2020 - fps-net · ライフプランを考えるきっかけとして、また生活設計の見直...
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LIFE PLAN & PENSION DATA & GUIDE
生活設計・年金データ ガイド生活設計・年金データ ガイド
2020年版
&
本体700円定価: +税
ISBN978-4-86254-256-4
C2033 ¥700E
9784862542564
1922033007001
日常生活にひそむさまざまなリスク/万一の備えはいくら必要?
働き方によって保障も変わる/病気に対する備えは大丈夫?
病気や事故が一番の不安/医療保障に対する不安
教育費は1,000万円以上/教育費がかさむのは40歳代後半から50歳代前半
結婚費用総額は500万円以上!?/親・親族の援助は欠かせない?
「人生最大の買い物」、マイホーム/借入金は3,000万円?
要介護(要支援)認定者数は650万人以上/平均介護期間は4年7か月!
遺産の4割以上は分割が難しい不動産/遺産分割での争いが増加?
2040年には、65歳以上が人口の3分の1以上に/人生85年時代?
9割近くの人が公的年金を頼りに…/年金だけではゆとりがない!
ゆとりある生活のためには36.1万円必要/老後も働いて、不足分の穴埋めを
多くの人が不安感!/企業年金の実施状況
老後は余暇活動と仕事で!/しかし、一人暮らしも…
■万一の必要保障額はどれくらい? ………………………2
■女性の保障はどれだけ必要?………………………………4
■独身・20歳代のための保障 ………………………………6
■教育資金の準備 ………………………………………………8
■結婚にかかる費用は? …………………………………… 10
■マイホームの夢、実現させたい! ……………………… 12
■増加する要介護者と、介護する側の現状……………… 14
■相続対策は他人事ではありません …………………… 16
■高齢社会から超高齢社会へ……………………………… 18
■公的年金だけで大丈夫? ………………………………… 20
■第二の人生を豊かに過ごすためには ………………… 22
■退職金制度も激変の時代!……………………………… 24
■自助努力で豊かな第二の人生…………………………… 26
用語解説 ………………………………………………………… 28
1
2
3
4
5
6
7
8
1
2
3
4
5
生活設計編
年金編
世界に類を見ないペースで高齢化が進むわが国。老後は必ず
やってきますが、公的年金、健康保険などの先行きが不透明な
時代、自分のライフプランは自分でしっかりと考えることが
必要です。
本書は、「生活設計編」で結婚や子どもの教育費、住宅購入費な
どの目安となる数値を紹介し、「年金編」では、老後生活の現状
や今後の見通しなどを図表やグラフで説明しています。
ライフプランを考えるきっかけとして、また生活設計の見直
しや、豊かな生きがいのある老後生活を送るための参考とし
て、ぜひお役立てください。
はじめに
※原則として2019年12月現在で公表されているデータを収録しています。※四捨五入、概数表示、総数には不詳を含む等の理由により、合計と内訳の計が一致しない、あるいは内訳の計が100.0%にならない場合があります。
■独身・20歳代のための保障3
病気や事故が一番の不安 独身の人が、生活上で一番不安に感じているのは「病気や事故にあうこと」で、男女とも半数以上の人が不安であると回答しています。20歳代のけがや病気に対する不安の内容をみると「家族に肉体的・精神的負担をかける」ことのほか、「長期の入院で医療費がかさむ」といった経済的な面についても男女とも高い割合となっています。
医療保障に対する不安 20歳代の人のうち、「医療保障に対して充足感がない」という回答は男性で53.6%、女性で46.2%と、男性の方がより強く現在の医療保障では不十分だと考えているようです。 今後の医療保障については「準備意向あり」と答えた人が男性84.9%、女性は86.3%を占めています。若者世代でも、医療保障ニーズは高いといえるでしょう。
医療保障に対する「今後の準備意向がある」人の割合は、30歳代では男性71.6%・女性84.3%、40歳代では男性72.5%・女性74.7%、さらに50歳代でも男女ともに60%を超えるなど、各年代を通じて高いことが分かります(生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」)。
情報るすまるとく
生活設計■3生活設計・年金 データ&ガイド
84.9準備意向あり
86.3準備意向あり
23.9
11.7
57.6
いずれは準備
61.4
いずれは準備
すぐにでも準備
4.14.14.1
すぐにでも準備
数年以内には準備
20.8
数年以内には準備
準備意向なし
11.7
準備意向なしわからない わからない
%単位
DATA4 医療保障に対する20歳代の準備意向
3.43.43.43.4 2.02.0
