6. 建設機械 (1) 締固め機械 -...

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- 1 - 6. 建設機械 (1) 締固め機械 締固め機械は、道路、ダムなどの構造物の支持力を高めるために輪荷重、衝撃力、振動等 を利用して材料の空隙をできるだけ小さくし、密な状態にするものである。一方、アスファ ルト舗装の表面仕上げのように、平坦性や水密性を高めるなどの目的も兼ねて使用される。 締固め機械を締固めの原理により分類すると、次のように分けられる。 ① 主として機械の自重を利用し、ローラを転がして押し付ける(輪荷重) ・・・・・・・・ロードローラ、タイヤローラなど。 ② 突くまたは、たたく(衝撃力)・・・・・・・タンピングローラ、ランマなど。 ③ ゆすぶる(振動)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・振動ローラ、平板式振動コンパクタなど。 機種によっては、タイヤローラと振動ローラを組合わせたコンバインド型振動ローラや、 振動タンピングローラのように、複数の機能を合わせ持つものもある。 普通、ローラの大きさは質量で表される。例えば、10~12 t ローラとはバラストなしの運 転質量が 10 t で、バラストを積むと 12 t になるローラのことである。バラストとは、締固 め機械の質量を増加させるための付加物で、水及び砂などが用いられる。 1) タイヤローラ タイヤローラは、ロードローラと同じくアスファルト混合物から路盤、路床の締固めに使 用される。 タイヤローラの締固め特性として、輪荷重によるものだけではなくタイヤの空気圧と組合 わせることにより、締固め力を変化させることができる 。タイヤの接地圧がその内圧にほぼ 比例するため、タイヤの空気圧を増やして接地面積を小さくすることにより、上層の締固め 効果を上げることができる。 初期転圧や支持力の弱い粘性土などではバラストなしで空気圧も低くし、締固めが進み支 持力が増すにつれてバラストを多く積み、空気圧を上げて締固める。 写真-6.1 タイヤローラ

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Page 1: 6. 建設機械 (1) 締固め機械 - さくらのレンタルサーバkmtec01.sakura.ne.jp/tecnote/016kensetsu_kikai.pdf- 1 - 6. 建設機械 (1) 締固め機械 締固め機械は、道路、ダムなどの構造物の支持力を高めるために輪荷重、衝撃力、振動等

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6. 建設機械

(1) 締固め機械

締固め機械は、道路、ダムなどの構造物の支持力を高めるために輪荷重、衝撃力、振動等

を利用して材料の空隙をできるだけ小さくし、密な状態にするものである。一方、アスファ

ルト舗装の表面仕上げのように、平坦性や水密性を高めるなどの目的も兼ねて使用される。

締固め機械を締固めの原理により分類すると、次のように分けられる。

① 主として機械の自重を利用し、ローラを転がして押し付ける(輪荷重)

・・・・・・・・ロードローラ、タイヤローラなど。

② 突くまたは、たたく(衝撃力)・・・・・・・タンピングローラ、ランマなど。

③ ゆすぶる(振動)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・振動ローラ、平板式振動コンパクタなど。

