20080908 bo sapporo - 北海道大学...2008/09/08  · ro2h →(分解生成物) (rh + r・=...

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2008/09/08 2008/09/08 光触媒化学特論・第 光触媒化学特論・第 13 13 1 1 光触媒化学特論 光触媒化学特論 光触媒がわかれば化学がわかる 光触媒がわかれば化学がわかる 化学がわかれば光触媒がわかる 化学がわかれば光触媒がわかる 大学院環境科学院・環境物質科学専攻 大学院環境科学院・環境物質科学専攻 開講科目 開講科目 2008 2008 年度前期・毎週 年度前期・毎週 曜日第 曜日第 1 1 校時( 校時( 08:45 08:45 10:15 10:15 研究院講堂 研究院講堂 A803 A803 5 5 1 1 日から) 日から) 大谷文章 大谷文章 (おおたにぶんしょう) (おおたにぶんしょう) ・阿部竜・天野史章 ・阿部竜・天野史章 001 001 - - 0021 0021 札幌市北区北 札幌市北区北 21 21 条西 条西 10 10 丁目 丁目 北海道大学・触媒化学研究センター 北海道大学・触媒化学研究センター 011 011 - - 706 706 - - 9132 9132 (ダイヤルイン)・ (ダイヤルイン)・ 011 011 - - 706 706 - - 9133 9133 (ファクシミリ) (ファクシミリ) [email protected] [email protected] http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/ http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/ 北大 北大 大谷研 大谷研 検索 検索 光触媒 光触媒 研究室 研究室 検索 検索

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  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 11

    光触媒化学特論光触媒化学特論

    光触媒がわかれば化学がわかる光触媒がわかれば化学がわかる

    化学がわかれば光触媒がわかる化学がわかれば光触媒がわかる

    大学院環境科学院・環境物質科学専攻大学院環境科学院・環境物質科学専攻 開講科目開講科目

    20082008年度前期・毎週年度前期・毎週木木曜日第曜日第11校時(校時(08:4508:45──10:1510:15))

    研究院講堂研究院講堂→→A803A803((55月月11日から)日から)

    大谷文章大谷文章(おおたにぶんしょう)(おおたにぶんしょう)・阿部竜・天野史章・阿部竜・天野史章001001--0021 0021 札幌市北区北札幌市北区北2121条西条西1010丁目丁目 北海道大学・触媒化学研究センター北海道大学・触媒化学研究センター

    011011--706706--91329132(ダイヤルイン)・(ダイヤルイン)・011011--706706--91339133(ファクシミリ)(ファクシミリ)

    [email protected]@cat.hokudai.ac.jp・・http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/

    北大北大 大谷研大谷研 検索検索 光触媒光触媒 研究室研究室 検索検索

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 22

    講義の目標講義の目標

    ■■光触媒のトピックスを中心にして先端的な研究内容から説き光触媒のトピックスを中心にして先端的な研究内容から説き起こして起こして基礎的な化学基礎的な化学あるいはあるいは実験化学研究の技術実験化学研究の技術などになどに掘り下げていく掘り下げていく

    ■■光触媒光触媒反応の諸現象のほとんどを反応の諸現象のほとんどを化学的に解釈化学的に解釈できることをできることを理解し,化学の研究法を適用して説明する理解し,化学の研究法を適用して説明する

    ■■化学研究の基礎化学研究の基礎を学ぶことを通じて光触媒の研究を理解し,を学ぶことを通じて光触媒の研究を理解し,さらにさらに応用展開できる応用展開できることを知ることを知る

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 33

    講義予定講義予定

    (1)(1) 44月月1717日日 光触媒とは光触媒とは ──光触媒入門光触媒入門──

    (2)(2) 44月月2424日日 光光と物質の相互作用と物質の相互作用

    (3)(3) 55月月11日日 分子と固体の電子構造と光吸収分子と固体の電子構造と光吸収

    (4)(4) 55月月88日日 固体の光吸収と固体の光吸収と電子と正孔の反応電子と正孔の反応

    (5)(5) 55月月1515日日 吸着と電子吸着と電子//正孔の反応正孔の反応

    (6)(6) 55月月2222日日 酸化チタン酸化チタン光触媒とその構造光触媒とその構造

    55月月2929日日 (修士論文中間発表会のため休講)(修士論文中間発表会のため休講)

