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第4回ユーザの感情・感性を知る~心理学的測定~~心理学的測定~
大西 仁
ユーザの感情・感性ユーザの感情・感性購入時
自社製品を購入してもらいたいデザインが「冴えてる」•デザインが「冴えてる」•手に取ると「わくわくする」•配色が「かわいい」
ユーザの感情・感性ユーザの感情・感性購入後
製品を愛用してもらいたいより良い製品を作りたいより良い製品を作りたい•製品を使うことが「楽しい」•製品を使うと仕事が「楽しい」
感情 感性の時代感情・感性の時代
• 大量生産性能 故障しない•性能、故障しない•新たな価値としての感性‒冴えたデザイン 使って楽しい …感性工学‒感性工学
感情・感性の時代感情・感性の時代
伝統的経済学…人は完全に合理的な決定を行うを行う• 実際の経済は違う人 しばしば 合理な決定を行• 人はしばしば不合理な決定を行う。
感情・感性の時代くじA: 40%の確率で6050円当たり
感情・感性の時代
くじB: 80%の確率で3000円当たりA<BA<BくじC: 0.4%の確率で6000円当たりくじD: 0.8%の確率で3000円当たりC>DC>D
感情・感性の時代感情・感性の時代
伝統的経済学…人は完全に合理的な決定を行うを行う• 実際の経済は違う実際の人間の決定行動から経済を研究• 実際の人間の決定行動から経済を研究=行動経済学が台頭
感情の性質
感情・感性とは
授業 範囲 は
感情・感性とは
この授業の範囲では• 感情…喜怒哀楽や快・不快といった心の状態感情 喜怒哀楽や快 不快といった心の状態• 感性…対象の美しさや面白さ等の印象を感じること その能力 感じられる印象(感性情報)ること その能力 感じられる印象(感性情報)
感性(情報)の例感性(情報)の例
• 音楽や絵画から温かさ 悲しみ 美しさ等を感じとる能力感じとる能力•森の中で清々しさ感じとること•音色物理的性質が明確でない性質‒物理的性質が明確でない性質
感情が記憶に与える影響感情が記憶に与える影響
• 大きな喜びや悲しみ 驚きや恐怖など強い感情を伴う出来事感情を伴う出来事→後々まで覚えている
感情が記憶に与える影響感情が記憶に与える影響
強い感情を伴う出来事繰り返し思い出し•繰り返し思い出し•その出来事に関して考える
•記憶の定着が促進される記憶の定着が促進 れる
感情が記憶に与える影響感情が記憶に与える影響
• 感情的な刺激を検出する扁桃体記憶の定着を担う海馬•記憶の定着を担う海馬•両者の間には密接な神経経路•扁桃体が海馬を刺激 → 記憶の定着を促進
感情が思考に与える影響感情が思考に与える影響
ポジティブな感情は柔軟な発想を促進発想の転換 飛躍•発想の転換 飛躍•創造的な課題•自由連想課題
感情が思考に与える影響感情が思考に与える影響
ネガティブな感情は注意の集中を要する課題の遂行を促進課題の遂行を促進•ターゲットの探索•誤りの訂正
意思決定における感情の役割
• 感情と関連が深い前頭眼窩野を損傷した患者患者•論理、知覚、注意、記憶、学習など知的
が が能力が正常でも … 適切な行動の決定ができないできな
意思決定における感情の役割
日常の意思決定不確実な要素が複雑に絡む…不確実な要素が複雑に絡む
•感情的に好ましくない選択肢は瞬時にふるい落とす→ 選択肢を絞りこむ
身体状態が感情身体状態が感情に与える影響
• 被験者にペンを咥えさせて強制的に笑顔→感情がポジティブになる→感情がポジティブになる
身体状態が感情身体状態が感情に与える影響
複雑なパタンの図中に埋め込まれている図形を見つける課題を見つける課題[机の上に手を置く] < [机の下に手を当てる]拒否の姿勢 受容の姿勢
感情とは…感情とは…
• 感情は理性と無関係あるいは対極合理的な行動を阻害•合理的な行動を阻害
感情と認知は密接に関連•感情と認知は密接に関連•感情と理性は不可分感情と理性は不可分
感情・感性の測定
感情、感性の測定法感情、感性の測定法
• 被験者に尋ねる口頭 筆記 計算機入力‒口頭 筆記 計算機入力
•行動データ•生理データ
感情、感性の測定法感情、感性の測定法
• 自身の感情や感性について正しく答えられるか、正しく認識しているか?れるか、正しく認識しているか?