機種によっては、タイヤローラと振動ローラを組合わせたコンバインド型振動ローラや、

振動タンピングローラのように、複数の機能を合わせ持つものもある。

普通、ローラの大きさは質量で表される。例えば、10~12 t ローラとはバラストなしの運

転質量が 10 t で、バラストを積むと 12 t になるローラのことである。バラストとは、締固

め機械の質量を増加させるための付加物で、水及び砂などが用いられる。

1) タイヤローラ

タイヤローラは、ロードローラと同じくアスファルト混合物から路盤、路床の締固めに使

用される。

タイヤローラの締固め特性として、輪荷重によるものだけではなくタイヤの空気圧と組合

わせることにより、締固め力を変化させることができる。タイヤの接地圧がその内圧にほぼ

比例するため、タイヤの空気圧を増やして接地面積を小さくすることにより、上層の締固め

効果を上げることができる。

初期転圧や支持力の弱い粘性土などではバラストなしで空気圧も低くし、締固めが進み支

持力が増すにつれてバラストを多く積み、空気圧を上げて締固める。

写真-6.1 タイヤローラ

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2) タンピングローラ

鋼板製の中空円筒(ドラム)の外周に、10~20 cm の長さの突起を 60~100 本程度植えつ

けたものである。国産では、自走式で質量 20~30 t、被けん引式で 1.5~14 t ぐらいまであ

る。

タンピングローラは、突起の先端に荷重を集中させることができるので、土塊や岩塊など

の破砕や締固めに効果があり、土工作業での重転圧に有効である。

粘性土の締固めにも効果的であるといわれているが、鋭敏比の大きい高含水比粘性土では

突起による土のこね返しによって、かえって土を軟化させることがあるので注意が必要であ

る。また、均一な粒径の砂には向かない。

写真-6.2 タンピングローラ

3) 振動ローラ

振動ローラは、車輪内においた起振機によって転圧輪を強制振動させ、自重の 1~2 倍の動

荷重で土の粒子をゆすぶって土粒子間の変形抵抗を小さくし、粒子自身の移動を容易にしな

がら自重によって締固めるものである。

適応する土質は、岩塊、単粒度の砂、礫混じり砂、砂質土などの締固めに効果があるが、

含水比の高い砂質土や鋭敏な粘性土には不適当である。

写真-6.3 振動ローラ

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4) ロードローラ

ロードローラは、道路工事のアスファルト混合物や路盤の締固め及び路床の仕上げ転圧に

多く用いられるので、この名称がつけられている。

最も一般的に使用されている締固め機械の 1 つで、鉄輪ローラとも呼ばれ 3 輪式のマカダ

ム形と 2 軸式と 3 軸式タンデム形の 2 種類がある。

写真-6.4 マカダムローラ 写真-6.5 タンデムローラ

(2) ショベル系掘削機

ショベル系掘削機とは、一般に「自走用の下部走行体とそれに対して 360°全旋回できる

上部旋回体とから成る本体に、ショベル、バックホウ、クラムシェル、ドラグライン、その

他相互に交換可能な各種の作業装置を組合わせて一体の機械(コンプリートマシン)とする

もので、掘削・積込作業を主目的とする機械」といわれ、油圧ショベル、機械式ショベルの

総称である。

1) バケット容量

バケット容量とは、バケットの内容積で平積容量、山積容量などの総称であり、機械別に

どちらで表示するかについては以下のとおりである。

山積容量で表示する機械・・・・・・・ショベル、バックホウ、

ローディングショベル

平積容量で表示する機械・・・・・・・クラムシェル

平積容量とは、バケット上縁に平らに掘削物を入

れた時の容量であり、定格山積容量とは、バックホ

ウ及びフェイスショベルの場合はバケットに土砂を

山盛りに入れ、土砂の安息角を 1:1 とし、ローディ

ングショベルの場合は 1:2 とした時の容量をいう。

図-6.1 バケット容量

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2) バックホウ

バケットを車体側に引き寄せて掘削する方式をバックホウといい、機械が設置された地盤

より低いところを掘るのに適した機械で水中掘削もできる。特に油圧式の場合、機械の質量

に見合った掘削力が得られるので、硬い土質をはじめ各土質に適用できる。

また、掘削作業において足場は、あらかじめ整地して凹凸をなくし、履帯の前下に盛土し

て機体を乗り上げた形で掘削すると、より安定が良くなり掘削時の踏ん張りがきく。