    (7)(7) 66月月55日日 酸化チタンの結晶構造酸化チタンの結晶構造

    (8)(8) 66月月1212日日 光触媒の物性と特性の解析光触媒の物性と特性の解析

    (9)(9) 66月月1919日日 光触媒反応光触媒反応の実用化のための考え方の実用化のための考え方

    (10)(10) 66月月2626日日 (阿部准教授)(阿部准教授)光触媒反応による水の分解光触媒反応による水の分解

    (11)(11) 77月月33日日 光触媒の物性と光触媒活性の制御光触媒の物性と光触媒活性の制御((11))

    77月月1010日日 (教員全員が出張のため休講)(教員全員が出張のため休講)

    (12)(12) 99月月44日日 光触媒の物性と光触媒活性の制御光触媒の物性と光触媒活性の制御((22))

    (13)(13) 99月月88日日 光触媒による有機合成光触媒による有機合成

    (14)(14) 99月月1818日日 (天野助教)局所励起光触媒(天野助教)局所励起光触媒

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 44

    講義のすすめ方講義のすすめ方

    ■■講義中のクイズに答え,感想・意見を書いて提出講義中のクイズに答え,感想・意見を書いて提出

    感想は講義のウェブページに感想は講義のウェブページにニックネーム(ニックネームがないニックネーム(ニックネームがないと本名がでます)をつけてと本名がでます)をつけて掲載掲載

    ■欠席の場合■欠席の場合

    ウェブページ上にある講義のウェブページ上にある講義のPowerPointPowerPointファイルを見て,クイファイルを見て,クイズに答えたメールをズに答えたメールを[email protected]@cat.hokudai.ac.jpへ送れば,出席へ送れば,出席と同じ扱いと同じ扱い

    ■■ウェブページのアドレス(ウェブページのアドレス(URLURL))

    http://pcat.cat.hokudai.ac.jp/class/pcs_2007/http://pcat.cat.hokudai.ac.jp/class/pcs_2007/

    http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 55光触媒光触媒003003

    (1) (1) 結晶性固体結晶性固体では原子・分子では原子・分子の離散的な電子の離散的な電子の 軌 道 が 帯 状の 軌 道 が 帯 状(バンド)になる。(バンド)になる。

    (3) (3) 励起電子と励起電子と正孔はそれぞれ正孔はそれぞれすぐに伝導帯下すぐに伝導帯下端と価電子帯上端と価電子帯上端に「緩和」する端に「緩和」する

    (4) (4) 励起電子が励起電子が化学物質に移動化学物質に移動すると還元が、すると還元が、正孔が移動する正孔が移動すると酸化がおこる.と酸化がおこる.あるいは再結合あるいは再結合して熱や光を発して熱や光を発生生

    (2) (2) 禁制帯を超禁制帯を超えるエネルギーのえるエネルギーの光が吸収される光が吸収されると、価電子帯のと、価電子帯の電子が伝導帯に電子が伝導帯に励起され、価電励起され、価電子帯に正孔が残子帯に正孔が残るる

    半導体光触媒反応の基本原理半導体光触媒反応の基本原理

    励起電子励起電子

    正孔正孔

    伝導帯伝導帯

    価電子帯価電子帯

    禁禁制制帯帯

    ババンン ドド ギギャャ ッッ ププ

    ++

    --

    ++

    --

    光励起光励起

    緩和緩和

    緩和緩和

    酸化剤酸化剤

    還元剤還元剤

    還元還元

    酸化酸化

    内内部(バルク)←表面部(バルク)←表面

    光子光子

    電子の流れ電子の流れ

    <<原子・分子原子・分子>>

    電子

    のエ

    ネル

    ギー

    電子

    のエ

    ネル

    ギー

    <<固体結晶固体結晶>>

    再結合再結合

    正孔正孔

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 66光触媒光触媒001001

    表面にコーティングした酸化チタンなどの光触媒に有表面にコーティングした酸化チタンなどの光触媒に有機化合物が接触し,そこに光が当たると有機化合物機化合物が接触し,そこに光が当たると有機化合物に含まれる全部の炭素が二酸化炭素になるまで酸化に含まれる全部の炭素が二酸化炭素になるまで酸化分解(「完全酸化反応」)される.また、光触媒反応に分解(「完全酸化反応」)される.また、光触媒反応により表面が親水的になる.より表面が親水的になる.

