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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2001 2 株式会社アマダ

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Page 1: 設計者のための - · PDF fileはじめに 設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン iii SheetWorks の概要 SheetWorks for Unfoldには、3 次元CAD システムで

設計者のための

SheetWorks 運用ガイドライン

第 3 版

2001 年 2 月

株式会社アマダ

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改訂履歴

版 日 付 内 容

初 2001/1/30 推奨モデル資料、SolidWorks 成形モデリングガイドライン資料を統合し

て新規作成。 2 2001/2/1 改訂履歴、はじめにを追加。段曲げに関する推奨形状を改訂。 3 2001/3/13 構成変更。R曲げに関する推奨形状を追加。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン i

はじめに

本マニュアルでは、3 次元ソリッド板金 CAD システム「SheetWorks for Unfold」を効率的に

運用するための SheetWorks が推奨する板金モデリングについて説明しています。 設計サイドにおいて、板金モデリングを標準化する際の参考にしてください。

2001 年 2 月

ご注意

本書から無断で転載しないよう、お願いいたします。

本書の内容および構成は、予告なしに変更されることがあります。

本書に関するご質問やご要望は、下記住所までお寄せください。

株式会社アマダ ベンディング事業部 3D CAD/CAM 推進グループ

神奈川県伊勢原市石田 200 番地 電話:0463-96-3314 FAX:0463-96-3199 E-mail:[email protected]

URL:http://www.sheetworks.amada.co.jp

SolidWorks®および SoldWorks のロゴは、SolidWorks Corporation の登録商標です。 SolidWorks® 2000 は、SolidWorks Corporation の登録製品名です。 その他、記載されているブランド名、製品名は、各社の商標および登録商標です。 All Rights Reserved, Copyright© 株式会社アマダ 2000

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はじめに

設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン iii

SheetWorks の概要

SheetWorks for Unfold には、3 次元 CAD システムでモデリングした板金モデルを受け取り、展開図を作成する機能があります。

板金モデルを受け取る SheetWorks for Unfold の特徴は、次のようになります。

q 形状よりの自動曲げ認識機能

q 形状、フィーチャー名称よりの自動成形形状認識機能

q 上記認識結果にもとづく自動展開図作成機能

また、機械カバーなどの場合、設計サイドでは全体の形状を板厚分の厚みを付けてモデリングしておき、生産サイドで切断、曲げ箇所の指示を行い、展開図を作成する、

q 組図からのバラシ展開機能

などが上げられます。

板金モデルをいかに手を加えることなく、効率的に展開図に置き換えるかには、3 次元CAD システムで作成されたモデルが大きなポイントとなります。

本書では、設計者が3 次元 CAD システムでどのような板金モデルを作成したら良いかを説明しています。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン iii

目次

第 1 章 3次元 CAD からの出力について ..................... 1-1

第 2 章 SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル ......... 2-1

第 3 章 SolidWorks 成形・特型

モデリングガイドライン.............. 3-1

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 1-1

1

3次元 CAD からの

出力について

この章では、3 次元 CAD からの出力形式や設定について説明します。

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

1-2

3 次元 CAD からの出力について

3 次元 CAD からの出力ファイル形式 SheetWorks は次のファイル形式に対応しています。※1

3 次元 CAD からの出力ファイル形式

ファイル形式 拡張子 バージョン

SolidWorks *.sldprt, *.sldasm 2000 以前 ParaSolid *.x_t, *.x_b, *.xmt_txt,

*.xmt_bin 11.0 以前

IGES *.igs,*.iges 5.x ACIS *.sat 1.6, 1.7, 2.0, 2.1, 3.0, 4.0, 5.0 Pro/ENGINNER *.prt.*, *.prt, *.asm.*, *.asm,

*.xpr, *.xas 17~20※2

UGII *.prt 部品 10~16, アセンブリ 10~15

部品およびアセンブリの読み込みが可能です。

※1 ファイルをインポートする機能は、SolidWorks の機能です。 ※2 Pro/E 2000i には対応していません。

推奨する出力ファイル形式 主な 3 次元 CAD システムから SheetWorks に出力する場合に推奨するファイル形式は次のようになります。

推奨する出力ファイル形式

3 次元 CAD システム 推奨する出力形式

SolidWorks SolidWorks Pro/ENGINNER Pro/ENGINNER,IGES I-DEAS IGES SolidDesigner, Mechanical Desktop, INVEVTER ACIS SolidEdge Parasolid Uniglaphics UGII

