健診結果のフィードバック・ 受診勧奨...
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健診結果のフィードバック・ 受診勧奨 標準的な健診・保健指導プログラム(改訂版)より. 担当 津下 一代. 健診結果やその他必要な情報の提供(フィードバック)について. ○ 個々の検査データの 重症度評価を含めた健診結果や必要な情報について、健診受診後 すみやかに全ての対象者 に分かりやすくフィードバックすること ○ 生活習慣を改善または維持していくことの 利点を感じ、対象者の行動変容を促す動機づけ を目的として行うこと。 ○健診受診者全員に対し 継続的に健診を受診する必要性 を認識してもらうこと。 - PowerPoint PPT PresentationTRANSCRIPT
健診結果のフィードバック・受診勧奨
標準的な健診・保健指導プログラム(改訂版)より
担当 津下 一代
健診結果やその他必要な情報の提供(フィードバック)について○ 個々の検査データの重症度評価を含めた健診結果や必要
な情報について、健診受診後すみやかに全ての対象者に分かりやすくフィードバックすること
○ 生活習慣を改善または維持していくことの利点を感じ、対象者の行動変容を促す動機づけを目的として行うこと。
○ 健診受診者全員に対し継続的に健診を受診する必要性を認識してもらうこと。
○ 受診勧奨:通知等の送付にとどめず、面接等により確実に医療機関を受診するよう促し、確実に医療につないだ上で、実際の受診状況の確認も含めて継続的に支援することが重要。
① ① 確実に医療機関受診を要する場合確実に医療機関受診を要する場合(緊急度(緊急度高)高)
○特定保健指導の対象となる者であっても早急に受診勧奨を行う。
○治療中断中の場合、または受診に前向きな姿勢ではない場合には、
本人の考え方、受け止め方を確認、受療に抵抗する要因を考慮した
うえ、認知を修正する働きかけが必要。
「いつまでに」受診するかといった約束や、受診した結果を連絡
してほしいと伝えるなど、期限をきめた伝え方も工夫する。
○受診勧奨後のフォローアップ
医療機関を受診し薬物療法が開始された者について、その後も
治療中断に至らないよう、フォローアップを行うことが望ましい。
(どんな指導や治療を受けたか? 治療に前向きになれたか?)
受診勧奨のための面接のポイント過去の治療歴、健診での指導の状況を確認する。かかりつけ医 /相談できる医師がいるかどうかを確認する。健診データの重みについて、本人が納得できるように説明する。
数値データを示しただけでは、危機感を持てないことが多い。受診するとどのようなことが行われるのか、説明しておく薬物治療だけが受診の目的ではなく、生活習慣改善をした効果を確認する、
合併症が起こっていないかを検査する、定期的に検査する、食事療法等について
継続的に指導を受けることができる、などの役割がある。
経済的な理由から受診中断をしている例も少なくない。
放置することと、今治療を始めることの 損得について説明する。受診して、何か不安・疑問があればまた相談にのる約束をする。緊急の場合には、期限を区切って受診を促す。本人の不安がないように、適切な医療機関を紹介する。
(地区医師会等と事前協議→連携体制をとる)
○情報提供に際して、
どのようなリスクがどの程度高まる状態なのか、
具体的にどの点をどう改善するとよいのか
といったポイントを盛り込む。
○健診で認められた危険因子の重複状況や重症度を含めて、
対象者本人が自らの健康状態を認識できるよう支援する。
○受診勧奨判定値ではあっても(その程度、本人の希望によっては)
まずは保健指導を行って生活習慣の改善を支援したのち
結果の確認等の目的で医療機関での受療を促すという対応も
考えられる。
○血圧・喫煙に対しては、健診当日対応することが望ましい。
② ② 生活習慣の改善を優先してもよい場合生活習慣の改善を優先してもよい場合 (緊急度中等度)(緊急度中等度)
○ 健康状態が良好であったことを伝える。(賞賛)
○ 健診データが改善している場合には、本人の生活改善の努力を
評価し、次年度も引き続き健康な状態で健診を受けるよう促す
など、ポジティブな対応が望まれる。(自信をもてる健診!)
