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―KDD I におけるプラットフォームおよびサービス開発への取り組みや課題についてお聞かせください。

 「携帯電話のマーケットは既に端末が1億台を超え、飽和状態を迎えつつあります。またスマートフォン

など新しい端末も登場し、競争が激化しています。そういった中で、われわれ開発部門に求められているのはQCD=Q(品質)、C(コスト)、D(デリバリー)です。特に、私ども通信事業者にとってはクオリティが最優先の課題です。競争力を強化するためには、クオリティを上げながら、コス

トを下げ、さらにそれをいち早く提供することが求められます」。

―その中でLinuxやオープンソースをどのように活用されているのでしょうか?

 「開発・運用コストを下げつつ品質を維持する、あるいは向上させる、つまりQCDの最大化という意味でキーワードになるのがオープンソース(OSS)の活用です。10年ほど前の黎明期は、通信事業者が活用するには品質や機能的に不安な面もありましたが、3~4年前からは十分なクオリティを満たすレベルになり

ました。そこで、EZwebやau oneなど個別のプロジェクトごとに目的に応じたサービスレベルを維持できるかを評価した上で、OSSを活用する取り組みを始めました。 OSSを活用することにより、従来ハードウェア単位あるいはユーザー単位でかかっていたライセンス費を削減することができるので、コスト削減効果が見込めます。 またハードウェアの調達コストがどんどん下がっていることもあり、今後、クラウド化を推進する予定でいます。そこでもキーになるのがOSSです。クラウド化すれば予めハードウェアを準備しておき、その上にアプリケーションを載せる開発手法をとれるので、デリバリーのスピードを向上させることも可能になります」。

仮想化仮想化、クラクラウド時代に魅力あるド時代に魅力あるサービスサービスや競争力競争力を生み出すプラットフォームとは?を生み出すプラットフォームとは?

2700万人を超えるEZwebユーザーのメール環境を支え、20%~30%のコスト削減を実現したRed Hat。

オープンソースを活用しオープンソースを活用してQCQCD(品質・コスト・デリバリー品質・コスト・デリバリー)の最適化を目指最適化を目指すKDDIKDDI

ワールドワイドでの豊富な実績と通信事業者のサービスに耐えうる信頼性

2700万人のメール環境を支えながら、コストを20%~30%削減

止まらないサービスを実現するためのミッションクリティカルなシステム構成

商用OSのみで構成されていたEZwebのメールシステムを見直し

UNIXの運用実績をふまえ、性能向上とコスト削減両立の必要性

KDDIのリクエストに応じ、サービスのために必要な機能拡張を実現

今後はLinuxの適用を前提にWebプロキシなどにも範囲を拡大

ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、マルチスクリーンなどにも対応

澤田 和良 氏KDDI株式会社

商品開発統括本部 プラットフォーム開発本部長

OSSの活用により、高品質で低コストかつ迅速な開発を実現。

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 KDDI株式会社は、携帯電話から国内・国際電話、インターネット接続、企業向けデータセンターまでトータルなICTサービスを提供されている会社です。携帯電話においてはLISMO! などを核にコンテンツ配信を展開。さらに4年連続お客様満足度No.1に選ばれるなど、常にサービスの充実化に取り組んでおられます。では、その開発において、いかにオープンソースを活用されているのでしょうか?商品開発統括本部 プラットフォーム開発本部長 澤田 和良氏にお聞きしました。

号外号外

>>>

トップトップインタビューインタビュー

ユーザー事例ユーザー事例 Success Story

INDEXINDEX

2702700万人を超える万人を超えるメール環境メール環境を支え、を支え、20%~%~30%のコストを削減%のコストを削減

「JBoss is in the Cloud」 レポート

ミドルウェア事業部門 バイスプレジデント

○ Red Hat ビジネスレポートレッドハット株式会社 代表取締役社長 廣川 裕司

KDDI株式会社 商品開発統括本部 プラットフォーム開発本部長

澤田 和良氏

KDDI株式会社

ユーザー事例ユーザー事例 Success Story

グループ基盤のグループ基盤のオープン化オープン化で64億円をで64億円を削減した佐川急便の貨物システム削減した佐川急便の貨物システム

圧倒的なスケーラビリティとクラウド活用で次代の主役に圧倒的なスケーラビリティとクラウド活用で次代の主役に

SGシステム株式会社

ユーザー事例ユーザー事例 Success Story

OSSOSSの活用により9ヶ月で、の活用により9ヶ月で、企業向けポータルサービスを構築企業向けポータルサービスを構築

キヤノンITソリューションズ株式会社

Red Hat Enterprise Linux 6Red Hat の最新情報

クレイグ・モジラ

ユーザー事例事例Success Story

KDDIトップインタビュー

ユーザー事例

Success story for your business Red Hat K.K. EDITORIAL 2010

OPEN EYE 03vol.2010 AUTUMN

オープンソースの新時代を築く、サクセスストーリーオープンソースの新時代を築く、サクセスストーリー

 通信事業者はライフラインを支える役割を担っており、信頼性が何よりも重要となります。その基盤を支えるプラットフォーム開発においても、大きなリスクを負うことはできません。その中で具体的にLinuxやOSSをどのように適用・配置されているのか?澤田氏は次のように語ります。 「先ほどLinuxの品質は通信事業者で活用できるレベルまで向上しているとお話ししましたが、一方でUNIXなどの基幹サーバで築いてきた実績や信頼性もあります。これから積極的にLinuxを活用してい

くにあたっては、まずWeb層などLinuxの得意な分野から運用実績を積み重ねていきたいと考えており、適材適所で順次、導入を始めています」。 その流れの中で、UNIXとLinuxのハイブリッドとも呼べるシステム構成を採用されたのが、EZwebのメールサービスだったと言います。石倉氏はその背景を次のように説明します。 「EZwebの起ち上げ当初はUNIXサーバのみでメール環境を構築していたのですが、もっと効率的に運用できるシステムはないかとさまざまな角度から検討した結果、フロントの部分にLinuxサーバを採用することにしました」。

 では、見直しにあたり実際にどのような課題があったのでしょうか? 「EZwebは1999年から開始しているサービスです。サービス自体は一般企業が提供しているサイトなども利用できるのですが、我々が担当しているのはメールやコンテンツなどKDDIが直接提供しているサービスで、その中でも中核と呼べるのがメールとWebアクセスです。今回の導入にあたっては、当然のことながらLinuxを使うことが目的だったわけではありません。サービス開始から数年にわたりUNIXで運用実績を積んだ結果をふまえ、将来的なユーザー数の増加も想定。いかにパフォーマンスを上げながら、コストを下げられるかというところでいくつか検討した結果、コアの部分は従来通り商用OSを

