¹ b º Ø e Û4 6ä1n&É% m0t - 京都大学...1n*o g  ¹3û h 1n " ) 4 g 2 4 3û º 4

120
科目コード 連番 専修・科目 講義形態 5101 001 系共通科目(哲学) 講義 2-4 2 4 通年 金1 伊藤 邦武 4 5200 001 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 水5 中畑 正志 古代 総合人間学部 5 5202 002 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 水5 中畑 正志 古代 総合人間学部 6 5204 003 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 月4 川添 信介 中世 7 5206 004 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 月4 川添 信介 中世 8 5205 005 系共通科目(西洋近世哲学史) 講義 2-4 2 4 通年 水3 福谷 近世 9 5302 001 系共通科目(日本哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 火5 上原 麻有子 10 5304 002 系共通科目(日本哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 火5 上原 麻有子 11 5401 001 系共通科目(倫理学) 講義 2-4 2 4 通年 金3 水谷 雅彦 12 5501 001 系共通科目(宗教学) 講義 2-4 2 4 通年 月5 氣多 雅子 13 5601 001 系共通科目(キリスト教学) 講義 2-4 2 4 通年 木1 芦名 定道 14 5702 001 系共通科目(美術史学) 講義 2-4 2 4 通年 水3 中村・平川 15 5701 002 系共通科目(美学) 講義 2-4 2 4 通年 水4 吉岡 16 5704 003 系共通科目(美術史学) 講義 2-4 2 4 通年 金1 根立 研介 17 5130 002 哲学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水1 伊藤 邦武 18 5130 003 哲学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水5 出口 康夫 19 5131 004 哲学 特殊講義 3-4 2 2 前期 火5 西村 正秀 20 5140 005 哲学 演習 3-4 2 4 通年 月5 出口 康夫 21 5141 006 哲学 演習 3-4 2 2 前期 月4 須藤 訓任 22 5141 007 哲学 演習 3-4 2 2 後期 火5 久米 23 5141 011 哲学 演習 3-4 2 2 前期 月2 冨田 恭彦 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 24 5141 012 哲学 演習 3-4 2 2 後期 月2 冨田 恭彦 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 25 5146 009 哲学 卒論演習I 3-4 2 2 前期 金2 伊藤・出口 26 5148 010 哲学 卒論演習II 3-4 2 2 後期 金2 伊藤・出口 27 5156 030 哲学・西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 月2 伊藤・出口・中畑・川添・福谷 28 9990 001 卒業論文(哲学) 4 12 通年 伊藤 邦武 5230 006 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 4 通年 水3 中畑 正志 古代 29 5231 007 西洋哲学史 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 近藤 智彦 古代 30 5234 008 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 2 後期 金3 川添 信介 中世 31 5234 009 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 2 前期 木3 仁子 寿晴 中世 32 5234 010 西洋哲学史 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 山内 志朗 中世 33 5235 011 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 4 通年 月5 福谷 近世 34 5235 012 西洋哲学史 特殊講義 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 上野 近世 35 5240 013 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 金2 中畑 正志 古代 36 5240 014 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 中畑 正志 古代 37 5241 015 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 月3 早瀬 古代 西洋古典学 010 38 5241 016 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 月3 早瀬 古代 39 5243 017 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 月5 川添 信介 中世 40 5243 018 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 月5 川添 信介 中世 41 5243 019 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 金5 川添 信介 中世 42 5243 020 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 金5 川添 信介 中世 43 5243 021 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 木2 横田 蔵人 中世 44 5243 022 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 木2 横田 蔵人 中世 46 5242 023 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 川添 信介 中世 47 5244 024 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 火5 福谷 近世 48 5244 025 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 水5 福谷 近世 49 5244 026 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 金4金5 福谷 近世 50 5244 027 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 火4 山脇 雅夫 近世 51 5251 028 西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 木3 西尾 浩二 古代 52 5156 030 哲学・西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 月2 伊藤・出口・中畑・川添・福谷 54 9990 002 卒業論文(西洋古代哲学史) 4 12 通年 中畑 正志 古代 (4) 平成25年度文学部開講科目一覧 【哲学基礎文化学系】 講義コード 他専修・他学部(研究科)共通 (他専修・他学部と共通の科目は、いずれか 1つの科目名を選択して履修登録すること) 曜時限 1

Upload: others

Post on 24-Apr-2020

5 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

科目コード 連番 専修・科目 講義形態

5101 001 系共通科目(哲学) 講義 2-4 2 4 通年 金1 伊藤 邦武 4

5200 001 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 水5 中畑 正志 古代 総合人間学部 5

5202 002 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 水5 中畑 正志 古代 総合人間学部 6

