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SPARC Enterprise SAN Boot 環境構築ガイド - Solaris(TM) Operating System – 第1.4版

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Page 1: Sesanboot ja

SPARC Enterprise SAN Boot 環境構築ガイド

- Solaris(TM) Operating System –

第 1.4 版

Page 2: Sesanboot ja

i

まえがき

-本マニュアルの使用目的

本マニュアルは、SPARC Enterprise に 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F11F/SE0X7F12F)を搭載し、外付けディ

スクアレイ装置(RAID 装置)から OS の起動を行う SAN Boot 環境を構築する手順を示しています。

PRIMEPOWER を使用した SAN Boot 環境の構築については、"PRIMEPOWER SAN Boot 環境構築ガイド"を参照して

ください。

8Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F21F/SE0X7F22F)を使用する場合には、本書に記載する構築手順は必要ありま

せん。外付けディスクアレイ装置に OS をインストールする場合には、内蔵ディスクに OS をインストールする手順

と同じ手順で環境構築をおこなってください。Solaris OS 標準機能マルチパス機能(MPxIO)については、Solaris オンラ

インマニュアル(Solaris SAN Configuration and Multipathing Guide)を参照してください。

-本マニュアルの対象者

本書は SAN Boot 環境の構築者および運用管理者を対象にしています。

-構成

本マニュアルの構成は以下のとおりです。

「第 1 章 概要」

SPARC Enterprise SAN Boot 環境の概要

「第 2 章 ハードウェア/ソフトウェア構成」

SAN Boot 環境の構築に必要な構成

「第 3 章 注意事項」

SAN Boot 環境の構築時および運用時の注意事項

「第 4 章 構築方法」

SAN Boot 環境の構築手順

「第 5 章 ブートディスクのバックアップとリストア」

SAN Boot 環境でのブートディスクのバックアップとリストア手順

-本マニュアルでの表記法

本マニュアルで使用している表記法は以下のとおりです。

● "Solaris(TM) 10 Operating Environment"は "Solaris 10"、と記載します。

● 実際のコマンド入力は太字で記述しています。

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_info –a <Return>

-登録商標

Sun, Sun Microsystems, the Sun Logo, Solaris and all Solaris based marks and logos are trademarks or registered trademarks ofSun Microsystems, Inc. in the U.S. and other countries, and are used under license.

Sun、Sun Microsystems、Sun ロゴ、Solaris およびすべての Solaris に関連する商標及びロゴは、米国およびその他の国

における米国 Sun Microsystems, Inc.の商標または 登録商標であり、同社のライセンスを受けて使用しています。

富士通株式会社

平成 22 年 1 月

平成 22 年 1 月 第 1.4 版

Page 3: Sesanboot ja

ii

お願い

● 本書を無断で他に転載しないようお願いします。

● 本書は予告なしに変更されることがあります。

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006-2010

Page 4: Sesanboot ja

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-改版履歴

版数 発行日 改版内容

1 2006/12/28 初版

1.1 2007/9/14 ETERNUS2000シリーズに対応しました

1.2 2008/10/17 Solaris 10 10/08に対応しました

SPARC Enterprise T5140/T5240/T5440/M3000に対応しました

1.3 2009/03/31 リストアの手順を変更しました

Custom JumpStart の設定の check コマンドの手順を変更しました

1.4 2009/10/28 ファイバチャネルカードブートコードの更新手順を追加しました

注意事項 18 の記載を追加しました

ETERNUS DX シリーズに対応しました

Page 5: Sesanboot ja

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目 次

第1章 概要 .............................................................. 1

1.1 構成パタン ...................................................................... 3

1.1.1 基本構成 .............................................................................. 3

1.1.2 PRIMECLUSTER GDSによるディスクアレイ装置間ミラーリング構成............................. 4

1.1.3 PRIMECLUSTER によるクラスタ構成 ....................................................... 5

1.1.4 ETERNUSのアドバンスト・コピー機能を使用する場合の構成.................................. 6

第2章 ハードウェア/ソフトウェア構成 .................................... 11

2.1 ハード環境 ..................................................................... 11

2.1.1 必須ハードウェア ..................................................................... 11

2.1.2 ブートディスク構成 ................................................................... 11

2.2 ソフトウェア環境 ............................................................... 13

2.2.1 必須ソフトウェア ..................................................................... 13

2.2.2 オプションソフトウェア ............................................................... 14

第3章 注意事項 ......................................................... 15

第4章 構築方法 ......................................................... 19

4.1 ディスクアレイ装置にブートディスクを作成........................................ 20

4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法.................................... 20

4.1.1.1 ネットワークインストールサーバの作成 ............................................. 21

4.1.1.2 ネットワークインストールサーバの設定 ............................................. 22

4.1.1.3 ディスクラベル付け ............................................................... 25

4.1.1.4 Custom JumpStart の設定 .......................................................... 27

4.1.1.5 ファイバチャネルブートコードの設定 ............................................... 31

4.1.1.6 ネットワークインストールの実行 ................................................... 33

4.1.2 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法.......................................... 33

4.1.2.1 ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーする準備 ............................... 34

4.1.2.2 ブートディスクの作成 ............................................................. 34

4.1.2.3 マウントテーブル情報の変更 ....................................................... 36

4.1.2.4 ファイバチャネルブートコードの設定 ............................................... 37

4.1.2.5 サーバのリセット ................................................................. 37

4.1.2.6 ディスクアレイ装置からブート ..................................................... 38

4.2 ブートディスクへのパスを冗長化 ................................................. 38

4.2.1 Enhanced Support Facilityのインストール .............................................. 38

4.2.2 ETERNUS マルチパスドライバの設定 ..................................................... 39

4.2.2.1 シングルシステム(非クラスタシステム)の場合 ..................................... 39

4.2.2.2 クラスタシステムの場合 ........................................................... 43

4.3 ブートディスクのミラーリング ................................................... 49

4.3.1 PRIMECLUSTER GDSによるミラーリング ................................................... 49

4.3.2 PRIMECLUSTER使用時の留意事項 ......................................................... 50

4.3.2.1 クラスタシステムの構築手順 ....................................................... 50

第5章 ブートディスクのバックアップとリストア ........................... 51

5.1 ネットワークからブートした後にバックアップ/リストアする方法..................... 51

Page 6: Sesanboot ja

v

5.1.1 バックアップ手順 ..................................................................... 51

5.1.2 リストア手順 ......................................................................... 53

5.2 内蔵ディスクからブートした後にバックアップ/リストアする方法..................... 54

5.2.1 バックアップ手順 ..................................................................... 54

5.2.2 リストア手順 ......................................................................... 56

付録A ファイバチャネルのブートデバイス設定用コマンド ................... 59

A.1 OS上で実行可能なコマンド ....................................................... 59

A.2 OBP上で実行可能なコマンド ...................................................... 61

付録B ファイバチャネルカードブートコード版数確認方法 ................... 67

B.1 OS上で確認する方法 ............................................................. 67

B.2 OBP上で確認する方法 ............................................................ 67

付録C SAN Boot設定情報の記録について ................................... 69

付録D ブート失敗時の設定ファイルの修正手順 ............................. 71

D.1 「4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法」にてインストー

ルした場合 ................................................................. 71

D.2 「4.1.2 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法」にてインストールした

場合 ....................................................................... 72

付録E ファイバチャネルドライバ/ブートコードのオートターゲットバイ

ンド機能......................................................... 75

E.1 ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド機能.......................... 75

E.2 ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド機能...................... 76

付録F SAN Boot解除手順 ................................................. 77

F.1 ETERNUSマルチパスドライバの場合 ................................................ 77

付録G ファイバチャネルカードブートコードの更新方法 ......................... 79

Page 7: Sesanboot ja

1

第 1 章 概要SAN Boot とは、OS やアプリケーションを、サーバに内蔵されたディスクではなく、外部の SAN ストレージに格納

し、そこから起動(ブート:Boot)することをいいます。

本書では、サーバにファイバチャネルカードを搭載し、外付けディスクアレイ装置(RAID 装置)から OS の起動を行う

SAN Boot 環境を構築する手順を示しています。

OS のブートディスクを外付けディスクアレイ装置に配置することにより以下のメリットが生まれます。

1. 可用性の向上

○ 高信頼ディスクアレイ装置(RAID 装置)の使用

ブートディスクをディスクアレイ装置(RAID 装置)で管理することで、信頼性が向上します。

○ バックアップ・リストア作業の効率化

ディスクアレイ装置のディスクコピー機能を利用することで、システムボリュームのバックアップ・リ

ストアの際の業務停止時間を大幅に短縮できます。また、システムボリュームのバックアップ・リスト

アの際のサーバ CPU 負荷が軽減できます。

詳細は"1.1.4 ETERNUS のアドバンスト・コピー機能を使用する場合の構成"を参照してください。

注意)ETERNUS (ディスクアレイ装置)のディスクコピー機能(アドバンスト・コピー機能)を使用するた

めには、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager (ACM)または PRIMECLUSTER GDS Snapshot が必要です。

2. 運用管理性の向上

○ システムボリュームの一括管理

複数台あるサーバのブートディスクを 1 台のディスクアレイ装置に集約することで、ブートディスクの

一括管理が可能です。

○ 開発環境の世代管理

複数の開発環境を 1 台のディスクアレイ装置に用意して、必要に応じて切り替えて利用できます。開発

環境ごとにサーバを用意しなくてもよいので、サーバ台数や運用管理工数を削減できます。

Page 8: Sesanboot ja

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3. 保守性の向上

○ ディスク故障時の作業が簡素化

ディスク(システムボリューム)が故障した場合、システム管理者はサービスエンジニアに連絡すれば、

後はサービスエンジニアがディスクを交換して、システムは自動的に復旧します。そのため、システム

管理者の作業を軽減できます。

○ パッチ適用作業の効率化

ディスクアレイ装置のディスクコピー機能を利用することで、パッチ適用前のバックアップ作業の際、

業務停止時間が削減できます。また、バックアップボリュームからブートできるように設定しておく

(*1)ことにより、パッチ適用後に問題が発生した場合、サーバをリブートしてブートボリュームを切り

替えるだけで、パッチ適用前のシステムに戻すことができます。詳細は"1.1.4 ETERNUS のアドバンス

ト・コピー機能を使用する場合の構成"を参照してください。

(*1)PRIMECLUSTER GDS Snapshot を使用すると、コマンドで簡単に設定できます。

Page 9: Sesanboot ja

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1.1 構成パタン

次のファイバチャネル接続構成で、ファイバチャネルカードを使用し外付けディスクアレイ(RAID)装置から OS の起

動を行ってください。また、各構成での注意事項を記載します。

1.1.1 基本構成

1. ディスクアレイ装置を一台のサーバから使用する場合

○ サーバ - ディスクアレイ装置間は2経路以上のファイバチャネル接続を行い、ETERNUS マルチパスデ

ィスクドライバを使用したマルチパス構成としてください。

○ディスクスワップの発生により、アプリケーションのディスクアクセス性能が低下する場合があります。

ディスクスワップが発生する場合には、サーバに搭載するメモリを追加するか、 またはアプリケーシ

ョンによるメモリ使用量を下げる等により、ディスクスワップの発生を回避してください。

○ 内蔵ディスクを搭載していないサーバを使用する場合は、OS のインストールおよび、ブートディスク

のリカバリのために、別途インストールサーバが必要です。

2. ディスクアレイ装置を複数のサーバから使用する場合

○ ファブリック接続の場合

Page 10: Sesanboot ja

4

○ FC-AL 直結接続の場合

■ サーバ - ディスクアレイ装置間は2経路以上のファイバチャネル接続を行い、ETERNUS マル

チパスディスクドライバを使用したマルチパス構成としてください。

■ ディスクスワップの発生により、アプリケーションのディスクアクセス性能が低下する場合が

あります。ディスクスワップが発生する場合には、サーバに搭載するメモリを追加するか、 ま

たはアプリケーションによるメモリ使用量を下げる等により、ディスクスワップの発生を回避

してください。

■ サーバのパニック発生時に、そのサーバと同じ RAID グループ内にブートディスクを配置して

いる他のサーバは、ブートディスクへのディスクアクセス性能の低下が数十秒程度発生する場

合があります。

■ 内蔵ディスクを搭載していないサーバを使用する場合は、OS のインストールおよび、ブートデ

ィスクのリカバリのために、別途インストールサーバが必要です。

1.1.2 PRIMECLUSTER GDS によるディスクアレイ装置間ミラーリング構成

Page 11: Sesanboot ja

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● ディスクアレイ装置 1 台につき、1 枚のファイバチャネルカードが必要に なります。上図の構成では、

ETERNUS #1 用の FC card と、ETERNUS #2 用の FC card の、計 2 枚のファイバチャネルカードが必要です。

1Gbps/2Gbps ファイバチャネルカード(PW008FC3)ではパス数分のファイバチャネルカードが必要でしたが、シ

ングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F11F)およびデュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネ

ルカード(SE0X7F12F)では、ブートディスクとして認識するディスクアレイ装置の設定を複数行うことが可能

であるため、2 枚のファイバチャネルカードで PRIMECLUSTER GDS によるディスクアレイ装置間ミラーリン

グ構成を作成することが可能です。

● サーバ - ディスクアレイ装置間は2経路以上のファイバチャネル接続を行い、ETERNUS マルチパスディスク

ドライバを使用したマルチパス構成としてください。

● ディスクスワップの発生により、アプリケーションのディスクアクセス性能が低下する場合があります。ディ

スクスワップが発生する場合には、サーバに搭載するメモリを追加するか、 またはアプリケーションによる

メモリ使用量を下げる等により、ディスクスワップの発生を回避してください。

● サーバのパニック発生時に、そのサーバと同じ RAID グループ内にブートディスクを配置している他のサーバ

は、ブートディスクへのディスクアクセス性能の低下が数十秒程度発生する場合があります。

● 内蔵ディスクを搭載していないサーバを使用する場合は、OS のインストールおよび、ブートディスクのリカ

バリのために、別途インストールサーバが必要です。

1.1.3 PRIMECLUSTER によるクラスタ構成

SAN Boot 環境を使用したクラスタシステムを構築することもできます。

1. 単体のディスクアレイ装置を使用したクラスタ構成

Page 12: Sesanboot ja

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2. 複数のディスクアレイ装置を使用したクラスタ構成

1.1.4 ETERNUS のアドバンスト・コピー機能を使用する場合の構成

内蔵ディスクからブートする従来のシステムでは、テープ装置を使用してバックアップ・リストアを実行している間、

業務を長時間停止する必要があります。

SAN Boot 環境で ETERNUS のアドバンスト・コピー機能(OPC/EC)を利用してバックアップ・リストアを行う場合、デ

ィスク装置でコピー処理を実行している間も業務の運用が可能であるため、業務停止時間が大幅に短縮できます。

アドバンスト・コピー機能を利用したバックアップ・リストアには、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager (ACM)を使

う方式と、PRIMECLUSTER GDS Snapshot (GDS Snapshot)を使う方式があります。

Page 13: Sesanboot ja

7

● ETERNUS SF AdvancedCopy Manager (ACM)を使う方式

ACM を使う方式のメリットは以下のとおりです。

・業務停止時間短縮

・複数サーバのバックアップ効率化(一元管理)

SAN Boot 環境で ETERNUS SF AdvancedCopy Manager を使用する場合

●PRIMECLUSTER GDS Snapshot (GDS Snapshot)を使う方式

GDS Snapshot を使う方式のメリットは以下のとおりです。

・業務停止時間短縮

・PRIMECLUSTER GDS によるソフトミラー構成の場合のリストア操作が簡単

Page 14: Sesanboot ja

8

ACM と GDS Snapshot の特長は次の表のとおりです。

システムの要件に応じて、いずれかの方式を選択してください。

注) システムボリュームをPRIMECLUSTER GDSで管理している場合のバックアップ・リストアは、ACMを使う方式、

GDS Snapshot を使う方式のどちらでも可能です。ただし、システムボリュームがソフトミラー構成の場合は、GDS

Snapshot を使う方式を推奨します。

ACM と GDS Snapshot の特徴

○: 優位点

ETERNUS SF AdvancedCopy Manager (ACM) PRIMECLUSTER GDS Snapshot

操作サーバ -

バックアップ・リストア対象サーバ以外に、バ

ックアップ・リストア操作を行うためのサーバ

が必要。

バックアップ・リストア対象サーバで、バックア

ップ・リストア操作を行うため、別のサーバは不

要。

バックアップ

操作

バックアップ対象サーバを一旦シャットダウン

し、バックアップサーバから OPC を開始する。

物理コピーの完了を待たずに、バックアップ対

象サーバをリブートし、業務を再開できる。

バックアップ対象サーバをシングルユーザモード

でリブートし、OPC を開始する。物理コピーが完

了してからマルチユーザモードでリブートし、業

務を再開する。

リストア操作

(PRIMECLUSTER GDS でミラ

ーリングして

いない場合)

リストア対象サーバを一旦シャットダウンして

OPC を開始し、リブートする。物理コピー完了

を待たずに業務を再開できる。

リブートしてブートボリュームを切り替えるだけ

で業務が再開できる。

リストア操作(PRIMECLUSTER GDS でミラ

ーリングして

いる場合)

OPC によるリストアの前後に、ミラーの切離し

と再組込みが必要

OPC 物理コピーが完了してから元のブートボリュ

ームに戻して業務を再開する。

Page 15: Sesanboot ja

9

複数サーバの

バックアップ

効率化

複数のサーバのバックアップを、一台のバック

アップサーバで一元管理可能。

バックアップ・リストア操作は、各サーバで実行

する。

バックアップ

ボリュームか

らブートする

機能

vfstab ファイルを編集してマウントポイントを

変更する必要がある

コマンドで簡単に設定できる

各方式の詳細については、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager および PRIMECLUSTER GDS のマニュアルを参照して

ください。

また、OPC 物理コピーの進行状況を確認する方法については ETERNUS SF AdvancedCopy Manager および

PRIMECLUSTER GDS のマニュアルに記載されています。

Page 16: Sesanboot ja

10

Page 17: Sesanboot ja

11

第 2 章 ハードウェア/ソフトウェア構成ファイバチャネルカードを使用し外付けディスクアレイ装置から OS の起動を行うためには、本章に記載されたハード

ウェア構成およびソフトウェア構成が必要です。

2.1 ハード環境

2.1.1 必須ハードウェア

本書では、下記のハードウェア構成およびソフトウェア構成をサポートしています。

種別 装置名 備考

本体装置SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440/

M3000/M4000/M5000/M8000/M9000

本体装置に搭載するファイバチャネ

ルカード

シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード SE0X7F11F

デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード SE0X7F12F

ディスクアレイ装置

ETERNUS2000 モデル 50/100/200

ETERNUS DX60/DX80

ETERNUS3000 モデル 80/100/300/500/700

ETERNUS4000 モデル 80/100/300/400/500/600

ETERNUS DX410/DX440

ETERNUS6000 モデル 500/700/900/1100

ETERNUS8000 モデル 700/800/900/1100/1200

ETERNUS DX8100/DX8400/DX8700

ファイバチャネルスイッチ ETERNUS SN200 シリーズ

本体内蔵ディスクを搭載していない場合には、OS のインストールおよびリカバリのために別途インストールサーバが

必要となります。

2.1.2 ブートディスク構成

SAN Boot では、システムディスクは ETERNUS ディスクアレイ上に配置されます。 ディスクアレイ装置上にはその

サーバのシステムディスク以外にもさまざまなディスクボリュームが配置され、配置によっては、他のサーバのシス

テムディスク、データベースなどのユーザデータディスクへのアクセス性能に影響を与えることが考えられます。こ

れらの影響を回避するため、以下の条件を満たすディスク構成としてください。

● システムディスク領域と他のサーバからアクセスされる領域(システムディスク、および、データディスク)