○ 検査データの異常はないが、喫煙者や運動不足である等、改善の
余地がある対象者に対しては、生活習慣病発症リスクの高さ等に
言及した上で、生活習慣の改善を促す。
○ 今後起こり得るリスクを説明し、継続して健診を受診することの
重要性を伝える(健診のリピーターを増やす!)
(*性・年代別平均値と個人の数値を比較するなどの方法もある)
③ ③ 健診データに明らかな問題がない場合の情報提供健診データに明らかな問題がない場合の情報提供
特定健診データから見た性・年齢別平均値(肥満度・血圧)
正常値範囲内での変化にも着目し、同性・同年齢平均と比較するBMI 収縮期血圧
[mmHg]
腹囲 拡張期血圧[cm]
(特定健診 NDB 平成 22年度 全国、性・年齢区分別平均値より)
[kg/m2]
[mmHg]
空腹時血糖 中性脂肪[mg/dl] [mg/dl]
HDL LDL[mg/dl][mg/dl]
(特定健診 NDB 平成 22年度 全国、性・年齢区分別平均値より)
特定健診データから見た性・年齢別平均値(糖・脂質代謝)
正常値範囲内での変化にも着目し、同性・同年齢平均と比較する
健診結果とその他必要な情報の提供 (フィードバック)文例集厚労科研研究班等が作成→学会認証健診・保健指導機関⇔医療機関(医師会等)との連携に活用可能
【利用上の留意事項】
○ 必要に応じて、適宜改変して使用可
○各検査項目の経年変化を確認、対応をすることが大切。
○血圧・脂質・血糖等のリスクを個別に説明しているが、複数の項目に問題がある場合等は、
注意喚起がいっそう重要になることに留意。
【血圧高値に関するフィードバック文例集】 日本高血圧学会 了解
【脂質異常に関するフィードバック文例集】 日本動脈硬化学会 了解
【血糖高値に関するフィードバック文例集 】 日本糖尿病学会 了解
【喫煙に関するフィードバック文例集 】 日本公衆衛生学会 了解
【尿蛋白及び血清クレアチニンに関するフィードバック文例集】日本腎臓学会 了解
【尿酸に関するフィードバック文例集 】 日本痛風・核酸代謝学会 了解
血圧高値に関するフィードバック文例集
健診判定
対応肥満者の場合 非肥満者の
場合
異常
正常
受診勧奨判定値を超えるレベ
ル
収縮期血圧≧ 160mmHg 又は拡張期血圧≧ 100mmHg ① すぐに医療機関の受診を
140mmHg≦ 収縮期血圧<160mmHg又は 90mmHg≦ 拡張期血圧<100mmHg
②生活習慣を改善する努力をした上で、数値が改善しないなら医療機関の受診
を
保健指導判定値を超え
るレベル
130mmHg≦ 収縮期血圧<140mmHg又は 85mmHg≦ 拡張期血圧<90mmHg
③特定保健指導の積極的な活用と
生活習慣の改善を
④生活習慣の改善を
基準範囲内 収縮期血圧< 130mmHg かつ拡張期血圧< 85mmHg ⑤今後も継続して健診受診を
*白衣性高血圧、仮面高血圧に注意。家庭血圧等他の機会での血圧測定が望ましい。*肥満者の場合、肥満の軽症高血圧では他のリスクを勘案し、特定保健指導の活用も。
① の場合 (肥満者・非肥満者) 収縮期血圧≧ 160mmHg 又は拡張期血圧≧ 100mmHg
今回、血圧が非常に高くなっていました。望ましい血圧レベル(収縮期 血圧 120 mmHg未満かつ拡張期血圧 80mmHg未満)の人と比べて、 約5倍、脳卒中や心臓病にかかりやすいことがわかっています。 この健診結果を持って、至急かかりつけの医療機関を受診してください。④の場合 (非肥満者) 130mmHg≦ 収縮期血圧< 140mmHg 又は 85mmHg≦ 拡張期血圧< 90mmHg
今回の血圧値は、正常範囲内ですがその中では高いです。この状態が 続くと、望ましい血圧レベル(収縮期血圧 120 mmHg未満かつ拡張期血 圧 80mmHg未満)の人と比べて、約 1.5~ 2倍、脳卒中や心臓病にかかり やすいことがわかっています。 血圧を下げるためには、減量(以前より体重が増えた人)、適度な運動、 禁煙、お酒を減らす、減塩、野菜を多くして果物も適度に食べるなど、 生活習慣の改善が必要です。引き続きご自身の身体の状態を確認する ために、これからも健診を受診しましょう。
