20150213 codescoreスキル可視化プレゼン資料

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Copyright © 2015 ITmedia Inc. スキルの可視化をいかに実現するか グラントウキョウサウスタワー24F セミナールームA 2015/1/23 3CodeSCOREによる、エンジニアの実務スキルの可視化と、その周辺の知見共有セミナー スピーカー:アイティメディア株式会社 浦野平也

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スキルの可視化をいかに実現するか

グラントウキョウサウスタワー24F セミナールームA

2015/1/23

第3回CodeSCOREによる、エンジニアの実務スキルの可視化と、その周辺の知見共有セミナー

スピーカー:アイティメディア株式会社 浦野平也

Page 2: 20150213 codescoreスキル可視化プレゼン資料

本日の目的と内容

「スキルの可視化」について、

皆さんの課題整理や議論深耕のための

ネタになること。

当社の「可視化」について

考え方、プロセス、課題感を開示します。

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INDEX

1. 「可視化」にいたる課題認識

2. 課題解決としての「スキル可視化」

3. アイティメディアの「スキル可視化」

- アイティメディア・スキル・スタンダード

- 設計と運営

4. 運用して見えてきたこと(※エンジニア)

- 立ちはだかる壁

- 今後の展望

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「可視化」にいたる課題認識(2010頃)

◎ 市場環境の変化⇒事業の舵きりに、人は対応できるか

◎ 若手~中堅・ベテランまでの成長とは

◎ 事業の成長につなげるための、最適な判断(処遇・登用)は

• 社員からの視点

「この会社でキャリア積んでて、大丈夫だろうか」

「上司のレベル(特に評価)がバラバラ」

「自分はこういう仕事をやっていられれば満足です」

• 経営/人事からの視点

08~10、ハイパフォーマーを上手く処遇できなかった

会社に必要な成長人材と、上位職位者にズレ

事業の変化への意識改革が進まない社員、たこつぼの発生

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課題解決策としての「スキル可視化」

何をしなければならないのか?

1. 成長指針の合意。Web、Tec業界での成長=市場価値の成長

2.「スキル」の成長を明示的にトラックできるしくみ

3. 会社として「重要なスキルの可視化」

⇒会社がこれから必要なスキルを定義し、社員が持っている状態 に

⇒「人の成長」「成長実感」「事業の変化」「事業の成長」をつなげる

- 成長方針と結びつけ、合意する

- 評価と結び付け、合意する

- 正しい処遇に結び付け、合意する

- 市場価値と照合し、合意する

・ 評価制度につなげないと、本気にならない

・ 会社の変革ビジョンの表明と共有そのもの

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アイティメディアの「スキル可視化」

1.「アイティメディア・スキル・スタンダード」の策定

2. 評価制度を変更し、合流

■<プロジェクト>

■<結果>

業務スキル :38モジュール ×職種ではない

5段階 (基本⇒応用⇒高成果⇒高専門⇒オーソリティ)

マネジメントスキル:4モジュール

8段階(役職レベルと同期)

発案/マネージャー 人事部

オーナー 社長

メンバー 各事業責任者、各業務でスキル全体を把握している人たち

期間 1年3ヶ月

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アイティメディア・スキル・スタンダード(設計)

可視化するべきスキルをどのように選び、設定していくか。

1)成長を観測していくべきスキル ---の選択

2)スキルの段階/上達のプロセス ---の判断

「基本/応用」

「成果につながる」

「成果のレベルが上がる」

「専門性として市場・顧客・読者から認められる」

「認められた結果、本人と会社(メディア)の価値と業績が上がる」

3)検証の切り口

「インターネット/メディアの未来にとって重要」か。

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アイティメディア・スキル・スタンダード(設計)

スキルモジュール

カテゴリ メディア&コンテンツプロデュース

(1)

メディア&コンテンツプロデュース

(2)

企画営業 技術 デジタル

マーケティング

解析・SEO・ リサーチ

会員サービス

財務経理 人事 総務

経営 企画

資本 政策

広報

IR 株式

法務

スキルモジュール

編集

執筆

写真や動画(記事編)