5204 003 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 月4 川添 信介 中世 7

5206 004 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 月4 川添 信介 中世 8

5205 005 系共通科目(西洋近世哲学史) 講義 2-4 2 4 通年 水3 福谷 茂 近世 9

5302 001 系共通科目(日本哲学史) 講義 2-4 2 2 前期 火5 上原 麻有子 10

5304 002 系共通科目(日本哲学史) 講義 2-4 2 2 後期 火5 上原 麻有子 11

5401 001 系共通科目(倫理学) 講義 2-4 2 4 通年 金3 水谷 雅彦 12

5501 001 系共通科目(宗教学) 講義 2-4 2 4 通年 月5 氣多 雅子 13

5601 001 系共通科目(キリスト教学) 講義 2-4 2 4 通年 木1 芦名 定道 14

5702 001 系共通科目(美術史学) 講義 2-4 2 4 通年 水3 中村・平川 15

5701 002 系共通科目(美学) 講義 2-4 2 4 通年 水4 吉岡 洋 16

5704 003 系共通科目(美術史学) 講義 2-4 2 4 通年 金1 根立 研介 17

5130 002 哲学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水1 伊藤 邦武 18

5130 003 哲学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水5 出口 康夫 19

5131 004 哲学 特殊講義 3-4 2 2 前期 火5 西村 正秀 20

5140 005 哲学 演習 3-4 2 4 通年 月5 出口 康夫 21

5141 006 哲学 演習 3-4 2 2 前期 月4 須藤 訓任 22

5141 007 哲学 演習 3-4 2 2 後期 火5 久米 暁 23

5141 011 哲学 演習 3-4 2 2 前期 月2 冨田 恭彦 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 24

5141 012 哲学 演習 3-4 2 2 後期 月2 冨田 恭彦 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 25

5146 009 哲学 卒論演習I 3-4 2 2 前期 金2 伊藤・出口 26

5148 010 哲学 卒論演習II 3-4 2 2 後期 金2 伊藤・出口 27

5156 030 哲学・西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 月2 伊藤・出口・中畑・川添・福谷 28

9990 001 卒業論文(哲学) 4 12 通年 伊藤 邦武

5230 006 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 4 通年 水3 中畑 正志 古代 29

5231 007 西洋哲学史 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 近藤 智彦 古代 30

5234 008 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 2 後期 金3 川添 信介 中世 31

5234 009 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 2 前期 木3 仁子 寿晴 中世 32

5234 010 西洋哲学史 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 山内 志朗 中世 33

5235 011 西洋哲学史 特殊講義 3-4 2 4 通年 月5 福谷 茂 近世 34

5235 012 西洋哲学史 特殊講義 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 上野 修 近世 35

5240 013 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 金2 中畑 正志 古代 36

5240 014 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 中畑 正志 古代 37

5241 015 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 月3 早瀬 篤 古代 西洋古典学 010 38

5241 016 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 月3 早瀬 篤 古代 39

5243 017 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 月5 川添 信介 中世 40

5243 018 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 月5 川添 信介 中世 41

5243 019 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 金5 川添 信介 中世 42

5243 020 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 金5 川添 信介 中世 43

5243 021 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 前期 木2 横田 蔵人 中世 44

5243 022 西洋哲学史 演習 3-4 2 2 後期 木2 横田 蔵人 中世 46

5242 023 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 木4木5 川添 信介 中世 47

5244 024 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 火5 福谷 茂 近世 48

5244 025 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 水5 福谷 茂 近世 49

5244 026 西洋哲学史 演習 3-4 隔週4 4 通年 金4金5 福谷 茂 近世 50

5244 027 西洋哲学史 演習 3-4 2 4 通年 火4 山脇 雅夫 近世 51

5251 028 西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 木3 西尾 浩二 古代 52

5156 030 哲学・西洋哲学史 講読 2-4 2 2 前期 月2 伊藤・出口・中畑・川添・福谷 54

9990 002 卒業論文(西洋古代哲学史) 4 12 通年 中畑 正志 古代

(4) 平成25年度文学部開講科目一覧

【哲学基礎文化学系】

講義コード 他専修・他学部(研究科)共通(他専修・他学部と共通の科目は、いずれか1つの科目名を選択して履修登録すること)

備  考担  当  者曜時限開講期

単位

週時間

回生

科 目 名

1

Page 2: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

科目コード 連番 専修・科目 講義形態項

講義コード 他専修・他学部(研究科)共通(他専修・他学部と共通の科目は、いずれか1つの科目名を選択して履修登録すること)

