第4学年1組 算数科学習指導案第4学年1組 算数科学習指導案...
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第4学年1組 算数科学習指導案
平成25年1月23日(水) 第5校時 児童数 男子 15名女子 15名 合計 30名
指導者 神庭 しのぶ(T1)
杉浦 貢 (T2)
1. 単元名 分数をくわしくしらべよう
2. 単元について
(1)児童観
本学級の児童の多くは算数の学習に意欲的に取り組み、単元の学習で分からないことは質問したり
復習をしたり分かるまで根気強く取り組もうとする姿勢が見られる。毎時間、一単位時間の授業内容
を児童の95%がノートにまとめ、自己評価・相互評価後に提出することができる。教師による評価
を受けた後、評価内容を次時の学習に生かそうとしている。また、児童各自が課題を把握し、自力解
決の場では課題解決に向けて「自分の考え」で取り組もうとしている。自力解決の場では、表現方法
は単元によってことなるが、「既習事項」を想起したり「考える道具」を利用したりして進んで取り組
もうとしている。「聞き合い」の場では積極的に参加していこうとする児童と、自分の考えに自信が持
てないという理由で意欲的な態度を示さない児童も見受けられる。個別指導を要する児童が数名いる
ので、T.T.教諭の支援を受けながら関心・意欲・態度面の改善に取り組んでいる状況である。
算数に対する意識調査は1学期前半と2学期後半の二回実施し、その分析結果を児童の実態として
把握することができる。
①算数科の意識調査(アンケート結果)から
第1回目の1学期前半の実態調査結果は以下の通りである。<算数は好きか>の質問には「好き」
が14人、「どちらかといえば好き」も12人で全体の84%を示し学級のほとんどの児童が算数を好
きと答えている。しかし、「嫌い」「どちらかといえば嫌い」と回答した児童は5人で16%である。
その理由を尋ねると、「計算が嫌いだから」「難しいから」「発表ができないから」となっている。
算数の時間で、<楽しいのはどんなときか>という質問では、「道具を使って問題を考えているとき」
が25人「ドリルやプリントを解いているとき」が19人、「友だちの発表を聞いているとき」が15
人、「自分で問題の解き方を考えているとき14人、「考えたことを発表しているとき」11人「友だ
ちと問題の解き方を話し合っているとき」10人(いずれも複数回答)だった。このことから自分の
力で問題を解いたり、道具を操作したりしながら考えたりすることで算数の楽しさを見出しているこ
とが分かる。
<友だちの発表を聞くとき、どんなことを考えるか>については、「友だちの解き方を考える」や「自
分の考えと比べながら聞く」と答えている児童が3分の2で、関心を持って聞こうとしている傾向が
見られる。しかし「分からないところがあったら質問する。」という点では、回答が少ない。このこと
から友だちの考えを聞こうとはするが、お互いの考えを深めようとするところまでは至っていない実
態が分かる。<ノートの使い方>では「黒板に書いてあることを写す」30人「問題を解くとき自分
の考えを書く」22人、後で見て分かるようにていねいに書く」19人となっている。
これまでに式や図、テープ図や数直線、言葉等を使って自分なりの考えを書いてきた。また振り返
りの段階では、「まとめ」や「感想」も書いてきている。まだ自分自身の言葉でまとめられない児童も
いるが、重要事項に触れるまとめや自己評価・相互評価、感想はできるようになってきている。
<算数の授業で、できるようになりたいこと><教師に対しての授業への期待>については、「難し
い問題に挑戦したい」9人、「計算力をつけたい」6人、「今の授業を継続して欲しい」3人、「易しい
問題に数多く取り組みたい」3人、「友達と聞き合いをして何回も発表したい」3人、「教師作成の問
題を解きたい」2人と87%の児童が意欲的な回答をしている。「自分の考え」を示す自力解決への意
欲や相互に考えを聞き合う「聞き合い」の場を大切だと感じている児童や計算技能が高まることを望
んでいる児童が多い実態である。
第2回目の2学期後半の実態調査結果は以下の通りである。
<算数は好きか>の質問には「好き」が13人、「どちらかといえば好き」も11人で全体の80%
を示し学級の大体の児童が算数を好きと答えている。「嫌い」「どちらかといえば嫌い」と回答した児
童は6人で20%である。前回に比べて若干の変化はあるが数値的には際立った変化はない。その理
由も「計算が難しいから」「難しい問題が多いから」「発表に自信がないから」となっており大きな変
化はない。ただ発表に対して自信が持てないことや問題に対して難しいと感じる傾向を示しているこ
とは前回との違いと言える。算数の時間で、<楽しいのはどんなときか>という質問では、「道具を使
って問題を考えているとき」が15人「ドリルやプリントを解いているとき」が14人、「友だちの発
表を聞いているとき」が13人、「自分で問題の解き方を考えているとき」12人、「考えたことを発
表しているとき」10人「友だちと問題の解き方を話し合っているとき」13人(いずれも複数回答)
だった。このことから自分の力で問題を解いたり、道具を操作しながら考えたりすることに算数の楽
しさを見出していることが分かる。これは前回と同様であるが、友だちと問題の解き方を話し合って
いるとき」という回答が増えており<聞き合い>の成果が表れていると言える。
<友だちの発表を聞くとき、どんなことを考えるか>については、「友だちの解き方を考える」や「自
分の考えと比べながら聞く」と答えている児童が前回と同様に3分の2を示しており、関心を持って
聞こうとしていることが分かる。
しかし「分からないところがあったら質問しようとして聞く」という点では、やはり回答が少ない。
このことから友だちの考えを聞こうとはするが、お互いの考えを深めようとするところまでは至って
いないのが継続している状況である。
<ノートの使い方>では「黒板に書いてあることを写す」27人「問題を解くとき自分の考えを書
く」21人、「後で見て分かるようにていねいに書く」17人となっている。
これまでも継続して式や図、テープ図や数直線、言葉等を使って自分なりの考えを書いてきている。
また振り返りの段階では、「まとめ」や「感想」も書いてきている。自分自身の言葉でまとめられない
児童もいるが、重要事項に触れるまとめや自己評価・相互評価、感想はほとんどできるようになって
きている。<算数の授業で、できるようになりたいこと><教師に対しての授業への期待>について
は、「難しい問題に挑戦したい」「今の授業を継続して欲しい」、「もっと算数を好きになりたい」、「友
達と聞き合いをして何回も発表したい」、「教師作成の問題を解きたい」と80%の児童が意欲的な回
答をしている。自力解決への意欲や、相互に考えを聞き合う「聞き合い」の場が大切だと感じている
児童や今の学習方法の継続を望んでいる児童が多い実態である。
②平成 24 年度入間地区算数科学力調査の結果から
A「数と計算」の領域の中で分数に関わる結果としては、以下の通りである。
「分数と等しい大きさの小数を書く問題」では、本学級の正答率は80%である。地区平均(70%)
より10ポイント上回っているものの誤答としては 1.7や 10.7があった。分数が 1より小さい分数で
あることが理解されていない状況である。
「1 より小さい分数を選ぶ問題」では本学級の正答率は77%である。地区平均(67%)より10ポ
イント上回っているが仮分数の誤答が目立っている。
「アのめもりを分数で表し、イのめもりを分数で表すといくつかの問題」では本学級の正答率は、
87%である。地区平均(80%)数直線を読ませるにはテープ図と数直線の両方を示し理解させること
が大切であるが、テープ図は読めるのに数直線上の分数になると読めない子も数名いる現状である。
「0と1の間は何等分か」(正答・4等分)「アのめもりを表す数はいくつか」(単位分数)「イのめ
もりを表す数はいくつか」では、(単位分数が3つ分)「ある単位分数を基にして考えると2+4=6
とみることができるが別の単位分数を基にして考えると(3)+(5)=8とみることができる問題」
