4恒星の進化と終末の概略 - 京都大学masaru.shibata/2016.05.11.pdf2016/05/11  ·...

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4 恒星の進化と終末の概略 恒星の定義:核融合反応を起こしている星 基本的には、温度が約1千万度を超えると、水素 核燃焼が始まる。水素の核燃焼反応経路は、 いろいろあるが、詳細を無視すれば、 4H He +2e + +2ν 光(熱, 26 MeV水素の核燃焼を起こしている恒星は主系列星木星は太陽の0.1%の質量だが、組成は主に水素 とヘリウムで太陽と大きく違うわけではない。 しかし核融合反応を起こさない どのような場合に核融合反応が起きるのか?

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Page 1: 4恒星の進化と終末の概略 - 京都大学masaru.shibata/2016.05.11.pdf2016/05/11  · 4恒星の進化と終末の概略 • 恒星の定義:核融合反応を起こしている星

4    恒星の進化と終末の概略

•  恒星の定義:核融合反応を起こしている星•  基本的には、温度が約1千万度を超えると、水素核燃焼が始まる。水素の核燃焼反応経路は、  いろいろあるが、詳細を無視すれば、

4H → He +  2e+ +  2ν +  光(熱, 26 MeV)•  水素の核燃焼を起こしている恒星は“主系列星”•  木星は太陽の0.1%の質量だが、組成は主に水素とヘリウムで太陽と大きく違うわけではない。 しかし核融合反応を起こさない

•  どのような場合に核融合反応が起きるのか?

Page 2: 4恒星の進化と終末の概略 - 京都大学masaru.shibata/2016.05.11.pdf2016/05/11  · 4恒星の進化と終末の概略 • 恒星の定義:核融合反応を起こしている星

恒星とガス惑星

• 恒星は表面からの放射量と核融合による中心でのエネルギー生成量がつりあっている

• ガス惑星も表面から放射し冷え、現在の状態に至ったと考えられる。どうやって平衡状態を保っているのか?つまり圧力源は?

Ls: 表面からの放射光度Lc: 中心のエネルギー生成率

定常な星 Ls = Lc

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L⊙ ≈ 4πσ sR⊙2Ts

4 = 3.84×1026 J/s

U =M⊙

mH×3kBT2

×2 ∵H+,e−( ) ≈ 5×1041 T107K

!

"#

$

%& J

∴τ =UL⊙

≈ 4.1×107 yr

cf. W=GM⊙

2

R⊙≈ 3.8×1041 J ~ U

M⊙ = 2×1030 kg, R⊙=7×105 km( )

もしも熱源がなかったら…

太陽光度

太陽のもつ内部エネルギー

約4千万年で冷え切って、潰れてしまう(ケルビン・ヘルムホルツ時間と呼ばれる)

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恒星の形成

分子雲

放射冷却⇒収縮

やがて中心が十分に密になり核が出来る。

? 放射冷却⇒収縮、温度上昇

全てが恒星になるわけではない(例、木星)

ρ ≈10−20 g/cm3

T ≈10 K

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星の圧力源:密度が原子核密度以下の場合

• 3つの主要な源1.  ガス圧2.  輻射圧3.  電子の縮退圧

P = Γ−1( )ρε =kTρ 1+µe

−1( )mu

: µe

P = 13aT 4

P = P ρ( )→32/3π 4/3!2

5memu5/3µe

5/3ρ5/3 ρ <<106 g/cm3

31/3π 2/3!c4mu

4/3µe4/3ρ4/3 ρ >>106 g/cm3

$

%

&&

'

&&

•  太陽程度の質量の恒星は、ガス圧が主体。•  質量が軽いと、電子の縮退圧が効いてくる。•  質量が重いと、輻射圧が効いてくる。

1電子当たりのバリオン数

温度はフェルミエネルギーよりも低いと仮定

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太陽といえども電子の縮退圧が結構効く

Pdeg

Pgas

=1

kT 1+µe−1( )

