価物 期末現在 143,845 114,340 58,490

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 20

当グループの業績の要約

下記は 2009 年 1 月 1 日以降の当グループの四半期業績です。

当グループの業績 10 年第 2

四半期 10 年第 1

四半期 09 年第 4

四半期 09 年第 3

四半期 09 年第 2

四半期 09 年第 1

四半期

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

トップライン収益 7,678 8,117 7,453 8,189 10,419 9,299 クレジット市場に関連する (損失)/利益 (115) 50 (166) (744) (1,648) (1,859)

当グループ自身の信用度に関連する利益/(損失) 953 (102) (522) (405) (1,172) 279

保険金控除後の収益合計 8,516 8,065 6,765 7,040 7,599 7,719

減損費用及びその他信用関連引当金繰入額 (1,452) (1,317) (1,612) (1,404) (1,831) (1,555)

クレジット市場に関連する評価損 -減損費用 (120) (191) (245) (254) (416) (754)

減損費用 (1,572) (1,508) (1,857) (1,658) (2,247) (2,309)

収益純額 6,944 6,557 4,908 5,382 5,352 5,410

営業費用 (4,868) (4,852) (4,482) (4,182) (3,888) (4,163)

関連会社及び合弁会社の税引後損益に対する持分 18 15 16 5 24 (11)

子会社、関連会社及び合弁会社の売却益 4 - 10 157 19 2 買収に係る利益/(損失) 29 100 26 - (1) 1

税引前利益 2,127 1,820 478 1,362 1,506 1,239

税引後利益 1,611 1,310 350 948 1,246 967

収益に対する費用の比率 57% 60% 66% 59% 51% 54% 収益純額に対する費用の比率 70% 74% 91% 78% 73% 77% 継続事業からの基本的 1 株当たり利益 11.6p 9.3p 1.1p 6.6p 9.5p 6.9p

税引前利益 2,127 1,820 478 1,362 1,506 1,239 当グループ自身の信用度に関連する (利益)/損失 (953) 102 522 405 1,172 (279)

買収に係る利益、並びに子会社、関連会社及び合弁

会社の売却益 (33) (100) (36) (157) (18) (3)

債務買戻しに係る利益 - - - (57) (1,192) -

調整後税引前利益 1,141 1,822 964 1,553 1,468 957

下記は 2009 年 1 月 1 日以降のバークレイズ・キャピタルの四半期業績に関する要約です。

バークレイズ・キャピタルの業績 10 年第 2

四半期 10 年第 1

四半期 09 年第 4

四半期 09 年第 3

四半期 09 年第 2

四半期 09 年第 1

四半期

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

債券、為替、及びコモディティ 2,253 2,695 2,711 2,714 3,883 4,344 株式及びプライム・サービス 563 493 334 545 748 538 インベストメント・バンキング 461 556 643 459 751 335 プリンシパル・インベストメント 4 101 (46) 13 (107) (3)

トップライン収益 3,281 3,845 3,642 3,731 5,275 5,214 クレジット市場に関連する (損失)/利益 (115) 50 (166) (744) (1,648) (1,859)

当グループ自身の信用度に関連する 利益/(損失) 953 (102) (522) (405) (1,172) 279

収益合計 4,119 3,793 2,954 2,582 2,455 3,634

減損費用及びその他信用関連引当金繰入額 (41) (268) (371) (346) (806) (1,068)

収益純額 4,078 3,525 2,583 2,236 1,649 2,566

営業費用 (2,154) (2,059) (1,552) (1,864) (1,529) (1,647)

関連会社及び合弁会社の税引後損益の持分 7 3 17 (3) 20 (12)

税引前利益 1,931 1,469 1,048 369 140 907 税引前利益 (当グループ自身の信用度に関連する損益を除く)

978 1,571 1,570 774 1,312 628

収益に対する費用の比率 52% 54% 53% 72% 62% 45%収益純額に対する費用の比率 53% 58% 60% 83% 93% 64%

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Barclays PLC – 2010 Interim Results 21