都市土木では旋回半径の小さい後方小旋回ショベルが利用される。

写真-6.4 バックホウ 写真-6.5 後方小旋回ショベル

3) クラムシェル

機械式クラムシェルは、ロープに吊り下げられたバケットを重力により落下させて土をつ

かみ取る機械で、掘削力はロープ掛数やバケットタイプによって変わり、重掘削から軽掘削

まで各種のものがある。

油圧式クラムシェルは、ある程度本体の反力を利用した掘削ができ、また、テレスコピッ

クアームで深堀かつ高揚程のものも開発されている。

図-6.2 機械式クラムシェル 写真-6.6 油圧式クラムシェル

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4) ドラグライン

ロープで保持されたバケットを旋回による遠心力を利用して遠くに放り投げ、地面に沿っ

て手前に引き寄せながら掘削するもので、機械の設置地盤より低い所を掘る機械である。水

中掘削も可能であり、河川や軟弱地の改修工事、砂利の採取、大型溝掘削などに適している。

図-6.3 ドラグライン

(3) ブルドーザ

トラクタに土砂を押す土工板(排土板、ブレードともいう)を取り付けた建設機械である。

ブルドーザは、掘削、運搬(押土)、敷均し、整地、締固め等の作業に用いられる。トラクタ

とは、けん引または押す力を利用して仕事をする自走式機械の総称である。

ダウンヒルカット工法は、ブルドーザ、スクレープドーザ、スクレーパなどを用いて傾斜

面の下り勾配を利用して地山を掘削し、運搬する工法である。

ブルドーザが適応する運搬距離は 60m以下である。

写真-6.7 ブルドーザ

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1) ドーザ

a. ストレートドーザ

左右のストレートフレームを介して土工板をトラクタの走行方向に対して直角に取付けた

最も基本的なもので、重作業に適しており大型機や湿地ブルドーザに多い。

b. アングルドーザ

Cフレームを介し、正面に押土するだけでなく進行方向の中心線に対して右、または左に

いずれも 25 度前後の角度を変えることのできる土工板を持ったもの。

c. チルトドーザ

ストレートドーザ、アングルドーザとも土工板下端の切削面が水平面に対して左右の掘削

深さを変えられるようになっており、硬い地盤の掘削や整地に用いられる。

d. Uドーザ

上から見た形状がU字形をした土工板をつけたものである。土工板のかかえる容量大きい

ので、比重の軽い大量の土砂や石炭などを処理する作業に適する。

図-6.4 ブレード取付けと機能

図-6.5 各種ドーザの例

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2) 接地圧

軟弱地におけるトラクタの走破性能を判断する目安となるもので、次式により計算される。

10)9.8(m/s接地長(cm)履帯幅(cm)2

運転質量(kg)接地圧(kPa)= 2 ××

××

湿地ブルドーザは、幅の広い三角断面の履板を用いて広い接地面積をもたせて接地圧を下

げたもので、軟弱地での作業性を改良したものである。標準の履板に比べて、軟弱地での適

応性が良く、横方向のすべり特性や転圧効果などの点で優れた面を持っている。

写真-6.8 超湿地ブルドーザ

(4)スクレープドーザ

スクレープドーザは、西独のメンク社から技術導入して国産化(昭和 37 年)したため、通

称メンクと呼ばれている。接地圧が低く、シャトル運転で、足場を乱さない、そのため軟弱

地走行に優れ、わが国の土質によく適して普及したが、近年は生産調整をしている。経済的

搬土距離は、40~250m 位である。

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(5)運搬機械

1)被牽引式スクレーパ

スクレーパは自力積込も可能であるが、プッシャを付けて積込時間を短縮する方が経済的

である。ケーブル式は、CCU(ケーブルコントロールユニット)でボウル、エプロン、エジェ

クタを操作する。昭和 50 年代に油圧式に移行した。経済的搬土距離は、60~400m 位である。

2)自走式スクレーパ

①シングルエンジンスクレーパ

燃費がよく経済的経済的搬土距離は、200~2,500m 位である。

②タンデムエンジンスクレーパ

全輪駆動なので、登坂やトラフィカビリティに優れている。プッシュ・プル仕様車で

は、2 台 1 組で積込が行え、プッシュドーザを必要としない。経済的搬土距離は、200~

1,500m 位である。

(6)敷均し機械(モータグレーダ)

