あっそう 特定技能(コンクリート圧送 訓練テキストjapan concrete pumping...

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Japan Concrete Pumping Association 1 22.Oct.2019 Ver.1.0 特定 とくてい 技能 ぎのう (コンクリート圧送 あっそう 技能 ぎのう 教育 きょういく 訓練 くんれん テキスト 一般 いっぱん 社団 しゃだん 法人 ほうじん 全国 ぜんこく コンクリート圧送 あっそう 事業 じぎょう 団体 だんたい 連合会 れんごうかい Japan Concrete Pumping Association

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  • Japan ConcretePumping Association

    1

    22.Oct.2019 Ver.1.0

    特定とくてい

    技能ぎ の う

    (コンクリート圧送あっそう

    技能ぎ の う

    教育きょういく

    訓練くんれん

    テキスト

    一般いっぱん

    社団しゃだん

    法人ほうじん

    全国ぜんこく

    コンクリート圧送あっそう

    事業じぎょう

    団体だんたい

    連合会れんごうかい

    Japan Concrete Pumping Association

    特定 (とくてい)技能 (ぎのう)(コンクリート圧送 (あっそう))

    技能 (ぎのう)教育 (きょういく)訓練 (くんれん)テキスト

    一般 (いっぱん)社団 (しゃだん)法人 (ほうじん) 全国 (ぜんこく)コンクリート圧送 (あっそう)事業 (じぎょう)団体 (だんたい)連合会 (れんごうかい)

  • Japan ConcretePumping Association

    2

    1.コンクリート圧送あっそう

    工事こ う じ

    に使用し よ う

    する機械き か い

    および器き

    工具こ う ぐ

    の種類しゅるい

    と用途よ う と

    および使用し よ う

    方法ほうほう

    に関かん

    する知識ち し き

    1.コンクリート圧送 (あっそう)工事 (こうじ)に使用 (しよう)する機械 (きかい) 

      および器 (き)工具 (こうぐ)の種類 (しゅるい)と用途 (ようと)

      および使用 (しよう)方法 (ほうほう)に関 (かん)する知識 (ちしき)

  • Japan ConcretePumping Association

    3

    コンクリート圧送あっそう

    とは、トラックアジテータ(生なま

    コン車しゃ

    )によって建設けんせつ

    現場げ ん ば

    に運はこ

    れてきた生なま

    コンクリートを、コンクリートポンプを使つか

    って、油圧ゆ あ つ

    や機械的き か い て き

    圧力あつりょく

    によ

    って型かた

    枠内わくない

    に送おく

    る(圧送あっそう

    する)ことをいいます。

    1.1 コンクリートポンプの種類しゅるい

    に関かん

    する知識ち し き

     コンクリート圧送 (あっそう)とは、トラックアジテータ(生 (なま)コン車 (しゃ))によって建設 (けんせつ)現場 (げんば)に運 (はこ)ばれてきた生 (なま)コンクリートを、コンクリートポンプを使 (つか)って、油圧 (ゆあつ)や機械的 (きかいてき)圧力 (あつりょく)によって型 (かた)枠内 (わくない)に送 (おく)る(圧送 (あっそう)する)ことをいいます。

    1.1 コンクリートポンプの種類 (しゅるい)に関 (かん)する知識 (ちしき)

  • Japan ConcretePumping Association

    4

    コンクリートポンプ

    コンクリートポンプの種類しゅるい

    は、大おお

    きく分わ

    けると構造こうぞう

    の違ちが

    いと架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いに

    よって分類ぶんるい

    されます。

    構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    では、ピストン式しき

    とスクイズ式しき

    に分けられ、架装か そ う

    方法ほうほう

    違ちが

    いによる分類ぶんるい

    では、トラックシャシに搭載とうさい

    された車両式しゃりょうしき

    とトラックシャシに搭載とうさい

    されていない定置式て い ち し き

    とに分わ

    けられます。

    構造こうぞう

    の違ちが

    による分類ぶんるい

    架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    ピストン式しき

    コンクリートポンプ

    スクイズ式しき

    コンクリートポンプ

    車両架装しゃりょうかそう

    式しき

    定置て い ち

    式しき

    コンクリートポンプの分類ぶんるい

    1.1 コンクリートポンプの種類しゅるい

    に関かん

    する知識ち し き

    コンクリートポンプの種類 (しゅるい)は、大 (おお)きく分 (わ)けると構造 (こうぞう)の違 (ちが)いと架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによって分類 (ぶんるい)されます。

     構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)では、ピストン式 (しき)とスクイズ式 (しき)に分けられ、架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)では、トラックシャシに搭載 (とうさい)された車両式 (しゃりょうしき)とトラックシャシに搭載 (とうさい)されていない定置式 (ていちしき)とに分 (わ)けられます。

    構造 (こうぞう)の違 (ちが)い

    による分類 (ぶんるい)

    架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    ピストン式 (しき)

    コンクリートポンプ

    スクイズ式 (しき)

    コンクリートポンプ

    車両架装 (しゃりょうかそう)式 (しき)

    定置 (ていち)式 (しき)

    コンクリートポンプの分類 (ぶんるい)

    1.1 コンクリートポンプの種類 (しゅるい)に関 (かん)する知識 (ちしき)

  • Japan ConcretePumping Association

    5

    構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    ピストン式しき

    コンクリートポンプ

    スクイズ式しき

    コンクリートポンプ

    ・吐と

    出しゅつ

    圧力あつりょく

    が高たか

    ・長なが

    い距離き ょ り

    を圧送あっそう

    できる

    ・吐と

    出しゅつ

    圧力あつりょく

    が低ひく

    ・圧送あっそう

    距離き ょ り

    などに制限せいげん

    がある

    条件じょうけん

    や目的もくてき

    に応おう

    じて、使つか

    い分わ

    ける

    コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    ピストン式 (しき)

    コンクリートポンプ

    スクイズ式 (しき)

    コンクリートポンプ

    ・吐 (と)出 (しゅつ)圧力 (あつりょく)が高 (たか)い

    ・長 (なが)い距離 (きょり)を圧送 (あっそう)できる

    ・吐 (と)出 (しゅつ)圧力 (あつりょく)が低 (ひく)い

    ・圧送 (あっそう)距離 (きょり)などに制限 (せいげん)がある

    条件 (じょうけん)や目的 (もくてき)に応 (おう)じて、使 (つか)い分 (わ)ける

    コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    6

    (1)ピストン式しき

    コンクリートポンプ

    ピストン式コンクリートポンプは、生なま

    コンクリートを受う

    け取と

    るかくはん装置そ う ち

    つきの

    ホッパ、コンクリートバルブ、 S パイプ(揺動ようどう

    管かん

    ・吐と

    出管しゅつかん

    ともいう)、1対つい

    のコンクリ

    ートシリンダおよびコンクリートピストン、油圧ゆ あ つ

    シリンダなどから構成こうせい

    されます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (1)ピストン式 (しき)コンクリートポンプ

    ピストン式コンクリートポンプは、生 (なま)コンクリートを受 (う)け取 (と)るかくはん装置 (そうち)つきのホッパ、コンクリートバルブ、 Sパイプ(揺動 (ようどう)管 (かん)・吐 (と)出管 (しゅつかん)ともいう)、1対 (つい)のコンクリートシリンダおよびコンクリートピストン、油圧 (ゆあつ)シリンダなどから構成 (こうせい)されます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    7

    (1)ピストン式しき

    コンクリートポンプ

    ピストン式しき

    コンクリートポンプは、コンクリートを受う

    けとるホッパから、油圧ゆ あ つ

    シリン

    ダの後退こうたい

    による負圧ふ あ つ

    によってコンクリートシリンダ内ない

    に直接ちょくせつ

    コンクリートを吸す

    い込こ

    み、コンクリートピストンの前進ぜんしん

    により正圧せいあつ

    となり、コンクリートを吐出としゅつ

    する構造こうぞう

    す。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (1)ピストン式 (しき)コンクリートポンプ

    ピストン式 (しき)コンクリートポンプは、コンクリートを受 (う)けとるホッパから、油圧 (ゆあつ)シリンダの後退 (こうたい)による負圧 (ふあつ)によってコンクリートシリンダ内 (ない)に直接 (ちょくせつ)コンクリートを吸 (す)い込 (こ)み、コンクリートピストンの前進 (ぜんしん)により正圧 (せいあつ)となり、コンクリートを吐出 (としゅつ)する構造 (こうぞう)です。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    8

    (1)ピストン式しき

    コンクリートポンプ

    ホッパの内部な い ぶ

    で S パイプ(揺動管ようどうかん

    ・吐と

    出管しゅつかん

    ともいう)を油圧ゆ あ つ

    シリンダで左右さ ゆ う

    に揺動ようどう

    させ、

    1対つい

    のコンクリートシリンダの出口で ぐ ち

    に交互こ う ご

    に接続せつぞく

    し、1 ストローク(1行こう

    程てい

    )でホッパ内ない

    のコン

    クリートを直接ちょくせつ

    コンクリートシリンダに吸入きゅうにゅう

    し、同時ど う じ

    にコンクリートシリンダ内ない

    のコンクリー

    トを S パイプに吐出としゅつ

    させます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (1)ピストン式 (しき)コンクリートポンプ

    ホッパの内部 (ないぶ)でSパイプ(揺動管 (ようどうかん)・吐 (と)出管 (しゅつかん)ともいう)を油圧 (ゆあつ)シリンダで左右 (さゆう)に揺動 (ようどう)させ、1対 (つい)のコンクリートシリンダの出口 (でぐち)に交互 (こうご)に接続 (せつぞく)し、1ストローク(1行 (こう)程 (てい))でホッパ内 (ない)のコンクリートを直接 (ちょくせつ)コンクリートシリンダに吸入 (きゅうにゅう)し、同時 (どうじ)にコンクリートシリンダ内 (ない)のコンクリートをSパイプに吐出 (としゅつ)させます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    9

