連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

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社会情報天気図 景気ウオッチャー調査から、 地域の消費者の声を可視化し、景気動向を読む Dual ComBine Analysis By Dual ComBine Analysis as Data Cognitive Browser 2016年8月9 月合併号 Vol.2 No.8 内閣府2016年7月8月発表データより 2016/9/15 1 2016 © Data Cake Baker Corporation Photo by T. HIRATA Photo by T. HIRATA Powered by Dual ComBine Analysis

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Page 1: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

社会情報天気図 景気ウオッチャー調査から、

地域の消費者の声を可視化し、景気動向を読む

Dual ComBine Analysis

By Dual ComBine Analysis

as

Data Cognitive Browser

2016年8月9 月合併号 Vol.2 No.8 内閣府2016年7月8月発表データより

2016/9/15 1 2016 © Data Cake Baker Corporation

Photo by T. HIRATA

Photo by T. HIRATA

Powered by Dual ComBine Analysis

Page 2: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

社会情報天気図 ~景気ウオッチャー調査から地域と業種の景気動向を読む~

今月は、7月と8月のデータをプールし、景気観について、ウオッチャーの地域と、業種の2種の帰属属性と、景気動向、その理由、および市場の様子の3種の判断属性について、いわば5変数の全体的相関性を俯瞰分析した。

7月のDIは、44.5と対前月比+4.5p改善しダウントレンドが止まったかに見えたが、8月は44.1pと微減となった。DIの数値は少し動いただけだが、景気ウオッチャーの心象風景の分布は、2ケ月でシステマチックな変化が見られた。景気と言う多義的な概念を単一の数値だけで捉えその平均値で理解することの危うさがある。

もともと、この社会情報天気図は、日本の経済動向を理解することと、イノベーションのための示唆を得ることが、目的である。そのため地域別、業種別の帰属属性を持った延べ1,700名について、景気動向の5段階評価区分データをそのまま、その理由のキーワード、および市場の様子等の3種の判断属性の全ての関係性を持った多次元変数データを、機械学習により情報圧縮し、主要な属性別のスクリーンに写像し、2ヶ月のウオッチャーの分布の変化を俯瞰した。

結果は、7月から8月にかけて、東京や近畿等の多くの「悪くなって」「やや悪くなって」の地域が、「変わらない」ゾーンに移行した。これらはDI値へはプラスに効くが、景気は悪いままの塩漬け状態で良くなったとは言えない。ただ、「変わらない」の対極ゾーンに居た九州等が「良くなって」ゾーンに移動したのは、落ち込みが底打ちしたと理解することもできる。

業種も、「悪い方向」に居座っていた「百貨店」が、「変わらないゾーン」に移動した。業種をさらに上位の属性別に、流通系、物販系、サービス家に分けて連環マップで俯瞰した。簡単にいえば、物販系は価格の高低を問わず不振であり、サービス系が好調で、いわゆるモノからサービスへと消費はシフトしている。流通系では、百貨店等の大型集中店舗から、コンビニのような小型分散型店舗へとリモート可が進んでいるとも言える。

景気の5段階評価は、中庸を好む日本人の特性で、「変わらない」がマジョリティであるが、8月は特にそこに集中度が高くなった。それはDIとしての効果には影響しないが、景気という実態の意味は違ってくる。興味深いのは、「変わらない」の対極にあるいわば「潜在的変わる」クラスターにあった5地域が全て「良い」方向のクラスターへ移動したことである。

6月のボトムは、消費税の延期宣言による将来の不安からの節約効果とも考えられる。また、不動産ではマイナス効果もあった。とはいえ、もし増税をしたら、落ち込みはさらに深くなり継続する結果となっていたように思われる。

はじめに

Dual ComBine Analysis

2016/9/15 2 2016 © Data Cake Baker Corporation

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全国の景気動向まとめ Dual ComBine Analysis

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“景気”という社会の経済的な状態の動向を理解することは、単に政治や政策決定者だけでなく、価値創造を行っている企業者にとっても、未来に向かって投資を行っている研究者や教育等にとっても、また直接間接を問わず多くの投資家となっている一般人や、関心事であろう。

“景気”は、 GDPに代表される経済活動の成長の度合いを計る指標に近いが、その主たる律則要因は消費活動であり、それは単一の指標では計測し理解することが困難な多義的な概念である。新たなやり方で価値を創造するイノベーションは、その要因の実体に迫るために構造的理解が必要である。

景気ウオッチャー調査は、ビジネスの現場から消費の実体を、全国12地域で、2016年7月の840人、8月度の865人の地域、業種属性と2ヶ月の時点属性を持ったウオッチャーの、景気動向レベル、市場動向、その理由の説明文等の単一な指標だけでなく、多様な非構造データで伝える貴重な情報である。

ウオッチャーの3種の個人属性と、3種の判断属性を持った、計1705個のプロファイルデータセットを、マシンラーニングで情報圧縮し、分けて、判断し、解るため、クラスタ化とプロファイリングのアプローチを採った。利用したソフトは、アマゾン等で市販されている連環データ分析(Dual ComBine Analysis)Standard版で、分析した。

2016 © Data Cake Baker Corporation

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社会情報天気図~消費動向2016年7月&8月

全国のDI

◇ 「景気ウオッチャー調査」の2016年7月と8月時点の“現状の家計動向”より

・この2ヶ月の全国平均は、44.3で対前年同期比-5.5ポイントで、50ポイントに届かず45ポイント付近で停滞している。

・東京都を含め全国12地域中、北海道と九州と沖縄のみが“曇り”で、その他の9地域で小雨模様が全国に広がったままである。

・3ヵ月前に“大雨”だった九州は、この2ヶ月の平均は47.6と前年同期比-2.7となり、対全国比+3.3ポイントと “曇り模様”とカイゼンした。

九州:47.6(-2.7)

(全国平均+3.3)

沖縄DI:49.8(-6.3)

(全国平均+5.5)

北陸I:41.3(-11.2)

(全国平均-3.1)

65以上 良くなっている(快晴)

55~65 やや良くなっている(晴れ)

45~55 変わらない(曇り)

35~45 やや悪くなっている(小雨)

35未満 悪くなっている(大雨)

Dual ComBine Analysis

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“景気ウオッチャー調査”の定義、凡例

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地域DI:50.0以上

(全国平均比)

地域DI:50.0未満

(全国平均比)

全国家計“小雨模様” DI:44.3(前年同期比-5.5)

北海道I:46.6(-7.2)

(全国平均+2.3) 東北DI:43.3 (-4.2)

(全国平均-1.0)

北関東DI:44.7(-1.7)

(全国平均+0.4)

東京都:41.7(-7.4)

(全国平均-2.7)

東海DI:43.0(-6.9)

(全国平均-1.3)

四国DI:43.4(-6.1)

(全国平均-0.9)

南関東DI:42.3(-6.9)

(全国平均-2.1

近畿DI:44.3(-6.5)

(全国平均+0.0)

中国DI:46.5(-3.3)

(全国平均+2.2)

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全国 北海道 東北 北関東 南関東

家計関連動向DIの地域別推移(1/3) Dual ComBine Analysis

地域別DIの推移

◆家計関連動向DIの3年間の東日本の推移

◇この2ヶ月の全国平均は、44.3で対前年同期比-5.5ポイントで、50ポイントに届かず45ポイント付近で停滞している。

・消費税ショック時の2014年4月から約1年間沈みこみ1年後の4月に持ち直したが、その後のダウントレンドは底打ちしたかにも見える。

・総じて北海道は、他の地域に比べ、良い連が繋がり、逆に北関東は悪い連が目立つ。

・東日本では2014年11月に消費増税後と同程度の落ち込み現象があるが、消費税の見送り効果か、今年の6月もその可能性がある。

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2014年4月消費税8%実施

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・消費税見送り効果?