(単位分数がいくつ分)は本学級の正答率は97%である。地区平均(83%)より 14ポイント上回っ
ている。これらの結果から本時の自力解決では有効に機能すると思われる。
③レディネス問題の結果から
「(1m)未満の長さを分数で表すこと」(80%) 「色を塗った部分の長さは何mか」「単位分数何
こ分か」はともに(60%)で半数以上が理解している。「単位分数何こ分でいくつになるか」(93%)。
「小数を分数で表すこと」(50%)や「数直線でめもりを表すこと」(23%)は理解できていない
実態である。「簡単な場合の同分母分数の加法減法の計算」は(90%)以上が理解できている。未習の
「帯分数の意味を知り長さを図に表すこと」や「帯分数の意味を知り長さを図に表すことができる」
についてはともに(70%)以上である。
アンケート結果グラフ
<1学期> <2学期>
<1学期> <2学期>
45%
39%
10%6%
問① 算数は好きですか
好き
どちらかと
いうと好き
どちらかと
いうと嫌い
嫌い
1411
1510
19
25
05
1015202530
問② 算数の時間で楽しいのはどんな
ときですか(複数回答可)
2023
10 10
3
0
5
10
15
20
25
問③ 友達の発表を聞く時どんなこと
を考えますか(複数回答可)
43%
37%
17%
3%
問① 算数は好きですか
好き
どちらかと
いうと好き
どちらかと
いうと嫌い
嫌い
12 1013 13 14 15
05
1015202530
問② 算数の時間で楽しいのはどんな
ときですか(複数回答可)
21
17
6 5
10
5
10
15
20
25
問③ 友達の発表を聞く時どんなこと
を考えますか(複数回答可)
問⑤ 算数の授業で…(1)どういうことができるようになりたいですか ・難しい問題に挑戦したい ・計算力をつけたい・今よりもっと好きになりたい ・今の授業を継続して欲しい・易しい問題に数多く取り組みたい ・友達と聞き合いをして何回も発表したい・教師作成の問題を解きたい(1・2学期共通)
問⑤ 算数の授業で…(2)先生にどんな授業をしてもらいたいですか ・今の授業を継続して欲しい ・先生の問題を解きたい・難しい問題に挑戦したい ・もっと算数を好きになりたい・友達と聞き合いをして何回も発表したい(1・2学期共通)
平成 24 年度入間地区算数科学力調査問題(A数と計算領域)
3
30
22
0
19
05
101520253035
問④ 算数のノートの使い方について
(複数回答可)
1
27
21
4
17
05
101520253035
問④ 算数のノートの使い方について
(複数回答可)
80%
77%
87%
97%
算数科の意識調査(アンケート結果)
質問項目
調査人員
①(31人)②(30人)
1学期
(31人)
2学期
(30人)
1学期(1回目)上段
2学期(2回目)下段
(分析・考察等) 人数 % 人数 %
1.算数は好
きですか。
好き 14 45 13 43 ・84%の児童が算数の授業を
好ましいと感じている。 どちらかというと好き 12 39 11 37
どちらかというと嫌い 3 10 5 17 1学期と同様に80%の児童
が好ましいと感じている。 嫌い 2 6 1 3
2.算数の時
間で楽しい
のはどんな
ときですか。
複数回答可
自分で解き方を考えて
いるとき
14 47 12 40 ・「道具を使って問題を考えて
いるとき」が楽しいと応答して
いるのが83%である。
・「ドリルやプリントを解いて
いるとき」の応答が63%であ
る。
考えたことを発表して
いるとき
11 37 10 33
友だちの発表を聞いて
いるとき
15 50 13 43
友だちと問題の解き方
を話し合っているとき
10 33 13 43 ・「友だちの発表を聞いている
とき」が43%「友だちと問題
の解き方を話し合っていると
き」が43%であり、<聞き合
い>への意欲化が図られ成果
が出てきている。
ドリルやプリントを解
いているとき
19 63 14 47
道具を使って問題を考
えているとき
25 83 15 50
3.友だちの
発表を聞く
ときどんな
ことを考え
ていますか。
複数回答可
どうやって解いたのか
考え方に注意して聞く
20 67 21 64 ・「どうやって解いたのか考え
方に注意して聞く」が67%
「自分の考えと比べながら聞
く」態度が77%もあり友だち
の発表を聞くときの関心度が
高いことが分かる。
自分の考えと比べなが
ら聞く
23 77 17 57
分からないことがあっ
たら質問しようとして
聞く
10 33 6 20
・「聞いていてもよく分からな
いときがある」や「友だちの発
表を聞くのはあまり好きでは
ない」が大幅に減少し友達への
関心の度合いが増大している。
聞いていてもよく分か
らないときがある
10 33 5 17
友だちの発表を聞くの
はあまり好きではない
3 10 1 3
4.算数のノ
ートの使い
方について
質問します。
あてはまる
ものに○を
してくださ
い。
複数回答可
ノートをあまり書かな
い
3 10 1 3 ・「黒板に書いてあることを写
す」は100%であり、学習過
程の足跡を残そうとする意識
が高い。「問題を解くとき自分
の考えを書く」ことが70%以
上である。
黒板に書いてあること
を写す
30 100 27 90
問題を解くとき自分の
考えを書く
22 73 21 70
・「授業のまとめを自分の言葉
で書く」の応答は10%を超え
ているが学習の成果を確認す
るためには今後は手立てを考
えていく必要がある。板書内容
を書くことは習慣化している。
授業のまとめを自分の
言葉で書く
4 13
後で見て分かるように
ていねいに書く
19 63 17 57
5.算数の授
業に対して
どういうことができる
ようになりたいですか
・難しい問題に挑戦したい。
・計算力を付けたい。
・今よりもっと好きになりたい
・友だちと聞き合いをしたい。
先生にどんな授業をし
てもらいたいですか
・今のままの授業を続けて。
・先生の問題をしたい。
・難しい問題を出してほしい。
・今のままの授業を続けて。
レディネス問題とその結果
問題
<4>①
3
8 +
4
8
②
1
6 +
5
6
③
5
7 -
3
7
④
1-3
4
<5>①
未習
長さの分だけ
色をぬりまし
ょう。
②
未習
かさの分だけ
色をぬりまし
ょう。
正答数/解答
数
(正答率)
29 /30
(97%)
29 / 30
(97%)
28 / 30
(93%)
22 / 30
(73%)
23/ 30
(77%)
21 /30
(70%)
解答
7
8
6
6 (1)
2
7
1
4
12
3 m
21
4 m
誤答例
7
10
6
12
8
7 ・
2
0
7
4
2目盛りをぬ
っている
11
4 ・2
2
4をぬ
っている
問題のねら
い
●簡単な場
合の同分母
分数の加法
計算ができ
るか。
●簡単な場
合の同分母
分数の加法
計算ができ
るか。
●簡単な場
合の同分母
分数の減法
計算ができ
るか。
●簡単な場
合の同分母
分数の減法
計算ができ
るか。
●帯分数の意
味を知り長さ
を図に表すこ
とができる
か。
●帯分数の意
味を知り長さ
を図に表すこ
とができる
か。
問題
<1>①
●色を塗っ
た部分の長
さは何mで
すか。
②
●色を塗っ
た部分の長
さは何mで
すか。
<2>①
●数直線で
ア~ウのめ
もり表す数
を分数で書
き ま し ょ
う。
<3>①
●□にあて
はまる数を
書きましょ
う。5
7 mは□
mの5個分
です。
②
●□にあて
はまる数を
書きましょ
う。1
4 mが5
こ分で□に
なります。
③
●□にあて
はまる数を
書きましょ
う。0.7を分
数で表すと
□です。
正答数/解答
数
(正答率)
24 /30
(80%)
18 / 30
(60%)
ア…7/ 30
(23%)
イ…4/ 30
(13%)
ウ…5/ 30
(17%)
18 / 30
(60%)
28 / 30
(93%)
15 / 30
(50%)
正答 2
3 m
4
5 m
1
9 5
9
10
9 ①…
1
7 ②…
