20100617 uv水なし超高精細印刷 lcco2-カーボン・オフセット
TRANSCRIPT
UV水なし超・高精細印刷のLCCO2から
カーボン・オフセットへの展開
代表取締役社長 清水宏和
早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科 永田研究室 博士後期課程 清水宏和
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3つのキーワード:絶対品質・コスト低減・環境配慮
絶対品質:UV水なし超・高精細印刷
– UV+水なし+超高精細(10μ)の品質メリット
• 速乾性による短納期対応+インキ濃度安定化+表現力向上
コスト低減:印刷サービスLCCO2
– LCCO2による環境配慮設計への転換=コスト削減
• CO2排出量の高いプロセス=コスト削減重点ポイント
環境配慮:カーボン・オフセット
– 削減努力により 小限化されたCO2排出量のオフセット
• 印刷サービス全体のカーボン・ゼロ化を実行
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UV水なし超高精細印刷の絶対品質
3つの品質メリット
– UV=瞬間硬化による短納期対応・・・“生産時間の半減”
– 水なし=インキ濃度振幅の抑制・・・“色濃度の均一化”
– 超高精細(10μ)=美粧性の向上・・・“高次元の再現力”
UV水なし超・高精細(10μ網点) 一般水有り印刷(175線/inch)
網点への水の浸入による濃度低下や形状の歪みあり
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UV水なし超高精細印刷の環境配慮
3つの環境メリット
– UV=揮発性有機化合物の含有なし・・・“VOCフリー”
– 水なし=版現像時のBOD・COD削減・・・“水資源汚染回避”
– 超高精細(10μ)=網点とインキ皮膜↓・ ・“インキ使用量削減”
水有り AMスクリーニング 368.8 水有り AMスクリーニング 420.0
水なし FMスクリーニング(20μ) 182.3 水なし FMスクリーニング(20μ) 234.0
削減量: -186.5 削減量: -186.0
削減率: -50.6% 削減率: -44.3%
K判半裁(640×470)に平網50%を同じ濃度にて印刷,インキ使用量(g)を比較
Black Yellow
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印刷サービスLCCO2_目的
Printing Goes Green (PGG ver.2.06)の開発と運用
– 印刷サービスの環境負荷を“見せる化”
• 印刷サービス提供者・利用者に、CO2排出量という尺度により環境負荷を定量評価してわかりやすいように提示
– “環境配慮デザイン(DfE)”への転換
• CO2削減のための仕様設計(形状・素材・版型・ページ数・紙厚・紙種・色数・WEBへの切り替え…)を根本から見直し・変更
– カーボン・オフセット(CO)とカーボンフットプリント(CF)の利活用
• 資材・工程を見直してもゼロにできないCO2をCOにより埋め合わせに利用,CFによるライフスタイル変革促進のために活用
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印刷サービスLCCO2_システムバウンダリ(算定対象)
UVインキ・ニス
印刷版
FSC認証用紙
UV7C+コーター(延長デリバリ) 自動打抜き・抜き型・ブランキング型 ケース貼り
Computer to Plate
紙リサイクル(印刷予備)
紙リサイクル(打抜きカス)
アルミリサイクル
納品
焼却廃棄 (+)
焼却廃棄(-)カーボンニュートラル
使用(対象外)
湿し水
資材調達 生産(印刷・紙器加工)
廃棄及びリサイクル
物流
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2排出量算定-1
CO2排出係数は(社)産業環境管理協会 「SimpleLCA」インベントリデータ及びJLCA-LCAデータベース 2009年度 2版 参照
m × m × × = kg
t × km =
kg × 5 = kg
t × km =
mm × mm × mm × × ÷ = g
mm × mm × mm × × ÷ = g
mm × mm × mm × × ÷ = g
mm × mm × mm × × ÷ = g
× m × m × × = g
t × km =
kg × = kg
kg × × = kg
t × km =
kg-CO2/kg
6.17E+00 kg-CO2/kg
3.74E+00
kg-CO2/tkm
2.09E-01
2.09E-01 3.18E-02