    ●1●1 空気中では分子状酸素(空気中では分子状酸素(0022)が存在─完全酸化反応)が存在─完全酸化反応●2●2 酸化の対になる還元反応は酸素の還元酸化の対になる還元反応は酸素の還元●3●3 酸素が還元されてできた活性種は酸化作用を示す酸素が還元されてできた活性種は酸化作用を示す●4●4 酸素がない条件下では別の「還元反応」が起こる酸素がない条件下では別の「還元反応」が起こる●5●5 効果は効果は酸化分解酸化分解とと超親水化超親水化

    実用化された光触媒の「化学」反応実用化された光触媒の「化学」反応

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 77光触媒光触媒009009

    酸素の二つのはたらき酸素の二つのはたらき

    励起電子との反応励起電子との反応

    酸素は励起電子と反応(酸素は励起電子と反応( OO22 + e+ e-- = O= O22・・-- ))

    スーパーオキシドアニオンラジカルが生成(その後の反応は未解明)スーパーオキシドアニオンラジカルが生成(その後の反応は未解明)

    励起電子を捕捉することにより、正孔の反応性が向上する励起電子を捕捉することにより、正孔の反応性が向上する

    ラジカル連鎖反応ラジカル連鎖反応

    酸素は、正孔と有機化合物との反応で生じるラジカル種と反応酸素は、正孔と有機化合物との反応で生じるラジカル種と反応

    ペルオキシラジカルが有機物から水素を引き抜いてラジカルが生成ペルオキシラジカルが有機物から水素を引き抜いてラジカルが生成

    ペルオキシラジカルを連鎖担体とする連鎖反応を引き起こすペルオキシラジカルを連鎖担体とする連鎖反応を引き起こす

    RH + hRH + h++ = R= R・・ + H+ H++((HH22OO)) RH + HORH + HO・・= R= R・・ + H+ H22OO

    RR・・ + O+ O22 = RO= RO22・・ RORO22・・ + RH = RO+ RH = RO22H + RH + R・・

    RORO22H H →→ (分解生成物)(分解生成物) ((RH + RRH + R・・ = R= R・・ + RH+ RH))

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 88光触媒光触媒010010

    有機化合物からの最終生成物有機化合物からの最終生成物

    酸の生成酸の生成

    ■■ 水素をのぞいて「酸」が生成す水素をのぞいて「酸」が生成するので、これを中和するメカニるので、これを中和するメカニズムが必要ズムが必要

    ■■ 戸外では土埃中の塩基成分戸外では土埃中の塩基成分((CaOCaOなど)によって中和されるなど)によって中和される場合がある場合がある

    ─H H2O

    =C= CO2

    =N─ HNO3

    ─S─ H2SO4

    ─X HX(Cl, Br,...)

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 99

    VOCVOCなどの有機化合物の分解反応などの有機化合物の分解反応

    ■■有機化合物の酸素酸化分解反応:有機化合物の酸素酸化分解反応: 自発的(自発的(ΔΔG < 0G < 0))

    CCxxHHyyOOzz ++ ((xx++y/4y/4ーーz/2z/2)) OO22→→

    xCOxCO22++(y/2)H(y/2)H22OO

    ■■多段階の反応(連鎖反応も含む)多段階の反応(連鎖反応も含む)

    ■■22--プロパノール(イソプロピルアルコール):プロパノール(イソプロピルアルコール): アセトンと二酸化アセトンと二酸化炭素炭素

    ■■加熱すれば進行する加熱すれば進行する//(熱)触媒があれば加速される(熱)触媒があれば加速される

    ■■通常の光触媒において暗条件では進行しない通常の光触媒において暗条件では進行しない......

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1010

    上り坂と下り坂上り坂と下り坂

    ■■エネルギー(正確には「ギブズエネルギー」)が小さくなる発熱エネルギー(正確には「ギブズエネルギー」)が小さくなる発熱反応(=下り坂)は条件さえととのえば勝手にすすむ(はず)反応(=下り坂)は条件さえととのえば勝手にすすむ(はず)

    光触媒光触媒//触媒の利用触媒の利用

    ■■エネルギーが大きくなる吸熱反応(=上り坂)は勝手にはすすエネルギーが大きくなる吸熱反応(=上り坂)は勝手にはすすまない=エネルギーを注入する必要があるまない=エネルギーを注入する必要がある

    光触媒の利用光触媒の利用

    Pot

    entia

    l

    H2O + CO2

    有機物 + O2

    ∆G < 0

    Pot

    entia

    l

    H2O

    H2 + 1/2O2

    ∆G > 0(∆G° = 237kJ/mol)

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1111

    H2 and O2 伝導帯(C.B.)

    価電子帯(V.B.)

    hhνν

    e-

    h+

    e-

    h+

    光触媒表面

    H+

    H2

    H2O

    O2

    バンドギャップ(B.G.)