消費税効果

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全国 東京都 東海 北陸 近畿

家計関連動向DIの地域別推移(2/3) Dual ComBine Analysis

地域別DIの推移

◆家計関連動向DIの3年間の中央日本の推移

◇この2ヶ月の全国平均は、44.3で対前年同期比-5.5ポイントで、50ポイントに届かず45ポイント付近で停滞している。

・ 消費税ショック時の2014年4月から約1年間沈みこみ1年後の4月に持ち直したが、その後のダウントレンドは底打ちしたかにも見える。

・東京都は南関東の内数であるが日本の中央3地域の中では、あまり芳しくない。北陸が新幹線効果などで昨年は良い時期があった。

・中央日本でも2014年11月に東日本ほどではないが消費増税後と似た落ち込み現象がある。消費税の見送り効果か、今年の6月も東京都で顕著ではあるが、似た症状があり、その可能性がある。

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2014年4月消費税8%実施

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・消費税見送り効果?

消費税効果

・消費税見送り効果?

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全国 中国 四国 九州 沖縄

家計関連動向DIの地域別推移(3/3) Dual ComBine Analysis

地域別DIの推移

◆家計関連動向DIの3年間の西日本の推移

◇この2ヶ月の全国平均は、44.3で対前年同期比-5.5ポイントで、50ポイントに届かず45ポイント付近で停滞している。

・ 消費税ショック時の2014年4月から約1年間沈みこみ1年後の4月に持ち直したが、その後のダウントレンドは底打ちしたかにも見える。

・西日本では、沖縄が良く、中国が続く、四国が良くない。沖縄はサンプル数が少なく暴れがちで、四国もやはりサンプルが少ない。

・東関東では2014年11月とこの6月でも消費税の見送り効果と思しき現象が見られたが、西日本では増税効果強い反面、あまり増税延期効果は見られない。九州は、2016年6月の熊本震災が景気の脚を引っ張ったが、3ヵ月で回復を見せている。

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2014年4月消費税8%実施

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・消費税見送り効果?

消費税効果

・消費税見送り効果?

・熊本地震

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◆ 「景気ウオッチャー調査」の2016年7月、8月の“現状の家計動向”

◇全国の7月は44.5で、8月は-0.4ポイントで44.1とやや悪くなった。7,8月平均は44.3とそれぞれ対前年同月比-5.5ポイントでダウントレンドは変わらない。

