ファイルサーバーの棚卸から考える sharepoint online を使ったファイル管理

ファイルサーバーの棚卸から考えるSharePoint Online を

使ったファイル管理

第13回 Office 365 勉強会@Sapporo2016/2/6

太田浩史

Office Servers and Services – Microsoft MVP株式会社内田洋行

Japan Office 365 Users Group p. 1

自己紹介

太田浩史 (おおたひろふみ)

• 派閥「標準機能をできるだけ上手く使いたい」

• ユーザーとして利用し、SIer としてお客様の利活用を支援

• ちょっとした工夫や役に立ちそうな小ネタが好きです

Japan Office 365 Users Group

Hirofumi OTAhttp://www.slideshare.net/hirofumi_ota

@hrfmjphttps://twitter.com/hrfmjp

idea.toString();http://idea.tostring.jp

Microsoft MVP

2013,2014 SharePoint Server2015 Office Servers and Services

p. 2

http://www.slideshare.net/hirofumi_ota

https://twitter.com/hrfmjp

http://idea.tostring.jp/

さて、昨年末のこと…


「ファイルサーバーがゴチャゴ

チャしてきたから…、そろそろ

棚卸してみようかな…」

p. 3

ありがとう PowerShell


• Get-ChildItemhttps://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh849800(v=wps.620).aspx