    (2)スクイズ式しき

    コンクリートポンプ

    スクイズ式しき

    コンクリートポンプは、生なま

    コンクリートを受う

    け取と

    るかくはん装置そ う ち

    つきのホッパ

    ドラム状じょう

    のポンプケース、ポンピングチューブ、ロータ、ローラなどから構成こうせい

    されます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (2)スクイズ式 (しき)コンクリートポンプ

    スクイズ式 (しき)コンクリートポンプは、生 (なま)コンクリートを受 (う)け取 (と)るかくはん装置 (そうち)つきのホッパ、ドラム状 (じょう)のポンプケース、ポンピングチューブ、ロータ、ローラなどから構成 (こうせい)されます。

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    10

    (2)スクイズ式しき

    コンクリートポンプ

    1.1.1 コンクリートポンプの構造こうぞう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    スクイズ式しき

    コンクリートポンプは、油圧ゆ あ つ

    モータで回転かいてん

    させるロータに取と

    りつけられた

    複数ふくすう

    のローラにより、ポンプケース内ない

    でポンピングチューブを押お

    しながら連続れんぞく

    してコンクリ

    ートを絞しぼ

    り出だ

    して吐出としゅつ

    します。

    圧送あっそう

    に高たか

    い圧力あつりょく

    が必要ひつよう

    となるコンクリートは不向ふ む

    きとなります。

    (2)スクイズ式 (しき)コンクリートポンプ

    1.1.1 コンクリートポンプの構造 (こうぞう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    スクイズ式 (しき)コンクリートポンプは、油圧 (ゆあつ)モータで回転 (かいてん)させるロータに取 (と)りつけられた複数 (ふくすう)のローラにより、ポンプケース内 (ない)でポンピングチューブを押 (お)しながら連続 (れんぞく)してコンクリートを絞 (しぼ)り出 (だ)して吐出 (としゅつ)します。

     圧送 (あっそう)に高 (たか)い圧力 (あつりょく)が必要 (ひつよう)となるコンクリートは不向 (ふむ)きとなります。

  • Japan ConcretePumping Association

    11

    架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    ・現場で長期間使用する場合

    ・複数台で中継する必要がある場合

    車両架装式しゃりょうかそうしき

    コンクリートポンプ

    定置式て い ち し き

    コンクリートポンプ

    ブーム車しゃ

    配管はいかん

    車しゃ

    ・地上ちじょう

    や構造物こうぞうぶつ

    の中層ちゅうそう

    階かい

    へ直接ちょくせつ

    ブームを伸の

    ばして圧送あっそう

    できる

    ・ブームを使用し よ う

    できない場所ば し ょ

    ・ブーム車しゃ

    よりも高圧こうあつ

    の能力のうりょく

    コンクリートポンプの架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    1.1.2 コンクリートポンプの架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    ・現場で長期間使用する場合

    ・複数台で中継する必要がある場合

    車両架装式 (しゃりょうかそうしき)

    コンクリートポンプ

    定置式 (ていちしき)

    コンクリートポンプ

    ブーム車 (しゃ)

    配管 (はいかん)車 (しゃ)

    ・地上 (ちじょう)や構造物 (こうぞうぶつ)の中層 (ちゅうそう)階 (かい)へ直接 (ちょくせつ)ブームを伸 (の)ばして圧送 (あっそう)できる

    ・ブームを使用 (しよう)できない場所 (ばしょ)

    ・ブーム車 (しゃ)よりも高圧 (こうあつ)の能力 (のうりょく)

    コンクリートポンプの架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

    1.1.2 コンクリートポンプの架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    12

    (1)車両架装式しゃりょうかそうしき

    コンクリートポンプ

    ①ブーム車しゃ

    (ブーム付つ

    きコンクリートポンプ車しゃ

    ブーム装置そ う ち

    が搭載とうさい

    されたコンクリートポンプ車しゃ

    現在げんざい

    、日本に ほ ん

    で使用し よ う

    されるコンクリートポンプ車しゃ

    のほとんどがブーム車しゃ

    です。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (1)車両架装式 (しゃりょうかそうしき)コンクリートポンプ

    ①ブーム車 (しゃ)(ブーム付 (つ)きコンクリートポンプ車 (しゃ))

    ブーム装置 (そうち)が搭載 (とうさい)されたコンクリートポンプ車 (しゃ)。

    現在 (げんざい)、日本 (にほん)で使用 (しよう)されるコンクリートポンプ車 (しゃ)のほとんどがブーム車 (しゃ)です。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    13

    (1)車両架装式しゃりょうかそうしき

    コンクリートポンプ

    ② 配管車はいかんしゃ

    (配管式はいかんしき

    コンクリートポンプ車しゃ

    ポンプ車しゃ

    の根元部ね も と ぶ

    から輸送管ゆ そ う か ん

    を接続せつぞく

    し、圧送あっそう

    を行おこな

    うコンクリートポンプ車しゃ

    ブームが使つか

    えない場所ば し ょ

    での圧送あっそう

    作業さぎょう

    に使用し よ う

    されるほか、ブーム車しゃ

    よりも

    高圧こうあつ

    の圧送あっそう

    能力のうりょく

    を持も

    つ機種き し ゅ

    が多いため、長距離圧送ちょうきょりあっそう

    や高所圧送こうしょあっそう

    などに使用し よ う

    されます。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (1)車両架装式 (しゃりょうかそうしき)コンクリートポンプ

    ② 配管車 (はいかんしゃ)(配管式 (はいかんしき)コンクリートポンプ車 (しゃ))

    ポンプ車 (しゃ)の根元部 (ねもとぶ)から輸送管 (ゆそうかん)を接続 (せつぞく)し、圧送 (あっそう)を行 (おこな)うコンクリートポンプ車 (しゃ)。

    ブームが使 (つか)えない場所 (ばしょ)での圧送 (あっそう)作業 (さぎょう)に使用 (しよう)されるほか、ブーム車 (しゃ)よりも高圧 (こうあつ)の圧送 (あっそう)能力 (のうりょく)を持 (も)つ機種 (きしゅ)が多いため、長距離圧送 (ちょうきょりあっそう)や高所圧送 (こうしょあっそう)などに使用 (しよう)されます。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    14

    (2)定置式て い ち し き

    コンクリートポンプ

    定置式て い ち し き

    コンクリートポンプは、現場げ ん ば

    で長期間ちょうきかん

    使用し よ う

    する場合ば あ い

    や、長距離圧送ちょうきょりあっそう

    や高所圧送こうしょあっそう

    で複ふく

    数台すうだい

    のコンクリートポンプこ ん く り ー と ぽ ん ぷ

    で中継ちゅうけい

    する必要ひつよう

    がある場合ば あ い

    などに

    使用し よ う

    されます。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装か そ う

    方法ほうほう

    の違ちが

    いによる分類ぶんるい

    (2)定置式 (ていちしき)コンクリートポンプ

    定置式 (ていちしき)コンクリートポンプは、現場 (げんば)で長期間 (ちょうきかん)使用 (しよう)する場合 (ばあい)や、長距離圧送 (ちょうきょりあっそう)や高所圧送 (こうしょあっそう)で複 (ふく)数台 (すうだい)のコンクリートポンプ (こんくりーとぽんぷ)で中継 (ちゅうけい)する必要 (ひつよう)がある場合 (ばあい)などに使用 (しよう)されます。

    1.1.2 コンクリートポンプの架装 (かそう)方法 (ほうほう)の違 (ちが)いによる分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    15

    1.2.1 操作そ う さ

    装置そ う ち

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置そ う ち

    1.2.3 動力どうりょく

    伝達でんたつ

    装置そ う ち

    (PTO)

    1.2.4 油圧ゆ あ つ

    回路か い ろ

    1.2.5 自動じ ど う

    給油きゅうゆ

    装置そ う ち

    1.2.6 洗浄せんじょう

    装置そ う ち

    1.2.7 ブーム装置そ う ち

    1.2.8 旋回せんかい

    装置そ う ち

    1.2.9 架か

    台だい

    装置そ う ち

    1.2.10 アウトリガ装置そ う ち

    1.2.11 その他の作業さぎょう

    装置そ う ち

    コンクリートポンプに関連かんれん

    するおもな装置そ う ち

    1.2 コンクリートポンプに関連かんれん

    する装置そ う ち

    に関かん

    する知識ち し き

    1.2.1 操作 (そうさ)装置 (そうち)

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置 (そうち)

    1.2.3 動力 (どうりょく)伝達 (でんたつ)装置 (そうち)(PTO)

    1.2.4 油圧 (ゆあつ)回路 (かいろ)

    1.2.5 自動 (じどう)給油 (きゅうゆ)装置 (そうち)

    1.2.6 洗浄 (せんじょう)装置 (そうち)

    1.2.7 ブーム装置 (そうち)

    1.2.8 旋回 (せんかい)装置 (そうち)

    1.2.9 架 (か)台 (だい)装置 (そうち)

    1.2.10 アウトリガ装置 (そうち)

