平成 27年度中小企業等 産業公害防止対策調査...
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平成 27年度中小企業等
産業公害防止対策調査
「VOC排出抑制セミナーの開催」
実施報告書
平成28年3月
関東経済産業局
目 次
第1章 セミナー開催概要 ............................................................................................................. 1
目的 ....................................................................................................................................................................... 1
事業内容 ............................................................................................................................................................. 1
第2章 アンケート調査の集計結果 ............................................................................................ 5
アンケート調査概要........................................................................................................................................... 5
アンケート調査結果........................................................................................................................................... 6
第3章 今後の開催に向けて ..................................................................................................... 18
VOC排出削減対策を進める上で、必要と考える情報 ...................................................................... 18
参加者からの要望 .......................................................................................................................................... 19
次年度講演プログラムのご提案 ................................................................................................................. 20
参考資料 ......................................................................................................................................... 21
栃木会場、神奈川会場実施アンケート票 ....................................................................................... 21
1
第1章 セミナー開催概要
目的
経済産業省では、平成18年4月から、光化学オキシダント及び浮遊粒子状物質の生成
原因である揮発性有機化合物(以下「VOC」という。)の排出を抑制するため、大気汚染
防止法による排出規制及び事業者の自主的取組を組み合わせた対策を推進している。
こうした対策の結果、全国の固定発生源(工場等)からの平成22年度のVOC排出量
は、平成12年度比で44%削減され、削減目標である3割を達成し、中でも自主行動計
画を策定して自主的取組を実施した産業界の削減率は56%に達した。