男性 女性
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
13.4
32.8
14.5
32.8
38.0
15.6
28.1
12.0
39.2充足感あり
46.2充足感なし
どちらかといえば足りている
わからないどちらかといえば足りない
十分足りているまったく足りない
53.6充足感なし
34.4充足感あり
十分足りている
わからないどちらかといえば足りない
まったく足りない
どちらかといえば足りている
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
%単位
DATA3 医療保障に対する20歳代の充足感
「医療保障は公的保障よりも自助努力で準備したい」とする人は、20歳代では男性48.8%、女性46.7%で、男性の方が自助努力 志 向 が 高くな っ て い ま す
(同 調 査 に よる)。
eyK ポイント6.36.3 6.56.5
男性 女性
男性 女性
0
10
20
30
40
50
60
長期の入院で医療費がかさむ
家族に肉体的・精神的負担を
かける
後遺症や障害が残る
三大疾病にかかる
障害等により就労不能となる
不慮の事故にあう
現在の準備では費用が
まかなえない
治療の長期化で収入が
途絶える
DATA けがや病気に対する20歳代の不安の内容2%単位
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
41.2
52.649.754.9
39.541.6
48.6
37.0
50.3
32.832.8 33.336.4
43.941.0
49.1
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
男性 女性
0
10
20
30
40
50
60
自分が病気や事故にあうこと
自分の介護が必要となること
老後の生活が経済的に苦しくなること
年をとって体の自由がきかなくなり、病気がちになること
自分の不慮の死により家族の者に
負担をかけること
特にない
DATA 未婚者が感じている生活上の不安項目(自分自身に関するもの)1%単位
51.855.9
31.134.1
22.3
12.1
注 : 複数回答。「家族に関する不安」「その他」を除いています。
注 : 複数回答。主な上位項目を抜粋。
36.3
44.1
9.7
32.136.6
25.5
6 7
■教育資金の準備4
教育費は1,000万円以上 子どもの才能や個性を十分に伸ばしたいと思うのは、当然の親心です。 しかしながら、幼稚園から大学までの教育費は、試算によるとオール国公立で自宅通学の場合でも1人1,000万円以上になります。 子どもの教育資金の準備開始時期は、「子どもの誕生時」または「幼稚園・保育園入園前」という回答が約6割を占めています。
教育費がかさむのは40歳代後半から50歳代前半 子どもの進学等に備えて、およそ4人に1人が月平均1~2万円の貯蓄等をしています。 また、1か月あたりの教育関係費を世帯主の年代別にみると、50~54歳で約5万8千円、45~49歳で約4万7千円の負担額となっています。住宅ローン返済など、ほかの出費と重なる年代だけに、先の予測が立てやすい教育費については早めに準備したいものです。
子どもの教育資金準備の選択肢のひとつとしてこども保険があります。こども保険は貯蓄型の保険で、子どもの進学時期に合わせて保険金を受け取ることができる保険商品です。こども保険は教育資金を計画的に準備できるうえ、親に万一のことがあった場合に保険料の払い込みが免除されたり育英年金が支払われたりする保険としてのメリットもあります。
情報るすまるとく
生活設計■4生活設計・年金 データ&ガイド
総務省「2018年 家計調査 家計収支編(詳細結果表)」
注① : 「教育関係費」は、授業料等の「教育費」に「給食費」「制服代」「定期代」「学習用机」「仕送り金」などを加えたものです。 ② : 対象は 、二人以上の世帯のうち勤労者世帯です。
円単位
DATA4 世帯主の年齢階級別にみた教育関係費(1か月あたり/勤労者世帯)
1か月あたりの消 費 支 出 に 占め る 教 育 関 係費 の 割 合 は、50歳代前半が16.0%で 最 も高く、40歳代後半 が13.7%で続いています。
eyK ポ イ ント
34歳以下
35~39
40~44
45~49
50~54
55~59
60~64
65~69
70歳以上
19,81719,81719,817
30,33230,33230,332
3,4163,4163,416
1,6241,6241,624
33,37233,37233,372
10,11910,11910,119
47,18247,18247,182
0 20,00010,000 30,000 40,000 50,000 60,000
平均 29,183円10,99610,99610,996
57,54857,54857,548
DATA3 教育資金の準備額(1か月あたり/サラリーマン世帯)%単位