は、同じ RAID グループに配置しない。

Page 18: Sesanboot ja

12

上記以外の構成では、次の問題が発生する場合があります。

● 複数のシステムディスクを 1 つの RAID グループに配置した場合には、ディスクスワップの発生により、同一

RAID グループ内のボリュームに対するディスクアクセス性能が低下する

● システムディスクと共有データ領域を 1 つの RAID グループに配置した場合には、サーバのパニック発生時に

メモリダンプ処理により共有データ領域へのアクセス性能の低下が数十秒程度発生する

Page 19: Sesanboot ja

13

2.2 ソフトウェア環境

次のソフトウェアが必要です。

2.2.1 必須ソフトウェア

次のソフトウェアは必須です。

ソフトウェア 版数 備考

Solaris(TM)オペレーティ

ングシステム

Solaris(TM) 10 オペレーティ

ングシステム

● Solaris 10 11/06 以降

● SPARC Enterprise T5120/T5140/T5220 は Solaris 10

8/07 以降

● SPARC Enterprise T5240/T5440 は Solaris 10 5/08 以降

● SPARC Enterprise M3000 は Solaris 10 10/08 以降

FUJITSU PCI Fibre Channelドライバ

4.0 以降

ETERNUS マルチパスド

ライバ 2.0.1 以降

● パッチ 914267-04 が必要

● ETERNUS2000を使用する場合はパッチ 914267-05が

必要

● ETERNUS DX60/DX80 を使用する場合はパッチ

914267-09 が必要

● ETERNUS DX4xx/DX8xxx を使用する場合はパッチ

914267-11 が必要

● Solaris 10 10/08 以降は、3.0.0 以降、または、2.0.X +

patch 914267-07 以降が必要

Page 20: Sesanboot ja

14

2.2.2 オプションソフトウェア

● システムボリュームのディスクアレイ装置間ミラーリングを行う場合には PRIMECLUSTER GDS が必要とな

ります。

ソフトウェア 版数 備考

PRIMECLUSTER GDS 4.2 以降

● パッチ 914423-03 が必要

● ETERNUS2000を使用する場合はパッチ 914423-05が必

● ETERNUS DX60/DX80/DX4xx/DX8xxx を使用する場合

はパッチ 914423-10 が必要

● 代替ブート環境を作成する場合はパッチ 914423-08 が

必要

● クラスタシステムを構築する場合には以下の PRIMECLUSTER 製品のうち一つが必要となります。

ソフトウェア 版数 備考

PRIMECLUSTER Enterprise EditionPRIMECLUSTER HA ServerPRIMECLUSTER Lite Pack

4.2 以降

● 本製品には PRIMECLUSTER GDS が同封されています

● パッチ 901201-06, 914325-03, 914468-01, 914499-01

が必要

● ETERNUS のアドバンスト・コピー機能を使用しバックアップ /リストアする場合には、ETERNUS SF

AdvancedCopy Manager が必要となります。

ソフトウェア 版数 備考

ETERNUS SF AdvancedCopyManager

13.0 以降 ● エージェント・マネージャとも Solaris 10 に対応

ETERNUS SF AdvancedCopyManager テープエージェントライ

センス13.0 以降

● ETERNUS SF AdvancedCopy Manager で Tape バックア

ップをする場合に必要

● テープエージェントの台数分購入

● テープエージェントは Solaris 10 に対応

● ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープサーバオ

プションはテープサーバを使用する場合に必要

注意)テープサーバは Solaris 8 または Solaris9 のみ対応

ETERNUS SF AdvancedCopy Manager の詳細につきましては、ETERNUS SF AdvancedCopy Manager のマニュア

ルを参照してください。

● ETERNUS のアドバンスト・コピー機能、または PRIMECLUSTER GDS のコピー機能を使用し、システムボリ

ュームのスナップショットや、代替ブート環境を作成する場合、PRIMECLUSTER GDS Snapshot が必要です。

ソフトウェア 版数 備考

PRIMECLUSTER GDS Snapshot 4.2 以降

● 本製品を使用する場合は、PRIMECLUSTER GDS が同封

されている PRIMECLUSTER 製品が必要です。

● パッチ 914457-02 が必要

● ETERNUS DX60/DX80/DX4xx/DX8xxx を使用する場合

はパッチ 914457-03 が必要

● Solaris 10 10/08以降のOSを使用、または、Solaris 10 10/08

以降相当のパッチ(137137-09以降)を使用している場合

は 914457-03 が必要

PRIMECLUSTER GDS Snapshot の詳細については、「PRIMECLUSTER Global Disk Service 説明書」を参照して

ください。

Page 21: Sesanboot ja

15

第 3 章 注意事項1. シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F11F)およびデュアルチャネル 4Gbps ファイバチャ

ネルカード(SE0X7F12F)にはファイバチャネルカードに接続されたディスクアレイ装置からブートを行うため

のブートコードを搭載しています。このブートコードは初期設定では無効となっており、ファイルチャネルカ

ードを使用してブートを行う際、ブートコードを有効にする必要があります。

なお、デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F12F)でブート機能の有効/無効を設定する

場合、片側の port に設定を行うことで、もう一方の port へも設定が反映されます。片側の port のみの設定変更

はできません。

関連事項A.1 fjpfca-set-bootfunction

2. ブートディスクは、必ず対象のホスト上で OS のインストールにより作成したものを使用してください。

他のホストで使用しているブートディスクを dd コマンドや ETERNUS の EC(Equivalent Copy)または OPC(One

Point Copy)などによりコピーして使用することはできません。

また、ブートディスクは本書に記載された以外の手順で作成することはできません。

3. ファイバチャネルに設定したブート関連の設定情報を記録し、保管しておいてください。

ブート関連の設定情報はファイバチャネルカードを交換する場合に、新しいカードに同じ値を再設定するため

に必要となります。

保管する情報については"付録 C.SAN Boot 設定情報の記録について"を参照してください。

4. 同一の RAID グループ上に複数の異なるホストのブートディスクを配置しないことを推奨します。

詳細は"2.1.2 ブートディスク構成"を参照してください。

5. /tmp (tmpfs) に巨大なファイルや大量のファイルを作成しないでください。

/tmp (tmpfs) にファイルを作成する際、/tmp (tmpfs) の使用量が実装メモリサイズを越えないように注意してく

ださい。

/tmp (tmpfs) に巨大なファイルや大量のファイルを作成し、/tmp (tmpfs) の使用量が実装メモリサイズを越える

ような状態になった場合は、 メモリ不足によるシステムのスローダウンが発生する可能性があります。

なお、この注意事項は内蔵ディスクをブートディスクとして使用した場合にも当てはまります。

6. PRIMECLUSTER または PRIMECLUSTER GDS または Systemwalker Resource Coordinator を使用する場合には、

その他の注意事項について、システム構築前に必ず"4.3.2 PRIMECLUSTER 使用時の留意事項"を参照してくだ

さい。

7. ETERNUS ディスクアレイ装置と ETERNUS SN200 ファイバチャネルスイッチについて以下のような

WWN(World Wide Port Name) によるアクセスパス設定を行うことを推奨します。

本設定を行うことにより、リソース管理ソフトウェア Systemwalker Resource Coordinator を使う場合、下記機器

の再設定が不要となり、移行がスムースに行えます。

○ ETERNUS ディスクアレイ装置

ETERNUS の FC-CA ポートについてホストテーブル設定、またはホストアフィニティ機能を有効にし、

ホストワールドワイドネームとして、使用するファイバチャネルカードの WWN を設定します。

ETERNUS ディスクアレイ装置の設定は、各サーバ接続ガイドを参照してください。

○ ETERNUS SN200 ファイバチャネルスイッチ

ファイバチャネルカードの WWN とディスクアレイ装置の WWN を用いて、1 対 1 の WWN ゾーニ

ングを設定します。

1 対 1 の WWN ゾーニングとはホスト側の HBA の Port の WWN と FC-CA の Port の WWN の 2 つの

WWN を用いてつくられたゾーニング設定です。

8. EFI(Extensible Firmware Interface)ディスクラベルを使用しているディスクは、ブートディスクには使用でき

ません。

EFI ディスクラベルは、64 ビット Solaris カーネルを実行しているシステムで 1T バイトを超えるディスクを

サポートするものです。しかし、EFI ディスクラベルを使用しているディスクからブートは実行できません。

9. マルチパス作成時に以下の WARNING メッセージが出力されますが、無視してください。

マルチパス構築時に発行される SCSI RESET をディスクアレイ装置が受けたという通知 SENSE であり、ディ

Page 22: Sesanboot ja

16

スクアレイ装置やサーバの動作には影響はありません。

本メッセージが出力されるのは、新規構築時、あるいはディスクアレイ装置などの増設時のみですので、メッ

セージ監視している場合は一時的に監視を止めるか通報されても無視してください。

WARNING: /pci@1,700000/fibre-channel@0/sd@10,0 (sd805):

Error for Command: write(10) Error Level: Retryable

Requested Block: 5651696 Error Block: 5651696

Vendor: FUJITSU Serial Number: 0000080115

Sense Key: Unit Attention

ASC: 0x29 (bus device reset message occurred), ASCQ: 0x3, FRU: 0x1

10. PRIMECLUSTER GDS を使用してシステムディスクをミラーリングすると、ブート時に以下のメッセージが出

力される場合がありますが、影響はありませんので無視してください。

NOTICE: "forceload: drv/<ドライバ名> appears more than once in /etc/system.

※ <ドライバ名>には mplb, mplbt, sd のいずれかが出力されます。

このメッセージは、/etc/system ファイルの forceload の設定が重複している場合に出力されます。このメッセ

ージが出力されないようにするには、重複している forceload の設定のうち、後の方を削除してください。

forceload: drv/mplb

forceload: drv/mplb ← この行を削除する。

11. ファイバチャネルドライバの設定における、リンクスピード(伝送路の速度)設定には自動選択を設定するこ

とが可能ですが、これは接続性の容易さを重視した設定です。接続状態によっては、期待するリンクスピード

にならないことがあります。このため、リンクスピード 4Gbps にて FC Switch やディスクアレイ装置と接続す

る際は、ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定を 4Gbps に設定してください。リンクスピードの設

定は/kernel/drv/fjpfca.conf に行います。

例:fjpfca0 のリンクスピードを 4Gbps に設定する場合

Port="fjpfca0:nport:sp4";

設定方法については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

12. ETERNUSディスクアレイ装置には、必ずLun0(ホスト側が認識できる論理ユニット番号0)を作成したうえで、

SAN Boot 環境を構築してください。

ETERNUS ディスクアレイ装置に Lun0 がない場合、SAN Boot 環境を構築することが出来ません。

なお本制限は、システムボリューム作成可能な Lun を制限するものではありません。Lun0 以外へシステムボ

リュームを作成することは可能です。

13. Solaris 10 10/08 以降の OS を使用して、ディスクアレイ装置にブートディスクを作成する場合は、インストー

ルサーバを Solaris 10 10/08 以降にするか、Solaris 10 10/08 以降相当のパッチ(137137-09 以降)を適用してくださ

い。インストールサーバが Solaris10 5/08 以前、Solaris 10 10/08 以降相当のパッチ(137137-09 以降)未適用の場

合は、root_archive(1M)コマンドが入っていないため、Solaris 10 10/08 以降の OS イメージにファイバチャネル

ドライバをインストールすることができません。

また、本マニュアルでは、ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境構築について記載していますが、Sun

Microsystems 社はディスクアレイ装置上の ZFS ファイルシステム環境の構築は推奨していません。詳しくは、

"Solaris ZFS Administration Guide"を参照してください。

14. ZFS ファイルシステム環境のバックアップ/リストアを行う場合は、ネットワーク、または、内蔵ディスクか

らブートする OS を Solaris 10 10/08 以降にするか、Solaris 10 10/08 以降相当のパッチ(137137-09 以降)が適用さ

Page 23: Sesanboot ja

17

れた OS にしてください。ネットワーク、または、内蔵ディスクからブートする OS が、Solaris10 5/08 以前、

Solaris 10 10/08 以降相当のパッチ(137137-09 以降)未適用の場合は、Solaris 10 10/08 以降のシステムボリューム

をインポートできない可能性があります。

15. ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境では、PRIMECLUSTER GDS によるシステムディスクのミラーリ

ングは行えません。

16. ブートディスクのリストアを行う場合は、必ずリストア先のブートブロックを使用してブートブロックの作成

を行ってください。

17. ファイバチャネルカード(SE0X7F11F,SE0X7F12F)に搭載されたブートコード V12L30 では、以下の条件の場合

にブート処理でハングアップが発生することがあります。

○ SN200 シリーズの 8G ポートと接続した場合

○ サーバ装置の電源投入から約 25 日以上が経過した後にブートした場合

本問題は、ブートコード V12L40 にて修正されています。"付録 G ファイバチャネルカードブートコードの更

新方法"を参照し、ブートコードを更新してください。

ハングアップが発生した場合には、サーバ装置の電源オフ/オンを行い、再度ブート処理を行ってください。

18. 512G バイトを超えるシステムボリューム構成は、サポートしていません。

Page 24: Sesanboot ja

18

Page 25: Sesanboot ja

19

第 4 章 構築方法本章では、以下の事項について説明しています。

● ディスクアレイ装置からの OS 起動環境の構築方法

本手順の実施前に、ディスクアレイ装置をセットアップし、ブートディスク作成先の lun を使用可能状態にしてくださ

い。

本体装置に内蔵ディスクを搭載していない場合には、"4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法"

のみ使用可能です。FUJITSU PCI Fibre Channel ドライバが Solaris OS に含まれていないため、Solaris OS の CD/DVD を

使用して環境を構築することはできません。

本書に記載されている手順以外の方法でブート環境を構築することはできません。

"4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法"では、ブートディスク化するディスクアレイ装置の認

識方法を自動設定にすることが可能です。この方法では、ファイバチャネルドライバおよびファイバチャネルブート

コードの設定が容易になります。詳細は、"4.1.1.2 ネットワークインストールサーバの設定"を参照してください。

なお、自動設定にてディスクアレイ装置を認識する場合は、FC Switch のゾーニング設定を行い、ファイバチャネルカ

ードから複数のディスクアレイ装置に接続を行えない環境としてください。ファイバチャネルカードから複数のディ

スクアレイ装置に接続を行える環境では、手動設定によるディスクアレイ装置の認識を行ってください。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 を使用して SAN Boot 環境を構築する場合は、"付録 G

ファイバチャネルカードブートコードの更新方法"を参照して、ブートコードの更新を行ってください。

クラスタ環境を構築する場合には、"4. 3.2 PRIMECLUSTER 使用時の留意事項"を参照してください。

環境の構築は以下の流れで行います。

Page 26: Sesanboot ja

20

"4.1 ディスクアレイ装置にブートディスクを作成"にて、OS のインストールを行いディスクアレイ装置上にブートデ

ィスクを作成します。

次に"4.1.2.6 ディスクアレイ装置からのブート"にて、シングルパスで OS をブートします。

最後に"4.2 ブートディスクへのパスを冗長化"にて、マルチパス構成の定義を行います。

4.1 ディスクアレイ装置にブートディスクを作成

ディスクアレイ装置にブートディスクを作成するには 2 つの方法があります。

1. ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法

2. 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法 (内蔵ディスクを搭載している場合のみ可能)

4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法

ネットワークインストールを行うには、ディスクアレイ装置をブートデバイスとして使用するホスト(インストール

マシン)の他にインストールサーバが必要となります。

Page 27: Sesanboot ja

21

Dual GigabitEthernet カード[SE0X7GD1F/X, SE0X7GD2F/X],Quad GigabitEthernet カード[SE0X7GD2F/X]、デ

ュアルチャネル Ultra320 SCSI カード[SE0X7SC1F/X, SE0X7SC2F/X]を使用する場合は「インストールサーバ構築

ガイド I/O デバイスドライバ編(SPARC Enterprise)」に記載されたインストールサーバ設定を行ってください。

インストールマシンでの作業は、インストールマシンのコンソールから行います。また、インストールサーバでの作

業は、ターミナルから行い、本書の記載例では(INSTALL SERVER)と記載します。

4.1.1.1 ネットワークインストールサーバの作成

ネットワークインストールのためのインストールサーバの設定を行います。インストールサーバの作成方法の詳細に

ついては、docs.sun.com の Solaris Installation Guide を参照してください。

なお、ディスクアレイ装置をブートデバイスとして使用するホストが複数ある場合には、ホスト毎に OS イメージを作

成する必要があります。ただし以下の場合については、一つのインストールイメージを共有して使用することができ

ます。

- ファイバチャネル接続構成が AL 直結で使用するターゲット ID および max throttle 値が共通な場合

- FC Switch 接続にてディスクアレイ装置を自動設定で使用する場合、かつ、ターゲット ID および max throttle

値が共通な場合

- 共有するホストのアーキテクチャ・タイプが同じ場合

なお SPARC Enterprise には、以下のアーキテクチャ・タイプがあります。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 アーキテクチャ・タイプ:sun4v

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 アーキテクチャ・タイプ:sun4u

注意)PRIMEPOWER で使用するインストールイメージとは共有することはできません。

以下に、Solaris10 OS のイメージを作成する場合の例を記述します。

ここでは、OS イメージを作成するディレクトリ名の例として/export/install/Solaris10_hostname を使用しています。

1. インストールサーバ上でスーパーユーザになります。

(INSTALL SERVER) % su - <RETURN>Password: password

2. OS イメージを作成するディレクトリを作成します。

(INSTALL SERVER) # mkdir /export/install <RETURN>(INSTALL SERVER) # cd /export/install <RETURN>(INSTALL SERVER) # mkdir Solaris10_hostname <RETURN>

作成するディレクトリ名にインストールマシンのホスト名 hostname を含め、ホスト毎に管理できるようにし

ます。

3. Solaris 10 Operating System の DVD-ROM をセットします。

Page 28: Sesanboot ja

22

(INSTALL SERVER)# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools <RETURN>(INSTALL SERVER)# ./setup_install_server /export/install/Solaris10_hostname <RETURN>

4. Solaris 10 Operating System の複写が完了したら、DVD-ROM を取り出します。

(INSTALL SERVER)# cd / <RETURN>(INSTALL SERVER)# eject cdrom <RETURN>

4.1.1.2 ネットワークインストールサーバの設定

1. ネットワークインストールサーバ上に、インストール対象マシンの IP アドレスおよび mac アドレスの登録を

行います。

○インストール対象マシンの IP アドレスの登録

/etc/hosts をテキストエディタで編集します。

インストール対象マシンの IP アドレスが”192.168.1.1”の場合は以下となります。

192.168.1.1 hostname

○インストール対象マシンの mac アドレスの登録

/etc/ethers をテキストエディタで編集します。

インストール対象マシンの mac アドレスが” 0:80:17:28:1:f8”の場合は以下となります。0:80:17:28:1:f8 hostname

2. インストール対象のマシンをネットワークからブートするため、ネットワークインストールサーバ上で、

add_install_client コマンドを実行します。

add_install_client コマンドのパラメータはインストール対象のマシンモデルによって異なります。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/ <RETURN>(INSTALL SERVER) # ./add_install_client hostname sun4v <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/ <RETURN>(INSTALL SERVER) # ./add_install_client hostname sun4u <RETURN>

3. ネットワークインストールサーバ上の OS インストールイメージに、ファイバチャネルドライバをインストー

ルします。

この手順を行うことで、ファイバチャネルカードに接続されたディスクアレイ装置を認識できるようになりま

す。ネットワークインストールサーバの CD-ROM ドライブに「FUJITSU PCI Fibre Channel 4.0」を挿入し、以

下の手順を行ってください。

ファイバチャネルドライバのインストールはインストール対象のマシンモデルによって手順が異なります。

● Solaris 10 5/08 以前の場合

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /cdrom/cdrom0 <RETURN>(INSTALL SERVER) # bin/pfcapkgadd.sh -R/export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/Boot/ -p sun4v <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /cdrom/cdrom0 <RETURN>(INSTALL SERVER) # bin/pfcapkgadd.sh -R/export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/Boot/ -p sun4u <RETURN>

● Solaris 10 10/08 以降の場合

(1) ミニルート展開用の作業ディレクトリを作成します。

(INSTALL SERVER) # mkdir /tmp/work <RETURN>

Page 29: Sesanboot ja

23

(2) root_archive (1M) コマンドを使用して、ミニルートを作業ディレクトリに展開します。

/tmp/work/tmp/AdDrEm.lck がない場合は、無視して次の手順に進んでください。

(INSTALL SERVER) # /boot/solaris/bin/root_archive unpackmedia /export/install/Solaris10_hostname/tmp/work <RETURN>

(INSTALL SERVER) # rm /tmp/work/tmp/AdDrEm.lck <RETURN>

○unpackmedia 実行時にエラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進んでください。

umount: /tmp/mnt29984 使用中です。

rmdir: ディレクトリ "/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使

用中です。

lofiadm: ファイル /export/install/Solaris10_hostname/boot/sparc.miniroot をアンマップできませ

ん: デバイスは使用中です

rmdir: ディレクトリ "/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使

用中です。

(3) ミニルートを展開した作業ディレクトリに、ファイバチャネルドライバをインストールします。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /cdrom/cdrom0 <RETURN>(INSTALL SERVER) # bin/pfcapkgadd.sh -R /tmp/work/ -p sun4v <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

(INSTALL SERVER) # cd /cdrom/cdrom0 <RETURN>(INSTALL SERVER) # bin/pfcapkgadd.sh -R /tmp/work/ -p sun4u <RETURN>