    光触媒反応による水の分解=水素製造光触媒反応による水の分解=水素製造

    ■■太陽光と水から水素を製造可能太陽光と水から水素を製造可能

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1212光触媒光触媒002002

    Q:Q: 光触媒としての酸化チタンの特長は?光触媒としての酸化チタンの特長は?

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1313光触媒光触媒002002

    Q:Q: 光触媒としての酸化チタンの特長は?光触媒としての酸化チタンの特長は?

    光によって自己光によって自己分解せず「触分解せず「触媒」として機能媒」として機能するする

    光がなければ光がなければほとんど反応ほとんど反応しない.食品しない.食品添加物.環境添加物.環境を汚さないを汚さない

    チタンのクラーチタンのクラーク数はク数は0.46%0.46%でで1010位.顔料と位.顔料として大量に利して大量に利用されている用されている

    さまざまな物質さまざまな物質を酸化・還元でを酸化・還元できる.とくに酸きる.とくに酸化力が強い化力が強い

    白色(無色)であるので材料の色が変化しない紫外光しか利用できないというデメリットでもある

    白色(無色)であるので材料の色が変化しない白色(無色)であるので材料の色が変化しない紫外光しか利用できないというデメリットでもある紫外光しか利用できないというデメリットでもある

    photostabilityphotostability

    光安定性光安定性

    superiorsuperiorredox abilityredox ability

    酸化還元力酸化還元力

    availabilityavailability

    入手容易入手容易

    not poisonousnot poisonous& natural& natural

    無毒性無毒性

    titanium(IV) oxide

    TiO2酸化チタン(IV)

    titanium(IV) oxidetitanium(IV) oxide

    TiOTiO22酸化チタン酸化チタン(IV)(IV)

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1414

    酸化チタンの酸化力と還元力酸化チタンの酸化力と還元力

    QQ 酸化チタンは酸化力がつよいと言われており,実際におおくの酸化チタンは酸化力がつよいと言われており,実際におおくの有機化合物を酸化分解できますが,それはなぜですか.有機化合物を酸化分解できますが,それはなぜですか.

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1515

    価電子帯価電子帯

    伝導帯伝導帯

    禁制帯(バンドギャップ)禁制帯(バンドギャップ)

    上にあるほど上にあるほど還元力還元力が強いが強い

    下にあるほど下にあるほど酸化力酸化力が強いが強い

    幅が狭いほど幅が狭いほど長い波長の光長い波長の光を吸収できるを吸収できる

    伝導帯・価電子帯の位置と光触媒反応伝導帯・価電子帯の位置と光触媒反応

    酸化・還元力がともに大きい酸化・還元力がともに大きい反応の活性が高いための条件反応の活性が高いための条件

    より長い波長の光を利用できるより長い波長の光を利用できる

    可視光の利用可視光の利用

    両立しない両立しない

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1616光触媒光触媒006006

    D. E. Scaife, D. E. Scaife, Solar EnergySolar Energy, , 2525, 41, 41--54 (1980).54 (1980).

    バンドギャップが大きくなると伝導帯下端の位置が負側になる(傾きが -1=価電子帯の位置は変化しない)

    バンドギャップが大きくなるとバンドギャップが大きくなると伝導帯下端の位置が負側に伝導帯下端の位置が負側になる(傾きがなる(傾きが --11=価電子帯=価電子帯の位置は変化しない)の位置は変化しない)

    --11

    金属酸化物のバンドギャップと酸化・還元力金属酸化物のバンドギャップと酸化・還元力

    フラットバンド電位 ≒ 伝導帯下端の位置

    フラットバンドフラットバンド電位電位 ≒≒ 伝導帯伝導帯下端の位置下端の位置

    バンドギャップ≒ 伝導帯下端と

    価電子帯上端の間隔

    バンドギャップバンドギャップ≒≒ 伝導帯下端と伝導帯下端と

    価電子帯上端の価電子帯上端の間隔間隔

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1717光触媒光触媒007007

    価電子帯価電子帯(おもに酸素の軌道)(おもに酸素の軌道)

    伝導帯伝導帯(おもにチタンの軌道)(おもにチタンの軌道)

    酸化チタン酸化チタン

    ほとんど変ほとんど変化しない化しない

    (十分な酸化(十分な酸化力をもつ)力をもつ)

    金属を変えると金属を変えると伝導帯が変化す伝導帯が変化するだけるだけ

    価電子帯価電子帯(おもに硫黄の軌道)(おもに硫黄の軌道)

    伝導帯伝導帯(おもに金属の軌道)(おもに金属の軌道)

