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令和元年11月16日（土）

10：30：11：30

泉大津市立上條小学校ハッピールーム

小津校区 コミュニティ・スクール講演会

諏訪 英広（すわ ひでひろ）兵庫教育大学大学院

教育政策リーダーコース 准教授

hidesuwa@hyogo-u.ac.jp

“コミュニティ・スクール”ってなんですか？

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学校運営協議会設置による大人の「つながり」 の醸成。

学校運営協議会設置による地域活性化。

「社会に開かれた教育課程」の理念の実現に向けたコミュニティ・スクールにおけるカリキュラム・マネジメントの検討。

コミュニティ・スクールにおける学校支援活動の活性化と教員の勤務負担軽減。

学校運営協議会の会議運営における「意思形成」過程。

コミュニティ・スクールの導入による地域高齢者の生きがい創出

こんな研究をしてきました（しています）

学校は誰のものですか？

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教育委員会が，学校や地域の実情に応じて学校運営協議会を置く学校を指定

コミュニティ・スクール（ＣＳ）とは，

「学 校 運 営 協 議 会」を設置している学校を指します

【地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5】 Ｈ16年 制定

コミュニティ・スクールとは

CS：Community School

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「保護者・地域住民に信頼される学校づくり」の流れ。

2000（平成12）年12月の教育改革国民会議

「教育を変える17の提案」

「新しいタイプの学校（“コミュニティ・スクール”等）の設置を促進する。」

「地域とともにある学校」の実現を目指し，学校・保護者・地域住民が組織的・持続的に互恵関係を結ぶためのツールとしての認識の高まり。

CS導入の背景・経緯

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CSは、育てたい子ども供像、目指すべき教育のビジョンを保護者や地域と共有し、目標の実現に向けてともに協働していく仕組み。

6（出典：文部科学省HP）

CSとは、「学校運営協議会」を設置している学校のこと。

「学校運営協議会制度」は、次の法律に基づく制度で、主に３つの機能を持つ。

教育委員会が、学校や地域の実情に応じて学校運営協議会を置く学校を指定＝学校の運営に関して協議する機関

○校長が作成する学校運営の基本方針の承認をすること（必須）

○学校運営について、教育委員会又は校長に意見を述べることができること○教職員の任用に関して、教育委員会規則に定める事項について、教育委員会に意見を述べることができること

【地方教育行政の組織及び運営に関する法律 第４７条の６】 H29.3改正

合議体 個人の意見を尊重

教育委員会の下部組織

委員は特別職の非常勤公務員

7（出典：文部科学省HP）

CSのしくみ

第2期教育振興基本計画(平成25年6月14日閣議決定)において，

コミュニティ・スクールを全公立小・中学校の1割(約3,000校)

に拡大するとの推進目標。

中央教育審議会答申「新しい時代の教育や地方創生の実現に向け

た学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」

（平成27年12月21日）では，「全ての公立学校がコミュニティ

・スクールを目指すべきであり，教育委員会が積極的に設置の推

進に努めていくような制度的位置づけの見直しを検討すべきであ

る」旨の提言。

「『次世代の学校・地域』創生プラン」（平成28年1月25日）

では，コミュニティ・スクールの更なる推進に向け，今後の改革

行程表を提示し，制度的見直しの検討，導入を目指す地域への支

援の充実を図るとともに，好事例の収集・普及や全国各地での説

明会やフォーラム等の開催。

地教行法改正（平成29年4月1日施行）により，教育委員会に対

する学校運営協議会の設置の努力義務化 8

学校運営協議会の指定状況の拡大に向けて―国の考え―

学校運営協議会を設置している学校の割合

【設置率】※

20%以上 ・・・10%以上20％未満・・・5%以上10％未満・・・

5%未満・・・設置なし・・・

※沖縄県は地図を拡大しています。※母数は平成30年4月1日調査で、各教育委員会から報告があった学校数。

学校運営協議会を設置している学校数

46都道府県内 （平成30年4月1日現在）

（幼稚園147、小学校3,265、中学校1,492、義務教育学校39、中等教育学校1、高等学校382、特別支援学校106）

全国の学校のうち、 がコミュニティ・スクールを導入

25 66

383

0

200

400

600

H28 H29 H30

高等学校※

15.3倍

109 115

147

0

100

200

H28 H29 H30

幼稚園1.3倍

1,819

2,300

3,265

0

2,000

4,000

H28 H29 H30

小学校

1.８倍

835

1,074

1,492

0

1,000

2,000

H28 H29 H30

中学校

1.８倍

7

24

39

0

20

40

60

H28 H29 H30

義務教育学校

5.6倍

11 21

106

0

50

100

150

H28 H29 H30

特別支援学校

9.6倍

※中等教育学校を含む

◆校種別の設置状況（３年経過）※倍数はＨ28とＨ30の比較

高校での設置が

大幅に増加

5,4323,6002,806

2,3891,919

1,5701,183

789629

475341

1975317

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000

H30.4.1

H29.4.1

H28.4.1

H27.4.1

H26.4.1

H25.4.1

H24.4.1

H23.4.1

H22.4.1

H21.4.1

H20.4.1

H19.4.1

H18.4.1

H17.4.1

(校)