    1.2.11 その他の作業 (さぎょう)装置 (そうち)

    コンクリートポンプに関連 (かんれん)するおもな装置 (そうち)

    1.2 コンクリートポンプに関連 (かんれん)する装置 (そうち)に関 (かん)する知識 (ちしき)

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    16

    コンクリートポンプを作動さ ど う

    させる操作そ う さ

    装置そ う ち

    には、

    (1)ブーム・アウトリガを操作そ う さ

    するために、車体しゃたい

    に装備そ う び

    された操作そ う さ

    レバーや

    操作そ う さ

    スイッチ

    (2)ポンプを操作そ う さ

    するための操作そ う さ

    パネル(コントロールパネル)

    (3)コンクリートポンプから離はな

    れて操作そ う さ

    を行うことができるラジコン装置そ う ち

    (無線む せ ん

    装置そ う ち

    があります。

    コンクリートポンプを作動 (さどう)させる操作 (そうさ)装置 (そうち)には、

    (1)ブーム・アウトリガを操作 (そうさ)するために、車体 (しゃたい)に装備 (そうび)された操作 (そうさ)レバーや操作 (そうさ)スイッチ

    (2)ポンプを操作 (そうさ)するための操作 (そうさ)パネル(コントロールパネル)

    (3)コンクリートポンプから離 (はな)れて操作 (そうさ)を行うことができるラジコン装置 (そうち)(無線 (むせん)装置 (そうち))

    があります。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    17

    操作そ う さ

    装置そ う ち

    操作そ う さ

    レバー

    操作そ う さ

    スイッチ

    操作そ う さ

    パネル

    (コントロールパネル)

    ラジコン装置そ う ち

    (無線む せ ん

    装置そ う ち

    アウトリガ・

    ブームなどを操作そ う さ

    ラジコン装置そ う ち

    の命令めいれい

    を受信じゅしん

    ポンプ本体ほんたい

    を操作そ う さ

    ポンプ本体ほんたい

    ブームを操作そ う さ

    操作 (そうさ)装置 (そうち)

    操作 (そうさ)レバー

    操作 (そうさ)スイッチ

    操作 (そうさ)パネル

    (コントロールパネル)

    ラジコン装置 (そうち)

    (無線 (むせん)装置 (そうち))

    アウトリガ・

    ブームなどを操作 (そうさ)

    ラジコン装置 (そうち)の命令 (めいれい)を受信 (じゅしん)し

    ポンプ本体 (ほんたい)を操作 (そうさ)

    ポンプ本体 (ほんたい)・

    ブームを操作 (そうさ)

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    18

    (1)操作そ う さ

    レバー・操作そ う さ

    スイッチ

    操作そ う さ

    レバー・操作そ う さ

    スイッチには、おもにコンクリートポンプ車しゃ

    を設置せ っ ち

    するとき

    にアウトリガの張出は り だ

    しと格納かくのう

    を行おこな

    う操作そ う さ

    レバーと、ブーム装置そ う ち

    を作動さ ど う

    させる

    操作そ う さ

    レバーがあります。

    (1)操作 (そうさ)レバー・操作 (そうさ)スイッチ

    操作 (そうさ)レバー・操作 (そうさ)スイッチには、おもにコンクリートポンプ車 (しゃ)を設置 (せっち)するときにアウトリガの張出 (はりだ)しと格納 (かくのう)を行 (おこな)う操作 (そうさ)レバーと、ブーム装置 (そうち)を作動 (さどう)させる操作 (そうさ)レバーがあります。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    19

    (2)操作そ う さ

    パネル(コントロールパネル)

    コンクリートポンプに装備そ う び

    されている操作そ う さ

    パネルには、計器類け い き る い

    や各種かくしゅ

    スイッ

    チなどの操作そ う さ

    装置そ う ち

    が集中しゅうちゅう

    して装備そ う び

    されています。

    (2)操作 (そうさ)パネル(コントロールパネル)

    コンクリートポンプに装備 (そうび)されている操作 (そうさ)パネルには、計器類 (けいきるい)や各種 (かくしゅ)スイッチなどの操作 (そうさ)装置 (そうち)が集中 (しゅうちゅう)して装備 (そうび)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    20

    (2)操作そ う さ

    パネル(コントロールパネル)

    操作そ う さ

    パネル(コントロールパネル)の

    おもな装備そ う び

    ① 電源でんげん

    スイッチ

    ② コンクリートポンプの正転せいてん

    ・逆転ぎゃくてん

    ・停止て い し

    スイッチ

    ③ エンジン回転数かいてんすう

    のコントロールスイッチ(またはレバー)

    ④ 吐と

    出量しゅつりょう

    の調整ちょうせい

    スイッチ

    ⑤ アジテータ(かくはん)装置そ う ち

    の正転せいてん

    ・逆転ぎゃくてん

    ・停止て い し

    スイッチ

    ⑥ 操作そ う さ

    パネルとラジコン装置そ う ち

    との操作そ う さ

    切替きりかえ

    スイッチ

    ⑦ ブーム装置そ う ち

    の操作そ う さ

    スイッチ

    ⑧ ホッパレベルセンサの作動さ ど う

    スイッチ

    ⑨ 水ポンプの作動さ ど う

    スイッチ

    ⑩ 計器類け い き る い

    (主しゅ

    油圧ゆ あ つ

    ポンプ計けい

    、回転計かいてんけい

    、真空計しんくうけい

    (2)操作 (そうさ)パネル(コントロールパネル)

    操作 (そうさ)パネル(コントロールパネル)の

    おもな装備 (そうび)

    ① 電源 (でんげん)スイッチ

    ② コンクリートポンプの正転 (せいてん)・逆転 (ぎゃくてん)・停止 (ていし)スイッチ

    ③ エンジン回転数 (かいてんすう)のコントロールスイッチ(またはレバー)

    ④ 吐 (と)出量 (しゅつりょう)の調整 (ちょうせい)スイッチ

    ⑤ アジテータ(かくはん)装置 (そうち)の正転 (せいてん)・逆転 (ぎゃくてん)・停止 (ていし)スイッチ

    ⑥ 操作 (そうさ)パネルとラジコン装置 (そうち)との操作 (そうさ)切替 (きりかえ)スイッチ

    ⑦ ブーム装置 (そうち)の操作 (そうさ)スイッチ

    ⑧ ホッパレベルセンサの作動 (さどう)スイッチ

    ⑨ 水ポンプの作動 (さどう)スイッチ

    ⑩ 計器類 (けいきるい)(主 (しゅ)油圧 (ゆあつ)ポンプ計 (けい)、回転計 (かいてんけい)、真空計 (しんくうけい))

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.1 操作装置

    21

    (3)ラジコン装置そ う ち

    (無線む せ ん

    装置そ う ち

    ラジコン装置そ う ち

    (無線む せ ん

    装置そ う ち

    )は、圧送あっそう

    作業さぎょう

    に必要ひつよう

    な操作そ う さ

    ボタンを、持運もちはこ

    びが可能か の う

    な操作そ う さ

    ックスに組く

    み込こ

    んだものです。

    操作そ う さ

    ボタンを押お

    すことで命令めいれい

    を電波で ん ぱ

    で発信はっしん

    し、コンクリートポンプの操作そ う さ

    パネルに設置せ っ ち

    れた電波で ん ぱ

    受信じゅしん

    装置そ う ち

    がそれを受信じゅしん

    し、命令めいれい

    を操作そ う さ

    パネルに送おく

    り各種かくしゅ

    装置そ う ち

    を作動さ ど う

    させます。

    (3)ラジコン装置 (そうち)(無線 (むせん)装置 (そうち))

    ラジコン装置 (そうち)(無線 (むせん)装置 (そうち))は、圧送 (あっそう)作業 (さぎょう)に必要 (ひつよう)な操作 (そうさ)ボタンを、持運 (もちはこ)びが可能 (かのう)な操作 (そうさ)ボックスに組 (く)み込 (こ)んだものです。

     操作 (そうさ)ボタンを押 (お)すことで命令 (めいれい)を電波 (でんぱ)で発信 (はっしん)し、コンクリートポンプの操作 (そうさ)パネルに設置 (せっち)された電波 (でんぱ)受信 (じゅしん)装置 (そうち)がそれを受信 (じゅしん)し、命令 (めいれい)を操作 (そうさ)パネルに送 (おく)り各種 (かくしゅ)装置 (そうち)を作動 (さどう)させます。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    22

    (1)ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置そ う ち

    ホッパは、トラックアジテータ(生なま

    コン車しゃ

    )から荷卸に お ろ

    しされたコンクリ

    ートを、コンクリートシリンダに

    吸入きゅうにゅう

    しやすくするとともに、一定いってい

    の量りょう

    を保持ほ じ

    できる構造こうぞう

    となってい

    ます。 ホッパの開口部

    か い こ う ぶ

    には、危険き け ん

    防止ぼ う し

    と異物い ぶ つ

    などの流入りゅうにゅう

    防止ぼ う し

    のための

    スクリーン(ホッパスクリーン)が取と

    りつけられています。

    (1)ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置 (そうち)

    ホッパは、トラックアジテータ(生 (なま)コン車 (しゃ))から荷卸 (におろ)しされたコンクリートを、コンクリートシリンダに吸入 (きゅうにゅう)しやすくするとともに、一定 (いってい)の量 (りょう)を保持 (ほじ)できる構造 (こうぞう)となっています。