なるべくカーネルに近い形式の方が成功率が高い傾向にあります。例えば Solid Edge の場合、IGES より Parasolid 形式を推奨します。SolidDesigner の場合、IGES より ACIS形式を推奨します。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 1-3

IGES 出力時の設定 IGES で出力する場合は下の表を参考に、NURBS および解析曲面(平面、2 次曲面)が出力されるオプションを選定してください。クーンズなどのパラメトリック曲面が出力されると誤差が発生することがあります。

各 CAD システムの IGES 出力設定

CAD システム名 IGES 出力設定

Pro/E 初期値の設定で出力してください。 I-DEAS Unigraphics 形式で出力してください。 SolidDesigner 出力モード :トリム パラメトリック

図形オプション:NURBS

※ その他のシステムの場合は、以下の SolidWorks の標準出力形態を参照して、出力オプションを決定してください。

出力要素 144,142,128,126,122,120,110,102,100

以上の項目を参考に担当販売員にご相談いただき、一度検証を行っていただければ確実と思われます。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-1

2

SheetWorks for Unfold 推奨 板金モデル

この章では、効率的な展開作業を行う為の SheetWorks for Unfold が推奨する板金モデリングについて説明します。

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-2

推奨モデリング

曲げ部分の表現 曲げ加工を行うコーナー部には R を付けてください。SheetWorks for Unfold ではモデルの曲げ部分を形状から自動的に認識します。平面と平面の間に円柱面が滑らか(正接)に接続されている場合、そのコーナー部分を“曲げ”と認識します。V 曲げの場合、内 Rは0(なし)でもかまいません。

外側の曲げコーナー部がピン角でモデリングされている場合、SheetWorks for Unfold では“曲げ”と認識せず、伸び補正値=0として展開し、展開図上に曲げ線を作成しません。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-3

外 R と内 R の関係 3 次元モデルの外Rと内R の関係は、板厚が一定になるようにモデリングしてください。

関係式 : 外 R-内 R=板厚(一定)

<例> 板厚=1.2 の場合

スキマの確保 突き合せ、重ね合わせ部分のスキマがない板金モデルを IGES のようなサーフェス形式の中間フォーマットを介して受けた場合、左下図のように、①~④の面が一ヶ所のエッジに集中してしまい、編み合わせでエラーとなってしまいます。

編み合わせに失敗すると、ソリッド状態でのモデル編集が困難となってしまいます。

このため、右下図に示すような突き合わせ、重ね合わせ部分については 0.01mm 以上のスキマを空けてモデリングしてください。

板厚=1.2 のモデルで、 内 R=0 でモデリングする場合は、 外 R=1.2

板厚=1.2 のモデルで、 内 R=1.0 でモデリングする場合は、 外 R=2.2

エッジ

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-4

R 曲げについて R面の端辺に正接な平面を設けることによってR曲げと認識することが可能となります。円柱の端辺に平面が必要無い場合も、運用上微小な平面(0.01mm以上)を設けてください。

R面 正接

平面

0.01mm以上

RパネルなどRの端辺にフランジ(メジ)が付く場合、R面の端辺から直接折り曲げず、一旦R面に正接な平面を設けてください。

曲げR

フランジ(メジ) R面 平面 (R面に正接)

0.01mm以上

SolidWorksでモデリングする場合も、R面とフランジの間に正接な平面を設けることによってベンドRが挿入できます。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-5

自動展開できない形状

板金面と板厚面がつながっている形状

曲げRなし

板厚面

板金面

幅0.01mm以上深さ板厚以上のスリット

上の図の様に、無理曲げの部分をピン角でモデリングしてしまうと、板金面と板厚面がつながってしまい、自動展開することができません。

曲げコーナ部にRを付けるか、板金面と板厚面の間にスリットを入れ分割するようにしてください。スリットは展開図作成時、自動的に除去することが可能です。

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-6

板厚が一定ではない形状・面取りされている形状

Pro/SheetMetal の“STRECH フィーチャー”について Pro/SheetMetal の“STRECH フィーチャー”については、対応しておりませんのでご使用にならないようにお願いします。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-7