その後も我が国全体のVOC排出量は年々減少しているが、大気環境の維持の観点から、
VOC排出抑制に係る事業者の自主的取組を更に拡充させることが必要である。
しかし、特に中小企業等については、VOC対策にかかる負担感が大きく、自主的取組
を行っていない事業者が多く存在する。昨年実施したセミナー時のアンケート調査による
と、自主的取組を実施できない理由として、資金・組織体制の不足の他、「対策技術やその
効果・コストに関する情報が不足」「取組方法が分からない」といった意見が多く挙げられ
た。また、大気汚染防止法に基づく自主的取組自体を知らない中小企業等も未だ存在する
とみられる。
こうした状況を踏まえ、本事業では、中小企業等によるVOC排出抑制のための自主的
取組を推進することを目的に、中小企業者が不足していると感じている対策技術やその効
果・コストに関する情報、及び中小企業者にも取り組み易い改善方法等を具体的に紹介す
ると共に、これまで自主的取組に参加していない中小企業等の参加を広く促し、VOC排
出抑制の社会的意義や企業側のメリット(作業環境の改善やコスト削減等)等を幅広く周
知することで、VOC排出抑制に係る事業者の自主的取組の更なる拡充を図ることを目的
として、本事業を行った。
事業内容
(1) セミナーの実施概要
名 称:VOC排出抑制セミナー
対 象 者:VOCの取扱工程を有する事業者、そのうち特に自主的取組に参加し
ていない業界団体・会員事業者、VOC排出抑制対策を実施していない
事業者等
栃木会場 神奈川会場
開催日時 平成 28年 2月 12日(金)
13 時 30 分~16 時 30 分
平成 28年 3月 4日(金)
13 時 30 分~16 時 30 分
主 催 経済産業省関東経済産業局 経済産業省関東経済産業局
2
共 催 栃木県
一般社団法人栃木県産業環境管理協会
神奈川県公害防止推進協議会
開催場所 栃木県総合文化センター
(第1会議室)
横浜市技能文化会館
(ホール1)
参加人数 31名 86名
講演内容:各回とも以下(i)~(v)の講演、計3時間
【 】内は講演者等
(i)主催者挨拶【関東経済産業局環境・リサイクル課 課長】
(ii)開催地自治体におけるVOC排出抑制対策【開催地自治体職員】
(iii)有機溶剤取扱い職場の健康障害防止対策
【中央労働災害防止協会 労働衛生調査分析センタ-担当】
(iv)産業洗浄工程におけるVOCの排出削減の具体例
【日本産業洗浄協議会のシニアアドバイザー】
(v)部品塗装のVOC排出削減に役立つ現場の改善
【国際工業塗装高度化推進会議の統括代表者】
(2) 周知
自主的取組に参加していない業界団体、今までVOC排出抑制対策を実施していない
業界団体を中心に、関係団体への周知を行った。
周知の方法としては、下記の自治体や業界団体等へ、
1 か所当たり10枚のセミナー開催チラシを送付し
た。また、関東経済産業局のホームページ及びメー
ルマガジン、資源エネルギー庁のメールマガジン、
一般社団法人栃木県産業環境管理協会のホームページや
各県や市町村による配布物、メール等においても周知を
図った。チラシは、次項を参照。
発送先件数
栃木県自治体等 15
神奈川県自治体等 11
業界団体等 109
中小企業団体中央会 栃木県 9
同 神奈川県 21
3
(3) セミナー開催チラシの作成
チラシ (表)
4
チラシ(裏)
5
第2章 アンケート調査の集計結果
栃木県および神奈川県において開催した「VOC 排出抑制セミナー」のそれぞれの会場に
おいて、参加者に対してアンケート調査を実施した。
アンケート調査概要
アンケート調査概要【栃木会場】
■ 調査項目:「参考資料」の「平成27年度 VOC 排出抑制セミナー」アンケート調
査票参照
■ 調査方法:当日配布による調査
■ 調査対象:セミナー参加者
■ 配布件数(参加者):31名
■ 実施日:平成28年2月12日(金)
■ 回 収 数:30件
■ 有効件数:30件 有効票回収率 96.7%
アンケート調査概要【神奈川会場】
■ 調査項目:「参考資料」の「平成27年度 VOC 排出抑制セミナー」アンケート調
査票参照
■ 調査方法:当日配布による調査
■ 調査対象:セミナー参加者
■ 配布件数(参加者):86名
■ 実施日:平成28年3月4日(金)
■ 回 収 数:81件
■ 有効件数:81件 有効票回収率 94.1%
6
アンケート調査結果
アンケート結果【栃木会場】
参加者の業種(問1)
参加者の業種は、「輸送用機械器具製造業(自動車)」が 20%と最も多い。続いて、「印刷業」
「電機機械器具製造業」「技術サービス業」「公務(官公庁、自治体など)」(いずれも 10%)
である。
図表 2-1 参加者の業種
来場者が所属する事業者概要(問1)