5
4 ③…
7
10
誤答例
1
3 m
4
4 m
1
5m
1
10 5
10
11
10
7
6
4
1
7 ・
7
0
問題のねらい
●単位量
(1m)未
満の長さを
分数で表す
ことができ
るか。
●単位量
(1m)未
満の長さを
分数で表す
ことができ
るか。
●数直線に
表示された
分数を読み
取ることが
できるか。
●分数の仕
組みや
1
10 =0.1 の
関係が分か
っているか。
●分数の仕
組みや
1
10 =0.1 の
関係が分か
っているか。
●分数の仕
組みや
1
10 =0.1 の
関係が分か
っているか。
<資料>レディネステスト
(2)教材観
本単元で扱う分数の性質や同分母の加減計算は学習指導要領には以下のように位置づけられている。
第4学年 A数と計算
(6) 分数についての理解を深めるとともに、同分母の分数の加法及び減法の意味について理解し、
それらを用いることができるようにする。
ア 簡単な場合について、大きさの等しい分数があることに着目すること。
イ 同分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え、それらの計算ができること。
本単元では、分数の意味や表し方について理解を深めるとともに、同分母の分数の加法及び減法の
仕方を考え、それらの計算ができるようにすることがねらいである。「分数」については、真分数や仮
分数、帯分数の意味と用語について指導する。また、「分数の計算」については真分数をはじめ、仮分
数や帯分数を含むものも指導する。
第3学年での分数の学習では、単位量より小さい量が単位量を等分した何こ分ととらえることによ
って、分数を用いると表せることを理解している。また、分数が数直線に表せることを理解させ、数
直線を手がかりとして分数を単位分数の何こ分とみたり、簡単な同分母の分数の加減計算をしたりし
て、分数の構成的な理解を深めてきている。
本単元では1より大きい分数を仮分数や帯分数を用いて表すとともに、分数の数直線表示をしたり、
分数の相当、大小関係の考察をしたりすることを通して、分数を数として抽象化し、整数、小数と同
じ数としてとらえられるようにする。さらに、仮分数を帯分数に、帯分数を仮分数に直す方法を理解
する。
また、本単元では、第3学年の簡単な場合の分数の加減計算の学習を受けて同分母の分数の加法、
減法計算の一般的な方法を理解させ、その計算技能を伸ばすことになる。
分数の加法、減法では、これまでの学習した整数、小数などの加法、減法とは形式の上では異なる
ようにみえるが、単位の分数の考えを用いれば、既習の整数や小数の計算と全く同じ原理であること
をおさえることが大切である。この計算原理の同一性の理解をふまえて同分母の分数の加減法の計算
技能の習熟を図ることが重要である。
さらに、計算結果の表し方については、答えが仮分数になった場合はそのままの形にしておいても
間違いではないが仮分数より帯分数の方が大きさがとらえやすいことにも気づかせるようにしたい。
第1小単元では1より大きい分数を仮分数や帯分数で表すことを理解するのに、2つの段階を追っ
て学習を進める。
第一段階のプロローグでは分数についてこれまで学習してきたことを振り返りながら等分したとき
の大きさの表し方などについての興味・関心を高めるようにする。導入では5本の木の周りの長さを
測り取ったテープの長さを表す活動を行う。3本の木の周りは1
3 m物差しを用いているので
1
3m何こ
分、2本は1
4 m物差しを用いているので
1
4m何こ分かを考える。表した長さはいずれも単位分数の何
こ分で表したものであるが、1より小さいもの(真分数)や、1より大きいもの(仮分数)があるこ
とに気付かせ「真分数」「仮分数」の用語と意味が示されている。
次に仮分数で表された量をとらえやすくするために「仮分数を帯分数」表すことを通して整数と真
分数で表す「帯分数」が示されている。帯分数は1より大きい分数であること、また1より大きい分
数は仮分数と帯分数の2つの表し方があることが示されている。帯分数についても長さや体積を用い
て表すことで理解を深めるようになっている。
第二段階では数直線を基に仮分数を帯分数に帯分数を仮分数に直す方法を学習する。仮分数と整数
の大小比較を問うことにより、仮分数を大きさが捉えやすい帯分数に直すという課題を引き出す。そ
して仮分数を数直線に表していき仮分数には分母と分子の数の関係が整数倍の 4
4 8
4のような分数
のような整数と相互変換ができる分数があることに気づかせる。それを踏まえて帯分数と仮分数の相
互変換の仕方を理解する。
第2小単元では分数の相等関係について面積図や数直線を用いて学習する。面積図に色を塗る活動
や数直線表示された分数の分母の大きさを比べる活動を通して大きさの等しい分数があることに気づ
かせ大きさの等しい分数は分母が異なるいろいろな分数で表されることを知る。分子が同じ分数の大
きさを比べる活動を通して分子が同じ分数の大小関係について理解する。
第3小単元では同分母の分数の加減計算について3つの段階を追って学習を進める。
第一段階では同分母の分数の加減計算について扱う。問題文の中の「あわせて」という言葉を手が
かりに4
5 +
3
5と立式できる。第3学年で学習した同分母の分数の加法計算の仕方を想起させ「
4
5 は
1
5が
4こ、3
5 は
1
5が3こ集まったものであるから
4
5 +
3
5は1
5 を単位にして考えれば4+3=7と答えを求
める。ここでは答えが 7
5と仮分数になる。帯分数か整数になおすと分かりやすいことついても気づか
せることができる。
第二段階では、同分母の帯分数の加法計算について扱う。帯分数の加法計算については「帯分数を
整数部分と分数部分に分けて計算する方法」と「帯分数を仮分数になおして計算する方法」をあるこ
とを学習する。
第三段階では、同分母の帯分数の減法計算について扱う。帯分数の減法計算については、単位分数
を基にして計算する。分数部分が引けない場合が出てきた場合は、「帯分数の分数部分を仮分数にして
計算する方法」と「帯分数を仮分数になおして計算する方法」があることを理解する。
<本単元の学習の関連と発展>
(系統図(既習事項と今後の発展)
2年
3年 4年 5年
⑭分数
⑫分数
⑧分数と小数
●分数の表し方
●「分数」「分母」「分子」
の意味
●同分母の分数の加減計
算
●分数の表し方
「真分数」「仮分数」「帯
分数」
の意味
●大きさの等しい分数
●同分母の分数の加減計
算
●除法の結果分数
●分数倍の意味
●分数と小数、整数の関係
6年
④分数÷分数の意味と計算
④分数倍の意味
④分数、小数の混合計算
⑪簡単な分数
⑩分数のたし算とひき算 ●同値分数のつくり方
●「約分」「通分」の意味
●異分母の分数の加減計
算
●分数と小数の加減混合計
算
●分数を用いた時間の表し
方
③分数×分数の意味と計算
計算法則の分数への拡張
⑭分数のかけ算とわり算
●乗数や除数が整数である
分数の乗除計算
(3)指導観
本単元の目標は「分数についての理解を深めるとともに、同分母の分数の加法及び減法の意味や計
算の仕方を理解し、それらを用いることができるようにする。」となっている。
「1より大きい分数を仮分数や帯分数で表すことのそれぞれのよさに気づき学習に用いようとする。」
の関心・意欲・態度面の目標が示されている。数学的な考え方では「単位分数の大きさに着目して同
分母の分数の加法および減法の計算の仕方を考えたり、同値分数について小数と異なる分数の特徴と
してとらえたりすることができる。技能面では、「1より大きい分数を仮分数や帯分数で表したり、同
分母の分数の加法及び減法の計算をしたりすることができる。」としている。
知識・理解面では「分母の意味や表し方について理解を深めるとともに、同値分数に着目すること
や同分母の分数の加法及び減法の意味や計算の仕方について理解する。」ことが示されている。単元の
目標に向けて具体的な指導を進めていきたい。
目指す児童像は、「数・式・図・表・数直線を使って、自分の考えをノートにまとめ、伝えるこ
とができる。」と「友達の考えと自分の考えを比べて聞くことができる。」である。
