気候力学 II （ 2007 年度後期） 　　　　

担当教員　木本昌秀（東京大学気候ｼｽﾃﾑ研究ｾﾝﾀｰ）　　 kimoto@ccsr.u-tokyo.ac.jp　　 http://www.ccsr.u-tokyo.ac.jp/~kimoto/

2007年 10月 4日（木）～ 2008年 1月 31日（木）現在わかっている休講日： 11/1、 12/6、 12/13、 12/20

講義ノート（ｐｐｔ）は上記web siteで取得可＃但し、前日に準備すると思われるのであまり早々と印刷しない方が身の為

Official Syllabus主として中高緯度で観測される気候変動の実態と、それに関与する様々な時空間スケールを持つ現象の間の相互作用について議論する。具体的に採り上げる現象は、北大西洋振動や北太平洋の 10年規模変動に伴う中緯度での大気海洋相互作用とストームトラックの役割、 ENSOの遠隔影響に伴う北太平洋水温偏差の形成における大気海洋相互作用、北太平洋 10年規模変動における海洋波動や海洋前線帯の役割、南北半球の環状モード変動におけるストームトラックや惑星波変動の役割などである．

目次

1. 基礎編i. 大気長周期変動、ＰＮＡ，ＮＡＯなどii. 基本的解析手法等iii. 若干の気象力学

a. 準地衡方程式系b. 不安定問題c. 定常ロスビー波d. 強制プラネタリー波e. 擾乱の集団的振る舞い、平均流との相互作用f. 線型応答問題　

2. 応用編i. 中立モード理論ii. ＳＥＬＦiii. 中緯度大気海洋相互作用

波動－平均流相互作用

y

Q

cG

zgN

f

zzNg

f

y spB

s

sB

s

1

.*1*

20

2

20

2

2

F

G

spc

Q

Fqqt

q

qqqqq

Fqt

q

vv

v

..

eddy"" : state, basic:

.

222

21*

2*

2*

222

3*

,,,,

0

,,

equationMean Eulerian dTransforme

N

b

N

bv

zN

bu

zvfwvu

NwDt

bD

N

bu

zfvu

xuf

Dt

vD

N

bvfvuuv

zyxvf

Dt

uD

vkv

kjiE

3次元基本場の場合

eddyの伸びと Eベクトルの向き

high-pass filtered eddy low-pass filtered eddy

　　　　　　（ 10日以下）　　　　　　　　　　　　　　　　（ 10日以上）

　　　　　　　ベクトル： Eベクトル（ at 250mb）　　　　　　　コンター :　　　（ at 700mb,contour unit:5km/s）

Tv

ストーム・トラック領域での eddyの振る舞いデータ :1979～ 1980年の DJF気候値

yzzyxzzx

yyyxyyx

xyyxxxx

VUN

f

VU

VUp

2

20

2

2

2UW

・ Takaya and Nakamura(2001)　Wave Activity Flux (WAF)

・WKB近似の元では、定常ロスビー波の局所的な群速度に平行⇒準定常ロスビー波束伝播の指標

VH DDtpp

ff

11 2

鉛直温位勾配

Sstabilitystatic

VDS

V

pfD VH

,

,,

VH WWpf

2

22

2

11

Vpf

WS

V

fW VH 1

,1 2

2

VVHH

tpR

pg

t

T

tpR

pg

t

T

,

“Tendency Method” (Lau and Holopainen, 1984)

地衡風平衡・静力学平衡から推測されるｽﾄｰﾑ･ﾄﾗｯｸ領域での eddy ﾌﾗｯｸｽ発散・収束に対する大気の応答

熱ﾌﾗｯｸｽ（　　　）発散・収束に対する　　渦度ﾌﾗｯｸｽ（　　　）発散・収束に対する

　　ｼﾞｵﾎﾟﾃﾝｼｬﾙﾊｲﾄ傾向の応答　　　　 　　　ｼﾞｵﾎﾟﾃﾝｼｬﾙﾊｲﾄ傾向の応答　　　　　　　　　　　 （ φ: ｽﾄｰﾑ･ﾄﾗｯｸの軸のある緯度、 45°N～ 50°N）

TV V

n.computatio responselinear by assessed becan

forcings"" variousof importance Relative

....

maintained is how know Want to

transients:

anomaly stationary-quasi:

mean, icalclimatolog:

0.

aaaacaaca

a

a

c

ac

Fqqqqt

q

q

q

q

q

qqqq

qt

q

vvvv

v

線型応答問題

Kelvin and Rossby wavesnear the Equator

Matsuno (1966)

The Matsuno-Gill Pattern熱源に対する大気の応答～風応力に対する海洋の応答

Kelvin 波と Rossby 波（２）

Wallace et al. (1998; JGR)

SWM

1997/1998年冬季の大気偏差場のシミュレーション

ERA40

LBM

Watanabe (2005)

湿潤線型モデル

(a) 観測された El Niño に基づく 850hPa 流線関数偏差( 等値線 ; 2x106 m2/s) およびOLR 偏差 ( 鉛直平均加熱に換算 ; K/day) の合成図 .湿潤 LBM に(b) 熱帯中東部太平洋、および (c) 熱帯太平洋 - インド洋の SST 偏差を与えた時の応答 ( 凡例は (a) と同じ ).

FJJt

FJt

222

22

,,

,

(a) 観測

(b) 太平洋 SST

(c) 太平洋＋インド洋

Z200(contour)/T200(shaded)

Moist LBM experiment

JJA composite SSTA

EPIN WP

Cha and Kimoto

r = 0.43

r = 0.36

r = 0.79

T42 LBM response

Observed index

1960-2002年冬季の大気偏差場の hindcast

SOI

PNA

NAO

Watanabe (2005)

上空約５ｋｍの気圧（～気温）　　　　　北極振動のパターン　　　　　　 2005年 12月 6日－ 2006年 1月

4日の平年偏差

Maeda & Watanabe (2006)

Maeda & Watanabe (2006)

FJJt

FJt

222

22

,,

,

EOF2+EOF2-EOF3+EOF3-

Branstator (1992)

The Storm Track Model

[m ]2

Z’2 u’v’

simulated transient eddy statistics

AGCM STM

u’v’<0

u’v’>0U

mean flow &eddy orientation

I.C. random w/ days severalfor Integrate xxLx

dt

d