従業員 301 名以上の事業者に所属する参加者の出席が 63.3%。実に 3 人のうち 2 人が大
規模事業者に所属する割合となっている。一方、20 名以下の小規模な企業からの参加は、
わずか 6.7%。50 名以下に広げても 13.4%と 1 割強に過ぎない。さらに資本金規模において
も、資本金3億円超の企業在籍者が 4 割強、1 億円超の企業在籍者の割合が 53.3%と半数
を超え、全般的に、小規模事業者からの参加は極めて少なく、中規模以上の事業者からの
関心が高い傾向がある。
図表 2-2 従業員数 (単一)(n=30) 図表 2-3 資本金規模 (単一)(n=30)
20.0%
10.0%
10.0%
10.0%
10.0%
6.7%
6.7%
6.7%
6.7%
6.7%
3.3%
3.3%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0% 5% 10% 15% 20% 25%
輸送用機械器具製造業(自動車)
印刷業
電機機械器具製造業
技術サービス業
公務(官公庁、自治体など)
化学工業
ゴム製品製造業
情報通信機械器具製造業
精密機械器具製造業
その他
非鉄金属製造業
金属製品製造業(塗装)
建設業
石油製品製造業
鉄鋼業
金属製品製造業(めっき)
金属製品製造業(洗浄)
一般機械器具製造業
電子部品・デバイス製造業
輸送用機械器具製造業(造船)
洗濯業
中小企業支援機関
業界団体
Q1 業種
6.7%
6.7%
6.7%
6.7%
3.3%
0.0%
6.7%
63.3%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%
無回答
5名以下
6~20名以下
21~50名以下
51~100名以下
101~200名以下
201~300名以下
301名以上
Q1 従業員数
13.3%
16.7%
16.7%
10.0%
43.3%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
無回答
5千万以下
5千万超~1億円以下
1億円超~3億円以下
3億円超
Q1 資本金
(単一) (n=30)
7
来場者の担当業務および所属する事業者が加盟している業界団体(問1)
「環境部門」に所属する参加者が 5 割近くを占めて、最も多い。環境部門の組織化は、
企業規模と関連すると思われる。通常、小規模な企業では、環境部門を独立させることは
少なく、どこの企業にも設置されていると思われる総務部や管理部が対応する場合が多い。
今回のアンケート結果でも、第二位が「総務管理部門」(20.0%)となっており、環境事業
部を組織化せず、総務部や管理部が受け皿となり、環境案件に対応していることが伺える。
また、事業者が加盟する団体は、業界団体が約 5 割で最多である。
図表2-4 担当業務(単一)(n=30) 図表 2-5 加盟している業界団体等 (複数回答)(n=32)
セミナーを知ったルートおよび媒体(問2)
媒体別では、案内チラシ(50.0%)につづき、ホームページ(23.3%)、メール(20.0%)
となっており、機関により、媒体利用に特徴がある。メールは、業界団体において有力な
情報伝達手段となっており、ホームページは、主催者である関東経済産業局からの発信に
活用された。セミナーを知ったルートは、業界・所属団体からの周知が最も多く、続いて
関東経済産業局であった。
図表2-6 セミナーを知った媒体 (単一)(n=30)
6.7%
50.0%
6.7%
20.0%
10.0%
6.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
経営者・役員
環境部門
製造部門
総務管理部門
その他
無回答
Q1 担当業務
50.0%
12.5%
3.1%
0.0%
6.3%
28.1%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
業界団体
商工会議所
商工会
中小企業団体中央会
その他
無回答
Q1 加盟している業界団体等(複数回答)
16.7%
3.3%
3.3%
20.0%
16.7%
13.3%
20.0%
3.3%
3.3%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
関東経済産業局
県市等自治体
業界・所属団体
その他
無回答
セミナーを何で知ったか
ホームページ
メール
案内
その他の媒体
媒体無回答
8
参考になった度合い (問3)
二番目の講演「有機溶剤取扱い職場の健康障害防止対策」では、全員が「参考になった」
「大変参考になった」と回答、なかでも 6 割が「大変参考になった」と回答しており、健
