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Post on 16-Oct-2020

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1.概 要 長時間持続する蕁麻疹(膨疹)があり,皮膚生検で壊死性血管炎像(多くは白血球破砕性血管炎像)が確認されれば,診断となる.すなわち,臨床的には蕁麻疹の形状をしながら,その本質は血管炎であり,肥満細胞からヒスタミンの遊離によって生じる蕁麻疹とはまったく異なる.正補体血症と低補体血症で,よく2分類される. Schwartzら1)は,蕁麻疹と低補体血症があり,皮膚血管炎・関節炎・糸球体腎炎・上強膜炎あるいはぶどう膜炎・反復する腹痛・血中抗C1q抗体の存在のうち2項目を満たす条件を,低補体血症性蕁麻疹様血管炎症候群の確定診断とした.

2.病 因 蕁麻疹様血管炎は,免疫蛍光直接法で罹患血管壁に免疫グロブリンや補体の沈着を認めることから,免疫複合体関連血管炎に属する.実際,30~75%の蕁麻疹様血管炎症例で,循環血中に免疫複合体が認められる2).低補体血症を合併する症例では,免疫複合体が血管壁へ沈着し,古典経路の活性化から補体が消費される. 基礎疾患として,ウイルス感染症,とくに肝炎ウイルス(B型肝炎・C型肝炎),膠原病,とくに全身性エリテマトーデス(SLE)・シェーグレン症候群・関節リウマチ,ほかの血管炎,クリオグロブリン血症などが知られる.こうした疾患が免疫複合体を産生し,蕁麻疹という形状をもった血管炎を発症すると推測される.

3.臨床症状,検査所見 蕁麻疹様血管炎の本体は血管炎であるので,当然,通常の蕁麻疹より長時間持続する.多くは24時間以上持続する.さらに,皮膚血管炎に特徴的な紫斑,網状皮斑(リベド),紅斑,水疱,血疱などが混在する(図1).そうした皮膚変化が,環状や木目様を形成する症例もある.そして,跡形もなく消える通常の蕁麻疹と異なり,色素沈着を残す.皮膚生検で,壊死性血管炎像(核塵を伴う好中球浸潤,血管壁のフィブリノイド壊死など)を証明する.真皮上層毛細血管付近では,血管内皮細胞が薄くフィブリノイド沈着が生

図1 臨床写真臀部から大腿に及ぶ長時間,持続する蕁麻疹(膨疹)と混在する紫斑.

図2 病理組織像真皮上層の白血球破砕性血管炎.好中球の浸潤が顕著であるが,血管壁のフィブリノイド壊死がない.HE染色,×400.

写真で学ぶ

  アレルギー

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Point! 蕁麻疹様血管炎は,蕁麻疹の長時間継続・紫斑混在・血管炎(白血球破砕性血管炎)で診断,基礎疾患を検索する.

これが蕁麻疹様血管炎だ!

聖マリアンナ医科大学皮膚科学准教授 川上民裕 KAWAKAMI Tamihiro

皮膚アレルギーフロンティア ( ) 5757Vol.15 No.1 2017‒3SAMPLECopyright(c) Medical Review Co.,Ltd.

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