・7、8月の2ヶ月平均では44.3ポイントで、前年同期は49.8比-5.5ポイントと、落差はまだ大きい。

・過去1年との2ヶ月平均の同期比でみると、-5.0ポイントを超えて落ちているのは、7地区で、特に北陸は-11.2ポイントと大きい。

景気ウオッチャーのDI

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Dual ComBine Analysis

2016 © Data Cake Baker Corporation

「景気ウオッチャー調査」のデータ

ヒートマップから

・消費増税ダメージは、2014年4月から、沖縄を除くほぼ全国に一気に広がっていた。

・それから1年後、2015年2月から回復基調となり、約半年くらい続いたが、年明けの2016年初めから崩れ、長い不況状態となった。

・ただ、2015年11月ころから、北海層、中国および沖縄がインバウンド効果で、にぎわった。

・九州は、2015年4月の熊本地震の影響を受けたが、この7月から回復している。

全国 北海道 東北 北関東 南関東 東京都 東海 北陸 近畿 中国 四国 九州 沖縄

2013年7月 50.6 56.9 47.6 47.6 51.4 52.6 50.5 49.6 52.0 51.7 50.0 49.6 52.9

2013年8月 49.3 54.9 48.4 46.0 49.2 50.9 50.2 47.4 48.8 47.9 50.8 49.0 62.0

2013年9月 50.6 52.8 47.6 47.1 52.9 53.6 49.5 50.0 53.0 49.8 49.2 50.8 58.0

2013年10月 49.2 52.2 45.4 46.5 49.2 48.1 49.5 50.0 50.4 50.9 46.8 50.4 54.8

2013年11月 51.3 50.0 48.4 49.1 50.0 50.0 53.9 50.4 54.6 52.5 51.2 51.5 49.1

2013年12月 53.1 53.5 49.1 51.7 53.8 56.5 56.6 52.2 54.1 53.7 54.4 51.8 48.0

2014年1月 52.2 51.9 48.3 50.4 54.3 54.6 54.3 49.6 53.7 53.8 50.0 52.7 50.0

2014年2月 50.2 55.3 45.9 41.3 47.8 48.8 53.1 52.2 53.4 53.2 52.5 50.4 55.8

2014年3月 57.0 52.6 55.4 53.7 59.5 62.2 55.7 52.9 60.1 57.4 62.3 57.0 60.6

2014年4月 37.2 37.3 35.9 34.7 40.5 41.1 38.7 36.8 40.4 32.7 29.1 36.4 41.7

2014年5月 42.1 38.8 37.8 43.4 45.5 46.2 40.8 44.6 43.1 40.1 43.7 41.7 48.1

2014年6月 45.1 46.5 43.5 43.9 46.8 50.3 44.7 43.9 46.8 43.3 45.6 44.4 50.0

2014年7月 49.4 49.1 49.8 48.7 50.1 55.2 47.9 48.2 50.3 49.8 49.6 46.5 61.6

2014年8月 45.8 46.7 44.8 46.2 45.4 48.3 47.2 46.0 49.9 43.6 43.6 42.0 47.2

2014年9月 46.7 45.7 46.2 44.7 46.4 48.6 47.7 43.7 50.2 44.8 46.5 47.7 48.1

2014年10月 42.3 41.3 40.2 39.7 39.4 40.4 42.3 46.0 45.9 41.7 41.5 44.8 50.0

2014年11月 39.5 33.7 38.6 35.7 36.1 39.8 39.5 39.6 43.2 41.7 43.6 43.0 43.5

2014年12月 44.2 39.5 41.3 40.1 45.9 49.4 45.1 43.0 48.2 43.1 41.8 47.2 47.9

2015年1月 43.9 46.3 42.5 41.2 43.6 45.8 45.4 45.1 47.4 41.0 44.6 42.0 45.4

2015年2月 48.4 48.7 46.0 44.6 49.6 49.7 47.2 50.8 52.3 46.8 49.6 47.8 51.0

2015年3月 50.9 51.9 49.1 47.1 50.0 53.1 48.0 56.3 54.1 50.9 49.6 53.8 50.0

2015年4月 53.2 55.8 51.6 51.1 53.1 54.8 51.5 59.3 55.0 51.6 49.6 55.0 51.9

2015年5月 53.6 53.2 53.0 50.4 55.4 57.2 53.2 59.3 53.4 53.6 50.4 52.9 55.8

2015年6月 50.4 53.2 48.6 47.4 51.9 55.2 48.8 51.5 53.6 49.6 49.6 48.8 53.7

2015年7月 50.8 55.6 48.7 47.7 49.9 50.6 50.5 51.5 51.2 50.9 52.2 52.3 55.0

2015年8月 48.8 52.0 46.2 45.0 48.4 47.5 49.2 53.3 50.4 48.7 46.9 48.3 57.0

2015年9月 47.0 49.1 45.6 42.5 45.5 47.3 44.7 50.8 50.8 45.4 46.6 48.6 59.3

2015年10月 48.1 46.2 44.9 47.1 48.4 49.5 48.8 47.4 49.5 48.7 45.7 49.8 56.0

2015年11月 44.4 44.6 42.3 42.7 44.1 43.8 45.8 47.4 44.2 48.3 40.9 42.7 48.1

2015年12月 47.7 51.0 45.7 43.8 49.1 49.4 47.7 47.1 45.7 52.4 46.9 48.4 46.9

2016年1月 45.6 51.6 47.3 43.8 43.7 43.1 45.4 46.7 46.8 48.7 35.6 43.8 51.9

2016年2月 43.2 44.1 41.7 39.8 41.5 39.9 44.0 44.9 44.4 44.8 39.4 45.2 50.0

2016年3月 44.3 45.1 46.6 43.0 41.8 42.4 45.4 44.0 42.4 46.8 44.1 45.7 45.7

2016年4月 42.2 44.3 42.5 41.8 44.2 42.8 44.6 44.5 40.7 46.1 41.8 31.3 44.0

2016年5月 41.9 47.5 42.4 40.9 41.6 41.1 41.6 42.7 41.9 42.5 39.6 39.0 46.2

2016年6月 40.2 44.9 43.2 39.2 37.9 35.0 39.3 42.3 38.1 41.6 41.8 39.4 43.3

2016年7月 44.5 46.3 42.2 45.0 42.1 42.3 44.0 40.0 45.4 45.8 46.6 47.6 53.3

2016年8月 44.1 46.9 44.4 44.4 42.4 41.0 42.0 42.5 43.2 47.2 40.2 47.6 46.2

7月対前月比 48.5 51.1 47.7 46.6 47.5 47.2 48.7 49.3 48.8 50.5 46.9 48.1 54.68月対前月比 48.1 50.7 47.8 46.5 47.1 46.6 47.9 48.6 48.0 50.5 45.8 48.1 53.1

今年7,8月平均 44.3 46.6 43.3 44.7 42.3 41.7 43.0 41.3 44.3 46.5 43.4 47.6 49.8昨年7,8月平均 49.8 53.8 47.5 46.4 49.2 49.1 49.9 52.4 50.8 49.8 49.6 50.3 56.07,8月平均対昨年 -5.5 -7.2 -4.2 -1.7 -6.9 -7.4 -6.9 -11.2 -6.5 -3.3 -6.1 -2.7 -6.3

7,9月平均対全国 0.0 2.3 -1.0 0.4 -2.1 -2.7 -1.3 -3.1 0.0 2.2 -0.9 3.3 5.5

Page 9: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

全国の景気動向まとめ Dual ComBine Analysis

2016/9/15 9 2016 © Data Cake Baker Corporation

(※)連環データ分析(Dual ComBine Analysis):多様な変数のデータを、情報圧縮しクラスタリング解析できる、日本で開発された、いわば“超多重対応分析法”で、アマゾンで市販されている365日利用可能なソフトサービスを利用した。

・家計動向に関する景気ウオッチャーをクラスタリング

ウオッチャーは、景気動向の判断をするに当たり、地域や業種や報告時点などの複数の背景的な属性変数を持ち、また、景気動向も。判断DI、市場要因、およびDIの説明文等の複数の判断変数を持っている。

こうしたサンプルごとのプロファイル・データから”景気“の実相の理解に迫るため、これらの情報を機械学習で少数次元に圧縮し、個別プロフィールアイテムと全ての変数アイテムを、同時空間に布置し、いわばそれらの総合相関性を俯瞰する連環マップ(*) とし、サンプルと属性アイテムを5クラスタに集約して分類した。

景気の実相を理解するためには、全体を分ける必要があり、それぞれを判る必要がある。そのため、情報圧縮しクラスタリングを行って命名(オープンコーディング)し、相互位置関係を理解するために、空間の構成軸を読む(軸足コーディング)をするが、ここでは景気動向指標が助けになっている。

景気観は、ウオッチャーの地域や業種属性等の立場によって見える景色が変わっている。ここでは、地域別、業種別の立ち位置から、それぞれがみているスクリーンを選んで、しかし、それぞれのいわば総合相関性を失わないように連環データ分析(※)で連環マップを構成し、クラスタリングを行っている。

Page 10: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

クラスタ別特徴

景気動向の構成要因 Dual ComBine Analysis

2016/9/15 10

2016 © Data Cake Baker Corporation

景気ウオッチャーを5クラスタに類型化

5つのクラスタと空間構成

・各ウオッチャーの7月と8月の時点別の地域属性、時点別業種属性と、主観的な景気DIと、市場因子およびその説明文等の変数の統合的相関性を知るため、連環データ分析による機械学習で5つにクラスタリングした。

クラスタの名前は、筆者のオープンコーディングで、「変わる」は、ウオッチャーの潜在意識としてのポジションが結果として現れたクラスターである。

◆景気動向とその構成要因:(1/10)・・・5月のウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・日本の2016年7月と8月の景気動向を、消費者の現場のビジネスに従事している12地域の延べ1705人に聞いた。良くなっているから悪くなっている等5段階で判断と、その説明文章の表示変数データをマシンラーニング(※)で統合解析し5クラスタに分類した。

・左上方向が「悪い」で、右下に「良い」の景気軸。左下が「不変」で、右上が「変化」の変化軸の安定した構成マップが発現した。

・7月から8月にかけ、「変わる」系が激減し、「変わらない」系と「良くなった」系とが多くなり、DIの数値の悪化とは別な実相が見える。

変らないCL.2

悪くなっているCL5

変わるCL.3

良く、やや良くCL.1

やや悪くなったCL4

人数 7月 8月 計

CL.1.「良く、やや良くなっている」 120 275 395CL.2.「変わらない」 124 395 519CL.3.「変わる」 228 62 290CL.4.「やや悪くなっている」 161 89 250CL.5.「悪くなっている」 207 44 251

計 840 865 1705

% 7月 8月 計

CL.1.「良く、やや良くなっている」 7.0 16.1 23.2CL.2.「変わらない」 7.3 23.2 30.4CL.3.「変わる」 13.4 3.6 17.0CL.4.「やや悪くなっている」 9.4 5.2 14.7CL.5.「悪くなっている」 12.1 2.6 14.7

計 49.3 50.7 100

Page 11: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

クラスタ別特徴

◆景気動向とその構成要因:(2/10)・・・ 7月と8月の地域別ウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・7月と8月の各景気ウオッチャーの、多様な“景気に関する意識の分布”を可視化した。全地域とも8月は「変わらない」方向へ動いた。

・「良い、やや良いCL.1」には北海道、北関東、東北、沖縄、中国があり、そのすべてが8月である。

・「悪くなっているCL.5」には、南関東、北陸、北関東、東海があり、その全ては7月である。「やや悪くCL.4」も近畿と東京の7月である。

・「変わるCL.3」に居た、九州、東北、中国、北海道の7月は、北海道を除いて全て、「良く、やや良くCL.1」へ8月に移動している。

景気動向の構成要因 Dual ComBine Analysis

11 2016 © Data Cake Baker Corporation

5つのクラスタと空間構成

・景気要因と構成軸からなる俯瞰マップに、7月と8月の地域のポジションを布置。

・結果として、8月は7月と比べ、全ての地域で「変わらない方向」へ変化している。その代表は、近畿で7月は「やや悪い」であったが、8月は「変わらず」へ移動した。東京も似た動きであるが、原点から逃げる方向で、意味合いが強くなっている。

・「変わる」から「良く、やや良く」となった代表は九州で、南関東と共に第1軸上の変化が大きい。

「景気動向DI+地域因子」

変らないCL.2

悪くなっているCL5 変わるCL.3

良く、やや良くCL.1

やや悪くなったCL4

CL1 CL2 CL3 CL4 CL5 地域計

7月 1 0 5 2 4 128月 5 7 0 0 0 12

地域計 6 7 5 2 4 24

Page 12: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向とその構成要因:(3/10)・・・ 7月と8月の市場の動き別ウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気動向に、市場要因として、顧客や単価や数量などの“市場の動き”を重ねて、それらの関係性を見る.