3.31E+00 kg-CO2
1.82E-01
kg-CO2
CO2排出量
1.32E+03
3.14E+01
7.03E+01 kg-CO2
2.45E+02 kg-CO2
1.02E-01 kg-CO2
kg-CO2
kg-CO2
kg-CO2
Magenta:
Yellow:
1,776.364
0.0015 1030 730 15.0% 1,000 1,776.364
kg-CO2/kg
kg-CO2/kg
5.29E+00
kg-CO2/kg
40.226
kg-CO2/kg
kg-CO2/kg
1,776.364
kg-CO2/kg
5.48E+00
kg-CO2/tkm1.43E-01
1.43E-01 kg-CO2/tkm
3.71E+00
CO2排出係数
kg-CO2/kg
730 10.0% 10,500 枚 1,000
730 15.0% 10,500
項目 資材及びエネルギーの投入
Black:
0.0015 1030 枚 1,000
2,070.684 6.37E-01
1.26E+01
1.97E-04
2.11E+00<比重>
0.66
1030
0.83 0.36
2.500
4t トラック:
印刷版配送:
0.0015
kg/㎡ 10,500 枚
kg-CO2/tkm
15.0%
<インキ使用量合計> 2.5 times
0.0015
66.6%
1030
2.5 g/㎡
10,500 枚 1,000
枚
1.571
<紙印刷時の湿し水使用量平均倍数(対インキ)>
Cyan:
OPニス
tkm
0.152 tkm
16.090
40.226 5% 0.781
730
1,184.243
9,576.91410,500
10,500 枚
kg-CO2
7.92E-03
0.016 54
2tトラック: 0.002 97
2tトラック:
tkm
0.710 tkm
2.071 829
0.003 284
版
1,716.597
0.66 0.83
0.5
0.869
上
流
水資源
IPA
板紙
印刷版(アルミ)
UVインキ・ニス
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2排出量算定-2
CO2排出係数は(社)産業環境管理協会 「SimpleLCA」インベントリデータ及びJLCA-LCAデータベース 2009年度 2版 参照
kW × h + ( kW + kW ) × h = kWh
kW × h + ( kW + kW ) × h = kWh
kW × h + ( kW + kW ) × h = kWh
kW × h + ( kW + kW ) × h = kWh
t × km = 2.32E+01
2.28E+024.26E-01 kg-CO2/kWh
1.43E-01
1.25
52.00
CtP:
Press:
1.25
3.00
2.5 1.0212.50
kg-CO2/tkm
<Air cond. & lighting>40.00 5.0 1.85
tkm162.000
10.0 1.85
4.00 5.0 1.85
<Air cond. & lighting>
<Air cond. & lighting>
20.025<Air cond. & lighting>
40.00
3.00
4.00kg-CO2
kg-CO2配送
Gluer: 0.16
Die cut:
4t トラック: 1.620
3.80
100
中
流
電気
項目 資材及びエネルギーの投入 CO2排出係数 CO2排出量
280.400
191.550
42.600
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2排出量算定-3
CO2排出係数は(社)産業環境管理協会 「SimpleLCA」インベントリデータ及びJLCA-LCAデータベース 2009年度 2版 参照
m × × × × = kg
t × km =
kg × 5 = kg
t × km =
g × 個 kg
t × km =
20.3 g-CO2
kg-CO2
5.42E+00 kg-CO2
kg-CO2
1個あたりCO2排出量:
kg-CO2/tkm2.09E-01
リサイクルアルミ
埋め立て
1.53E+01
6.44E-02
7.53E+01
7.90E+00
リサイクルパルプ
kg-CO2/kg3.49E-03
kg-CO2/kg
kg-CO2/kg0.5 2.500
16.2 =100000 1620
4t トラック:
4t トラック:
0.451
1.67E-01
1.43E-01
2.03E+03CO2排出量合計:
kg-CO2/tkm
1.43E-01 kg-CO2/tkm
<非製品比率>21.8%sheet0.36 kg/㎡ 10,500 450.972
3.16E+00
kg-CO25.65E+00