メディア運営

メディアマーケティング

コミュニケーション

動画(イベント編)

パーソナルブランディング

技術素養

ストラクチャード・セールス

マーケット分析

商品・サービス開発

企画・制作

営業計画

技術開発

デザイン

広告オペレーション

メッセージ開発(コピーライティング)

アウェアネス(認知獲得)

エンゲージメント(ソーシャル)

キャンペーンマネジメント

Web

解析

SEO

リサーチ

会員開発・サービス開発・会員サポート

会計全般

税務関連

開示関連

人事(採用・育成・評価・配置・E

S

キャリアプランサポート

人事戦略・ビジョン

庶務・総務

経営企画

資本政策

広報

IR

株式・株主総会

法務

あなたの必要スキル

オーソリティ 50 50 33 50 50 50 25 25 25 25 16 16 50 50

専門 7 7 7 7 7 3 3 3 3 7 7 7 7 7 33 25 9 9 9 9 6 6 6 20 20 50 50 6 6 6 100 17

成果創出 6 6 6 6 6 3 3 3 3 5 5 5 5 5 7 25 10 8 8 8 8 4 4 4 4 7 7 7 10 10 10 33 3 13 3 3 33 13

応用 3 3 3 3 3 2 2 2 2 5 5 5 5 5 33 16 5 3 3 3 3 4 4 4 6 9 9 9 11 11 20 5 17 5 5 20 8.5

基本 3 3 3 3 3 2 2 2 2 6 6 6 6 20 2 3.5 4 4 4 4 2 2 2 8 6 6 7 7 12 3 6 3 3 12 13

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アイティメディア・スキル・スタンダード(設計)

レベル分け(例:技術開発のスキルスタンダードを抜粋) オーソリティ スキル

・市場全体から見ても先進的なサービスの開拓や市場化をリードし、職種全体の成果物を範囲とし、会社として社会に対する品質の責任を果たせる

・社内だけでなく市場においても、専門家として経験と実績を有しており、“ハイエンドプレーヤ”として外部から認められ、活躍できる

ハイレベル専門 スキル

・職種全体の成果物を範囲とし、会社として社会に対する品質の責任を果たせる

システム開発

アーキテクト

アプリケーション/

インフラ・スペシャリスト

ビジネスファンクション

運用管理

・【アーキテクト】大規模なプロジェクトにおいて、ソリューション設計の責任者として、最適なコンサルティング技法の選択・適用、プロセス定義・実践・成果物の定義を作成し、ITアーキテクト設計が実施できる

・職種全体の成果物を範囲とし、全社に対する品質の責任を果たせる

World Wide の最高位資格を保有 (Oracle Platinum等デファクトスタンダードなベンダー固有の資格含む)

ソフトウェア開発

アプリケーション共通基盤

プラットフォーム

ネットワーク

データベース

システム管理

セキュリティ

PM

ネットワークサービス

・【PM】大規模なプロジェクトにおいて、プロジェクト責任者として、プロジェクト憲章をもとに、スコープ記述、計画、実行指揮・監視・調整・制御、総合変更管理を実施できる ・【アーキテクト】中規模のプロジェクトにおいて、ソリューション設計の責任者として、最適なコンサルティング技法の選択・適用、プロセス定義・実践・成果物の定義を作成し、ITアーキテクト設計を実施できる ・【アプリケーション/インフラ・スペシャリスト】開発チーム責任者として、経営戦略・システム化戦略との整合性を保ち、業界や技術動向の先見的見地に基づき複雑高度な業務要件、技術要件分析が行える

ハイレベル成果

創出スキル

・専門分野が確立し、社内においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造しリードできる ・大規模な新規構築・変更の提案を行い、それに基づく作業について、複数のプロジェクトをマネジメントできる

・開発・設計プロジェクトにおいて、2Wayコミュニケーション、情報伝達・処理を行い、問題の分析、解決提案、自部門の業務範囲における解決策の実施ができる

・【PM】中規模なプロジェクトにおいて、プロジェクト責任者として、プロジェクト憲章をもとに、スコープ記述、計画、実行指揮・監視・調整・制御、総合変更管理を実施できる