・「良い、やや良い」は“来客数の動き” である。

・「悪くなって」、では、販売量の動きである。・代表的な「変わらない」は、お客の様子である。

・市場要因のうち、“単価の動き”、“その他競合相手”等の市場要因は、良否、変化不変等に関し、ポジションが明確ではない。

Dual ComBine Analysis

12

クラスタ別特徴

2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

「景気動向DI+市場因子」

5つのクラスタと空間構成

・景気要因と構成軸からなる俯瞰マップ上に、市場因子アイテムを布置。

・マジョリティの「変わらず軸」の方向には、“お客様の様子”がある。“単価の動き”が中心に近く、特徴が乏しいので、“来客数の動き”が良い方向と重なっている。

・「変化の方向」に“販売量の動き”が悪い方向に近く位置して居る。単価の動きが無いなか、販売量の動きがやや悪い方向と相関があるのは当然であるが、良い方向と相関する変化方向のウオッチャーに空白に空白ゾーンがあるのが問題。

2016/9/15

やや良いが変わらずCL.3

変らずCL.4

悪い、やや悪くCL5

やや悪く変わるCL.2

良い、やや良いCL.1

Page 13: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向とその構成要因:(3/10)・・・ 7月と8月の流通業種別ウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの業種の内流通業について、景気マップに布置し、景気の良否や変化の動向を見る.

・流通業のほとんどは、7月よりは8月が下方の「変わらない方向」へ移動している。

・「悪い」の定番の百貨店も7月の「悪い」から、「変わらない」と変わり、良い方向に近かった「変わる」の7月のコンビニが良くなった。

・流通業界で明暗を分ける両者の中間のスーパ、ショッピングセンタ、商店街も、8月は7月に対して「変わらない」方向に移動した。

Dual ComBine Analysis

13

クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

大型集中業態から小型分散業態へのトレンド

・ 流通業界では、悪い順に、百貨店<<スーパ<<商店街<<ショッピングセンター<<コンビニである。

・ただし、8月の商店街は、ショッピングセンターよりも良いポジションとなった。

・百貨店の8月は、「悪くなっている」からは抜け出したが、「変わらない」に入ったので、悪いまま停滞状態になったとも考えられる。

・コンビニの「変わる」から、結果として「良い」への変化は、期待できるかもしれない。

・流通業界は、いわゆる大型集中業態から小型分散業態へ、よりリモートアクセス化への明確なテンデンシーを示している可能性がある。

・百貨店や商店街も、そうした新しいマーケット機能のデザインに挑戦すべきかも知れない。

変らないCL.2

悪くなっているCL5 変わるCL.3

良く、やや良くCL.1

やや悪くなったCL4

Page 14: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向とその構成要因:(4/10)・・・ 7月と8月の物販業種別ウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの業種の内、物販業界を景気マップに布置し、景気の良否や変化の動静を見る.

・物販業は、7月に比べ8月は、ほとんどが「変わらない」方向へ移動した。また全てが、原点より左側に留まっており、振るわない。

・7月の悪い方向からの順位は、住宅<<乗用車<<家電等の高額用品や、衣料<<食品等の生活必需品であったが、住宅関係がやや大きく改善した。

・物販業の中で、唯一原点の右側に移動したのは、その他専門店である。

Dual ComBine Analysis

14

クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

不振を続ける物販業

・物販業は、住宅や乗用車などの高額商品と、衣料や食料などの少額商品と中間の家電等に分けられるが、総じて不況感が強い。

・高額商品は、動きが荒く、マイナス金利などの影響か?住宅関連は、中身に要注意であろう。

・自動車は、偽装燃費表示問題も克服しつつあるようだが、これも要注意であろう。

・その他専門店には、生花や薬等の特定の専門分野に特化した業種が含まれており、掘り下げるべきテーマであろう。

変らないCL.2

悪くなっているCL5

変わるCL.3

良く、やや良くCL.1

やや悪くなったCL4

Page 15: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向とその構成要因:(5/10)・・・ 7月と8月のサービス業種別ウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気ウオッチャーの月別のサービス業種を、景気マップに布置し、景気の良否や変化の動静を見る.

・サービス系の業種は、他の流通系や、不振な物販系にくらべて、原点の右側に布置されており、好調である。

・7月には「変わる」に居た旅行行楽観光、飲食サービス、ホテル旅館等の多くのサービス業が、「良い、やや良い」に移動した。

・他の業種では定番となっている「変わらない」には、通信ECサービスで、7月に続いてより強くなった。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

5つのクラスタと空間構成

・景気要因と構成軸からなる俯瞰マップ上に、業種別アイテムを布置。

・旅行行楽観光、飲食サービス、ホテル旅館等の多くのサービス業が好調であり、流通系の衣料や食料などの基礎消費の低迷に比べ、消費構造の格差を感じる。

・「変化軸」の方向では、タクシー輸送サービスが改善しており、要ちゅ目。

・通信ECサービス関連の塩漬け状態との対比も要注目事項。 変らないCL.2

悪くなっているCL5

変わるCL.3

良く、やや良くCL.1

やや悪くなったCL4

Page 16: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向の構成要因:(7/10)・・・ 7月と8月の地域と流通業種のウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気動向に、月別の地域、月別の流通業種と市場の各要因を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・「良い、やや良く」は、8月のコンビニで、九州、北関東、東北、北陸の8月が相関が有り、重なっている。

・「悪くなって」は、7月の百貨店とスーパで、7月の北陸、南関東、東海が相関があり重なっている。

・「変らず」は、8月の百貨店とスーパで、8月の近畿、東京都、東海が相関があり重なっている。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

「景気動向DI+地域因子+業種因子+

市場因子」

景気動向の構成要因

5つのクラスタと空間構成

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、地域因子、流通業種因子、市場因子を布置。

・日本のマジョリティは、相変わらず「変わらず軸方向」で、百貨店、スーパである。

・悪い方向の7月の百貨店は、8月は「変わらず」に移動したが、同時に7月の近畿と8月の近畿も同じように動いており、百貨店と近畿は相関性が高い。

Page 17: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向の構成要因:(8/10)・・・ 7月と8月の地域と物販業種のウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気動向に、月別の地域、月別の物販業種を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・「良い、やや良く」には、地域としては九州、北関東、東北、北陸の8月であるが、物販業で目立ったものは見当たらない。

・「悪い」は、 7月の北陸、南関東、東海で、衣料装身具、家電PCカメラ、食品飲料等である。

・「変らず」が日本のマジョリティで、住宅関連、乗用車等の高額商品で、地域は東京、近畿、東海等の首都圏である。

Dual ComBine Analysis

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クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