文例
*1節酒
*1運動
*1減量
*2DASH食
*1減塩
収縮期血圧
拡張期血圧
(平均食塩摂取減少量=4.6g /日)
(平均体重減少量=5.1Kg)
(30-60分間の有酸素運動)
平均飲酒減少量=76%)
20 64 8
*1 メタ解析*2 無作為化試験
血圧減少度(mmHg)
日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン 2009 より
生活習慣を改善することにより期待される血圧降下の程度
推奨される生活習慣修正項目 減塩 6 g/日、野菜・果物の積極的摂取、節酒(エタノール男性 20~ 30ml/日、女性 10~ 20ml/日以下)
減量( BMI25未満、有酸素運動を中心に毎日 30 分以上、禁煙
特定健診データによる肥満と高血圧の関係 ○加齢に伴い肥満、非肥満とも高血圧の有病率は高くなる。 ○同年齢階級で比較すると、肥満者のほうが高血圧有病率が高い。
服薬か血圧 140/90mmHgの割合 高血圧服薬者の割合
25%
38%
46%
62%
8%
21%
30%
45%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
40歳代 50歳代 60歳代 70歳代
肥満
非肥満
全体では肥満者の 18.7%、非肥満者の 9.1%が服薬
全体では肥満者の 45.9%、非肥満者の 28.0%が高血圧
(津下作成:愛知県特定健診 15万人の分析結果より:平成 20年度)
体重変化率と検査値変化 ( 積極的支援の 1 年後の検査データの変化 )(mmHg) 収縮期血圧の変化
(mmHg) 拡張期血圧の変化
(mg/dl) トリグリセライドの変化
(mg/dl) HDLコレステロールの変化
(mg/dl) 空腹時血糖の変化
(mg/dl) HbA1cの変化
0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10
**
* *
***
**
*
*
**
*
**
*
**
*
*
**
*
*
*
*
*
* **
*
(n=5533) (n=5533)
(n=5533)(n=5533)
(n=5533) (n=5160)
n= 1887, 1288, 960, 653, 345, 175, 225
体重減少率
変化量
一元配置分散分析、 * 0≦< 2 群と比較して有意差あり
厚生労働科学研究:津下班 平成 23年度報告書より生活習慣病予防活動・疾病管理による健康指標に及ぼす効果と医療費適正化効果に関する研究
脂質異常に関するフィードバック文例集
健診判定
対応肥満者の場合 非肥満者の場
合
異常
正常
受診勧奨判定値を超えるレベル
LDL≧180mg/dL 又は TG≧1,000mg/dL
① すぐに医療機関の受診を
140mg/dL≦LDL< 180mg/dL又は 300mg/dL≦TG<1,000mg/dL
②生活習慣を改善する努力をした上で、数値が改善しないなら医療機関の受診
を
保健指導判定値を超えるレベル
120mg/dL≦LDL< 140mg/dL又は 150mg/dL≦TG<300mg/dL又は HDL< 40mg/dL
③特定保健指導の積極的な活用と
生活習慣の改善を
④生活習慣の改善を
基準範囲内
LDL< 120mg/dL かつ TG< 150mg/dL かつ HDL≧40 mg/dL
⑤今後も継続して健診受診を
LDL に対するフィードバックLDL≧180mg/dL
• 100未満の人と比べて3~4倍心筋梗塞にかかりやすい。至急受診を。
140mg/dL≦LDL< 180mg/dL
• 100未満の人と比べて 1.5倍~ 2倍心筋梗塞になりやすい。
• 飽和脂肪酸が多い動物性の脂肪を控え、多価不飽和脂肪酸が多い植物油や魚を。
• 卵などコレステロールの多い食品も控え目にし、禁煙する。
• 3~ 6ヶ月後にかかりつけの医療機関で再検査を受ける。
• 糖尿病、慢性腎臓病、心血管病などをもっている場合は、医療機関で再検査
120mg/dL≦LDL< 140mg/dL