康障害への関心の高さが読み取れる。その他の講演も、「大変参考になった」と「参考にな
った」を併せて約 9 割を占めており、本セミナーが参加者にとり有益な講演であったと評
価する。
図表2-7 講演内容の有益度 (単一)(n=30)
講演のわかりやすさ(問4)
いずれの講演も「よく理解できた」、「理解できた」と回答する割合が 9 割であり、参加
者のレベルに適った講演内容であったと認識する。
図表2-8 講演内容の理解度 (単一)(n=30)
36.7%
60.0%
30.0%
46.7%
53.3%
40.0%
60.0%
40.0%
6.7%
6.7%
6.7%
3.3%
3.3%
6.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
栃木県における大気環境の
現状と課題
有機溶剤取扱い職場の
健康障害防止対策
産業洗浄工程におけるVOCの
排出削減に役立つ現場の改善
部品塗装のVOCの排出削減に
役立つ現場の改善
大変参考になった
参考になった
あまり参考に
ならなかった
無回答
26.7%
40.0%
36.7%
40.0%
66.7%
53.3%
53.3%
50.0%
3.3%
3.3%
6.7%
3.3%
6.7%
10.0%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
栃木県における大気環境の
現状と課題
有機溶剤取扱い職場の
健康障害防止対策
産業洗浄工程におけるVOCの
排出削減に役立つ現場の改善
部品塗装のVOCの排出削減に
役立つ現場の改善
よく理解できた
理解できた
難しかった
無回答
9
自主的取組の障害(問5)
「実施可能な対策技術と経済性が両立しない」(18.4%)が最も高く、「対策技術や技術の
効果、対策コストに関する情報が不足している」(16.3%)、「自社に適した対策技術がわから
ない」(14.3%)がつづく。一方で、無回答の割合が 18.4%と高い。
図表2-9 自主的取組の障害(複数回答)(n=49)
2.0%
16.3%
4.1%
4.1%
14.3%
18.4%
8.2%
2.0%
4.1%
2.0%
6.1%
18.4%
0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18% 20%
取組方法がわからない。
対策技術や技術の効果、対策コストに
関する情報が不足している。
自社に適した対策技術がわからない。
対策技術に関する適当な
相談先が見当たらない。
自社の組織体制が十分でない。
実施可能な対策技術と経済性が両立しない。
対策を講じる資金が十分でない。
発注者の仕様により、対策がとれない。
(例:原料の指定、設備貸与など)
既に十分な排出抑制・管理を行っており、
今後、上乗せして削減を図れる余地がない。
法規制でないので、参加する
必要がないと考えている。
その他
無回答
VOC排出削減の自主的取組の障害になっている項目 (複数回答)
10
自主的取組への参加(問6)、現在、取り組んでいる内容(問7)、今後、取り組みたい
内容(問8)
(問 6)自主的取り組みへの参加状況は、約3割にとどまっている。
(問 7)参加者が現在、取り組んでいる内容は、「低 VOC 原材料(商品)への代替・転換」
「設備(工程)の改善」「作業方法の改善」などが上位の内容となっている。
(問 8)今後、自主的取組への参加を検討する場合は、「設備(工程)の改善」、「作業方法
の改善」、「低 VOC 原材料(商品)への代替・転換」への取り組み意向がある。
図表 2-10 参加状況(単一)(n=30) 図表 2-11 取り組んでいる内容(複数回答)(n=49)
30.0%
0.0%
33.3%
10.0%
26.7%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35%
所属する業界団体を通じて
自主行動計画に参加している
産業環境管理協会の自主的取組
支援ボードに参加している
これから自主的取組への参加を
検討する
自主的取組には参加するつもりは
ない
無回答
自主的取組への参加状況 (n=49)
図表 2-12 今後、取り組みたい内容(複数回答)(n=41)
12.2%
8.2%
12.2%
18.4%
6.1%
2.0%
40.8%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
設備(工程)の改善
VOCの発生抑制に効果ある
操作条件の検討
作業方法の改善
低VOC原材料(商品)への
代替・転換
VOC除去設備の設置
その他
無回答
現在取り組んでいる内容(複数内容)
12.2%
8.2%
12.2%
18.4%
6.1%
2.0%