– ファイル名・フォルダ名

– ファイルパス

– 拡張子

– 作成日時

– 最終アクセス日時

– 最終更新日時

p. 4

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh849800(v=wps.620).aspx

総ファイル数


ひとつの部門だけでも、

およそ 30 万ファイル

p. 5

総ファイル数


でも、最近よく使われているのは

およそ 5 万ファイル

p. 6

ファイルサーバーで課題になりがちパターン


1. 深階層

2. 無意味なファイル名

3. 個人名フォルダー

4. 一時保管、とりあえず、（仮）

5. 日付バージョン管理

p. 7

1. 深階層


• フォルダー階層が異常に深い

• 整理・分類したい・したい

• 整理・分類しすぎると逆に探せない

• どこに保存したら良いか分からない

• 違う場所に同じファイルがある

• 階層を上に戻るときの絶望感

・・・

p. 8

グーンと階層が深い

1. 深階層


• フォルダー階層が異常に深い

• 整理・分類したい・したい

• 整理・分類しすぎると逆に探せない

• どこに保存したら良いか分からない

• 違う場所に同じファイルがある

• 階層を上に戻るときの絶望感

・・・

p. 9

どこになにがあるの？



• いい加減につけたファイル名

• パッと見て中身がわからない

• わからないと開かない

• こわくて開けない

• でも消せない、消さない

• 開いて期待と違ったときの寂寥感

aaaaa.docx 12345.pptx

あ.docx い.xlsx

qｑｑ.pptx 。。。。.docx

p. 10



• いい加減につけたファイル名

• パッと見て中身がわからない

• わからないと開かない

• こわくて開けない

• でも消せない、消さない

• 開いて期待と違ったときの寂寥感

aaaaa.docx 12345.pptx

あ.docx い.xlsx

qｑｑ.pptx 。。。。.docx

p. 11

このファイルはなに？



• 突然現れる個人名フォルダー

• 中身はだいたいカオス

• 消さない、消せない

• 異動しても放置

• そんな名前の人はいない

• 誰に聞いてもわからないときの恐怖感

・・・

開発部

アプリケーション課

アプリ

設計書

基本設計

田中

p. 12



• 突然現れる個人名フォルダー

• 中身はだいたいカオス

• 消さない、消せない

• 異動しても放置

• そんな名前の人はいない

• 誰に聞いてもわからないときの恐怖感

・・・

開発部

アプリケーション課

アプリ

設計書

基本設計

田中

p. 13

だれ？



• 類似: あとで消す、すぐ消す

• 類似: ○○さんへ

• （仮）はいつまで（仮）のまま

• メール添付ファイル置き場代わり

• すぐ消す、あとで消すは消えない

• ○○さんはスデにいない

• 意外と重要情報だったときの危機感

一時保管.docx

とりあえず保管庫

提案書（仮）.pptx

あとで消す.pptx

○○さんへ.docx

使ったら消す.xlsx

p. 14



• 類似: あとで消す、すぐ消す

• 類似: ○○さんへ

• （仮）はいつまで（仮）のまま

• メール添付ファイル置き場代わり

• すぐ消す、あとで消すは消えない

• ○○さんはスデにいない

• 意外と重要情報だったときの危機感

一時保管.docx

とりあえず保管庫

提案書（仮）.pptx

あとで消す.pptx

○○さんへ.docx

使ったら消す.xlsx

最終アクセス5 年前

最終アクセス2 年前

p. 15



• ファイル名に日付を付けて版管理

• ファイル名の日付と更新日が不一致

• 完成版が完成していない

• 更新日時が逆転している

• 最新版だと思って違ったときの空虚感

設計書1101.docx

設計書1103.docx

完成版_設計書_1104.docx

設計書1106.docx

最終版

p. 16



• ファイル名に日付を付けて版管理

• ファイル名の日付と更新日が不一致

• 完成版が完成していない

• 更新日時が逆転している

• 最新版だと思って違ったときの空虚感

設計書1101.docx

設計書1103.docx

完成版_設計書_1104.docx

設計書1106.docx

最終版

コレが最新かよ！

p. 17

注意


これらのスライドはフィクションです。

実在の人物や団体などとは一切関係ありません。

p. 18

SharePoint でファイル管理


• ドキュメントライブラリ

– バージョン管理

– ドキュメントのプロパティ

– 管理されたメタデータ

– メタデータナビゲーション

• OneDrive for Business

– 個人のファイルを保存

– 共同編集

p. 19

ドキュメントライブラリ

Japan Office 365 Users Group p. 20

• Office 365 の「サイト」機能

• SharePoint Online

• ファイルの共有

• 全文検索

全文検索（ファイル内も検索！）

Office / PDF ファイルプレビューパワポのアニメーションも完全再現！

ドラッグ & ドロップで簡単アップロード！

SharePoint のファイル管理その 1


• SharePoint のドキュメントライブラリで共有するだけで、

Office ファイル、PDF ファイルなどのプレビューが利用できる

• ファイルを開いてから目的のものと違う！というのを避けられる

• ファイル内のキーワードを含めた、全文検索が利用できる

p. 21

ドキュメントのプロパティ


「列」は自由に追加できる

• 1行テキスト• 複数行テキスト• 選択肢• 数値• 通貨• 日付と時刻• 参照• はい/いいえ• ユーザーまたはグループ• ハイパーリンクまたは画像• 集計値• タスクの結果• 外部データ• 管理されたメタデータ

プロパティ = “列”

ファイル名を右クリック -> プロパティ

p. 22

デフォルトは名前、タイトル

ドキュメントのプロパティ


SharePoint のファイル管理は列（プロパティ）活用がキモ

「選択肢」列を「部署名」として追加

ビューに表示させることで、フィルター操作が可能に

フィルターができる！！

探しやすい！！

p. 23

管理されたメタデータ


• 「管理されたメタデータ」列

用語（メタデータ）をツリー状に整理ができる特殊な列

• ユーザーの入力方法

• ツリーからの選択

• キーボード入力（サジェスト）

p. 24

メタデータナビゲーション


• ツリー状のナビゲーションでプロパティのフィルターができる

p. 25

メタデータナビゲーション


• ツリー状のナビゲーションでプロパティのフィルターができる

• 異なるプロパティフィルターで同じ結果が得られる

• ひとつのファイルに辿り着くための道筋が複数

• 管理されたメタデータとの組み合わせがオススメ

• 管理されたメタデータ、

複数入力しておく

p. 26



• フォルダーで整理・分類せず、プロパティで整理・分類する

• 階層化して分類・整理するには、

「管理されたメタデータ」 + 「メタデータナビゲーション」

の組合わせでの利用がおすすめ

整理・分類で考えない・悩まない

整理・分類で悩んだら、思いついたモノを全部入れておく

p. 27

バージョン管理


• 既定で 500 メジャーバージョンを保持

• 設定で変更可能

1 から 50,000 バージョン

メジャーバージョン: 1.0, 2.0, 3,0

マイナーバージョン: 1.0, 1.1, 1.2, 2.0

メジャーバージョン「下書き」の状態マイナーバージョン

メジャーバージョン

閲覧権限のみのユーザーには下書きを見せないことも可能

p. 28

バージョン管理


• 保存するたびに自動的にバージョンが上がっていく

• 「ビューの編集」でバージョンにチェック

ビューの編集画面

バージョン番号が表示されたビュー

p. 29



• 同ファイル名で更新すると勝手にバージョン管理を行ってくれる

⇒ 最新のファイルはいつもひとつ

• マイナーバージョン（下書き）を使いこなすことで、

閲覧者から見えない状態で編集作業ができる

⇒ わざわざ別のところに移動させて編集しなくて良い

p. 30

OneDrive for Business


• 個人用のファイル保管

ほかのユーザーと簡単にファイルを共有できる

UI は一般消費者向け OneDrive とほぼ一緒

p. 31

OneDrive for Business


• ファイルの同時編集

p. 32

Office 2016 では、Office クライアントでも同時編集できます

でも、Office Online で操作したほうがスムーズかも…



• 個人のファイルは OneDrive for Business に保存して、

みんなが利用するライブラリとは別にしておく

• OneDrive クライアントでローカルのフォルダーと同期もできる

• スマホ、タブレットからも利用できる

• プロジェクトやチーム、組織などで共有できるものは、

SharePoint ドキュメントライブラリで “Share” する

⇒ 自分の成果物をみんなの ”資産” に！

p. 33

まとめ


• エクスプローラで利用するファイルサーバーに比べて

ブラウザで利用する SharePoint は不利な点も多い

• ファイルサーバーのつもりで使うと“不便”に感じる部分も

• “ちょっとだけ”運用・設定を工夫して利用すると”便利”に

• 一番大切なのは人と運用・ルールをどう育てるか

p. 34


終製作・著作

@hrfmjp

idea.tostring.jp

Fin.

ファイルサーバーの棚卸から考える sharepoint online を使ったファイル管理

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