事業部門別の事業業績

バークレイズ・キャピタル

損益計算書情報

2010 年 6 月 30 日に

終了した 半期

2009 年 12 月 31 日に

終了した 半期

2009 年 6 月 30 日に

終了した 半期

百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

利息収入純額 357 770 828 手数料収入純額 1,516 1,454 1,547 トレーディング収益純額 5,560 3,205 3,980 投資収益/(損失)純額 479 101 (265)

その他収益/(損失) - 6 (1)

合計 7,912 5,536 6,089 減損費用及びその他の信用関連引当金繰入額 (309) (717) (1,874)

収益純額 7,603 4,819 4,215 無形固定資産の償却費を除く営業費用 (4,135) (3,333) (3,073)

無形固定資産の償却費 (78) (83) (103)

営業費用 (4,213) (3,416) (3,176)

関連会社および合弁会社の税引後利益に対する持分 10 14 8

税引前利益 3,400 1,417 1,047 税引前利益(当グループ自身の信用度に関連する損益を除く) 2,549 2,344 1,940

貸借対照表情報 銀行及び顧客に対する貸付金及び債権(償却原価により評価) £188.1bn £162.6bn £173.5bn 資産合計 £1,212.4bn £1,019.1bn £1,133.7bn 調整後グロス・レバレッジに寄与する資産 £697.6bn £618.2bn £591.1bn リスク調整後資産 £194.3bn £181.1bn £209.8bn 余剰流動性 £160bn £127bn £88bn

パフォーマンス比率 平均株主資本利益率 1 21% 11% 6% 平均有形株主資本利益率 1 22% 12% 7% 平均リスク調整後資産利益率 1 2.2% 1.0% 0.6% 貸倒率(bp) 34 80 140 収益に対する費用の比率 53% 62% 52% 収益純額に対する費用の比率 55% 71% 75% 収益純額に対する費用の比率(当グループ自身の信用度に関連する損益を除く) 62% 59% 62% 収益に対する人件費の比率 37% 41% 35% 経済的利益(損失) £1,412m £289m (£94m)

その他財務比率 平均 DVaR(95%) £57m £66m £87m 従業員 1 人あたり平均収益(千) £325 £243 £272

1 当グループ自身の信用度に関する利益(損失)を含む。

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事業部門別の事業業績

バークレイズ・キャピタル

バークレイズ・キャピタルの税引前利益は 34 億ポンドに増加しました(2009 年:10 億 4,700 万ポンド)。グループ自身の

信用度に関する損益を除くと、税引前利益は前年同期比で 31%増の 25 億 4,900 万ポンドになりました(2009 年:19 億

4,000 万ポンド)。トップライン収益は 71 億 2,600 万ポンド(2009 年:104 億 8,900 万ポンド)で、一層厳しい市場環境を

反映し、非常に好調だった前年同期を 32%下回る形となりました。グループ自身の信用度に関する 8 億 5,100 万ポンド

の利益(2009 年:8 億 9,300 万ポンドの損失)を除くと、収益純額は 32%増加して 67 億 5,200 万ポンドとなりました

(2009 年:51 億 800 万ポンド)。損益を通じて計上されるクレジット市場に関連する損失は 6,500 万ポンド(2009 年:35億 700 万ポンド)、また減損費用合計で 3 億 900 万ポンド(2009 年:18 億 7,400 万ポンド)と、共に大幅に減少しました。

収益合計の内訳 2010 年 6 月 30 日

に終了した半期 2009 年 12 月 31 日

に終了した半期 2009 年 6 月 30 日

に終了した半期 百万ポンド 百万ポンド 百万ポンド

債券、通貨、コモディティ 4,948 5,425 8,227 株式、プライム・サービス 1,056 879 1,286 インベストメント・バンキング 1,017 1,102 1,086 プリンシパル・インベストメント 105 (33) (110)

トップライン収益 7,126 7,373 10,489 収益におけるクレジット市場に関連する損益 (65) (910) (3,507)

収益合計(当グループ自身の信用度に関連する損益を除く) 7,061 6,463 6,982 当グループ自身の信用度に関連する損益 851 (927) (893)