    金属酸化物金属酸化物金属硫化物金属硫化物

    金属酸化物・硫化物の電子構造金属酸化物・硫化物の電子構造

    ドープした窒素ドープした窒素//硫黄の軌道硫黄の軌道

    酸素の酸素の還元レベル還元レベル

    水の水の還元レベル還元レベル

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1818光触媒光触媒005005

    他の反応にない光触媒の特徴他の反応にない光触媒の特徴

    ■酸化還元剤を使■酸化還元剤を使わない酸化還元わない酸化還元反応:残りかすが反応:残りかすがないない

    ■電解反応と似てい■電解反応と似ているが電解質が不るが電解質が不要要

    ■副生物やよけいな■副生物やよけいな添加物を必要とし添加物を必要としないクリーンな反ないクリーンな反応応

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 1919

    酸化と還元を両方使う(酸化と還元を両方使う(redox combined reactionredox combined reaction))

    ■光触媒による有機合成の例:■光触媒による有機合成の例: リシンからのピペコリン酸合成リシンからのピペコリン酸合成

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2020ピペコリン酸ピペコリン酸001001

    ■正孔によるアミノ基の酸化■正孔によるアミノ基の酸化

    ■加水分解によるケト酸あるいは■加水分解によるケト酸あるいはアルデヒドの生成アルデヒドの生成

    ■脱水縮合によるシッフ塩基の生成■脱水縮合によるシッフ塩基の生成

    ■励起電子による還元■励起電子による還元

    無酸素下・室温・水溶液中で無酸素下・室温・水溶液中で

    ピペコリン酸が生成ピペコリン酸が生成

    LL--リシンの光触媒反応リシンの光触媒反応

    -H2O

    HN NH2

    COOH

    H2N NH

    COOH

    -H2O

    H2N NH2

    COOH

    H2O -NH3 H2O -NH3

    HOCNH2

    COOH

    H2N O

    COOH

    N COOHN COOH

    NH

    COOH NH

    COOH

    pipecolinicacid (PCA)

    cyclic Schiffbase

    L-lysine (Lys)ε

    α

    2e-, 2H+ (Pt)2e-, 2H+ (Pt)

    2h+ -2H+

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2121

    Q:Q: LL--ピペコリン酸の付加価値?ピペコリン酸の付加価値?

    ■■試薬として購入する場合の試薬として購入する場合のLL--リシンの価格:リシンの価格:

    およそ,およそ,1 USD/kg1 USD/kg

    ■■LL--ピペコリン酸の価格は:ピペコリン酸の価格は:

    およそ,およそ, USD/100mgUSD/100mg

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2222

    Q:Q: LL--ピペコリン酸の付加価値?ピペコリン酸の付加価値?

    ■■試薬として購入する場合の試薬として購入する場合のLL--リシンの価格:リシンの価格:

    およそ,およそ,1 USD/kg1 USD/kg

    ■■LL--ピペコリン酸の価格は:ピペコリン酸の価格は:

    およそ,およそ, USD/100mgUSD/100mg5050

    付加価値は,単純計算で付加価値は,単純計算で5050万倍.実際には,光触媒反応で万倍.実際には,光触媒反応で生産しても,生産しても,50 50 ドルドル/mg/mgで売れるわけではない.で売れるわけではない.

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2323ピペコリン酸ピペコリン酸002002

    NNHH

    CCOOOOHHHH22NNNNHH 22

    CCOOOOHH TTiiOO 22--PPtt

    >> 330000nnmm

    5.05.0 4.54.5 4.04.0 3.53.5 3.03.0 2.52.5 2.02.0 1.51.5

    chemical shift / ppmchemical shift / ppm

    反応後に光触媒を遠心分離し、溶液を濃縮して反応後に光触媒を遠心分離し、溶液を濃縮して測定した測定したNMRNMRスペクトルスペクトル

    プロリンの標準試料のプロリンの標準試料のNMRNMRスペクトルスペクトル

    光触媒有機合成は後処理が簡単光触媒有機合成は後処理が簡単

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2424ピペコリン酸ピペコリン酸003003

    1) Yamada, S.; 1) Yamada, S.; HongoHongo, C.; , C.; ChibataChibata, I. , I. Agric. Biol. Chem.Agric. Biol. Chem. 1977, 1977, 4141, 2413, 2413--2416.2416.2) Christine, M.; Ng2) Christine, M.; Ng--YounYoun--Chen; Chen; SerreqiSerreqi, A. N.; Huang, Q.; , A. N.; Huang, Q.; KazlauskasKazlauskas, R. J. , R. J. J. Org. Chem.J. Org. Chem. 1994, 1994, 5959, 2075, 2075--2081.2081.

