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5-1 ダイオードの IV 特性 [目的] ダイオード:1S2076A IV 特性を確認する。 動作確認において、 互換性のあるダイオードの 1S1588 を用いる。 1S1588 のスパイスモデルを使用する。 [結果] 測定回路と同じ構成の回路図を示す。 測定端子:d を取り付ける。 ダイオード:D1 名を d1s1588 に変更 する。そして、SPICE 命令記述アイコン をクリックして、SPICE モデルを 貼り付ける。 解析には、DC 特性を実行する。 メニューの Simulate Edit Simulation Cmd を選択する。 Edit Simulation Command ウインド DC sweep タブをクリックする。 そのタブにおいて、1st Source V1 にして、 Start Value 0VStop Value 5V にして、 Increment 0.1V に設定する。 Fig.1 解析回路図 Fig.2 Simulate メニュー Fig.3 解析命令記述

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Page 1: ダイオードの IV 特性ktys-skmt.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2017/2017Rikougaku/… · 1s1588 のスパイスモデルを使用する。 [結果] 測定回路と同じ構成の回路図を示す。

5-1 ダイオードの IV特性

[目的]

ダイオード:1S2076Aの IV特性を確認する。

動作確認において、

互換性のあるダイオードの 1S1588を用いる。

1S1588のスパイスモデルを使用する。

[結果]

測定回路と同じ構成の回路図を示す。

測定端子:dを取り付ける。

ダイオード:D1名を d1s1588に変更

する。そして、SPICE命令記述アイコン

をクリックして、SPICEモデルを

貼り付ける。

解析には、DC特性を実行する。

メニューの Simulateの

Edit Simulation Cmd

を選択する。

Edit Simulation Commandウインド

の DC sweepタブをクリックする。

そのタブにおいて、1st Sourceを V1にして、

Start Valueを 0V、Stop Valueを 5Vにして、

Incrementを 0.1Vに設定する。

Fig.1 解析回路図

Fig.2 Simulateメニュー

Fig.3 解析命令記述

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設定終了後に解析を実行する。

空白のグラフが開くので、

X軸をクリックした軸設定ウインド

を開く。このウインドで、測定する

端子の電圧 V(d)を入力する。

つぎに、縦軸をクリックして設定

ウインドを開く。

以上の変更後に表示される

グラフを示す。

DC sweepを用いることで、

IV特性は簡単に表示できることが確認できた、

しかし、実際の実験の測定電圧は

一定間隔でない。そこで、実験と同じ

電圧間隔での解析を実行する。

Fig.6 IV特性

Fig.5 縦軸設定

Fig.4 横軸設定

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Step命令を使用するために、解析には

過渡解析を実行する。Stop時間を 100m

に設定する。次に、測定する値は、

端子 dの平均電圧 AVGを求め、電流は

直列なので抵抗:R1の電流の平均値 AVG

を求める。

Step変化させる電源:V1の値を{V}と変更

する。そして、Step命令を記述する。

解析を実行する。空白のグラフが開くが、

回路図に戻り、メニューの Viewの中の

SPICE Error Logを選択する。

開いた Error Logファイル上で右クリックする。

そして、Plot .steped .meas dataを選択する。

開いた空白のグラフ上で

右クリックして、

Add Trace を選択する。

信号選択ウインドで iddを選択する。

その結果縦軸が iddである

表示されたグラフが表示される。

横軸をクリックして、

Quantity Plotted 欄に

端子 dの電圧:Vddを

入力する。

Fig.7 測定と同じ解析

Fig.8 右クリックメニュー

Fig.9 右クリックメニュー

Fig.10 信号選択

Fig.11 軸設定

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表示されたグラフは、線で表示される。

Step命令で計算した値を点で表示する。

グラフ上で右クリックして、右のメニュー

を開く。このメニューにおいて、

Mark Data Pointsを選択する。

計算した値が点で表示された

グラフを示す。

点が、17点あることが確認

できる。

Fig.12 グラフ点表示追加

Fig.13 IV特性

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5-2 立上り電圧について

[目的]

考察でダイオードの立上り電圧を求めているので、LTspiceで立ち上がり電圧を求める。

[結果]

解析回路を示す。接点での接線を求めて、I=0の交点を計算することで、立ち上がり電圧を求める。

はじめに、V=4[V]の時の電流値 i0とダイオードの電圧 vd0を求める。

つぎに、電圧 vd0を 0.001[V]増加させた電流値 i0upと減少させた電流値 i0dnを求める。

電圧 vd0における傾き diffSを計算する。

最後に、I=0での値を計算することで、

立ち上がり電圧を求める。

解析には、DC解析(DC seep)を実行する。

計算結果は、Error Logファイル中にある。

解析終了後に、回路図に戻り、Viewメニュー

中の SPICE Error Logを選択する。

Error Logファイルの中の計算結果

を示す。

ダイオードの電圧が

Vd0=0.637[V]の点での接点とする直線から

I=0となる電圧を計算すると、V=0.6022[V]