活用しながらフロントであるプロキシサーバにLinuxを導入することにしました」(石倉氏)。

 例えばひと言でメール用のプロキシサーバと言っても、一般企業で求められる信頼性と通信事業者では、そのレベルは大きく変わってきます。 「我々のプラットフォームには、ミッションクリティカルな性能や信頼性が求められるので、N+mのサーバ構成を組んで一部のハードが壊れてもパフォーマンスに影響を与えることなく迅速に対応できるようにし、止まらないサービスを維持できるようにシステムを設計しました。もちろん移動体通信という特性上、一般企業のIT部門とは違い、プロトコルなどで

 澤田氏のコメントにあったようにKDDIにおいては、既にLinuxやOSSで構築されたプラットフォームを活用されています。今回はRed Hatを導入されたEZwebの事例について、澤田氏と商品開発統括本部 プラットフォーム開発本部 au oneプラットフォーム開発部長 石倉 雅巳氏にお話を伺いました。EZwebはauブランドの携帯電話で利用できるメール、Web接続、およびコンテンツサービスで、Red Hat Enterprise Linuxはフロント部分のメールプロキシサーバのOSSとして採用されており、現在はWebプロキシサーバでの利用も検討されているそうです。

おサイフケータイ®やワンセグ対応など、従来の携帯電話の便利さとスマートフォンの機能を兼ね備えた最新端末です。電話からメール、Webブラウジング、電子マネーによる買い物まで、これ1台でOK。オープンなAndroid OSを採用しているからアプリケーションの開発もより低コストで自由に行え、個人はもちろん、企業での活用、さらには企業が顧客にサービスを提供するためのプラットフォームとしても注目。今後もauから目が離せません。

EZwebのメールに、Red Hat Enterprise Linuxを採用

仮想化、クラウド時代に魅力あるサービスや競争力を生み出すプラットフォームとは?

2702700万人を超え万人を超えるEZwebユーザーのるEZwebユーザーのメール環境メール環境を支えを支え、20%~%~30%の%のコスト削減を実現しコスト削減を実現したRed HaRed Hat。t。

オープンソースを活用してQCD(品質・コスト・デリバリー)の最適化を目指すKDDI

ワールドワイドでの豊富な実績と通信事業者のサービスに耐えうる信頼性

2700万人のメール環境を支えながら、コストを20%~30%削減

ビジネス課題を実現するためのシステム要件止まらないサービスを実現するための止まらないサービスを実現するためのミッションクリティカルなシステム構成ミッションクリティカルなシステム構成

背景商用OSのみで構成されていた商用OSのみで構成されていたEZwebのメールシステムを見直しEZwebのメールシステムを見直し

ビジネス課題UNIXの運用実績をふまえ、UNIXの運用実績をふまえ、

性能向上とコスト削減両立の必要性性能向上とコスト削減両立の必要性

KDDIのリクエストに応じ、サービスのために必要な機能拡張を実現

今後はLinuxの適用を前提にWebプロキシなどにも範囲を拡大

ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、マルチスクリーンなどにも対応

01商用OSのみで構成されていたEZwebのメールシステムを見直し

背景

導入の流れと導入後のメリット

・ サービス開始から数年が経過・ 効率的に運用できるシステムの検討

02UNIXの運用実績をふまえ、性能向上とコスト削減両立の必要性

ビジネス課題

・ ユーザー増加を視野に入れた 性能向上・ 低コストで運用、拡張できるシステム

03止まらないサービスを実現するためのミッションクリティカルなシステム構成

ビジネス課題を実現するためのシステム要件

・ EZwebサービスの提供に必要な機能・ 万が一のハード故障でも サービスを継続

04ワールドワイドでの豊富な実績と通信事業者のサービスに耐えうる信頼性

Red Hat(Linux)を選んだ決め手

・ Red Hatが誇る豊富な導入実績・ 通信事業者(キャリアクラス)の 信頼性

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号外

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▲ スマートフォンの新機軸、IS03

トップインタビュー

ユーザー事例

INDEX

2700万人を超えるメール環境を支え、20%~30%のコストを削減○

ユーザー事例

グループ基盤のオープン化で64億円を削減した佐川急便の貨物システム

圧倒的なスケーラビリティとクラウド活用で次代の主役に

ユーザー事例

OSSの活用により9ヶ月で、企業向けポータルサービスを構築

2 OPEN EYE

Success story for your business

ユーザー事例

ユーザー事例事例Success Story

KDDIシステム構築レポート

オープンソースの新時代を築く、サクセスストーリー

特殊な機能が求められるので、その条件を満たすことが必須でした」(石倉氏)。

 石倉氏によるとLinuxを採用しようと決めた時点で、実績豊富なRed Hatの活用を視野に入れていたと言います。 「Linuxの導入においてはRed Hatはワールドワイドでの実績があるので、最初から有力な候補でした。実際にパートナーであるSIerとともに1年近くかけて検証した結果、我々が求めている性能を満たすことが確認できたので、Red Hat Enterprise Linuxの採用を決定しました」。

 では期待されたコスト削減効果は、達成できたのでしょうか?石倉氏は次のように証言します。 「導入当時の状況で比較すると、商用OSだけで構築したシステムよりも20%~30%コストを削減できたと実感しています。パフォーマンスもユーザー数が2700万人を超えた現状でもトラブルなく運用できているので、十分な性能を発揮できていると思います。コアとフロントのシステムを分けたことで、拡張性や柔軟性も向上したので当初の目的は果たせたと思っています」。

 さらに石倉氏はRed HatのサポートとSIerとのパートナーシップに対しても満足していると言います。

 「先ほどお話ししたように、我々通信事業者ではネットワーク特有の機能が求められる場合があるのですが、今回も本番のシステムを構築していく上で、パラメーターの問題など、ベンダーさん経由あるいは直接Red Hatへリクエストした機能もありました。その要求に対応してもらえましたし、すぐには調整が難しかったものでも新しいバージョンのOSから標準の機能として搭載されていたものもありました」。

 さらにEZwebサービスの今後の展望についてお聞きしました。 「EZwebサービスにおいては、今後、WebプロキシサーバにもRed Hat Enterprise Linuxを導入していきたいと考えています。現状はアプリケーションやサービスごとにUNIXに向いているもの、Linuxに向いているものを見極めてそれぞれ適用している段階ですが、将来的には今現在UNIXを活用しているゲートウェイなどをLinuxに置き換えることも視野に入れています。またLinuxの活用という意味では既に課金システムなどにも適用しており、徐々にその範囲は広がりつつあります」(石倉氏)。 「当社ではOSSの活用を推進するため、基本的にはOSSを前提とし、プロプライエタリな商用サーバやアプリケーションを導入する場合には、なぜそれを活用しなければならないのか、理由を明確にしなければならないようにしています。UNIXがすぐになくなるとは思いませんが、この方針の下で今後ますますLinuxやOSSの導入が進んでいくと思います」(澤田氏)。

