"地方エンジニア" という考え方はすでに終わっている
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2014/2/1 DevLOVE四国の発表資料。TRANSCRIPT
“地方エンジニア” という考え方はすでに終わっている
株式会社ハートレイルズ荻野 浩史(@ogin_s57)
2014年2月1日
自己紹介
ゆるふわ.rb 創設者
Agile459 スタッフ
Blog:ITエンジニアとして生きる
アジェンダ
終わりゆく “地方エンジニア” という考え方
“仕事力” を考える・・・その前に
在宅勤務から学ぶ信頼を得る “仕事力”
まとめ
アジェンダ
終わりゆく “地方エンジニア” という考え方
“仕事力” を考える・・・その前に
在宅勤務から学ぶ信頼を得る “仕事力”
まとめ
“地方エンジニア” と聞いてどのような印象を持ちますか?
わたしは何だか違和感を覚えます
なぜ “エンジニア” ではなく“地方エンジニア” なのか?
“地方” という言葉は “首都圏” との対比で使われている???
首都圏地方
※こんなイメージ
しばしば語られる多額のIT予算を持つ企業や官庁が集中する “首都圏”とそれに従属する “地方” の構図
http://diamond.jp/articles/-/46790
首都圏にIT産業が集中すれば地方からエンジニアはいなくなるのでしょうか?
労働集約的な考え方だとYES
仕事のある場所に仕事をこなす人がいる
知識集約的な考え方だとNO
仕事に必要な知識・技術をそれを持っている人から集める
有用な知識を集約出来るのであれば離れた場所であっても問題ない
地方に住む我々は知識集約的な方向へ歩を進めるべき
それをお膳立てするための環境も整ってきている
Hangouts!
Google Drive
お膳立てする環境
様々なクラウドの登場によって地方⇄首都圏といった物理的な距離は制約ではなくなりつつある
物理的な距離が制約でなくなるとどうなるのか・・・?
物理的な距離を越えてでも優秀なエンジニアと仕事がしたいという企業が出てきます
つまり日本中のエンジニアが同じ土俵で能力を競い合う大海賊時代がやってきます
「オレの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探せ!この世のすべてをそこへ置いてきた!!」
「オレの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探せ!この世のすべてをそこへ置いてきた!!」
この世のすべてを手に入れられるかも?www
冗談はさておき・・・
その時代の到来と共にあなたは “地方エンジニア”
ではなくなります
ロケーションが離れていてもあなたを求めて仕事がやってくる
あなた自身が仕事を勝ち取ってくるような時代
ワクワクしませんか?
・・・とはいえ不安もあります
そのような時代で生き抜いていくためには何が必要でしょうか?
わたしはこう思います
技術力はあって当たり前必要なのは信頼を得る仕事力
仕事力とは・・・?
わたしの在宅勤務事例を通して信頼を得る仕事力について一緒に考えてみましょう
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終わりゆく “地方エンジニア” という考え方
“仕事力” を考える・・・その前に
在宅勤務から学ぶ信頼を得る “仕事力”
まとめ
まずはざっくり在宅勤務の雰囲気をお伝えします
職場
離れたロケーション
900km
2パターンの仕事のしかた(メリット・デメリットと共に)
その1. 顧客代理パターン
顧客
開発スタッフ
顧客代理
起票
issue単位で作業
隔週の打ち合わせ
※1 顧客代理が開発スタッフに仕事を割り当てる※2 開発スタッフは顧客代理とのみやりとりする
メリット・顧客代理がイイ意味で情報を精査出来る・開発スタッフがやりとりするのは基本的に顧客代理だけなので気兼ねしない
デメリット・トラックナンバー1になりがち・顧客代理がボトルネックになってしまう・開発スタッフの自主性を生みづらい
その2. 開発スタッフ主導パターン
顧客
開発スタッフ管理スタッフ
隔週の打ち合わせ ※1 開発スタッフが顧客と直接やりとりする※2 必要に応じて管理スタッフと相談しながら 進める
メリット・トラックナンバーを増やせる・クラウド上に情報を集約出来る・開発スタッフの自主性を生みやすい
デメリット・開発スタッフからは顧客の表情が読み取れ
・開発スタッフの自主性がないと回らない(自らクラウド上の情報を追いかけてプロジェクト全体の内容を整理したりボトルネックを推測したりする等のスキルが必要)
ないので思わず失礼なことをしてしまうかも
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終わりゆく “地方エンジニア” という考え方
“仕事力” を考える・・・その前に
在宅勤務から学ぶ信頼を得る “仕事力”
まとめ
在宅勤務で出来ること
密接な対話
飲みニケーション
ソフトウェア開発
在宅勤務で出来ること
密接な対話
飲みニケーション
ソフトウェア開発
➡対話や飲みではなく開発(仕事)を 通して信頼関係を築く
在宅勤務で出来ること
密接な対話
飲みニケーション
ソフトウェア開発
➡対話や飲みではなく開発(仕事)を 通して信頼関係を築く
問.