備  考担  当  者曜時限開講期

単位

週時間

回生

科 目 名

9990 003 卒業論文(西洋中世哲学史) 4 12 通年 川添 信介 中世

9990 004 卒業論文(西洋近世哲学史) 4 12 通年 福谷 茂 近世

5331 003 日本哲学史 特殊講義 3-4 2 2 前期 水3 上原 麻有子 55

5331 004 日本哲学史 特殊講義 3-4 2 2 後期 水3 上原 麻有子 56

5331 005 日本哲学史 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 平子 友長 57

5331 006 日本哲学史 特殊講義 3-4 2 2 後期 火3 岡田 勝明 59

5331 007 日本哲学史 特殊講義 3-4 2 2 後期 水5 林 晋 ◎情報・史料学 004 60

5341 008 日本哲学史 演習 3-4 2 2 後期 火4 高坂 史朗 62

5340 009 日本哲学史 演習 3-4 2 4 通年 水4 芦名 定道 ◎キリスト教学 006 63

5340 010 日本哲学史 演習 3-4 2 4 通年 金2 林 晋 ◎情報・史料学 011 64

5340 011 日本哲学史 演習 4 隔週4 4 通年 金3金4 上原 麻有子 66

5351 012 日本哲学史 講読 2-4 2 2 前期 月2 田中 美子 67

5351 013 日本哲学史 講読 2-4 2 2 後期 木4 水野 友晴 68

9990 005 卒業論文(日本哲学史) 4 12 通年 上原 麻有子

5430 002 倫理学 特殊講義 3-4 2 4 通年 火3 水谷 雅彦 69

5431 007 倫理学 特殊講義 3-4 2 2 前期 月4 児玉 聡 70

5431 003 倫理学 特殊講義 3-4 2 2 後期 月4 児玉 聡 71

5443 004 倫理学 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 島内 明文 72

5440 005 倫理学 演習 3-4 2 4 通年 火4 水谷・児玉 73

5440 006 倫理学 演習 3-4 2 4 通年 金4 水谷・児玉 74

5440 008 倫理学 演習 3-4 2 4 通年 水3 児玉 聡 75

5443 009 倫理学 演習 3-4 2 2 前期 金5 北尾 宏之 76

5443 010 倫理学 演習 3-4 2 2 後期 金5 北尾 宏之 77

5443 011 倫理学 演習 3-4 2 2 前期 金3 佐藤 義之 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 78

5443 012 倫理学 演習 3-4 2 2 後期 金3 佐藤 義之 ◎人間・環境学研究科 ◎総合人間学部 79

9990 006 卒業論文(倫理学) 4 12 通年 水谷・児玉

5530 002 宗教学 特殊講義 3-4 2 4 通年 火4 氣多 雅子 80

5530 010 宗教学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水3 芦名 定道 ◎キリスト教学 003 81

5531 003 宗教学 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 安藤 泰至 82

5540 004 宗教学 演習 3-4 2 4 通年 火5 氣多 雅子 83

5541 005 宗教学 演習 3-4 2 2 後期 水5 杉村 靖彦 84

5541 006 宗教学 演習 3-4 2 2 後期 金2 杉村 靖彦 85

5540 007 宗教学 演習II 2-4 隔週4 4 通年 金3金4 氣多・杉村 86

5551 008 宗教学 講読 2-4 2 2 前期 木4 鶴 真一 87

5551 009 宗教学 講読 2-4 2 2 後期 木4 鶴 真一 88

9990 007 卒業論文(宗教学) 4 12 通年 氣多・杉村

5630 002 キリスト教学 特殊講義 3-4 2 4 通年 火5 芦名 定道 89

5630 003 キリスト教学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水3 芦名 定道 宗教学 010 90

5631 004 キリスト教学 特殊講義 3-4 2 2 後期 火4 手島 勲矢 91

5631 005 キリスト教学 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 津田 謙治 92

5640 006 キリスト教学 演習 3-4 2 4 通年 水4 芦名 定道 日本哲学史 009 93

5641 007 キリスト教学 演習 3-4 2 2 前期 金4 芦名 定道 94

5641 008 キリスト教学 演習 3-4 2 2 後期 金4 芦名 定道 95

5641 009 キリスト教学 演習 3-4 2 2 前期 水5 方 俊植 96

5641 010 キリスト教学 演習 3-4 2 2 後期 水5 堀川 敏寛 97

8102 124 キリスト教学 語学 3-4 2 1 前期 火3 手島 勲矢 ヘブライ語(初級) 学部共通科目 西南アジア史学 124 98

8103 125 キリスト教学 語学 3-4 2 1 後期 火3 手島 勲矢 ヘブライ語(中級) 学部共通科目 西南アジア史学 125 99

9990 008 卒業論文(キリスト教学) 4 12 通年 芦名 定道

5730 004 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水2 吉岡 洋 100

5730 005 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 水3 根立 研介 101

5730 006 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 木1 平川 佳世 102

5730 007 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 金3 中村 俊春 103

5730 008 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 金3 宇佐美 文理 ◎中国哲学史 002 104