 最後に、今後のKDDIのサービス戦略における

OSS活用の方向性、およびRed Hatへの期待についてお話をお聞きしました。 「今後はNGNなどの大容量ネットワークを活かした映像コンテンツやスマートフォン向けのサービスなどが重要になってくると思います。KDDIは固定通信網から移動体通信、さらにはCATVまで幅広いネットワークサービスを提供していることが強みの一つなので、それを活かすためにもさまざまなデバイスに最適化してコンテンツを提供するマルチスクリーンサービスの実現などが求められてくると思います。 そうしたサービスをタイムリーに実現するためにも、プラットフォームのクラウド化を進めていきたいと考えていますので、JBossをはじめとするOSSのミドルウェアやKVMなどの仮想化技術の導入も今後検討していきたいと思います。仮想化については一部では導入し始めています。 またサービスの強化のためには、パートナーとの連携はもちろん、自社単独でのシステム開発にもより注力していきたいと考えています。 Red Hatへの期待という面では性能の向上はもちろんのこと、より長いレンジでサポートしていただけるとうれしいです。通信事業者のサービスはかなり長期間のサポートが求められるので、製品のライフサイクルに左右されないのが理想です」(澤田氏)。 「メールプロキシサーバ導入の件でも触れたのですが一般企業と違い、お客様が利用するサービスサーバ、それもモバイルという特殊な活用をしている関係上、今後も通信固有のリクエストに応えてもらいたいです」(石倉氏)。 Red Hat Enterpr i se L inux 6ではさらに性能が強化され、仮想化技術、クラウドへの対応力なども進化しています。通信業界のみならず、ミッションクリティカルなシステムとコストパフォーマンスの両立が求められる分野において、今後ますます活躍の場が広がることが期待されます。

石倉 雅巳 氏

KDD I株式会社商品開発統括本部プラットフォーム開発本部au oneプラットフォーム開発部長

仮想化、クラウド時代に魅力あるサービスや競争力を生み出すプラットフォームとは?

2700万人を超えるEZwebユーザーのメール環境を支え、20%~30%のコスト削減を実現したRed Hat。

オープンソースを活用してQCD(品質・コスト・デリバリー)の最適化を目指すKDDI

Red Hat(Linux)を選んだ決め手ワールドワイドでの豊富な実績とワールドワイドでの豊富な実績と

通信事業者のサービスに耐えうる信頼性通信事業者のサービスに耐えうる信頼性

Red Hat(Linux)のメリット 12700万人のメール環境を支えながら、2700万人のメール環境を支えながら、

コストを20%~30%削減コストを20%~30%削減

止まらないサービスを実現するためのミッションクリティカルなシステム構成

商用OSのみで構成されていたEZwebのメールシステムを見直し

UNIXの運用実績をふまえ、性能向上とコスト削減両立の必要性

Red Hat(Linux)のメリット 2KDDIのリクエストに応じ、KDDIのリクエストに応じ、

サービスのために必要な機能拡張を実現サービスのために必要な機能拡張を実現

今後の展望 1今後はLinuxの適用を前提に今後はLinuxの適用を前提にWebプロキシなどにも範囲を拡大Webプロキシなどにも範囲を拡大

今後の展望 2ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、

マルチスクリーンなどにも対応マルチスクリーンなどにも対応

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052700万人のメール環境を支えながら、コストを20%~30%削減

Red Hat(Linux)のメリット 1

・ 2700万人を超えるユーザーアクセス に対応・ 従来に比較して20%~30%コストを削減

06KDDIのリクエストに応じ、サービスのために必要な機能拡張を実現

Red Hat(Linux)のメリット 2

・ 機能拡張のリクエストに対する対応・ SIerとの連携したサポート体制

07今後はLinuxの適用を前提にWebプロキシなどにも範囲を拡大

今後の展望 1

・ システムの導入は、OSSの活用が前提・ EZwebのWebプロキシにも 適用を拡大

08 今後の展望 2

・ JBossの導入・活用によるOSSの適用拡大・ 映像コンテンツ、スマートフォン向け サービスの充実

ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、マルチスクリーンなどにも対応

号外

>>>

○ ▼ システム構成概略図

インターネット

auアクセスネットワーク

Red Hat Enterprise LinuxによるN+mクラスタ構成

メールシステム

・・・

メール送受信機能

メール保存機能 メール処理機能

トップインタビュー

ユーザー事例

INDEX

2700万人を超えるメール環境を支え、20%~30%のコストを削減○

ユーザー事例

グループ基盤のオープン化で64億円を削減した佐川急便の貨物システム

圧倒的なスケーラビリティとクラウド活用で次代の主役に

ユーザー事例

OSSの活用により9ヶ月で、企業向けポータルサービスを構築

OPEN EYE 3

Red Hat K.K. EDITORIAL 2010

ユーザー事例

ユーザー事例オープンソースの新時代を築く、サクセスストーリー

 従来佐川急便グループでは、各事業会社の独立独歩を推進していたため、サーバやアプリケーションを各社でバラバラに発注していました。さまざまなベンダーや複数の異なるテクノロジーが採用され、コスト効率を上げられないという課題を抱えていました。2007年に持ち株会社SGホールディングスが設立されることになり、それを機にRed Hat Enterprise Linuxをベースにした共通基盤に統合

開始。ITの「集中とコントロールされた分散」を実施することで、コスト合理化とともに迅速なサービスの展開も可能にしています。

 SGシステム株式会社およびSGホールディングスグループのIT戦略について、取締役 三原 渉氏は次のように語ります。 「我々は持ち株会社であるSGホールディングスの設立を機に、ITのインフラ投資、人的配置の見直しを徹底的に行いました。従来、グループ各社がバラバラに手配していたITインフラの統合や、共通プラットフォームの整備に着手し、システムの企画・設計・開発・運用もSGシステムに一本化しました。またシステムの構築には機動力も重要になります。それを維持するために必要に応じてグループ会社にスタッフを出向させる事も視野に連携強化を図り、グループ各社のニーズにトータルかつきめ細かな対応を行っています」。では、日本の物流を動かすシステムには何が求められるのでしょうか?三原氏はこう続けます。 「お客様に選ばれる会社、選ばれるサービスを考えた場合、他社とは差異化されたサービス・品質である必要があります。しかし新しいサービスを開発したとしても、すぐにマネされて陳腐化したり、当たり前になったりします。そしてそれは繰り返されるのです。その中でITが貢献できることは、当たり前になったものをより安く提供する<守り>と、新しいサービスを