であることがわかる。

Fig.1 解析回路

Fig.2 Viewメニュー

Fig.3 Error Logファイル

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5-3 Vce-Ic特性について

[目的]

トランジスタの Vce-Ic特性の測定を、実験と同じ測定電圧で実行して結果を確認する。

[結果]

解析回路を次に示す。Rbと V を変数として定義し、Rbは、parameter命令で値を指定する。

SPICE 命令のmeasure命令を使用して、

Vceと Icを取得する。また、同時に、

Ibも計算する。

解析には、過渡解析を実行する。

解析を実行後、空白のグラフが開く。

回路図に戻り、メニューの View中の

SPICE Error Logを選択して、

Error Logファイルを開く。

Fig.1 解析回路

Fig.2 SPICE命令

Fig.3 Viewメニュー

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Error Logファイル上で右クリックして、

メニューを開き、Plot .steped .meas data

を選択する。

空白のグラフ上で右クリックしたメニューから

Add Traceを選択する。開いた信号選択

ウインドから、Icを選択する。

表示されたグラフにおいて、

計算した点を表示する。

グラフ上で右クリックしたメニュー

中の下の方にあるMark Data Points

を選択すると点が表示される。

最終的に得られるグラフ

を示す。

この回路では、V=Vceなので

横軸の変更は必要ないが、横軸を Vceに

変更したいならば、横軸をクリックして

設定ウインドに Vceを入力する。

Fig.8 Vce-Icグラフ

Fig.5 右クリックメニュー

Fig.6 信号選択

Fig.7 点表示追加

Fig.4 右クリックメニュー

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最後に、計算した ibの値を確認する。

Error Logファイルの ibの計算結果を示す。

この結果を、Vce-Ibグラフで表示する。

まず、表示した結果を消去するために、タイトルをクリック

して、Delete this Traceボタンをクリックする。

空白グラフ上で右クリックして、Add traceを選択する。

開いた信号選択ウインドにおいて、

ibを選択する。

右の Vce-ibグラフが得られる。

このグラフは、トランジスタ静特性の

第四象限のグラフに対応している。

Fig.10 グラフ消去

Fig.11 右クリックメニュー

Fig.9 Error Log

Fig.12 信号選択

Fig.13 Vce-ibグラフ

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5-4 直流電流増幅率測定

[目的]

トランジスタの直流電流増幅率の実験を再現する。

[結果]

解析回路を示す。

電流値 icと ibをmeasure命令を用いて、

平均値として求める。そのために、解析には、

過渡解析を実行する。

また、トランジスタの vbeを求める。最後に、

電流増幅率 hFEを計算する。

電源 V1を実験と同様に変化させるために Step命令

を用いる。そのために、電圧値を変数 Vとして

定義する。

SPICE 命令を記述後に、解析を実行する。

空白ウインドが開くので、回路図に戻る。

計算結果は、Error Logファイルに出力されている。

Viewメニュー中の SPICE Error Logを選択する。

Fig.1 解析回路

Fig.2 SPICE命令

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Error Logファイルを右クリックして、

Plot .steped .meas dataを選択する。

空白グラフ上で右クリックしてメニューを開く。

メニュー中の Add Traceを選択する。

信号選択ウインドで、縦軸の icを

選択する。次に、横軸を Vから

ベース電流 ibに変更する。

横軸を右クリックして、設定

ウインドを開く。

Quantity Plotted が Vである。

その欄を ibに変更して、OK

ボタンを選択する。

Fig.8 軸設定後

Fig.7 軸設定

Fig.5 右クリックメニュー

Fig.6 信号選択

Fig.3 Viewメニュー

Fig.4 右クリックメニュー

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表示されたグラフにおいて、計算点を明確

にするために、右クリックメニューを開き、

下の方にあるMark Data Pointsを選択する。

以上の手続きの結果以下の

横軸が ibで縦軸が icの

グラフが得られる。

つぎに、計算した hFEと

Ibの関係グラフを表示する。

まず、計算結果のグラフ

上にあるタイトル”ic”を

右クリックする。

下にある Delete this Trace

を選択してグラフを消去する。

Fig.10 Ib – Icのグラフ

Fig.9 右クリックメニュー

Fig.11 タイトルクリックウインド

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空白の右クリックメニューを開く。

メニュー中の Add Traceを選択する。

信号選択ウインドにおいて、hfeを選択する。

次のような、

直流電流増幅率のグラフが

得られる。

Ibの増加により、

hFEが減少することが

確認できる。

Fig.12 右クリックメニュー

Fig.13 信号選択

Fig.14 Ib – hFEのグラフ