「数、式、図、表、数直線を使って、自分の考えをノートにまとめ、伝えることができれば、
考える力を高めることができるだろう。」「友達の考えと自分の考えを比べながら互いに聞き合うこ
とができれば、学ぶ楽しさを味わうことができるだろう。」の仮説を設定している。具体的な手立てを
実践することで検証できると考えた。
①既習事項の活用を目指して
前時までの<既習事項>を生かして自分の考えをもつことができることが大切であり<見通し>の
場では単元内容の既習を想起することによって解決方法に気づかせたい。既習事項を生かした面積
図・数直線・単位分数等の解決方法を見出せるように意識させながら聞かせたい。
本単元の既習と当該学年までの学習の既習の関連を生かすために、学習成果の教室掲示や児童各自
のノートを意図的に活用することを考えた。また現在までに培ってきた学習過程の定着化を生かして
進めていきたい。
<問題>提示の場では、内容把握に向けて「分かっていること」と「問われていること」を明確化
するために問題文の音読を取り入れ理解させていきたい。3年生までの既習事項を想起させ<課題>
を理解させたい。
<課題>を提示し、その解決に向けて<見通し>を活用させるためにここでは本単元の既習を生か
していきたい。
<見通し>では、単元内容の既習を想起させ既習事項を生かした図・数直線・単位分数等の解決方
法を見出せるように意識させながら聞かせることが重要だと考えた。図・数直線・単位分数等の解決
方法を児童には「考える道具」として指導している。本時の展開の中では以下の通りに真分数の加法
計算について示した。既習事項を大きく捉えて「既習」として定着させているが、3年生で学習した
ことを「前の既習」、現在の単元学習の既習を「今の既習」として理解させている。
・同分母の加法計算の仕方を単位分数何こ分と捉えて図や式に表わし説明の文を書かせる。
・同分母の加法計算の仕方を数直線による考え方で捉えて図や式に表わし説明の文を書かせる。
・同分母の加法計算の仕方を面積図による考え方で捉えて図や式に表わし説明の文を書かせる。
②<自分の考え>の充実を目指して
<自分の考え>を生かして課題解決することを自力解決の場として設定した。数、式、図、数直線、
説明の文章等で表現させていきたい。これらに表現方法を「考える道具」として捉え、算数的活動と
して機能させていきたい。本時の指導では既習事項を活用し、<見通し>で得た解決方法を活用させ
ていきたい。
<自分の考え>としての解決方法を各自の表現の仕方で課題解決を目指し、考える力を付けさせた
いと考えた。
「同分母の加法計算の仕方を単位分数何こ分と捉えて図や式に表わし説明の文を書く。」「同分母の加
法計算の仕方を数直線による考え方で捉えて図や式に表わし説明の文を書く。」「同分母の加法計算の
仕方を面積図による考え方で捉えて図や式に表わし説明の文を書く。」ことを評価規準として設定した。
ここでは児童のノートもしくはワークシートを活用していくものとする。
<自分の考え>を持てない子に対してはT1,T2との連携を図り具体的支援と既習コーナー・ヒント
カード等を活用させることに配慮し、机間指導や観察によって児童の個に応じた支援の仕方を考えて
いきたい。
③<聞き合い>の充実を目指して
「なぜだろう」「どうしてだろう」等の関心を持ちながら相手の考えを聞く<聞き合い>の場を設定
すれば、理解が深まり学ぶ楽しさが味わえると考えた。
<聞き合い>では、<聞き合い①><聞き合い②><聞き合い③>の意図的な場を設定して、仮説
の検証を行った。形態や発表方法の工夫により相互の考えを知ることができる重要な場であるので、
具体的な指導を行い、聞き合う活動の充実を目指した。
<聞き合い①>では、自力解決の場で得た<自分の考え>を「二人組・隣同士」で相互にノート交
換することによって、自分の考えと友達の考えを知る場を持たせる方法をとった。そこでは、相互の
意見交換の場となるため、自分の考えとの共通点や相違点を意識して聞かせることに配慮した。具体
的には、「言葉での説明と<見通し>で確認した図・数直線・単位分数等の解決方法の共通点を意識し
て聞かせる」ことと「相互評価をさせるとともに分からないところは、質問しながら聞かせる」こと
に配慮した。
<聞き合い②>では、全体の場で<自分の考え>を自分自身の説明で分かりやすく伝えるとともに
聞き手からの質問を受けさせる方法と<自分の考え>と同じ解決方法を持つ子に説明させ、説明内容
の確認と補足説明をさせる方法をとった。発表者は全体の前で指示棒を指し示して説明することに心
掛けさせ聞き手を意識させた説明をさせたい。<聞き合い>の中で出た重要語句を<まとめ>に反映
させることに配慮した。<聞き合い>の中で出た言葉を<まとめ>に生かせれば、児童の中で学習が
生きたものとなる。<まとめ>を自分の言葉でまとめられる段階に高められるよう、<聞き合い>の
活動を充実させていきたい。<聞き合い>の活動が充実することで、授業に対して受動的ではなく能
動的に取り組むことができると考えた。
その際、発表者が特定の児童の偏りがちな傾向があるため改善の具体的な取り組みとしては、発表、
発言者を教師が意図的に指名したり、T.T.教諭と連携をとりながら意図的な発問を教師が投げかけ
たりしていきたい。
<聞き合い③>では、<聞き合い①><聞き合い②>で分かったことの共通性について考え<まと
め>に生かしていきたい。どの説明でも単位分数が基になっていること気付かせ、分数の加法も整数
や小数と同じであることを理解させていきたい。
<まとめ>では<聞き合い③>で理解した「共通しているところ」を生かして児童各自でまとめさ
せていきたい。円滑に進まない児童については、板書を生かして重要語句等をブランク形式にし<ま
とめ>を支援していきたい。
④デジタル教科書の活用
<練習>の場ではデジタル教科書を活用し、本時の学習の<まとめ>を確認させるために、同分母
の真分数や仮分数の加減計算を行いたい。デジタル教科書は教科書と全く同じ資料を大型テレビ等で
拡大掲示することが容易にできる上に、視覚的に集中させやすい利点がある。本時では<まとめ>を
生かして<練習>に取り組ませたい。真分数の加法計算・仮分数の減法計算の各1問ずつ取り組ませ
全員をTVに集中させることで答え合わせをしていきたい。(デジタル教科書の活用)この時T2はP
C操作をし、T1はテレビの画面を使って説明し時間短縮を図っていきたい。
⑤「振り返り」を生かして
<感想>の場では、「○ひ・○が・○し」(○ひ…「一人で考えられたか」・○が…「学習したことを使えた
か」○し…「質問を考えながら聞けたか」の言葉を利用し短時間で「振り返り」をして、自己評価・
相互評価をするとともに、本時の<まとめ>に触れる感想を持たせたい。同分母分数の加法計算
のきまりを確認するとともに、同分母分数の加法は基にする単位によって整数でも小数でも同じ
であることや減法計算も同じようにでき過分数でもできることを確認させたい。
⑥T.T.授業の充実を目指して
全児童に自力解決の過程で自分の考えを持たせるために、T.T.授業を充実させていきたい。具体
的には自力解決の段階で解決が困難な児童に対しても考える方法をT2教員が援助して、自力解決を
促していくことに心がけていきたい。既習事項の確認や具体物などの提示で解決できるように支援し
ていきたい。具体的な支援としては、<自分の考え>を持てない子に対してはT1,T2との連携を図
り既習コーナー・ヒントカード等を活用させていきたい。<聞き合い>では、発表者が特定の児童に
偏りがちな傾向があるので、T1は意図的指名に心掛けるとともに、T2による机間指導の観察等の
支援内容を把握をした上で改善を図っていきたい。相互に連携をとりながら意図的な発問や支援をし
ていきたい。
⑦ノートの活用を通して
<ノート指導>では「黒板に書いてあることを写す」「問題を解くとき自分の考えを書く」「見て分
かるようにていねいに書く」が多い実態であることを考慮しそれを生かしていきたい。
<問題>提示の後、内容を把握し<課題>の解決に向けて<見通し>で解決方法である「考える道
具」を選択することなどは既習内容が自力解決である<自分の考え>が持てる場であるので活用する