より早く開発する<攻め>に分けられます。 我々は、前者の<守り>を実現するためには徹底的にコストを抑制し、後者の<攻め>に関しては積極的に投資しており、それはぶれない方針として位置づけています」。

 では、<守り>と<攻め>を実現する具体的な手法は何だったのでしょうか? 「グループ各社のインフラを見直したとき、コスト高の大きな原因になっていたのはベンダーロックインのひと言につきます。ベンダー都合でのサポート打ち切り、バージョンアップのコストで数億円もかかっている例もありました。サッカーに例えればベンダー側が常にボールをキープする状態だったのです。

 SGシステム株式会社は、日本の物流の1/3強を担う佐川急便を中心としたSGホールディングスグループのIT基盤を構築・運用している会社です。従来、グループ各社がバラバラに発注・管理していたシステムを1社に統合管理することでダイナミックなサービス展開やコストの効率化を図り、将来的なシステムの外販も視野に入れて活動されています。

佐川急便を核とするSGホールディングスグループのITを担うSGシステム株式会社

三原 渉 氏SGシステム株式会社取締役

オープン化オープン化によにより、構築構築コスコスト64億円億円を削減。削減。グループ共通基盤の活用でさらにグループ共通基盤の活用でさらに年間年間100億円以上の億円以上の合理化合理化を見込を見込むSGHSGH。

01SGホールディングスグループの設立を機に、ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。

背景

システム構築のプロセス

・ グループ各社のプラットフォームを統合・ ITの「集中とコントロールされた 分散」によるコスト合理化

02投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制。

ビジネス課題

・ 投資と人的リソースの最適配置・ 更なる低コストでの維持と サービスの迅速な展開

03オープン化することで、ベンダーからボールを奪い返し優位に立つ。

ビジネス課題を実現するためのシステム要件

・ ベンダー主導から自社主導へ・ 高い信頼性と可用性

04豊富な導入実績とパートナーシップに裏打ちされた高い信頼性

Red Hat(Linux)を選んだ決め手

・ 低コストで高いセキュリティ・ 豊富な導入実績

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豊富な導入実績とパートナーシップに裏打ちされた高い信頼性

ベンダーロックインから脱却し、貨物システムの構築費用を64億円も削減

ビジネス課題を実現するためのシステム要件オープン化することで、ベンダーからオープン化することで、ベンダーからボールを奪い返し優位に立つ。ボールを奪い返し優位に立つ。

背景SGホールディングスグループの設立を機に、SGホールディングスグループの設立を機に、ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。

ビジネス課題投資すべきものには迷わず投資し、投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制。抑制できるものは徹底的に抑制。 IT資源の最適活用と24時間365日

止まることのないシステム構築

ベンダーを選ばないからハードウェアの調達もより優位に

勘定系を新システムへと移行し、KVMによる仮想化なども積極的に検討

投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制する。

「選ばれる」

特徴化・差別化された

サービスの品質

顧客にとって当然(アタリマエ)のサービス・品質

「ITの貢献」

【攻め】新サービスを「より早く」提供

再投資

【守り】アタリマエのサービスを「より安く」提供

陳腐化の圧力

オープンソースの活用により、わずか9ヶ月で他サービスとも連携可能なSaaS基盤を構築し、ポータルサービスを実現。

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経験豊富なコンサルタントからの適切なアドバイス

企業ユースに耐えられるクラウドサービスをより使いやすく

専任のIT担当者がいない企業でも安心して利用できるサービスを構築

ITの活用が進んでいない企業でも手軽に利用できる環境を提供

エンタープライズレベルの信頼性で中小を超える規模でも活用

クラウドアプリケーションおよびサービスの開発も容易

プライベートクラウド、パブリッククラウドの連携で多様なニーズに対応

他社サービスとも連携できるオープンなSaaS基盤を構築可能

4 OPEN EYE

Success story for your business

ユーザー事例事例Success Story

SGシステムトップインタビュー &システム構築レポート

ユーザー事例

 しかしプラットフォームをオープン化すれば、そうした問題を解決できます。ライセンスコストが安くなるというメリットだけでなく、ハードウェアの調達においてもオープンな仕様のもと、その時々で一番条件の良いベンダーを選択でき、総合的に優位に立てます。Red Hat Enterprise Linuxを選択した理由も幅広いベンダーがサポートしており、高い信頼性のもとで幅広い選択肢を手にできることが挙げられます」。

 実際にオープンなアーキテクチャを活用してシステムを稼働させたメリットをSI事業部 システム運用課 課長の鎌田 武司氏は次のように語ります。 「SGホールディングスグループの共通基盤を活用したシステムとして、基幹システムの一つである『貨物系システム』『勘定系システム』をホストコンピューターからオープン系システムにダウンサイジングし、「貨物系システム」は、2006年10月から「勘定系システム」は、2008年6月から稼働を開始しています。 この両システムでは、同様のアーキテクチャを使い、システム機能(プレゼンテーション、ビジネスロジック、データアクセス)毎に階層化する事により、可用性とスケーラビリティの向上を実現しています。貨物システムのWeb/APサーバにおいては、並列・分散処理を得意とする100台超のブレードサーバを導入し、OSには低コストでセキュリティ的にも信頼の高い、Red Hat Enterprise Linuxを採用しました」。

 では、従来のシステムと比較してどのような変化があったのでしょうか?鎌田氏はこう続けます。

 「以前は基幹システムとして一極集中型のメインフレームを利用してきましたが、ベンダー主導型が故に、保守費用も非常に高コストでした。Red Hat Enterprise Linuxをベースにした共通基盤を活用したおかげでベンダーロックインから脱却できたのです。商用UNIXと比較しても1ノード当たりのライセンス単価が低コストでコスト削減でき、かつ柔軟性に優れた環境を構築できました。新貨物システムの構築費用だけで64億円ものコストを削減できました」。

 SI事業部 システム運用課 係長 西山 雅彦氏は運用面でのメリットについて次のように語ります。 「以前はWindowsによるシステム構築が多かったのですが、セキュリティ的な問題が非常に多く起きていました。また当グループでは、24時間365日停止できないシステムが多いので、月例の定期パッチにおいては、サーバ停止に伴う調整で非常に苦労をしていましたが、Red Hat Enterpr ise Linuxを採用してから、重要なパッチが公開されても、OSの再起動を行う事なく、サービスのみの再起動で対応できるようになりました」。 さらに鎌田氏はこう続けます。 「スケールアウトが可能な並列分散処理の構成にし、ハード調達をしなくてもリソースに空きさえあれば複数のシステムで共有できるプラットフォームになったので、ハードウェア増強もしやすくなりました」。 さらに障害対策も強化されたと言います。 「 ブレード管理サーバを利用する事で、サーバの構成イメージを簡単にバックアップ、リストアでき、サーバ追加時、割り当て時にも早急な対応が可能になりました。万が一の場合でも自分たちで