収益合計 7,912 5,536 6,089

収益の合計は前年同期比 30%増の 79 億 1,200 万ポンドとなりました(2009 年:60 億 8,900 万ポンド)。第 2 四半期の

トップライン収益に対する厳しいトレーディング環境の影響は、収益におけるクレジット市場に関連する損益が大幅に減

少したことで、十二分に相殺されました。

債券、通貨、コモディティのトップライン収益は金利とコモディティの寄与の減少を反映し、49 億 4,800 万ポンドと前年同

期比で 40%減少しました(2009 年同期:82 億 2,700 万ポンド)。資金調達コストの上昇も、利息収入純額の減少につな

がりました。

株式とプライム・サービスのトップライン収益は前年同期比 18%減の 10 億 5,600 万ポンドとなりました(2009 年:12 億

8,600 万ポンド)。現物株式への顧客流入の改善がある程度見られたものの、欧州の株式デリバティブの市場活動の停

滞分を補えなかったことが起因しています。

アドバイザリー業務と、株式および債券の引受業務からなるインベストメント・バンキングの収益は 10 億 1,700 万ポンド

で、前年同期比で 6%減となりました(2009 年:10 億 8,600 万ポンド)。これは、第 2 四半期の市場の活動の低下の結

果です。手数料収入は、インベストメント・バンキング、債券、株式の顧客を全般的に見て、前年同期とほぼ横ばいの 15億 1,600 万ポンドとなりました(前年同期:15 億 4,700 万ポンド)。

プリンシパル・インベストメントの収益は 1 億 500 万ポンドで(2009 年:1 億 1,000 万ポンドの損失)、売却目的の資産と

公正価値で保有していた資産の売却と共に、4 億 7,900 万ポンドの投資収益純額に寄与しました(2009 年:2 億 6,500万ポンドの損失)。

減損費用は 3 億 900 万ポンドとなりました(2009 年:18 億 7,400 万ポンド)。(英文原文の)68 ページで述べているよう

に、クレジット市場に関連する減損の 3 億 1,100 万ポンドを反映しています(2009 年:11 億 7,000 万ポンド)。クレジット

市場関連以外の減損は 200 万ポンドの戻し入れでした(2009 年:7 億 400 万ポンドの費用)。

営業費用は前年同期比 33%増の 42 億 1,300 万ポンドとなりました(2009 年:31 億 7,600 万ポンド)。株式とインベスト

メント・バンキングの持続的な拡張、インフラへの投資、昨年の報酬の繰延べに関する費用の増加ならびに債務再編に

伴う事業体の連結を反映して、当グループ自身の信用度に関する損益を除く収益純額とほぼ同じとなりました。人件費

は収益合計の 37%に相当しました(2009 年通期:38%)。収益純額(当グループ自身の信用度に関連する損益を除く)

に対する費用の比率は 62%となりました(2009 年:62%)。これは、バークレイズ・キャピタルの長期的目標である 60~

65%の範囲内です。

資産合計は 19%増の 1 兆 2,120 億ポンドとなりました(2009 年 12 月 31 日現在は 1 兆 190 億ポンド)。主要な先物

カーブの低下による金利デリバティブ資産の増加、リバース・レポ取引の増加、バークレイズ・キャピタルがバークレイ

ズ・グループのために運用している余剰流動性の保有の増加を反映しました。為替変動は、資産の増加の 13%に寄与

しました。また、調整後グロス・レバレッジ資産が全体で 13%増加して 6,980 億ポンドになったことに寄与しました(2009年 12 月 31 日現在は 6,180 億ポンド)。リスク調整後資産は 7%増加して 1,940 億ポンドとなりました(2009 年 12 月

31 日現在は 1,810 億ポンド)。第 1 四半期には、主に規制の変更によって 150 億ポンド、事業展開に伴い 80 億ポンド、

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事業部門別の事業業績

Barclays PLC – 2010 Interim Results 23

外国為替の変動で 80 億ポンド増加しました。これは、第 2 四半期の事業活動の低下の影響 180 億ポンドにより、一部

相殺されています。

平均 DVaR は 3,000 万ポンド減少して 5,700 万ポンドとなりました(前年同期:8,700 万ポンド)。これは当第 2 四半期に

顧客の活動が低下したためです。2010 年 6 月 30 日現在の DVaR は 4,300 万ポンドで 1,200 万ポンド減少しました

(2009 年 12 月 31 日現在は 5,500 万ポンド)。