(4) 展開した作業ディレクトリを圧縮します。

(INSTALL SERVER) # mkdir -p /tmp/media/Solaris_10 <RETURN>(INSTALL SERVER) # /tmp/work/boot/solaris/bin/root_archive packmedia /tmp/media /tmp/work<RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

(5) /tmp/media 配下のファイルと、インストールサーバ上の OS インストールイメージ配下のファイルを置き換

えます。"umount -f","lofiadm -d"コマンドは、"df -k"で表示される適切なデバイスを指定してください。

(INSTALL SERVER) # cd /tmp/media <RETURN>(INSTALL SERVER) # find boot Solaris_10/Tools/Boot | cpio -pdum /export/install/Solaris10_hostname<RETURN>(INSTALL SERVER) # umount -f /dev/lofi/1 <RETURN>(INSTALL SERVER) # lofiadm -d /dev/lofi/1 <RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

4. ファイバチャネルカードの実装位置とドライバインスタンス番号の対応確認

インストール対象のマシンをネットワークからブートします。このとき、-s オプションを指定し、シングルユ

ーザモードにて起動してください。

ok boot net –s <RETURN>

5. 以下を実行し、ファイバチャネルカードのデバイスパスとドライバインスタンスの対応を確認します。

# grep fjpfca /tmp/root/etc/path_to_inst <RETURN>"/pci@1,700000/fibre-channel@0" 0 "fjpfca""/pci@2,600000/fibre-channel@0" 1 "fjpfca"

このコマンドの出力は、デバイスパス、インスタンス番号、インスタンス名となっています。

上記例では、デバイスパス/pci@1,700000/XXXX@0 に搭載されたファイバチャネルカードのドライバインスタ

ンスは fjpfca0 であることを示しています。

デバイスパスと本体のスロット位置との対応について、各装置の取り扱い説明書に記載されています。上記以

外の本体装置を使用する場合、または、取り扱い説明書を参照できない場合には、次の手順で対応を調べます。

6. ドライバインスタンスに対応するファイバチャネルカードの LED を点滅させます。シングルチャネル 4Gbps

ファイバチャネルカード(SE0X7F11F)ではファイバチャネルカードの実装位置を確認することができ、デュア

ルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F12F)ではファイバチャネルカードの実装位置、およびドラ

Page 30: Sesanboot ja

24

イバインスタンスに対応する Port 位置を確認することができます。fjpfca0 の LED を点滅させるには、以下の

とおり実行します。LINK の LED が 3 分間点滅します。

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_adm -l fjpfca0 <RETURN>

LED の点滅を中断するには、Ctrl-c(Ctrl キーを押しながら、c キーを押す)を入力してください。

fc_adm の使用方法については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

7. システムを OBP 環境に移行します。

# /usr/sbin/shutdown -g0 -i0 -y <RETURN>

8. ネットワークインストール時のブートで使用される定義ファイルに対して、あらかじめ設定を行います。

Solaris 10 10/08 以降の OS をインストールする場合は、以下の手順を事前に実行してください。

● Solaris 10 10/08 以降の場合

root_archive (1M) コマンドを使用して、ミニルートを作業ディレクトリに展開します。

(INSTALL SERVER) # /boot/solaris/bin/root_archive unpackmedia /export/install/Solaris10_hostname/tmp/work <RETURN>

○ unpackmedia 実行時にエラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進んでください。

umount: /tmp/mnt29984 使用中です。

rmdir: ディレクトリ "/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使用中で

す。

lofiadm: ファイル /export/install/Solaris10_hostname/boot/sparc.miniroot をアンマップできません: デバ

イスは使用中です

rmdir: ディレクトリ "/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使用中で

す。

ネットワークインストールサーバ上で次の設定が必要です。

○ ファイバチャネルドライバの設定ファイル

● Solaris 10 5/08 以前の場合

{インストールサーバ上の OS インストールパス}/Tools/Boot/kernel/drv/fjpfca.conf

● Solaris 10 10/08 以降の場合/tmp/work/kernel/drv/fjpfca.conf

ファイバチャネルドライバの設定ファイル(fjpfca.conf)では、ブートディスクを作成したいディスクアレ

イ装置をファイバチャネルドライバが認識できるよう設定を行います。

直結(FC-AL)の場合には、port、fcp-auto-bind-function および fcp-bind-target の指定は必須ではありません。

fjpfca.conf の設定については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

ファブリック接続(FC Switch 使用)にてディスクアレイ装置を認識する方法は、自動設定と手動設定

があります。ディスクアレイ装置を認識する方法を自動設定とした場合、以下のメリットがあります。

- ディスクアレイ装置をブートデバイスとして使用するホストが複数ある場合でもインストールサ

ーバの Solaris OS インストールイメージを共有して使用することができる。

- ファイバチャネルドライバの設定が容易となる。

以下にディスクアレイ装置の認識方法を記述します。

a. [自動設定の場合]

例:fjpfca0 に対して、トポロジをファブリック接続、リンクスピードを 4Gbps、ディスクアレイ

装置の認識方法を自動設定にする場合

port="fjpfca0:nport:sp4";

fcp-auto-bind-function=1;

■ port 接続するトポロジ種別、リンクスピードを定義します。

■ fcp-auto-bind-function ディスクアレイ装置の自動認識設定を行います。

自動認識機能については、付録 E ファイバチャネルドライバ/ブートコードのオートターゲット

バインド機能を参照してください。

自動設定にてディスクアレイ装置を認識する場合は、FC Switch のゾーニング設定を行い、ファイ

バチャネルカードから複数のディスクアレイ装置に接続を行えない環境としてください。ファイ

バチャネルカードから複数のディスクアレイ装置に接続を行える環境では、手動設定によるディ

Page 31: Sesanboot ja

25

スクアレイ装置の認識を行ってください。

FC Switch のゾーニング設定方法については装置のマニュアルを参照してください。

b. [手動設定の場合]

例:fjpfca0 に対して、トポロジをファブリック接続、リンクスピードを 4Gbps、ディスクアレイ

装置をターゲット ID16 にバインドする場合

Port="fjpfca0:nport:sp4";

fcp-bind-target=

“fjpfca0t16:0x210000c0004101d9”;

■ port 接続するトポロジ種別、リンクスピードを定義します。

■ fcp-bind-target ターゲットの WWN を指定します。

○ ターゲットドライバの設定ファイル

● Solaris 10 5/08 以前の場合

{インストールサーバ上の OS インストールパス}/Tools/Boot/kernel/drv/sd.conf

● Solaris 10 10/08 以降の場合/tmp/work/kernel/drv/sd.conf

ターゲットドライバの設定ファイル(sd.conf)では、ブートディスクを作成したいディスクアレイ装置の

ロジカルユニット(LU)を認識できるよう設定を行います。ディスクアレイ装置のブートディスクのみ定

義してください。認識するディスクアレイ装置のロジカルユニットの定義がすでにある場合、設定を記

載する必要はありません。

例:ターゲット ID16、ロジカルユニット 0 を認識する場合

name="sd" class="scsi" target=16 lun=0;

● Solaris 10 10/08 以降の OS をインストールする場合は、以下の手順も続けて実行します。

(1) 展開した作業ディレクトリを圧縮します。

(INSTALL SERVER) # mkdir -p /tmp/media/Solaris_10 <RETURN>(INSTALL SERVER) # /tmp/work/boot/solaris/bin/root_archive packmedia /tmp/media /tmp/work<RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

(2) /tmp/media 配下のファイルと、インストールサーバ上の OS インストールイメージ配下のファイルを置

き換えます。"umount -f","lofiadm -d"コマンドは、"df -k"で表示される適切なデバイスを指定してください。

(INSTALL SERVER) # cd /tmp/media <RETURN>(INSTALL SERVER) # find boot Solaris_10/Tools/Boot | cpio -pdum /export/install/Solaris10_hostname<RETURN>(INSTALL SERVER) # umount -f /dev/lofi/1 <RETURN>(INSTALL SERVER) # lofiadm -d /dev/lofi/1 <RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

9. SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 を使用している場合は、"付録 G ファイバチャネ

ルカードブートコードの更新方法"を参照して、ブートコードの更新を行ってください。

4.1.1.3 ディスクラベル付け

1. インストール対象のマシンをネットワークからブートします。シングルユーザモードにて起動してください。

ok boot net -s <RETURN>

2. ブートディスクとして使用する lun に、format(1M)コマンドを使用してディスクラベルを作成し、lun の容量を

確認します。

# format <RETURN>

Searching for disks...done

AVAILABLE DISK SELECTIONS:0. c7t16d0 <FUJITSU-ETERNUS-4000 cyl 1038 alt 2 hd 64 sec 256>

/pci@1,700000/fibre-channel@0/sd@10,0

Page 32: Sesanboot ja

26

Specify disk (enter its number): 0<RETURN>selecting c7t16d0[disk formatted]Disk not labeled. Label it now? y <RETURN>FORMAT MENU:

disk - select a disktype - select (define) a disk typepartition - select (define) a partition tablecurrent - describe the current diskformat - format and analyze the diskrepair - repair a defective sectorlabel - write label to the diskanalyze - surface analysisdefect - defect list managementbackup - search for backup labelsverify - read and display labels

save - save new disk/partition definitionsinquiry - show vendor, product and revisionvolname - set 8-character volume name!<cmd> - execute <cmd>, then returnquit

format> partition <RETURN>

PARTITION MENU:0 - change `0' partition1 - change `1' partition2 - change `2' partition

3 - change `3' partition4 - change `4' partition5 - change `5' partition6 - change `6' partition7 - change `7' partitionselect - select a predefined tablemodify - modify a predefined partition tablename - name the current tableprint - display the current tablelabel - write partition map and label to the disk!<cmd> - execute <cmd>, then return

quitpartition> print <RETURN>Current partition table (original):Total disk cylinders available: 4254 + 2 (reserved cylinders)

Part Tag Flag Cylinders Size Blocks0 root wm 0 - 15 128.00MB (16/0/0) 2621441 swap wu 16 - 31 128.00MB (16/0/0) 2621442 backup wu 0 - 4253 33.23GB (4254/0/0) 696975363 unassigned wm 0 0 (0/0/0) 04 unassigned wm 0 0 (0/0/0) 0

5 unassigned wm 0 0 (0/0/0) 06 usr wm 32 - 4253 32.98GB (4222/0/0) 691732487 unassigned wm 0 0 (0/0/0) 0

format> quit <RETURN>

3. システムを OBP 環境に移行します。

# /usr/sbin/shutdown -g0 -i0 -y <RETURN>

Page 33: Sesanboot ja

27

4.1.1.4 Custom JumpStart の設定

Solaris custom jump start を使用してドライバパッケージのインストールを行うための設定を行います。Custom

JumpStart を使用すると、Solaris のインストールと同時にドライバパッケージのインストールと設定が自動的に行われ

ます。

この手順はインストールサーバ側で行います。

1. Custom JumpStart 用のディレクトリの作成

インストールサーバに jumpstart ディレクトリを作成し、共有します。

(INSTALL SERVER)# mkdir /jumpstart <RETURN>

(INSTALL SERVER)# share -F nfs -o ro,anon=0 /jumpstart <RETURN>

2. ドライバパッケージ、パッチ、およびインストールファイルのコピー

インストールサーバ上のjumpstartディレクトリ配下に、ドライバのパッケージ、パッチ、およびインストール

ファイルをコピーします。

インストールサーバの jumpstart ディレクトリ配下に、FUJITSU PCI Fibre Channel の CD イメージをコピーし

ます。

(INSTALL SERVER)# mkdir /jumpstart/FJPFCA <RETURN>

(INSTALL SERVER)# cd /cdrom/cdrom0 <RETURN>

(INSTALL SERVER)# find . | cpio -pumd /jumpstart/FJPFCA <RETURN>

FUJITSU PCI GigabitEthernet/FUJITSU ULTRA LVD SCSI Host Bus Adapter Driver をインストールする場合は、以

下を実行してください。

● FUJITSU PCI GigabitEthernet 3.0 Update1 以降の場合

インストールサーバのjumpstartディレクトリ配下に、FUJITSU PCI GigabitEthernet 3.0 Update1以降のCDイメ

ージをコピーします。

(INSTALL SERVER)# mkdir /jumpstart/fjgi <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/install /jumpstart/fjgi/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/admin /jumpstart/fjgi/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -pr /cdrom/cdrom0/FJSVgid_3.0/10/* /jumpstart/fjgi/. <RETURN>

● FUJITSU PCI GigabitEthernet 4.0 以降の場合

インストールサーバの jumpstart ディレクトリ配下に、FUJITSU PCI GigabitEthernet 4.0 以降の CD イメージを

コピーします。

(INSTALL SERVER)# mkdir /jumpstart/fjgi <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/install_v4 /jumpstart/fjgi/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/admin /jumpstart/fjgi/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -pr /cdrom/cdrom0/FJSVgid_4.0/10/* /jumpstart/fjgi/. <RETURN>

● FUJITSU ULTRA LVD SCSI Host Bus Adapter Driver の場合

インストールサーバのjumpstartディレクトリ配下に、FUJITSU ULTRA LVD SCSI Host Bus Adapter Driver の

CDイメージをコピーします。

(INSTALL SERVER)# mkdir /jumpstart/fjulsa <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/install /jumpstart/fjulsa/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -p /cdrom/cdrom0/admin /jumpstart/fjulsa/. <RETURN>(INSTALL SERVER)# cp -pr /cdrom/cdrom0/ultra_lvd_driver/10/* /jumpstart/fjulsa/. <RETURN>

3. JumpStart sample のコピー

OS インストールイメージから、JumpStart sample ファイルをコピーします。

Page 34: Sesanboot ja

28

(INSTALL SERVER)# cp –r /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Misc/jumpstart_sample/*/jumpstart <RETURN>

4. profile の編集

テキストエディタで/jumpstart/profile ファイルを編集します。

なお、profile はインストール対象のマシン構成にあわせて作成します。”Solaris Installation Guide: Custom

JumpStart and Advanced Installations”を参照し作成してください。

インストール対象の OS が UFS ファイルシステムと ZFS ファイルシステムでは、設定方法が異なります。

profile 設定例:

UFS ファイルシステムを使用してインストールする場合

install_type initial_install # install_type パラメータは必須です。Initial_install を指定してください。

system_type server #system_type は server に指定します。

partitioning explicit # partitioning は explicit に指定します。

cluster SUNWCXall #インストールする OS の cluster は SUNWCXall(Entire Software Group Plus OEM

Support)を指定しています。

filesys c7t16d0s1 4096 swap #swap ファイルシステムを c7t16d0s1 に 4096MB 割り当てています。

filesys c7t16d0s0 free / #c7t16d0s0 に残りのディスク領域を割り当てています。

ZFS ファイルシステムを使用してインストールする場合

install_type initial_install # install_type パラメータは必須です。Initial_install を指定してください。

system_type server #system_type は server に指定します。

partitioning explicit # partitioning は explicit に指定します。

cluster SUNWCXall #インストールする OS の cluster は SUNWCXall(Entire Software Group Plus OEM

Support)を指定しています。

pool newpool auto auto auto c7t16d0s0 #c7t16d0s0 に自動的にサイズを割り当て newpool を作成します。

newpool 内に作成される swap,dump サイズも自動的に割り当てています。

bootenv installbe bename sxce_xx #ブートファイルシステムが sxce_xx という名前(newpool/ROOT/sxce_xx)

で作成されます。

5. finish スクリプトサンプルのコピー

FJPFCA ディレクトリから、finish スクリプトのサンプルを、finish として/jumpstart ディレクトリにコピーしま

す。

(INSTALL SERVER)# cp /jumpstart/FJPFCA/FJPFCA4.0/tool/FJPFCA_jumpstart_finish.sample/jumpstart/finish <RETURN>

6. finish スクリプトの編集

テキストエディタで/jumpstart/finish を編集します。以下のパラメータを編集してください。

○ JUMPSTART_HOST インストールサーバのホスト名、または IP アドレスを記載します。

○ JUMPSTART_DIR JumpStart 設定ファイルの配置ディレクトリを指定します。/jumpstart 以外を使用する

場合のみ変更します。

FUJITSU PCI GigabitEthernet/FUJITSU ULTRA LVD SCSI Host Bus Adapter Driverをインストールする場合は、

以下の内容を追記します。例では、” PF_ARCH=`uname -m`”の下に追記しています。

Page 35: Sesanboot ja

29

● FUJITSU PCI GigabitEthernet 3.0 Update1 以降の場合

○ ${MNT}/fjgi/install -R /a -d ${MNT}/fjgi -p "$PF_ARCH"

● FUJITSU PCI GigabitEthernet 4.0以降の場合

○ ${MNT}/fjgi/install_v4 -R /a -d ${MNT}/fjgi -p "$PF_ARCH"

● FUJITSU ULTRA LVD SCSI Host Bus Adapter Driver の場合

○ ${MNT}/fjulsa/install -R /a -d ${MNT}/fjulsa -p "$PF_ARCH"

finishスクリプト設定例:

#!/bin/sh

### Edit here ###

JUMPSTART_HOST=

JUMPSTART_DIR=/jumpstart

### End of edit ###

### MAIN ###

MNT=/a/mnt

mount -F nfs ${JUMPSTART_HOST}:${JUMPSTART_DIR} ${MNT}

PF_ARCH=`uname -m`

${MNT}/fjgi/install -R /a -d ${MNT}/fjgi -p "$PF_ARCH"

${MNT}/fjulsa/install -R /a -d ${MNT}/fjulsa -p "$PF_ARCH"

${MNT}/FJPFCA/bin/pfcapkgadd.sh -R /a -p "$PF_ARCH"

# Copy fjpfca.conf

if [ -f /kernel/drv/fjpfca.conf ]

then

echo "copying fjpfca.conf "

cp /kernel/drv/fjpfca.conf /a/kernel/drv/fjpfca.conf

COPY_STATUS="$?"

if [ "$?" != "0" ]

then

echo "ERROR: fjpfca.conf copy failed."

fi

else

echo "NOTICE: /kernel/drv/fjpfca.conf does not exists."

fi

## Copy sd.conf

if [ -f /kernel/drv/sd.conf ]

then

echo "copying sd.conf "

Page 36: Sesanboot ja

30

cp /kernel/drv/sd.conf /a/kernel/drv/sd.conf

COPY_STATUS="$?"

if [ "$?" != "0" ]

then

echo "ERROR: sd.conf copy failed."

fi

else

echo "NOTICE: /kernel/drv/sd.conf does not exists."

fi

umount ${MNT}

7. rules ファイルの編集

テキストエディタで、/jumpstart/rules ファイルを編集します。rules ファイルでは、ホスト毎に使用する profile

および finish スクリプトを指定します。

なお、rules ファイルの初期状態には設定例が複数記載してありますが、これらは不要ですのでコメントアウト

してください。

rules ファイルの末尾に以下を記入します。

hostname <インストールマシンのホスト名> - profile finish

8. rules ファイルのチェックと有効化

check コマンドを実行し、rules ファイルを有効にします。

● Solaris 10 5/08 以前の場合

(INSTALL SERVER)# cd /jumpstart <RETURN>

(INSTALL SERVER)# /jumpstart/check -p /export/install/Solaris10_hostname -r rules <RETURN>

● Solaris 10 10/08 以降の場合

(INSTALL SERVER)# cd /jumpstart <RETURN>

(INSTALL SERVER)# /jumpstart/check -p /tmp/media -r rules <RETURN>

check コマンド実行時に以下のようなエラーメッセージが表示された場合は、以下の手順で check コマンドを再

実行してください。

エラーメッセージERROR: /tmp/media is not a valid Solaris 2.x CD image

(INSTALL SERVER)# cd /tmp/media/Solaris_10/Tools/Boot <RETURN>

(INSTALL SERVER)# bzcat lu.cpio.bz2 | cpio -idum <RETURN>

(INSTALL SERVER)# ls usr/sbin/install.d/chkprobe <RETURN>

usr/sbin/install.d/chkprobe

(INSTALL SERVER)# cd /jumpstart <RETURN>

(INSTALL SERVER)# /jumpstart/check -p /tmp/media -r rules <RETURN>

9. ネットワークブートのための設定を行います

インストール対象のマシンモデルによって設定が異なります。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

Page 37: Sesanboot ja

31

(INSTALL SERVER)# /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/add_install_client -i イン

ストールマシンの IP アドレス -e インストールマシンの mac アドレス -s インストールサーバの

ホスト名:/export/install/Solaris10_hostname –c インストールサーバのホスト名:/jumpstart インス

トールマシンのホスト名 sun4v <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

(INSTALL SERVER)# /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/add_install_client -i イン