工事現場での整地、道路工事における路床・路盤の

整地作業、除雪作業、路面や広場など精度の高い場所

の整形や仕上げ用として使用される。車体が大きいこ

とから小規模の作業には向かない。荒地の上をブレー

ド(直訳では刀(かたな):土工板、排土板)と呼ばれる

地ならし用器具を吊って引きずることで整地をおこな

うものがグレーダー。グレーダーを自走式としブレー

ドを前後車軸間に吊り下げたものがモータグレーダで

ある。モータグレーダの規格は、ブレードの長さで表

され、さらにフレーム構造によっても分類される。

参考文献

・ 社団法人 日本建設機械化協会 建設機械等損料表 平成 17 年度版

・ 財団法人 地域開発研究所 土木施工管理技術テキスト 土木一般編 平成 16 年 3 月

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建設機械の原動機

(1)ディーゼルエンジンとガソリンエンジン

建設機械に用いられる原動機には,エンジン(内燃機関)と電動機(モータ)があり,そ

れぞれの特性により使い分けられる。定置式の建設機械,機動性を要求されない大型機械お

よびトンネル工事等では電動機も用いられているが,一般の建設機械では,ディーゼルエン

ジンが用いられている。

建設機械では,ディーゼルエンジンがガソリンエンジンに比べて多く使用されている理由

は,①燃焼圧力が高く,頑丈に作られているので,建設機械のような苛酷な使われ方に耐え

られる構造である、②エンジン効率が高く燃料費が安いこと、である。

建設機械用ディーゼルエンジンは,機械的衝撃,振動および負荷変動などきわめて激しい

垂負荷のもとで稼働されるため,エンジンの耐久性や寿命などを考慮して,エンジン回転速

度を低く設定している。

ガソリンエンジン,ディーゼルエンジンはそれぞれ排気ガスを出すが,ガソリンエンジン

の場合は,ガスを触媒に通すことにより,NOx(窒素酸化物),HC〔炭化水素),CO(一

酸化炭素)をほぼ 100%近く取り除くことができる。しかし,ディーゼルエンジンの場合は,

触媒(後処理装置)によって排ガス中の各成分を取り除くことが難しい。

(2)油圧駆動

油圧躯動は,油圧ショベル,振動ローラなどの建設機械に用いられている。油圧駆動の特

徴は,駆動源から離れた所に自由に動力を配分できることや,運転の遠隔操作が容易にでき

ることである。しかし、油漏れの問題や、動力の伝達効率が低いなどの短所もある。

(3)電動機

電動機を原動機とする建設機械は,電力供給条件が整い移動性を要しないコンクリートプ

ラントなどには有利である。特長としては、遠隔操作が容易であること,騒音・振動が小さ

いこと,構造が簡単で故障が少ないことなどがある。

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特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(オフロード法)

平成18年4月1日に「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(以下、「オフロー

ド法」という。)が施行され、公道を走行しない特定特殊自動車に対する排出ガス規制が開

始された。

オフロード法においては、特定特殊自動車の使用者は、原則として、「基準適合表示」又は

「少数特例表示」の付いたものでなければ使用することができない。この使用規制は、搭載

されるエンジンの種類(燃料、定格出力別)に応じて、平成18年10月1日から順次開始

される。なお、これは規制が適用された後に製作される新車に対する規制であり、現在、使

われている特定特殊自動車については、引き続き使用することができる。

1.目的

オフロード法は、特定原動機及び特定特殊自動車について技術上の基準を定め、特定特殊

自動車の使用について必要な規制を行うこと等により、特定特殊自動車排出ガスの排出を抑

制し、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全することを目的と

してる。

2.対象となる特定特殊自動車の参考例

産業用 フォークリフト等

建設用 ブルドーザ、バックホウ(ホイール・クローラ型)、クローラクレーン、トラ

クタショベル(ホイール・クローラ型)、ホイールクレーン(ラフテレーンク

レーン)等

農業用 刈り取り脱穀作業用自動車、農耕用トラクタ等

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【演習問題 6.1】 (平成 20 年度 B-No.9)

建設機械の選定等に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

(1)建設機械のトラフィカビリティは,ポータブルコーンペネトロメータで測定したコーン

指数で判断される。

(2)ロードローラは,高含水比の粘性土あるいは均一な粒径の砂質土の締固め作業に適する。

(3)地盤のコーン指数が 300kN/㎡の場合,一般的な盛土の敷均し作業には,湿地ブルドー

ザを選定する。

(4)振動ローラは,一般に粘性の少ない砂利や砂質土の締固めに効果的である。

【演習問題 6.2】 (平成 20 年度 B No.5)

建設機械の最近の動向に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

(1)油圧式ショベルとしては,都市土木工事において便利な小型化が進展するとともに,後

方の旋回半径が小さい後方小旋回ショベルが増加している。

(2)振動ローラは,他の形式のローラに比較して高い締固め効果を発揮するため,近年は土

工現場及び舗装現場での利用率が高くなっている。

(3)「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」は,特定特殊自動車の排出ガスを規

制するものであり,建設工事では現場内のみで使用される建設機械に適用される。

(4)現在の油圧式ショベルやブルドーザの操作レバーは,各メーカーごとに配置や操作方式

が異なり,誤操作の危険が大きいために,操作レバーの操作方式の統一化が今後予定さ

れている。

【演習問題 6.3】 (平成 17 年度 B No.10)

ショベル系掘削機に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) ドラグラインは、機械の設置地盤より低い所を掘削する機械で、掘削半径が小さく、ブ

ームのリーチより遠い所は掘削できない。

(2) ショベルは、機械が設置された地盤より高い所を削りとるのに適した機械で、山の切り

崩しなどによく使われている。

(3) 機械式クラムシェルは、バケットをその重みで土砂に食い込ませつかみとる機械で、一

般土砂の孔掘り、ウェル等の基礎掘削などに用いられる。

(4) バックホウは、機械が設置された地盤より低い所を掘削するのに適した機械で、水中掘

削もでき、機械の質量に見合った掘削力が得られ、硬い土質をはじめ各土質に適用できる。

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【演習問題 6.4】 (平成 16 年度 B No.10)

ショベル系掘削機に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) パワーショベルは、機械のある地盤より高い地山の切取り、法面整形及び表土のはぎ取

