スタートアップ立ち上げマニュアル
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How I start my business.
株式会社Loco Partners 篠塚 孝哉
©2014 株式会社Loco Partners
confidential Profile
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名前: 篠塚 孝哉(しのづかたかや) 生まれ: 1984年2月28日(ねずみ年、うるう年の前日)趣味: 読書、旅行、スポーツ色々
略歴: 2007年4月 株式会社リクルートに新卒入社、旅行カンパニーに配属。netから、首都圏大手シティホテルや、チェーンホテルの営業担当などを歴任。全国最優秀賞や、 新規事業コンテストなどの受賞歴多数。
約4年間勤め・・・一社はさみつつ、 2011年9月 株式会社Loco Partnersを創業。
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満足度の高い旅館・ホテルだけを厳選し、 どこよりもお得に、良質な旅行を体験できる、
会員制宿泊予約サービス。
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confidential これまでの推移
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月次成長率は15-20%程度、年ベースで5倍づつ伸びています。 これまでの資金調達総額は、約4.0億円ほど。
予約金額契約施設数
2013/2 Seed 6,000万円
2011/9 創業
2014/9 Series A 3.3億円2013/4
reluxローンチ
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2011 2012 2013 2014 現在
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1713
731
スタッフ職 エンジニア 営業職
メンバー推移と役割
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フェーズ1 コンサルとか 受託とか
Appとか色々
フェーズ2 relux集中
ずっと黒字経営╭( ・ㅂ・)و ̑ ̑グッ 投資!赤字!!
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ここから本編
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今日は、スタートアップの立ち上げ方を、 私なりにまとめたお話をさせていただきます。
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confidential 本日のお話し(30分)+フリーディスカッション
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#0. ビジョンとミッション(Why) #1. たたかう土俵(Where) #2. プロダクト(What) #3. フィロソフィー(Think)
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#0. ビジョンとミッション(Why) #1. たたかう土俵(Where) #2. プロダクト(What) #3. フィロソフィー(Think)
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ビジョン/ミッションとは。
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ビジョン:会社が目指す方向
ミッション:成し遂げるコト
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そもそも、必要ですか?
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ビジョン如何で、 方針の正しさ/間違い、が見えるので 私はあるべきものだと考えています。
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例)街で10席のカフェを出した。
例)IT事業で世界を豊かにする
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例)地元で10席のカフェを出し、 地域を盛り上げたい。
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これってどっちも正しいですよね。
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やることそれ自体に正しい/間違いはなく、 すべては、向かう先と照らし合わせて、 正しい/間違いが、分かるものです。
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今日の話しの前提は、 大きなビジョンを持ち、成長を追求する、ベンチャー企業向けの内容です。
※なのでこれは、10席のカフェ経営を否定するものではないです
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#0. ビジョンとミッション(Why) #1. たたかう土俵(Where) #2. プロダクト(What) #3. フィロソフィー(Think)
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たたかう土俵の選び方が、 事業の成否を決めるといっても、
過言ではなく、適切な選定が超重要。
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ビジネスの土俵ですが、 みなさん、どうやって選びますか?
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土俵の選び方
ポイントは二つだけ。
1)正しい市場 2)勝てる能力
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土俵の選び方
1)正しい市場 2)勝てる能力
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土俵の選び方
1)正しい市場とは
伸びる成熟
規模:大
規模:小
◎△
○×
伸びる成熟
規模:大
規模:小
・イメージ産業や領域
ソシャゲー、EC アドテク/CtoC スマホ、Social系 オンライン宿泊予約 IoT, 3D print...etc
生命保険 宿泊産業 婚礼市場 パソコン市場 教育領域...etc
特化型ECサイト インバウンド旅行 電子書籍系 など
床屋?雑貨屋? 着物屋?花屋? ラーメン屋? カフェ? など?