「景気動向DI+地域因子+物販業種因子+

市場因子」

景気動向の構成要因

5つのクラスタと空間構成

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、地域因子、業種因子、市場因子を布置。

・日本のマジョリティは、相変わらず「変わらず」で、住宅関連、乗用車関係で、一時マイナス金利で活性化が期待されたが、8月には「変わらず」が強くなった。

・地域的には、東京、東海、近畿等の大都市圏で、もし富裕層の動きと相関があるとすれば、改善の方向として診ることができるかもしてない。

Page 18: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向の構成要因:(9/10)・・・ 7月と8月の地域とサービス業種のウオッチャーの判断と理由を5クラスタに類型化

・景気動向に、月別の地域、月別のサービス業種を重ねて、それらの綜合的関係性(連環性)を俯瞰する。

・「良い、やや良く」は、地域としては九州、北関東、東北、北陸の8月で、サービス業としてはタクシー移動、旅行観光、飲食サービスなどがある。

・「悪い」方向にはサービス関係は無く、地域としても、7月にあった東関東、近畿、東海、北陸は全て「変わらず」に移動した。

Dual ComBine Analysis

18

クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

「景気動向DI+地域因子+業種因子+

市場因子」

景気動向の構成要因

5つのクラスタと空間構成

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、地域因子、業種因子、市場因子を布置。

・日本のマジョリティは、相変わらず「変わらず」で、政策開発で期待された通信ECサービスがこの方向に来た。

・「変わる」に居たホテル行楽観光は、8月には余り動意がなく、介護教育生活サービスも似たポジションであr。

Page 19: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

◆景気動向の構成要因:(10/10)・・・ 7月と8月のウオッチャーの判断と理由のキーワードを5クラスタに類型化

・景気動向に、景気ウオッチャーの説明文のキーワードを布置し、景気動向の内容を見る.

・「良い」方向には、“九州”、“復興”、“観光” 、“増加”等がある。逆に「悪くなっている」方向には、“クリアランスセール”、“衣料”、 “お中元”、“婦人”、“単価”、“減少” 等がある。

・日本のマジョリティは、「不変方向」で、“住宅”、“マンション”、“リフォーム”、物件“、”東京“等が目立つ。

Dual ComBine Analysis

19

クラスタ別特徴

2016/9/15 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気動向の構成要因

「景気動向DI+キーワード

5つのクラスタと空間構成

・景気要因DIと構成軸からなる俯瞰マップ上に、キーワードを布置。

・良い方向軸には、 “九州”、“復興”、“観光” 、“増加”等があるが、要因は限定的か。

・悪い方向では、 “クリアランスセール”、“衣料”、 “お中元”、“婦人”、“単価”、“減少” 等があり、女性を中心とする節約志向が感じられる。

・ 「不変方向」では不動産関係が目立ち、日本のデフレが、大都市圏の不動産由来とも考えられる。そうだとすれば、喩えゼロ金利であっても、根が深い問題であろう。

Page 20: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

景気動向ペルソナ抽出 Dual ComBine Analysis

2016/9/15 20 2016 © Data Cake Baker Corporation

・家計動向DIの5ランク判断のペルソナ分析

今回は、2016年7月と8月の2ヶ月のデータについて、ウオッチャーの属性である1)月別地域要因、2)月別業種要因と、判断結果の3)景気動向、4)説明文、および5)市場要因の5要因の総合相関関係(連環性)を、マシーンラーニングによる情報圧縮法で、意味空間座標を造り、クラスタリングしそのプロファイリングしたが、ここでは、それらの典型的な事象として機械学習とAIで抽出しのペルソナ分析を行った。

Page 21: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

Dual ComBine Analysis

◆ “良い、やや良いCL.1“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・「良い、やや良いCL.1」クラスタは、北海道と沖縄の常連に加え、九州と東北のいずれも8月が参入した。

・業種としては、旅行、観光、テーマパークや遊園地など、全てサービス業の来客数の動きであり、夏休み効果などである。

・典型的なペルソナは、九州の旅行代理店、“九州ふっこう割で、九州域内の旅行需要はある程度伸びており、店舗への来客数も増加している。しかし、主力の東京、京阪神方面からの客は低迷したままである。”で、来客数の動きがやや良くなっているに繋がった。

21 2016/9/15

“良い、やや良いCL.1“のペルソナ

良い、やや良くなったCL.1

“CL1“

2016 © Data Cake Baker Corporation

NO. 地域月 DI 業種 市場動向 理由

1 九州8月やや良くなっている

ゴルフ場(従業員) 来客数の動き

・熊本地震以降、娯楽の自粛ムードでゴールデンウィークも伸びなかった。しかし、お盆から8月末にかけ、外国や隣県から多くの来客があり、娯楽を楽しむムードが戻ってきている。

2 中国8月やや良くなっている

テーマパーク(業務担当) 来客数の動き ・猛暑であったが、夏休み、盆休み等で来客数が増加している。

3 九州8月やや良くなっている

旅行代理店(従業員) 来客数の動き

・九州ふっこう割で、九州域内の旅行需要はある程度伸びており、店舗への来客数も増加している。しかし、主力の東京、京阪神方面からの客は低迷したままである。

4 北海道8月やや良くなっている

観光名所(従業員) 来客数の動き

・8月28日時点の利用客数は前年比112%となっている。天候の悪かった7月を除けば、5月以降の利用客数はほぼ前年比110%と伸びを続けていることから、景気はやや良くなっている。

5 東北8月やや良くなっている

遊園地(経営者) 来客数の動き

・8月後半の2回の台風の前までは天候が良く、また、山の日の効果もあり、非常に悪かった前年と比較して大きく好転している。ただし、単価は弱含んでいる。

6 四国8月やや良くなっている

一般小売店[生花](経営者) 来客数の動き

・イベントや夏祭り等の効果で例年よりも人出が多く、来客数が増えた。晴天が続いたことや、観光客が増えたことも大きい。

7 沖縄8月やや良くなっている

ゴルフ場(経営者) 来客数の動き ・客単価を落とすこと無く、利用人数が増えている。

8 東北8月良くなっている タクシー運転手 来客数の動き

・客からは生活が大変であるという話を聞かない。また、時間帯によるものの、客は途切れることなくタクシーに乗っている。

9 九州8月やや良くなっている タクシー運転手 来客数の動き

・今月は、九州ふっこう割により観光客が増えた。足元の景気はしっかりしてきた。今後もこの状況が続くと期待したい。

10 北関東8月やや良くなっている

観光型ホテル(経営者) 来客数の動き

・夏休みは繁忙期であるため、他の月より来客数が多いが、今夏は、最終的に地域全体で前年を割り込む。

キーワード夏休み増加戻っ訪れ多く旅行観光良く九州か月例年日本人地域催し物無くふっこう大変ゴールデンウィークムード増え

Page 22: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

Dual ComBine Analysis

◆ “変わらないCL.2のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“変わらないCL.2”は8月の東京都が多く、やはり8月の近畿、四国、東海の住宅関連や、8月の通信会社が多い。

・市場動向は、お客様の様子で、DIは、変わらないが多く抽出され、キーワードも、マンション、新築、物件など不動産関係が多い。

・ペルソナは、東京の不動産で、理由は“・消費税増税の再延期を受け、リフォーム等の高額支出に関しては、客に様子見の雰囲気が感じられる。”とし、増税延期はマイナス効果もあったことが判る。