ストールマシンの IP アドレス -e インストールマシンの mac アドレス -s インストールサーバの

ホスト名:/export/install/Solaris10_hostname –c インストールサーバのホスト名:/jumpstart インス

トールマシンのホスト名 sun4u <RETURN>

4.1.1.5 ファイバチャネルブートコードの設定

ブートのために必要なファイバチャネルブートコードの設定を行います。

本手順は、インストールマシン側で行います。

1. 本体装置をサービスモードに変更します。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 を使用している場合は、以下のコマンドを実行

します。

ok setenv auto-boot? false <RETURN>

ok reset-all <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合は、サーバ本体のモードスイッチをサ

ービスモードにし、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

2. ファイバチャネルカードが OBP 上で認識されている事を確認してください。また、ファイバチャネルカードが

搭載されたスロットの物理パス名を確認してください。

シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F11F)およびデュアルチャネル 4Gbps ファイバチャ

ネルカード(SE0X7F12F)をサーバに搭載した場合の例

ok show-devs <RETURN>/pci@1,700000/pci@2,600000**/openprom/chosen/packages

/pci@1,700000/fibre-channel@0 *シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカードの物理パス名

/pci@2,600000/fibre-channel@0 *デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード port0 の物理パス名

/pci@2,600000/fibre-channel@0,1 *デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード port1 の物理パス名/mc@0,0/bank@0,c0000000/mc@0,0/bank@0,80000000

3. ブートに使用するファイバチャネルカードのブートコードを有効にし、サーバを再起動します。設定コマンド

の実行前に、手順 2 で確認したファイバチャネルカード物理パス(/pci@1,700000/fibre-channel@0)への移動が必

要になります。ブート機能を使用しないファイバチャネルカードに関しては、有効にする必要はありません。

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN> ファイバチャネルカードの物理パスに移動

ok ENABLE fjpfca-set-bootfunction <RETURN> ブート機能を有効にする。

ok reset-all <RETURN> サーバの初期化

この手順を、ブートに使用するすべてのカードについて行います。

4. サーバの再起動後、接続されているディスクアレイ装置の情報を表示させます。

例:ファブリック接続の場合ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN>

ok PROBE fjpfca-info <RETURN>

Page 38: Sesanboot ja

32

Target – DID 10500 210000e00040101d9 FUJITSU-E4000-0000

Target – DID 10600 210000e00040101da FUJITSU-E4000-0000

ファブリック接続の場合に、Target が--と表示される場合がありますが、問題ありません。

5. ファイバチャネルブートコードで認識するディスクアレイ装置の設定を行います。

ファブリック接続(FC Switch 使用)にてディスクアレイ装置を認識する方法は、自動設定と手動設定があり

ます。ディスクアレイ装置を認識する方法を自動設定とした場合、以下のメリットがあります。

- ディスクアレイ装置をブートデバイスとして使用するホストが複数ある場合でもインストールサーバの

Solaris OS インストールイメージを共有して使用することができる。

- ファイバチャネルブートコードの設定が容易となる。

以下にディスクアレイ装置の認識方法を記述します。

a. [自動設定の場合]

ファイバチャネルブートコードに設定されているディスクアレイ装置の設定を削除します。以下のコマ

ンドを実行してください。

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN> ファイバチャネルカードの物理パスに移動ok ENABLE fjpfca-all-target-cancel <RETURN>fjpfca-all-target-cancel: Delete bind target parameter ...

自動設定にてディスクアレイ装置を認識する場合は、FC Switch のゾーニング設定を行い、ファイバチ

ャネルカードから複数のディスクアレイ装置に接続を行えない環境としてください。ファイバチャネル

カードから複数のディスクアレイ装置に接続を行える環境では、手動設定によるディスクアレイ装置の

認識を行ってください。

b. [手動設定の場合]

ファイバチャネルスイッチ(ファブリック)環境の場合は、fjpfca-bind-target コマンドにて、ファイバチャ

ネルブートコードが認識するディスクアレイ装置の定義を行います。

このとき、4.で表示される WWPN 値、または、did 値が必要となります。FC-AL 環境では、自動で設定

されるため fjpfca-bind-target コマンド実行する必要はありません。また、設定コマンドの実行前に、手

順 2 で確認したファイバチャネルカード物理パス(/pci@1,700000/fibre-channel@0)への移動が必要にな

ります。

例:WWPN で定義する場合

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN> ファイバチャネルカードの物理パスに移動ok 10 target-wwpn 210000e0004101d9 fjpfca-bind-target <RETURN>fjpfca-bind-target: Change bind target parameter

例:DID で定義する場合

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN> ファイバチャネルカードの物理パスに移動ok 10 target-did 10500 fjpfca-bind-target <RETURN>fjpfca-bind-target: Change bind target parameter .

* FC-AL(Private loop)の環境では設定する必要はありません。

6. その他の設定

接続トポロジ、リンクスピード、およびサーバとディスクアレイ装置の電源連動設定時の待ち時間を変更する

ことが可能です。初期設定では、接続トポロジおよびリンクスピードは"auto(自動設定)"となっています。必要

に応じて変更してください。

詳細は、付録 A ファイバチャネルのブートデバイス設定用コマンドを参照してください。

例えば、2Gbps に対応したファイバチャネルスイッチとの接続で自動設定を使用しない場合には、以下のよう

に設定してください。

ok 2g fjpfca-set-linkspeed <RETURN>ok nport fjpfca-set-topology <RETURN>

設定した内容を確認します。

ok fjpfca-output-prop <RETURN>boot function: ENABLEtopology : N_Portlink-speed : 2Gboot wait time: DISABLE (interval time: DISABLE/ boot wait msg: DISABLE)

bind-target: Target_ID=16,WWN=0x210000c0004101d9

Page 39: Sesanboot ja

33

例えば、2Gbps に対応したディスクアレイ装置と直接接続し、電源連動によるブート待ち時間を 1200 秒(20

分)に設定する場合には、以下のように設定してください。

ok 2g fjpfca-set-linkspeed <RETURN>ok al fjpfca-set-topology <RETURN>ok d# 1200 fjpfca-set-boot-wait-time <RETURN>

設定した内容を確認します。

ok fjpfca-output-prop <RETURN>boot function: ENABLEtopology : ALlink-speed : 2Gboot wait time: 1200 sec (interval time: DISABLE/ boot wait msg: DISABLE

bind-target: Target_ID=16,WWN=0x210000c0004101d9

7. 以下のコマンドを実行し、reset を行います。

ok reset-all <RETURN>

4.1.1.6 ネットワークインストールの実行

インストール対象のホストの OBP 上で以下のコマンドを実行します。

ok boot net - install <RETURN>

その後は、画面の指示に従いインストールを進めてください。

OS のインストールが終了し、プロンプトが表示されたら次の手順に進んでください。

グラフィックスカードを搭載しビットマップ・ディスプレイを使用しているサーバに Solaris10 をインストールしてい

る場合には、画面上で右クリックをして表示されるメニューからターミナルを開いて次の手順に進んでください。「継

続するにはリブートするを押してください」と表示されますが、ここでは無視します。

なお、ネットワークインストール終了後、自動的にディスクアレイ装置からブートします。

4.1.2 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法

ここでは、すでに内蔵ディスクなどに作成されているブートディスクをコピーして、ディスクアレイ装置にブートデ

ィスクを作成する方法について記載します。作業を開始する前に、内蔵ディスクに格納された OS で起動し、ファイバ

チャネルカード経由で接続されたディスクアレイ装置との接続設定を行っていることが必要になります。

この時点ではディスクアレイ装置との接続はシングルパスで構いません。"4.2 ブートディスクへのパスを冗長化"にて、

マルチパス化を行います。

本手順の作業は全てインストールマシンのコンソールにて行います。

なお本手順は、ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド機能にてターゲット装置を接続している場合、

ブートディスクを作成することはできません。必ず、fcp-bind-target によるターゲット装置の設定を行った状態で、ブ

ートディスクを作成してください。

Page 40: Sesanboot ja

34

fcp-bind-target の設定については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

4.1.2.1 ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーする準備

1. ブートディスクを作成するディスクアレイ装置を format コマンド等で確認します。

# format <RETURN>Searching for disks...doneAVAILABLE DISK SELECTIONS

0. c7t16d0 <FUJITSU-ETERNUS-4000 cyl 1038 alt 2 hd 64 sec 256>/pci@1,700000/fibre-channel@0/sd@10,0

ブートディスクの作成先のディスク容量、および、対応するパーティション容量がコピー元と比較して十分確

保されていること確認してください。ブートディスク作成先の lun にスライスが作成されていなければ、format

コマンドを使用し作成してください。

2. SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 を使用している場合は、"付録 G ファイバチャネ

ルカードブートコードの更新方法"を参照して、ブートコードの更新を行ってください。

4.1.2.2 ブートディスクの作成

ブートディスクの作成は、以下のファイルシステムの構成によって手順が異なります。

- 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(UFS ファイルシステム)にコピーする場合

- 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシステム)にコピーする場合

- 内蔵ディスク(ZFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシステム)にコピーする場合

なお、作成できる環境はオペレーティングシステムにより異なります。

オペレーティングシステム ブートディスク作成方法

Solaris 10 5/08 以前● 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(UFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

Solaris 10 5/08 以前の OS に

137137-09 以降のパッチ適用

● 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(UFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

● 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

Solaris 10 10/08 以降

● 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(UFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

● 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

● 内蔵ディスク(ZFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシス

テム)にコピーする場合

以下にそれぞれの手順の説明をします。

- 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(UFS ファイルシステム)にコピーする場合

1. システムを obp 環境に変更します

# /usr/sbin/shutdown -y -i0 <RETURN>

システムをシングルユーザモードにて起動します

ok boot -s <RETURN>

2. ブートブロックの書き込み

システムブロックにブートブロックを書き込みます。(format コマンド等で確認したパスを使用して行う)

# installboot /usr/platform/`uname -m`/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <RETURN>

3. ファイルシステムの作成

# newfs -v /dev/rdsk/c7t16d0s0 <RETURN>

4. マウントコマンドの実行(認識しているディスクアレイ装置上のブートディスク用の LUN を mount する)

# mount -F ufs /dev/dsk/c7t16d0s0 /mnt <RETURN>

上記コマンドは、/mnt 以外の/配下のデータを RAID にコピーします。

Page 41: Sesanboot ja

35

5. ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーします。

# ufsdump 0f - /dev/rdsk/c0t0d0s0 | ( cd /mnt; ufsrestore rf -) <RETURN>

6. 他のパーティションの内容についてコピーをします。

/var , /opt を別パーティションとして定義している場合には、それぞれのパーティションに対して、上記 3-5 の

コピーする作業を繰り返してください。

- 内蔵ディスク(UFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシステム)にコピーする場合

1. システムを obp 環境に変更します

# /usr/sbin/shutdown -y -i0 <RETURN>

システムをシングルユーザモードにて起動します

ok boot -s <RETURN>

2. ディスクアレイ装置に ZFS ファイルシステムを作成

# zpool create rootpool c7t16d0s0 <RETURN># zfs create rootpool/rootfs <RETURN># zfs create rootpool/rootfs/s10_1008 <RETURN># zfs create -V 2G rootpool/swap <RETURN># zfs create -V 2G rootpool/dump <RETURN># zfs set mountpoint=legacy rootpool/rootfs/s10_1008 <RETURN>

ルート(/)で使用するファイルシステムを rootfs とし、swap 領域を 2GB、dump 領域を 2GB で作成しています。

rootpool/rootfs のマウントポイントを legacy に設定しています。swap 領域、dump 領域の詳細については、"Solaris

ZFS Administration Guide"を参照してください。

3. ブートブロックの書き込み

システムブロックにブートブロックを書き込みます。(format コマンド等で確認したパスを使用して行う)

# installboot -F zfs /usr/platform/`uname -i`/lib/fs/zfs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <RETURN>

4. マウントコマンドの実行

手順 2 でディスクアレイ装置上に作成した ZFS ファイルシステムを mount します。

# mount -F zfs rootpool/rootfs/s10_1008 /mnt <RETURN>

5. ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーします。

# ufsdump 0f - /dev/rdsk/c0t0d0s0 | ( cd /mnt; ufsrestore rf -) <RETURN>

6. 他のパーティションの内容についてコピーをします。

/var , /opt を別パーティションとして定義している場合には、それぞれのパーティションに対して、上記 4-5 の

コピーする作業を繰り返してください。

- 内蔵ディスク(ZFS ファイルシステム)をディスクアレイ装置(ZFS ファイルシステム)にコピーする場合

1. システムを obp 環境に変更します

# /usr/sbin/shutdown -y -i0 <RETURN>

システムをシングルユーザモードにて起動します

ok boot -s <RETURN>

2. ディスクアレイ装置に ZFS ファイルシステムを作成

# zpool create rootpool c7t16d0s0 <RETURN># zfs create rootpool/rootfs <RETURN># zfs create -V 2G rootpool/swap <RETURN># zfs create -V 2G rootpool/dump <RETURN># zfs set mountpoint=legacy rootpool/rootfs <RETURN>

ルート(/)で使用するファイルシステムを rootfs とし、swap 領域を 2GB、dump 領域を 2GB で作成しています。

rootpool/rootfs のマウントポイントを legacy に設定しています。swap 領域、dump 領域の詳細については、"Solaris

ZFS Administration Guide"を参照してください。

Page 42: Sesanboot ja

36

3. ブートブロックの書き込み

システムブロックにブートブロックを書き込みます。(format コマンド等で確認したパスを使用して行う)

# installboot -F zfs /usr/platform/`uname -i`/lib/fs/zfs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <RETURN>

4. スナップショットの作成

内蔵ディスクのルート(/)のスナップショットを作成します。

# zfs list <RETURN>NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINTrootpool 142K 78.7G 19K /rootpoolrootpool/dump 2G 78.7G 16K -rootpool/rootfs 18K 78.7G 18K legacyrootpool/swap 2G 78.7G 16K -rpool 5.84G 61.1G 94K /rpoolrpool/ROOT 4.81G 61.1G 18K legacyrpool/ROOT/s10_1008 4.81G 61.1G 4.81G /rpool/dump 512M 61.1G 512M -rpool/export 32.0M 61.1G 20K /exportrpool/export/home 32.0M 61.1G 32.0M /export/homerpool/swap 512M 61.6G 10.8M -# zfs snapshot rpool/ROOT/s10_1008@snapshot <RETURN>

5. ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーします。

# mkdir /backup <RETURN># zfs send rpool/ROOT/s10_1008@snapshot > /backup/s10_1008.img <RETURN># zfs receive rootpool/rootfs/s10_1008 < /backup/s10_1008.img <RETURN>

6. 他のパーティションの内容についてコピーをします。

/var を別パーティションとして定義している場合には、それぞれのパーティションに対して、上記 4-5 のコピ

ーする作業を繰り返してください。

7. マウントコマンドの実行

# mount -F zfs rootpool/rootfs/s10_1008 /mnt <RETURN>

4.1.2.3 マウントテーブル情報の変更

ブートディスクを作成したディスクアレイ装置へのアクセスパスの設定を/mnt/etc/vfstab に記載します。/mnt にブート

ディスク用の LUN をマウントした状態で行ってください。UFS ファイルシステムと ZFS ファイルシステムでは、設

定方法が異なります。

UFS ファイルシステムの場合は、アクセスパスを全て記載し、使用していないアクセスパスをコメントアウトしてく

ださい。

UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境例

#device device mount FS fsck mount mount#to mount to fsck point type pass at boot options##/dev/dsk/c0t0d0s3 - - swap - no -#/dev/dsk/c0t0d0s0 /dev/rdsk/c0t0d0s0 / ufs 1 no -#/dev/dsk/c0t0d0s1 /dev/rdsk/c0t0d0s1 /var ufs 1 no -fd - /dev/fd fd - no -/proc - /proc proc - no -/dev/dsk/c7t16d0s3 - - swap - no -/dev/dsk/c7t16d0s0 /dev/rdsk/c7t16d0s0 / ufs 1 no -/dev/dsk/c7t16d0s1 /dev/rdsk/c7t16d0s1 /var ufs 1 no -..

ZFS ファイルシステムの場合は、swap のみ記載し、使用していないアクセスパスはコメントアウトしてください。

ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境例(ルートの設定は行わない)

#device device mount FS fsck mount mount

Page 43: Sesanboot ja

37

#to mount to fsck point type pass at boot options##/dev/dsk/c0t0d0s3 - - swap - no -#/dev/dsk/c0t0d0s0 /dev/rdsk/c0t0d0s0 / ufs 1 no -#/dev/dsk/c0t0d0s1 /dev/rdsk/c0t0d0s1 /var ufs 1 no -fd - /dev/fd fd - no -/proc - /proc proc - no -

/dev/zvol/dsk/rootpool/swap - - swap - no -

ディスクアレイ装置でブートディスク以外の LU を sd.conf に定義している場合は、その定義を/mnt/kernel/drv/sd.conf

から定義を削除してください。

ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境を構築する場合のみ、続けて以下の手順を実行します。

1. マウントポイントをルート(/)に変更します。

# zfs set mountpoint=/ rootpool/rootfs/s10_1008 <RETURN>

○マウントポイントをルート(/)に設定した際、以下のメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進ん

でください。

cannot mount '/': directory is not empty

プロパティーは設定されていてもファイルシステムをマウントし直すことができません

2. bootfs の設定

# zpool set bootfs=rootpool/rootfs/s10_1008 rootpool <RETURN>

4.1.2.4 ファイバチャネルブートコードの設定

ディスクアレイ装置からブートする際の設定をファイバチャネルブートコードに対して行います。

例:fjpfca0 へ設定する場合

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp -i fjpfca0 –b ENABLE <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp -i fjpfca0 –c /kernel/drv/fjpfca.conf <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp -i fjpfca0 –v <RETURN>

boot_function : ENABLE

topology : N_Port

link-speed : 4G

boot wait time : DISABLE ( interval time : DISABLE , boot wait msg : DISABLE )

bind-target: Target_ID=16,WWN=0x210000c0004101d9

4.1.2.5 サーバのリセット

操作を行う前に、サーバ本体装置をサービスモードに変更し、サーバの再起動を行ってください。

サーバ本体装置のサービスモードに変更する方法は、SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440

と SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合で異なります。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合は以下を実行してください。

○ OS 起動中の場合

次のコマンドを実行します。

# /usr/sbin/eeprom auto-boot?=false <RETURN>

# /usr/sbin/shutdown -i0 -g0 -y <RETURN>

obp 環境に移行後、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

Page 44: Sesanboot ja

38

○ obp 環境の場合

以下のコマンドを実行します。

ok setenv auto-boot? false <RETURN>

ok reset-all <RETURN>

○ 電源が入っていない場合

電源を投入し、サーバ本体装置の状態により、“OS 起動中の場合”または“obp 環境の場合”を実行してくだ

さい。

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合は以下を実行してください。

○ OS 起動中の場合

サーバのモードスイッチをサービスモードにし、以下のコマンドを実行します。

# /usr/sbin/shutdown -i0 -g0 -y <RETURN>

obp 環境に移行後、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

○ obp 環境の場合

サーバのモードスイッチをサービスモードにし、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

○ 電源が入っていない場合

サーバのモードスイッチをサービスモードにし、電源を投入しください。

4.1.2.6 ディスクアレイ装置からブート

ディスクアレイ装置を指定して、ブートします。

ok boot /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN> (*1)Boot device: /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 File and args: kernel/sparcv9/unix

(*1)boot で指定した disk 以下の数値(上記では 10,0)は、target_id/LUN を示し、OS の起動後、ファイバチャネルドラ

イバが認識するディスクアレイ装置の target_id/LUN と同じ値であることが必要となります。FC-AL の環境では、

fjpfca-info 実行時に表示された target_id を指定してください。

なお、boot 時は target_id および LUN を 16 進数で指定する必要があります。

4.2 ブートディスクへのパスを冗長化

ここでは、ETERNUS マルチパスドライバを使用したブートデバイスへのパスの冗長化手順を示します。

4.2.1 Enhanced Support Facility のインストール

Enhanced Support Facility がインストールされていない場合にはインストールします。インストールされている場合に

は次の手順に進んでください。

1.ディスクアレイ装置を指定して、シングルユーザモードでブートします。

ok boot /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 -s <RETURN>Boot device: /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 File and args: kernel/sparcv9/unix

2.「Enhanced Support Facility インストールガイド」を参照して Enhanced Support Facility をインストールしてください。

3.ホストの再起動は以下の方法を使用してください。

# /usr/sbin/shutdown -i0 –g0 -y <RETURN>

4.obp 環境に移行後、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

5.ディスクアレイ装置を指定して、ブートします。

Page 45: Sesanboot ja

39

ok boot /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN>Boot device: /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 File and args: kernel/sparcv9/unix

4.2.2 ETERNUS マルチパスドライバの設定

ETERNUS マルチパスドライバを使用し、ブートデバイスへのパスの冗長化する手順を示します。

なお、ブートデバイスとして使用する装置のターゲット ID については、マルチパスを構成する2つのファイバチャネ

ルカードで同じ値に設定することを推奨します。

4.2.2.1 シングルシステム(非クラスタシステム)の場合

1. ディスクアレイ装置を指定してブートし、ETERNUS マルチパスドライバ のインストールを行います。

ディスクアレイ装置上のブートディスクからホストを起動し、「ETERNUS マルチパスドライバ インストール

ガイド」を参照して ETERNUS マルチパスドライバのインストールを行ってください。また、インストール完

了後の以下の問い合わせに対して"y"を入力してください。自動的に grmpdautoconf コマンドが実行され、2.の

マルチパス構築処理に進みます。

Do you want to make a multipath configuration now ?