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土俵の選び方:正しい市場
1-1 伸びるの意味 要するに、世の中がどこへ向かうのか。 伸び率が高いほうが、事業を伸ばしやすい。 逆に、伸びない市場は誰がやっても伸びない。
1-2 規模:大の意味 小さな沼で釣りをするか、大きな海で釣りをするか。小さな沼で釣りをしていては、どんなに腕のある 釣り人でも、量も質も必ず少なくなる。
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土俵の選び方:正しい市場(reluxの場合)
#1.国内旅行市場全体で約22兆円の規模
#2. Internet旅行は10年で約4兆円に成長。
#3. オンライン比率はまだ20%以下。
国内旅行市場21兆円 > オンライン予約 TOTAL 4兆円 オンライン比率に、ねじれの構造がまだ残っている。
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土俵の選び方:正しい市場(reluxの場合)
訪日旅行市場は爆発的に成長中。 世界からみた日本市場は、めちゃくちゃHOTな領域。
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土俵の選び方
1)正しい市場 2)勝てる能力
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土俵の選び方
2)勝てる能力
得意
不得意
好き嫌い
◎○
△×
・自分の領域を考える
得意
不得意
好き嫌い ?
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土俵の選び方:勝てる能力
1-1 好きの意味 人は、嫌いなものではつらい時に続かない。 好きだから、どんな困難にもチャレンジができる。 修正しづらいので、最初から好きなものを選ぶべき。
1-2 得意の意味 得意であればあるほうが良いものの、 得意であることはベターだが、絶対条件ではない。 また、努力をして学び、成長すればカバーできる。
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土俵の選び方:勝てる能力(reluxの場合)
【1.好き】 経営メンバー二人:旅行が好き
篠塚:元バックパッカー、47都道府県を旅行、日本が大好き、旅館・ホテルの滞在も大好き。
【2.得意】 篠塚:リクルート旅行領域での学び・成果、プログラムできる、 泥臭いことが好き、ビジネス、胆力、負けず嫌い。 塩川:JTB、じゃらん、Travel Zoo。業界歴10年超。 社員:元銀行、元大手メーカーエンジニア、元旅行業界など。
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土俵の選び方:まとめ
1)規模が大きく、伸びる市場で、 ×
2)好きで、得意なこと。
これが、選ぶべき土俵。
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#0. ビジョンとミッション(Why) #1. たたかう土俵(Where) #2. プロダクト(What) #3. フィロソフィー(Think)
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プロダクトの作り方(括弧は弊社のケース)
土俵は決まった。(旅行予約サイト) 続いては、何をするかです。(relux)
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プロダクトの作り方
論理的に下から上に考えるか、 直感的に天からの案を採用するか。
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プロダクトの作り方
私は、論理的積み上げで思案。 その際のポイントは、以下3つだけ。
1)ニーズの引力 2)スイッチする財布 3)差別化ポイント
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【前提】 ニーズという引力には、 だれも、抵抗することができない。
1)ニーズの引力とは
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コンサート
ラジカセ
WalkmaniPod
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1)ニーズの引力とは
←ニーズ1:音楽を聴く
←ニーズ2:家で聴く
ニーズ3:持ち歩く→
ニーズ4:大量&スマート→
数百年前 1980年
ニーズ
時間軸1990年 2000年
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100%、すべてのプロダクトは、 ニーズの引力の向かう先にある事実は、 めちゃくちゃ重要な考え方です。
ここを誤解していると、 とんでもない物ができあがります。
1)ニーズの引力とは
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・スイッチする財布とは
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【前提】 予算はゼロからは絶対に生まれない。
2)スイッチする財布
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コンサート
ラジカセ
WalkmaniPod
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2)スイッチする財布
←財布1:チケット代
←ニーズ2:カセット代
ニーズ3:CD代→
ニーズ4:ダウンロード代→
数百年前 1980年
予算
時間軸1990年 2000年
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2)スイッチする財布(例:ソシャゲ)
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【質問】 他にどんな財布があると思いますか? 皆さまのプロダクトは、どの財布から、お金をいただく予定ですか?