40.8%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
設備(工程)の改善
VOCの発生抑制に効果ある
操作条件の検討
作業方法の改善
低VOC原材料(商品)への
代替・転換
VOC除去設備の設置
その他
無回答
現在取り組んでいる内容(複数内容)
11
今後 VOC排出削減対策を進める上で、必要と考える情報は何か。(問9)
最もニーズの高い情報が、「他社の取組事例」(21.1%)。続いて「代替・転換する低 VOC
原材料(商品)に関する情報」(16.9%)、「環境技術に関する情報」(15.5%)。さらに「VOC
排出量の把握方法」、「法規制に関する情報」、「自主的取組の具体的方法」(11.3%)も必要と
考える情報となっている。
図表 2-13 VOC 排出削減対策を進める上で、必要な情報 (複数回答)(n=71)
21.1%
15.5%
11.3%
16.9%
11.3%
11.3%
2.8%
0.0%
9.9%
0% 5% 10% 15% 20% 25%
他社の取組事例
環境技術に関する情報
VOC排出量の把握方法
代替・転換する低VOC
原材料(商品)に関する情報
法規制に関する情報
自主的取組の具体的方法
融資・助成制度等の
支援策に関する情報
その他
無回答
今後VOC排出削減対策を進める上で必要と考える情報(複数回答)
12
アンケート結果【神奈川会場】
参加者の業種(問1)
参加者の業種は、「輸送用機械器具製造業(自動車)」と「公務(官公庁、自治体など)」が1
6%ずつで最も多い。
図表 2-14 参加者の業種
参加者が所属する事業者概要(問1)
従業員 301 名以上の企業在籍者の出席が約 6 割と最も多い。資本金規模についても、従
業員規模と関連して、資本金3億円超の企業在籍者が約5割と、大規模事業者からの関心
が高く、参加に繋がっている。一方従業員数50名以下の規模の事業者の参加は全体の約 1
割超にすぎない。
図表 2-15 従業員数(単一)(n=81) 図表 2-16 資本金規模 (単一)(n=81)
16.0%
16.0%
9.9%
8.6%
7.4%
6.2%
3.7%
3.7%
3.7%
3.7%
2.5%
2.5%
2.5%
2.5%
2.5%
2.5%
2.5%
1.2%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
2.5%
0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18%
輸送用機械器具製造業(自動車)
公務(官公庁、自治体など)
化学工業
その他
一般機械器具製造業
非鉄金属製造業
ゴム製品製造業
電機機械器具製造業
電子部品・デバイス製造業
技術サービス業
印刷業
鉄鋼業
金属製品製造業(洗浄)
金属製品製造業(塗装)
輸送用機械器具製造業(造船)
精密機械器具製造業
業界団体
建設業
石油製品製造業
金属製品製造業(めっき)
情報通信機械器具製造業
洗濯業
中小企業支援機関
無回答
Q1 業種
(単一) (n=81)
13
参加者の担当業務および所属する事業者が加盟している業界団体(問1)
「環境部門」(56.8%)が、際立って多い。環境部門の組織化は、企業規模と関連すると
思われる。小規模な企業では、環境部門を独立させるほどの陣容もないことが予想され、
総務部や管理部が対応する場合が多いと思われる。今回のアンケート結果でも、第二位が
「総務管理部門」(18.5%)となっており、総務部や管理部が受け皿となって、環境関連の
案件に対応していることが伺える。
また、事業者が加盟する団体は、業界団体(40.2%)が約 4 割で最多である。
図表2-17 担当業務(単一)(n=81) 図表 2-18 加盟業界団体等 (複数回答)(n=87)
セミナーを知ったルートおよび媒体(問2)
媒体別では、案内チラシ(37.0%)につづき、メール(32.1%)、ホームページ(22.2%)。
機関別の特徴として経済産業局、自治体では、チラシによる浸透が最も多いが、業界団体
ではメールによる伝達が最も多い。
全体では、経済産業局からセミナーを知った参加者が最も多く、次に自治体、業界団体
がほぼ同じであった。
図表2-19 セミナーを知った媒体 (単一)(n=81)
4.9%
56.8%
8.6%
18.5%
9.9%
1.2%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
経営者・役員
環境部門
製造部門
総務管理部門
その他
無回答
Q1 担当業務
40.2%
8.0%
1.1%
2.3%
4.6%
43.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