（出典）文部科学省コミュニティ・スクール導入状況調査（平成30年4月1日現在）

前年度より

1,832校増

（出典：文部科学省HP） 9

CSの導入状況【学校数】（2018年4月）

これからの時代を生きる子供たちのために

社会総掛かりで子供たちを育む体制を作るために

連携・協働体制の構築に向けて

義務教育の学びの充実のために

地方創生を目指して

なぜCSなのか？

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うちの学校は「地域に信頼される学校」を

目指しており、地域の方にどんどん学校に入っていただいています。「地域に開かれた学校」であり、

地域との連携はうまくいっています。

見守り隊 防災訓練 読み聞かせ

花づくり野菜作り

昔の遊び戦争体験

地域清掃

CSと言わなくても‥

11学校評議員制度もありますし・・・ 不要

（出典：文部科学省HP）

CSは不要ではないか？

連携における学校の思いと地域の思いは一致していますか？

その連携は，「貸し借り」の関係になっていませんか？

学校と地域の互恵関係（お互い様）になっていますか？

その連携は，組織的で持続可能なものになっていますか？

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今現在の学校と地域との「連携」は，どのような連携になっている？

・学校運営

・学校支援

・地域貢献

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CSの３つの機能

子どもたちに関係する人々で

『課題や目標・ビジョン』を

共有するためには

「熟慮」＋協議」＝「熟議」の場が必要

人々の善意・共感 公式な会議体

学校運営協議会14

熟議とは？

コミュニティ・スクールの取組がもたらす効果 ～校長の成果認識より～

学校運営協議会や熟議の実施を通して、地域でどのような子供たちを育てるのか、何を実現していくのかという「目標」や「ビジョンを」共有し、学校・家庭・地域が一体となって取り組むことで、子供たちの学力向上、生徒指導上の課題解決、教職員の意識改革・業務改善など、学校運営に関する様々な効果が表れている。

子供たちへの効果

学校（教職員）への効果

地域（住民）への効果

出典：「総合マネジメント力強化に向けたコミュニティ・スクールの在り方に関する調査研究報告書」（平成27年度文部科学省委託調査研究）

※コミュニティ・スクールの校長が回答※「とても当てはまる」「少し当てはまる」の合計

15（出典：文部科学省HP）

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子どもと大人の学びや成長を促す。

地域全体で子どもを守り育てようとする意識が高まり，多くの保護者や地域の方々が学校に協力する姿が見られる。

保護者の「学校への苦情」が「意見や提案，相談，協力」へと変化する。

学校理解・支援の雰囲気が醸成される。

地域に関心を持ち，地域行事に参加する子どもが増えるなど，地域が活性化する。

などなど

CSのメリット

デメリットはないが，以下の心配が寄せられることはある。

教職員人事に口出しされる？

→前向きな意見が圧倒的に多い。

教職員，保護者の負担感が増える？

→それぞれの立場の方が，それぞれにできる範囲で協力することが大切。

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CSのデメリット

短期的コスト，中長期的コスト プラスに転化していく発想の転換。 やり方・進め方がまずかったら… すぐに修正，方向転換。

学校・学区の特性や文脈に適した「自前」のCSを創っていく。

成果だけでなく，プロセスに意味がある。

多様な関係者を巻き込みながら，じっくり，

ゆっくり，行きつ戻りつ，進めていく。

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CSづくりの基本姿勢

学校は誰のものですか？

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春日市教育委員会・春日市立小中学校編（2017）『市民とともに歩み続けるコミュニティ・スクール』ぎょうせい。

北野秋男・林香代子・世田谷区立松沢小学校学校運営協議会編（2015）『こうすればうまくいく！ 地域運営学校成功への道しるべ』ぎょうせい。

小西哲也・中村正則編（2019）『奇跡の学校―コミュニティ・スクールの可能性―』風間書房。

佐藤晴雄（2017）『コミュニティ・スクールの成果と展望―スクール・ガバナンスとソーシャル・キャピタルとしての役割―』ミネルヴァ書房。

佐藤晴雄（2018）『コミュニティ・スクールの全貌』風間出版。

主要参考文献

ご清聴ありがとうございました。

CSが，今後の小津中学校区の発展に寄与することを祈念致します。

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