ことを指導していきたい。
これまでに「考える道具」として、式や図、テープ図や数直線、言葉の説明等を使って自分なりの
考えを書いてきた。また振り返りの段階では、「まとめ」や「感想」も書いてきている。「まとめ」で
は、まだ自分自身の言葉でまとめられない児童もいるが、重要事項に触れるまとめや自己評価・相互
評価、感想はできるようになってきているので成果を生かしていきたい。ノートは、全員提出を基本
方針として教師の評価をそのつど記入して次時の授業に間に合うようにしている。教師のコメント内
容は授業内容に触れるものと情意面については、より一層学習意欲の喚起を図るために承認の欲求を
満たす方向で伝えている。<ノート指導>によって一単位時間の学習内容は「学びの足跡」として残
り、次時の学習では既習内容として残ることになるので活用させていきたい。
⑧平成24年度「入間地区算数科学力調査結果の分析」を生かして
3年生で学習した分数について「分数と等しい大きさの小数を書く問題」では、分数が 1より小さ
い分数であることが理解されていない状況が見られた。「1より小さい分数を選ぶ問題」では、仮分数
の誤答が目立っている。分母と分子の関係の理解が不十分であると思われるので、面積図やテープ図
に色を塗るなどの算数的活動を通して、分母と分子の関係を理解させたい。「1 より大きい分数」につ
いても同様に取り組ませたい。本時の自力解決の場では面積図の考えの中で活用させていきたい。
「めもりを分数で表すといくつかの問題」では、数直線を読ませるにはテープ図と数直線の両方を
示し理解させることが大切である。テープ図は読めるのに数直線上の分数になると読めない子もいる
のでテープ図も同時に示すことでテープ図と数直線を結びつけて、テープ図から数直線への理解を進
めたい。「0と1の間は何等分か」「アのめもりを表す数はいくつか」(単位分数) 「めもりを表す数
はいくつか」(単位分数がいくつ分)と問うことが大切であると考える。「ある単位分数を基にして考
える問題」(単位分数がいくつ分)の理解はできている実態なので本時の自力解決では有効に機能する
と思われる。
⑨「レディネステスト」の結果を生かして
「(1m)未満の長さを分数で表すこと」「色を塗った部分の長さは何mか」「単位分数何こ分か」は
ともに半数以上が理解している。「単位分数何こ分でいくつになるか」は大体の児童が理解しているの
で、さらに定着を目指していきたい。「小数を分数で表すこと」や「数直線でめもりを表すこと」は理
解できてい状況なので面積図や数直線のかきかたを具体的に指導していきたい。
「簡単な場合の同分母分数の加法および減法の計算」は大体が理解できている。未習の「帯分数の
意味を知り長さを図に表すこと」や「帯分数の意味を知り長さを図に表すことができる」についても
70%である。分母と分子の関係の理解が不十分な実態を受け、面積図やテープ図に色を塗るなどの
算数的活動を通して理解させたい。「1 より大きい分数」についても同様に取り組ませたい。本時の自
力解決の場では面積図、数直線、単位分数いくつ分の「考える道具」使って<自分の考え>を活用さ
せていきたい。
⑩≪研究主題との関わり≫
研究主題「考える力を高め学ぶ楽しさを味わえる授業をめざして」
~考えを表現し互いに聞き合う算数の授業~
目指す
児童像
数・式・図・表・数直線を使って、自分の考
えをノートにまとめ、伝えることができる。
友達の考えと自分の考えを比べて聞くこと
ができる。
仮説 ○数、式、図、表、数直線を使って、自分
の考えをノートにまとめ、伝えることが
できれば、考える力を高めることができ
るだろう。
○友達の考えと自分の考えを比べながら互
いに聞き合うことができれば、学ぶ楽しさ
を味わうことができるだろう。
手
立
て
◆
は
本
時
の
重
点
◆<見通し>の場では単元内容の既習を想
起することによって解決方法に気付かせ
る。
◆<見通し>では、既習事項を生かした図・
数直線・単位分数等の解決方法を見出せる
ように意識させながら聞かせる。
◆<自分の考え>を式・図・説明の文で表わ
させる。
・同分母の加法計算の仕方を単位分数何こ分
と捉えて図や式に表わし説明の文を書か
せる。
・同分母の加法計算の仕方を数直線による考
え方で捉えて図や式に表わし説明の文を
書かせる。
・同分母の加法計算の仕方を面積図による考
え方で捉えて図や式に表わし説明の文を
書かせる。
◆<自分の考え>を持てない子に対しては
T1,T2との連携を図り具体的支援と既
習コーナー・ヒントカード等を活用させ
る。
<既習事項>を生かし、図、表等の「考え
る道具」を使うことによって、自分の考え
をもつことができる。
◆自力解決の場で得た<自分の考え>を相互
にノート交換することによって、自分の考
えと友達の考えを知る場を持たせる。
(二人組・隣同士) (聞き合い①)
・言葉での説明と<見通し>で確認した図・
数直線・単位分数等の解決方法の共通点を
意識して聞かせる。
・相互評価をさせるとともに分からないとこ
ろは質問しながら聞かせる。
◆全体での<聞き合い>の場では<自分の考
え>を自分自身の説明で分かりやすく伝え
るとともに聞き手からの質問を受けた後、
本人自身から質問をさせる。
◆<自分の考え>と同じ解決方法を持つ子に
説明した後、説明内容の確認とともに補足
説明をさせる。 (聞き合い②)
◆全体での<聞きあい>の場では、それぞれ
の考えの共通性に気付かせ、重要語句や数
値、法則性を理解させる。 (聞き合い③)
・各自の言葉<聞き合い>の中で出た言葉は
まとめに反映させる。
<聞き合い>の場では、形態や発表方法の
工夫により相互の考えを知ることができ
る。
3.単元の目標
○分数についての理解を深めるとともに、同分母の分数の加法及び減法の意味や計算の仕方を理解
し、それらを用いることができるようにする。
【関心・意欲・態度】
●1より大きい分数を仮分数や帯分数で表すことのそれぞれのよさに気づき学習に用いようとする。
【数学的な考え方】
●単位分数の大きさに着目して同分母の分数の加法および減法の計算の仕方を考えたり、同値分数
について小数と異なる分数の特徴としてとらえたりすることができる。
【技能】
●1より大きい分数を仮分数や帯分数で表したり、同分母の分数の加法及び減法の計算をしたりす
ることができる。
【知識・理解】
●分数の意味や表し方について理解を深めるとともに、同値分数に着目することや同分母の分数の
加法及び減法の意味や計算の仕方について理解する。
4.単元の指導計画(9時間) 本時6/9
時 学習内容 問題、課題とまとめ 主な評価規準
1 ○「真分数」仮分数」
の意味の理解
・1
3 mの2こ分3こ分
5こ分、 1
4mの3こ分
11 こ分の長さの表し
方
ア…2
3 m・イ…
3
4m
ウ…3
3 m・エ
5
3m
オ11
4 m
・「真分数」仮分数」の
意味
真分数…分子<分母
仮分数…分子=分母
分子>分母
・適用問題
(問)けんさんとしずかさんは
手分けをしてア~オの
木のまわりの長さを分
数のものさしではかり
ました。ア~オの木のま
わりの長さを分数で表
します。それぞれ何mと
いえば良いでしょうか。
(課)いろいろな分数の表し方
を考えよう。
(ま)2
3 や
3
4のように分子が分
母より小さい分数を
真分数という。
3
3 や
5
3、
11
4 のように分
子と分母が同じか分母
より大きい分数を
仮分数という。
(関) 真分数についてこれまで学ん
できたことを振り返り、自由な
話し合いをしながら、等分した
ときの大きさの表し方などに
ついての興味・関心を高めるよ
うにする。
(考)真分数、仮分数ともに単位分数
の何こ分の大きさで表される
ことをとらえる。
●分子が分母より小さい分数
を真分数という。
●分子と分母が同じか、分母よ
り大きい分数を仮分数とい
い、分子と分母が同じか分母
より大きい分数を仮分数と
いう。
2 ○「帯分数」の意味の
理解と適用問題への
取り組み
真分数、仮分数、帯
分数についての理解
・「帯分数」の意味
・図や数直線から読み
取った量を仮分数、
帯分数で表示
・仮分数や帯分数で表
された量を図に表示