SolidWorks の“無理曲げ”について SolidWorks の“無理曲げ”については、モデル内に板厚以下の微小なエッジを含む面が発生してしまう場合があり、自動展開できません。矩形のリリーフカットをご使用ください。

矩形のリリーフカットは、展開図作成時に消去するかどうかを指定することができます。

無理曲げ 矩形

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-8

特殊曲げについて

ヘミング曲げ ヘミング曲げは、特殊曲げとして対応しております。内側の面同士が接しないようにスキマを空けてください。

曲げ種類:ヘミング曲げ(HM)として展開します。

0.1mm ≦ スキマ量 < 板厚

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-9

展開できないヘミング形状(スキマがない場合)

段曲げ 段曲げの場合も通常の曲げ2回と考え、コーナー部にRを付けてください。曲げと曲げの間には 0.01mm 以上の正接な平面を設けてください。

曲げR

曲げR

平面

内Rは0以上として、 外R = 内R + 板厚 となるようにモデルを作成してください。

段差が板厚以下の場合、曲げ角度を 90°より大きくし、段差の面を斜めに傾けることによってコーナー部のRを確保してください。

段差:板厚以下

90°以上

曲げR

曲げR

平面

SolidWorksでモデリングする場合も、段差の面を傾けることによって、ベンドRを挿入できます。

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-10

成形形状について

成形形状の認識 SheetWorks for Unfold ではモデル内の成形加工箇所を形状から自動的に認識します。認識した成形形状に対してパンチプレスで加工する際の金型情報を設定します。各成形形状に対する金型情報を学習させておき、認識した成形形状に対し自動的に金型情報を設定することも可能です。成形形状は 1 設計部署内で統一してモデリングしてください。

設計サイドが SolidWorks の場合は、第 3 章 SolidWorks 成形・特型モデリングガイドラインを参照してください。

推奨する成形形状 以下の成形形状をご参考の上、設計部署内で統一してモデリングを行ってください。

バーリング

タップ

推奨 1 丸穴のエッジを面取りする

.

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-11

推奨 2 丸穴の外側にサーフェスをスケッチする。

推奨 3 丸穴の外側にワイヤーをスケッチする。

バーリング&タップ

ハーフシャー

突起部と陥没部の径、高さを合わせる。

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-12

皿もみ

穴付きエンボス

センターポンチ

ブリッジ

ガイドレール

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 2-13

ルーバー

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SheetWorks for Unfold 推奨板金モデル

2-14

ばらし展開を必要とする形状のモデリング

機械カバーなど、設計サイドでは全体の形状を板厚分の厚みを付けてモデリングしておき、生産サイドで切断、曲げ箇所の指示を行い展開図を作成する場合、コーナー部にはフィレット(丸め)を付けないでモデリングしてください。

突き合わせ加工部分にフィレットが付いている場合、フィレットを除去する必要があります。

コーナー部のフィレット

(非推奨) フィレットの除去

(推奨) パーツ分離

(再板厚付け)

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 3-1

3

SolidWorks 成形・特型モデリング ガイドライン

この章では、設計サイドが SolidWorks の場合の SheetWorks for Unfold が推奨する成形・特型のモデリング方法について説明します。

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SolidWorks 成形・特型モデリングガイドライン

3-2

概要

設計 CAD が SolidWorks の場合、SheetWorks for Unfold 側で設計データを直接受け取ることができるため、バーリング、タップ、ガイドレールなど、成形・特型形状をフィーチャー単位で認識し、効率的に展開図を作成することが可能です。