りなどに適し、硬い土の掘削もできる。

(2) バックホウは、機械のある地盤より低い掘削、法面の切取り整形などに適し、硬い土の

掘削もできる。

(3) ドラグラインは、水中掘削や機械の位置より低い所の作業及び表土のはぎ取りなどに適

し、軟らかい土の掘削もできる。

(4) クラムシェルは、機械のある地盤より低い掘削及び水中掘削、広い範囲の浅い掘削など

に適し、硬い土の掘削及び正確な法面整形もできる。

【演習問題 6.5】 (平成 15 年度 No.4)

土工作業における掘削、運搬作業に関する次の記述のうち適当なものはどれか。

(1) ドラグラインは、主として機械設置地盤より高い部分の掘削、法面の切取り仕上げなど

に使用される。

(2) バックホウは、主として機械設置地盤より低い部分の掘削、浅い水深の水中掘削作業な

どに使用される。

(3) ブルドーザは、掘削押土に多用され、運搬距離 120 m の場合に能率を上げることができる。

(4) スクレープドーザは、土をこね返すことが多いが、運搬、まき出しができるので、砂質

土の施工に適している。

【演習問題 6.6】 (平成 15 年度 B No.5)

建設機械の規格に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) モーターグレーダは、作業装置(ブレード)の長さと、作業性を大きく左右するフレーム

構造によって表されるのが一般的である。

(2) ローラの大きさは、重量(質量)で表され、10~12 t ローラとは自重 10 t でバラストを

積むと 12 t になるローラのことである。

(3) クレーンの定格総重量とは、各ジブ長さと各作業半径に応じて許容される最大の荷重か

らフック又はグラブバケットなどのつり具を除した質量をいう。

(4) バケットの平積容量とは、バケット上縁に平らに掘削物を入れたときの容量であり、ク

ラムシェルのバケット容量はこれで表される。

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【演習問題 6.7】 (平成 15 年度 B No.10)

締固め機械に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) タイヤローラは、載荷重及び空気圧によりタイヤの接地圧を変化させることができるこ

とから、比較的種々の土質に適応でき、締固め機械としては最も多く使用されている。

(2) 振動ローラは、振動によって土の粒子を密な配列に移行させ、小さな重量で大きな効果

を得るものであり、粘性に乏しい砂利や砂質土の締固めに効果がある。

(3) ブルドーザは、締固めの作業能率が悪く施工の確実性も低いため、締固め機械として使

用することは望ましくないが、締固め機械の投入が経済的でない小規模工事や法面等に使

用される。

(4) タンピングローラは、突起の先端に荷重を集中することができるので、鋭敏比の大きい

高含水比粘性土に効果がある。

【演習問題 6.8】 (平成 19 年度 B No.5)

建設機械に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

(1)建設機械用ディーゼルエンジンは,一般の自動車用ディーゼルエンジンより大きな負荷が

作用するので,耐久性等を考慮し,自動車用エンジンより回転速度は低く設定されている。

(2)建設機械に用いられるディーゼルエンジンは,触媒の改良により,NOx,HC,COを

ほぼ 100%取り除くことができる。

(3)油圧ショベル等に用いられている油圧駆動は,駆動源から離れたところに自由に動力を配

分できるが,油漏れを起こす場合がある。

(4)トルクコンバータ付きブルドーザは,広い速度範囲で自動的,連続的に十分なけん引力を

発揮することができ,負荷変動の大きい作業に適している。

【演習問題 6.9】 (平成 17 年度 B No.5)

建設機械の原動機に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) 建設機械に用いられる原動機としては、エンジンと電動機があり、一般の建設機械では

エンジンが用いられる。

(2) ディーゼルエンジンは、排気ガスを触媒に通すことで窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭

素を取り除くことができる。

(3) 建設機械では、ディーゼルエンジンがガソリンエンジンに比べ圧倒的に多く用いられて

いる。

(4) 電動機を原動機とする建設機械は、電力供給条件が整い移動を要しない場合などには、

他の原動機に比べ有利なことが多い。

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【演習問題 6.10】 (平成 16 年度 B No.5)

建設機械に使用する原動機に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1) ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べ運転経費は安いが、出力当たりの価格

は高い。

(2) 電動機は、エンジン(内燃機関)に比べ騒音、振動が少なく、排気ガスもなく密閉運転が

可能である。

(3) 電動機は、エンジン(内燃機関)に比べ構造が簡単で故障が少ないが、故障箇所が分かり

にくい。

(4) ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べ圧縮比が低く、出力当たりのエンジン

質量は小さい。