• 境界域。これ以上高くならないよう、飽和脂肪酸が多い動物性の脂肪を控え、多価不飽和脂肪酸が多い植物油や魚をとるようにする。また、卵などコレステロールの多い食品も控え目に。禁煙や減量も必要。
• 特定保健指導の対象となった方はぜひ活用を。
• 糖尿病や腎臓病をもっている場合は、医療機関での再検査を。
文例のポイント
中性脂肪に対するフィードバック
TG≧1,000mg/dL• 急性膵炎になる危険性。至急かかりつけの医師に相談を。300mg/dL≦TG< 1,000mg/dL• 糖分やアルコールを控え、肥満がある人は減量を。 (特定保健指導の活用を)• 少なくとも、3~6ヶ月後にかかりつけの医療機関で再検査を。150mg/dL≦TG< 300mg/dL• まず減量が必要。糖分やアルコールを控えること。• 特定保健指導の積極的な活用を。
17
文例のポイント
<0.5%
0.5-1%
1-2%
2-5%
5-10%
> 10%
10年以内の死亡確率
冠動脈疾患リスク評価チャート、男性、 10 年以内における死亡確率を収縮期血圧、血清総コレステロール、血糖(糖尿病の有無)、喫煙習慣別に評価NIPPON DATA80 の 19 年間の追跡より
冠動脈疾患リスク評価チャート、女性、 10 年以内における死亡確率を収縮期血圧、血清総コレステロール、血糖(糖尿病の有無)、喫煙習慣別に評価NIPPON DATA80 の 19 年間の追跡より
<0.5%
0.5-1%
1-2%
2-5%
5-10%
> 10%
10年以内の死亡確率
血糖高値に関するフィードバック文例集 重症化防止のために治療の有無にも着目して作成
健診判定 対応
空腹時血糖
HbA1c(NGSP
)
肥満者の場合 非肥満者の場合糖尿病治療中
糖尿病治療なし
糖尿病治療中
糖尿病治療なし
異常
正常
受診勧奨判定値を超えるレベル
126mg/dl ~ 6.5%~
①肥満の改善と、血糖コントロールの改善が必要*
②すぐに医療機関受診を
③血糖コントロールの改善が必要
②すぐに医療機関受診を
保健指導判定値を超えるレベル
110mg/dl ~
125mg/dl
6.0 %~ 6.4%
④血糖コント ロールは 良好だが、 肥満を改 善 する必
要あり*
⑤特定保健指導の積極的な活用と生活習慣の改善を
⑥血糖コン トロールは良好、現在のコントロール継続
⑦運動/食生活等の改善を、精密検査を
100mg/dl~
109mg/dl
5.6 %~ 5.9%
⑧生活習慣の改善を、リスクの重複等あれば精密検査を
基準範囲内
~99mg/dl
~ 5.5%
⑨肥満改善と健診継続を
⑩今後も継続して健診受診を
*治療中でも肥満が是正されていない場合等、保健指導の併用が考慮される。
7年間での心筋梗塞発症率( Finnish Study)糖尿病があるということは、心筋梗塞の既往があることと同レベルの危険度であることを認識する必要がある。(%)
(Haffner SM et al: N Engl Med 339:229,1998)
糖尿病治療の有無別糖尿病治療の有無別 HbA1c(JDS)HbA1c(JDS) の状況の状況〇治療中でもコントロール不良・肥満の場合には、重症化防止の保健指導対象になりうる。〇特に若年者で治療中断、コントロール不良が多いことに留意。
「未治療」者のHbA1c 「治療中」のHbA 1c
(資料:平成 21年愛知県「特定健診・特定保健指導情報データ分析・評価」)
医療機関や健診で糖尿病といわれたことがある者における治療の状況医療機関や健診で糖尿病といわれたことがある者における治療の状況
出典:平成 22年国民健康・栄養調査健診での指摘が治療につながっていないことに留意
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
-60
糖尿病に関連したエンドポイント
糖尿病関連死
心筋梗塞 脳卒中 末梢血管疾患
微小血管障害
血圧・血糖管理は心血管疾患の合併を低減する。糖尿病患者では血糖値だけでなく、血圧の管理も重要
: 厳格な血圧管理群( UKPDS38): 厳格な血糖管理群( UKPDS33)
n.s. n.s.
n.s.
n.s. n.s.