     ホッパの開口部 (かいこうぶ)には、危険 (きけん)防止 (ぼうし)と異物 (いぶつ)などの流入 (りゅうにゅう)防止 (ぼうし)のためのスクリーン(ホッパスクリーン)が取 (と)りつけられています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    23

    (1)ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置そ う ち

    アジテータ(かくはん)装置そ う ち

    は、

    ホッパの内部な い ぶ

    に設置せ っ ち

    されており、コ

    ンクリートの静止せ い し

    と分離ぶ ん り

    と防ふせ

    ぐため

    常つね

    にコンクリートをかくはんさせま

    す。 また、ブレード(かくはん羽根

    は ね

    )で

    かくはんすることによって、コンクリ

    ートの流動性りゅうどうせい

    が保たも

    たれ、コンクリー

    トシリンダへのコンクリートの吸入きゅうにゅう

    の効率こうりつ

    を高たか

    めています。

    (1)ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置 (そうち)

    アジテータ(かくはん)装置 (そうち)は、ホッパの内部 (ないぶ)に設置 (せっち)されており、コンクリートの静止 (せいし)と分離 (ぶんり)と防 (ふせ)ぐため、常 (つね)にコンクリートをかくはんさせます。

     また、ブレード(かくはん羽根 (はね))でかくはんすることによって、コンクリートの流動性 (りゅうどうせい)が保 (たも)たれ、コンクリートシリンダへのコンクリートの吸入 (きゅうにゅう)の効率 (こうりつ)を高 (たか)めています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    24

    (2)レベルセンサ装置そ う ち

    レベルセンサは、ホッパ内ない

    のコ

    ンクリートの量りょう

    をレベルセンサで

    感知か ん ち

    して、コンクリートポンプの

    運転うんてん

    ・停止て い し

    を自動的じ ど う て き

    に行う装置そ う ち

    す。 ホッパ内

    ない

    に設置せ っ ち

    された 1本ぽん

    または

    2本ほん

    のレベルセンサ(感知か ん ち

    電極でんきょく

    棒ぼう

    が、コンクリートの量りょう

    を感知か ん ち

    するよ

    うになっています。

    (2)レベルセンサ装置 (そうち)

    レベルセンサは、ホッパ内 (ない)のコンクリートの量 (りょう)をレベルセンサで感知 (かんち)して、コンクリートポンプの運転 (うんてん)・停止 (ていし)を自動的 (じどうてき)に行う装置 (そうち)です。

     ホッパ内 (ない)に設置 (せっち)された1本 (ぽん)または2本 (ほん)のレベルセンサ(感知 (かんち)電極 (でんきょく)棒 (ぼう))が、コンクリートの量 (りょう)を感知 (かんち)するようになっています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    25

    (2)レベルセンサ装置そ う ち

    レベルセンサが「ON」でコンクリートポンプが正転

    せいてん

    運転うんてん

    の場合ば あ い

    、ホッ

    パ内ない

    のコンクリートの量りょう

    に応おう

    じてセ

    ンサが働はたら

    き、コンクリートポンプを

    作動さ ど う

    させています。 また、トラックアジテータ(生

    なま

    コン

    車しゃ

    )の運転手うんてんしゅ

    にホッパへのコンクリ

    ートの「投入とうにゅう

    」「停止て い し

    」を指示し じ

    するホ

    ッパレベル表示ひょうじ

    ランプを装備そ う び

    して

    います。

    (2)レベルセンサ装置 (そうち)

    レベルセンサが「ON」でコンクリートポンプが正転 (せいてん)運転 (うんてん)の場合 (ばあい)、ホッパ内 (ない)のコンクリートの量 (りょう)に応 (おう)じてセンサが働 (はたら)き、コンクリートポンプを作動 (さどう)させています。

     また、トラックアジテータ(生 (なま)コン車 (しゃ))の運転手 (うんてんしゅ)にホッパへのコンクリートの「投入 (とうにゅう)」「停止 (ていし)」を指示 (しじ)するホッパレベル表示 (ひょうじ)ランプを装備 (そうび)しています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    26

    (3)緊急きんきゅう

    停止て い し

    装置そ う ち

    緊急きんきゅう

    停止て い し

    装置そ う ち

    は、アジテータ(かくはん)装置そ う ち

    に人ひと

    が巻ま

    き込こ

    まれる事故じ こ

    が発生はっせい

    た場合ば あ い

    や、発生はっせい

    しそうになった場合ば あ い

    に、発見者はっけんしゃ

    がボタンを押お

    すことでコンクリートポ

    ンプの作動さ ど う

    を止と

    めることができます。ホッパの側面そくめん

    に装備そ う び

    されています。

    (3)緊急 (きんきゅう)停止 (ていし)装置 (そうち)

    緊急 (きんきゅう)停止 (ていし)装置 (そうち)は、アジテータ(かくはん)装置 (そうち)に人 (ひと)が巻 (ま)き込 (こ)まれる事故 (じこ)が発生 (はっせい)した場合 (ばあい)や、発生 (はっせい)しそうになった場合 (ばあい)に、発見者 (はっけんしゃ)がボタンを押 (お)すことでコンクリートポンプの作動 (さどう)を止 (と)めることができます。ホッパの側面 (そくめん)に装備 (そうび)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.2 ホッパおよびアジテータ(かくはん)装置

    27

    (4)アジテータ(かくはん)自動じ ど う

    停止て い し

    装置そ う ち

    アジテータ(かくはん)装置そ う ち

    に人が巻ま

    き込こ

    まれる事故じ こ

    を防止ぼ う し

    するために、ホッパスクリ

    ーンを開あ

    けるとアジテータ(かくはん)装置そ う ち

    だけを自動じ ど う

    停止て い し

    させる装置そ う ち

    が、ホッパの脇わき

    (エプロン)に装備そ う び

    されています。

    (4)アジテータ(かくはん)自動 (じどう)停止 (ていし)装置 (そうち)

    アジテータ(かくはん)装置 (そうち)に人が巻 (ま)き込 (こ)まれる事故 (じこ)を防止 (ぼうし)するために、ホッパスクリーンを開 (あ)けるとアジテータ(かくはん)装置 (そうち)だけを自動 (じどう)停止 (ていし)させる装置 (そうち)が、ホッパの脇 (わき)(エプロン)に装備 (そうび)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.3 動力伝達装置(PTO)

    28

    コンクリートポンプ車しゃ

    のアウトリガやブームなどの各装置か く そ う ち

    を作動さ ど う

    させるために、エンジン

    から動力どうりょく

    を取と

    り出だ

    す「動力どうりょく

    伝達でんたつ

    装置そ う ち

    (PTO:パワー・テイク・オフ)」が装備そ う び

    されています。

    運転席うんてんせき

    に装備そ う び

    されている PTO切換きりかえ

    スイッチや、切換きりかえ

    レバーを操作そ う さ

    し、走行そうこう

    時じ

    には、エ

    ンジンの動力どうりょく

    を駆く

    動輪どうりん

    に伝つた

    え、コンクリートの圧送あっそう

    時じ

    には油圧ゆ あ つ

    発生はっせい

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    ポンプ)に

    伝つた

    えます。

    油圧ゆ あ つ

    ポンプで発生はっせい

    させた油圧ゆ あ つ

    により、油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    を経由け い ゆ

    して、コンクリートの圧送あっそう

    装置そ う ち

    やブーム装置そ う ち

    などを動うご

    かしています。

    コンクリートポンプ車 (しゃ)のアウトリガやブームなどの各装置 (かくそうち)を作動 (さどう)させるために、エンジンから動力 (どうりょく)を取 (と)り出 (だ)す「動力 (どうりょく)伝達 (でんたつ)装置 (そうち)(PTO:パワー・テイク・オフ)」が装備 (そうび)されています。

    運転席 (うんてんせき)に装備 (そうび)されているPTO切換 (きりかえ)スイッチや、切換 (きりかえ)レバーを操作 (そうさ)し、走行 (そうこう)時 (じ)には、エンジンの動力 (どうりょく)を駆 (く)動輪 (どうりん)に伝 (つた)え、コンクリートの圧送 (あっそう)時 (じ)には油圧 (ゆあつ)発生 (はっせい)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)ポンプ)に伝 (つた)えます。

    油圧 (ゆあつ)ポンプで発生 (はっせい)させた油圧 (ゆあつ)により、油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)を経由 (けいゆ)して、コンクリートの圧送 (あっそう)装置 (そうち)やブーム装置 (そうち)などを動 (うご)かしています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.3 動力伝達装置(PTO)

    29

    「動力どうりょく

    伝達でんたつ

    装置そ う ち

    (PTO:パワー・テイク・オフ)」には、トランスミッションから動力どうりょく

    を直接ちょくせつ

    取と

    り出だ

    すサイドPTOと、トランスミッションの後ろから動力どうりょく

    を取と

    り出だ

    すトランスファPTOが

    あります。

    「動力 (どうりょく)伝達 (でんたつ)装置 (そうち)(PTO:パワー・テイク・オフ)」には、トランスミッションから動力 (どうりょく)を直接 (ちょくせつ)取 (と)り出 (だ)すサイドPTOと、トランスミッションの後ろから動力 (どうりょく)を取 (と)り出 (だ)すトランスファPTOがあります。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    30