2)スイッチする財布
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・ラクスル:印刷費という財布 ・Airbnb:宿泊費という財布 ・Uber:交通費という財布 ・Facebook:広宣費という財布 ・Cookpad:レシピ本という財布 ・bizreach:企業の採用費という財布 ・スマホ:電話、文房具、カメラというあらゆる財布 ・Square:決済手数料という財布 ・relux:宿泊手配料という財布
2)スイッチする財布:その他事例
どこからのスイッチか、事前に徹底検討すべき。 スイッチ元が小さい場合、やめたほうが良い。
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【よくある誤解】 このプロダクトはニーズがあるので、 かならず、新規でも売れるはずだ。 ↓ 元の財布がないと絶対に売れません。 (ゼロイチの財布は無いか極小)
2)スイッチする財布
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【よくある誤解】 訪日旅行市場が大きくなっているから、 旅行情報サイトで売上を一気に立てる。 ↓ 訪日旅行市場が大きくても、 情報サイトでは広告費の規模が小さい。 (市場選定の見誤り)
2)スイッチする財布
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1)ニーズの引力に向かっていて、 2)スイッチするお財布が決まれば、 3)あとは、既存サービスとの差別化。
3)差別化ポイント
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数多ある競合商品が持っていない、 自社ならではの魅力の追求。
あらゆるサービスにおいて、 競合はなんらか必ず存在するので、 バリューを出す必要がある。 (※差別化は手段であり、目的じゃない)
3)差別化ポイント
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3)差別化ポイント:たとえばライフネット生命
一般的な生保 ライフネット生命
商品 複雑で分かりづらい シンプルで分かりやすい
品揃え 大量、幅広 少量、領域特化
チャネル 対面に特化 ネットに特化
価格(※1) 高い 安い
運用体制 複雑なフロー&高コスト シンプル&超低コスト
コールセンター 低い応答率 高い応答率
保険支払い日数 1週間以上 約3日
※1:詳しくは知りませんが、多分そうっぽいという感覚です・・・ ※2:最近不調みたいですが、立ち上がり参考として・・
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3)差別化ポイント:reluxの場合
一般的な宿泊サイト reluxの場合
バリュー いつでもどこでも予約可能 発見と体験の価値
商品 大量の宿泊プラン たった一つの宿泊プラン
品揃え 大量に、幅広く 少量で、満足度特化
金額 松竹梅様々 最低価格保証
使いやすさ 大量のボタン、複雑な導線 超シンプルな導線、予約
運用体制 複雑なフロー&高コスト シンプル&超低コスト
スマホ PCベースのスマホ化 スマホに特化したUX
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プロダクトの作り方(まとめ)
私は、論理的積み上げで思案。 その際のポイントは、以下3つだけ。
1)ニーズの引力 2)スイッチする財布 3)差別化ポイント
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#0. ビジョンとミッション(Why) #1. たたかう土俵(Where) #2. プロダクト(What) #3. フィロソフィー(Think)
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フィロソフィー編 起業してから学んだ、5つの大切なこと
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意識は変えなくていいから、 行動をいますぐ変えること。
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魔法のような打ち手は無い。 改善は泥臭く、1%づつすすむ。
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採用がすべての問題を解決する。 経営陣最大のMissionは採用にある。
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選択は無価値である。 運用こそ、100倍大切である。
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まぁ、なんとかなる。
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【17-19卒の大学生へ】 スタートアップ環境に飛び込んで挑戦したい人、 久しぶりの学生インターン(有給)を募集しています。
2015年11月中のみの募集、ぜひご応募ください!