対処できるので、ベンダーのサポート/修理待ちもなくなりました」(西山氏)。

 オープンソースの活用は、ハードウェアの調達においても大きなメリットを生み出しました。 「オープンな仕様のもとで、メーカーを特定せずにハードウェアを選定できるようになったので、競争原理で、安価なハードウェアを調達できるようになりました」(鎌田氏)。 「Red Hatは、ハードウェア、ソフトウェアベンダーのサポート保障が早いため、安心して活用できます。さらにカーネルの構成変更、チューニングが可能で、使用ソフトウェアの性能向上が継続的に期待できます」(西山氏)。

 最後に三原氏に今後の展望について伺った。 「現状も進めている新勘定系システムの完全オープン化を実現し、さらに効率的にサーバを集約したいと思っています。また現状のプラットフォームも陳腐化してきているので、KVMによる仮想化の導入、プライベートクラウド化の拡充など新しい方向性を探っていきます。また、ITが経営貢献するカギは分かりやすく説明を果たすことだと思います、システム導入時の意図と導入後の効果をきちんと経営陣に伝え、結果にともなう改善点を明確にすることも重要です。将来的には自社のビジネスを動かすシステムにとどまらず、システムの外販を視野に入れ、利益につながるIT企業であることを目指します」。

鎌田 武司 氏

SGシステム株式会社SI事業部

システム運用課課長

西山 雅彦 氏

SGシステム株式会社SI事業部

システム運用課係長

▼ 階層型アーキテクチャの採用

▼ スケールアウトによるシステム拡張

クライアント

IF/WEBサーバ スケールアウト

システムの機能(プレゼンテーション、ビジネスロジック、データアクセス)毎に階層化することにより、可用性とスケーラビリティの向上を実現。

複数台のサーバを用いて処理を分散させるスケールアウト方式を用いることにより、システム規模の増大に柔軟かつ安価に対応。システムのメンテナンスや障害発生時にもサービスを完全に停止する必要がなく可用性が向上。

安価なブレードサーバにRed Hat Enterprise Linuxを採用予備機を数台準備することにより

可用性を向上※障害発生時も業務停止することなく、予備機を本番機に昇格させてサービス提供を続けることが可能

プレゼンテーション層

APサーバ 約100台ビジネスロジック層

データベース層

DBサーバ

オープン化により、構築コスト64億円を削減。グループ共通基盤の活用でさらに年間100億円以上の合理化を見込むSGH。

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05ベンダーロックインから脱却し貨物システムの構築費用を64億円も削減

Red Hat(Linux)のメリット 1

・ ベンダーロックインからの脱却・ 商用UNIXと比較しても低コスト

06IT資源の最適活用と24時間365日止まることのないシステム構築

Red Hat(Linux)のメリット 2

・ スケールアウトが容易なシステム構成・ 万一の障害時にも素早い対応が可能

07ベンダーを選ばないからハードウェアの調達もより優位に

Red Hat(Linux)のメリット 3

・ 選択肢が増え、調達コストも合理化・ ハード、ソフト含め、 充実のサポート体制

08 今後の展望

・ KVMなどを活用した仮想化、 クラウド化の実現・ 将来的にシステムの外販も検討

Red Hat(Linux)を選んだ決め手豊富な導入実績とパートナーシップに豊富な導入実績とパートナーシップに

裏打ちされた高い信頼性裏打ちされた高い信頼性

Red Hat(Linux)のメリット 1ベンダーロックインから脱却しベンダーロックインから脱却し、

貨物システムの貨物システムの構築費用を64億円も削減構築費用を64億円も削減

オープン化することで、ベンダーからボールを奪い返し優位に立つ。

SGホールディングスグループの設立を機に、ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。

投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制。

Red Hat(Linux)のメリット 2IT資源の最適活用と24時間365日IT資源の最適活用と24時間365日止まることのないシステム構築止まることのないシステム構築

Red Hat(Linux)のメリット 3ベンダーを選ばないからベンダーを選ばないから

ハードウェアの調達もより優位にハードウェアの調達もより優位に

今後の展望勘定系を新システムへと移行し、勘定系を新システムへと移行し、

KVMによる仮想化なども積極的に検討KVMによる仮想化なども積極的に検討

勘定系を新システムへと移行し、KVMによる仮想化なども積極的に検討

オープンソースの活用により、わずか9ヶ月で他サービスとも連携可能なSaaS基盤を構築し、ポータルサービスを実現。

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経験豊富なコンサルタントからの適切なアドバイス

企業ユースに耐えられるクラウドサービスをより使いやすく

専任のIT担当者がいない企業でも安心して利用できるサービスを構築

ITの活用が進んでいない企業でも手軽に利用できる環境を提供

エンタープライズレベルの信頼性で中小を超える規模でも活用

クラウドアプリケーションおよびサービスの開発も容易

プライベートクラウド、パブリッククラウドの連携で多様なニーズに対応

他社サービスとも連携できるオープンなSaaS基盤を構築可能

OPEN EYE 5

Red Hat K.K. EDITORIAL 2010

ユーザー事例 ユーザー事例

 HOMEの開発を担当したキヤノン ITソリューションズ株式会社 取締役執行役員 基盤ソリューション本部 本部長 和田 昌佳氏は開発の背景を次のように語ります。 「HOMEは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社が、今後ITサービスを増やしていくための基盤を構築するという目的と、今後発売が予定さ

れる複写機とITとの将来的な連携を視野に入れ、そのポータルサイトとして活用できるサービスとして開発しました。当初は他社のサービスをそのまま利用する予定であったため、我々が開発に携わったときにはサービスインまで9ヶ月を切っていました。そのため短期間でプロジェクトを完了させなければなりませんでした」。

 HOMEのビジネス目標はキヤノンの複写機を利用されている中小企業に対し、手軽に利用できるITサービスを提供することにあったといいます。 「HOMEは社内ポータルやスケジュール管理、掲示板、会議室の予約などの機能に加え、HOMEとインターネットなどの一般的なネットワークを安全につなぐ機能、さらにはサポートサービスを行うためのコンタクトセンターで構成されているサービスです。ターゲットとしては社内でポータルを構築できず、専任のIT管理者もいないような会社を想定しました。社員数の規模でいうと30名から100名くらい、ITの活用度でいうと必ずしも1人に1台PCがあるとは限らず部署毎に1台PCがあるような企業でも活用できることを考えました」(和田氏)。 もちろん、小規模でもITを積極的に活用しているケースも多く、そうしたニーズにも対応できるよう配慮されています。基盤ソリューション本部 基盤開発センター センター長 川島 朝一氏は次のように語ります。

