まつやま マイ・タイムラインのつくり方5...
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まつやま
マイ・タイムラインのつくり方
令和2年4月
松山市総合政策部防災・危機管理課
まつやまマイ・タイムラインのつくり方
目 次
1. マイ・タイムラインとは?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2. 平成 30 年 7 月豪雨での松山市の被害・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
3. 大雨や台風ではどんなことがおこるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・2
4. 松山の川や山の特徴は?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
5. マイ・タイムラインをつくりましょう
(1)ハザードマップを確認しましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(2)避難先を確認しましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
(3)避難先に持っていくものを確認しましょう・・・・・・・・・・・・・・・9
(4)気象情報や避難情報を知りましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(5)とるべき行動を確認しましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
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1.マイ・タイムラインとは?
大雨や台風のときに、自分がとる標準的な防災行動を時系列的に整理したものです。
近年、大雨や台風によって毎年のように全国各地で大きな被害が発生しています。
大雨や台風は、地震と違い、避難の準備をする時間があります。
地域にはどんな災害リスクがあるのか、災害が差し迫ったらどんな行動をとるのか、事前
に確認しておき、災害からの逃げ遅れを0(ゼロ)にしましょう。
2.平成 30年 7月豪雨での松山市の被害
6 月 28 日から 7 月 8 日にかけて、西日本を中心に記録的な豪雨が日本を襲いました。各地
で大規模な被害が発生し、平成の豪雨災害では最悪の死者数となりました。松山市でも多
くの土砂災害や浸水害が発生し、住家や道路、農地が被害を受けました。
高浜地区 高浜地区 高浜地区
立岩地区 難波地区 難波地区
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3.台風や大雨ではどんなことがおこるの?
■浸水(内水氾濫):雨量が下水道などの排水能力を超えたとき、道路が冠水したりマンホ
ールが吹き上がったりすること。
■洪水(河川の氾濫、外水氾濫):大雨で川の水位が上がり、堤防の高さをこえたり、堤防
が壊れて川から水があふれたりすること。
■土砂災害:大雨によって山や谷、がけが崩れて土砂が押し寄せてくること。
■高潮:台風などで海面の高さが普段よりも高くなる現象のこと。
(1)浸水(内水氾濫)と洪水(河川の氾濫、外水氾濫)のメカニズム
まつやま防災マップより
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(2)土砂災害のメカニズム
(3)高潮のメカニズム
まつやま防災マップより
まつやま防災マップより
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4.松山の川や山の特徴は?
・重信川や石手川は、全国でも有数の急勾配の河川のため、上流で雨が降ると一気に水が
流れます。
・重信川や石手川の堤防は、市街地より高いので、氾濫が発生すればかなりの高さから水
が押し寄せます。
・重信川や石手川は流域面積が広ので、氾濫すると広範囲で浸水が発生します。
・松山市は岩石の風化が進んだ部分(真砂土)が多く、土砂崩れが起こりやすい地質です。
⇒松山市は大雨や台風に、日頃から大雨や台風にそなえておく必要がある地域です。
家庭内で「いつ」「だれが」「どのような」行動をとるか話し合い、
マイ・タイムラインをつくって、日頃から災害時の行動を確認しておきましょう。
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5.マイ・タイムラインをつくりましょう
ここからは、「まつやまマイ・タイムラインシート」に書き込んでいきましょう。
「まつやまマイ・タイムラインシート」と、作成に必要な資料は松山市HP「マイ・タ
イムラインをつくろう」ページに掲載していますので、準備してください。
(1)ハザードマップを確認しましょう
それぞれのハザードマップで自宅の場所を確認し、「まつやまマイ・タイムラインシー
ト」の「わたしの災害リスク」に書き込みましょう。
確認するハザードマップ
■洪水(重信川、石手川、小野川、立岩川)⇒「まつやま洪水ハザードマップ」
■土砂災害⇒「まつやま土砂災害ハザードマップ」
■高潮⇒「まつやま防災マップ」の津波浸水想定区域
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(2)避難先を決めましょう
(1)で確認した災害リスクが自宅付近にある場合は、避難先を決めておきます。
災害種別ごとに、「まつやまマイ・タイムラインシート」の「わたしの避難先」に避難
場所と、自宅から避難場所までの移動時間を書き込みましょう。
また、自宅から避難先までの経路に危険な箇所がないかもあわせて確認しましょう。
指定避難所の場所を確認する
■まつやま防災マップ⇒指定避難所の場所を確認
■松山市指定避難所一覧⇒災害種別ごとに、指定避難所が使用できるかどうか確認
作成のヒント:指定避難所は、災害の種類によって使用できるかどうか変わります
松山市では、災害の種類(地震・津波・高潮・洪水・土砂)に応じて、指定避難所の
安全性を○、△、×で示し、松山市のHPで公表しています。
(https://www.city.matsuyama.ehime.jp/smph/kurashi/bosai/bousai/all/20190701
shiteihinan.html)
「△」は土砂災害などの警戒区域内に位置していますが、2 階以上に避難することがで
きる施設になります。また、市では避難所を開設した際は、HPやモバイル松山消防
などでお知らせしますので、開設されている避難所を確認してから行動しましょう。
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作成のヒント:垂直避難と水平避難
■水平避難…避難所や安全な場所へ移動すること
■垂直避難…建物の2階などへ避難すること
重信川や石手川の浸水想定区域は広いため、避難先が遠い場合は垂直避難も視野に入
れて避難先を考えましょう。
ただし、以下のようなところでは垂直避難は危険です。
・浸水深が3mを超える
・氾濫時に家屋倒壊が予想される
・土砂災害の危険がある
作成のヒント:避難=避難所へ行くことなの?