・適用問題
(問)5
3 mは1mとあと何mで
すか。また、 11
4mは2m
とあと何mですか。
(2
3 m) (
3
4m)
(課)1より大きい分数の表し
方を調べよう
(ま)
1mと2
3 mで1
2
3m
2mと3
4 mで2
3
4m
12
3 や2
3
4のように整数
と真分数の和で表され
ている分数を帯分数と
いう。
(技)分数の大きさの表し方について
図や数直線に表してみたり読
み取ったりすることができる。
(知)帯分数の意味を理解している
●帯分数は1より大きい分数
1より大きい分数は帯分数と
仮分数の2つの表し方があ
る。
1mと2
3 mで1
2
3m
2mと3
4 mで2
3
4m
1+2
3 =1
2
3
2+3
4 =2
3
4
●整数と真分数の和で表されて
いる分数を帯分数という。
3
○数直線を基にして仮
分数を帯分数になお
す方法の理解
・数直線を基に単位分
数による仮分数の構
成
・仮分数を帯分数にな
おす方法
・数直線
9
4 =2
1
4
・9
4 は
1
4が何こ分
9÷4=2あまり1
・適用問題
(問)9
4 と2はどちらが大きい
でしょうか。
(課)仮分数を帯分数になおす
方法を考えよう。
(ま)仮分数を帯分数になおす
には帯分数の整数部分
と分子の求め方を考え
ます。
9
4 =2
1
4
9
4 は
1
4が何こ分
9÷4=2あまり1
9
4 には
4
4(1)が何こ分
8
4 =2だから
9
4 =2
1
4
9
4 >2
(考)分数の大きさの表し方について
図や数直線に表して考え読み
取れたことを説明している。
(知)仮分数を帯分数になおす方法
を理解している。
9
4 には
4
4(1)が何こ分
8
4 =2だから
9
4 =2
1
4
9
4 >2
9
4 =2
1
4
9÷4=2 あまり1
4
○数直線を基にして帯
分数を仮分数になお
す方法の理解
・数直線を基に単位分
数による帯分数の構
成
・整数と同値の仮分数
・帯分数を仮分数にな
おす方法
21
3 →2+
1
3
2は6
3
6
3 と
1
3で7
3
・適用問題
(問)21
3 は
1
3の何こ分ですか。
(課)帯分数を仮分数になおす
方法を考えよう。
(ま)帯分数を仮分数になおす
には整数を仮分数にな
おし分子の数をあわせ
ればよい。
21
3 →2+
1
3 2は
6
3
6
3 と
1
3で
7
3
21
3 は
1
3の7こ分
(考)分数の大きさの表し方につい
て図や数直線に表して考え読
み取れたことを説明してい
る。
(知) 帯分数を仮分数になおす方
法を理解している。
21
3 は
1
3の7こ分
21
3 =
7
3
3×2+1=7
5 ○大きさが等しく表し
方の異なる分数があ
ることの理解
・数直線を見て、分母
が違っても大きさの
等しい分数があるこ
との理解
・分子が同じとき分母
が大きい分数の方
が、大きさが小さい
ことを理解
・適用問題
(問)1
2 , 2
4,3
6 の大きさをくら
べましょう。
(課)大きさの等しい分数を見
つけよう。
(ま)1
2 , 2
4,3
6 のように表し方
はちがっても大きさの等
しい分数はたくさんあ
る。また、分子が同じと
き分母の大きい方が分数
は小さくなる。
×2 ×3
1
2 =
2
4=3
6
×2 ×3
1
2 >
1
4
2
6 <
2
3
(考)分数の特徴として大きさの等し
い分数があることをとらえ数
直線を使って説明している。
(知) 分子と分母の数から分数の大
小関係を理解している。
分子と分母に同じ数をかける
と大きさの等しい分数になっ
ていることを理解している。
×2 ×3
1
2 =
2
4=3
6
×2 ×3
1
2 >
1
4
2
6 <
2
3
⑥
本
時
○ 同分母の分数の加
法計算の仕方の理
解と計算
・立式
4
5 +
3
5
・4
5 +
3
5の計算の仕方
・同分母の真分数の加
法計算の仕方
面積図方式
数直線方式
1
5 が何こ分方式
・同分母の分数の加法
計算の意味の理解
・適用問題
(問)4
5 ㎡と
3
5㎡の工作用紙
の面積は合わせて何㎡で
すか。
(課)4
5 +
3
5の計算の仕方を考
えよう。
面積図で考える
数直線で考える
1
5 何こ分で考える
(ま)4
5 +
3
5は1
5 をもとにする
と4+3とみることがで
きるので分子だけたして
計算する。
分数も整数や小数と同じ
ように計算することがで
きる。
4
5 +
3
5=7
5 (1
2
5)
(考)同分母の真分数や仮分数の加減
計算の仕方を単位分数の何こ
分ととらえて考え図や式を用
いて説明している。
(知)同分母の分数の加減計算の意味
を理解している。
図で考える
1
5 が7こで
7
5 答え
7
5 ㎡
7
5 ㎡=1
2
5㎡ 答え1
2
5 ㎡
数直線で考える
4
5 +
3
5=7
5 答え
7
5(1
2
5 )
㎡
1
5 何こ分で考える
4こと3こで7こだから7
5
答え7
5 ㎡
7
○同分母の帯分数の理
解と計算
・立式
12
5 +
4
5
・12
5 +
4
5の計算の仕
方
・整数部分と分数部分
どうしをたす方法と
仮分数になおして計
算する方法
・適用問題
(問)12
5 +
4
5の計算のしかた
を考えよう。
(課)帯分数のたし算のしかた
を考えよう。
帯分数+真分数
12
5 +
4
5=1
6
5
=21
5
帯分数+真分数
12
5 +
4
5=7
5 +
4
5
=11
5
(ま)帯分数のたし算のしかた
・整数部分と分数部分に分
けて計算する。
・帯分数を仮分数になおし
て計算する。
(考)同分母の帯分数の加法計算の仕
方を帯分数の構造や既習の真分
数の計算仕方を基に考え図や式
を用いて説明している。
(知)同分母の分数の加法計算の意味
を理解している。
整数部分と分数部分どうしをた
す方法と仮分数になおして計算
する方法を理解している。
12
5 +
4
5=1
6
5
=21
5
12
5 +
4
5=7
5 +
4
5
=11
5
8
○同分母の帯分数の減
法計算の理解と計算
・立式
21
5 -
4
5
・21
5 -
4
5の計算の仕
方
・帯分数のひき算で分
数部分がひけないと
きは、分数部分を仮
分数にする方法と、
帯分数を仮分数にな
おして計算する方法
・適用問題
(問)21
5 -
4
5の計算のしかた
を考えよう。
(課)帯分数のひき算のしかた
を考えよう
21
5 -
4
5
帯分数-真分数
21
5 -
4
5=1
6
5 -
4
5
=(1-0)+(6
5 -
4
5)
=12
5
仮分数-真分数
21
5 -
4
5=11
5 -
4
5
=7
5
(ま)帯分数のひき算で分数部
分がひけないとき
・帯分数の分数部分を仮分数
にして計算する。
・帯分数を仮分数になおして
計算する
(考)同分母の帯分数の減法計算の仕
方を帯分数の構造や既習の真
分数の計算の仕方を基に考え
図や式を用いて説明している。
(知) 同分母の分数の減法計算の意
味を理解している。
帯分数のひき算で分数部分が
ひけないときは、分数部分を仮
分 数にする方法と、帯分
数を仮分数になおして計算し
ている。
21
5 -
4
5=1
6
5 -
4
5
=(1-0)+(6
5 -
4
5)
=12
5
21
5 -
4
5=11
5 -
4
5
=7
5
9 ○学習内容の定着を
確認
・確実な理解
<1>分数を数直線
に表せること
や仮分数を帯
分数について
の理解
<2>大きさの等し
い分数の大小
についての理
解
<3>分子が同じ分数
の大小について
の理解
<4>同分母の分数
の加減計算の
仕方について
の理解
・発展の問題
P126
発展として巻末の
「おもしろ問題に
チャレンジ!」では
分数についての理
解を深める学習
(問)「仕上げの問題」に取り組
もう
(課)単元で学習した内容をた
しかめよう
・「分数をくわしく調べよう」
・P49
<1>分数を数直線に表せる
ことや仮分数を帯分数
についての理解をたし
かめる問題
<2>大きさの等しい分数の
大小についての理解を
確かめる問題
<3>分子が同じ分数の大小
についての理解を確か
める問題
<4>同分母の分数の加減計
算の仕方についての理
