空調・電池班 (G6B)劣化を再現するリチウムイオンバッテリーモデルの作成

M2川和田達也

B4 高原章央

1 研究目的

リチウムイオンバッテリー (LiB)は二次電池（充電して繰り返し使える電池）の中でも高い電圧とエネルギー密度を有す

ることから，電気自動車 (EV)や携帯電話等様々な機器に搭載されています．その一方で LiBは放置，充放電に依らず，時

間経過に伴って劣化（満充電容量の減少と内部抵抗の増加）が進行し，機器の連続動作時間は減少してしまいます．EVで

の劣化はその航続距離に直結するため，無視できない問題です．そこで，本研究では劣化を再現するリチウムイオンバッテ

リーモデルの作成と劣化を抑制する制御手法の考案を目標としています．

V2H

電気自動車

携帯電話 パソコン

デジカメ

LiB

図 1.1 リチウムイオン電池の応用範囲

RCFCC0 ⇒RC

FCC

容量劣化

FCC0：新品時の満充電容量

FCC：現在の満充電容量RC：残存電荷

図 1.2 容量劣化の模式図

2 研究内容

本研究では EVに搭載された LiBを扱っています．そこで EVの任意の運用に応じた劣化を再現する LiBモデルを作成し

ました．そのモデルの概要図と，1年間における劣化の進行のシミュレーション結果を以下に示します．

　現在は充電率 SOC(電池に残った電荷量の割合)とバッテリー温度の上昇により LiBの劣化が進行することに着目し,充電

率と温度を下げることによる劣化抑制の手法について研究を行っています．

Vehicle modelv

Pc,ref SW

iv

ic ib Battery modelVt

Ta Temperaturemodel

Q T

SODY

Charge model

Supply modelisPs,ref

図 2.1 リチウムイオンバッテリーモデルの概要図

図 2.2 容量の劣化の仕方

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