業界団体
商工会議所
商工会
中小企業団体中央会
その他
無回答
Q1 加盟している業界団体等
6.2%
2.5%
13.6%
11.1%
6.2%
14.8%
18.5%
12.3%
6.2%
2.5%
4.9%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%
関東経済産業局
県市等自治体
業界・所属団体
その他
無回答
セミナーを何で知ったか
ホームページ
メール
案内
その他の媒体
媒体無回答
14
参考になった度合い (問3)
「神奈川県における大気環境の現状と課題」と「有機溶剤取扱い職場の健康障害防止対
策」は、「大変参考になった」と「参考になった」を加えて 95%超。一方、後半二つの現場
の具体例や改善の講演テーマは、いずれも「大変参考になった」と「参考になった」を併
せて 8 割超。
最後のテーマ「部品塗装のVOCの排出削減に役立つ現場の改善」は、「大変参考になっ
た」の割合が、4つの講演テーマのなかで最も高い。
図表2-20 講演内容の有益度 (単一)(n=81)
講演のわかりやすさ(問4)
「神奈川県における大気環境の現状と課題」および「有機溶剤取扱い職場の健康障害防
止対策」の講演は、つづく後半2つの講演に比べて、わかりやすいと回答する参加者の割
合が高く、いずれも 95%超。
図表2-21 講演内容の理解度 (単一)(n=81)
37.0%
37.0%
37.0%
48.1%
58.0%
60.5%
45.7%
33.3%
2.5%
1.2%
7.4%
1.2%
2.5%
1.2%
9.9%
17.3%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
神奈川県における
大気環境の現状と課題
有機溶剤取扱い職場の
健康障害防止対策
産業洗浄工程におけるVOCの
排出削減に役立つ現場の改善
部品塗装のVOCの排出削減に
役立つ現場の改善
大変参考になった
参考になった
あまり参考に
ならなかった
無回答
50.6%
44.4%
38.3%
45.7%
45.7%
53.1%
48.1%
37.0%
1.2%
2.5%
1.2%
2.5%
2.5%
11.1%
16.0%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
神奈川県における
大気環境の現状と課題
有機溶剤取扱い職場の
健康障害防止対策
産業洗浄工程におけるVOCの
排出削減に役立つ現場の改善
部品塗装のVOCの排出削減に
役立つ現場の改善
よく理解できた
理解できた
難しかった
無回答
15
自主的取組の障害(問5)
「実施可能な対策技術と経済性が両立しない」(14.2%)が最も高く、「対策技術や技術の
効果、対策コストに関する情報が不足している」(12.5%)、「自社に適した対策技術がわから
ない」(11.7%)がつづく。一方で、無回答の割合が 26.7%と高い。
図表2-22 VOC排出削減の自主的取組の障害になっている項目(複数回答)(n=120)
3.3%
12.5%
11.7%
2.5%
9.2%
14.2%
6.7%
5.0%
2.5%
0.8%
5.0%
26.7%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30%
取組方法がわからない。
対策技術や技術の効果、対策コストに
関する情報が不足している。
自社に適した対策技術がわからない。
対策技術に関する適当な
相談先が見当たらない。
自社の組織体制が十分でない。
実施可能な対策技術と経済性が両立しない。
対策を講じる資金が十分でない。
発注者の仕様により、対策がとれない。
(例:原料の指定、設備貸与など)
既に十分な排出抑制・管理を行っており、
今後、上乗せして削減を図れる余地がない。
法規制でないので、参加する
必要がないと考えている。
その他
無回答
VOC排出削減の自主的取組の障害になっている項目
16
自主的取組への参加(問6)、現在、取り組んでいる内容(問7)、今後、取り組みたい
内容(問8)
(問 6)自主的取り組みへの参加状況は、約3割にとどまる。
(問 7)参加者が現在、取り組んでいる内容は「設備(工程)の改善」「低 VOC 原材料(商
品)への代替・転換」「作業方法の改善」などが上位の内容となっている。
(問 8)今後、自主的取組への参加を検討する場合は、その内容は「作業方法の改善」が最
も多く、「設備(工程)の改善」との取り組み意向がある。
図表 2-23 参加状況(単一)(n=81) 図表 2-24 取り組んでいる内容(複数回答)(n=126)
30.9%
1.2%
22.2%