    NN CCOOOOHH NNHH

    CCOOOOHH

    NNHH

    CCOOOOCCHH33

    NNHH

    CCOOOOHH

    ppyyrriiddiinnee--22--ccaarrbbooxxyylliicc aacciidd DD LL--ppiippeeccoolliinniicc aacciidd((ppiippeerriiddiinnee--22--ccaarrbbooxxllyyiicc aacciidd))

    LL--((SS))--ppiippeeccoolliinniicc aacciidd

    hhyyddrrooggeennaattiioonn rreessoolluuttiioonn11

    wwiitthh ttaarrttaarraattee

    eesstteerriiffiiccaattiioonn eennzzyymmaattiicc

    hhyyddrroollyyssiiss22

    従来の従来のLL--ピペコリン酸合成法ピペコリン酸合成法

    酒石酸による光学分割酒石酸による光学分割

    エステル化と酵素による加水分解エステル化と酵素による加水分解

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2525ピペコリン酸ピペコリン酸004004

    N

    HN

    NH2O

    NH2

    ONH

    COOH

    O COOH

    NH

    NPh

    HOOC

    H

    N

    NH

    O

    NH NH

    HN HNCl

    H

    H

    H

    HCl

    O

    ON

    NH PhO

    inhibitor of protein kinase C

    Perumattam, J.; Shearer, B. G.; Confer, W.; Mathew, R. M. Tetrahedron Lett. 1991, 32, 7183-7186.

    2 steps 8 steps

    local anesthetic (Astra, Sweden)

    Federsel, H. J.; Jaksch, P.; Sandberg, R. Acta Chem. Scand.

    Ser. B 1987, B41, 757-761.

    antitumor antibiotic DKP593A

    Gitterman, C. O.; Rickes, E. L.; Wolf, D. E.; Madas, J.; Zimmerman, S. B.; Stoudt, T. H.;

    Demmy, T. C. J. Antibiot. 1970, 23, 305.

    several steps

    mycotoxic alkaloidVerruculotoxin

    Martens, J.; Scheunemann, M. Tetrahedron Lett. 1991, 32, 1417-1418.

    3 steps

    angiotensin conversion enzymeinhibitor

    Flynn, G. A.; Giroux, E. L.; Dage, R. C. J. Am. Chem. Soc. 1987, 109, 7914-7915.

    L-pipecolinic acid

    ピペコリン酸からのファインケミカルズピペコリン酸からのファインケミカルズ

    Ropivacaine

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2626ピペコリン酸ピペコリン酸005005

    メルシャン・メルシャン・20022002

    遺伝子組み換え大腸菌による遺伝子組み換え大腸菌によるLL--リシンからリシンからLL--ピペコリン酸の合成ピペコリン酸の合成

    従来からの発酵用反応装置を利用可能従来からの発酵用反応装置を利用可能

    ピペコリン酸の工業的合成ピペコリン酸の工業的合成

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2727

    Q:Q: グリーンケミストリーとは?グリーンケミストリーとは?

    ■■「グリーンケミストリー」ということばがあります.どんな化学反「グリーンケミストリー」ということばがあります.どんな化学反応を想像しますか?応を想像しますか?

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2828グリーンケミストリーグリーンケミストリー001001

    化学における化学における持続可能性持続可能性をめざし、「物質を設計し、合成し、応をめざし、「物質を設計し、合成し、応用するときに有害物をなるべく使わない、出さない化学」用するときに有害物をなるべく使わない、出さない化学」

    Paul T. AnastasPaul T. Anastas・・John C. WarnerJohn C. Warner著、日本化学会・化学技術戦略推進機構訳編、渡辺正・北島昌夫訳著、日本化学会・化学技術戦略推進機構訳編、渡辺正・北島昌夫訳『『グリーグリーンケミストリーンケミストリー』』丸善・丸善・19991999

    アメリカ化学会の週刊誌アメリカ化学会の週刊誌20012001年年77月の特集月の特集

    グリーンケミストリーグリーンケミストリー

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 2929グリーンケミストリーグリーンケミストリー002002

    グリーンケミストリーに求められる条件グリーンケミストリーに求められる条件

    ・・ 廃棄物は廃棄物は『『出してから処理出してから処理』』ではなく、ではなく、出さない.出さない.

    ・・ 原料をなるべくむだにしない形の合成を原料をなるべくむだにしない形の合成をする.する.

    ・・ 人間と環境に害の少ない反応物・生成人間と環境に害の少ない反応物・生成物にする.物にする.

    ・・ 機能が同じなら、毒性の少ない反応機能が同じなら、毒性の少ない反応物・生成物にする.物・生成物にする.