32/3π 4/3!2

5memu2/3µe

5/3ρ2/3 ≈ 0.1 T

107 K

#

$%

&

'(

−1ρ

102 g/cm3

#

$%

&

'(

2/3

電子は非相対論的

木星は、中心温度が約15000Kで       中心密度が40g/cm3。 明らかに縮退圧が優っている

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ガス圧で支えている場合

dPdr

= −GMρr2

, P ≈ 1.875ρkBTm

⇒PcR

~ GMρR2

ρ= M4πR3 / 3

~ MR3

$

%&

'

()

⇒ Pc ~GM 2/3ρ 4/3

⇒ Tc ~ GM2/3ρ1/3mkB

m は原子質量定数

太陽:M=2×1033 g、平均密度=1.4 g/cm3

m=1.66×10-24 g⇒ Tc~1千万度

温度が同じならば、質量が大きい星の方が密度が低い

簡単のため水素とヘリウムプラズマを仮定すると

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ガス圧で支えている星の収縮による圧力と密度の関係

2 /3 4 /3~cP GM ρ圧力

密度

P ∝ ρ4/3

温度も上昇

質量:大

温度が約1千万度になれば、収縮が止まり核融合開始

重い星はより低い密度で1千万度に到達

2 /3 1/3

~cB

GM mTkρ

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ガス圧で支えている星の収縮による圧力と密度の関係

2 /3 4 /3~cP GM ρ圧力

密度

P ∝ ρ4/3

温度も上昇

質量:大

重い星はより低い密度で1千万度に到達  à  核融合

2 /3 1/3

~cB

GM mTkρ

縮退圧 P ∝ ρ5/3

核融合反応できない

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恒星質量の下限のまとめ

• 質量が十分に大きくない場合、温度が十分に上がるまで収縮する前に縮退圧が効いてしまう à  1千万度まで温度が上がらず、核融合反応が起こらない

⇒縮退圧で自己重力を支える星=褐色矮星になる。

質量の閾値=太陽の0.08倍

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最小恒星質量の近似的導出

Pdeg = Pgas ⇒ 32/3π 4/3!2

5memu5/3µe

5/3ρ5/3 =

1+µe−1( )kBTρmu

, µe−1 ≈ 0.875

⇒ ρ2/3 =5memu

2/3 1+µe−1( )kBT

32/3π 4/3!2µe

5/3

dPdr

= −GMρr2

⇒PcR

~GMρcR2

: Pc ≈ 2×1+µe

−1( )ρckBTcmu

= 2×1+µe

−1( )ρkBTcmu

α

Pc ~GMρcR

=GM 2/3ρ 4/3α4π3

!

"#

$

%&

1/3

∵ρ= M4πR3 / 3

!

"#

$

%&

⇒ kBTc ~GM 2/3ρ1/3mu

2 1+µe−1( )

4π3

!

"#

$

%&

1/3

=GM 2/3mu2 1+µe

−1( )4π3α!

"#

$

%&

1/3 5memu2/3 1+µe

−1( )kBTc32/3π 4/3!2

µe5/3

!

"

##

$

%

&&

1/2

⇒M ~ kBTc( )3/4 23/231/2π!3/2 1+µe

−1( )3/4

53/4G3/2mu2me

3/4

3α4π!

"#

$

%&

1/2

µe−5/4 Note : !c

G= 2.176×10−5g

=18πα( )

1/21+µe( )

3/4

53/4 muµe( )2

kBTcmec

2

!

"##

$

%&&

3/4!cG

!

"#

$

%&

3/2

≈ 0.12M⊙

Tc107 K

!

"#

$

%&

3/4α6!