9.9%
35.8%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%
所属する業界団体を通じて
自主行動計画に参加している
産業環境管理協会の自主的取組
支援ボードに参加している
これから自主的取組への参加を
検討する
自主的取組には参加するつもりは
ない
無回答
自主的取組への参加状況
14.3%
7.9%
11.9%
13.5%
8.7%
1.6%
42.1%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
設備(工程)の改善
VOCの発生抑制に効果ある…
作業方法の改善
低VOC原材料(商品)への…
VOC除去設備の設置
その他
無回答
現在取り組んでいる内容 (n=49)
図表 2-25 今後、取り組みたい内容(複数回答)(n=98)
9.2%
2.0%
14.3%
7.1%
3.1%
0.0%
64.3%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%
設備(工程)の改善
VOCの発生抑制に効果ある…
作業方法の改善
低VOC原材料(商品)への…
VOC除去設備の設置
その他
無回答
今後取り組みたい内容
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今後 VOC排出削減対策を進める上で、必要と考える情報は何か。(問9)
最もニーズの高い情報が、「他社の取組事例」(19.3%)。続いて「代替・転換する低 VOC
原材料(商品)に関する情報」(17.3%)、「自主的取組の具体的方法」(14.2%)。さらに「環
境技術に関する情報」や「法規制に関する情報」(いずれも 12.7%)へのニーズもある。
図表 2-26 VOC 排出削減対策を進める上で、必要な情報 (複数回答)(n=197)
19.3%
12.7%
9.1%
17.3%
12.7%
14.2%
4.6%
1.0%
9.1%
0% 5% 10% 15% 20% 25%
他社の取組事例
環境技術に関する情報
VOC排出量の把握方法
代替・転換する低VOC
原材料(商品)に関する情報
法規制に関する情報
自主的取組の具体的方法
融資・助成制度等の
支援策に関する情報
その他
無回答
今後VOC排出削減対策を進める上で必要と考える情報
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第3章 今後の開催に向けて
本章では、アンケート調査結果から、「今後、VOC 排出削減対策を進める上で、必要と考え
る情報は何か(問9)」の結果および自由回答から、今後のセミナー開催に向けて引き出され
る要件をとり纏める。
次年度のセミナー開催に向けて、これらの回答結果を反映した講演内容および講演者の検討
が必要とされる。具体的な検討は、次年度に委ねる。
VOC排出削減対策を進める上で、必要と考える情報
~「他社の取組事例」、「低 VOC 原材料(商品)情報」が必要情報トップ2~
アンケート(問9)から、次年度講演への示唆
□ 栃木及び神奈川会場で実施したアンケートの結果から参加者の意識を見ると、二会場とも、
「他社の取組事例」を最も必要としており、次年度の講演テーマとして検討したい。栃木
会場では、参加者の半数、神奈川会場では三分の一に相当する参加者から要望されている
(複数回答)。
□ つぎに「代替・転換する低 VOC 原材料(商品)情報」が挙げられ、より具体的な情報ニー
ズがある。
□ さらに「環境技術」、「法規制」など、専門的な情報へのニーズも取り入れたい。
□ 「VOC 排出量の把握方法」、「自主的取組の具体的方法」など、より具体的な方法も求め
られている。一般論ではなく、実践的な内容が求められていると判断する。
栃木会場において、最もニーズの高い情報が「他社の取組事例」(21.1%)。続いて「代替・
転換する低 VOC 原材料(商品)に関する情報」(16.9%)。さらに、「環境技術」(15.5%)、「VOC
排出量の把握方法」、「法規制」、「自主的取組の具体的方法」(11.3%)を必要としている。
図表 3-1 VOC 排出削減対策を進める上で、必要な情報 (問9)(複数回答)(n=71)(再掲)
21.1%(15)
15.5%(11)
11.3%(8)
16.9%(12)
11.3%(8)
11.3%(8)
2.8%(2)
0.0%
9.9%(7)
0% 5% 10% 15% 20% 25%
他社の取組事例
環境技術に関する情報
VOC排出量の把握方法
代替・転換する低VOC
原材料(商品)に関する情報
法規制に関する情報
自主的取組の具体的方法
融資・助成制度等の
支援策に関する情報
その他