 「今は外出先からスケジュールを確認したり、社内の会議室を予約したりといったニーズも多いので、モバイルでアクセスできる機能も必須でした」。

 HOMEは前述のように専任のIT担当者がいない企業を想定しているため、システム構築にあたっては、操作性=ユーザビリティが重要視されました。 「IT管理者がいない企業での利用を前提としていたので、ヘルプを開かなくても直感的に利用できる操作性を追求しました」(川島氏)。 さらに和田氏はこう続けます。 「必要な機能という意味での要件定義はキヤノン

 “HOME”は、キヤノンマーケティングジャパングループが提供するSaaS(サーズ)基盤です。ユーザーはHOMEを活用することで初期投資/運用コストを抑えながら、手軽に社内の情報システムを統合した企業内ポータルサイトを構築可能。毎月定額で利用できるので、固定費も抑えられます。 社員のスケジュール管理や設備予約、社内掲示版といった情報システムに簡単にアクセスできるので、社内情報の共有化が図れます。また、ウイルス対策やスパムメール対策、不正侵入防御といった各種セキュリティ機能を搭載したUTM(統合脅威管理装置)を企業側に設置することで、高いセキュリティレベルを維持できます。

企業のIT活用を促進・支援するHOME

和田 昌佳 氏

▼ ひと目で分かる使いやすさを実現したHOME

オープン化により、構築コスト64億円を削減。グループ共通基盤の活用でさらに年間100億円以上の合理化を見込むSGH。

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豊富な導入実績とパートナーシップに裏打ちされた高い信頼性

ベンダーロックインから脱却し、貨物システムの構築費用を64億円も削減

オープン化することで、ベンダーからボールを奪い返し優位に立つ。

SGホールディングスグループの設立を機に、ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。

投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制。 IT資源の最適活用と24時間365日

止まることのないシステム構築

ベンダーを選ばないからハードウェアの調達もより優位に

勘定系を新システムへと移行し、KVMによる仮想化なども積極的に検討

オープンソースオープンソースの活用により、の活用により、わずかわずか9ヶ月で月で他サービスとも連携可能なサービスとも連携可能なSaaSaaS基盤を構築し基盤を構築し、ポータルサービスを実現。ポータルサービスを実現。

01専任のIT担当者がいない企業でも安心して利用できるサービスを構築

背景

導入の流れと導入後のメリット

・ 専任のIT管理者がいなくても 活用可能・ 複写機との将来的な連携を考慮

02ITの活用が進んでいない企業でも手軽に利用できる環境を提供

ビジネス課題

・ ITの導入や活用が進んでいない企業 にも対応・ モバイル活用など幅広い ニーズへの対応

03企業ユースに耐えられるクラウドサービスをより使いやすく

ビジネス課題を実現するためのシステム要件

・ 直感的に操作できるユーザビリティ・ コンタクトセンターと 一体となったサービス提供

04他社サービスとも連携できるオープンなSaaS基盤を構築可能

Red Hat(JBoss)を選んだ決め手

・ 独自のSaaS基盤を構築可能・ 他社サービスとの柔軟な連携

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経験豊富なコンサルタントからの適切なアドバイス

ビジネス課題を実現するためのシステム要件企業ユースに耐えられるクラウド企業ユースに耐えられるクラウドサービスをより使いやすくサービスをより使いやすく

背景専任のIT担当者がいない企業でも専任のIT担当者がいない企業でも安心して利用できるサービスを構築安心して利用できるサービスを構築

ビジネス課題ITの活用が進んでいない企業でもITの活用が進んでいない企業でも手軽に利用できる環境を提供手軽に利用できる環境を提供

エンタープライズレベルの信頼性で中小を超える規模でも活用

クラウドアプリケーションおよびサービスの開発も容易

プライベートクラウド、パブリッククラウドの連携で多様なニーズに対応

他社サービスとも連携できるオープンなSaaS基盤を構築可能

ユーザー事例

6 OPEN EYE

Success story for your business

ユーザー事例事例Success Story

キヤノンITソリューションズシステム構築レポート

キヤノンITソリューションズ株式会社取締役執行役員基盤ソリューション本部本部長

マーケティングジャパンのほうで、ある程度固まっていました。それは前述した機能です。ただ、HOMEはポータルだけのサービスではなく、最終的にはコンタクトセンターと組み合わせて提供されるものです。それゆえに、例えば会議室の予約機能をセットするのにどこにどう設置すればいいかなど、ポータルの構築をすべてコンタクトセンター側で設定・変更できる仕様になっています」。 

 ではRed Ha t の JBoss En t e rp r i s e Po r t a l P lat formが選ばれた決め手はどこにあったのでしょうか? 川島氏は次のように証言します。  「我々は企業が安心して利用できる独自のSaaS基盤を構築する一方で、無料で提供されているクラウドサービスの機能を上手く取り込みたいと思っていました。JBoss Enterprise Portal Platformは、オープンな仕様であることはもちろん他社が提供しているクラウドサービス、例えばダッシュボードやガジェットといった機能との連携に優れていることが分かり、採用を決定しました」。

 さらにRed Hatのコンサルタントの存在も大きかったといいます。お二人は異口同音に次のように振り返ります。 「我々が開発に携わったときには9ヶ月を切っていたとお話ししましたが、実際に開発に着手してからサービスの開始までは約6ヶ月でした。それが上手くいったのは、当社の開発メンバーとRed Hatのコンサルタントで要件を確認し、方向性を

明解にできたからだと思います」(和田氏)。 「製品の機能はもちろん、最初の1ヶ月~2ヶ月の段階で問題点を解決できていたのが大きかったと思います。何か問題が起きた時でもレスポンスが速く、持ち帰って検討するというよりは、その場で解答をもらえることも多かったです。また持ち帰らなければいけないような案件も3~4日で対応してくれました。そういったコンサルタントの経験値を活かして事前に問題点を洗い出し解決できたことで、このプロジェクトが短期間で成功したのだと思います」(川島氏)。

 サービスの開始後、JBoss Enterprise Portal Platformが原因のトラブルは皆無だと言います。「実際にサービスが開始された後も、J B o s s Enterprise Portal Platformが原因のトラブルは全くなく順調に稼働し、お客様からも好評をいただいています」(川島氏)。 「もともとのターゲット想定は30~100名の企業だったのですが、現状、1000ライセンスを超えるような企業での利用も増えています。その理由は、例えばスケジュール管理などのインフラは自社で持たなくても良い、しかし無料のクラウドサービスだと信頼性に不安があるという企業が多いからではないかと思います。今後はそうしたニーズも視野に入れていきたいと思います」(和田氏)。