    コンクリートポンプ車しゃ

    の作業さぎょう

    装置そ う ち

    などの作動さ ど う

    は、そのほとんどが油圧ゆ あ つ

    の力ちから

    によります

    油圧ゆ あ つ

    は、油圧ゆ あ つ

    装置そ う ち

    により大おお

    きな力ちから

    が得え

    られ、その力ちから

    を自由じ ゆ う

    にコントロールできるとい

    う特徴とくちょう

    を持も

    っています。

    (1)油圧ゆ あ つ

    の原理げ ん り

    油圧ゆ あ つ

    の原理げ ん り

    は、パスカルの原理げ ん り

    「閉と

    じ込こ

    められた液体えきたい

    の一部い ち ぶ

    に加えた圧力あつりょく

    は、液体えきたい

    すべての部ぶ

    分ぶん

    にそのままの力ちから

    で伝つた

    わる」 を応用おうよう

    したもので、小ちい

    さい

    面積めんせき

    のピストンに伝つた

    えた力ちから

    は、大おお

    きいほ

    うの面積めんせき

    に比例ひ れ い

    して拡大かくだい

    されます。

    N:力ちから

    の単位た ん い

    Newton ニュートン

    コンクリートポンプ車 (しゃ)の作業 (さぎょう)装置 (そうち)などの作動 (さどう)は、そのほとんどが油圧 (ゆあつ)の力 (ちから)によります。

    油圧 (ゆあつ)は、油圧 (ゆあつ)装置 (そうち)により大 (おお)きな力 (ちから)が得 (え)られ、その力 (ちから)を自由 (じゆう)にコントロールできるという特徴 (とくちょう)を持 (も)っています。

    (1)油圧 (ゆあつ)の原理 (げんり)

    油圧 (ゆあつ)の原理 (げんり)は、パスカルの原理 (げんり) 「閉 (と)じ込 (こ)められた液体 (えきたい)の一部 (いちぶ)に加えた圧力 (あつりょく)は、液体 (えきたい)すべての部 (ぶ)分 (ぶん)にそのままの力 (ちから)で伝 (つた)わる」 を応用 (おうよう)したもので、小 (ちい)さい面積 (めんせき)のピストンに伝 (つた)えた力 (ちから)は、大 (おお)きいほうの面積 (めんせき)に比例 (ひれい)して拡大 (かくだい)されます。

    N:力 (ちから)の単位 (たんい)

    Newton ニュートン

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    31

    (2)油圧ゆ あ つ

    回路か い ろ

    の構成こうせい

    コンクリートポンプ車しゃ

    の油圧ゆ あ つ

    回路か い ろ

    は、トラックシャシのエンジンにより油圧ゆ あ つ

    発生はっせい

    装置そ う ち

    油圧ゆ あ つ

    ポンプを回転かいてん

    させることによって加圧か あ つ

    された作動油さ ど う ゆ

    が、高圧こうあつ

    回路か い ろ

    を経へ

    て油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    弁べん

    )に入り、油圧ゆ あ つ

    ・油量ゆりょう

    を制御せいぎょ

    された後あと

    に油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    に入って、油圧ゆ あ つ

    シリンダや油圧ゆ あ つ

    モータを駆動く ど う

    させます。

    装置そ う ち

    を駆動く ど う

    させた後あと

    の作動油さ ど う ゆ

    は、低圧ていあつ

    回路か い ろ

    を経へ

    て作動油さ ど う ゆ

    タンクに戻もど

    り、再度さ い ど

    、油圧ゆ あ つ

    ンプに吸入きゅうにゅう

    ・加圧か あ つ

    されて回路か い ろ

    を循環じゅんかん

    します。

    この繰く

    り返かえ

    しによって各種かくしゅ

    の作業さぎょう

    装置そ う ち

    を駆動く ど う

    させています。

    (2)油圧 (ゆあつ)回路 (かいろ)の構成 (こうせい)

    コンクリートポンプ車 (しゃ)の油圧 (ゆあつ)回路 (かいろ)は、トラックシャシのエンジンにより油圧 (ゆあつ)発生 (はっせい)装置 (そうち)の油圧 (ゆあつ)ポンプを回転 (かいてん)させることによって加圧 (かあつ)された作動油 (さどうゆ)が、高圧 (こうあつ)回路 (かいろ)を経 (へ)て油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)弁 (べん))に入り、油圧 (ゆあつ)・油量 (ゆりょう)を制御 (せいぎょ)された後 (あと)に油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)に入って、油圧 (ゆあつ)シリンダや油圧 (ゆあつ)モータを駆動 (くどう)させます。

    装置 (そうち)を駆動 (くどう)させた後 (あと)の作動油 (さどうゆ)は、低圧 (ていあつ)回路 (かいろ)を経 (へ)て作動油 (さどうゆ)タンクに戻 (もど)り、再度 (さいど)、油圧 (ゆあつ)ポンプに吸入 (きゅうにゅう)・加圧 (かあつ)されて回路 (かいろ)を循環 (じゅんかん)します。

    この繰 (く)り返 (かえ)しによって各種 (かくしゅ)の作業 (さぎょう)装置 (そうち)を駆動 (くどう)させています。

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    1.2.4 油圧回路

    32

    ① 油圧ゆ あ つ

    発生はっせい

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    ポンプ)

    油圧ゆ あ つ

    発生はっせい

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    ポンプ)は、エンジンによって回転かいてん

    し、その機械的き か い て き

    作用さ よ う

    によって

    油圧ゆ あ つ

    ポンプの吸入きゅうにゅう

    口こ う

    に負ふ

    圧あつ

    を作つく

    り出だ

    し、作動油さ ど う ゆ

    を油圧ゆ あ つ

    ポンプの内部な い ぶ

    に吸入きゅうにゅう

    します。

    作動油さ ど う ゆ

    が油圧ゆ あ つ

    ポンプの吐と

    出口しゅつこう

    から吐出としゅつ

    される時とき

    には、作動油さ ど う ゆ

    に圧力あつりょく

    と流量りゅうりょう

    を与あた

    えて

    機械的き か い て き

    エネルギーを油圧ゆ あ つ

    エネルギーに変か

    えています。

    コンクリートポンプ車しゃ

    の油圧ゆ あ つ

    ポンプには、主しゅ

    油圧ゆ あ つ

    ポンプ用よう

    にピストンポンプ(プランジャ

    ポンプ)が使用し よ う

    され、ブーム・アウトリガ用よう

    にベーンポンプが使用し よ う

    され、さらに、アジテー

    タ(かくはん)用よう

    にギヤポンプ(歯車はぐるま

    ポンプ)が使用し よ う

    されています。

    ① 油圧 (ゆあつ)発生 (はっせい)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)ポンプ)

    油圧 (ゆあつ)発生 (はっせい)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)ポンプ)は、エンジンによって回転 (かいてん)し、その機械的 (きかいてき)作用 (さよう)によって油圧 (ゆあつ)ポンプの吸入 (きゅうにゅう)口 (こう)に負 (ふ)圧 (あつ)を作 (つく)り出 (だ)し、作動油 (さどうゆ)を油圧 (ゆあつ)ポンプの内部 (ないぶ)に吸入 (きゅうにゅう)します。

    作動油 (さどうゆ)が油圧 (ゆあつ)ポンプの吐 (と)出口 (しゅつこう)から吐出 (としゅつ)される時 (とき)には、作動油 (さどうゆ)に圧力 (あつりょく)と流量 (りゅうりょう)を与 (あた)えて、機械的 (きかいてき)エネルギーを油圧 (ゆあつ)エネルギーに変 (か)えています。

     

    コンクリートポンプ車 (しゃ)の油圧 (ゆあつ)ポンプには、主 (しゅ)油圧 (ゆあつ)ポンプ用 (よう)にピストンポンプ(プランジャポンプ)が使用 (しよう)され、ブーム・アウトリガ用 (よう)にベーンポンプが使用 (しよう)され、さらに、アジテータ(かくはん)用 (よう)にギヤポンプ(歯車 (はぐるま)ポンプ)が使用 (しよう)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    33

    ② 油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    弁べん

    油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    制御せいぎょ

    弁べん

    )は、多数た す う

    の油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    シリンダ・油圧ゆ あ つ

    モータ)を

    駆動く ど う

    できるように、油圧ゆ あ つ

    発生はっせい

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    ポンプ)から吐出としゅつ

    される作動油さ ど う ゆ

    を分配ぶんぱい

    し、それぞ

    れの油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    に対たい

    して必要ひつよう

    な流量りゅうりょう

    と圧力あつりょく

    を供給きょうきゅう

    するとともに、流なが

    れの方向ほうこう

    も制御せいぎょ

    します。

    ② 油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)弁 (べん))

    油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)制御 (せいぎょ)弁 (べん))は、多数 (たすう)の油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)シリンダ・油圧 (ゆあつ)モータ)を駆動 (くどう)できるように、油圧 (ゆあつ)発生 (はっせい)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)ポンプ)から吐出 (としゅつ)される作動油 (さどうゆ)を分配 (ぶんぱい)し、それぞれの油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)に対 (たい)して必要 (ひつよう)な流量 (りゅうりょう)と圧力 (あつりょく)を供給 (きょうきゅう)するとともに、流 (なが)れの方向 (ほうこう)も制御 (せいぎょ)します。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    34

    油圧シリンダ 油圧モータ

    直線運動 回転運動

    ブーム

    アウトリガ

    コンクリートピストン

    弁駆動シリンダ

    アジテータのモータ

    スクイズ式コンクリートポンプ車の

    ロータ駆動モータ

    ③ 油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    シリンダ・油圧ゆ あ つ

    モータ)