kg-CO2
kg-CO2
kg-CO2
2tトラック: 1.620 16
237 106.880
0.830.66
tkm25.920
plates
tkm
0.003 180 0.450 tkm
下
流
項目 資材及びエネルギーの投入 CO2排出係数 CO2排出量
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印刷サービスLCCO2_PGGによる感度分析の実施
CO2排出係数は(社)産業環境管理協会 「SimpleLCA」インベントリデータ及びJLCA-LCAデータベース 2009年度 2版 参照
CO2排出量 比率 CO2排出量 比率 CO2排出量 比率
板紙 1.57E+03 72.0% 1.57E+03 72.5% 1.35E+03 70.1%
印刷版(アルミ) 3.15E+01 1.4% 3.15E+01 1.5% 3.15E+01 1.6%
UVインキ・ニス 7.10E+01 3.3% 5.90E+01 2.7% 5.90E+01 3.1%
水資源 8.00E-03 0.0% 0.00E+00 0.0% 0.00E+00 0.0%
IPA 3.35E+00 0.2% 0.00E+00 0.0% 0.00E+00 0.0%
生産 電力 2.36E+02 10.9% 2.36E+02 10.9% 2.36E+02 12.3%
配送 配送 1.44E+02 6.6% 1.44E+02 6.7% 1.40E+02 7.3%
埋め立て 1.23E+01 0.6% 1.23E+01 0.6% 1.06E+01 0.6%
リサイクルパルプ 1.03E+02 4.7% 1.03E+02 4.8% 8.80E+01 4.6%
リサイクルアルミ 8.00E+00 0.4% 8.00E+00 0.4% 8.00E+00 0.4%
2.17E+03 100.0% 2.16E+03 100.0% 1.92E+03 100.0%
99.3% 88.3%
①ノーマルプラクティス ②水なし+FMスクリーン ③紙の軽量化+②
調達
廃棄及びリ
サイクル
合計:
段階 項目
紙製CDパッケージ 感度分析
板紙
板紙
板紙
0.00E+00 5.00E+02 1.00E+03 1.50E+03 2.00E+03 2.50E+03
kg-CO2
板紙
印刷版(アルミ)
UVイ ンキ・ニス
水資源
IPA
電力
配送
埋め立て
リサイ クルパルプ
リサイ クルアルミ
①
②
③
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2算定課題-1
インキ使用量の事前予測
– インキ皮膜の平均値を設定
インキ 使用量(g) 網点面積 通し枚数 予測量(g) 差異 差異% インキ 使用量(g) 網点面積 通し枚数 インキ膜厚(μ) 差異(μ) 差異%
Bk 318 5.2% 7,700 301 17 105.6% Bk 318 5.2% 7,700 1.056 0.056 105.6%
C 287 6.9% 7,700 399 -112 71.8% C 287 6.9% 7,700 0.718 -0.282 71.8%
M 170 4.4% 7,700 255 -85 66.7% M 170 4.4% 7,700 0.667 -0.333 66.7%
Y 382 6.5% 7,700 376 6 101.5% Y 382 6.5% 7,700 1.015 0.015 101.5%
4C: 1,157 - - 1,332 -175 86.9% 0.864 -0.136 86.4%
OPニス 3,605 66.6% 7,700 3,856 -251 93.5% OP 3,605 66.6% 7,700 0.935 -0.065 93.5%
4C+OP: 4,762 - - 5,188 -426 91.8% 0.900 -0.100 90.0%
*インキ膜厚は1μと仮定して”予測量”を算出 *インキ膜厚は1μと仮定して”差異”を算出
<UV水なし高精細印刷(10μ網点)におけるインキ使用量と予測量の差異比較>
4Cプロセスカラーの平均膜厚→
<UV水なし高精細印刷(10μ網点)におけるインキ及びOPニス皮膜の算出>
4Cプロセスカラー+OPニスの平均膜厚→
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2算定課題-2
湿し水使用量の事前予測
– 紙種別・図柄別の湿し水使用量の平均値を設定
× = ㎡
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㍑ 倍
× = ㎡
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㍑ 倍
× = ㎡