エフピー教育出版「平成30年 サラリーマン世帯生活意識調査」
0 20 40 60 80 100
5,000円未満 5,000~1万円未満 1~2万円未満 2~3万円
未満3~5万円
未満5万円
以上貯蓄等は(まだ)
していない
21.0 26.2 12.6 7.2 7.5 17.67.8
エフピー教育出版「平成30年 サラリーマン世帯生活意識調査」
誕生時 45.0小学校1~3年
4.9
中学生以降
4.0
%単位
DATA2 教育資金の準備開始時期(サラリーマン世帯)
幼稚園・保育園入園前
15.9
その他
21.9
小学校入学前
6.0
小学校4~6年 2.4
0 20 40 60 80 100
67.1158.4 146.5146.5 137.2137.2
291.0
注 : 大学の「公立」は国立大学に自宅から4年間通学した場合、「私立」は私立大学文系で4年間および医歯系で6年間下宿した場合です。
0
200
400
600
800
1,000
3,000
公立 私立
幼稚園(3年間)
小学校(6年間)
中学校(3年間)
高等学校/全日制(3年間)
大学(4~6年間)
幼稚園から高校までは、文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」大学は、日本政策金融公庫「平成30年度 教育費負担の実態調査結果」、文部科学省「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果」「文部科学省令」、
(独)日本学生支援機構「平成28年度 学生生活調査結果」(大学昼間部)をもとにエフピー教育出版試算
DATA 幼稚園から大学までの教育費1万円単位
192.8192.8192.8
959.2959.2959.2
421.9国立/自宅
私立医歯系/下宿
私立文系/下宿
977.9977.9
527.9527.9
2,965.92,965.9
8 9
■増加する要介護者と、介護する側の現状7
要介護(要支援)認定者数は650万人以上 平成31年4月時点での要介護(要支援)認定者数は約659万人で、平成12年の介護保険制度の開始から19年間で、約3倍(約441万人増)となっています。生活全般に介護が必要な
「要介護5」の人は、60万人を超えています。 また、介護の担い手である家族、特に女性の負担が大きいようで、同居している主な介護者のおよそ3人に2人が女性です。続柄でみると配偶者、子、子の配偶者がそのほとんどを占めています。
高齢者の3.7%が入院、11.5%が外来受診平均介護期間は4年7か月! 介護・看護のために前職を辞めた人の数は女性が多く、直近では男性は年間約2.4万人、女性は約7.5万人となっています。また、実際の介護期間は平均で4年7か月となっており、長期化傾向にあります。
介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)のうち、一時費用(住宅改造や介護用ベッドの購入など一時的にかかった費用)は平均69万円となっています。要介護度別にみると、「要介護3」が93万円で最も高くなっています(生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」)。
情報るすまるとく
生活設計■7生活設計・年金 データ&ガイド
DATA 介護期間4
6.4 7.4 12.6 14.5 14.5 28.3 14.5
1.70 20 40 60 80 100
6か月未満
6か月~1年未満
1~2年未満
2~3年未満
3~4年未満
4~10年未満
10年以上
不明
(公財)生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
%単位
注 : 過去3年間に、高齢で要介護状態(寝たきりや認知症など)になった家族や親族の介護経験がある人に、介護を始めてからの期間(介護中の場合は経過期間)を尋ねたものです。
4年7か月平均
DATA 介護・看護のために前職を辞めた人の数の推移3千人単位
総務省「平成29年 就業構造基本調査」
25.2
65.7
26.9 23.7
72.176.4
63.8
75.1
17.424.0
平成24年10月~25年9月
25年10月~26年9月
26年10月~27年9月
27年10月~28年9月
28年10月~29年9月
男性 女性
0
20
40
60
80
100
%単位
主な介護者の続柄と同別居の状況2DATA
厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査の概況」
不詳15.2 配偶者
25.2
子21.8
子の配偶者9.7
その他の親族1.3
父母 0.6
同居58.7
(男性34.0)(女性66.0)別居の家族等
12.2
事業者13.0
その他1.0
DATA 要介護(要支援)認定者数の推移1万人単位
平成12年4月 15年4月 18年4月 24年4月21年4月
要介護5要介護4要介護3要介護2要介護1