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設計者のための SheetWork

SolidWorks 標準 フォームフィーチャー パレットフィーチャー フィーチャー

SW標準の フィーチャーを配置

板金属性

定義

別途専用の金型で加

工するフィーチャー

に対し、成形・特型属

性を設定します。

SolidWorks 標準フィーチャー認識 フィーチャー名 成形名称 BRIDGE20-7 BRD-D7L20M12 M4- TAP-M4 …

加工工程 成形名称 工程

BRD-D7L20M12 1 丸φ3 〃 2 成形 TAP-M4 1 丸φ3.6 〃 2 タップM4 …

展開図作成

全体図

設計サイド:SolidWorks 標準

生産サイド:SheetWorks

展開図作成時、成形・特型属

性が設定されたフィーチャ

ーは、加工工程(複数工程可)に設定した穴情報へ置き換

えられます。

s 運用ガイ

成形・特型属性

成形・特型属性

ドライン 3-3

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SolidWorks 成形・特型モデリングガイドライン

3-4

成形・特型モデリングのルール

この機能を有効に活用するために、以下のルールに従い成型形状をモデリングしてください。

① 成型形状ごとにフィーチャー名称を統一してください。

成型形状の判別はフィーチャー名称で行います。従って、同一形状の成型はフィーチャー名称を統一してください。(SolidWorks が自動で付けるフィーチャー名称末尾の連番を含まない)

② フィーチャー名称の末尾を数字以外としてください。 (SolidWorks が自動的に付ける連番を含まない)

SolidWorks が自動的に付ける連番とフィーチャー名称がつながってしまうと、成形名称を付加するフィーチャーが特定できなくなってしまいます。末尾に“-”(ハイフン)や“_”(アンダーバー)を付けフィーチャー名称が連番と区切りが付くようにしてください。

FOME21 FOME22 … FOME211

FOME2 の 11 番目か? FOME21 の 1 番目か? フィーチャー名の判別が困難になります。

FOME2-1 FOME2-2 … FOME21-1

フィーチャー名称が連番と区切りが付くようにしてください。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン

③ 基準点、方向について。

フォームフィーチャーの場合、成形・特型の基準点、方向は位置決め用スケッチの方向となります。

ライブラリフィーチャー、単一フィーチャーの場合、成形・特型の基準点は先頭のスケッチの重心、方向は先頭のスケッチの方向となります。(先頭のスケッチ平面は表面または裏面上である必要があります)

フォームフィーチャー

パレットフィーチャー

基準点

X方向 X方向

基準点

基準点 X方向

表側から見て座標系が裏返しの場合は、-X 方向を X 方向とします。

3-5

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SolidWorks 成形・特型モデリングガイドライン

3-6

フィーチャー(単一フィーチャーで構成されるパレットフィーチャー)

三角形の付記 スケッチ内に作図線で構成される直角三角形を付記す

方向を変更することができます。この場合、直角のとします。(配置の過程で形状が変化しないように作い)

基準点

X方向

基準点 →X方向

スケッチの重心が基準点となります。

ることによって、後から基準点、交点を基準点、短い線を X 方向図線に幾何拘束を付けてくださ

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 3-7

④ ルーバーやガイドレール、ブリッジなどの線対称となる成形・特型形状は、Y 軸を対称軸として作成してください。

ミラー配置によって座標系も反転した場合、Y 軸を固定して X 軸を反転することによって方向を補正します。Y 軸対象でない場合、成形の加工角度がモデルの向きと異なってしまいます。(線対称でない成形形状はミラーすると形状が変わってしまうため、フォームフィーチャーを違う名称で用意する必要があります)

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SolidWorks 成形・特型モデリングガイドライン

3-8

ガイドレールのモデリング

ここでは、1 つの下穴を複数の成形で兼用する成形形状のモデリング方法について説明します。

① SheetWorks にてガイドレールを加工工程に置き換える場合の問題点

SheetWorks では認識した成形を複数工程の加工工程に置き換えます。

しかし、ガイドレールは 1 つの下穴を共有して使うため、加工工程を 3 工程で定義してしまうと、図のように下穴を 2 度打ちしてしまいます。

また、1 つのガイドレールを下穴+成形の 2 工程とした場合、図のように、最後の下穴が足りなくなってしまいます。

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設計者のための SheetWorks 運用ガイドライン 3-9

② SolidWorks でのガイドレールのモデリング方法

図のようにフィーチャーを分けてモデリングすることによって、SheetWorks 側で正しい加工工程に置き換えることが可能です。

ピッチが変更になった場合も、フォームツールを修正することなく、設計変更が容易です。