無回答
今後、VOC排出削減対策を進める上で必要と考える情報 (複数回答)
19
神奈川会場においても必要情報トップ2は同様。最もニーズの高い情報が、「他社の取組事
例」(19.3%)。続いて「代替・転換する低 VOC 原材料(商品)に関する情報」(17.3%)、「自
主的取組の具体的方法」(14.2%)。さらに「環境技術に関する情報」や「法規制に関する情報」
(いずれも 12.7%)へのニーズがある。
図表 3-2 VOC 排出削減対策を進める上で、必要な情報 (複数回答)(n=197)(再掲)
参加者からの要望
~指導等の立場にある参加者から、有益であったとする意見が目立つ~
アンケート(問10自由記入)からの示唆
□民間事業者や行政機関における窓口担当として、販売先や会員などへのアドバイスの
機会や指導の立場にある参加者から、参考になったとする意見が目立つ。(問1所属部
門の回答では、約5~6割が環境部門に所属)
□有益であったとの満足度の高い意見が多く、中には定期的な開催を望む声もあり。
□自治体間での規制や取り組みの違いを要望する意見もあり。
図表 3-3 感想、意見内容(問10 自由記入より抜粋)
分野 支援内容 会場
講演内容への
要望
・VOC除去対策をお願いしたい。 神奈川
・溶剤回収装置の説明がなかったのは残念。 神奈川
講演内容への
満足
・大変参考になった。 栃木
・現場での改善にとって、どれくらい良くなるのか数字で見るこ
とができた。説明するときに一例として活用できそう。
神奈川
・塗装作業において、VOC削減が経費の削減につながるとい
う説明がとても興味深かった。→職場に提案しやすい。
神奈川
19.3%(38)
12.7%(25)
9.1%(18)
17.3%(34)
12.7%(25)
14.2%(28)
4.6%(9)
1.0%(2)
9.1%(18)
0% 5% 10% 15% 20% 25%
他社の取組事例
環境技術に関する情報
VOC排出量の把握方法
代替・転換する低VOC
原材料(商品)に関する情報
法規制に関する情報
自主的取組の具体的方法
融資・助成制度等の
支援策に関する情報
その他
無回答
今後VOC排出削減対策を進める上で必要と考える情報 (複数回答) (n=197)
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・自治体にて公害対策指導を行っている。
・VOC に関する塗装工場、自動車関係事業所から悪臭苦情
があり、これらの対策の一助になればと思い参加した。
神奈川
・部品塗装については具体的でとてもわかりやすかった 神奈川
・化学品を販売する商社として、販売先の事業所様へ積極的
なアドバイスを行なっていく為に大変参考になった。
神奈川
・非常に勉強になった。 神奈川
資料等への感
想 ・資料が全てカラーで文字も大きくて見易く良い
神奈川
行政への要望
(質問等含む)
・自治体間での規制、取り組みの違いなども総括してほしい。 神奈川
・このようなセミナーはあまり事例がなく、定期的に各地で実行
されるよう望みたい。
神奈川
指摘
・問4-4 燃焼範囲(VOCと空気との混合化)は物質ごとに異
なる、つまり「濃ければ燃えない」と言う表現は要注意。リスク
管理面から正確にコメントをしてください。
神奈川
次年度講演プログラムのご提案
~他社に学び、自社のVOC排出抑制取組行動をスタートさせるセミナー・プログラム~
次年度講演プログラム・メニュー案
□専門家講演
分野は、VOC排出削減を適用しやすい工程である「塗装」「洗浄」「印刷」の中
から、開催自治体の産業構造を考慮して分野および分野の業界団体から専門家候
補を挙げて、選定する
さらに、今年度も有益とされた「健康障害防止」も講演内容に取り込む
また、参加者から要望のあった「環境技術」、「法規制」に係わるテーマも考慮
□他社事例発表
従来の専門家により一方向からの講義だけでなく、実際にVOC排出で悩んだ企業
がどのように取組、どのような成果をあげているのかについて、共に考え、行動に移
すきっかけを掴むコーナーを設けることをお薦めする。
事業事例発表
実際にVOC排出削減効果を生み出している企業に、課題とその対策、効果につ
いて、発表頂く。
企業事例に対する専門家による一言コメント
事例発表後、専門家からのコメントを入れることにより、専門家と企業との交流
が生まれ、参加者に対し、より身近な取組を考えるきっかけに繋げる。
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参考資料
栃木会場、神奈川会場実施アンケート票
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