クラウドを巡るIT の最新事情∼情報システム構築 のパラダイムシフト

∼

２００９年 １２月 ２日

ＭＭ総研 代表取締役所長国際大学（グローコム）教授

美ら島（ちゅらしま）沖縄大使

中島 洋

クラウドは第４の情報通信革命ネット接続 情報処理

第１段階 （1965∼ 1990年）汎用コンピューター主役 単独利用

集中銀行オンライン コンビニ 宅配 生産革命・・・

第２段階 （1985年∼ 2015？年）ＰＣ登場による「大衆化」の時代 単独利用分散

Word Ｅｘｅｌ オフィス革命 BPR ・・・

第３段階 （1995年∼ ？）インターネット時代 ネット接続分散産業革命 ネット小売り ネット予約 ブログ 電子カタログ・・・

第４段階 （2005年∼ ？）クラウド浸透 ネット接続集中社会革命 ケ タイ・モバイル・MVNOモデル ???????・・・

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Cloud Computing は単なる流行語ではない

・明確な定義はない （ベンダーによって内容異なる）

・Eric Schmidt (Google) が提起 Conference,（2006.8.9, San Jose）

・ インターネット上の「どこか」にあるリソース（ハード、ソフト、

データ、回線）を利用して情報処理を行うこと

・利用するリソースは雲の中に隠れている ・ＢＣＰやＤＲを達成

・仮想化技術で統合し格段に効率向上 ・環境問題解決に貢献する

・情報共有、効率利用によるコスト削減と柔軟な資源利用

・所有から利用への価値観の転換

・大手ユーザーでは所有継続の「イントラ」

・パブリック＋イントラ（プライベート）

注） 前川徹氏の資料を参考に作成

クラウドの目に見える効果■ 情報資源の再利用、共用による効果の期待

パラダイムシフト＝ソフトウェア（情報、知識）は他人に提供しても無くならな

い

⇒ 「所有から利用へ」による大幅な情報経費の低減

利用しただけの従量料金、無駄な空費を削減

情報システム要員の削減による人件費圧縮

⇒ 目的のシステム構築期間の大幅な短縮SaaSの利用で多様なソフトウェア資源の手軽な利用

ネット連携で、必要なソフトウェアの組み合わせ

ライセンスの増減も簡単

▼Web連携技術の発展Webサービス標準化の効果

クラウドの目に見える効果（続）

■ 情報資源の共用による効果の期待パラダイムシフト

＝ハードウェア＝未利用装置の効率活用＝利用へのシフ

ト

インフラ（サーバー、ストレージ、回線）は共用する

▼「仮想化技術」の進展＝効率化による環境対応も＝余剰インフラの他人への貸出（無料も）による効率活用

⇒ SaaSの基盤もインフラの「利用」

グーグル セールスフォース・ドットコム

⇒ ハードウェアの直接的な貸出アマゾン

⇒ サーバー＋高速回線の一時貸しホスター・JPのビジネスモデル

クラウドのメリット（まとめ）

クラウド：かつてユティリティコンピューティングとも呼ばれたサ

ービスに概念が類似＝水道や電気のように蛇口（コンセント）が身近に来ていて、簡単に接続して利用できる

① 多数のユーザーの利用で低料金で可能

② 多数のソフト・関連事業者が容易にビジネススタート③ ユーザーはネットを通じて情報資源（ソフト・ストレージ・回

線など）を随時レンタルでサービスを受けられる

④ ユーザーは短期間で利用を始められる

⑤ ユーザーは利用した時間だけ料金を負担すれば良い

⑥ 利用する端末数（ライセンス数）は必要に応じて増加（減少）させられる

⑦ 中小企業：大企業の部門でも利用が容易⑧ 地球環境負荷軽減を強力に支援

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コスト削減・柔軟経営活用のクラウド⇒ XaaS の 世界

雲の中にはいろいろな物が隠れている

・ SaaS (Software as a Service)

・ DaaS (Database as a Service)

・ PaaS (Platform as a Service)

・ IaaS (Infrastructure as a Service)

・ HaaS (Hardware as a Service)