2

Page 3: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

科目コード 連番 専修・科目 講義形態項

講義コード 他専修・他学部(研究科)共通(他専修・他学部と共通の科目は、いずれか1つの科目名を選択して履修登録すること)

備  考担  当  者曜時限開講期

単位

週時間

回生

科 目 名

5730 009 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 月3 篠原 資明 ◎人間・環境学研究科 105

5731 010 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 2 前期 火3 岡田 暁生 ◎ドイツ語ドイツ文学 009 106

5731 011 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 2 後期 火3 岡田 暁生 ◎ドイツ語ドイツ文学 010 107

5730 012 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 4 通年 金2 稲本 泰生 108

5731 013 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 2 前期 木3 加須屋 誠 109

5731 014 美学美術史学 特殊講義 3-4 2 2 後期 木3 安田 篤生 110

5731 015 美学美術史学 特殊講義 3-4 30 2 前期 集中 小峯 和明 ◎国語学国文学 013 111

5740 016 美学美術史学 演習I 3-4 2 4 通年 火2 中村・根立・平川 112

5742 017 美学美術史学 演習II 3-4 2 4 通年 木2 中村・平川 113

5742 018 美学美術史学 演習II 3-4 2 4 通年 水5 平川 佳世 114

5745 019 美学美術史学 演習II 3-4 2 2 前期 月2 永井 隆則 115

5745 020 美学美術史学 演習II 3-4 2 2 後期 月2 永井 隆則 116

5745 024 美学美術史学 演習II 3-4 2 2 前期 木4 西 欣也 117

5745 025 美学美術史学 演習II 3-4 2 2 後期 月4 深谷 訓子 118

5744 022 美学美術史学 演習III 3-4 2 4 通年 金4 中村・根立・吉岡・平川 119

5751 023 美学美術史学 講読 2-4 2 4 通年 木2 田中・高井 和書講読 120

9990 009 卒業論文(美学美術史学) 4 12 通年 中村・根立・吉岡・平川

3

Page 4: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

《哲学基礎文化学系》

授業科目名 <英訳>

哲学(講義)Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 伊藤 邦武

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金1 授業形態 講義

題目 「心」をめぐる哲学的考察

[授業の概要・目的]われわれは人間の心をどのような角度から、どのようなものとして理解するべきなのか。これは根本的な反省的思考を本来の主題とする哲学において、常に大きな関心が払われてきた中心的テーマである。この講義では、歴史上の主要な心の理論を概観するとともに、21世紀の哲学的思考にふさわしい心の見方について検討する。今年度特に取り上げて検討したいと考えているのは、英米を中心とする言語哲学の伝統と、心と身体、環境との関係を包括的に理解しようとするエコロジカルな心の哲学の可能性についてである。さらに、言語哲学と生の哲学の接点についても考えみたい。

[授業計画と内容]以下のような課題について、1課題あたり2-3週の授業をする予定である。1.心の働きのマップ  2.古代ギリシアの理論(プラトン、アリストテレス)  3.東洋の魂論  4.意識を基礎においた精神モデル(デカルト、 カント) 5.ラッセルやフレーゲの言語哲学 6.ウィトゲンシュタインの言語哲学 7.ウィトゲンシュタインの理論背景としての物自体としての意志(ショーペンハウアー)  8.プラグマティックな心の理論(ジェイムズ)  9.進化論的宇宙論と心(ベルクソン) 10.エコロジカルな心のモデル

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートおよび出席状況により評価する。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)伊藤邦武 『物語 哲学の歴史』(中公新書)授業にかかわる主要な資料は、授業中にプリントとして配布する。参考書はあくまでも参考資料である。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業後に質問などあれば研究室で対応する。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。4

Page 5: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋古代哲学史(講義)History of Western Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 中畑 正志

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 水5 授業形態 講義

題目 西洋古代哲学史講義Ⅰ

[授業の概要・目的]この講義の目的は西洋古代哲学史について基礎的な知識を提供することにある。今年度は、古代ギリシアにおいて、「哲学」という営みが、なぜ、そしてどのように形成されたのか。その過程を、いわゆる「ソクラテス以前の哲学者」たちを中心にたどりながら、哲学的思考のあり方について考察する。

[授業計画と内容]以下のような内容が論じられる予定である。以下のような内容が論じられる予定である。 1 「哲学」という固有名詞 2 「タレスから哲学が始まる」という特殊な見方 3 ミレトスで何が起こったか 4 1962年数学者ピタゴラスの死 5 批判的思考とその表現形式 6 エレア派の論理的破壊力 7 世界の再構築の試み