すでに ETERNUS マルチパスドライバ のパッケージがインストールされている場合は、grmpdautoconf を実行

して、2.のマルチパス構築処理に進みます。

# /usr/sbin/grmpdautoconf <RETURN>

2. grmpdautoconf によるマルチパスの構築を行います。

grmpdautoconf では対話形式で処理を行います。詳細は「ETERNUS マルチパスドライバ ユーザーズガイド」

を参照して下さい。対話処理では、以下の選択を行ってください。

○ パスの自動選択/手動選択の問い合わせに対しては "手動選択" m を選びます。

アクセスパスを自動選択しますか、手動選択しますか?

** 自動選択とした場合、"New"と表示されたすべてのアクセスパスがシステムに登録されます。

** ETERNUS, Switch の設定で適切にアクセスパスが選択されている場合は、自動選択を選んでくださ

い。

** "Exist"と表示されたすべてのパスは、LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

手動選択 ---> 'm'

自動選択 ---> 'a'

中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [m,a,q] m <RETURN>

○ 手動パス選択画面では、ファイバチャネルドライバのディスクアレイ装置認識方法を自動設定の場合と

手動設定の場合で、選択画面が異なります。

a. [自動設定の場合]

手動パス選択画面において、起動パスを選択します。

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----[ ] 1 fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 New[ ] 2 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

Page 46: Sesanboot ja

40

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] 1 2 <RETURN>

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----[*] 1 fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 New[*] 2 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] x <RETURN>

上記で選択したパス(ディスクアレイ装置)についての設定がファイバチャネルドライバの設定フ

ァイル(/kernel/drv/fjpfca.conf)へ反映されます。本手順以降は、ファイバチャネルドライバが認識す

るディスクアレイ装置を固定設定とするため、ファイバチャネルドライバの設定ファイルに記述さ

れている以下の設定を削除してください。

fcp-auto-bind-function=1;

b. [手動設定の場合]

fjpfca.conf に記述した wwn が、"Exist" or "AL" と表示されます。それ以外のパスは選択しないで、

"確定 (x)" を選択します。

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 Exist

[ ] 1 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] 1 <RETURN>

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 Exist

[*] 1 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

Page 47: Sesanboot ja

41

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] x <RETURN>

○ SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 を使用している場合、アクセスパスのモ

ードを選択する必要があります。アクセスパスのモード選択の問合わせに対し、mplb モードを選択し

ます。 ETERNUS マルチパスドライバでは、マルチパスへのアクセスを、Solaris 標準特殊ファイル か

ら行うモード(以下 Solaris 標準モード)と、従来の mplb 特殊ファイルから行うモード (以下 mplb モー

ド)があります。

Solaris10 環境の場合、アクセスパスモードは mplb モードを選択してください。 Solaris 標準モードは

SAN Boot 環境では使用できません。

なお、SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合、アクセスパスモード

を選択する必要はありません。

アクセス特殊ファイルとして次のどちらを使うか選択してください。

Solaris 標準特殊ファイル (/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)

mplb 特殊ファイル (/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)

/dev/[r]dsk/c*t*d*s* ---> 's'/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* ---> 'm'

キーを入力してください。 [s, m] m <RETURN>

3. ブートデバイスのデバイスパス名を調べます。2. の grmpdautoconf コマンドにおいて、マルチパス管理用特殊

ファイルと、選択したアクセス用特殊ファイルの組み合わせを表示します。ls コマンドを使用し、この出力か

らブートディスクと、各構成パスの物理デバイスパス名を確認します。確認した物理デバイスパス名は、後述

の 6.と 9.の設定で使用します。

# ls -l <ブートディスクのスライス 0 > <RETURN>

# ls -l <各構成パスの スライス 2 > <RETURN>

grmpdautoconf の出力内容が以下の場合を例にします。

*** Phase 1: read mplb.conf ****** Phase 2: read /dev ****** Phase 3: read /devices ****** Phase 4: compare mplb.conf and /devices ***Path : Action : Element path : LUN : Storagemplb0 : new : c2t16d0s2 c13t16d0s2 : 0 : E40004641- 130011 :mplb1 : new : c2t16d1s2 c13t16d1s2 : 1 : E40004641- 130011 :mplb2 : new : c2t16d2s2 c13t16d2s2 : 2 : E40004641- 130011 :

この場合、ブートディスクと、それを構成する各パスは以下になります。

ブートディスク /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0

構成パス /dev/rdsk/c2t16d0s2/dev/rdsk/c13t16d0s2

ls コマンドを使用し、デバイスパス名を調べます。

# ls -l /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 36 Aug 29 12:05 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 -> (折り返し)../../../devices/pseudo/mplb@0:a,raw <RETURN>

^^^^^^^^^^^^^^^# ls -l /dev/rdsk/c2t16d0s2 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 58 Aug 29 17:13 /dev/rdsk/c2t16d0s2 -> (折り返し)../../devices/pci@1,700000/fibre-channel@0/mplbt@10,0:c,raw <RETURN>

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^# ls -l /dev/rdsk/c13t16d0s2 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 58 Aug 29 17:13 /dev/rdsk/c13t16d0s2 -> (折り返し)

Page 48: Sesanboot ja

42

../../devices/pci@2,600000/fibre-channel@0/mplbt@10,0:c,raw <RETURN>^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

4. ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定を行います。

ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定を行うには、ファイバチャネルドライバの設定ファイル

(/kernel/drv/fjpfca.conf)を編集します。

ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定には、自動選択を設定することが可能ですが、これは接続性

の容易さを重視した設定です。接続状態によっては、期待するリンクスピードにならないことがあります。こ

のため、環境に応じて接続可能で最も高い転送レートを設定してください。

例:fjpfca0 へリンクスピード 4Gbps を設定する場合

port="fjpfca0:nport:sp4";

fjpfca.conf の設定については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

5. ブートディスクへのアクセスに使用するファイバチャネルブートコードへディスクアレイ装置からブートす

る際の設定を行います。

注意)現在ブートで使用しているファイバチャネルブートコードへの設定は不要です。

例:fjpfca1 へ設定する場合

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –b ENABLE <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –c /kernel/drv/fjpfca.conf <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –v <RETURN>

boot_function : ENABLE

topology : N_Port

link-speed : 4G

boot wait time : DISABLE ( interval time : DISABLE , boot wait msg : DISABLE )

bind-target: Target_ID=16,WWN=0x210000e0004101d9

6. システム上の設定をマルチパス化に沿うように修正します。

● UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

a. ルートデバイスの設定(/etc/system)

/etc/system ファイルを編集し、rootdev と forceload の設定を行います。rootdev の設定では、3.で調べ

たブートディスクの物理デバイス名のうち、先頭の "../../devices" と 末尾の ",raw" を削除した残りの

部分を設定します。

各ドライバに対する forceload に関する設定が/etc/system ファイルに存在する場合には、追加設定を行

う必要はありません。

rootdev: /pseudo/mplb@0:aforceload: drv/mplbtforceload: drv/mplbforceload: drv/sd

b. マウント情報の設定(/etc/vfstab)

/etc/vfstab ファイルを編集し、各エントリについてマルチパス化後のパス名に書き換えます。

/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s0 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 / ufs 1 no -/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s3 - - swap - no -

c. ブートディスクのアクセス設定(/kernel/drv/sd.conf)

ブートデバイスとして使用する装置のターゲット ID がマルチパスを構成する2つのファイバチャネル

カードで異なってしまった場合には、ブートディスクの全てのパスについてのターゲット ID が sd.conf

に書かれていない場合があります。その場合、下記の設定が必要になります。

○ /kernel/drv/sd.conf を編集

ブートディスクとして使用するパスのターゲット ID の定義を追加します。

例:Target ID = 18 の定義を追加する場合

name=”sd” class=”scsi” target=18 lun=0;○ sd ドライバの再構成

# touch /reconfigure <RETURN>

または# update_drv –f sd <RETURN>

Page 49: Sesanboot ja

43

● ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

a. ルートデバイスの設定(/etc/system)

/etc/system ファイルを編集し、forceload の設定を行います。

forceload: drv/mplbforceload: drv/sd

b. ブートディスクのアクセス設定(/kernel/drv/sd.conf)

ブートデバイスとして使用する装置のターゲット ID がマルチパスを構成する2つのファイバチャネル

カードで異なってしまった場合には、ブートディスクの全てのパスについてのターゲット ID が sd.conf

に書かれていない場合があります。その場合、下記の設定が必要になります。

○ /kernel/drv/sd.conf を編集

ブートディスクとして使用するパスのターゲット ID の定義を追加します。

例:Target ID = 18 の定義を追加する場合

name=”sd” class=”scsi” target=18 lun=0;○ sd ドライバの再構成

# touch /reconfigure <RETURN>

または# update_drv –f sd <RETURN>

7. 必要があれば ダンプデバイスの設定を行って下さい。

● UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

# dumpadm -d /dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s3 <RETURN>

● ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

# dumpadm -d /dev/zvol/dsk/rootpool/dump <RETURN>

8. 装置を停止し、obp 環境を reset します。

# /usr/sbin/shutdown -y -i0 -g0 <RETURN>ok reset-all <RETURN>

9. ブートデバイスの設定を行います。

OBP 上で ブートディスクへの冗長パスすべてに対してブートデバイスの設定を行います。3. で調べた各構成

パスの物理デバイス名のうち、 先頭の "../../devices" と 末尾の ":*,raw" を削除した残りの部分を抜き出し、

かつ"mplbt" を "disk"に置き換えたものを設定します。

ok nvalias raid1 /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN>ok nvalias raid2 /pci@2,600000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN>ok setenv boot-device raid1 raid2 <RETURN>

10. サーバ本体装置のサービスモードを解除します。

○ SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

以下のコマンドを実行します。

ok setenv auto-boot? true <RETURN>

○ SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

サーバ本体のモードスイッチを AUTO にします。

11. ホストを起動します。

4.2.2.2 クラスタシステムの場合

PRIMECLUSTER を使用しクラスタシステムを構築する場合には、本手順を実施してください。

1. ディスクアレイ装置を指定してブートし、ETERNUS マルチパスドライバ のインストールを行います。

ディスクアレイ装置上のブートディスクからホストを起動し、「ETERNUS マルチパスドライバ インストール

ガイド」を参照して ETERNUS マルチパスドライバのインストールを行ってください。また、インストール完

了後の以下の問い合わせに対して"y"を入力してください。自動的に grmpdautoconf コマンドが実行され、2.の

マルチパス構築処理に進みます。

Do you want to make a multipath configuration now ?

Page 50: Sesanboot ja

44

すでに ETERNUS マルチパスドライバ のパッケージがインストールされている場合は、grmpdautoconf を実行

して、2.のマルチパス構築処理に進みます。

# /usr/sbin/grmpdautoconf <RETURN>

2. grmpdautoconf によるマルチパスの構築を行います。

grmpdautoconf では対話形式で処理を行います。詳細は「ETERNUS マルチパスドライバ ユーザーズガイド」

を参照して下さい。対話処理では、以下の選択を行って下さい。

○ パスの自動選択/手動選択の問い合わせに対しては "手動選択" m を選びます。

アクセスパスを自動選択しますか、手動選択しますか?

** 自動選択とした場合、"New"と表示されたすべてのアクセスパスがシステムに登録されます。

** ETERNUS, Switch の設定で適切にアクセスパスが選択されている場合は、自動選択を選んでくださ

い。

** "Exist"と表示されたすべてのパスは、LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

手動選択 ---> 'm'

自動選択 ---> 'a'

中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [m,a,q] m <RETURN>

○ 手動パス選択画面では、ファイバチャネルドライバのディスクアレイ装置認識方法を自動設定の場合と

手動設定の場合で、選択画面が異なります。

a. [自動設定の場合]

手動パス選択画面において、起動パスを選択します。

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----[ ] 1 fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 New[ ] 2 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] 1 2 <RETURN>

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----[*] 1 fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 New[*] 2 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

Page 51: Sesanboot ja

45

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] x <RETURN>

上記で選択したパス(ディスクアレイ装置)についての設定がファイバチャネルドライバの設定フ

ァイル(/kernel/drv/fjpfca.conf)へ反映されます。本手順以降は、ファイバチャネルドライバが認識す

るディスクアレイ装置を固定設定とするため、ファイバチャネルドライバの設定ファイルに記述さ

れている以下の設定を削除してください。

fcp-auto-bind-function=1;

b. [手動設定の場合]

fjpfca.conf に記述した wwn が、"Exist" or "AL" と表示されます。それ以外のパスは選択しないで、

"確定 (x)" を選択します。

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 Exist

[ ] 1 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] 1 <RETURN>

Adapter Switch ETERNUS Statusinstance WWN WWN product

-----+-------------------------------------+-----+------------------------------------------------------+-----fjpfca0 100000000e24ac06 1 210000e0004101d9 E4000 CM1CA0P0 Exist

[*] 1 fjpfca1 100000000e244737 3 210000e0004101da E4000 CM0CA0P0 New

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには'*'が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象から外れます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください (空白で区切って複数入力できます)

入力完了 ---> 'x'

処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。 [パス番号,x,q] x <RETURN>

○ PRIMECLUSTER 使用の問合わせに対し、y を選択します。

ディスクアレイ装置を PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の共用ディスクとして使用しますか?

** PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER を使用する場合、各製品が提供するマルチパス設定機能を使ってく

ださい。

** また、maxthrottle の見直しも必要になります。

はい ---> 'y' (ここで処理を終了します)

いいえ ---> 'n'

Page 52: Sesanboot ja

46

キーを入力してください。 [y,n] y <RETURN>

sd の設定まで、正常に完了しました。

*** IMPORTANT NOTICE ***Installation of ETERNUS MultiPath Driver Package was successful.

3. 次に mplbconfig コマンドを実行します。

# /usr/sbin/mplbconfig -o /tmp/mplb-file1 <RETURN>*** Phase 1: mplb.conf を読み込み中です ***

*** Phase 2: /dev 配下のデバイスファイルをチェック中です ***

*** Phase 3: /devices 配下のデバイスファイルをチェック中です ***

*** Phase 4: mplb.conf と /devices 配下の構成を比較中です ***

=== マルチパス構成案 ===

既存インスタンス : 0

新規インスタンス : 2

パス追加 : 0 (インスタンス)

パス削除 : 0 (インスタンス)

4. シスボル以外の行を削除します。vi エディタ等で/tmp/mplb-file1 を編集し、システムディスクとして使用する

パス以外を削除します。

このとき、クラスタシステムの場合、ブートディスクなど、ローカルなマルチパスディスクのインスタンス番

号は、クラスタを構成する各ノード間で重複しない番号にする必要があります。インスタンス番号(mplbX の

X)は、0~2047 の範囲で他のノードと重複しない番号に変更してください。

*** mplb config file ***

パス : 処理 : 構成パス : LUN : 装置情報

mplb0 : new : c2t16d0s2 c13t16d0s2 : 0 : E40004641- 130011

5. 編集したフィアルを反映させ、シスボルをマルチパス化します。

# /usr/sbin/mplbconfig -f /tmp/mplb-file1 <RETURN>*** Phase 1: mplb.conf を読み込み中です ***

*** Phase 2: /dev 配下のデバイスファイルをチェック中です ***

*** Phase 3: /devices 配下のデバイスファイルをチェック中です ***

*** Phase 4: mplb.conf と /devices 配下の構成を比較中です ***

*** Phase 5: mplb.conf を更新中です ***

=== マルチパス構成案 ===

既存インスタンス : 0

新規インスタンス : 1

パス追加 : 0 (インスタンス)

パス削除 : 0 (インスタンス)

6. ブートデバイスのデバイスパス名を調べます。4. の grmpdautoconf コマンドにおいて、マルチパス管理用特殊

ファイルと、選択したアクセス用特殊ファイルの組み合わせを表示します。ls コマンドを使用し、この出力か

らブートディスクと、各構成パスの物理デバイスパス名を確認します。確認した物理デバイスパス名は、後述

の 9.と 12.の設定で使用します。

# ls -l <ブートディスクのスライス 0 > <RETURN>

# ls -l <各構成パスの スライス 2 > <RETURN>

grmpdautoconf の出力内容が以下の場合を例にします。

*** Phase 1: read mplb.conf ****** Phase 2: read /dev ****** Phase 3: read /devices ****** Phase 4: compare mplb.conf and /devices ***Path : Action : Element path : LUN : Storagemplb0 : new : c2t16d0s2 c13t16d0s2 : 0 : E40004641- 130011 :

Page 53: Sesanboot ja

47

mplb1 : new : c2t16d1s2 c13t16d1s2 : 1 : E40004641- 130011 :mplb2 : new : c2t16d2s2 c13t16d2s2 : 2 : E40004641- 130011 :

この場合、ブートディスクと、それを構成する各パスは以下になります。

ブートディスク /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0

構成パス /dev/rdsk/c2t16d0s2/dev/rdsk/c13t16d0s2

ls コマンドを使用し、デバイスパス名を調べます。

# ls -l /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 36 Aug 29 12:05 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 -> (折り返し)../../../devices/pseudo/mplb@0:a,raw <RETURN>

^^^^^^^^^^^^^^^# ls -l /dev/rdsk/c2t16d0s2 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 58 Aug 29 17:13 /dev/rdsk/c2t16d0s2 -> (折り返し)../../devices/pci@1,700000/fibre-channel@0/mplbt@10,0:c,raw <RETURN>

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^# ls -l /dev/rdsk/c13t16d0s2 <RETURN>lrwxrwxrwx 1 root root 58 Aug 29 17:13 /dev/rdsk/c13t16d0s2 -> (折り返し)../../devices/pci@2,600000/fibre-channel@0/mplbt@10,0:c,raw <RETURN>

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

7. ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定を行います。

ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定を行うには、ファイバチャネルドライバの設定ファイル

(/kernel/drv/fjpfca.conf)を編集します。

ファイバチャネルドライバのリンクスピード設定には、自動選択を設定することが可能ですが、これは接続性

の容易さを重視した設定です。接続状態によっては、期待するリンクスピードにならないことがあります。こ

のため、環境に応じて接続可能で最も高い転送レートを設定してください。

例:fjpfca0 へリンクスピード 4Gbps を設定する場合

port="fjpfca0:nport:sp4";

fjpfca.conf の設定については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

8. ブートディスクへのアクセスに使用するファイバチャネルブートコードへディスクアレイ装置からブートす

る際の設定を行います。

注意)現在ブートで使用しているファイバチャネルブートコードへの設定は不要です。

例:fjpfca1 へ設定する場合

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –b ENABLE <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –c /kernel/drv/fjpfca.conf <RETURN>

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca1 –v <RETURN>

boot_function : ENABLE

topology : N_Port

link-speed : 4G

boot wait time : DISABLE ( interval time : DISABLE , boot wait msg : DISABLE )

bind-target: Target_ID=16,WWN=0x210000e0004101d9

9. システム上の設定をマルチパス化に沿うように修正します。

● UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

a. ルートデバイスの設定(/etc/system)

/etc/system ファイルを編集し、rootdev と forceload の設定を行います。rootdev の設定では、6.で調べ

たブートディスクの物理デバイス名のうち、先頭の "../../devices" と 末尾の ",raw" を削除した残りの

部分を設定します。

各ドライバに対する forceload に関する設定が/etc/system ファイルに存在する場合には、追加設定を行

う必要はありません。

rootdev: /pseudo/mplb@0:aforceload: drv/mplbt

Page 54: Sesanboot ja

48

forceload: drv/mplbforceload: drv/sd

b. マウント情報の設定(/etc/vfstab)

/etc/vfstab ファイルを編集し、各エントリについてマルチパス化後のパス名に書き換えます。

/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s0 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 / ufs 1 no -/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s3 - - swap - no -

c. ブートディスクのアクセス設定(/kernel/drv/sd.conf)