"#

$

%&

1/2

プランク質量

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恒星質量の上限

• ガス圧と輻射圧の比は

• ガス圧で支えられた星の釣り合いは

Pgas

Prad

=1.875ρkBT /m

aT 4 / 3=

45ρkB8amT 3

dPdr

= −GMρr2

⇒PcR

~GMρcR2

ρc =αρ= αM4πR3 / 3

#

$%

&

'(

⇒ Pc ~α 4π / 3( )1/3GM 2/3ρ 4/3

Pgas = Prad ⇒ Pc ~α 4π / 3( )1/3GM 2/3 45kBα / 8am( )

−4/3Tc

4

Pc = 2Prad ⇒ 2a / 3 ~α 4π / 3( )1/3GM 2/3 45kBα / 8am( )

−4/3

⇒M ~ 3α / 4πa 2 / 3G( )3/2

45kB / 8m( )2=143M⊙

α54#

$%

&

'(

1/2

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ゆえ、重い恒星は、輻射圧で支えられるようになる

• 1バリオン当たりの輻射のエントロピーは熱力学第一法則より

d aT 4

n

!

"#

$

%&= −

13aT 4d 1

n!

"#$

%&+Tds⇒ sγ =

4amT 3

sγ = const⇒ T ∝ρ1/3

P = 13aT 4 ∝ρ 4/3

重い恒星は強い自己の重力を支えるために圧力を増やす必要があり激しく核融合 → 対流が発生。その結果、星全体がよくかき混ざり、一様化。

Γ=4/3なので中立安定 à  不安定化しやすい

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M > 0.08M⊙      の星は恒星となり水素の核融合反応を開始する

主に水素 水素核燃焼

ヘリウム

水素を燃やしながら、中心にヘリウムを増やす    期間=約100億年(Msun/M)2.5

(ヘリウムは徐々に増える)

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水素のある割合が核融合反応を終えると

水素が燃えなくなり、中心のヘリウムが冷える⇒ 収縮する ⇒ 2通りの可能性

1 ヘリウムが核燃焼を開始(中心温度1億度で開始)2 収縮しながら縮退圧がガス圧を上回る⇒白色矮星

1の場合、ヘリウムを燃やすには十分な質量が必要

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白色矮星:死んだ星(恒星以外)

球状星団M4

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      の星はヘリウムの  核融合反応を開始する

水素 ヘリウム核燃焼

炭素、酸素

ヘリウムを燃やしながら、中心に炭素・酸素を増やす

M > 0.5M⊙

反応: 3He → C、  C + He → O

質量数8に安定な元素が存在しないため、2He反応なし

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ヘリウム核融合反応を終えると…

中心の炭素・酸素が冷える⇒ 収縮する⇒ 2通りの可能性

1 炭素・酸素が核燃焼を開始(中心温度6億度で開始)2 収縮しながら縮退圧がガス圧を上回る⇒白色矮星

1の場合、炭素・酸素を燃やすには、十分な質量が必要

HHe

C+O

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      の星は炭素・酸素の  核融合反応を開始する

炭素、酸素核燃焼

M > 8M⊙

HHe

ここから先は縮退を起こすことなく、次々と核燃焼が進む

HHe

最終的に鉄まで進む(鉄は全原子核中、最も結合エネルギーが大きい)

C+O

Ne、MgSi、S Fe

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原子核の1核子当たりの結合エネルギー

鉄が最も束縛が強い

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鉄中心核の形成後

  核融合反応は起こらない

⇒冷える一方

⇒鉄の中心核は収縮を始める

⇒密度と温度が上がる

⇒存在する光のエネルギーが上昇、電子の縮退圧も上昇

⇒光は鉄の一部を破壊し、電子は原子核に吸われる

縮退圧や輻射圧が減り、Γ<4/3となり重力崩壊を始める

Fe + 13He + 4nHe+ 2H 2H + e n +

γ

ν−

→ +

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重力崩壊から超新星爆発へ

鉄のコア

半径:約2000km質量:約1.5倍太陽質量

衝撃波

原始中性子星

爆発

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超新星残骸(カニ星雲)