    ・・ 補助物質はなるべく減らし、使うにして補助物質はなるべく減らし、使うにしても無害なものを.も無害なものを.

    ・・ 環境と経費への負荷を考え、省エネを環境と経費への負荷を考え、省エネを心がける.心がける.

    ・・ 原料は枯渇性資源ではなく再生可能な原料は枯渇性資源ではなく再生可能な資源から得る.資源から得る.

    ・・ 途中の修飾反応はなるべく避ける.途中の修飾反応はなるべく避ける.

    ・・ できるかぎり触媒反応を目指す.できるかぎり触媒反応を目指す.

    ・・ 使用後に環境中で分解するような製品使用後に環境中で分解するような製品を目指す.を目指す.

    ・・ プロセス計測を導入する.プロセス計測を導入する.

    ・・ 化学事故につながりにくい物質を使う.化学事故につながりにくい物質を使う.

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3030グリーンケミストリーグリーンケミストリー002002

    グリーンケミストリーに求められる条件グリーンケミストリーに求められる条件

    ・・ 廃棄物は廃棄物は『『出してから処理出してから処理』』ではなく、ではなく、出さない.出さない.

    ・・ 原料をなるべくむだにしない形の合成を原料をなるべくむだにしない形の合成をする.する.

    ・・ 人間と環境に害の少ない反応物・生成人間と環境に害の少ない反応物・生成物にする.物にする.

    ・・ 機能が同じなら、毒性の少ない反応機能が同じなら、毒性の少ない反応物・生成物にする.物・生成物にする.

    ・・ 補助物質はなるべく減らし、使うにして補助物質はなるべく減らし、使うにしても無害なものを.も無害なものを.

    ・・ 環境と経費への負荷を考え、省エネを環境と経費への負荷を考え、省エネを心がける.心がける.

    ・・ 原料は枯渇性資源ではなく再生可能な原料は枯渇性資源ではなく再生可能な資源から得る.資源から得る.

    ・・ 途中の修飾反応はなるべく避ける.途中の修飾反応はなるべく避ける.

    ・・ できるかぎり触媒反応を目指す.できるかぎり触媒反応を目指す.

    ・・ 使用後に環境中で分解するような製品使用後に環境中で分解するような製品を目指す.を目指す.

    ・・ プロセス計測を導入する.プロセス計測を導入する.

    ・・ 化学事故につながりにくい物質を使う.化学事故につながりにくい物質を使う.

    量論的に生成するアンモニア以外の廃棄物はない

    アンモニア以外はすべて生成物に含まれる

    反応物・生成物ともに自然界(生体内)に存在する

    反応物・生成物ともに毒性はほとんどないといってよい

    誘導体化が不要で、光触媒と水以外の補助物質はない

    反応させるのに加熱の必要がない

    原料は発酵反応によって得られる再生可能資源

    修飾反応は必要ない

    『光触媒』は半永久的に再使用できる

    植物などに含まれる成分であり環境中で分解する

    原料の消費さえ追跡すればよい

    化学事故の可能性は低い.光反応は光を遮断すれば止まる

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3131

    酸化還元酸化還元複合型光触媒反応複合型光触媒反応

    ■■光触媒有機合成の例:光触媒有機合成の例: LL--リシンからのリシンからのLL--ピペコリン酸合成ピペコリン酸合成

    1USD/kg1USD/kg ((5050万倍の付加価値)万倍の付加価値) 500USD/g500USD/g

    医薬品(局所麻酔薬)の中間原料医薬品(局所麻酔薬)の中間原料

    ■■正孔(正孔(hh++):酸化・電子():酸化・電子(ee--):還元→):還元→

    ■■常温・常圧・水中で効率よく進行常温・常圧・水中で効率よく進行転化率転化率100%100%・選択率・選択率85%85%・光学純度・光学純度80%80%

    ■■白金を担持させた酸化チタンの懸濁液白金を担持させた酸化チタンの懸濁液にリシンを加えて光を照射するだけにリシンを加えて光を照射するだけ

    ■■他の他のNN--環化反応・環化反応・NN--アルキル化反応アルキル化反応に応用可能に応用可能

    H2N NH2

    COOHNH

    COOH+ NH3

    --HH22OO

    HHNN NNHH22

    CCOOOOHH

    HH22NN NNHH

    CCOOOOHH

    --HH22OO

    HH22NN NNHH22

    CCOOOOHH

    HH22OO --NNHH33 HH22OO --NNHH33

    HHOOCCNNHH22

    CCOOOOHH

    HH22NN OO

    CCOOOOHH

    NN CCOOOOHHNN CCOOOOHH

    NNHH

    CCOOOOHH NNHH

    CCOOOOHH

    ppiippeeccoolliinniiccaacciidd ((PPCCAA))

    ccyycclliicc SScchhiiffffbbaassee

    LL--llyyssiinnee ((LLyyss))εε

    αα

    22ee--,, 22HH++ ((PPtt))22ee--,, 22HH++ ((PPtt))