尋ね方を工夫する• 尋ね方を工夫する• 行動や生理データと突き合わせる行動や デ タ 突 合わ
評定尺度法評定尺 法
感覚量や印象の強さを「弱い」「強い」など幾つかの評価語 (カテゴリ) からなど幾つかの評価語 (カテゴリ) から選択して回答非常 ( ) ( )中程度(1)非常に弱い(2)弱い(3)中程度
(4)強い(5)非常に強い(4)強い(5)非常に強い
評定尺度法評定尺 法
一対比較法対 較法
複数の対象を感覚の大きさや好みにより序列化 尺度を構成序列化、尺度を構成•対象を2 個ずつ対にして被験者に呈示•好みや感覚の大小を比較判断•対象の対の比較判断は容易•対象の対の比較判断は容易
一対比較法対 較法
一対比較法対比較法
SD法SD法SD ti diff ti lSD = semantic differential• 対象の印象を形容詞対により評定対象の印象を形容詞対により評定•形容詞対は反意語「大き 小さ 」「快 不快」‒「大きい-小さい」「快ー不快」
•形容詞対は通常複数用意形容詞対は通常複数用意
SD法 軽い 重い
1 2 3 4 5 6 7
SD法軽
やわらかい かたい
冷たい 温かい
暗い 明るい 暗い 明るい
丸い 角ばっている
伝統的 尖鋭的
男性的 女性的 男性的 女性的
ぶっきらぼう 親しみやすい
年配者向き 若者向き
静的 動的 1 2 3 4 5 6 7
SD法軽い 重い
1 2 3 4 5 6 7
SD法 軽い 重い
やわらかい かたい 冷たい 温かい
暗い 明るい製品A● 暗い 明るい 丸い 角ばっている 伝統的 尖鋭的
男性的 女性的
製品A●製品B▲
男性的 女性的 ぶっきらぼう 親しみやすい
年配者向き 若者向き 静的 動的
1 2 3 4 5 6 71 2 3 4 5 6 7
因子分析法因子分析法
• 多数の形容詞対…データを縮訳デ タを縮訳• 多数の変数を少数の因子で少数の因子で説明
因子分析法因子分析法高速処理因子が• 機能と感性の2
因子の値で変機能 容量が十分
因子の値で変数の値は近似できる 感性
おしゃれ
手になじむできる
変数
手になじむ
因子負荷量 変数因子負荷量
因子分析法
• 10種類の形容詞対• 10種類の形容詞対で評価3因子を抽出• 3因子を抽出
因子負荷量→因子負荷量
因子分析法因子分析法
• 10種類の形容詞• 10種類の形容詞対で評価3因子を抽出• 3因子を抽出因子負荷量→因子負荷量
因子分析法因子分析法
重厚性重厚性
• 10種類の形容詞• 10種類の形容詞対で評価3因子を抽出• 3因子を抽出因子負荷量→因子負荷量
因子分析法因子分析法
• 10種類の形容詞• 10種類の形容詞対で評価3因子を抽出• 3因子を抽出因子負荷量→因子負荷量
因子分析法因子分析法
親近性• 10種類の形容詞 親近性• 10種類の形容詞対で評価3因子を抽出• 3因子を抽出因子負荷量→因子負荷量
因子分析法因子分析法重厚 親近 斬新
• 各製品の各因子の値子の値因子得点→
まとめまとめ
• 感情・感性の性質感情と理性は密接に関連‒感情と理性は密接に関連
• 感情・感性の測定法‒評定尺度法 一対比較法SD法(プロフィール、因子分析法)法( ィ 、因子分析法)