解を深める問題
・ P126 発展
(ま)単元学習のまとめ
本単元の学習の発展とし
て巻末の「おもしろ問題に
チャレンジ!」では分数に
ついての理解を深める学
習
(考)同分母の帯分数の減法計算の仕
方を帯分数の構造や既習の真
分数の計算の仕方を基に考え
図や式を用いて説明している。
(技) 同分母の帯分数の減法計算が
できる。
(知)同分母の分数の減法計算の意味
を理解している。
帯分数のひき算で分数部分がひ
けないときは、分数部分を仮分
数にする方法と、帯分数を仮分
数になおす方法で計算してい
る。
・分数を数直線に表せることや仮分数
を帯分数についての理解をたしか
める問題
・大きさの等しい分数の大小について
の理解を確かめる問題
・分子が同じ分数の大小についての理
解を確かめる問題
・同分母の分数の加減計算の仕方につ
いての理解を深める問題
5.本時の学習指導(本時6/9)
(1)本時の目標(◆は重点目標)
◇同分母の分数の加法・減法の計算の仕方を、既習の計算を基に考えようとしている。
(算数への関心・意欲・態度)
◆単位分数の大きさに着目して同分母の分数の加法・減法の計算の仕方を考えることができる。
(数学的な考え方)
◇同分母の真分数の加法・減法の計算ができる。 (数量や図形についての技能)
◆同分母の真分数の加法・減法の計算の仕方を単位分数の何こ分ととらえて考え図や式を用いて説
明できる。 (数量や図形についての知識・理解)
(2)展開
〇は「おおむね満足できる状況」、◎は「十分満足できる状況」
★は「おおむね満足できる状況」に高める、☆は「十分満足できる状況」に高める
過
程
学習活動 指導の重点
教師の発問(T)と
予想される児童の反応(C)
評価(○、◎)と
指導(☆、★)
指導上の留意点(・)
評価方法(*)
研究の重点(◆)
つ
か
む
8
分
求
め
る
7
分
1.本時の問題を知る。
T1 問題を読みましょう。
2.本時の問題の内容を理解する。
T1「分かっていること」「問われているこ
と」は何でしょう。
C1「分かっていること」は 4
5 ㎡と
3
5㎡
「問われていること」は「面積は合わせ
て何㎡ですか。」
T1 どのような式になりますか。
C2 4
5 +
3
5
T1 何の分数の足し算といえば良いでし
ょう。
C3 真分数+真分数です。
C4 分母が同じ真分数同士の足し算です。
3.本時の課題を知る。
T1 今日の課題です。
4.見通しを持つ。
T1 これまで学習したことで、課題解決に
使えそうなことはありますか。
C5 既習の考えを生かします。真分数の分
子どうしを足せば計算できます。
T1 真分数同士の足し算は3年生学習し
ましたが、答えを予想してみましょ
う。
C6 3年生の真分数の足し算の既習を使
うと答えは7
5 になると思います。
C7 答えは7
10 になると思います。
T1 2つの答えの予想が出ました。ではど
うしてその答えになるのかを考えて
いきましょう。今までの「既習事項」
や、「考える道具」を使って課題解決
をしていきましょう。
C8 「面積図」で考えます。
「数直線」で考えます。
C9 「1
5 何こ分」で考えます。
5.<自分の考え>で答えを出す。
T1 <自分の考え>の解決方法で答えを
出しましょう。どの考えで答えを導き
出したかを示して説明しましょう。
◎問題文を読み意味
を捉え「分かって
いること」「問われ
ていること」に気
付く。
【知識・理解】
☆「分かっているこ
と」4
5 ㎡と
3
5㎡
「問われているこ
と」は『面積は合
わせて㎡』を把握
させる。
☆真分数の足し算で
あることを発表さ
せる。
○同分母の真分数の
足し算である
4
5 +
3
5の立式がで
きる。 【技能】
◎真分数の加法を想
起することができ
る。 【技能】
★既習学習を想起し
真分数の足し算を
想起させる。
☆4
5 +
3
5=
7
5 の正答
と 4
5+
3
5 =
7
10の
誤答を提示するこ
とにより<自分の
考え>はどの解決
方法であるかを明
示させ計算の仕方
を考えさせる。
◎<自分の考え>で
は<見通し>で出
た3つの考え方の
いずれかを選択す
る。 【考え方】
☆ワークシートの活用
・問題文の視写を通して
内容を理解させる。
*表現・観察
・問題の内容について
「分かっていること」や
「問われていること」を
整理して立式させる。
*発表・観察
*机間指導・ノート
・同分母である真分数の
加法であることに気
付かせることによっ
て、課題へと導いてい
く。
・既習学習を想起させ、
真分数の加法の仕方
を生かして課題解決
に使えそうなことを
考えさせる。
・3年生の分数の既習を
想起させ、真分数+真
分数の同分母の足し
算であることを理解
させる。
・3年生の分数の既習を
生かして分子のみの
足し算である正答と
分母と分子双方を足
す誤答の予想を出さ
せる。
・正答と誤答について考
え、各自の「考える道
具」を選択させる。
敢えて誤答を取り上
げることにより3年
生の既習の真分数の
加法の理解や単位分
数の捉え方を考えさ
せる。
・今までの「既習事項」
を活用し「考える道
具」を選択して課題解
決の見通し持たせる。
●面積図方式
●数直線方式
●1
5 何こ分方式
・<自分の考え>はどの
解決方法であるかを
明示して計算の仕方
を考えさせる。
4
5 ㎡と
3
5 ㎡の工作用紙の面積は合わ
せて何㎡ですか。
4
5 +
3
5 の計算の仕方を考えよう。
4年―19
聞
き
合
う
20
分
●面積図方式
1
5 が7こで
7
5
(答え7
5 ㎡)(答え1
2
5㎡)
7
5
●数直線方式
4
5 +
3
5=7
5
(答え7
5 (1
2
5)㎡)
●1
5 何こ分方式
4
5 +
3
5=7
5 (
1
54こと
1
5 3こで
1
5が7こ)
(答え7
5 (1
2
5)㎡)
6.<自分の考え>を基に二人組になり<聞
き合い>をして考えを深める。
(聞き合い①)
T1 初めにお互いの考えを聞き合いまし
ょう。隣同士でノートを交換し、どの
ように考えたかを確かめましょう。分
からないことは質問しましょう。
7.代表者の考えを基に全員で聞き合う
(聞き合い②)
T1 次に、代表者に発表してもらいます。
C10 私の発表をします。私は面積図で考え
ました。4
5 は
1
5が4つ、
3
5 は
1
5が3つ
です。合わせると1
5 が7つになりま
す。だから 4
5+3
5 =
7
5になります。
答え7
5 (1
2
5)㎡
私の説明は分かりましたか。何か質問
はありますか。なければこちらから質
問します。(代表者本人説明・質問)
C11 私の発表をします。私は数直線で考え
ました。4
5 は
1
5が4つ、
3
5 は
1
5が3つ
です。合わせると1
5 が7つになりま
す。だから 4
5+3
5 =
7
5になります。
答え7
5 (1
2
5)㎡
◎自分の考えた計算
の仕方を図や言葉
を使ってノートに
表す。【考え方】
☆真分数計算の仕方
を既習の分数のた
し算を基に考えさ
せる。
◎真分数+真分数で
答えが求められた
児童には、計算の
仕方を隣の子に説
明している。
【考え方】
◎分からないことを
質問したり気づい
たことを友達に伝
えたり相互に<聞
き合い>を持とう
と し て い る 。
【関心・意欲・態度】
◎自分の考えた計算
の仕方を面積図や
数直線・単位分数
言葉を使って全体
で、<聞き合い>
の場をもつ。
【考え方】
◎<聞き合い>の場
は、真分数の足し
算の仕方の検証を
共有する。
【考え方】
◎分からないことを
質問したり気づい
たことを友達に伝
えたり相互に<聞
き合い>のための
「伝え合う道具」
を活用しようとし
ている。
【関心・意欲・態度】
◆計算で答えを出すの
ではなく、自分の考え
の過程が分かるよう
な各自が選択した課
題の解決方法を明記
させ、面積図・数直
線・単位分数の考えを
それぞれ<自分の考
え>として書かせる。
*机間指導・ノート
・T2は解決が難しい児
童を中心に机間指導
をする。
・T2は解決が困難な児
童には面積図・数直
線・単位分数の「ヒン
トカード」を使って考
えさせる。
◆<自分の考え>を基