以下までどうぞ。 https://www.wantedly.com/companies/lcp/
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会社概要
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貴社内限
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篠塚 孝哉(しのづかたかや):代表取締役 1984年生まれ。東洋大学経済学部卒業後、Washington State Universityに留学。 07年 リクルート旅行カンパニーに新卒入社。じゃらんnet事業部にて、セールス企画・クライアントマーケティングなどを担当。全社の賞を数多く受賞してきた。2011年株式会社Loco Partnersを創業し、代表取締役に就任。趣味はランニング、旅行、ワイン、サッカーなど。
塩川 一樹(しおかわかずき):取締役 営業本部長 1979年生まれ。立命館大学経済学部卒業。03年 JTB, 04年 リクルート, 11年 Travel Zoo Japanと、営業一筋10年。エリア責任者、宿営業部門の責任者などを歴任し、2,000社以上の顧客と接点があり、年間200泊ちかくを泊まり歩いた。2012年7月、Loco Partnersに参画
過去、実績があるボードメンバーで構成。 篠塚以下、役割を明確に区分して事業運営をしています。
酒井 俊祐(さかいしゅんすけ):COO 経営企画室室長 1986年生まれ。東京大学法学部卒業。学生時代に人材・教育ベンチャーのスローガン立ち上げに参画し、学習塾事業のマネージャーとして2年半勤務。新卒で新生銀行に入社し、リテールマーケティング業務などに従事。2014年より株式会社Loco Partnersに参画。趣味の俳句では、高校時代に俳句コンテストで日本一に輝いたことがある。
古田 朋宏:CTO 技術部部長 1982年生まれ。慶応義塾大学理工学部卒。新卒で東証一部上場のメーカーへエンジニアとして入社。1年目から大規模な要件定義やプロジェクトに参画。その後、株式会社アンビシエイトの創業期に参画し、技術部門の立ち上げを行う。2014年、株式会社Loco PartnersにCTOとして参画。趣味はスキーとランニング。
Board Memberについて
宮下俊:CMO マーケティング部部長 1985年生まれ。横浜国立大学卒業後、07 株式会社リクルートに新卒入社。一貫して事業開発やマーケティング職に従事。3つの新規サービス開発のプロマネ、2つの新規事業の立ち上げリーダーなどを経て、2013年から立ち上げたポンパレモールでは事業責任者として組織を牽引。年間100億円以上の流通額をわずか2年で達成した。
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貴社内限
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株式会社リクルートストラテジックパートナーズ 関わり:じゃらんとの接続や、他メディアからの集客施策、営業や技術支援など プロフ:2009年リクルート(現リクルートホールディングス)へ入社。メディアテクノロジーラボにてデジタルコンテンツ事業開発に従事し事業化と共に2011年子会社を設立し、プロデューサー、経営企画室長(現職)等を歴任。2014年よりリクルートのR&D中長期戦略立案、2015年よりコーポレートベンチャーキャピタル業務も担当し、バイスプレジデントに就任。法政大学経営学部卒。
株主について
波多江 直彦 / 株式会社サイバーエージェントベンチャーズ 関わり:マーケティング支援、人の紹介、イベント開催によるフォローアップなど プロフ:2006年4月、サイバーエージェント入社。広告代理部門にて、営業、マーケ部門責任者、SEM部門責任者を歴任。2011年より新規事業開発室にてC2C事業を立ち上げ。Amebaコミュニティ部門部長を経て、C2C事業を子会社化し役員に就任。2014年10月よりサイバーエージェント・ベンチャーズに入社。慶応義塾大学法学部法律学科卒。
千葉功太郎 / 個人投資家(現職:株式会社コロプラ 取締役副社長) 関わり:人事組織やPR、また経営戦略への幅広いアドバイスや、人の紹介など プロフ:麻布中学校・高等学校を経て慶應義塾大学慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを1997年に卒業後、株式会社リクルートに入社。2000年株式会社サイバード、 2001年、KLab社(当時、Kラボラトリー)取締役に就任。2009年、馬場功淳とコロプラ社を設立。同社副社長として、東証一部上場に導く。
大塚 悦時 / 株式会社トライアムパートナーズ 関わり:マーケティング支援、人の紹介、イベント開催によるフォローアップなど プロフ:慶應義塾大学大学院理工学研究科修了/London Business School MBA取得 リクルートに入社後、インターネットビジネスの立ち上げに数多く関わり、VC部門でベンチャー投資・支援を行う。現職:トライアムパートナーズ代表取締役CIO
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貴社内限
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パートナー含め、経験豊富なキャリアのメンバーで構成されており、 言語レベル、コミュニケーション力、技術/分析力の高いチームです。
メンバーについて
©2013 株式会社Loco Partners
貴社内限
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明るくわいわいしたメンバーがお待ちしてます
Locoの門を叩いてくれる挑戦者は、いつでもお待ちしています!編集職、ライター職、マーケティング職、旅行コンシェルジュ職など、
学生ではなかなか体験できない職務をご用意しています!