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]学期末の試験

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)内山勝利(編) 『哲学の歴史 1 哲学誕生』(中央公論新社)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

5

Page 6: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋古代哲学史(講義)History of Western Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 中畑 正志

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 水5 授業形態 講義

題目 西洋古代哲学史講義 II

[授業の概要・目的]この講義の目的は西洋古代哲学史について基礎的な知識を提供することにある。今年度の後期には、古代ギリシアにおいて、「哲学」という営みが、なぜ、そしてどのように形成されたのかを、ソフィストとソクラテスの活動を中心にたどりながら、哲学的思考のあり方について考察する。

[授業計画と内容]以下のような内容が論じられる予定である。1 契約教育者たちの登場 2 新教育の可能性と問題 3 真理と相対主義 4 ロゴスの力の演示 5 「ソクラテス問題」は問題か 6 対話・論駁と真理 7 人間のノモス性とピュシス性

[履修要件]西洋古代哲学史講義前期を履修していることがきわめて望ましい。

[成績評価の方法・基準]学期末の試験。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)内山勝利編 『哲学の歴史 1 哲学誕生』(中央公論新社)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

6

Page 7: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋中世哲学史(講義)History of Western Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月4 授業形態 講義

題目 西洋中世哲学史講義 I

[授業の概要・目的]西洋中世哲学の歴史の大まかな流れについての知識を得るとともに、主要な哲学者の教説について理解することを目的とする。中世哲学は古代哲学やキリスト教と深く連関しているので、それらとの関係についての歴史的理解を深めることも目標とされる。

[授業計画と内容](1)中世哲学史を学ぶ意義(2)キリスト教の成立と古代の哲学(3)アウグスティヌス(4)ボエティウス(5)スコトゥス・エリウゲナ(6)アンセルムス(7)12世紀ルネサンスとアベラール

などが主たるテーマとなる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]定期試験による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

7

Page 8: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋中世哲学史(講義)History of Western Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月4 授業形態 講義

題目 西洋中世哲学史講義 II

[授業の概要・目的]前期「西洋中世哲学史講義 I]」の続き。西洋中世哲学の歴史の大まかな流れについての知識を得るとともに、主要な哲学者の教説について理解することを目的とする。中世哲学は古代哲学やキリスト教と深く連関しているので、それらとの関係についての歴史的理解を深めることも目標とされる。

[授業計画と内容](1)アリストテレス哲学のインパクト(2)大学制度と托鉢修道会の役割(3)ラテン・アヴェロエス主義(4)トマス・アクィナスの存在論(5)トマス・アクィナスの認識理論(6)トマス・アクィナスの倫理思想(7)ドゥンス・スコトゥス(8)ウィリアム・オッカム

などを論じる予定である。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]定期試験による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

8

Page 9: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋近世哲学史(講義)History of Western Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 講義

題目 西洋近世哲学史講義

[授業の概要・目的]本年度は西洋近世哲学史講義の第5年度としてイギリスにおける哲学の展開をロックからミルおよびスペンサーまで概観する。

[授業計画と内容]イギリスの哲学的伝統とされる経験主義が、デカルト主義、カント主義、ヘーゲル主義などその都度外国から伝わってきた哲学的思潮との対話と受容および変容を通してどのように形成されてきたか、という点を重視して講義する。このためごく簡単にではあるが最初にベーコンにも触れ、最後はブラッドレーまで瞥見する予定。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末試験による

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。9

Page 10: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(講義)Japanese Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 上原 麻有子

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 火5 授業形態 講義

題目 日本哲学史講義1

[授業の概要・目的]日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。

[授業計画と内容]以下のような課題を、1課題につき1~2回の授業で扱う予定である。①「日本哲学」と「哲学」の定義②日本哲学史研究の方法③近代初頭から西田幾多郎までの哲学④京都学派の哲学⑤経験⑥自己⑦間柄⑧他者

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点と前期末のレポートによる。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

10

Page 11: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(講義)Japanese Philosophy (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 上原 麻有子

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火5 授業形態 講義

題目 日本哲学史講義2

[授業の概要・目的]日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。

[授業計画と内容]以下のような課題(日本哲学史上の主要問題)を、1課題につき2~3回の授業で扱う予定である。①もの・こと②言葉③場所④主観・主体・主語⑤行為と歴史⑥身体⑦生と死

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点と後記末のレポートによる。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

11

Page 12: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(講義)Ethics (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 水谷 雅彦

