名古屋大学一般公開シンポジウム

気候変動の影響と適応策

2012年 11月 11日

文科省RECCAプロジェク・ディレクター三村信男（茨城大学）

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去年の夏は暑かった！

•2

日本100年当たり約1.13℃

１．現れつつある温暖化の影響

世界100年当たり約0.68℃

（気象庁HP 気温・降水量の長期変化傾向）

過去40万年のトレンド

(IPCC AR4, 2007)3

気温

CO2

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強い降雨（1時間50mm以上）の発生回数

（気象庁：気候変動監視レポート2009）

2010年梅雨、2011台風12号2012年集中豪雨による災害

(毎日新聞Web, 2010；地盤工学会等合同調査団,2011)5

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気候変動リスクの特性

１．徐々に増加するリスク・生態系、水資源、農業などへの影響

・気象災害の増加・途上国への影響

２．非可逆的な大規模変化・グリーンランドの氷床融解・西南極氷床の不安定化・海流の変化

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２．気候変動に対する２つの対応策

社会の長期的リスクマネージメント戦略

緩和策（CO2等の排出削減策）Unmanageableを回避する対策

適応策（悪影響への対策）Unavoidableに対する備え

低炭素・気候変動適応型社会

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適応策の例

分野 短期的対策 長期的対策

防災 ゲリラ豪雨のモニタリングハザードマップ・避難計画治山治水施設の補強

長期的防災施設計画土地利用計画・規制異常気象の予報

農業 高温障害対策高温耐性品種への転換共済・保険の活用

新品種の開発果樹作物の転換

水資源 渇水情報の提供ダムの運用改善節水機器の普及

総合的水資源管理再生水や地下水の利用

健康 熱中症警報システム媒介動物の調査

都市の緑化・環境整備総合的感染症対策

9(国土交通省HP,2011)

Xバンドレーダーの展開

好適条件を生かす適応策

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Current 

climate 2100

Mean annual temperature

ニュージーランド南部ではブドウ栽培の新しい地域出現

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３．気候変動適応策の立脚点

１．気候変動の影響は起こりつつある→既存の防災基準・対策に組み込むことが必要直ちに対応が必要な分野がある（ex 集中豪雨、土砂災害）

２．影響と適応策には地域性が大きい→地方自治体（地域）が主体になるべき

３．気候変動予測には不確実性がある気温、降水量などの平均値の予測の不確実性小さい気象要素の分散（極値）の予測の不確実性大きい→柔軟で順応的な対応が必要（Adaptive adaptation）繰り返し影響評価・適応策を検討することが必要

４．長期的見通しを必要とする→影響の程度や対策の効果を実感しにくい

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1) 短期的適応策（数年以内：リアルタイム適応）・モニタリング、早期警戒・早期警報の重視

ex 熱中症対策、集中豪雨対策、作付での対応

2) 中長期的適応策（10～50年：順応的適応）・気候シナリオの予測に基づくリスク評価・地域計画や分野別政策の中に気候変動対策を組み込み

ex 堤防の強化、総合的水管理、地域計画・定期的な適応策の見直し・科学・情報基盤の整備

日本における気候変動適応の方向性

大きな適応と小さな適応

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将来想定されるリスク

人口減少・高齢化

エネルギー安全保障

経済グローバル化

自然災害

水・食料の確保

気候変動

気候変動適応策

安全・安心で持続可能な低炭素都市これに向けた計画的（予見的）対応

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ご静聴有り難うございました

地球観測GEOSS

データ統融合DIAS

RECCA適応研究プログラム

戦略推進費社会ｼｽﾃﾑ改革

JST低炭素社会戦略ｾﾝﾀｰ

環境推進費S-10リスク管理戦略

気候変動リスク情報創生

環境推進費S-8影響・適応策

環境推進費S-6低炭素ｱｼﾞｱ

農林水産分野緩和・適応技術

RITEALPS世界経済

気候変動に関するプログラム

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