 他社のクラウドサービスとの連携を視野に入れたシステム構築であったものの、JBoss Enterprise

Portal Platformは自社開発のアプリケーションとの連携という意味でもメリットがあったとの言葉もいただきました。 「無料のサービスは便利で安く使えるという反面、保証はありません。もちろん、そうしたサービスを活用できるに越したことはありませんが、信頼性が担保されたサービスを提供することがより重要になります。今後は自社開発のアプリケーションを増やして機能をさらに充実させる予定です」(和田氏)。

 キヤノンITソリューションズでは、プライベートクラウド基盤の整備も進められており、今後、プライベートクラウドとパブリッククラウドの連携によりサービスの充実を図る予定のようです。 「我々はグループで活用できるプライベート基盤の構築も進めています。一方でHOMEのベースとなっているSaaS基盤をパブリッククラウドとして発展させ、その連携も視野に入れています。クラウドやSaaSはシステムやアプリケーションをサービスとして提供できるので、オープンソースのメリットをより多くの企業に享受してもらえると思います。また、HOMEはキヤノンマーケティングジャパンのサービスとして開発したものですが、そのノウハウを活かして他企業のサービス基盤を開発するなど、幅広くビジネスを展開していきたいと思います」(和田氏)。 川島氏はRed Hatへの期待を語ってくれました。 「機能の充実も期待していますが、今後はクラウドなどを想定した新しい価格体系なども検討して欲しいと思っています。クラウドの構築に関しては今後もオープンソースを上手く活用したいと思っています」。

川島 朝一 氏

キヤノンITソリューションズ株式会社基盤ソリューション本部

基盤開発センターセンター長

▼ セキュリティーも充実したHOMEオープン化により、構築コスト64億円を削減。グループ共通基盤の活用でさらに年間100億円以上の合理化を見込むSGH。

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豊富な導入実績とパートナーシップに裏打ちされた高い信頼性

ベンダーロックインから脱却し、貨物システムの構築費用を64億円も削減

オープン化することで、ベンダーからボールを奪い返し優位に立つ。

SGホールディングスグループの設立を機に、ITの「集中とコントロールされた分散」を実施。

投資すべきものには迷わず投資し、抑制できるものは徹底的に抑制。 IT資源の最適活用と24時間365日

止まることのないシステム構築

ベンダーを選ばないからハードウェアの調達もより優位に

勘定系を新システムへと移行し、KVMによる仮想化なども積極的に検討

オープンソースの活用により、わずか9ヶ月で他サービスとも連携可能なSaaS基盤を構築し、ポータルサービスを実現。

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05経験豊富なコンサルタントからの適切なアドバイス

Red Hat(JBoss)のメリット 1

・ 問題の洗い出しと迅速な対応・ 短期間でのシステム開発を実現

06エンタープライズレベルの信頼性で中小を超える規模でも活用

Red Hat(JBoss)のメリット 2

・ エンタープライズレベルの信頼性を実現・ 中小を超える規模の企業でも活用可能

07クラウドアプリケーションおよびサービスの開発も容易

Red Hat(JBoss)のメリット 3

・ オープンソースを活用した アプリケーションの開発・ サービスの迅速かつ容易な展開

08 今後の展望

・ ハイブリッドなクラウド環境でサービス提供・ オープンソースのメリットを より多くの企業に

Red Hat(JBoss)のメリット 1経験豊富なコンサルタントからの経験豊富なコンサルタントからの

適切なアドバイス適切なアドバイス

企業ユースに耐えられるクラウドサービスをより使いやすく

専任のIT担当者がいない企業でも安心して利用できるサービスを構築

ITの活用が進んでいない企業でも手軽に利用できる環境を提供

Red Hat(JBoss)のメリット 2エンタープライズレベルの信頼性でエンタープライズレベルの信頼性で中小を超える規模でも活用中小を超える規模でも活用

Red Hat(JBoss)のメリット 3クラウドアプリケーションおよびクラウドアプリケーションおよびサービスの開発も容易サービスの開発も容易

今後の展望プライベートクラウド、パブリックプライベートクラウド、パブリック

クラウドの連携で多様なニーズに対応クラウドの連携で多様なニーズに対応

プライベートクラウド、パブリッククラウドの連携で多様なニーズに対応

Red Hat(JBoss)を選んだ決め手他社サービスとも連携できる他社サービスとも連携できるオープンなSaaS基盤を構築可能オープンなSaaS基盤を構築可能

ユーザー事例

OPEN EYE 7

Red Hat K.K. EDITORIAL 2010

ユーザー事例

ファイアウォール

スパムメール

不正Webサイト

ルーター

ウイルス

不正侵入

HOME-UNIT

インターネット

「JBoss is in the Cloud」レポート

 「我々Red HatはOSSを提供する企業として、エンドユーザー様、パートナー様とともに三位一体で成長してきました。現在、Red Hatは世界のマーケットにおいてLinuxサーバでNo.1、サーバOS全体の中で第2位、Javaアプリケーション

サーバの中で第3位の地位を確立し、さらに多くの企業で導入が進んでいます。厳しい経済状況の中、日本市場においてもワールドワイドの平均以上の伸びを示していますが、これは我々が掲げるオープンソースの理念と価値がお客様に指示された結果と考えています。 OSSの大きなメリットのひとつとして、ユーザー同士が価値をシェアすることで選択肢がどんどん増えていくことが挙げられます。我々は2009年にレッドハットユーザー会(Red Hat Enterprise User Group(通称REUG))を起ち上げ、現在では60社以上のユーザー企業様にご参加いただいていますが、REUGを中心にOSSのコミュニティを育て、ユーザー同

士が情報交換できる場を提供し、先進事例やテクノロジーのいち早い情報発信を行うことを我々の重要なミッションと位置づけています」。

 「OPEN EYEは今回で3号目になりますが、これはユーザー会などとともに、OSSコミュニティを育てていく一環です。さらにその活動を進め、新たにCIOラウンドテーブルという活動を始めました。これはユーザー会以外のお客様にも門戸を開き、より多くの企業のCIO様とともにOSSの活用について語り合う会となっています。また大阪ではそれに加えて、オージス総研様の

協力を得て、オープンソースビジネスを行うSIer様と代表的なエンドユーザー様で情報交換を行う場「大阪OSSの普及を考える会」を立ち上げました。また、今年9月には日本初のPartner Conferenceを開催するなど、エンドユーザー様およびパートナー様との関係を強化し、OSSの普及を活性化できる場を定期的に開催しています。ご興味のある方は是非ご参加いただきたいと思います」。

 「我々のビジネス活動について目を向けると、Linux、ミドルウェア(JBoss)に加え新たにクラウドを推進していく事業部門を立ち上げました。新たに登場するRed Hat Enterprise Linux 6はメインフレームレベルのスケーラビリティや信頼性を備え、今後、クラウドや