ブートデバイスとして使用する装置のターゲット ID がマルチパスを構成する2つのファイバチャネル

カードで異なってしまった場合には、ブートディスクの全てのパスについてのターゲット ID が sd.conf

に書かれていない場合があります。その場合、下記の設定が必要になります。

○ /kernel/drv/sd.conf を編集

例:Target ID = 18 の定義を追加する場合

name=”sd” class=”scsi” target=18 lun=0;○ sd ドライバの再構成

# touch /reconfigure <RETURN>

または# update_drv –f sd <RETURN>

● ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

a. ルートデバイスの設定(/etc/system)

/etc/system ファイルを編集し、forceload の設定を行います。

forceload: drv/mplbforceload: drv/sd

b. ブートディスクのアクセス設定(/kernel/drv/sd.conf)

ブートデバイスとして使用する装置のターゲット ID がマルチパスを構成する2つのファイバチャネル

カードで異なってしまった場合には、ブートディスクの全てのパスについてのターゲット ID が sd.conf

に書かれていない場合があります。その場合、下記の設定が必要になります。

○ /kernel/drv/sd.conf を編集

ブートディスクとして使用するパスのターゲット ID の定義を追加します。

例:Target ID = 18 の定義を追加する場合

name=”sd” class=”scsi” target=18 lun=0;○ sd ドライバの再構成

# touch /reconfigure <RETURN>

または# update_drv –f sd <RETURN>

10. 必要があれば ダンプデバイスの設定を行って下さい。

● UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

# dumpadm -d /dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s3 <RETURN>

● ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

# dumpadm -d /dev/zvol/dsk/rootpool/dump <RETURN>

11. 装置を停止し、obp 環境を reset します。

# /usr/sbin/shutdown –y -i0 -g0 <RETURN>ok reset-all <RETURN>

12. ブートデバイスの設定を行います。

OBP 上で ブートディスクへの冗長パスすべてに対してブートデバイスの設定を行います。6. で調べた各構成

パスの物理デバイス名のうち、 先頭の "../../devices" と 末尾の ":*,raw" を削除した残りの部分を抜き出し、

かつ"mplbt" を "disk"に置き換えたものを設定します。

ok nvalias raid1 /pci@1,700000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN>ok nvalias raid2 /pci@2,600000/fibre-channel@0/disk@10,0 <RETURN>ok setenv boot-device raid1 raid2 <RETURN>

13. サーバ本体装置のサービスモードを解除します。

○ SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440 の場合

以下のコマンドを実行します。

Page 55: Sesanboot ja

49

ok setenv auto-boot? true <RETURN>

○ SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 の場合

サーバ本体のモードスイッチを AUTO にします。

14.ホストを起動します。

4.3 ブートディスクのミラーリング

ここでは、マルチパス化されたブートディスクからブートした状態で、他のマルチパス化されたディスクとミラーリ

ングする手順を示します。

4.3.1 PRIMECLUSTER GDS によるミラーリング

1. 上記図のとおり、FC スイッチでゾーニングが行われていることを確認します。

2. OBP 環境にて、ミラー先ディスクアレイ装置へのファイバチャネルカードの接続設定が正しく行われているこ

とを確認します。

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN>ok PROBE fjpfca-info <RETURN>

Target -- DID 10500 210000e00040101d9 FUJITSU-E4000-0000

Target -- DID 10600 210000e00040101da FUJITSU-E4000-0000

3. OS をブートし、ミラー先ディスクアレイ装置へのファイバチャネルドライバの接続設定が正しく行われてい

ることを確認します。

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_info –p <RETURN>

adapter=fjpfca#0 :

port_id=0x010500 tid=0 wwn=210000e00040101d9 adapter=fjpfca#1 connected

class=class3

port_id=0x010600 tid=0 wwn=210000e00040101da adapter=fjpfca#1 connected

class=class3

Page 56: Sesanboot ja

50

4. ミラー先のディスクアレイ装置のマルチパスドライバの設定を行っていない場合は、ここで設定を行います。

「ETERNUS マルチパスドライバ ユーザーズガイド」を参照して、マルチパスドライバの設定を行い、ミラ

ー先のディスクアレイ装置(ETERNUS #2)にマルチパス化されたディスクを作成してください。

5. ETERNUS マルチパスドライバを使用する場合、ターゲットドライバの設定ファイル/kernel/drv/sd.conf にミラ

ー先のディスクの定義を追加します。

例:ターゲット ID16、ロジカルユニット 1 を認識する場合

name="sd" class="scsi" target=16 lun=1;

6. PRIMECLUSTER GDS のマニュアルを参照しインストールを行ってください。

7. 「PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書」を参照して、ミラー元とミラー先のディスクをミラーリング

してください。

○ PRIMECLUSTER GDS を使用してシステムディスクをミラーリングすると、ブート時に以下のメッセ

ージが出力される場合がありますが、影響はありませんので無視してください。

NOTICE: "forceload: drv/<ドライバ名> appears more than once in /etc/system.

※ <ドライバ名>には mplb, mplbt, sd のいずれかが出力されます。

このメッセージは、/etc/system ファイルの forceload の設定が重複している場合に出力されます。この

メッセージが出力されないようにするには、重複している forceload の設定のうち、後の方を削除して

ください。

forceload: drv/mplb

forceload: drv/mplb ← この行を削除する。

8. PRIMECLUSTER GDS Snapshot を使用してシステムボリュームのスナップショットを作成する場合は、スナッ

プショット用のディスクについてもミラー先のディスクと同様に 1.~5.の設定を行います。その後、

「PRIMECLUSTER Global Disk Service 説明書」を参照して、スナップショットの設定を行ってください。

4.3.2 PRIMECLUSTER 使用時の留意事項

4.3.2.1 クラスタシステムの構築手順

クラスタシステムの構築は、それぞれ以下の手順で行ってください。

Page 57: Sesanboot ja

51

第 5 章 ブートディスクのバックアップとリストア本ガイドで説明する環境では、ブートディスクを次の方法でバックアップすることができます。

● 内蔵ディスクからブートし、ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップ/リストアする

● ネットワークからブートし、ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップ/リストアする

● ETERNUS の EC(Equivalent Copy)または OPC(One Point Copy)を使用しバックアップ/リストアする

(※) ETERNUS SF AdvancedCopy Manager が必要となります。

本ガイドで説明する環境では、Solaris OS の CD/DVD からブートを行いバックアップする方法は使用できません。

本章では、"内蔵ディスクからブートし、ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップ/リストアする"およ

び"ネットワークからブートし、ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップ/リストアする"について記載

しています。" ETERNUS SF AdvancedCopy Manager を使用し ETERNUS の EC(Equivalent Copy)または OPC(One Point

Copy)によりバックアップ/リストアする"手順につきましては ETERNUS SF AdvancedCopy Manager のマニュアルを参

照ください。

PRIMECLUSTER GDS でシステムディスクをミラーリングしている場合のバックアップとリストアの方法については、

「PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書」を参照してください。Solaris OS の CD/DVD からブートしてバックア

ップとリストアを行う方法が記載されていますが、ネットワークまたは内蔵ディスクからブートした場合でも、同様

の方法が使用できます。また、PRIMECLUSTER GDS Snapshot を使用すると、ディスクアレイ装置上のブートディス

クからブートし、ETERNUS のアドバンスト・コピー機能、または PRIMECLUSTER GDS のコピー機能を使用して、

バックアップとリストアを行うことができます。

なお、使用するテープ装置によっては、バックアップおよびリストア時の設定/手順などに関し、注意事項がある場

合がありますので、使用する前に各装置の取扱説明書などを参照し、記載事項に従ってバックアップ/リストアする

ようにしてください。

システムディスクに対して、ドライバやファイルシステムなどのカーネルの一部として動作するモジュールを持つオ

プションソフトウェアを適用している環境では、他の注意事項がある場合がありますので、各オプションソフトウェ

アのマニュアルなどを参照し、それに従ってください。

ZFS ファイルシステム環境のバックアップ/リストアの詳細は、"Solaris ZFS Administration Guide"を参照してください。

本章ではディスクアレイ装置上のディスクデバイス c7t16d0 に、Solaris がインストールされている場合を例に説明し

ます。

5.1 ネットワークからブートした後にバックアップ/リストアする

方法

ディスクアレイ上のブートディスクを、ネットワークインストールして作成した場合は、次の手順でバックアップ/リ

ストアを行ってください。

5.1.1 バックアップ手順

1. ネットワークからブートします。このとき、-s オプションを指定し、シングルユーザモードにて起動してくだ

さい。

ok boot net -s <Return>

2. ブートディスクのバックアップを行います。ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップする方

法があります。

a. ファイルシステム単位のバックアップ

● UFS ファイルシステム環境の場合

(1) ufsdump(1M)コマンドを使用したファイルシステム単位でのバックアップ手順を、以下に示しま

す。なお、各スライスのサイズなどのディスクパーティション情報は、バックアップされませ

んので、あらかじめ prtvtoc(1M)コマンドあるいは format(1M)コマンドを使用し、ディスクパー

ティション情報を記録してください。

# prtvtoc /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>

または、

# format /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>format> partition <Return>

Page 58: Sesanboot ja

52

partition> print <Return>

(2) ufsdump(1M)コマンドを使用しバックアップを行います。この例では、ブートディスクとして

/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用し、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

# ufsdump 0cf /dev/rmt/0 /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

● ZFS ファイルシステム環境の場合

(1) zfs(1M)コマンドを使用したファイルシステム単位でのバックアップ手順を、以下に示します。

なお、各スライスのサイズなどのディスクパーティション情報は、バックアップされませんの

で、あらかじめ prtvtoc(1M)コマンドあるいは format(1M)コマンドを使用し、ディスクパーティ

ション情報を記録してください。

# prtvtoc /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>

または、

# format /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>format> partition <Return>partition> print <Return>

(2) zpool(1M)コマンドを使用してプールをインポートします。

プールをインポートした際、エラーメッセージが表示される場合がありますが、無視して次の

手順に進んでください。

# zpool import <Return>pool: rpool

id: 4856116377389642800state: ONLINE

action: The pool can be imported using its name or numeric identifier.config:

rpool ONLINEc7t16d0s0 ONLINE

# zpool import 4856116377389642800 <Return> zpool import で確認した ID を指定します。# zfs list <Return>NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINTrpool 6.33G 13.2G 94K /rpoolrpool/ROOT 4.83G 13.2G 18K legacyrpool/ROOT/s10_1008 4.83G 13.2G 4.76G /rpool/dump 1.00G 13.2G 1.00G -rpool/export 38K 13.2G 20K /exportrpool/export/home 18K 13.2G 18K /export/homerpool/swap 512M 13.7G 10.0M -#

(3) スナップショットを作成します。

# zfs snapshot rpool/ROOT/s10_1008@snapshot <Return>

スナップショットの作成に失敗した場合は、以下の手順を実行してから再度スナップショッ

トを作成してください。

# zfs set mountpoint=legacy rpool/ROOT/s10_1008 <Return># mount -F zfs rpool/ROOT/s10_1008 /mnt <Return># umount /mnt <Return>

(4) zfs(1M)コマンドを使用しバックアップを行います。この例では、ブートパスとして

rpool/ROOT/s10_1008 を使用し、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

# zfs send rpool/ROOT/s10_1008@snapshot > /dev/rmt/0 <Return>

b. ディスク単位のバックアップ

(1) dd(1M)コマンドでバックアップを行います。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用してい

ます。

# dd if=/dev/rdsk/c7t16d0s2 of=/dev/rmt/0 bs=64k <Return>

なお、ここで if=の後には、/dev/rdsk/c0t0d0s2 などのバックアップ対象のディスク名をキャラク

タ型(/dev/rdsk/...)で指定します。ディスク全体を表すスライスである s2 を必ず指定してくださ

い。

Page 59: Sesanboot ja

53

dd(1M)コマンドは、マルチボリュームに対応していませんので、LUN のサイズによってはバッ

クアップできないことがあります。

5.1.2 リストア手順

1. ネットワークからブートします。このとき、-s オプションを指定し、シングルユーザモードにて起動してくだ

さい。

ok boot net -s <Return>

2. ブートディスクのリストアを行います。バックアップしたときと同じ単位にリストアします。

a. ファイルシステム単位のリストア

● UFS ファイルシステム環境の場合

(1) 新しく lun を定義した場合や他の用途に使用していた lun の場合、format(1M)コマンドによりデ

ィスクスライスとディスクラベルを作成します。作成するスライスのサイズなどは、バックア

ップ時に記録していたディスクパーティション情報を参照します。

# format <Return>

format(1M)コマンドでディスクスライスおよびディスクラベルを作成する方法については、オン

ラインマニュアルを参照してください。

(2) newfs(1M)コマンドにより、ファイルシステムを新しく作成します。

# newfs /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

ここではリストア先のスライス名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。

(3) ブートディスクをマウントします。

この例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# mount -F ufs /dev/dsk/c7t16d0s0 /mnt <Return>

(4) マウントしたディレクトリに移動します。

# cd /mnt <Return>

(5) ufsrestore(1M)コマンドを使用し、リストアします。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用

しています。例えば、ディスクアレイ装置の他の LU からリストアすることも可能です。

# ufsrestore rf /dev/rmt/0 <Return>

(6) installboot(1M)コマンドにより、ブートブロックの作成を行います。installboot(1M)コマンドでブ

ートブロックを作成する方法については、オンラインマニュアルを参照してください。

ブートブロック作成には、リストア先のブートブロックを使用してください。

なお、ここではリストア先デバイスのスライス 0 をキャラクタ形(/dev/rdsk/...)で指定します。こ

の例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# installboot /mnt/usr/platform/`uname -i`/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

(7) ルートディレクトリに移動し、アンマウントします。

# cd / <Return># umount /mnt <Return>

(8) fsck(1M)コマンドにより、ファイルシステムの整合性を確認します。

# fsck /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

ここでは、リストア先のスライス名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。

● ZFS ファイルシステム環境の場合

(1) 新しく lun を定義した場合や他の用途に使用していた lun の場合、format(1M)コマンドによりデ

ィスクスライスとディスクラベルを作成します。作成するスライスのサイズなどは、バックア

ップ時に記録していたディスクパーティション情報を参照します。

# format <Return>

format(1M)コマンドでディスクスライスおよびディスクラベルを作成する方法については、オン

ラインマニュアルを参照してください。

(2) ZFS ファイルシステムを作成します。

# zpool create rpool c7t16d0s0 <Return>

# zfs create rpool/ROOT <Return>

(3) zfs(1M)コマンドを使用し、リストアします。

Page 60: Sesanboot ja

54

# zfs receive rpool/ROOT/s10_1008@snapshot < /dev/rmt/0 <Return>

(4) マウントポイントを legacy にします。

# zfs set mountpoint=legacy rpool/ROOT/s10_1008 <Return>

(5) リストア先をマウントします。

# mount -F zfs rpool/ROOT/s10_1008 /mnt <Return>

(6) installboot(1M)コマンドにより、ブートブロックの作成を行います。installboot(1M)コマンドでブ

ートブロックを作成する方法については、オンラインマニュアルを参照してください。

ブートブロック作成には、リストア先のブートブロックを使用してください。

なお、ここではリストア先デバイスのスライス 0 をキャラクタ形(/dev/rdsk/...)で指定します。こ

の例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# installboot -F zfs /mnt/usr/platform/`uname -i`/lib/fs/zfs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

(7) マウントポイントをルートにします。

マウントポイントをルートにした際、エラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順

に進んでください。

# zfs set mountpoint=/ rpool/ROOT/s10_1008 <Return>

(8) bootfs を設定します。

# zpool set bootfs=rpool/ROOT/s10_1008 rpool <Return>

b. ディスク単位のリストア

(1) dd(1M)コマンドでリストアを行います。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

# dd if=/dev/rmt/0 of=/dev/rdsk/c7t16d0s2 bs=64k <Return>

ここではバックアップ対象のディスク名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。ディスク全

体を表すスライスである s2 を必ず指定してください。

5.2 内蔵ディスクからブートした後にバックアップ/リストアする

方法

ディスクアレイ上のブートディスクを、内蔵ディスクからコピーして作成した場合は、次の手順でバックアップ/リス

トアを行ってください。

5.2.1 バックアップ手順

1. 内蔵ディスクからブートします。このとき、-s オプションを指定し、シングルユーザモードにて起動してくだ

さい。

ok boot <内蔵ディスク> -s <Return>

2. ブートディスクのバックアップを行います。ファイルシステム単位、または、lun 単位にバックアップする方

法があります。

a. ファイルシステム単位のバックアップ

● UFS ファイルシステム環境の場合

(1) ufsdump(1M)コマンドを使用したファイルシステム単位でのバックアップ手順を以下に示しま

す。なお、各スライスのサイズなどのディスクパーティション情報は、バックアップされませ

んので、あらかじめ prtvtoc(1M)コマンドあるいは format(1M)コマンドを使用し、ディスクパー

ティション情報を記録してください。

# prtvtoc /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>

または、

# format /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>format> partition <Return>partition> print <Return>

(2) ufsdump(1M)コマンドを使用しバックアップを行います。この例では、ブートディスクとして

Page 61: Sesanboot ja

55

/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用し、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

# ufsdump 0ucf /dev/rmt/0 /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

● ZFS ファイルシステム環境の場合

(1) zfs(1M)コマンドを使用したファイルシステム単位でのバックアップ手順を、以下に示します。

なお、各スライスのサイズなどのディスクパーティション情報は、バックアップされませんの

で、あらかじめ prtvtoc(1M)コマンドあるいは format(1M)コマンドを使用し、ディスクパーティ

ション情報を記録してください。

# prtvtoc /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>

または、

# format /dev/rdsk/c7t16d0s2 <Return>format> partition <Return>partition> print <Return>

(2) zpool(1M)コマンドを使用してプールをインポートします。

プールをインポートした際、エラーメッセージが表示される場合がありますが、無視して次の手

順に進んでください。

# zpool import <Return>pool: rpool

id: 4856116377389642800state: ONLINE

action: The pool can be imported using its name or numeric identifier.config:

rpool ONLINEc7t16d0s0 ONLINE

# zpool import 4856116377389642800 <Return> zpool import で確認した ID を指定します。# zfs list <Return>NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINTrpool 6.33G 13.2G 94K /rpoolrpool/ROOT 4.83G 13.2G 18K legacyrpool/ROOT/s10_1008 4.83G 13.2G 4.76G /rpool/dump 1.00G 13.2G 1.00G -rpool/export 38K 13.2G 20K /exportrpool/export/home 18K 13.2G 18K /export/homerpool/swap 512M 13.7G 10.0M -#

(3) スナップショットを作成します。

# zfs snapshot rpool/ROOT/s10_1008@snapshot <Return>

スナップショットの作成に失敗した場合は、以下の手順を実行してから再度スナップショッ

トを作成してください。

# zfs set mountpoint=legacy rpool/ROOT/s10_1008 <Return># mount -F zfs rpool/ROOT/s10_1008 /mnt <Return># umount /mnt <Return>

(4) zfs(1M)コマンドを使用しバックアップを行います。この例では、ブートパスとして

rpool/ROOT/s10_1008 を使用し、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

# zfs send rpool/ROOT/s10_1008@snapshot > /dev/rmt/0 <Return>

b. ディスク単位のバックアップ

(1) dd(1M)コマンドでバックアップを行います。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用してい

ます。ディスクアレイ装置の他の LU へバックアップすることも可能です。

# dd if=/dev/rdsk/c7t16d0s2 of=/dev/rmt/0 bs=64k <Return>

なお、ここで if=の後には、/dev/rdsk/c0t0d0s2 などのバックアップ対象のディスク名をキャラク

タ型(/dev/rdsk/...)で指定します。ディスク全体を表すスライスである s2 を必ず指定してくださ

い。

dd(1M)コマンドは、マルチボリュームに対応していませんので、LUN のサイズによってはバッ

クアップできないことがあります。

Page 62: Sesanboot ja

56

5.2.2 リストア手順

1. 内蔵ディスクからブートします。このとき、-s オプションを指定し、シングルユーザモードにて起動してくだ

さい。

ok boot <内蔵ディスク> -s <Return>

2. ブートディスクのリストアを行います。バックアップしたときと同じ単位にリストアします。

a. ファイルシステム単位のリストア

● UFS ファイルシステム環境の場合

(1) 新しく lun を定義した場合や他の用途に使用していた lun の場合、format(1M)コマンドによりデ

ィスクスライスとディスクラベルを作成します。作成するスライスのサイズなどは、バックア

ップ時に記録していたディスクパーティション情報を参照します。

# format <Return>

format(1M)コマンドでディスクスライスおよびディスクラベルを作成する方法については、オン

ラインマニュアルを参照してください。

(2) newfs(1M)コマンドにより、ファイルシステムを新しく作成します。

# newfs /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

ここではリストア先のスライス名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。

(3) ブートディスクをマウントします。

この例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# mount -F ufs /dev/dsk/c7t16d0s0 /mnt <Return>

