1か年定価11,844円(本体価格11,280円+税564円) 発行所...

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健生ニュース 第 2373 号 2009 年(平成 21 年)2 月 5 日発行 昭和 27 年1月 19 日 第三種郵便物認可(毎月3回5の日発行) 1か年定価 11,844 円(本体価格 11,280 円+税 564 円) 発行所 株式会社インタープレス 〒 104-0031 東京都中央区京橋 2-8-5 京橋富士ビル TEL 東京 (03)3566-6000( 代 ) 監修:笠井耳鼻咽喉科クリニック・自由が丘診療室 院長 笠井 創 先生 花粉症 1 番の対処法は花粉に接しないこと !! 平成 21 年スギ花粉前線予測(速報) 平成 20 年 12 月環境省発表 3 月 20 日 3 月 10 日 3月1日 2 月 20 日 2 月 10 日 ・飛散開始は例年並みか やや早い ・飛散量は地域によって 異なるが、例年に比べて 多い スギ花粉が飛散する様子 2月 3月 4月 5月 救済治療薬 写真提供/福岡教育大学教育学部准 教授 福原達人 先生 例年、重度の花粉症を引き起こす人は、発症前、もしくはごく軽い症状のうちに治療を始めましょう 花粉が本格的に飛散する前に治療を開始する 初期療法 早めの対処でスギ花粉の シーズンを乗りきる 花粉は飛散開始日の 1 〜 2 ヶ 月ほど前 から、わずかですが飛散して います。鼻の粘膜の過敏性に は個人差があり、早くに症状 が現れる人もいます。 外出時はマスク、メガネ(ゴーグル) を着用する 外出時は毛織物などのコートを避け、 表面がすべすべした素材を選ぶ 屋内に入るときは衣服や髪をよく はらい、手洗い、うがい、洗顔をする 花粉を避けるだけでなく、 ふだんから体調を整えて おくことも大切です。 十分な睡眠とバランスの よい食事をとる ストレスをためないよう に心がける お酒やタバコを控える レーザーによる鼻腔粘膜焼灼治療 一般的な薬物療法で症状が改善されない人に有効なひとつの治療法がレーザー治療です。ほかにも、妊婦など薬 の使用が制限される人、多忙で薬を規則的に服用したり通院を続けるのが困難な人などが治療の対象となります。 レーザー治療は健康保険が適応され、痛みや出血がほとんどなく短時間で済むため、日帰り手術が可能です。花 粉の飛散開始時期よりも前に治療をしておくと効果的で、通常は 2 年ほど改善された状態が保てます。ただし、 治療に適さない人もいますので、まずは耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。 基礎治療薬 初期療法で 抑制された 症状 抑えられない 症状には、 別の薬で対処 飛散開始の 1 〜 2 週間前か ら治療することで、シーズン 中の症状を抑え、コントロー ルしやすくします。 発症を 遅らせる 鼻づまり・鼻水や目の症状に 対処する薬を追加 玄関で、付いた花粉をよくはらい落とす すべすべしているので 花粉が付きにくい 補強治療薬 発症を遅らせたり、症状を軽くする (抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬など) スギ花粉最盛期の強い症状に 対処する薬を追加 シーズン終了まで服用を続けます が、薬の効き具合や眠気などの 副作用の有無によって、その人に あった薬を処方していきます。

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健生ニュース 第 2373 号 2009 年(平成 21 年)2 月 5 日発行 昭和 27 年1月 19 日 第三種郵便物認可(毎月3回5の日発行)

1か年定価 11,844 円(本体価格 11,280 円+税 564 円) 発行所 株式会社インタープレス 〒 104-0031 東京都中央区京橋 2-8-5 京橋富士ビル TEL 東京 (03)3566-6000( 代 )

監修:笠井耳鼻咽喉科クリニック・自由が丘診療室 院長 笠井 創 先生

花粉症

1番の対処法は花粉に接しないこと !!

平成 21年スギ花粉前線予測(速報)平成20年 12月環境省発表

3月20日

3月10日

3月1日2月20日

2月10日

・飛散開始は例年並みか やや早い・飛散量は地域によって 異なるが、例年に比べて 多い

スギ花粉が飛散する様子

花粉飛散量(症状の強さ)

2 月 3月 4月 5月

救済治療薬

写真提供/福岡教育大学教育学部准 教授 福原達人 先生

例年、重度の花粉症を引き起こす人は、発症前、もしくはごく軽い症状のうちに治療を始めましょう

花粉が本格的に飛散する前に治療を開始する 初期療法

早めの対処でスギ花粉のシーズンを乗りきる

花粉は飛散開始日の 1〜 2ヶ月ほど前から、わずかですが飛散しています。鼻の粘膜の過敏性には個人差があり、早くに症状が現れる人もいます。

外出時はマスク、メガネ(ゴーグル)を着用する

外出時は毛織物などのコートを避け、表面がすべすべした素材を選ぶ

屋内に入るときは衣服や髪をよくはらい、手洗い、うがい、洗顔をする 花粉を避けるだけでなく、

ふだんから体調を整えて

おくことも大切です。

●十分な睡眠とバランスの よい食事をとる●ストレスをためないよう に心がける●お酒やタバコを控える

レーザーによる鼻腔粘膜焼灼治療一般的な薬物療法で症状が改善されない人に有効なひとつの治療法がレーザー治療です。ほかにも、妊婦など薬の使用が制限される人、多忙で薬を規則的に服用したり通院を続けるのが困難な人などが治療の対象となります。レーザー治療は健康保険が適応され、痛みや出血がほとんどなく短時間で済むため、日帰り手術が可能です。花粉の飛散開始時期よりも前に治療をしておくと効果的で、通常は2年ほど改善された状態が保てます。ただし、治療に適さない人もいますので、まずは耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。

基礎治療薬 初期療法で抑制された症状

抑えられない症状には、別の薬で対処

飛散開始の 1 〜 2 週間前から治療することで、シーズン中の症状を抑え、コントロールしやすくします。 発症を

遅らせる 鼻づまり・鼻水や目の症状に対処する薬を追加

玄関で、付いた花粉をよくはらい落とすすべすべしているので花粉が付きにくい

補強治療薬

発症を遅らせたり、症状を軽くする(抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬など)

スギ花粉最盛期の強い症状に対処する薬を追加

シーズン終了まで服用を続けますが、薬の効き具合や眠気などの副作用の有無によって、その人にあった薬を処方していきます。