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金3 授業形態 講義

題目 倫理学概論

[授業の概要・目的]倫理学という学問分野について、その基礎から講述し、その基本的な知見を獲得することを目的とする。

[授業計画と内容]前半においては、現代の倫理学の基本的な理論を概説するとともに、行為とはなにかについて論じる。後期においてはいわゆる応用倫理学の各部門について概説するとともに、いくつかの事例について検討する。ただ、本シラバス執筆時から開講まで4ヶ月以上あるので、講義内容、計画は変更される可能性がある。実際の講義計画は初回の講義時に発表するので出席されたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]学年末試験

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。12

Page 13: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(講義)Philosophy of Religion (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 氣多 雅子

配当学年 1回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 月5 授業形態 講義

題目 宗教学講義

[授業の概要・目的]宗教哲学を中心に、宗教研究がどのような歴史を経て、どのような必然性をもって展開してきたかを明らかにすることによって、宗教学の多様な可能性について考察する。それを通じて、宗教とはいかなる事象であるかということについて、理解を深めることが、この授業の目的である。

[授業計画と内容]以下のような課題について授業をする予定である。1.宗教という概念(概念の成立、多義性、変容) 2.「宗教学」という言葉とその多義性(成立の経緯、研究の諸分野) 3..近代以前の宗教研究の歴史(神話的思惟と哲学的思惟、キリスト教と神学) 4.近世における宗教的状況の変容(宗教改革、近代科学の成立、理神論の登場) 5.宗教哲学の成立一(カント哲学の意義) 6.宗教哲学の成立二(シュライアマッハーの思想) 7.宗教哲学の展開(ドイツ観念論) 8.宗教批判の進展とニヒリズム(フォイエルバッハ、ニーチェ) 9.否定性をはらんだ宗教哲学(キェルケゴール、ハイデッガー) 10.日本の宗教哲学(西田幾多郎、波多野誠一、西谷啓治)

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]前期末のレポートと年度末の定期試験(筆記)による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))参考文献だけでなく、宗教・思想・文化についての幅広い読書をすることが望ましい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。13

Page 14: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(講義)Christian Studies (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木1 授業形態 講義

題目 キリスト教学講義

[授業の概要・目的]キリスト教学の主要問題を概説することによって、キリスト教研究の概要を理解し、キリスト教の本質に迫る。

[授業計画と内容] 前期のテーマは、「宗教現象としてのキリスト教」であり、現代宗教学の諸方法を用いて行われるキリスト教研究について、その基礎的な内容(信仰、神・宗教経験、象徴、宗教心理学)を体系的に論じる。その後、近代聖書学から現代に至る聖書研究の展開を論じる予定である。 後期のテーマは、「キリスト教思想史の諸問題」である。本年度は、キリスト教思想史の諸問題の中より、「キリスト教と自然科学」関係史を取り上げる予定であるが、その前提となる聖書の思想やキリスト教史の内容についても、詳しい解説が行われる。 講義は一回に一つのテーマを扱う仕方で進められる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]前期の内容についてはレポート試験(後期初回授業で提出)を、後期の内容に関しては学年末に筆記試験を行う。詳細は、授業にて説明。

[教科書]講義においては、毎回プリントを配付し、同じものを、KULASIS上にアップする。

[参考書等] (参考書)授業において配付する資料によって、指示。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。14

Page 15: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美術史学(講義)Art History (Lectures) 担当者氏名

准教授 文学研究科 平川 佳世教授 文学研究科 中村 俊春

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 講義

題目 西洋美術史入門

[授業の概要・目的]美術史における諸問題の考察を通じて、研究の基礎となる諸々の方法論や思考法に親しむとともに、西洋美術に関する基礎知識を深めることを目指す。

[授業計画と内容][前期]は、17紀のフランドルとオランダ絵画について論じる。この時代に、ネーデルラントは、スペインの支配下に残った南ネーデルラント(フランドル)と、新たに建国された、北のオランダ連邦共和国とに分裂した。南ネーデルラントではカトリックの信仰が保持され、貴族階級が権力を維持したのに対し、オランダは、カルヴァン派教会を国教とし、新興の市民階級が社会の主導権を握った。このような社会のあり方は、美術にも大きな影響を及ぼし、フランドルとオランダの絵画は、分裂以前の文化的伝統を引き継ぎながらも、異なった様相を示すようになる。ルーベンス、ヴァン・ダイク、フランス・ハルス、レンブラントらの作品を、当時の社会状況と関連づけて考察する。[後期]は、15、16世紀のドイツ美術について、版画を中心に論じる。15世紀中ごろのドイツでは、ヨーロッパの他の地域に先駆け、銅版画が新しい造形表現の領域として注目され、マイスターES、ショーンガウアー、デューラーなど数多くの優れた作り手が現れた。また、15世紀末には、それまで安価な宗教画像や挿絵を量産するにすぎなかった木版画の領域にもデューラーやクラーナハを初めとする才能ある画家たちが参入し、これまでにない活況が見られるようになる。後期は、15,16世紀のドイツにおける版画芸術の隆盛について、技術革新や作品取引の問題、絵画表現との関わり等、多角的に考察する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]前期と後期それぞれについて、講義内容の理解度を確認する筆記試験(ノート等持ち込み不可)を実施し、これらの総合点により成績評価を行う。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)大学所蔵の関連書籍を適宜参照すること