(4) マウントしたディレクトリに移動します。

# cd /mnt <Return>

(5) ufsrestore(1M)コマンドを使用し、リストアします。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用

しています。

# ufsrestore rf /dev/rmt/0 <Return>

(6) installboot(1M)コマンドにより、ブートブロックの作成を行います。installboot(1M)コマンドでブ

ートブロックを作成する方法については、オンラインマニュアルを参照してください。

ブートブロック作成には、リストア先のブートブロックを使用してください。

なお、ここではリストア先デバイスのスライス 0 をキャラクタ形(/dev/rdsk/...)で指定します。こ

の例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# installboot /mnt/usr/platform/`uname -i`/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

(7) ルートディレクトリに移動し、アンマウントします。

# cd / <Return># umount /mnt <Return>

(8) fsck(1M)コマンドにより、ファイルシステムの整合性を確認します。

# fsck /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

ここでは、リストア先のスライス名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。

● ZFS ファイルシステム環境の場合

(1) 新しく lun を定義した場合や他の用途に使用していた lun の場合、format(1M)コマンドによりデ

ィスクスライスとディスクラベルを作成します。作成するスライスのサイズなどは、バックア

ップ時に記録していたディスクパーティション情報を参照します。

# format <Return>

format(1M)コマンドでディスクスライスおよびディスクラベルを作成する方法については、オン

ラインマニュアルを参照してください。

(2) ZFS ファイルシステムを作成します。

# zpool create rpool c7t16d0s0 <Return>

# zfs create rpool/ROOT <Return>

(3) zfs(1M)コマンドを使用し、リストアします。

# zfs receive rpool/ROOT/s10_1008@snapshot < /dev/rmt/0 <Return>

Page 63: Sesanboot ja

57

(4) マウントポイントを legacy に変更

# zfs set mountpoint=legacy rpool/ROOT/s10_1008 <Return>

(5) リストア先をマウントします。

# mount -F zfs rpool/ROOT/s10_1008 /mnt <Return>

(6) installboot(1M)コマンドにより、ブートブロックの作成を行います。installboot(1M)コマンドでブ

ートブロックを作成する方法については、オンラインマニュアルを参照してください。

ブートブロック作成には、リストア先のブートブロックを使用してください。

なお、ここではリストア先デバイスのスライス 0 をキャラクタ形(/dev/rdsk/...)で指定します。こ

の例では、ブートディスクとして/dev/dsk/c7t16d0s0 を使用しています。

# installboot -F zfs /mnt/usr/platform/`uname -i`/lib/fs/zfs/bootblk /dev/rdsk/c7t16d0s0 <Return>

(7) マウントポイントをルートにします。

マウントポイントをルートにした際、エラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順

に進んでください。

# zfs set mountpoint=/ rpool/ROOT/s10_1008 <Return>

(8) bootfs を設定します。

# zpool set bootfs=rpool/ROOT/s10_1008 rpool <Return>

b. ディスク単位のリストア

(1) dd(1M)コマンドでリストアを行います。この例では、/dev/rmt/0 のテープ装置を使用しています。

あらかじめバックアップをとっておいた、ディスクアレイ装置の他の LU からリストアするこ

とも可能です。

# dd if=/dev/rmt/0 of=/dev/rdsk/c7t16d0s2 bs=64k <Return>

ここではバックアップ対象のディスク名をキャラクタ型(/dev/rdsk/...)で指定します。ディスク全

体を表すスライスである s2 を必ず指定してください。

Page 64: Sesanboot ja

58

Page 65: Sesanboot ja

59

付録 A ファイバチャネルのブートデバイス設定用コ

マンドここでは、ファイバチャネルカード上のブートコードに対して行う設定コマンドについて記載しています。これらの

コマンドは OS 上で実行可能なコマンドと OBP 上で実行可能なコマンドがあります。

なお、ここで記載しているコマンドはシングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0XF711F)およびデュアル

チャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F12F)に対してのみ使用可能となります。

A.1 OS 上で実行可能なコマンド

操作を行う際は、OS を起動し、FUJITSU PCI Fibre Channel 4.0 以降のパッケージがインストールされている状態で行

ってください。

1 fc_hbaprp● 名前

fc_hbaprp● 形式

/usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i adpname -f tgt_id -P WWN-f tgt_id -I PORT_ID-d tgt_id-D [-y]-w boot-wait-time-l linkspeed-t topology-v-s savefile-r|-R filename-c conffile-C [-y]-b ENABLE|DISABLE

● 機能説明

ファイバチャネルカードのブートコードに対して各種設定を行います。

● オペランド

ファイバチャネルカードのブートコードに対しては以下の設定が可能です。

なお、全ての設定に-i adpname を指定する必要がありますが、adpname には e ドライバのインスタンス名

を指定してください。-i adpname –f tgt_id –P WWN-i adpname –f tgt_id –I PORT_ID

ターゲット装置に関する設定を行います。最大10エントリまで登録することが可能となります。

設定可能な値としては下記のものがあります。

tgt_id ターゲット装置の Target_ID を 10 進数で指定します。

WWN ターゲット装置の WWPN を 16 進数で指定します。(WWPN によるブート装置の指定)

PORT_ID ターゲット装置の Port_ID(DID)を 16 進数で指定します。(Port_ID によるブート装置の指定)-i adpname –d tgt_id

ターゲット装置の設定を消去する。設定可能な値としては下記のものがあります。

tgt_id ターゲット装置の Target_ID を 10 進数で指定します。-i adpname –D [-y]

ターゲット装置の設定を全て消去します。

-y を付加しないと設定の消去を確認するメッセージが表示されます。

-y を付加すると無条件に設定の消去を行います。-i adpname –w boot-wait-time

ブート遅延時間の設定を秒単位にて行います。設定可能な値としては、下記のものがあります。

boot-wait-time ブート遅延時間を 10 進数で指定します。0 秒(boot-wait-time なし)または 180~86400 秒

が設定可能となります。-i adpname –l linkspeed

リンクスピード設定を行います。設定可能な値としては下記のものがあります。

Page 66: Sesanboot ja

60

1G|1g : 1Gbps に設定を行います。

2G|2g : 2Gbps に設定を行います。

4G|4g : 4Gbps に設定を行います。

AUTO|auto : AUTO に設定を行います。-i adpname –t topology

トポロジ設定を行います。設定可能な値としては下記のものがあります。

NPORT|nport : NPORT 接続するときに使用します。

ファイバチャネルスイッチに接続する際に行う設定です。

AL|al : FC-AL トポロジで設定するときに使用します。

AUTO|auto : 自動設定を行います。-i adpname –v

設定内容の表示を行います。以下の情報を表示します。

項目 値 説明

boot function DISABLE/ENABLE ブート機能の有効/無効

Target_ID 例)0(10 進数) バインド設定した Target_ID

Target WWN 例) 210000e0004101d9(16 進数) バインド設定したターゲット

Target DID 例)010111(16 進数) バインド設定した DID

topology AL/N_Port/AUTO 設定されたトポロジ。AUTO は自動設定を意味する

link-speed 1G/2G/4G/AUTO 設定されたリンクスピード。AUTO は自動設定を意味する

boot waittime

DISABLE、または数値(10 進数)設定されたブート待ち時間。数字の単位は秒となる

DISABLE は、ブート時に待ち合わせは行わない

interval time DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

boot wait msg DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

-i adpname -s savefile設定内容の保存を行う。以下の設定内容を保存する。

項目 値 説明

boot function DISABLE/ENABLE ブート機能の有効/無効

Target_ID 例)0(10 進数) バインド設定した Target_ID

Target WWN 例) 210000e0004101d9(16 進数) バインド設定したターゲット

Target DID 例)010111(16 進数) バインド設定した DID

topology AL/N_Port/AUTO 設定されたトポロジ。AUTO は自動設定を意味する

link-speed 1G/2G/4G/AUTO 設定されたリンクスピード。AUTO は自動設定を意味する

boot waittime

DISABLE、または数値(10 進数)設定されたブート待ち時間。数字の単位は秒となる

DISABLE は、ブート時に待ち合わせは行わない

interval time DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

boot wait msg DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

-i adpname –r|-R filename-s で保存した設定内容をファイバチャネルカードのブートコードに反映します。

-r の場合は boot function を含めない設定内容の反映を行います。

-R の場合は boot function も含めた設定内容の反映を行います。-i adpname –c conffile

ドライバ設定ファイル(/kernel/drv/fjpfca.conf)の設定内容をファイバチャネルカードのブートコードに

反映します。-i adpname -C [-y]

ブート機能の有効/無効の設定を除く全ての設定内容を消去します

-y を付加しないと設定の消去を確認するメッセージが表示されます。

-y を付加すると無条件に設定の消去を行います。-i adpname -b ENABLE|DISABLE

ファイバチャネルカードのブート機能の有効/無効を設定します。設定可能な値としては下記のもの

Page 67: Sesanboot ja

61

があります。

ENABLE : ブート機能を有効化します。

DISABLE : ブート機能を無効化します。

● 注意事項

デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F12F)でブート機能の有効/無効を設定する

場合、片側の port に設定を行うことで、もう一方の port へも設定が反映されます。片側の port のみの設

定変更はできません。

● 使用例

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –f 0 –P 0x210000e0001014d9 <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –f 1 –I 0x10c00 <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –d 0 <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –D <RETURN>delete all bind registration ? [y(Y),n(N) ] y <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –w 180 <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –l 4g <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –t nport <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –v <RETURN>

boot function : ENABLE

topology : N_Port

link-speed : 4G

boot wait time : 180 ( interval time : DISABLE , boot wait msg : DISABLE )

bind-target: Target_ID=0,WWPN=0x210000e0001014d9# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –s savefile <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –r savefile <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –c /kernel/drv/fjpfca.conf <RETURN># /usr/sbin/FJSVpfca/fc_hbaprp –i fjpfca0 –b ENABLE <RETURN>

A.2 OBP 上で実行可能なコマンド操作を行う前に、サーバ本体装置をサービスモードに変更します。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440を使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

ok setenv auto-boot? false <RETURN>

ok reset-all <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合は、サーバ本体のモードスイッチをサービス

モードにし、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

この状態以外でファイバチャネルカードの設定を行おうとした場合、ハングアップすることがあります。その場合は

本体装置の電源を落とした後、再度電源を投入してください。

コマンドの実行の際には、以下のようにその設定を行うファイバチャネルカードのノードまで移動する必要がありま

す。

シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F11F)およびデュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカ

ード(SE0X7F12F)をサーバに搭載した場合の例

ok show-devs <RETURN>/pci@1,700000/pci@2,600000**/openprom/chosen/packages/pci@1,700000/fibre-channel@0 *シングルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカードの物理パス名

/pci@2,600000/fibre-channel@0 *デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード port0 の物理パス名

/pci@2,600000/fibre-channel@0,1 *デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード port1 の物理パス名

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0<RETURN>ok

Page 68: Sesanboot ja

62

1 fjpfca-set-bootfunction● 名前

fjpfca-set-bootfunction● 形式

ENABLE | DISABLE fjpfca-set-bootfunction● 機能説明

ファイバチャネルカードのブート機能の有効/無効を設定します。

注意)本コマンドの実行後は、サーバの再起動、または、reset-all コマンドの実行が必要です。複数のカード

に対して設定をする場合でも、必ずカード毎に reset-all を実行してください。

●オペランド

設定可能な値としては下記のものがあります。

ENABLE : ブート機能を有効化します 。

DISABLE : ブート機能を無効化します。

● 注意事項

デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカード(SE0X7F12F)でブート機能の有効/無効を設定する場合、片

側の port に設定を行うことで、もう一方の port へも設定が反映されます。片側の port のみの設定変更はできま

せん。

● 使用例

ok ENABLE fjpfca-set-bootfunction <RETURN>ok reset-all <RETURN>..ok DISABLE fjpfca-set-bootfunction <RETURN>ok reset-all <RETURN>..

2 fjpfca-output-prop● 名前

fjpfca-output-prop● 形式

fjpfca-output-prop● 機能説明ファイバチャネルカードの ROM 上に保存されている設定内容を表示します。

項目 値 説明

boot function DISABLE/ENABLE ブート機能の有効/無効

Target_ID 例)0(10 進数) バインド設定した Target_ID

Target WWN 例) 210000e0004101d9(16 進数) バインド設定したターゲット

Target DID 例)010111(16 進数) バインド設定した DID

topology AL/N_Port/AUTO 設定されたトポロジ。AUTO は自動設定を意味する

link-speed 1G/2G/4G/AUTO 設定されたリンクスピード。AUTO は自動設定を意味する

boot waittime

DISABLE、または数値(10 進数)設定されたブート待ち時間。数字の単位は秒となる

DISABLE は、ブート時に待ち合わせは行わない

interval time DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

boot wait msg DISABLE 本項目の使用、および変更はできない

● 使用例ok fjpfca-output-prop

boot function : ENABLE

topology : AUTO

link-speed : AUTO

boot wait time : DISABLE ( interval time : DISABLE , boot wait msg : DISABLE )

bind-target: Target_ID=0,WWPN=0x210000e0001014d9

3 fjpfca-set-linkspeed● 名前

Page 69: Sesanboot ja

63

fjpfca-set-linkspeed● 形式

1g | 2g | 4g | auto fjpfca-set-linkspeed● 機能説明

リンクスピード設定を行います。

● オペランド

設定可能な値としては下記のものがあります。

1g : 1Gbps に設定を行います。

2g : 2Gbps に設定を行います。

4g : 4Gbps に設定を行います。

auto: 自動設定を行います。

● 使用例

Ok 1g fjpfca-set-linkspeed <RETURN>ok 2g fjpfca-set-linkspeed <RETURN>ok 4g fjpfca-set-linkspeed <RETURN>ok auto fjpfca-set-linkspeed <RETURN>

● デフォルト値auto

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

4 fjpfca-set-topology● 名前

fjpfca-set-topology● 形式

nport | al | auto fjpfca-set-topology● 機能説明

トポロジ設定を行います。

● オペランド

nport: NPORT 接続するときに使用します。

ファイバチャネルスイッチに接続する際に行う設定です。

al: FC-AL トポロジで設定するときに使用します。

auto: 自動設定を行います。

● 使用例

ok nport fjpfca-set-topology <RETURN>ok al fjpfca-set-topology <RETURN>ok auto fjpfca-set-topology <RETURN>

● デフォルト値auto

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

5 fjpfca-bind-target● 名前

fjpfca-bind-target● 形式

value1 target-alpa | target-did |target-wwpn value2 fjpfca-bind-target● 機能説明

ターゲット装置に関する設定を行います。最大10エントリまで登録することが可能となります。

● オペランド

接続するターゲット装置を Port_ID(DID)で指定するか、WWPN で指定するか設定を行います。

value1 ターゲット装置の Target_ID を 16 進数で指定します。

target-wwpn ターゲット装置の WWPN を指定します。(WWPN によるブート装置の指定)

target-alpa ターゲット装置の Port_ID(DID)を指定します。(Port_ID によるブート装置の指定)

target-did ターゲット装置の Port_ID(DID)を指定します。(Port_ID によるブート装置の指定)

value2 指定する Port_ID(DID)または WWPN を 16 進数で指定します。

● 使用例

ok 0 target-wwpn 210000e0004101d9 fjpfca-bind-target <RETURN> ※ WWN 指定

ok 1 target-alpa 11206 fjpfca-bind-target <RETURN> ※ Port_ID(DID)指定

Page 70: Sesanboot ja

64

ok 2 target-did 11000 fjpfca-bind-target <RETURN> ※ Port_ID(DID)指定

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

6 led-flash● 名前

led-flash● 形式

[sec-time] led-flash● 機能説明

ファイバチャネルカード上の LED を点滅させます。(デフォルト 10 秒点滅、最大 60 秒)

ファイバチャネルカードの実装位置、および port 位置(デュアルチャネル 4Gbps ファイバチャネルカードの場

合)を確認する時に使用します。

● オペランド

LED を点滅させる時間を指定します。

d# を使用することで 10 進数で指定できます。それ以外の場合には、16 進数と認識されます。

● 使用例

ok led-flash 10 秒間 LED を点滅する

ok d# 10 led-flash 10 秒間 LED を点滅する(10 進数で指定)

ok 3c led-flash 60 秒間 LED を点滅する(16 進数で指定)

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

7 fjpfca-set-boot-wait-time● 名前

fjpfca-set-boot-wait-time● 形式

wait-time | DISABLE fjpfca-set-boot-wait-time● 機能説明

サーバ、ディスクアレイ装置間で電源連動制御を行っている場合には、ディスクアレイ装置の起動を待ってか

ら、ブート処理を行う必要があります。fjpfca-set-boot-wait-time コマンドを使用することで、指定された時間分

ブート処理の開始を遅らせることが可能となります。

なお、ブート処理を待っている間にもファイバチャネルカードはディスクアレイ装置の状態を監視しており、

指定された時間よりも短い時間でもディスクアレイ装置の起動が確認できた場合には、自動的にブート処理を

開始します。

設定可能時間は、秒単位で指定し、180~86400 秒まで設定可能です。

デフォルト設定では、このモードは動作しないようになっています。

設定すべき時間については、各ディスクアレイ装置のマニュアルを参照し、POWER スイッチを押してから

READY 状態になるまでにかかる時間を設定してください。

● オペランド

遅延時間(秒)を 16 進数で指定します。

d#を使用することで 10 進数で指定することもできます。

DISABLE を指定すると、ブート遅延を行わない設定となります。

● 使用例

ok d# 1200 fjpfca-set-boot-wait-time 1200 秒に設定

ok b4 fjpfca-set-boot-wait-time 180 秒に設定

ok DISABLE fjpfca-set-boot-wait-time ブート遅延させない設定

● デフォルト値DISABLE

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

8 fjpfca-info● 名前

fjpfca-info● 形式

Page 71: Sesanboot ja

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STATUS | PROBE fjpfca-info● 機能説明

ファイバチャネルカードの接続情報の表示を行います。

●オペランド

設定可能な値としては下記のものがあります。

STATUS ファイバチャネルカードの Link 状態を表示します。

ファイバチャネルカードに設定されているターゲット装置が接続可能かを表示します。

PROBE ファイバチャネルカードから接続可能なターゲット装置の一覧を表示します。

● 使用例

ok STATUS fjpfca-info <RETURN>

Link_status=up topology=Nport port_id=0x010000 wwpn=1000000b5d65c00a(0)

port_id=0x010100 tid=0 wwpn=210000e00004101d9 connected(0)

ok PROBE fjpfca-info <RETURN>Target -- DID 10100 WWPN 210000e0004101d9 FUJITSU-E4000-0000

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

9 fjpfca-target-cancel● 名前

fjpfca-target-cancel● 形式

tgt_id fjpfca-target-cancel● 機能説明

ターゲット装置に関する設定の消去を行います。

● オペランド

tgt_id ターゲット装置の Target_ID を 16 進数で指定します。

● 使用例ok 0 fjpfca-target-cancel <RETURN>

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

10 fjpfca-all-target-cancel● 名前

fjpfca-all-target-cancel● 形式

fjpfca-all-target-cancel● 機能説明

ターゲット装置に関する全ての設定の消去を行います。

● 使用例ok fjpfca-all-target-cancel <RETURN>

delete all bind registration ? [ y(Y),n(N) ] y

● 注意事項

本コマンドはブート機能を有効にしている場合のみ使用可能です。

Page 72: Sesanboot ja

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Page 73: Sesanboot ja

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付録 B ファイバチャネルカードブートコード版数確

認方法ここでは、ファイバチャネルカードのブートコード(ファーム)版数を確認する方法について記載しています。

確認する方法は、OS 上で確認する方法と OBP 上で確認する方法があります。

B.1 OS 上で確認する方法

操作を行う際は OS を起動し、FUJISU PCI Fibre Channel 4.0 以降のパッケージがインストールされている状態で行って

ください。

/var/adm/messages を参照し、以下の表示からブートコードの版数を確認することができます。

scsi: [ID 243001 kern.info] /pci@1,700000/fibre-channel@0 (fjpfca0):

INFO : FUJITSU PCI Fibre Channel FCode Version : v12l30, boot_function=ENABLE;