「避難」とは「安全な場所へ移動する」ということで、避難所に行くことだけが避難
ではありません。 避難所以外にも安全な場所を見つけておくことが大切です。
【避難の例】
・指定避難所へ行く ・地域独自の避難所へ行く
・安全な親戚や知人の家に行く
・自宅が安全であれば、自宅にとどまる
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作成のヒント:避難所への移動手段について
松山市では避難時の車の使用を原則禁止しています。
理由は、避難所として活用できるスペースを確保するためや、
避難所に十分な駐車スペースがないためです。
また、道路渋滞などが発生すると
速やかに避難できない可能性があります。
作成のヒント:避難所でのペット受入れについて
松山市の指定避難所では、ペットの受入れを行うこととしています。
避難所へ来るときは、ペットはゲージに入れ、
えさなどを用意してください。
避難所では居住スペースとは別に、
屋外などにペット用のスペースを設けます。
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(3)避難先に持っていくものを確認しましょう
(2)で確認した避難先に持っていくものを、「まつやまマイ・タイムラインシート」の
「避難先に持っていくもの」に書き込みましょう。
作成のヒント:それぞれの家庭で必要なものを考えましょう
例えば持病がある方は薬、赤ちゃんがいる家庭ではオムツやミルクが必要です。指定
避難所には必要最低限の備蓄しかありません。また数量も限られています。
それぞれの家庭で必要なものは自分たちで避難所に持っていきましょう。
まつやま防災マップより
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(4) 気象情報や避難情報を知りましょう
(1)~(3)で避難が必要かどうか、避難先はどこか、避難先に持っていくものは何
か、確認できました。ここでは、どのタイミングで避難するか判断するための情報に
ついて解説します。
①5段階の警戒レベルについて
平成 30 年 7 月豪雨での大きな被害を受けて、令和元年 5 月 29 日から、水害・土砂災
害について、避難情報や防災・気象情報が 5 段階に整理されました。
警戒レベル3で高齢者の方など避難に時間のかかる方は避難を、警戒レベル4で全員
避難しましょう。
内閣府・消防庁啓発チラシより
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②避難勧告等について
松山市が発令する避難に関する情報です。原則として町丁目単位で発令します。これ
らの情報が発令されていなくても、身の危険を感じたら速やかに避難しましょう。
作成のヒント:避難勧告が出たらみんな逃げるべきなの?
避難情報は原則として町丁目単位で発令しますが、対象は災害による被害の危険があ
る方々です。例えば、土砂災害に関する避難情報であれば、山や崖のそばの方は避難
してください。
松山市の避難情報の例
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また、避難勧告等は様々な手段で発信されています。自分にあった方法でこまめに情報
を収集しましょう。
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③気象情報について
洪水や土砂災害、高潮に関係する気象情報には下記のようなものがあります。
注意報や警報は松山市全体に対して出されます。
警戒
レベル 洪 水 土砂災害 高 潮
5 氾濫発生情報
4 氾濫危険水位到達情報(※1)
氾濫危険情報(※2) 土砂災害警戒情報
高潮警報・高潮特
別警報
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洪水警報
避難判断水位到達情報(※1)
氾濫警戒情報(※2)
大雨警報(土砂災害)
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洪水注意報
氾濫注意水位到達情報(※1)
氾濫注意情報(※2)
大雨注意報 高潮注意報
※1:水位到達情報は重信川・石手川のみ
※2:指定河川洪水予報は重信川のみ
作成のヒント:雨の強さと災害発生の目安
雨量予報は天気予報アプリなどで確認できます。土砂災害は 1 時間に 20mm 以上の雨
や、降り始めからの雨量が
100mm 以上になると注意
が必要と言われています。
雨量の情報にも注意して災
害に備えるようにしましょ
う。
まつやま内水ハザードマップより
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洪水と土砂災害については、「洪水警報の危険度分布」「大雨警報(土砂災害)の危険度
分布」を確認することで、松山市のどのエリアで災害の危険が高まっているか知ること
ができます。危険度分布は、気象庁ホームページから確認できます。
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(5) とるべき行動を確認しましょう
(4)の避難情報や気象情報が出されたら、「いつ」「だれが」「どのような」行動をとる
か、松山市ホームページの作成例を参考に「まつやまマイ・タイムラインシート」に
書き込みましょう。
作成のヒント:地域のタイムラインを作りましょう
災害の基本は「自助」ですが、地域には自分の力だけでは避難が難しい方もいます。
また、災害時には避難所の開設や運営、避難の呼びかけなど様々な役割があります。
災害時に必要な対応を地域で話し合い、
それぞれの役割を確認するためのツールとして
「まつやまマイ・タイムラインシート(地域版)」を
作成してみましょう。
作成のヒント:マイ・タイムラインを見直しましょう
自分や家族、地域の状況が変わったら、災害時にとるべき行動も変わります。
マイ・タイムラインはこまめに見直して、逃げ遅れを0(ゼロ)にしましょう。
①自宅や周辺のリスクを再確認する
②避難先や避難ルートを具体的に決める
③家族構成をふまえて行動のタイミングを考える
④家族や地域でマイ・タイムラインについて話す