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能動騒音制御などにおける純音響式の位相シフタ
【別紙5】
2019年12月12日
新潟大学 工学部 工学科
機械システム工学プログラム
准教授 坂本 秀一
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入射波 合成波
入射波 合成波
特定の周波数でのみ、高い消音性能を得る
広帯域での消音には不向き
枝管
遅延管
主管
サイドブランチ型消音器 干渉型消音器
従来技術とその問題点
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従来技術とその問題点
干渉型消音器において、信号処理を用いてある程度の周波数域で消音を行っているのが、1次元ダクトにおけるアクティブノイズコントロール。
位相制御のためのデジタル信号処理が必須
高い周波数は計算速度の関係で苦手
等の問題がある。
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一般に音速は周波数によらず一定
干渉型消音器の効果は黒実線→周波数帯は限られる
もしも音速が都合の良い周波数特性を持っていれば、赤斜線のように広帯域で優れた消音効果を得られる
1000 2000 3000 4000 5000 60000
10
20
30
40
50
Tra
nsm
issi
on l
oss
[dB
]
Frequency [Hz]
LB = 100 mm
アイディアの発端
5
PP
2 fL
M P 2 1n
M
P
2'
2 1 2
cfLV
n c fL
逆位相で合流する音速の条件
1,2,n
f : 周波数[Hz] c : 音速[m/s]
LM : 主管の管長[m]
LP : 遅延管の管長[m]
遅延管の位相変化量
V’
遅延管
LM
LP
主管
音速cM
M
2 fL
c
主管の位相変化量
音速V’
遅延管に好都合な音速V’の周波数特性
6
1000 2000 3000 4000 5000 60000
50
100
150
200
250
300
350
6400
Frequency [Hz]
So
un
d V
elo
cit
y [
m/s
]
V V' (LP = 270 mm, LM = 290 mm) V' (LP = 270 mm, LM = 300 mm) V' (LP = 280 mm, LM = 290 mm)
500
赤線の音速必要条件V’に黒線の考案デバイスの音速V
がほぼ一致
(b = 0.1 mm)
好都合な音速V’と考案デバイスの音速V
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隙間厚さを適切にすることで、壁面の境界層の働きにより音速の周波数特性を制御する
考案デバイスの外観など
8
1000 2000 3000 4000 5000 60000
60
120
180
240
300
500 6400
Ph
ase
dif
fere
nce [
deg
]
Frequency [Hz]
Estimated value Theoretical value
+15
-15
180°から±15°以内のとき10dB以上の消音効果を得る
フェイズシフタと主管の位相差
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新技術の特徴・従来技術との比較
• 電子回路を用いない純音響式で、広帯域の音波を逆位相にするフェイズシフタ
• アクティブ騒音制御で必須であった「逆位相を生成するデジタル信号処理」が不要
• 可動部がないため故障がない
• 電源が不要で電気的ノイズの影響がない
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想定される用途
• ダクト用ANCのフェイズシフタ
• 磁場などに影響されないためMRIなど強磁場環境への適用
• 電気的、電波性ノイズが多い環境への適用
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主管LM
フェイズシフタLP
合流部
Equalizer /
Amp
遅延管LD
主管LM
合流部
実用化に向けた課題
• このフェイズシフタはゲインの周波数特性を持つため、アダプティブ信号は、線形フィルタにより周波数特性の補正をする必要がある。
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企業への期待
• ゲインの周波数特性は緩やかなものであるため、線形フィルタ技術により解決できると考えている。
• 本デバイスの実用化に必要十分な信号処理技術を提案できる企業との共同研究を希望。
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本技術に関する知的財産権
• 発明の名称 :音響式フェイズシフタを備
えた消音装置の製造方法
• 出願番号 :特願2019-023193
• 出願人 :国立大学法人新潟大学
• 発明者 :坂本秀一
• 出願日 :平成 31 年 2 月 13 日
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お問い合わせ先
新潟大学地域創生携推進機構
TEL 025-262 - 7554
FAX 025-262 - 7513
e-mail onestop@adm.niigata-u.ac.jp
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