どうすれば開発(仕事)を通して信頼関係を築けるか?
在宅勤務で出来ること
密接な対話
飲みニケーション
ソフトウェア開発
➡対話や飲みではなく開発(仕事)を 通して信頼関係を築く
答.
信頼される仕事をする
信頼される仕事をするために大きく3つ重要なことがあります
(その1)成果にコミットする
成果とは?
エンジニア
利用者B
利用者A製造
このシステムのおかげで請求書管理がとっても楽になった
ちょっとUIが分かりづらくて使いづらいんだよな~
成果
エンジニア
利用者B
利用者A製造
このシステムのおかげで請求書管理がとっても楽になった
ちょっとUIが分かりづらくて使いづらいんだよな~
成果
利用者にとっては重要なのは「ソフトウェアで自分の問題を解決出来るか?」であり、それがどんなテクノロジーで実現されているかは全く重要ではない
どうやってソフトウェアを製造するか?ではなく、ソフトウェアを通してどのような価値を利用者に提供するか?にコミットする
(その2)トレードオフを考える
価値を提供するスピードと技術的負債のトレードオフを考える
エンジニアとしては技術的負債を抱えないために拡張性の高い無駄のないコードとしたい
でも利用者は待ってくれないソフトウェアを早く届けることは
それだけで価値がある
早く届けることも技術的負債を残さないこともどちらも大事ちょうど良い着地点を見つける
(その3)毎日成果を出す
在宅勤務で1番避けるべき状態は「何をやっているか分からない」という状態
作業している姿が見えないので「今日は1日xxxの調査をしてました」は通用しづらい
だってホントにやってたかどうか分からないでしょ?w
だから信頼される仕事をするためには毎日少しずつでいいから成果を出すことが大事なのです
そのために・・・
1つの仕事を「2時間~1日」単位に分割する
利用者に価値が届けられる最小の粒度かそれよりもう少し大きな粒度で分割する ・帳票登録できること
・帳票出力できること・etc...
分割することで小さな価値を毎日届けることが出来る
アジェンダ
終わりゆく “地方エンジニア” という考え方
“仕事力” を考える・・・その前に
在宅勤務から学ぶ信頼を得る「仕事力」
まとめ
仕事力とは・・・?
仕事を通して小さな信頼を積み重ねていく我慢強さを持つこと
成果にコミットし、小さな成果を出し続けていくこと
・・・だとわたしは思います
あなたの答えは出そうですか?
本日は “地方エンジニア” というものが終わりゆく時代がやってくるという話をしました
ただし!誰にでも等しくその時代が到来することはないでしょう
あなたが望めばその時代はきっと到来するでしょう
あなたが望まなければその時代はきっと到来しないでしょう
あなたはその時代の到来を望みますか? 望みませんか?
もしあなたが新しい時代の到来を望んだ時、今日の話をほんの少し活かしてもらえれば
嬉しく思います
共に大海賊時代を懸命に生き抜いていきましょう
やっぱり訂正。1番大事なのは仕事力じゃなくてどんなことがあっても生き抜こうとする信念と志だと思います
ご清聴ありがとうございました