    22hh++ --22HH++

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3232

    ピペリジンジカルボン酸の合成ピペリジンジカルボン酸の合成

    ■■ジアミノピメリン酸を原料,ジアミノピメリン酸を原料,硫化カドミウムを光触媒と硫化カドミウムを光触媒とすると,トランスすると,トランス--ピペリジピペリジンン--2,62,6--ジカルボン酸ジカルボン酸((PDCPDC)が生成)が生成

    ■■原料にトランスの光学活性原料にトランスの光学活性体をつかうと,ほぼ体をつかうと,ほぼ100%100%のの光学純度の光学純度のPDCPDCが生成が生成

    ■■光触媒によるものが,はじ光触媒によるものが,はじめての光学活性めての光学活性PDCPDCの合成の合成

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3333

    酸化還元複合光触媒反応の例酸化還元複合光触媒反応の例

    ■■含窒素化合物を基質とす含窒素化合物を基質とする報告が多いる報告が多い

    benzimidazoles: Wang et al., 1997benzimidazoles: Wang et al., 1997

    tetrahydroquinolines: Park et al., 1995 tetrahydroquinolines: Park et al., 1995

    indazoles: Shibata et al., 1988indazoles: Shibata et al., 1988

    homofurylhydrazobenzenes; Reinheimer et homofurylhydrazobenzenes; Reinheimer et al., 1999 and 2000al., 1999 and 2000

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3434

    Q:Q: 「環境にやさしい」とは?「環境にやさしい」とは?

    ■■光触媒によるリシンからピペコリン酸の合成では,どのような光触媒によるリシンからピペコリン酸の合成では,どのような点で「環境にやさしい」と思いますか点で「環境にやさしい」と思いますか

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3535

    Q:Q: 「環境にやさしい」とは?「環境にやさしい」とは?

    ■■光触媒によるリシンからピペコリン酸の合成では,どのような光触媒によるリシンからピペコリン酸の合成では,どのような点で「環境にやさしい」と思いますか点で「環境にやさしい」と思いますか

    環境がやさしいとは:環境がやさしいとは:

    低コストであること低コストであること(省資源・省エネルギー)(省資源・省エネルギー)

    ●●有機溶媒が不要・原料をそのままつかえる有機溶媒が不要・原料をそのままつかえる

    ●●光触媒である酸化チタンは無害で,もし製品に混入しても問光触媒である酸化チタンは無害で,もし製品に混入しても問題がない題がない

    ●●アンモニア以外の廃棄物がないから処理費用が安いアンモニア以外の廃棄物がないから処理費用が安い

    ●●常温で反応するので安全面でのコストが安い常温で反応するので安全面でのコストが安い

    ●●照射装置の電気代・ランプの交換費用?照射装置の電気代・ランプの交換費用?

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3636光触媒合成光触媒合成001001

    「環境に優しい光触媒合成」「ぜひ試して」「環境に優しい光触媒合成」「ぜひ試して」

    日刊工業新聞日刊工業新聞 20032003年年88月月1313日日

    日刊工業新聞日刊工業新聞 20032003年年88月月2727日日

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3737

    Q:Q: 工業化された光化学反応工業化された光化学反応

    ■■工業化された光化学反応の例をあげてください工業化された光化学反応の例をあげてください

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3838

    Q:Q: 工業化された光化学反応工業化された光化学反応

    ■■工業化された光化学反応の例をあげてください工業化された光化学反応の例をあげてください

    ●●光ニトロソ化反応:光ニトロソ化反応: 66--ナイロンのナイロンの原料である原料であるεε--カプロラクタムを光カプロラクタムを光反応で合成-年間約反応で合成-年間約5050万トン万トン

    中和反応の中和反応の11工程が不要になる工程が不要になる

    他社とは別の原料を使用可能他社とは別の原料を使用可能

    ●●光塩素化:光塩素化: 規模不明規模不明

  • 2008/09/08 2008/09/08 ──光触媒化学特論・第光触媒化学特論・第1313回回 3939

    Q:今日の講義に関する感想と意見Q:今日の講義に関する感想と意見

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