・【アプリケーション/インフラ・スペシャリスト】開発チーム責任者として、業務要件、技術要件分析ができる

・専門分野が確立し、所属部門内においてテクノロジやメソドロジを創造しリードできる ・自専門分野の成果物を範囲とし、依頼部門に対する品質の責任を果たすことができる ・日常業務において、依頼部門と適切な2Wayコミュニケーション、情報伝達・処理を行い、問題の分析、解決提案ができる

・専門分野が確立し、自らのスキルを活用することによって、独力で業務上の課題の発見と解決をリードできる

各種スペシャリスト試験(Oracle Gold 等)

・専門分野の確立に向けた応用的知識・技能を有する ・社内において、自専門分野に関する経験の知識化とその応用(後進育成)に貢献できる ・日常業務において、依頼部門と適切な2Wayコミュニケーション、情報伝達・処理を行い、アドバイスできる

応用スキル ・要求された作業を全て独力で遂行できる

応用情報技術者試験 ・担当業務の成果物を範囲とし、チームに対する品質の責任を果たせる

基本スキル

・上位者の指導の下に、要求された作業を担当できる 基本情報技術者試験

・専門分野の確立に向けた基本的知識・技能を有する ・情報技術に携わる者に最低限必要な基礎知識を習得できる

IT パスポート試験 ・スキル開発において、自らのキャリアパス実現に向けて積極的なスキルの研鑽を行える

社内資料につき、加工しております。

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アイティメディア・スキル・スタンダード(運営)

①全社員のスキルを洗い出し

(1)あらたな評価基軸とし、「現在の等級」との差異を確認

・「低すぎる処遇」社員は、早々に昇給でキャッチアップ

・「高すぎる処遇」社員は、本人と共有し「スキル獲得計画」

※降給については、計画未達のその後に

(3)全体戦略的に 足りているスキル、足りていないスキル

⇒全社俯瞰したスキルマップ

⇒育成計画・研修計画の立案へ

⇒採用計画へ

(2)個人全員のキャリアプラン、成長計画の共有

⇒スキル成長の業務計画、異動計画 /キャリア申請

⇒育成マネジメント・コミュニケーションへ

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アイティメディア・スキル・スタンダード(運営)

②評価、成長支援とつなげる

MBO (半期)設定

スキル成長 自己申請

上長との 面談

上長&人事 評価mtg.

フィードバック

昇給・昇格

3月 4月

7月

人事との キャリア面談

9月

“スキル・シート”

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「スキル可視化」運用して見えてきたこと

※特に「エンジニア」について

1. コーディングの能力不足は、ほかの何のスキルによってもカバーできない(あらゆるエンジニアにおいて)

2. コーディングができるだけでは、「評価される人材」になることは難しい

3. 上記2つは別々に設計し、育てなければならない

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「スキル可視化」に立ちはだかる壁

■必要とされるスキルは、事業の変化とともに、増えたり減ったりする。

(評価されるべきスキルは変わる)

- 毎年のリバイズ

■無能な上司ほど、若手の気持ちが折れるものはない。運用もできない。

- 「できる/できない」が決められない上司

- 自身がそもそも成長を考えていない上司

- メンバーの成長を具体的に支援できない上司

■MBO(成果)評価との関係

- MBO(成果)を評価していれば良いという根強い意見も

- 「スキル成長 × MBO成果継続性 × 貢献」 の評価式

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今後の展望

● 毎年のリバイズへの工夫

● 評価、成長支援への更なる活用

●(エンジニアなどの専門能力職)

社外に共通する要素技術との組み合わせ

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人事担当者として考えたいこと

• 採用にも効かせる

• 「評価基準」は会社間共有できない?

明示、可視化、オープンが、

自社と自社の社員にもたらすメリットとは

Page 16: 20150213 codescoreスキル可視化プレゼン資料

まだまだの制度です。

みなさんからの

ご意見も頂戴しながら

よりよいものに

していきたいと

考えています。