仮想化基盤の主役になっていくと思います。またJBossやKVM、Red Hat Enterprise V i r t ua l i z a t i on(RHEV)といった製品や技術が重要なポイントとなってくると思います。すでにKVMはLinuxのカーネルに組み込まれた仮想化技術であり高い評価を受け、大規模な仮想化環境を構築するRHEVやクラウド環境においてアプリケーションの管理・配備をサポートする JBo s s Operat ions Networkなど、クラウド基盤の構築や運用に必要な製品をトータルに提供。また、それに伴うクラウド認定プログラムなども開始しています。日本では既にNTTコミュニケーションズ様が大規模なクラウドを構築されており、こうした情報もユーザー会やコミュニティを通じて発信するなど、さまざまな角度からエンドユーザー様、パートナー様を支援していきます」。

 「オープンソースの登場により、企業はそれまでの垂直統合によるロックインから解放され、自由な選択肢を持てるようになりました。しかし2010年の市場を概観すると、垂直統合の時代に逆戻りしている傾向が見られます。それはクラウドの構築において、各ベンダーやSIerがAPIなどにそれぞれ独自の技術や仕様を用い、縦割りのスタックによってサービスが提供されているからです。

 JBossはアプリケーションの構築と統合にオープンソースソフトウェアを活用するというアプローチでこうした問題を解決します。そのキーワードが、エンタープライズ向けミドルウェア、オープンチョイス、バリューの3つです。 まずエンタープライズ向けミドルウェアですが、JBossはアプリケーションサーバだけでなく、開発ツールやメッセージング、BPM、ポータル、SOA、管理ツールにいたるまで、企業が必要とする全ての機能を提供する製品を包括的に提供します。 次にオープンチョイス。ひと昔前はJavaと言えばJava EEだけでしたが、現在は進化形も含めていくつもの異なるバージョンが存在しています。JBossではEclipseはもちろん、Spring 、Rubyといった数多くの開発環境を活用できOSGIのような新しい技術にも対応しています。 最後にバリューですが、我々はTCOの削減とROIの向上に貢献します。これは

実際にプロプライエタリなJavaのアプリケーションからオープンソースのJBossに移行した企業が230万ドル以上の効果を上げたという調査結果も出ています。ニューヨーク証券取引所(NYSE)や大手自動車保険会社GEICO、FedEx、GAPといった企業にも採用され、NYSEは50~60%のコスト削減、GEICOにおいては700万ドル以上のコスト削減を実現。フォーチュン500に選ばれている企業の35%がJBossを導入しており、特にここ1~2年、JBossで標準化を行った上でアプリケーションを構築するケースが増えています」。

 「クラウドは大きくIaaS、PaaS、SaaS、3つの領域に分けられます。今回はその中でアプリケーションの開発、実装を行うミドルウェアの部分にあたるPaaSについてお話しします。前述のように独自のAP I や

言語を活用している環境では、既存のITをクラウドへ移行する場合、あるいはクラウドと連携して活用したい場合などに一部プログラムを書き換える必要があります。我々は Red H a t C l o ud FoundationというコンセプトのもとでJBossをベースにしたRed Hat PaaSを提供し、この問題を解決します。具体的にはRed Hat Cloud Engineという製品を核に互換性の高い開発モデルとパブリック、プライベート(オンプレミス)を問わず移植できる配備モデルを提供。さらにVMWare、Xen、KVMなど、異なる仮想化技術や基盤で構築されたクラウドを共通で管理してクラウドのポータビリティを担保するDeltacloud APIを提供し、オープンかつ柔軟な選択肢を実現します」。

クレイグ・モジラ

仮想化、クラウド時代に魅力あるサービスや競争力を生み出すプラットフォームとは?

2700万人を超えるEZwebユーザーのメール環境を支え、20%~30%のコスト削減を実現したRed Hat。

オープンソースを活用してQCD(品質・コスト・デリバリー)の最適化を目指すKDDI

ワールドワイドでの豊富な実績と通信事業者のサービスに耐えうる信頼性

2700万人のメール環境を支えながら、コストを20%~30%削減

止まらないサービスを実現するためのミッションクリティカルなシステム構成

商用OSのみで構成されていたEZwebのメールシステムを見直し

UNIXの運用実績をふまえ、性能向上とコスト削減両立の必要性

KDDIのリクエストに応じ、サービスのために必要な機能拡張を実現

今後はLinuxの適用を前提にWebプロキシなどにも範囲を拡大

ミドルウェアでのOSS活用も視野に入れ、マルチスクリーンなどにも対応

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お客様とともに成長する、それがOSSカンパニーの使命

コミュニティを育て、価値を共有する活動に注力

仮想化、クラウド構築をOSSで力強く支援

オープンソースソフト(OSS)のコミュニティを育てることで、選択肢を増やし、お客様のビジネスに貢献します。

JBossを核にオープンかつ柔軟な選択肢を提供。クラウド時代の主役に。

The JBoss Way~ROIを230万ドル向上

Red Hat PaaSでクラウドにオープンかつ柔軟な選択肢を

ミドルウェア事業部門 バイスプレジデント

号外

◎ レッドハットの製品、サービスに関するお問い合わせはこちらまで >>>>>> セールス オペレーションセンター ☎ 0120-266-086 (携帯電話からは ☎ 03-5798-8510) e-mail: sales-jp@redhat.com〔受付時間/平日 9:30~18:00〕

○ Red Hatビジネスレポート

Craig Muzilla

レッドハット株式会社 代表取締役社長 廣川 裕司

Red Hat PaaS: Open Choice◎互換性の高い開発モデル: 様々なプログラミング/開発モデルをサポート◎移植性の高い配備モデル: パブリック、オンプレミスなどのようなクラウド環境に でも配備可能

Red Hat PaaS

Red Hat Cloud Engine

Java EE Spring PHP Ruby

On-premiseRed HatEnterpriseVirtualization

VMWare Amazon

トップインタビュー

ユーザー事例

INDEX

2700万人を超えるメール環境を支え、20%~30%のコストを削減○

ユーザー事例

グループ基盤のオープン化で64億円を削減した佐川急便の貨物システム

圧倒的なスケーラビリティとクラウド活用で次代の主役に

ユーザー事例

OSSの活用により9ヶ月で、企業向けポータルサービスを構築

ユーザー事例

ユーザー事例

Success story for your business Red Hat K.K. EDITORIAL 2010

OPEN EYE Vol.032010年 11月 発行

発行:レッドハット株式会社東京都渋谷区恵比寿4-1-18tel:03(5798)8500

オープンソースの新時代を築く、サクセスストーリー

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