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘ ㌘
㍑ 倍湿し水使用量+エッチ液+添加剤= 63.0 湿し水倍数(湿し水使用量÷インキ使用量): 1.04
1枚当: 1.241 1㎡当: 2.036特3: 0 合計: 60,312特1: 0 特2: 0
プライマ: 0 OPニス: 29,039
速度: 6,000
Bk: 1,469 C: 8,350 M: 3,956 Y: 17,498
<プラスチック(ポリプロピレン)>
原反名: ポリプロピレン 寸法: 0.945 0.645 0.610 投入枚数: 48,601
湿し水使用量+エッチ液+添加剤= 18.5 湿し水倍数(湿し水使用量÷インキ使用量): 2.69
1枚当: 0.306 1㎡当: 0.713特3: 0 合計: 6,889特1: 0 特2: 0
プライマ: 0 OPニス: 0
速度: 6,500
Bk: 321 C: 3,612 M: 1,921 Y: 1,035
<薄紙(コート)>
原反名: ユトリロコート 寸法: 0.788 0.545 0.429 投入枚数: 22,500
湿し水使用量+エッチ液+添加剤= 4.0 湿し水倍数(湿し水使用量÷インキ使用量): 2.36
1枚当: 0.261 1㎡当: 0.465特3: 0 合計: 1,694特1: 0 特2: 0
プライマ: 0 OPニス: 0
速度: 6,000
Bk: 127 C: 975 M: 219 Y: 373
<厚紙(コートボール)>
原反名: マリコート 寸法: 0.800 0.700 0.560 投入枚数: 6,500
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印刷サービスLCCO2_PGGによるCO2算定課題-3
生産設備電力消費量の平均化
– 準備・生産・段取り替え(清掃)を全て含めた平均値を設定UV7C+コーター 電力消費量推移
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
13:0
7:1
0
13:1
7:1
0
13:2
7:1
0
13:3
7:1
0
13:4
7:1
0
13:5
7:1
0
14:0
7:1
0
14:1
7:1
0
14:2
7:1
0
14:3
7:1
0
14:4
7:1
0
14:5
7:1
0
15:0
7:1
0
15:1
7:1
0
15:2
7:1
0
15:3
7:1
0
15:4
7:1
0
15:5
7:1
0
16:0
7:1
0
16:1
7:1
0
16:2
7:1
0
16:3
7:1
0
16:4
7:1
0
16:5
7:1
0
17:0
7:1
0
17:1
7:1
0
17:2
7:1
0
17:3
7:1
0
17:4
7:1
0
17:5
7:1
0
time
Wh Printing
UV
3.5時間で297.4kWh,1時間あたり85.0kW,定格171kWhに対して49.7%
203.3kWh
15.0kWh
68.0kWh
11.1kWh
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カーボン・オフセットのスキーム_CDMクレジットの活用
再生可能エネルギープロジェクトからのクレジットによるカーボン・オフセットの実施
現行設備 新・設備
CO2削減分
(Certified Emission Reduction)
償却口座(-6%削減に貢献)
カーボンオフセット・プロバイダー
調達/生産/配送/廃棄/リサイクルからのCO2排出量算定
オフセ
ット(埋め
合わ
せ)
契約
証明
書・契
約書
の発
行
クレジット
プロジェクト資金
COサービス
代金の支払
途上国におけるCO2削減プロジェクト
(Clean Development Mechanism)
取消口座(CO2削減を堅持)
クレジット
環境配慮仕様によるCO2削減努力が
まず 優先課題!
商社・銀行
顧客
COサービス
代金の支払
クレジット
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カーボン・オフセットのスキーム_CO2排出量表示例-1
Page 16
カーボン・オフセットのスキーム_CO2排出量表示例-2
Page 17
印刷サービスLCCO2からカーボン・オフセット_まとめ
PGGによるCO2排出量算定効果
– CO2排出量の高いところ=コスト削減ターゲットの選定
– 感度分析によるベターな環境配慮設計の模索
カーボン・オフセット(CO)とカーボンフットプリント(CF)
– 中間財である印刷サービスはCFスキームではCO2表示×
– 環境負荷低減に実効性の高いCOは積極的に活用
CO2排出量表示の活用についての論点
– 社外に向けた活用については慎重に検討
– 社内の資材変更や工程改善には積極的に活用