要支援2要支援1要支援
0
100
200
300
400
600
700
500
厚生労働省「介護保険事業状況報告(暫定)」
制度改正に伴う認定区分変更
132.6
92.6
92.7
86.9
80.4
60.2
348.4
218.2
434.8469.0
533.0
659.4
113.9
eyK ポイント
要介護(要支援)認定者のうち、65歳以上の人は約646万人(平成31年4月現在)。65歳以上の約5.5人に1人は、要介護(要支援)認定者ということになります。
27年4月 29年4月 30年4月 31年4月28年4月
621.5 633.1 643.7607.7
14 15
ゆとりある生活のためには36.1万円必要
老後の生活について「心配である」という回答がおよそ8割となっています。 また、老後の日常生活費として夫婦で最低でも月額22.1万円が必要という意識調査の結果が出ています。さらに、ゆとりある老後生活を送るためには、14万円の上乗せが必要と考えられており、合計は36.1万円になります。
老後も働いて、不足分の穴埋めを
高齢者世帯の平均所得は年間334.9万円(月額約27.9万円)で、うち公的年金は204.5万円(月額約17.0万円)となっています。高齢夫婦無職世帯では、食料費が約6.5万円、教養娯楽費が約2.4万円など、月額24万円近くの生活費がかかっており、公的年金だけでは厳しい現実がうかがえます。 働いて公的年金の不足分を穴埋めしている場合も多く、稼働所得は高齢者世帯平均で年間85.1万円(月額約7.1万円)となっています。
■第二の人生を豊かに過ごすためには3
生活設計・年金 データ&ガイド 年 金■3
サラリーマンが60歳以上で定年退職した場合には、①各種健康保険加入者の被扶養者となる、②任意継続被保険者※となる、③国民健康保険に加入する、④特例退職被保険者※となる、等の中から退職者本人が選択することになります。
情報るすまるとく
※ 用語解説p.28
総務省「2018年 家計調査 家計収支編(詳細結果表)」注① : 世帯主が60歳以上の世帯は単身世帯を含みます。 ② : 「高齢夫婦無職世帯」とは、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦1組のみで無職の世帯です。
高齢者世帯の消費支出(1か月あたり)円単位
4DATA
消費支出 食料 住居 光熱・水道 家具・家事用品 被服および履物 保健医療 交通・通信 教育 教養娯楽 その他の消費支出
世帯主が60歳以上の世帯 高齢夫婦無職世帯
235,61565,31913,62519,905
9,3856,171
15,18128,071
224,23953,717
223,86260,20216,30619,160
8,6746,727
12,68527,652
72022,62549,110
eyK ポイント
同 調 査 に よ ると 、 高 齢 夫 婦無職世帯の1か月 あ た り 実 収入 の 平 均 は222,834円です。
DATA3 高齢者世帯の平均所得金額(年間)と所得構成
厚生労働省「平成30年 国民生活基礎調査」
334.9万円
1世帯あたり平均
公的年金・恩給以外の社会保障給付金
万円(%)単位
稼働所得
仕送り・企業年金・個人年金等・その他の所得
財産所得
85.1(25.4)
204.5(61.1)
26.7 (8.0)
2.6(0.8)
16.1 (4.8)
公的年金・恩給
注 : 「高齢者世帯」とは、65歳以上の人のみで構成するか、またはこれに18歳未満の未婚の人が加わった世帯です。
DATA 必要と考える老後の生活費(夫婦2人・1か月あたり)2万円単位
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
老後の最低日常生活費 老後のゆとりのための上乗せ額
総 数
20~29歳
30~39
40~49
50~59
60~69
22.1 14.0
21.5
22.2
21.9
22.7 14.2
12.722.2
14.3
14.7
14.6
0 10 20 30 40
36.9
34.9
36.9
36.2
36.1ゆとりある老後生活費
36.2
金融広報中央委員会「令和元年 家計の金融行動に関する世論調査」注 : 対象は二人以上の世帯です。
40.3
40.9
心配していない
18.3
DATA 老後の生活についての考え方1%単位無回答 0.5
老後の生活が心配である
81.2
多少心配である
非常に心配である
22 23
かけがえのない人生を 自分らしく よりよく生きるtakarazukashakyo.life.coocan.jp/documents/web238.pdfかけがえのない人生を 自分らしく よりよく生きる
ノートをとる学生は授業を理解しているのか?repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/387/1/0130...6 ノートをとる学生は授業を理解しているのか?