22 2016/9/15

“変わらないCL.2“のペルソナ

“CL2“

2016 © Data Cake Baker Corporation

変わらない

CL.2

NO. 地域月 DI 業種 市場動向 理由

1 近畿8月 変わらないその他住宅[情報誌](編集者)

お客様の様子

・リオオリンピックの盛り上がりにより、全体的に明るさは感じられるが、不動産市況に大きな影響は出ていない。新築マンションの販売は相変わらず好不調の差が大きく、都心の好立地物件は価格が上昇しても売行きは好調である。

2 東京都8月 変わらない スーパー(店長)お客様の様子

・集客できる日が限られており、売出し日に集中してしまっている。店の買い回りや特売日のまとめ買いをする客が大多数を占めている(東京都)。

3 東京都8月 変わらない 通信会社(社員)お客様の様子

・引き合いの質、量、共にあまり変わらない(東京都)。

4 東京都8月 変わらない通信会社(経営企画担当)

お客様の様子

・客の案件情報に変化が見られない(東京都)。

5 東京都8月 変わらない住関連専門店(営業担当)

お客様の様子

・消費税増税の再延期を受け、リフォーム等の高額支出に関しては、客に様子見の雰囲気が感じられる(東京都)。

6 東京都7月 変わらない住関連専門店(営業担当)

お客様の様子

・リフォーム業界の現場では客の様子見ムードが強まっており、引き合い件数は堅調ではあるものの、受注率が伸び悩んでいる(東京都)。

7 四国7月 変わらない 通信会社(企画)お客様の様子

・商品の引き合い件数、契約件数とも前月とほとんど変わらない。

8 東京都7月 変わらない通信会社(経営企画担当)

お客様の様子

・3か月前と比較しても、特段動きはない(東京都)。

9 東海8月 変わらない住宅販売会社(経営者)

単価の動き・単価の高い物件は売行きが悪い。消費者は価格が下がるのを待ち、ある程度下がると購入し始める。

10 北陸8月 変わらない住宅販売会社(従業員)

お客様の様子

・消費税増税の再延期により客の動きに変化がみられず落ち着いた様子である。

キーワードマンション物件新築契約様子現場様子見限ら変わら不動産増税特段変化リオ引き合い延期支出リフォーム

Page 23: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

Dual ComBine Analysis

◆ “変わるCL.3“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“変わるCL.3”は、ペルソナ分析での地域は、7月の東北が多く、7月の東京が挙がっている。

・業種は、コンビニが多く挙がり、市場要因は来客数の動きで、景気動向は悪くなっていると判断しているウオッチャーが多い。

・ペルソナは、東京のコンビニで、“関西地方の梅雨明けは早かったが、神奈川や東京西部は今年は低温で、来客数が減少している。また、異業種やスーパーマーケットの営業時間延長等によっても、来客数が減少し、売上に影響している”。

23 2016/9/15

“変わるCL.3“のペルソナ

“CL.3“

2016 © Data Cake Baker Corporation

変わる

CL.3

NO. 地域月 DI 業種 市場動向 理由

1 東北7月悪くなっている

コンビニ(経営者) 来客数の動き・客の動線が変化したため、来客数が減少傾向のまま推移しており、それに伴い売上の減少も続いている。ただし、買上点数や買上単価は落ち着いているため、一般的な景気という意味では、まあまあである。

2 東北7月やや悪くなっている

競艇場(職員) 来客数の動き ・来客数が極端に減少している。ただし、売上は若干の減少程度である。

3 東京都7月悪くなっている

コンビニ(経営者) 来客数の動き・関西地方の梅雨明けは早かったが、神奈川や東京西部は今年は低温で、来客数が減少している。また、異業種やスーパーマーケットの営業時間延長等によっても、来客数が減少し、売上に影響している(東京都)。

4 東北7月悪くなっている

コンビニ(経営者) 来客数の動き ・今月は天候の不順もあり、客の動きが非常に悪い。

5 北陸7月悪くなっている

観光型旅館(スタッフ)

来客数の動き・前年比で総売上84%、宿泊人数83%、客単価98%、4名までの個人客の割合が前年比77%と個人客の低下が目立つ。熊本地震の影響で、全国的な旅行マインドの低下が影響していると考えられる。

6 九州7月悪くなっている

商店街(代表者) 来客数の動き・来客数が減少しているので小売りが大幅に減少している。鍵や印刷関係は横ばいである。

7 北陸7月悪くなっている

テーマパーク(役員)

来客数の動き

・国内の客については、昨年の北陸新幹線開業効果の反動から、団体、個人共に減少している。また、これまで増加の傾向にあったインバウンド客は、円高の影響により減少している。特に、利用が多い台湾からの観光客が、台湾国内の景気悪化もあってか、来客数が減少しており状況が悪くなっている。

8 東北7月やや悪くなっている

コンビニ(エリア担当)

来客数の動き・来客数の前年比が3ポイント落ち込んでいる。また、気温が前年より低く、飲料、アイス、酒の販売量の減少が著しい。

9 東北7月やや悪くなっている

一般レストラン(経営者)

来客数の動き・夏は売り時というイメージは年々薄れつつある。特に今年は来客数が少なく、大変厳しい状態が続いている。

10 東京都7月悪くなっている

コンビニ(経営者) 来客数の動き・夏休みに入ったものの、天候に裏切られ秋のような陽気で、来客数は前年比マイナス11%と大幅に下降してしまっている(東京都)。

キーワード回復梅雨若干影響少し天候客単価以降明け前年マインド兆し来客今年客数少なく3月低く入っ裏切ら

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Dual ComBine Analysis

◆ “やや悪くなっているCL.4“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“やや悪くなっているCL.4”は、地域としては、7月の近畿が多く、関東も7月が多く、一部8月もある。

・業種は百貨店が多く、市場要因は販売量の動きで、景気動向は変わらないとやや悪くなっているが多い。

・ペルソナは、近畿の百貨店の“7月に入り、前半はクリアランスセールが堅調に推移したものの、客はかなり価格を意識しており、婦人服を中心に厳選した購入が目立つ。また、中旬以降は鮮度のある定価商材は動きがみられるものの、アパレルのセール品は失速している。中元商戦も、客単価が前年比で3~5%低下している。”

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“やや悪くなっているCL.4“のペルソナ

“CL4“

2016 © Data Cake Baker Corporation

やや悪くなっている

CL.4

NO. 地域月 DI 業種 市場動向 理由

1 近畿7月 変わらない 百貨店(マネージャー) 販売量の動き

・7月に入り、前半はクリアランスセールが堅調に推移したものの、客はかなり価格を意識しており、婦人服を中心に厳選した購入が目立つ。また、中旬以降は鮮度のある定価商材は動きがみられるものの、アパレルのセール品は失速している。中元商戦も、客単価が前年比で3~5%低下している。

2 近畿7月 変わらない 百貨店(販促担当) 販売量の動き

・今月は前年よりもクリアランスセールが前倒しになったため、必然的に月前半は好調で、後半は苦戦する構図となっている。関西は特に天候が悪かったわけでもないが、売上は前年比で伸びていない。その要因は買い方が変わったためであり、セールだから買うのではなく、欲しい物が納得できる価格だから買うという冷静さが目立つ。特に、品ぞろえが豊富な月前半は良いが、品薄になる後半は価格だけでは動かない。

3 北関東7月 変わらない百貨店(販売促進担当)