相対リスク低下率
(
%)
n.s.
-24
-12
-44
-32
-10
-21
-49
-35
-25
-37
-16
11
Cox比例ハザードモデルn.s.以外はすべて有意差あり(各試験の厳格でない血圧管理群または従来療法群と比較)
UK Prospective Diabetes Study group : BMJ 1998; 317 : 703-713UK Prospective Diabetes Study group : Lancet 1998; 352 : 837-853
厳格な血圧管理( UKPDS38 )高血圧合併 2 型糖尿病患者 1,148 例を厳格でない血圧管理群と厳格な血圧管理群に分け、追跡を行った。厳格な血糖管理( UKPDS33 )3 ヵ月間の食事療法後に空腹時血糖( FPG ) 6.1~ 15.0mmol/L ( 110~ 270mg/dL )の新規2 型糖尿病患者 3,867 例を従来療法群と厳格な血糖管理群に分け、追跡を行った。
方 法:
腎機能に関するフィードバック文例集
尿蛋白判定 肥満等※1
あり なし
異常
正常
陽性(+ /++ /++
+)① すぐに医療機関の受診を
弱陽性( ±)②尿の再検査および
保健指導の積極的な活用と生活習慣の改善を ④今後も継続して
健診受診を陰性(-) ③保健指導の積極的な活用と
生活習慣の改善を
「 CKD 」(慢性腎臓病)とは?尿蛋白陽性あるいは腎機能低下(糸球体濾過量< 60 ml/min/1.73m2未満)が 3 ヶ月以上続く場合
健診判定( eGFR の単位: ml/min/
1.73m2 )
尿蛋白(-) ~ ( ±) 尿蛋白(+)以上肥満等※1 肥満等※1
あり なし あり なし
異常
正常
eGFR≦49 ① すぐに医療機関の受診を
50≦eGFR≦59②保健指導の積極的な活用と生活習慣の
改善を< ただし尿蛋白( ±)の場合は尿の再検
査 >
③保健指導の積極的な活用を
60≦eGFR④今後も継続し
て健診受診を
75歳以上の者に対する健診・保健指導の在り方
○ 糖尿病等の生活習慣病を軽症のうちに発見し、重症化を予防する
ことが重要。(未治療の生活習慣病の発見)
○ 身体状況等の個人差が大きいことに留意し、生活習慣病の予防に
加え、ロコモティブシンドローム、口腔機能低下及び低栄養や
認知機能低下を予防する目的も考慮。
○ 保健指導を一律に行うのではなく、本人の求めに応じて、健康相談
や保健指導を利用できる体制が確保されていることが重要。
○ 高齢福祉担当課、地域包括支援センターが介護予防関連事業を
実施している。高齢者の健診・保健指導については、データ等の
相互提供等に連携を図りながら実施する。
介護が必要となった主な原因の構成割合(要介護度別)介護が必要となった主な原因の構成割合(要介護度別)
(平成 22年国民生活基礎調査)
40歳未満の者に対する健診・保健指導の在り方
○ 特定健診・特定保健指導の対象となる以前(例: 30歳、 35
歳)
に特定健診に準じた健診を行い保健指導を実施することにより、
40歳以降の生活習慣病・予備群を減少させる効果が期待できる。
○ 20 歳以降の体重増加と生活習慣病の発症との関連が明らかな
ことから、適正な体重の維持に向けた保健指導、啓発が重要。
20歳代の BMI 、その後 20年間の体重変化と高血圧・糖尿病
20歳代の肥満は中高年期の高血圧・糖尿病につながる。若年期からの対策が必要
(*p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001)( 畑中、玉腰、津下 . 産業衛生雑誌 54( 4 ) 141-149, 2012)