超新星 = 重い恒星の進化の最後に爆発して発生する。多くの場合、中心に中性子星が残される

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白色矮星

•  電子の縮退圧で重力を支える恒星の残骸

•  質量が大きい場合は、Γ=4/3になっている。

P = P ρ( )→32/3π 4/3!2

5memu5/3µe

5/3ρ5/3 ρ <<106 g/cm3

21/3π 2/3!c4mu

4/3µe4/3ρ4/3 ρ >>106 g/cm3

"

#

$$

%

$$

M = 2.7477 KG

&

'(

)

*+

3/2

= 2.7477 31/3π 2/3!c4mu

4/3µe4/3G

&

'((

)

*++

3/2

=1.46M⊙

µe2

&

'(

)

*+

−2

質量が小さい場合

質量が大きい場合

これが白色矮星の質量上限を与え、Chandrasekhar質量と呼ばれる。この質量を超えた白色矮星は重力崩壊し、暴走核燃焼型超新星爆発を起こすか、中性子星になる。

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白色矮星の質量と半径の関係

P = KρΓ :Γ =1+ 1n

& dPdr

= −GM (r)ρr2

ρ = ρcθn , r = aξ ⇒ d

2θdξ 2

+2ξdθdξ

= −θ n

Here, a = K (n+1)4πGρc

1−1/n ⇒ R = aξe where θ (ξe ) = 0

Then, M ∝ R(3−n)/(1−n) ∝ρc(3−n)/2n

•  白色矮星の場合、3/2 < n < 3  → 質量が増えると半径は減少•  頻度の高い白色矮星の質量は太陽の約0.6-0.7倍  → この場合の半径が1万km程度

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中性子星• 核子同士の反発力により自己重力を支える星。 • 中性子の縮退圧は主たる圧力ではない

P = P ρ( )→31/3π 2/3!c

4mu4/3µe

4/3Gρ4/3 ρ <~ 1014 g/cm3

KρΓ ρ >~ 1014 g/cm3 Γ = 2.5~3.5

#

$%

&%

dPdr

= −GMρr2

⇒PcR

~GMρcR2

⇒ Pc ~GMρcR

=4π3Gα−1ρc

2R2

⇒ KρcΓ ~ 4π

3Gα−1ρc

2R2

⇒ R ~ 3αK4πG)

*+

,

-.

1/2

ρcΓ−2( )/2

R = 3M4πρ!

"#

$

%&

1/3

=13.3km M1.4M⊙

!

"##

$

%&&

1/3ρ

2.8×1014 g/cm3

!

"#

$

%&

−1/3

半径が中心密度や質量に弱く依存

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中性子星の観測

•  多くの場合、電波観測で周期的な信号を捉え、 発見する。1969年にBell女史が最初に発見。

•  安定に自転している→一定の周期で電波を放射•  周期は0.1—1 秒のものが多く、最速で1.4ミリ秒•  なぜ中性子星か?回転角速度が速いから。星なので遠心力<自己重力が必要。また星なので、太陽質量程度と想定。半径は小さくてはならない。

Ω2 <GMR3

⇒ R < GMΩ2

"

#$

%

&'

1/3

=GMP2

4π 2

!

"#

$

%&

1/3

= 320 km MM sun

!

"##

$

%&&

1/3P

0.1 s!

"#

$

%&

2/3

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ニュートン重力の適用限界

R = 3M4πρ!

"#

$

%&

1/3

=13.3km M1.4M⊙

!

"##

$

%&&

1/3ρ

2.8×1014g/cm3

!

"#

$

%&

−1/3

⇒GMc2R

= 0.155 M1.4M⊙

!

"##

$

%&&

2/3ρ

2.8×1014g/cm3

!

"#

$

%&

1/3

コンパクトさが0.1を超えている→ 一般相対論的効果が重要

一般相対論では、中性子星の質量が太陽質量の約3倍を超えると存在できないことが示される。