販売量の動き

・今まで極めて不調であった婦人アパレルは、クリアランスセール開始と共に、前年実績を確保するレベルにまで回復している。その反面、お中元ギフト商戦は法人需要の減少が顕著で、前年割れの結果となっている。全体でみると前年実績確保には至らず、依然として厳しい状況である。

4 近畿7月 変わらない 百貨店(外商担当) 販売量の動き・高額な時計や宝飾品などの売上はそれほど落ち込んでいないが、婦人服、紳士服などの衣料品の苦戦が続いている。一方、インバウンド売上は前年を上回っているものの、伸び率は急に落ち込んでいる。

5 四国8月やや悪くなっている

百貨店(販売促進担当)

販売量の動き・前年にはなかった物産展や動員催事を積極的に開催している。台風の影響を受けた前年の反動から売上は前年比プラスになる見込みだが、売上計画は下回る。とりわけ、婦人服を中心に衣料品が不振。

6 東京都7月 変わらない 百貨店(営業担当) 販売量の動き

・クリアランスセールの前倒し実施により、7月前半は2けたの伸びを見せたものの、後半に入り失速し、前年実績をとらえるのが精一杯である。婦人アパレルのセールの動きは厳しい一方で、一部定価品に動きがあり、価格と品質のバランスが取れたものが売上につながっている。お中元ギフトは6月からの累計では前年割れだったものの、7月に限ってはプラス5ポイントと堅調な動きを見せている(東京都)。

7 近畿8月やや悪くなっている

スーパー(店長) 販売量の動き・全体として、販売点数、来客数共に減少傾向であるほか、肉などの単価の高い商品の動きがやや鈍くなっている。

8 北関東8月やや悪くなっている

百貨店(販売促進担当)

販売量の動き・クリアランスセールで比較的堅調に推移した婦人紳士衣料品は前月末から失速し、クリアランス前と同水準の厳しい状況となっている。初秋商材の展開が始まったが、特に目立った動きは見られない。

9 南関東7月 変わらない 百貨店(店長) 販売量の動き・年度前半戦の最大商戦月であるが、お中元が前年にも増して低迷している。6月の大幅マイナスから7月は少し戻したが、トータルで大きく割れている。クリアランスも前倒しした効果が少しあったものの、月の後半失速している。これが当月の売上に大きく響いている。

10 東海8月やや悪くなっている

百貨店(販売促進担当)

販売量の動き ・インバウンドの売上が減少し、一般客も販売量が減少している。

キーワード失速クリアランスセール販売ギフト商品衣料スタート苦戦化粧品中旬以降開始買い販売量下回る定価婦人前倒し高額実績

Page 25: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

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◆ “悪くなったCL5“のペルソナ説明文の抽出:この特徴を持った代表的景気ウオッチャー10人をAIで抽出

・“悪くなったCL5.”は、地域としては、7月の南北関東、近畿で、市場の動きは販売量の動きが、やや悪くまたは悪くなっている。

・業種としては、7月の百貨店が多いが、7月のスーパも多く、御中元やインバウンド効果等の落ち込みの言及がある。

・ペルソナは、近畿の百貨店の、“7月に入り、前半はクリアランスセールが堅調に推移したものの、客はかなり価格を意識しており、婦人服を中心に厳選した購入が目立つ。また、中旬以降は鮮度のある定価商材は動きがみられるものの、アパレルのセール品は失速している。中元商戦も、客単価が前年比で3~5%低下している。”

25 2016/9/15

“悪くなったCL5“のペルソナ

“CL5“

2016 © Data Cake Baker Corporation

悪くなった

CL5

No. 地域月 DI 業種 市場 理由

1 北関東7月やや悪くなっている

百貨店(副店長) 販売量の動き

・売上は前月より更に低迷している。クリアランスセールの立ち上がりがお中元のピークと一緒になった効果は確かに感じられるものの、従来のような爆発力はない。来客数は前年比プラス2%なのに、売上がマイナス2%というギャップがある。単価も販売数量も落ちている。

2 近畿7月悪くなっている

百貨店(営業企画) 販売量の動き・百貨店の主力商品が軒並み前年割れの状態である。客単価の落ち込みも大きい。

3 近畿7月悪くなっている

百貨店(売場主任) 販売量の動き・外国人観光客の購買単価が落ち込んでおり、特に高額品の売上が低迷している。一方、クリアランスセールの立ち上がりが前年よりも1週間早まり、スタートダッシュは好調であったが、月半ばから失速し、低迷している。

4 南関東7月やや悪くなっている

都市型ホテル(総務担当)

販売量の動き・販売量、売上の減少傾向が出ている。

5 九州7月やや悪くなっている

百貨店(営業担当) 販売量の動き・引き続き好調を維持しているが、衣料品販売が鈍化しつつある。

6 東海7月やや悪くなっている

スーパー(人事担当)

販売量の動き・英国のEU離脱問題の影響が、じりじりと出てきた。買い控えの傾向が表れてきている。

7 近畿7月やや悪くなっている

百貨店(マネージャー)

来客数の動き

・直近の来客数、客単価は若干上向きで推移しているが、全体の販売量は前年比で1.3%減、1人当たりの買上点数は0.05点減と、減少傾向にある。クリアランスセールが7月1日からスタートしたが、立ち上がりの金曜日から日曜日の3日間は、比較的好調に滑り出したものの、その後の平日は想定よりも動きが鈍かった。買物の様子や、レジでの販売点数をみると、やはり1人当たりの買上点数は3点以内が大半であり、5点以上のまとめ買いがほとんどみられない。

8 近畿7月やや悪くなっている

スーパー(店長) 販売量の動き

・好調であった食品が販売点数、単価共に悪化傾向にある。一方、家電や衣料品は、7月前半の高い気温の影響で、エアコンを中心に好調なスタートとなったが、月後半は昨年のプレミアム付商品券の反動もあり、前年の実績に届いていない。

9 南関東7月やや悪くなっている

一般小売店[茶](営業担当)

販売量の動き・買上点数の減少に伴い、売上も減っている。

10 東海7月やや悪くなっている

百貨店(販売促進担当)

販売量の動き・インバウンドや富裕層の売上が落ちている。

キーワード好調割れ曜日問題買上お中元点数表れ反動中心マイナス食品雑貨前半金曜日立ち上がり傾向買上点数インバウンド

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入力データと構成 Dual ComBine Analysis

2016/9/15 26 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 27: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

全国の景気動向の政府の見解 Dual ComBine Analysis

◆7月と8月の内閣府の見解

・“7月の現状判断は、前月比3.9ポイント上昇の45.1となった。家計動向関連DIは、小売関連やサービス関連が上昇

したこと等から上昇した”としている。

•“8月の現状判断DIは、前月比0.5ポイント上昇の45.6となった。家計動向関連DIは、小売関連等が低下したことか

ら低下した”としている。

2016/9/15 27

内閣府の見解

平成28年7月、8月景気ウォッチャー調査結果(家計消費の現状判断を抜粋):

・7月の現状判断DIは、前月比3.9ポイント上昇の45.1となった。家計動向関連DIは、小売関連やサービス関連が上昇したこと等から上昇した。

今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、金融資本市場が落ち着きを取り戻す中、持ち直しの兆しがみられる。先行きについては、引き続き海外経済や金融資本市場の動向等への懸念がある一方、経済対策への期待がみられる」とまとめられる。

・8月の現状判断DIは、前月比0.5ポイント上昇の45.6となった。家計動向関連DIは、小売関連等が低下したことから低下した。

今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、持ち直しの動きがみられる。先行きについては、引き続き海外経済や金融資本市場の動向等への懸念がある一方、公共工事の増加や求人増加の継続等への期待がみられる」とまとめられる。

2016 © Data Cake Baker Corporation

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「景気ウオッチャー調査」データから処理の概要~ Dual ComBine Analysis

◆データ処理の概要

1.入力データ

・内閣府の「景気ウォッチャー調査」 データ.