    油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    は、油圧ゆ あ つ

    ポンプから送おく

    られてきた作動油さ ど う ゆ

    を、機械的き か い て き

    な運動うんどう

    に変か

    える装置そ う ち

    です。

    運動うんどう

    方式ほうしき

    には、直線ちょくせん

    運動うんどう

    をする油圧ゆ あ つ

    シリンダと、回転かいてん

    運動うんどう

    をする油圧ゆ あ つ

    モータがあり、油圧ゆ あ つ

    シリンダ

    は直線ちょくせん

    運動うんどう

    を利用り よ う

    するブーム、アウトリガ、コンクリートピストン、弁べん

    駆動く ど う

    シリンダなどに使用し よ う

    され、

    油圧ゆ あ つ

    モータはアジテータ(かくはん)のモータやスクイズ式しき

    コンクリートポンプのロータ駆動く ど う

    モータな

    どに使用し よ う

    されています。 ちょくせんうんどう かいてんうんどう

    ゆあつゆあつ

    べんくどう

    しき

    しゃ

    くどう

    油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    の分類ぶんるい

    ③ 油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)シリンダ・油圧 (ゆあつ)モータ)

    油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)は、油圧 (ゆあつ)ポンプから送 (おく)られてきた作動油 (さどうゆ)を、機械的 (きかいてき)な運動 (うんどう)に変 (か)える装置 (そうち)です。運動 (うんどう)方式 (ほうしき)には、直線 (ちょくせん)運動 (うんどう)をする油圧 (ゆあつ)シリンダと、回転 (かいてん)運動 (うんどう)をする油圧 (ゆあつ)モータがあり、油圧 (ゆあつ)シリンダは直線 (ちょくせん)運動 (うんどう)を利用 (りよう)するブーム、アウトリガ、コンクリートピストン、弁 (べん)駆動 (くどう)シリンダなどに使用 (しよう)され、油圧 (ゆあつ)モータはアジテータ(かくはん)のモータやスクイズ式 (しき)コンクリートポンプのロータ駆動 (くどう)モータなどに使用 (しよう)されています。

    油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)の分類 (ぶんるい)

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    35

    ③ 油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    シリンダ・油圧ゆ あ つ

    モータ)

    コンクリートポンプ車しゃ

    の油圧ゆ あ つ

    シリンダは、一般いっぱん

    に、複動型ふくどうがた

    シリンダが使用し よ う

    されています

    複動型ふくどうがた

    シリンダは、シリンダの両側りょうがわ

    に作動油さ ど う ゆ

    の出入で い

    り口ぐち

    が設もう

    けられ、そこから作動油さ ど う ゆ

    流入りゅうにゅう

    ・排出はいしゅつ

    させて往復おうふく

    運動うんどう

    させます。

    一般いっぱん

    に、複動型ふくどうがた

    シリンダは、下図か ず

    に示しめ

    すシリンダヘッド側がわ

    の A ポートから加圧か あ つ

    された

    作動油さ ど う ゆ

    が入はい

    ると、力ちから

    は強つよ

    いがスピードは遅おそ

    くなります。逆ぎゃく

    に、シリンダロッド側がわ

    の B ポー

    トから加圧か あ つ

    された作動油さ ど う ゆ

    が入はい

    るときは、力ちから

    は弱よわ

    いがスピードは速はや

    くなるという特性とくせい

    を持も

    ています。

    ③ 油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)シリンダ・油圧 (ゆあつ)モータ)

    コンクリートポンプ車 (しゃ)の油圧 (ゆあつ)シリンダは、一般 (いっぱん)に、複動型 (ふくどうがた)シリンダが使用 (しよう)されています。複動型 (ふくどうがた)シリンダは、シリンダの両側 (りょうがわ)に作動油 (さどうゆ)の出入 (でい)り口 (ぐち)が設 (もう)けられ、そこから作動油 (さどうゆ)を流入 (りゅうにゅう)・排出 (はいしゅつ)させて往復 (おうふく)運動 (うんどう)させます。

      一般 (いっぱん)に、複動型 (ふくどうがた)シリンダは、下図 (かず)に示 (しめ)すシリンダヘッド側 (がわ)のAポートから加圧 (かあつ)された作動油 (さどうゆ)が入 (はい)ると、力 (ちから)は強 (つよ)いがスピードは遅 (おそ)くなります。逆 (ぎゃく)に、シリンダロッド側 (がわ)のBポートから加圧 (かあつ)された作動油 (さどうゆ)が入 (はい)るときは、力 (ちから)は弱 (よわ)いがスピードは速 (はや)くなるという特性 (とくせい)を持 (も)っています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    36

    ③ 油圧ゆ あ つ

    駆動く ど う

    装置そ う ち

    (油圧ゆ あ つ

    シリンダ・油圧ゆ あ つ

    モータ)

    ピストン式しき

    コンクリートポンプは、油圧ゆ あ つ

    回路か い ろ

    を切き

    り換か

    えることで標準圧ひょうじゅんあつ

    から高圧こうあつ

    に圧力あつりょく

    を切き

    り換か

    えて作業さぎょう

    を行おこな

    うことができる機種き し ゅ

    もあります。

    油圧ゆ あ つ

    シリンダ内ない

    の油あぶら

    の入はい

    る箇所か し ょ

    の違ちが

    いにより、標準圧ひょうじゅんあつ

    と高圧こうあつ

    が切き

    り換か

    わる仕組し く

    みで

    す。

    ③ 油圧 (ゆあつ)駆動 (くどう)装置 (そうち)(油圧 (ゆあつ)シリンダ・油圧 (ゆあつ)モータ)

    ピストン式 (しき)コンクリートポンプは、油圧 (ゆあつ)回路 (かいろ)を切 (き)り換 (か)えることで標準圧 (ひょうじゅんあつ)から高圧 (こうあつ)に圧力 (あつりょく)を切 (き)り換 (か)えて作業 (さぎょう)を行 (おこな)うことができる機種 (きしゅ)もあります。

    油圧 (ゆあつ)シリンダ内 (ない)の油 (あぶら)の入 (はい)る箇所 (かしょ)の違 (ちが)いにより、標準圧 (ひょうじゅんあつ)と高圧 (こうあつ)が切 (き)り換 (か)わる仕組 (しく)みです。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.4 油圧回路

    37

    ④ 作動油さ ど う ゆ

    タンク

    コンクリートポンプ車しゃ

    は、密みっ

    閉式ぺいしき

    の作動油さ ど う ゆ

    タンクを使用し よ う

    しています。作動油さ ど う ゆ

    タンクには

    作動油さ ど う ゆ

    を浄化じょうか

    するためにフィルタやサクションフィルタが取と

    りつけられ、常つね

    に浄化じょうか

    された

    作動油さ ど う ゆ

    が貯たくわ

    えられています。

    ④ 作動油 (さどうゆ)タンク

    コンクリートポンプ車 (しゃ)は、密 (みっ)閉式 (ぺいしき)の作動油 (さどうゆ)タンクを使用 (しよう)しています。作動油 (さどうゆ)タンクには、作動油 (さどうゆ)を浄化 (じょうか)するためにフィルタやサクションフィルタが取 (と)りつけられ、常 (つね)に浄化 (じょうか)された作動油 (さどうゆ)が貯 (たくわ)えられています。

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    1.2.4 油圧回路

    38

    ⑤ オイルクーラ(作動油さ ど う ゆ

    クーラ)

    作動油さ ど う ゆ

    が適正てきせい

    な温度お ん ど

    を保たも

    つためにオイルクーラが用もち

    いられます。コンクリートポンプ車しゃ

    に用

    いられるオイルクーラは、ほとんどが空冷式くうれいしき

    です。

    ⑤ オイルクーラ(作動油 (さどうゆ)クーラ)

    作動油 (さどうゆ)が適正 (てきせい)な温度 (おんど)を保 (たも)つためにオイルクーラが用 (もち)いられます。コンクリートポンプ車 (しゃ)に用いられるオイルクーラは、ほとんどが空冷式 (くうれいしき)です。

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    1.2.4 油圧回路

    39

    ⑥ アキュームレータ(蓄圧器ち く あ つ き

    アキュームレータ(蓄圧器ち く あ つ き

    )は、衝撃圧しょうげきあつ

    の吸収きゅうしゅう

    、加圧か あ つ

    された作動油さ ど う ゆ

    の蓄積ちくせき

    、油圧ゆ あ つ

    ポンプの

    停止て い し

    時じ

    の油圧ゆ あ つ

    の低減ていげん

    、ピストン式しき

    コンクリートポンプの弁べん

    を瞬時しゅんじ

    に切き

    り換か

    える、などの目的もくてき

    用もち

    いられています。

    アキュームレータ(蓄圧器ち く あ つ き

    )の気体室き た い し つ

    (バック)のガスには、窒素ち っ そ

    ガスが使用し よ う

    されています。

    ⑥ アキュームレータ(蓄圧器 (ちくあつき))

    アキュームレータ(蓄圧器 (ちくあつき))は、衝撃圧 (しょうげきあつ)の吸収 (きゅうしゅう)、加圧 (かあつ)された作動油 (さどうゆ)の蓄積 (ちくせき)、油圧 (ゆあつ)ポンプの停止 (ていし)時 (じ)の油圧 (ゆあつ)の低減 (ていげん)、ピストン式 (しき)コンクリートポンプの弁 (べん)を瞬時 (しゅんじ)に切 (き)り換 (か)える、などの目的 (もくてき)で用 (もち)いられています。

     アキュームレータ(蓄圧器 (ちくあつき))の気体室 (きたいしつ)(バック)のガスには、窒素 (ちっそ)ガスが使用 (しよう)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.5 自動給油装置

