粒子 の物質中でのふるまい
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粒子の物質中でのふるまい
山崎祐司(神戸大)
Higgs 粒子崩壊の例
H Z⁰ Z⁰ e⁺e⁻⁺⁻
ミューオン:赤線
電子:青
反跳ジェット:青,橙
ミューオンの運動量が高く,ほとんどまっすぐ飛ぶ
→ 強い磁場中を長い距離とばす必要あり大きな検出器になる
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標準模型の粒子と相互作用
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散乱粒子の最終産物
クォークは単体では存在しない 中間子 Meson (クォーク・半クォーク対)あるいは
核子 Nucleon (陽子,中性子…) = 準安定ハドロンに崩壊
タウレプトンは短寿命 中間子あるいは荷電レプトン (e, µ) とニュートリノに崩壊
重いクォークも崩壊 ニュートリノは検出できない (準)安定な粒子 τ > 10−8 [s]
電子,光子 荷電ハドロン,中性ハドロン ミューオン (µ)
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長寿命粒子のプロフィール
粒子 組成 生成メカニズム 質量[MeV]
寿命 [s] 崩壊
e± 素粒子 直接,光から対生成 0.511 ∞
γ 素粒子 π0→γγ, 電子からの放射光 0 ∞ 荷電粒子が吸収
µ± 素粒子 直接, π±/K± 崩壊 106 2.210−6 e±νµνe 100%
π0 q, g の破砕化 , 中間子崩壊
135 8.410−17 γγ 99% γe+e− 1.2%
π± q, g の破砕化 , 中間子崩壊
138 2.210−8
(cτ ~ 10m)µνµ 99.98%
K± q, g の破砕化 , 中間子崩壊
494 1.210−8 µνµ 63.44%π±π0 20.92%
K0S q, g の破砕化 , 中間子崩
壊498 0.910−10 π+π−, π0π0
K0L 498 5.110−8 πeνe , πµνµ, 3π
p uud 破砕化,ビームから 938 ∞
n udd 破砕化,ビームから 939 886 peνe 100%
)(2
1dduu
)(
)(
ud
du
)(
)(
Kus
Ksu
混合状態dssd ,
強い相互作用によるクォークの閉じこめ
強い相互作用の結合定数は,相互作用のエネルギーが高いほど小さい(低いほど大きい)
力は距離が離れるほど強くなる
ポテンシャルエネルギーにより新たに粒子・反粒子が対生成 中間子を形成し,多粒子
のジェットとなる 破砕化( fragmentation )
とよばれる
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rr 1)(
rr ~)(
ポテンシャルエネルギーが高くなっている 中間子
中間子
クォーク・グルーオンの破砕化
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パートンが一つ放射ee → qqgハードな散乱の「3体崩壊」
次々にパートンが放出される( αS でかい)
拡大すると…
パートン間の不変質量が 1 GeV 程度になると, αS ~ 1 となり摂動計算が意味をなさなくなる→ 非摂動な束縛状態(中間子)を形成
O(√s)
O(1GeV)
粒子測定と検出器
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荷電粒子:磁場で曲げて運動量を測る
電磁相互作用をする粒子(電子,光子)
止めてシャワーを起こし,物質中に落とした
エネルギーを測る
ハドロン粒子(核子,中間子:クォー
クでできている)厚い物質で止める
ミューオン:物質を貫通させた後,磁場で曲げる
ニュートリノ,暗黒物質:見えない!(中性,弱い相互作用のみ)運動量保存から推測
粒子の崩壊パターン,崩壊元の質量の再構成から新粒子生成をとらえる
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荷電粒子の物質中でのふるまい
イオン化などによるエネルギー損失 dE/dx 平均値: Bethe-Bloch の式 ばらつき: Landau 分布 エネルギー損失測定による粒子識別
進行方向の変化 : multiple scattering 飛跡検出器の位置精度と運動量の関係 multiple scattering が運動量測定精度に与える影響
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