に二人組になり<聞
き合い>をして考え
を深める。
・隣同士でノートを交換
し、友達はどのように
考えたかを確かめ、共
通することや、分から
ないことは質問させ
ながら<聞き合い>
を図る。
*発表・ノート
(聞き合い①)
・代表者の考えを基に全
員で聞き合う。
*発表・観察
◆<自分の考え>の解
決方法別の代表者に
発表させる。
◆「面積図」で考えた代
表者には<自分の考
え>を発表後本人か
ら質問させ意図的な
<聞き合い>を図る。
*発表・観察
◆「数直線」で考えた代
表者には<自分の考
え>を発表後、本人か
ら質問させ意図的な
<聞き合い>を図る。
*発表・観察
私の説明は分かりましたか。何か質
問はありますか。なければ私の方か
ら皆さんに質問します。(例)
私の答えは仮分数(帯分数)でした
が別の表し方を教えてください。
(代表者本人説明・質問)
C12 あなたの答えは仮分数(帯分数)で
したが、帯分数(仮分数)でも表す
ことができます。
7
5 =1
2
5です。
T1 次に前に出て、同じ考えで解決した別
の人に説明してもらいます。
C13 私の発表をします。私はC14の○○さ
んと同じ考えのC13の△△です。○○
さんの考えである 分数何こ分の考
えを説明します。
4
5 は
1
5が4つ分、
3
5 は
1
5が3つ分で
す。合わせると1
5 が7つ分になりま
す。だから 4
5+3
5 =
7
5になります。
答え7
5 (1
2
5)㎡
C14の○○さんどうですか。
(同じ解決方法選択者の説明・C13の説明)
C14 私の考えは、C13の△△さんの説明と
同じです。付け足すことは……です。何
か質問はありますか。なければ私からみ
なさんに質問します。
(同じ解決方法本人の説明・C14の説明)
T1 三つの考え方に共通していることは
なんでしょう。
C15 1
5 を基にしているのが共通していま
す。4+3の計算をしています。
C16 分子の足し算になっています。そして
仮分数や帯分数で表しています。
T1 1
5 を基に4+3の計算をしています
が同じような考えは他にありますか。
C17 整数の足し算や小数の足し算です。
T1 40+30 や 0.4+0.3 は何が基になって
いるのでしょう。
C18 40+30 は 10 を基にすると4+3 にな
るし 0.4+0.3 は 0.1 を基にすれば4
+3になります。
◎いずれも真分数の
足し算の仕方こと
を理解している。
【知識・理解】
☆聞き合いの中で出
た意見を板書し
て、同じところに
気付かせる。
面積図方式
4
5 は
1
5が4つ
3
5 は
1
5が3つ
合わせると1
5 が7
つだから
4
5 +
3
5=7
5
答え7
5 (1
2
5)㎡
数直線方式
4
5 は
1
5が4つ
3
5 は
1
5が3つ
合わせると1
5 が7
つだから
4
5 +
3
5=7
5
答え7
5 (1
2
5)㎡
単位分数何こ分方式
4
5 は
1
5が4つ分
3
5 は
1
5が3つ分
合わせると1
5 が7
つ分だから
4
5 +
3
5=7
5
=12
5
◆「数直線」で考えた代
表者には同じ考えの
人に<自分の考え>
を発表してもらい発
表内容の妥当性や補
足説明などの意見交
換を通した意図的な
<聞き合い>を図る。
(聞き合い②)
*発表・観察
・T1は発言者の補助を
行い、児童に質問を促
すなどして聞き合い
を充実させる。
・T2は聞き合いにうま
く参加できない児童
に対して、声かけを
し、理解を促す。
・3つの考えに共通する
ことを発表させるこ
とにより1
5 が基にな
っており、分子だけの
足し算であることを
理解させる。
4+3の計算は整数
や小数でも同じであ
ることを理解させる。
・三つの考え方に共通し
ていることについて
気付かせる。
(聞き合い③)
1
5 が基になっている
ことや分子の足し算
である4+3の計算
をしていることに着
目させたい。
単位分数
(基にする分数)
・仮分数でも帯分数でも
表すことができるこ
とを理解させたい。
ふ
り
返
る
10
分
7.学習を振り返る。
T1 では今日のまとめを書きましょう。聞
き合いの中で出た重要語句を思い出し
て自分で考えてまとめてみよう。課題文
に正対する書き方をしましょう。
(1 分後)
うまくまとめられない人は黒板に文を
書くので、( )の中にどんな言葉が
入るか、考えましょう。
<まとめ>
4
5 +
3
5の計算は(
1
5 )をもとにすると
(4+3)とみることができるので、
(分子)をたして計算する。
分数も(整数や小数)と同じように
計算することができる。
T1 <まとめ>で確かめたことを生かす
と分数の引き算も同じようにできます。
真分数・仮分数の足し算・引き算の計算
練習をしましょう。では<練習>です。
P46の問題<1>①<2>①に取り
組みましょう。
C19 <1>① 2
3 +
2
3
C20 <2>① 5
4 -
3
4
T1 テレビを見てください。答え合わせを
しましょう。
T1 ○ひ・○が・○しの振り返りと感想を書き
ましょう。
○ひ…ひとりで考えたか ○が…学習したことを使えたか ○し…質問を考えながら聞けたか
★ 課題にもどり何
についてまとめ
るのか知らせる。
★ デジタル教科書
を使い分数の加
法原理をつかむ。
○真分数+真分数の
加法計算ができ
る。 【技能】
<1>① 2
3 +
2
3
○ 仮分数-真分数
の加法計算がで
きる。 【技能】
<2>① 5
4 -
3
4
★ デジタル教科書
で答え合わせを
する。
<1>①
2
3 +
2
3=4
3
=11
4
<2>①
5
4 -
3
4=2
4
☆真分数+真分数、
仮分数-真分数
の計算ができるこ
とは全ての同分母
の真分数の加法・
減法の計算ができ
ることを理解させ
たい。
○ 自己評価・相互評
価・感想を書こう
としている。
【関心・意欲・態度】
◆聞き合いの中で出た
キーワードを使って
まとめるように促す。
・<まとめ>については
各自のまとめを優先
させるが、円滑に進ま
な い 子 に 対 し て は
( )の中にどんな
言葉が入るかを考え
させる。
(1
5 )をもとにする
(4+3)とみること
ができる
(分子だけ)たす
・帯分数の表し方の良さ
を理解させる。
・全員TVに集中させ
る。(デジタル教科書)
・T2はPC操作をし、
T1はテレビを使っ
て説明する。
・答え合わせはデジタル
教科書を使い、時間短
縮を図る ・真分数+真分数の足し
算、仮分数-真分数の
引き算の答え合わせ
をすることにより本
時の目標である同分
母の真分数の加法・減
法の計算ができるこ
とを確認させたい。 ・感想は本時で分かった
ことや疑問に思った
こと、自己評価は○ひ○が
○し を3段階で振り返
させる。 ○ひ…ひとりで考えたか ○が…学習したことを使
えたか ○し…質問を考えながら
聞けたか
(3)板書計画
で 説 明
<問題> <自分の考え> <まとめ>
面積 図
で説 明
(式)
<聞き合い>
4
5 +
3
5
共通しているところ
<課題> ● 1
5 をもとにしている。
● 分子だけたしている。
● 仮分数・帯分数で表している。
● 整数や小数も同じ考え方である。
<見通し>
4
5 +
3
5 =
7
5
4
5 +
3
5 =
7
10 答え
7
5 (1
2
5 )㎡
A・面積図方式
B・数直線方式
C・1
5 何こ分方式 <練習> P46
(もとにする分数)
(1)① 2
3 +
2
3
整数40+30 (4+3)
小数 0.4+0.3 (4+3)
(2)② 5
4 -
3
4
<感想>
○ひ・○が・○し
4
5 ㎡と
3
5 ㎡の工作用紙の面積
はあわせて何㎡ですか。
4
5 +
3
5 の計算の仕方を考えよう。
4
5 +
3
5 は(
1
5 )を
もとにすると(4
+3)とみること
ができるので(分
子)だけたして計
算する。
整数や小数も同じ
考えである。
単位分
数何個
分で説
明
数直線
で説明
<自分の考え> 4- ( )
式
(説明)
式
(説明)
式
(説明)
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