    40

    自動じ ど う

    給油きゅうゆ

    装置そ う ち

    は、グリスポンプから吐出としゅつ

    されたグリスを、分配ぶんぱい

    弁べん

    によりコンクリートシリンダ、

    S パイプ(吐と

    出管しゅつかん

    )作動部さ ど う ぶ

    、アジテータの軸受部じ く う け ぶ

    など、定さだ

    められた箇所か し ょ

    に分配ぶんぱい

    します。

    また、分配ぶんぱい

    弁べん

    には、給油管きゅうゆかん

    の詰つ

    まりなどの異常いじょう

    に対たい

    する安全あんぜん

    弁べん

    、および異常いじょう

    の位置い ち

    を知し

    せる表示ひょうじ

    装置そ う ち

    などが組く

    み込こ

    まれています。

    自動 (じどう)給油 (きゅうゆ)装置 (そうち)は、グリスポンプから吐出 (としゅつ)されたグリスを、分配 (ぶんぱい)弁 (べん)によりコンクリートシリンダ、 Sパイプ(吐 (と)出管 (しゅつかん))作動部 (さどうぶ)、アジテータの軸受部 (じくうけぶ)など、定 (さだ)められた箇所 (かしょ)に分配 (ぶんぱい)します。

    また、分配 (ぶんぱい)弁 (べん)には、給油管 (きゅうゆかん)の詰 (つ)まりなどの異常 (いじょう)に対 (たい)する安全 (あんぜん)弁 (べん)、および異常 (いじょう)の位置 (いち)を知 (し)らせる表示 (ひょうじ)装置 (そうち)などが組 (く)み込 (こ)まれています。

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    1.2.6 洗浄装置

    41

    (1)輸送ゆ そ う

    管内かんない

    の洗浄せんじょう

    装置そ う ち

    (ピストン式しき

    水みず

    ポンプ)

    コンクリートポンプ車しゃ

    には、圧送あっそう

    作業さぎょう

    終了後しゅうりょうご

    の輸送ゆ そ う

    管内かんない

    、車体しゃたい

    、ホッパおよ

    びアジテータ装置そ う ち

    などからのコンクリートの排出はいしゅつ

    、および洗浄せんじょう

    を行うための

    洗浄せんじょう

    装置そ う ち

    が装備そ う び

    されています。

    (1)輸送 (ゆそう)管内 (かんない)の洗浄 (せんじょう)装置 (そうち)(ピストン式 (しき)水 (みず)ポンプ)

    コンクリートポンプ車 (しゃ)には、圧送 (あっそう)作業 (さぎょう)終了後 (しゅうりょうご)の輸送 (ゆそう)管内 (かんない)、車体 (しゃたい)、ホッパおよびアジテータ装置 (そうち)などからのコンクリートの排出 (はいしゅつ)、および洗浄 (せんじょう)を行うための洗浄 (せんじょう)装置 (そうち)が装備 (そうび)されています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.7 ブーム装置

    42

    ブーム装置そ う ち

    は、ブーム本体ほんたい

    、油圧ゆ あ つ

    シリンダ、リンク、輸送管ゆ そ う か ん

    などから構成こうせい

    され

    ています。

    日本に ほ ん

    のコンクリートポンプ車しゃ

    のブームには、ブーム先端部せんたんぶ

    にホースを支ささ

    えるホ

    ースガイドが取と

    りつけられているものが多おお

    いです。

    ブーム装置 (そうち)は、ブーム本体 (ほんたい)、油圧 (ゆあつ)シリンダ、リンク、輸送管 (ゆそうかん)などから構成 (こうせい)されています。

     日本 (にほん)のコンクリートポンプ車 (しゃ)のブームには、ブーム先端部 (せんたんぶ)にホースを支 (ささ)えるホースガイドが取 (と)りつけられているものが多 (おお)いです。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.7 ブーム装置

    ブーム装置そ う ち

    の型式けいしき

    は、屈折式くっせつしき

    (折お

    り曲ま

    げ式しき

    )、ブーム軸じ く

    方向ほうこう

    に伸縮しんしゅく

    する

    伸縮式しんしゅくしき

    、あるいはこれらを組く

    み合あわ

    せたものがあり、日本に ほ ん

    では 3~4段だん

    の屈折式くっせつしき

    が最もっと

    も一般的いっぱんてき

    です。

    また、ブームの格納かくのう

    方法ほうほう

    によっても、M型がた

    、Z型がた

    などに型式けいしき

    が分類ぶんるい

    されます。

    ブーム装置 (そうち)の型式 (けいしき)は、屈折式 (くっせつしき)(折 (お)り曲 (ま)げ式 (しき))、ブーム軸 (じく)方向 (ほうこう)に伸縮 (しんしゅく)する伸縮式 (しんしゅくしき)、あるいはこれらを組 (く)み合 (あわ)せたものがあり、日本 (にほん)では3~4段 (だん)の屈折式 (くっせつしき)が最 (もっと)も一般的 (いっぱんてき)です。

    また、ブームの格納 (かくのう)方法 (ほうほう)によっても、M型 (がた)、Z型 (がた)などに型式 (けいしき)が分類 (ぶんるい)されます。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.8 旋回装置

    44

    (1)ターンテーブル(旋回体せんかいたい

    )および旋回せんかい

    ベアリング

    旋回せんかい

    装置そ う ち

    は、ブームの根元ね も と

    で旋回せんかい

    、起伏き ふ く

    できる構造こうぞう

    であり、旋回せんかい

    ベアリングを通つう

    じて架か

    台だい

    に取と

    りつけ

    られています。その種類しゅるい

    によって、360度ど

    の全旋回ぜんせんかい

    が可能か の う

    なものや、旋回せんかい

    範囲は ん い

    が限定げんてい

    されるものがあり

    ます。

    (1)ターンテーブル(旋回体 (せんかいたい))および旋回 (せんかい)ベアリング

    旋回 (せんかい)装置 (そうち)は、ブームの根元 (ねもと)で旋回 (せんかい)、起伏 (きふく)できる構造 (こうぞう)であり、旋回 (せんかい)ベアリングを通 (つう)じて架 (か)台 (だい)に取 (と)りつけられています。その種類 (しゅるい)によって、360度 (ど)の全旋回 (ぜんせんかい)が可能 (かのう)なものや、旋回 (せんかい)範囲 (はんい)が限定 (げんてい)されるものがあります。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.8 旋回装置

    45

    (2)旋回せんかい

    減速機げ ん そ く き

    および旋回せんかい

    ブレーキ

    旋回せんかい

    減速機げ ん そ く き

    および旋回せんかい

    ブレーキは、ギヤを駆動く ど う

    させてターンテーブル

    (旋回体せんかいたい

    )の動作ど う さ

    を減速げんそく

    させ、または停止て い し

    させて、ブームの旋回せんかい

    位置い ち

    を保ほ

    持じ

    るために取と

    りつけられています。

    (2)旋回 (せんかい)減速機 (げんそくき)および旋回 (せんかい)ブレーキ

    旋回 (せんかい)減速機 (げんそくき)および旋回 (せんかい)ブレーキは、ギヤを駆動 (くどう)させてターンテーブル(旋回体 (せんかいたい))の動作 (どうさ)を減速 (げんそく)させ、または停止 (ていし)させて、ブームの旋回 (せんかい)位置 (いち)を保 (ほ)持 (じ)するために取 (と)りつけられています。

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    1.2.9 架台装置

    46

    (1)サブフレーム

    サブフレームは、ブーム装置そ う ち

    とアウトリガ装置そ う ち

    を車体しゃたい

    に取と

    りつけるもので、ト

    ラックシャシに U ボルトなどで取と

    りつけられています。

    サブフレームは、ブーム装置 (そうち)とアウトリガ装置 (そうち)を車体 (しゃたい)に取 (と)りつけるもので、トラックシャシにUボルトなどで取 (と)りつけられています。

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    1.2.9 架台装置

    47

    (2)ブーム受うけ

    台だい

    ブーム受うけ

    台だい

    は、サブフレームに取と

    りつけられたブーム格納用かくのうよう

    の受うけ

    台だい

    で、ブー

    ムの受うけ

    台面だいめん

    には緩衝かんしょう

    ゴムなどが取と

    りつけられています。

    (2)ブーム受 (うけ)台 (だい)

    ブーム受 (うけ)台 (だい)は、サブフレームに取 (と)りつけられたブーム格納用 (かくのうよう)の受 (うけ)台 (だい)で、ブームの受 (うけ)台面 (だいめん)には緩衝 (かんしょう)ゴムなどが取 (と)りつけられています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.10 アウトリガ装置

    48

    アウトリガ装置そ う ち

    は、車体しゃたい

    の外側そとがわ

    に張は

    り出だ

    して、機体き た い

    の安定あんてい

    を保ほ

    持じ

    する装置そ う ち

    す。一般的いっぱんてき

    に 4本ほん

    ・6本ほん

    のものが多おお

    く使用し よ う

    されています

    アウトリガの張出は り だ

    し方式ほうしき

    には、スライド式しき

    やスイング式しき

    、はね上あ

    げ式しき

    などが

    あり、アウトリガの張出は り だ

    しや格納かくのう

    は、小型こ が た

    のものは手動しゅどう

    により行おこな

    い、大型おおがた

    のも

    のは油圧ゆ あ つ

    シリンダにより作動さ ど う

    させます。

    アウトリガ装置 (そうち)は、車体 (しゃたい)の外側 (そとがわ)に張 (は)り出 (だ)して、機体 (きたい)の安定 (あんてい)を保 (ほ)持 (じ)する装置 (そうち)です。一般的 (いっぱんてき)に4本 (ほん)・6本 (ほん)のものが多 (おお)く使用 (しよう)されています