B.2 OBP 上で確認する方法本手順は OBP 上で実行します。操作を行う前に、サーバ本体装置をサービスモードに変更します。

SPARC Enterprise T1000/T2000/T5120/T5140/T5220/T5240/T5440を使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

ok setenv auto-boot? false <RETURN>

ok reset-all <RETURN>

SPARC Enterprise M3000/M4000/M5000/M8000/M9000 を使用している場合は、サーバ本体のモードスイッチをサービス

モードにし、以下のコマンドを実行します。

ok reset-all <RETURN>

版数の確認を行うファイバチャネルカードのノードまで移動し、.properties コマンドを実行します。

fjpfca_fcode_vl の値を確認します。

ok cd /pci@1,700000/fibre-channel@0 <RETURN>ok .properties <RETURN>status okayfru PCI slot(PCI#08)component-name PCI#08assigned-addresses 81001814 00000000 00000700 00000000 00000100

(略)

fjpfca_fcode_vl v12l30

(略)

ok

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Page 75: Sesanboot ja

69

付録 C SAN Boot 設定情報の記録について導入時に設定した以下表の"SAN Boot 設定情報"を、必ず他のドキュメント等に記録し、保管してください。

本"SAN Boot 設定情報"は、使用していたカードを交換する場合、新しいカードに同じ値を再設定する必要があります。

再設定の手順は、以下の場合により異なります。

1. 代替パスでの OS 起動時における活性保守によるカード交換時

2. 代替パスでの OS 起動時における非活性保守によるカード交換時

3. OS 起動が不可能な場合における非活性保守によるカード交換時

上記 1,2 でのカード交換時には、fc_hbaprp コマンドを使用することで SAN Boot 設定情報をファイバチャネルドライバ

の環境定義ファイルから再設定することが可能となりますが、上記 3 でのカード交換時に、本"SAN Boot 設定情報"が

必要となります。OBP 上で実行可能なコマンドを使用して、保管した情報を元に再設定をしてください。

なお、本設定情報は、ブートに使用する全てのファイバチャネルカードについて記録を保管してください。

"SAN Boot 設定情報"

項番 項目 説明 実際の値(記録)

1 デバイスパス名OS 上の物理デバイスパス名(/pci@XXXX/yyyy@z)

2 スロット位置 搭載スロット位置

3ブート機能(boot function)

ブート機能使用の有無を指定

4トポロジ情報(topology)

トポロジを指定(スイッチは nport、

直結接続は al)

5リンクスピード(link speed)

伝送路のスピードを固定する場合に

使用する。(1G/2G/4G/auto)

6ブート遅延機能(boot wait time)

ブート遅延機能の使用の有無、ブー

ト遅延時間を指定する。

target_id :1

wwn | did :

target_id :2

wwn | did :

target_id :3

wwn | did :

target_id :4

wwn | did :

target_id :5

wwn | did :

target_id :6

wwn | did :

target_id :7

wwn | did :

target_id :8

wwn | did :

target_id :9

wwn | did :

target_id :

7

ターゲットバインド情

(Target_ID/TargetWWN|Target DID)

ディスクアレイ装置のバインド情報

を指定(全ての登録エントリ)

10wwn | did :

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70

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71

付録 D ブート失敗時の設定ファイルの修正手順SAN Boot のための各種設定ファイル(sd.conf,mplb.conf や/etc/system など)の記述に誤りがあった場合、ブートに失敗し

OS が立ち上がらなくなることがあります。本付録の手順に従い OS をシングルユーザモードで起動し、ディスクアレ

イ装置上のシステムディスクをマウントすることで設定ファイルの修正を行うことができます。

OS の起動方法は、どのような方法でディスクアレイ装置上のシステムディスクへ OS をインストールしたかにより異

なります。

● 「4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方法」にてインストールした場合

● 「4.1.2 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法」にてインストールした場合

D.1 「4.1.1 ネットワークインストールサーバを用いて作成する方

法」にてインストールした場合1. obp 環境を初期化します。

ok reset-all <RETURN>

2. ネットワークからブートします。シングルユーザモードにて起動してください。

ok boot net -s <RETURN>

3. ディスクアレイ装置上のシステムディスクをマウントします。

マウント対象のディスクは、"4.1.1.4 Custom JumpStart の設定"にて OS のインストール先に指定したデバイス

にします。

● UFS ファイルシステムでインストールした場合

# mount -F ufs /dev/dsk/c7t16d0s0 /mnt <RETURN>

● ZFS ファイルシステムでインストールした場合

プールをインポートした際、エラーメッセージが表示される場合がありますが、無視して次の手順に進ん

でください。

# zpool import <RETURN>

プール: raid_pool

ID: 9153334525621735888

状態: ONLINE

アクション: プールの名前または数値識別子を使用してプールをインポートできます。

構成:

raid_pool ONLINE

c7t16d0s0 ONLINE

# zpool import 9153334525621735888 <RETURN> zpool import で確認した ID を指定する。

# zfs list <RETURN>

NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT

raid_pool 5.98G 92.5G 93K /raid_pool

raid_pool/ROOT 4.98G 92.5G 18K legacy

raid_pool/ROOT/s10_1008 4.98G 92.5G 4.98G /

raid_pool/dump 512M 92.5G 512M -

raid_pool/export 38K 92.5G 20K /export

raid_pool/export/home 18K 92.5G 18K /export/home

raid_pool/swap 512M 92.9G 88.0M -

Page 78: Sesanboot ja

72

# zfs set mountpoint=legacy raid_pool/ROOT/s10_1008 <RETURN>

# mount -F zfs raid_pool/ROOT/s10_1008 /mnt <RETURN>

4. /mnt ディレクトリ配下の設定ファイルを修正してください。

例)/etc/vfstab に問題があり変更する場合は、/mnt/etc/vfstab を修正してください。

5. 変更が終了した場合には、次の手順でシステムディスクをアンマウントし、obp 環境に移行します。

● UFS ファイルシステムの場合

# cd / <RETURN># umount /mnt <RETURN>

● ZFS ファイルシステムの場合

マウントポイントをルートにした際、エラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進んでくだ

さい。

# cd / <RETURN>

# umount /mnt <RETURN>

# zfs set mountpoint=/ raid_pool/ROOT/s10_1008 <RETURN>

6. 元の手順に戻りブート手順から再度実行します。

D.2 「4.1.2 内蔵ディスクのブートディスクをコピーする方法」に

てインストールした場合1. obp 環境を初期化します。

ok reset-all <RETURN>

2. 内蔵ディスクからブートします。シングルユーザモードにて起動してください。

ok boot disk0 -s <RETURN>^^^^^^

^^^^^^部には、内蔵ディスクを指定します。

3. ディスクアレイ装置上のシステムディスクをマウントします。

マウント対象のディスクは、"4.1.2.1 ディスクアレイ装置にブートディスクをコピーする準備"にて確認したデ

ィスクを指定します。

● UFS ファイルシステムでインストールした場合

# mount -F ufs /dev/dsk/c7t16d0s0 /mnt <RETURN>

● ZFS ファイルシステムでインストールした場合

プールをインポートした際、エラーメッセージが表示される場合がありますが、無視して次の手順に進んで

ください。

# zpool import <RETURN>

プール: raid_pool

ID: 9153334525621735888

状態: ONLINE

アクション: プールの名前または数値識別子を使用してプールをインポートできます。

構成:

raid_pool ONLINE

c7t16d0s0 ONLINE

# zpool import 9153334525621735888 <RETURN> zpool import で確認した ID を指定する。

Page 79: Sesanboot ja

73

# zfs list <RETURN>

NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT

raid_pool 5.98G 92.5G 93K /raid_pool

raid_pool/ROOT 4.98G 92.5G 18K legacy

raid_pool/ROOT/s10_1008 4.98G 92.5G 4.98G /

raid_pool/dump 512M 92.5G 512M -

raid_pool/export 38K 92.5G 20K /export

raid_pool/export/home 18K 92.5G 18K /export/home

raid_pool/swap 512M 92.9G 88.0M -

# zfs set mountpoint=legacy raid_pool/ROOT/s10_1008 <RETURN>

# mount -F zfs raid_pool/ROOT/s10_1008 /mnt <RETURN>

4. /mnt ディレクトリ配下の設定ファイルを修正してください。

例)/etc/vfstab に問題があり変更する場合は、/mnt/etc/vfstab を修正してください。

5. 修正が終了した場合には、次の手順でシステムディスクをアンマウントし、obp 環境に移行します。

● UFS ファイルシステムの場合

# cd / <RETURN># umount /mnt <RETURN>

● ZFS ファイルシステムの場合

マウントポイントをルートにした際、エラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進んでくだ

さい。

# cd / <RETURN>

# umount /mnt <RETURN>

# zfs set mountpoint=/ raid_pool/ROOT/s10_1008 <RETURN>

6. 元の手順に戻りブート手順から再度実行します。

Page 80: Sesanboot ja

74

Page 81: Sesanboot ja

75

付録 E ファイバチャネルドライバ/ブートコードの

オートターゲットバインド機能ここでは、ファイバチャネルドライバ/ブートコードのオートターゲットバインド機能について記載しています。

E.1 ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド機能

ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド機能は fjpfca.conf の fcp-bind-target に定義を行わなくてもファ

イバチャネルドライバが自動的にターゲット装置を接続する機能です。

ファイバチャネルドライバがターゲット装置を接続する際、ファブリック装置に接続された全てのターゲット装置を

WWN の昇順に使用可能で最小の Target_ID へ接続します。

1.ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド例

上記の例では、WWN を昇順に以下のように自動接続を行います。

・ ETERNUS #1 CM0(WWN=0x210000e0004101d9)を Target_ID:0 に接続

・ ETERNUS #1 CM1(WWN=0x230000e0004101d9)を Target_ID:2 に接続

・ ETERNUS #2 CM0(WWN=0x210000e0004101da)を Target_ID:1 に接続

・ ETERNUS #2 CM1(WWN=0x230000e0004101da)を Target_ID:3 に接続

自動接続を行う際、以下の条件があります。

1.fjpfca.conf に”fcp-auto-bind-function=1;”を記載する

2.ファブリック接続による SAN Boot 環境

ファイバチャネルドライバのオートターゲットバインド機能は、SAN Boot 環境構築の容易さを重視した機能であり、

環境構築時のみ推奨する機能となっています。

通常の運用時に使用すると、ターゲット装置の故障等により、期待したターゲット装置への接続を行わないことがあ

りますで、通常の運用時には fcp-bind-target を使用した接続を行うようにしてください。

サーバ

FC Card

FC Switch

ETERNUS #2

CM0 CM1

ETERNUS #1

CM0 CM1

ETERNUS #1 CM0(WWN) : 0x210000e0004101d9

CM1(WWN) : 0x230000e0004101d9ETERNUS #2 CM0(WWN) : 0x210000e0004101da

CM1(WWN) : 0x230000e0004101da

Target_ID:0Target_ID:3

Target_ID:2 Target_ID:1

Page 82: Sesanboot ja

76

fcp-bind-target を使用した接続方法については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照してください。

E.2 ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド

機能

ここでは、ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド機能について記載しています。

ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド機能は fjpfca-bind-targetによるターゲット装置の定義を行

わなくても、ファイバチャネルブートコードが自動的にターゲット装置を検出し、ターゲット装置に割り振られた

Port_ID が最小のターゲット装置のみを接続して SAN Boot を行います。

1.ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド例

上記の例では、Port_ID が最小となる、ETERNUS#1 CM0 側を接続し、SANBboot を行います。

自動接続を行う際、以下の条件があります。

1. fjpfca-bind-target によるターゲット定義を行っていない

2. ファブリック接続による SAN Boot 環境

ファイバチャネルブートコードのオートターゲットバインド機能は、SAN Boot 実行の容易さを重視した機能であるた

め、環境構築時、かつ FC Switch によるゾーニングを行っている環境のみ推奨する機能です。推奨する環境以外で使用

すると、ターゲット装置の故障等により、期待したターゲット装置の接続を行わないことがありので、推奨する環境

以外では fjpfca-bind-target を使用した、手動設定によるターゲット装置の接続を行う運用としてください。

fjpfca-bind-target を使用した接続方法については、付録 A ファイバチャネルのブートデバイス設定用コマンドを参照し

てください。

なお、ブートコードのオートターゲットバインド機能において SAN Boot を行うと、ファイバチャネルドライバに対し

てターゲット装置の情報が引き継がれ、ファイバチャネルドライバで自動的にターゲット装置を接続することが可能

です(fcode-auto-bind 機能)。fcode-auto-bind 機能の詳細については、「FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書」を参照して

ください。

サーバ

FC Card

ETERNUS #1

CM0 CM1

Port_ID:10100 Port_ID:10400

Port_ID:10200

Port_ID:10300

ETERNUS #2

CM0 CM1

FC Switch

Port_ID:10000

SAN Boot を行う

Target 装置として

接続する

Page 83: Sesanboot ja

77

付録 F SAN Boot 解除手順ブートディスクのマルチパスを解除する場合は、以下の手順で行ってください。

手順以外の方法での解除や、手順を間違えると boot できなくなる場合があります。

PRIMECLUSTER GDS でミラーリングしている場合は、ミラーリングを解除してから、以下の手順を実行してくださ

い。

F.1 ETERNUS マルチパスドライバの場合

ETERNUS マルチパスドライバの解除手順です。

すべてのマルチパスを解除します。

1. UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合は、/etc/vfstab を編集してマウント先を元に戻します。

ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合は、手順 2 に進んでください。/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s0 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0

↓ ↓/dev/dsk/c2t16d0s0 /dev/rdsk/c2t16d0s0

元のマウント先は iompadm コマンドで表示されるマルチパスを構成しているパスのいずれかになります。# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element:

/dev/rdsk/c2t16d0s2 online active block "good status with active[E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT36] (mplbt0)"

/dev/rdsk/c3t16d0s2 online standby block "good status with standby[E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT32] (mplbt32)"

2. マルチパスを解除します。

# mplbconfig -rCannot unload module: mplbWill be unloaded upon reboot.Forcing update of mplb.conf.

3. mplbt.conf を編集して初期設定にします。

mplbt.conf の定義をすべて削除します。

# vi /kernel/drv/mplbt.conf例)以下を削除するname="mplbt" parent="fjpfca" target=16 lun=0;…

4. mplbh.conf を編集して初期設定にします。# vi /kernel/drv/mplbh.conf

例)mplbh.conf の以下の定義をすべて削除します。mplbh-path-0="pci10cf,1178-0-10" mplbh-path-1="pci10cf,1178-1-10"mplbh-disk-name="E30004641- 130011-0010";mplbh-detect-disk-num=1;mplbh-detect-disk-0="E30004641- 130011-0010";mplbh-used-path-num=2;mplbh-used-path-0="pci10cf,1178-0-10";mplbh-used-path-1="pci10cf,1178-1-10";

以下の行の最後に「;」がない場合は追加します。name="mplbh" parent="mplbx" instance=X;

Page 84: Sesanboot ja

78

5. sd.conf を編集して mplb の定義を削除します。# vi /kernel/drv/sd.conf以下の行を削除します。# Start eternusmpd configuration -- do NOT alter or delete this linename="sd" parent="mplbh" target=0 lun=0;

…# End eternusmpd configuration -- do NOT alter or delete this line

6. /etc/system に追加した以下の定義を削除します。

● UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合# vi /etc/system以下の行を削除します。rootdev: /pseudo/mplb@0:aforceload: drv/mplbtforceload: drv/mplbforceload: drv/sd

● ZFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境の場合

# vi /etc/system以下の行を削除します。forceload: drv/mplbtforceload: drv/mplbforceload: drv/sd

7. サービスを停止します。# svcadm disable -t svc:/system/fjsvmplb:default

8. sd の特殊ファイルを作成します。エラーメッセージは無視してください。# update_drv -f sdCannot unload module: sdWill be unloaded upon reboot.Forcing update of sd.conf.

9. 再起動します。# touch /reconfgiure# reboot

10. ダンプデバイスを変更した場合は戻します。(UFS ファイルシステムによる SAN Boot 環境のみ実施)# dumpadm -d /dev/dsk/c2t16d0s3

Page 85: Sesanboot ja

79

付録 G ファイバチャネルカードブートコードの更新

方法ここでは、ファイバチャネルカードのブートコード(ファーム)を更新する方法について記載しています。

例としてブートコードを V12L40 に更新する手順を説明します。ブートコード版数の確認方法は、"付録 B ファイバチ

ャネルカード版数確認方法"を参照してください。

1. ドライバパッチの適用

ブートコードの更新に必要な FJPFC ドライバパッチを保守用のシステムボリュームに適用します。914583-07 以降

を適用してください。

保守用のシステムボリュームとは、ネットワークブート用のサーバ上のシステムボリューム、または、内蔵ディス

ク上のシステムボリュームを指します。

□ 内蔵ディスクに保守用のシステムボリュームがある場合

(1-1) 内蔵ディスクにパッチを適用します。

# patchadd 914583-07 <RETURN>

(1-2) サーバを保守用のシステムボリュームでブートします。

# shutdown -g0 -y -i6 <RETURN>

□ ネットワークインストールサーバ上に保守用システムボリュームがある場合

- Solaris 10 5/08 以前の場合

(1-1) インストールサーバ上の OS イメージにパッチを適用します。

(INSTALL SERVER) # patchadd -C /export/install/Solaris10_hostname/Solaris_10/Tools/Boot/ 914583-07<RETURN>

(1-2) 保守用システムボリュームから OS を起動します。

ok boot net -s <RETURN>

- Solaris 10 10/08 以降の場合

(1-1) ミニルート展開用の作業ディレクトリを作成します。

(INSTALL SERVER) # mkdir /tmp/work <RETURN>

(1-2) root_archive (1M) コマンドを使用して、ミニルートを作業ディレクトリに展開します。

/tmp/work/tmp/AdDrEm.lck がない場合は、無視して次の手順に進んでください。

(INSTALL SERVER) # /boot/solaris/bin/root_archive unpackmedia /export/install/Solaris10_hostname/tmp/work <RETURN>

(INSTALL SERVER) # rm /tmp/work/tmp/AdDrEm.lck <RETURN>

注) unpackmedia 実行時にエラーメッセージが表示されますが、無視して次の手順に進んでください。

Page 86: Sesanboot ja

80

(1-3) ミニルートを展開した作業ディレクトリに、パッチを適用します。

(INSTALL SERVER) # patchadd -C /tmp/work 914583-07 <RETURN>

(1-4) 展開した作業ディレクトリを圧縮します。

(INSTALL SERVER) # mkdir -p /tmp/media/Solaris_10 <RETURN>

(INSTALL SERVER) # /tmp/work/boot/solaris/bin/root_archive packmedia /tmp/media /tmp/work<RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

(1-5) /tmp/media 配下のファイルと、インストールサーバ上の OS インストールイメージ配下のファイルを置き換

えます。"umount -f","lofiadm -d"コマンドは、"df -k"で表示される適切なデバイスを指定してください。

(INSTALL SERVER) # cd /tmp/media <RETURN>

(INSTALL SERVER) # find boot Solaris_10/Tools/Boot | cpio -pdum /export/install/Solaris10_hostname<RETURN>

(INSTALL SERVER) # umount -f /dev/lofi/1 <RETURN>

(INSTALL SERVER) # lofiadm -d /dev/lofi/1 <RETURN>

実行時にエラーメッセージが表示されることがありますが、無視して次の手順に進んでください。

(1-6) 保守用システムボリュームから OS を起動します。

ok boot net -s <RETURN>

2. ブートコードの更新

保守用システムボリュームでの OS 起動後、書き換えコマンドを実行してください。

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_fcode_update <RETURN>

本コマンドは、サーバに搭載されているすべてのカードに対して、ブートコードのアップデートを行います。既に

最新版のブートコードになっている場合は、アップデートされません。

実行例

# /usr/sbin/FJSVpfca/fc_fcode_update <RETURN>

Are you ready to udpate FCode? [y,n] yes

Overwrite FCode to fjpfca0 (V12L30 -> V12L40).. Success

fjpfca1: Same version of FCode has already installed. (current version :V12L40)

注)

- カードへの設定情報に関してブートコード書き換え前の情報を引き継ぎます。

- I/O 実行中に書き換えを行わないでください。

umount: /tmp/mnt29984 使用中です。

rmdir: ディレクトリ"/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使用中です。

lofiadm: ファイル/export/install/Solaris10_hostname/boot/sparc.miniroot をアンマップできません: デバ

イスは使用中です

rmdir: ディレクトリ"/tmp/mnt29984": ディレクトリがマウントポイントであるか、または使用中です。

Page 87: Sesanboot ja

81

ファイルシステムとして使用している場合にはあらかじめ umount をしてください。

- 光ケーブル等は接続したままでも問題ありません。

- コマンド実行時に以下のメッセージが表示された場合は、Fibre Channel カードが故障している可能性があり

ます。該当カード交換を行ってください。

WARNING: /pci@%x,%x/fibre-channel@%x (fjpfca%d):

ROM Access failed.