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))関連作品の展覧会等には自主的に足を運び、実作品を鑑賞する機会を持つことが好ましい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。15

Page 16: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学(講義)Aesthetics (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 吉岡 洋

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水4 授業形態 講義

題目 美学・芸術学の基本概念

[授業の概要・目的]主としてカント以降の西洋近代美学の流れを参照しつつ、美学・芸術学にかかわるいくつかの基本概念を、歴史的ならびに現代的文脈に照らして理論的に検討してゆく。それにより、美的経験や芸術作品について語るための言葉を獲得することが目的である。

[授業計画と内容]具体的には、「模倣」「引用」「創造」「感情移入」「解釈」といった諸概念に加えて、私たちがふだん用いている「感覚」「感性」「趣味」「批評」「伝統」「判断」といった一見自明に思える言葉を厳密に考察することによって進める。必要に応じて受講者からも検討すべき概念を追加してもらい、ひとつのテーマ当たり平均2回程度の講義を行う計画であるが、扱うテーマの数やそれにかける回数は講義の進行具合によって変動する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による。ここで言う平常点とは出席日数のことではなく、講義中に与える課題等の評価を指す。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

16

Page 17: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美術史学(講義)Art History (Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 根立 研介

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金1 授業形態 講義

題目 日本美術史とそれをめぐる制度

[授業の概要・目的]日本美術史を学ぶための基礎知識を身に付ける概説講義。本年度は、日本美術史を取り巻く諸制度(美術史研究史、文化財制度、公開と展覧会、修理など)から日本美術史の様々な問題を再考してみたい。近代的な日本美術史研究は、他の学問研究と同様に明治に入り西欧の影響を受けて成立する。ただし、日本の場合、美術史研究は文化財の保護の諸制度(指定、保存、公開など)と深く関連しながら学として成立していったところがある。また、現在も日本美術史研究は文化財制度と深く結びついているが、さらに近年は展覧会などの公開の問題とも深く結びついている。したがって、日本美術史を学ぶためには、こうした諸制度を理解する必要がある。授業は、文化財の諸問題や近年の展覧会の実情など、毎回テーマを決めて具体的に検討していく。

[授業計画と内容]授業で取り上げる主な課題は以下の通りである。原則として、1つの課題について1~2週間の授業を行う。ただし、近年の展覧会の諸問題については、5~7週間の授業をおこなう予定である。

※日本美術史の研究の始まり※日本美術史と文化財※文化財制度の歩み※古社寺保存法をめぐって※明治期の美術史研究の記述※彫刻の修理をめぐって※美術史研究と科学的調査※仏像と近代評論及び写真※古都京都のイメージと平等院鳳凰堂阿弥陀如来像※歴史教科書と美術※公開と展覧会※近年の展覧会から※日本美術と海外展※まとめ                                       

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによる(論述の内容について、分析の仕方、使用した史料の取り扱いなどを含め総合的に判断する。レポートが100%)。

[教科書]なし。毎回、資料配付を行う。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介するなし。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業では展覧会のことを数多く取り上げるので、できるだけ関連する展覧会を観覧してもらいたい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。17

Page 18: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈哲学専修〉

授業科目名 <英訳>

哲学(特殊講義)Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 伊藤 邦武

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水1 授業形態 特殊講義

題目 医学と哲学

[授業の概要・目的]「生と死」「身体と心」「人生の価値」のなど問題は、哲学の基本問題であるとともに、医学の問題でもある。医学は「人間とは何か」という哲学的問題関心をつねにもたざるをえない。講義では医学的研究にも役立つような哲学の基本問題を、歴史的流れに沿って説明する。本年度は特に、人間の「死」という主題について、東西の古典的哲学はどう考えてきたか、また、現代の科学や哲学はどう考えるかを概観する。今年度は特に、東洋を中心とし、なかでも日本の思想史における死生観を検討する。