    アウトリガの張出 (はりだ)し方式 (ほうしき)には、スライド式 (しき)やスイング式 (しき)、はね上 (あ)げ式 (しき)などがあり、アウトリガの張出 (はりだ)しや格納 (かくのう)は、小型 (こがた)のものは手動 (しゅどう)により行 (おこな)い、大型 (おおがた)のものは油圧 (ゆあつ)シリンダにより作動 (さどう)させます。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.2.10 アウトリガ装置

    49

    アウトリガには、安全あんぜん

    装置そ う ち

    として、走行中そうこうちゅう

    にアウトリガが飛と

    び出だ

    さないように

    ロックピンやロック(飛出と び だ

    し防止ぼ う し

    チェーンなど)が取と

    りつけられています。

    アウトリガには、安全 (あんぜん)装置 (そうち)として、走行中 (そうこうちゅう)にアウトリガが飛 (と)び出 (だ)さないように、ロックピンやロック(飛出 (とびだ)し防止 (ぼうし)チェーンなど)が取 (と)りつけられています。

  • Japan ConcretePumping Association

    1.3 輸送管と関連部品に関する知識

    50

    1.3.1 輸送管

    コンクリートポンプでコンクリートの

    圧送あっそう

    に用もち

    いる鋼管こうかん

    やゴム製せい

    の管かん

    ことを、輸送管ゆ そ う か ん

    と呼よ

    びます。

    コンクリートポンプでコンクリートの圧送 (あっそう)に用 (もち)いる鋼管 (こうかん)やゴム製 (せい)の管 (かん)のことを、輸送管 (ゆそうかん)と呼 (よ)びます。

  • Japan ConcretePumping Association

    51

    1.3.1 輸送管

    コンクリートこ ん く り ー と

    の輸送管ゆ そ う か ん

    は、管径かんけい

    、圧力あつりょく

    区分く ぶ ん

    および形状けいじょう

    などにより多くお お

    の種類しゅるい

    があります。

    管径かんけい

    は、一般いっぱん

    に 、 ミリメートルで呼称こ し ょ う

    する場合は 100Aひゃくえー

    ( 1 0 0 m mひゃくみりめーとる

    ) 、 1 2 5 Aひゃくにじゅうごえー

    ( 1 2 5 m mひゃくにじゅうごみりめーとる

    )などと表示ひょうじ

    され、インチで呼称こ し ょ う

    する場合ば あ い

    は 4 Bよんびー

    ( 4よん

    インチ)、5Bごびー

    (5ご

    インチ)

    などと表示ひょうじ

    されています。

    圧力あつりょく

    区分く ぶ ん

    は「標準圧ひょうじゅんあつ

    ・中圧ちゅうあつ

    ・高圧こうあつ

    」や、「Sえす

    ・Mえむ

    ・ Hえいち

    」などと呼ばれるよ

    ことが多いお お

    です。しか

    し、この呼び名よ な

    は、俗称ぞくしょう

    であり各メーカー間かく かん

    で統一とういつ

    されていないのが現状げんじょう

    です。

    圧送あっそう

    作業さぎょう

    を行うお こ な

    うえで、適切てきせつ

    な輸送管ゆ そ う か ん

    を選定せんてい

    して安全あんぜん

    な作業さぎょう

    を行うおこな

    必要ひつよう

    があります。

    コンクリート (こんくりーと)の輸送管 (ゆそうかん)は、管径 (かんけい)、圧力 (あつりょく)区分 (くぶん)および形状 (けいじょう)などにより多く (おお)の種類 (しゅるい)があります。

     管径 (かんけい)は、一般 (いっぱん)に、ミリメートルで呼称 (こしょう)する場合は100A (ひゃくえー)(100mm (ひゃくみりめーとる))、125A (ひゃくにじゅうごえー)(125mm (ひゃくにじゅうごみりめーとる))などと表示 (ひょうじ)され、インチで呼称 (こしょう)する場合 (ばあい)は4B (よんびー)(4 (よん)インチ)、5B (ごびー)(5 (ご)インチ)などと表示 (ひょうじ)されています。

     圧力 (あつりょく)区分 (くぶん)は「標準圧 (ひょうじゅんあつ)・中圧 (ちゅうあつ)・高圧 (こうあつ)」や、「S (えす)・M (えむ)・H (えいち)」などと呼ばれる (よ)ことが多い (おお)です。しかし、この呼び名 (よ な)は、俗称 (ぞくしょう)であり各メーカー間 (かく        かん)で統一 (とういつ)されていないのが現状 (げんじょう)です。

     圧送 (あっそう)作業 (さぎょう)を行う (おこな)うえで、適切 (てきせつ)な輸送管 (ゆそうかん)を選定 (せんてい)して安全 (あんぜん)な作業 (さぎょう)を行う (おこな  )必要 (ひつよう)があります。

  • Japan ConcretePumping Association

    52

    1.3.1 輸送管

    管径の呼称90A(3.5B)100A(4B)125A(5B)150A(6B)175A(7B)200A(8B)

    圧力区分の呼称標準圧(S)

    中圧(M)

    高圧(H)

    超高圧(ZX)

    かんけい こしょう こしょうあつりょくくぶん

    ひょうじゅんあつ

    ちゅうあつ

    こうあつ

    ちょうこうあつ

    きゅうじゅうえー

    ひゃくえー

    ひゃくにじゅうごえー

    ひゃくごじゅうえー

    ひゃくななじゅうごえー

    にひゃくえー

    さんてんごびー

    よんびー

    ごびー

    ろくびー

    ななびー

    はちびー

    えす

    えむ

    えいち

    ぜっとえっくす

    圧力あつりょく

    区分く ぶ ん

    の呼称こ し ょ う

    は、俗称ぞくしょう

    であり、各かく

    メーカー間かん

    で統と う

    一いつ

    されていないため、注意ちゅうい

    が必要ひつよう

    です。

    適切てきせつ

    な輸送管ゆ そ う か ん

    を選定せんてい

    して、安全あんぜん

    な作業さぎょう

    を行おこな

    う必要ひつよう

    があります。

    圧力 (あつりょく)区分 (くぶん)の呼称 (こしょう)は、俗称 (ぞくしょう)であり、各 (かく)メーカー間 (かん)で統 (とう)一 (いつ)されていないため、注意 (ちゅうい)が必要 (ひつよう)です。

     適切 (てきせつ)な輸送管 (ゆそうかん)を選定 (せんてい)して、安全 (あんぜん)な作業 (さぎょう)を行 (おこな)う必要 (ひつよう)があります。

  • Japan ConcretePumping Association

    53

    1.3.1 輸送管

    (1)直管ちょっかん

    輸送管ゆ そ う か ん

    の中なか

    で最もっと

    も多おお

    く使つか

    われている直管ちょっかん

    には、

    標準管ひょうじゅんかん

    と変更管へんこうかん

    があります。

    (1)直管ちょっかん

    ①標準管ひょうじゅんかん

    直管ちょっかん

    の長なが

    さは、一般的いっぱんてき

    に 3 mさんめーとる

    、 2 mにめーとる

    および 1 mいちめーとる

    のものが使用し よ う

    されています。また

    長なが

    さの調整用ちょうせいよう

    として 0れいてん

    . 5 mごめーとる

    のものもあります。

    直管ちょっかん

    の径けい

    は、呼び方で 100Aひゃくえー

    ( 1 0 0 m mひゃくみりめーとる

    ) または 4 Bよんびー

    ( 4よん

    インチ ) 、 1 2 5 Aひゃくにじゅうごえー

    ( 1 2 5 m mひゃくにじゅうごみりめーとる

    )または5ご

    インチ(5Bごびー

    )、および 1 5 0 Aひゃくごじゅぅえー

    ( 1 5 0 m mひゃくごじゅうみりめーとる

    )または 6 Bろくびー

    (6ろく

    ンチ)があり、圧力あつりょく

    区分く ぶ ん

    により径けい

    の種類しゅるい

    が大おお

    きく異こと

    なります。

    管かん

    の圧力あつりょく

    区分く ぶ ん

    は、標準圧ひょうじゅんあつ

    (Sえす

    )において 4.0N/mm2以下い か

    、中圧ちゅうあつ

    (Mえむ

    )において 4.0N/mm2

    超ちょう

    8.0N/mm2以下い か

    、高圧こうあつ

    ( Hえいち

    )において 8.0N/mm2 超ちょう

    となっています。また、超高圧ちょうこうあつ

    ( Z Xぜっとえっくす

    )において 20.0N/mm2以下い か

    のようなものもあります。

    ブーム装置そ う ち

    の輸送管ゆ そ う か ん

    は、標準圧ひょうじゅんあつ

    のものが用もち

    いられてます

    (1)直管 (ちょっかん)

    輸送管 (ゆそうかん)の中 (なか)で最 (もっと)も多 (おお)く使 (つか)われている直管 (ちょっかん)には、標準管 (ひょうじゅんかん)と変更管 (へんこうかん)があります。

    (1)直管 (ちょっかん)  ①標準管 (ひょうじゅんかん) 

    直管 (ちょっかん)の長 (なが)さは、一般的 (いっぱんてき)に3m (さん