クラウドが実現する透明性と可視化■ 低コスト、機動的なクラウドで「透明性」促進

⇒ 従来のICT利用が劇的加速 ⇒ 社会と企業の関係が変わる●トレイサビリティ

⇒ 生産者開示責任 ⇒ 農産物、工業製品⇒ 製造業、流通業のプロセス開示による社会責任達成

cf. Ｓｕｉｃａで不正激減 ⇒ 乗客のトレイサビリティcf. RFIDで従業員掌握 ⇒ 図書館、大型店の盗難減少

⇒ 工場の在庫品盗難の減少、従業員行動掌握cf. 環境対応＝温室効果ガス排出量の把握 「えこ花」

● HP、メール、ブログやＳＮＳの企業活用⇒ 企業や行政からの情報発信（ＣＯ２削減状況発信）⇒ 企業内と企業の外部の手軽な情報交換

（HP+ブログ+SNS· ··）⇒ 発言分析（統計分析）

⇒ ＥＳ（従業員満足度）測定と改善⇒⇒ 従業員との関係も社会的責任の一つ

事例１）衣料会社のメディア革命＝放送を凌駕第1期） テレビCMで魅力的CM放映

テレビCM放映料 多額

第2期） テレビCM＋独自サイト ： TVCM＞独自サイト

テレビCM放映料 多額： ホストコンピューター 数億円

第3期） 独自サイト＋テレビCM ： 独自サイト＞TVCMテレビCM放映料 減少： ホストコンピューター数十億円

第4期） クラウドサイト＋テレビCM ：クラウドサイト＞TVCM

テレビCM放映料 減少： クラウド使用料 数億円（約7分の１）

⇒ 数十種類の魅力的CF（商品毎）を自社HPで項目表示（各大容量ファイル）

⇒ 特定項目にアクセス増加 ⇒ 他のサーバーにコピー、ユーザー誘導

⇒ 特定項目にアクセス減少 ⇒ 他のサーバーから撤収

⇒ 背景に3000の契約サーバー（光回線接続：通常稼働率低い）

⇒ アクセスの増減に応じて他のサーバー・回線借用

⇒ 使用時料金のみ負担でコストは大幅に圧縮、機動的に能力を増減

⇒ テレビCM需要の置き換え

事例２）環境家計簿「えこ花」■ 「見える化」による意識改革家庭の温暖化ガス削減対策

SaaS利用の「環境家計簿」の実験（電子家計簿、小売店・研究所）

・開始：09年2月沖縄県那覇市

・参加企業：イオングループ＋地元商店・飲食店＋消費者

・登録＝消費者：ネットでMy家計簿登録

購入：参加店舗のレジサーバーに購入情報が保管

自動記録：レジの購買記録

⇒ ネット経由でMy家計簿に日付、商品、金額など送信

・ ネット電子家計簿：購入商品分析など合理的家計運営

・ 購入商品に製品家庭の炭酸ガス排出量連携

・「見える化」＝家庭生活の炭酸ガス削減の目標明確化

⇒ 家庭から企業へ 環境会計の推進⇒ ＣＳＲ会計として義務化も視野に

⇒ 炭素税とリンクしてインセンティブ

クラウドが実現する社会責任情報技術の発達が「透明性」促進

⇒ 社会と企業の関係回復する

● HP、メール、ブログやＳＮＳの企業活用⇒ 企業や行政からの情報発信

（ＣＯ２の削減状況の実況発信）⇒ 企業内と企業の外部の手軽な情報交換

（HP+ブログ+SNS···）⇒ 発言分析（統計分析）

⇒ ＥＳ（従業員満足度）測定と改善⇒⇒ 従業員との関係も社会的責任の一つ

クラウド成立の条件：高速化する通信① 次々と登場した情報通信技術発展の法則

ムーア：10年で100倍（半導体）ビル·ジョイ： 10年で1000倍（通信回線）G．ギルダー：10年で10万倍∼ 100万倍？（IP革命）

② サーバー仮想化技術の確立サーバー統合 大量のサーバーが少数のサーバーで

クラウド化 効率化と大規模化の同時進行

サーバーの所在地は意識しない、国境をあっさり超える

同様の効率性を求めて企業内にクラウド

③ システム連携技術多数の異なる規格のシステムの並立解消

WEBサービス

シングルサインオンの一体化するネットワーク

通信ネット

パソコン

クラウド実現する情報技術革新

初期IN時代

パソコン支配

ブロードバンド

クラウド：ユビキタス

交差点

交差点

性能

時間

メーンフレーム

交差点

×１００

×１０００

×４

×１００００００

メーンフレーム時代