ただし、この調査には家計動向関連、企業動向関連、製造業、および雇用関連DIの3種があるが、家計動向関連の現状判断のみを扱う.

2.前処理手法

・景気の動きを観察できる人々からインタビューした景気動向に関する具体的状況の説明文を解析し、地域を12の景気影響要因により特徴付ける.それをもとに、各地域の代表的な景気動向に関する具体的状況の説明文とキーワードを抽出する.(地域のうち東京都は、南関東の内数)

3.連環データ分析による処理

・地域、業種等のウオッチャーの2属性、その主観的な景気判断、その理由の説明文、市場の動き等の3要因の計5要因のプロファイルデータを使いそれらの関係をクロス表に表現.連環データ分析により、機械学習とAIルールで、情報圧縮し、DCBマップに展開して、意味を抽出.

データ例 処理

◆「景気ウオッチャー調査データ」例

・例:北海道の一部のみ掲載.“3ヵ月くらい前”に比べ景況感を訊ね、その理由を訊いている.

・“良くなっている”、“やや良くなっている”、“変わらない”、“やや悪くなっている”、“悪くなっている”

◆データ処理の概要

2016/9/15 28 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 29: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

全国の景気動向の構成

景気ウオッチャー調査

調査の目的:地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て、地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し、景気動向判断の基礎資料とすることを目的とする。

対象地域:北海道、東北、北関東、南関東(東京都)、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の11地域(12地域)。

調査客体:家計動向、企業動向、雇用等、代表的な経済活動項目の動向を敏感に反映する現象を観察できる業種の適当な職種の中から選定した2,050人を調査客体とする

調査期間:毎月、当月時点であり、調査期間は毎月25日から月末である。

調査事項:景気の現状に対する判断(方向性) 、その理由 、および追加説明及び具体的状況の説明

調査客体数:平成13年8月調査以降は2,050人(全国11地域)。ただし、家計の景気動向ウオッチャーは840人程度。

DIの算出方法 :景気の現状、または、景気の先行きに対する5段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各回答区分の構成比(%)に乗じて、DIを算出している。

評価 良くなっている やや良くなっている 変わらない やや悪くなっている 悪くなっている評価 良くなる やや良くなる 変わらない やや悪くなる 悪くなる評価 (良い) (やや良い) (どちらともいえない) (やや悪い) (悪い)

点数 100.0 75.0 50.0 25.00 0.0

Dual ComBine Analysis

2016/9/15 29 2016 © Data Cake Baker Corporation

Page 30: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

景気ウオッチャー調査のジャンル別構成

・内閣府の定義:下表参照 ・連環データマガジンでは、さらに18業種に独自に再分類している。

小売関連 商店街・一般小売店 商店街代表者一般小売店経営者・店員

百貨店 百貨店売場主任・担当者スーパー スーパー店長・店員

コンビニエンスストア コンビニエリア担当・店長衣料品専門店 衣料品専門店経営者・店員家電量販店 家電量販店経営者・店員

乗用車・自動車備品販売店 乗用車・自動車備品販売店経営者・店員その他小売店 住関連専門店経営者・店員

その他専門店経営者・店員その他小売の動向を把握できる者

飲食関連 高級レストラン経営者・スタッフ一般レストラン経営者・スタッフスナック経営者その他飲食の動向を把握できる者

サービス関連 旅行・交通関連 観光型ホテル・旅館経営者・スタッフ都市型ホテル・旅館経営者・スタッフ旅行代理店経営者・従業員タクシー運転手

通信会社 通信会社社員レジャー施設関連 観光名所、遊園地、テーマパーク職員

ゴルフ場経営者・従業員パチンコ店経営者・従業員競輪・競馬・競艇場職員その他レジャー施設職員

その他サービス 美容室経営者・従業員その他サービスの動向を把握できる者

住宅関連 設計事務所所長・職員住宅販売会社経営者・従業員その他住宅投資の動向を把握できる者その他家計の動向を把握できる者

Dual ComBine Analysis

景気ウオッチャーのジャン

2016/9/15 30 2016 © Data Cake Baker Corporation

景気ウオッチャー調査のジャンル別構成

Page 31: 連環データマガジン 景気ウォッチャー 201609_0.80

あとがき

今月号は、連続する2ヶ月の、地域、業種、景気動向、その理由、および市場の様子等の5種の要因についての属性を変数とする約1700人のプロファイルデータを扱った。それらは、全てが相互に関連しているが、それらを各 要因ごとの多次元分布の連環データマップとして扱った。

その狙いは、全国12地域の相互位置関係を見ることで、地域差と月の差の組合せ関係を理解し、同様に18の業種間とその月間の差の組合せ関係を理解したいからであった。先月号では、連続する3ヵ月間を同時に扱ったが、マップがビジーとなり、トレンドを読むのがやや困難であった。

もちろん、これらの5種の要因のアイテムをすべて同時に1枚のクロス表として分布させることも可能であり、そうすることで、どの要因のアイテムが景気動向と相関が高いかを知ること等もできる。また、全く対極的に、各要因ごとに単独マップ計算を行い単独で連環データマップを作成すること、いわば単回帰的な処理も可能である。そして、今月号のように全てを同時に扱いながら、各種の要因ごとのアイテムの分布を知るそれらの中間的方法もあり、それぞれ目的が異なる。

毎月いろいろ異なったアプローチに挑戦しているのは、まだ、連環データ分析が用法開発の発展途上あること、この景気ウオッチャーデータから、どこまで景気動向を探れるかということと、600兆円というGDPを狙うとして、果たしてそのイノベーションのための消費環境資源を探索できるかという問題意識があるからである。

今月号で13号を重ねてきて、レポートのテンプレートはほぼ固まってきた。また、この間、地域差は、天災やインバウンドのような地域要因が効くことも確認できて来たが、基本的には、おきな地域差はなく、むしろ業種間の差異の構造が浮かび上がってきたように思われる。それは、イノベーションに何らかのヒントが得られる可能性も感じている。

本来景気ウオッチャーの動向判断は、3ヵ月前と比べてとなっているが、ゴールデンウイーク、御中元等季節性を反映しているコメントがあり、前年同期比も大切な指標でもある。一方景気感度も大切で、その辺も課題である。

最後にここまでお読みただきありがとうございました。読者へのプレゼントとして、先着10名様に、今月の連環データ分析の結果を使って、いろいろな別のクラスタリングや連環データマップをトライして頂ける“DCBプレイヤ―”の無償の利用提供をさせて頂きます。次のURLから、お申込みください。 http://www.dcb.co.jp/dcba/orderform_trial.html

広く皆さまからのご批判やアドバイス、コメントなどを頂戴できれば幸いです。 平成28年9月15日

Dual ComBine Analysis

31 2016/9/15

2016 © Data Cake Baker Corporation

発行 データ・ケーキベーカ 株式会社

編集 連環データ分析研究会

イラスト Hisam. Chyan、Photo T. Hirata & Aki . kara

URL:http://www.dcb.co.jp/

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