[授業計画と内容]以下のような課題について、1課題あたり2-3週の授業をする予定である。

1. 医学と哲学の密接な関係について 2. 古代ギリシアの死生観(プラトン、アリストテレス) 3. 西洋近代における死生観(デカルト)4. 西洋20世紀の生命論的世界像(ジェイムズ、ベルクソン) 5. 現代のエコロジカルな人間論(ギブソン)6.インドの死生観 7.中国の死生観 8.日本の思想史の概略 9.近代以前の日本の死生観  10.近代以降の日本思想における死生観

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートおよび出席状況によって評価する。

[教科書]使用しない資料は授業中に配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))質問等あがれば授業後に研究室で対応する。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。18

Page 19: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(特殊講義)Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 文学研究科 出口 康夫

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水5 授業形態 特殊講義

題目 数理哲学研究

[授業の概要・目的]前年度から引き続き、現代数理哲学における様々なトピック、特に担当教員が進めている科学的実在論、統計学の哲学、東洋思想の非古典論理解釈、カントの数学論などを扱います。

[授業計画と内容]【前期】 「科学的実在論論争」を概観しつつ、担当教員が提唱する「活動実在論」の擁護と展開を目指します。扱われる予定のトピックは以下。一つのトピックについて3~5週の授業を行います。 「観測(不)可能性」「測定ネットワーキング」「理論パッチワーク」「反実在論論駁1:ファン・フラーセンの構成的経験論」 【後期】 前期に引き続き「科学的実在論」を扱います。以下のトピックについて、それぞれ3~5週の授業を行います。 「反実在論論駁2:プラグマティズム」「反実在論論駁3:社会構成主義」「活動実在論」 また前期・後期とも、上記以外の数理哲学に関する様々なトピックを適宜取り上げます。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末レポートと平常点評価(出席回数、授業内での発言等にもとづく)

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)中才・美濃編 『知識と実在』(世界思想社)ISBN:978-4-7907-1367-8 (本書所収の論文、出口康夫「活動実在論の擁護」を参照します。)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

19

Page 20: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(特殊講義)Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 滋賀大学 経済学部 准教授 西村 正秀

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 火5 授業形態 特殊講義

題目 ア・プリオリな知識と正当化

[授業の概要・目的]ア・プリオリな正当化とは、経験によらない正当化のことである。このア・プリオリな正当化とは正確には何であるのか、また、ア・プリオリな正当化に基づく知識は本当にあるのかという問いは、カント以降盛んに論じられてきたものであり、その議論は現在の認識論においても発展し続けている。本講義では、ア・プリオリな知識と正当化について理解を深める。そのために、ア・プリオリな知識と正当化に関する現代の議論を概説し、その正否と意義を検討する。

[授業計画と内容]以下の課題について、1課題あたり1~2週の授業をする予定である。 1.歴史的背景:カントによるア・プリオリな知識の説明 2.ア・プリオリ、必然性、分析性 3.ア・プリオリな正当化とは何か 4.ア・プリオリな知識を肯定する議論:パトナム、ヘンペル 5.ア・プリオリな知識を否定する議論(1):キッチャー 6.ア・プリオリな知識を否定する議論(2):ベナセラフ 7.ア・プリオリな知識を否定する議論(3):J. S. ミル、クワイン 8.バンジョーによるクワイン批判 9.ア・プリオリな正当化と経験的探求法:カスーロ 10.ア・プリオリな正当化と外在主義:バージ

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点とレポートの成績による。

[教科書]Albert Casullo 『A Priori Justification』(Oxford University Press)(/その他の資料はプリントで配布する。 )

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

20

Page 21: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(演習)Philosophy (Seminars) 担当者氏名 准教授 文学研究科 出口 康夫

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 月5 授業形態 演習

題目 現代哲学演習

[授業の概要・目的]現代哲学の文献を読むことで、哲学的な文献の読解力と、文献の読解にもとづいて自らの議論を構築する力、即ち「哲学力」を身につけよう!

[授業計画と内容]【前期】 Sismond, An Introducition to Scientice Technology Studies, 2nd ed., 2009 など、現代数理哲学の諸文献を読解します。【後期】David Lewis, On the Plurality of Worlds, 1986 など、現代形而上学の諸文献を読解します。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末レポートと平常点(出席、訳の担当、質問等のパフォーマンスなどにもとづく)

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

21

Page 22: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(演習)Philosophy (Seminars) 担当者氏名 大阪大学       

大学院文学研究科 教授 須藤 訓任

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月4 授業形態 演習

題目 ニーチェの『ツァラトゥストラ』を読む

[授業の概要・目的]ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェ(Friedrich Nietzsche 1844-1900)の主著『ツァラトゥストラはこう言ったAlso sprach Zarathustra』からその「序説」を中心に精読する。そこでは、有名な「超人」について議論がなされているが、その実態は物語形式だということもあり、随分曖昧模糊としている。その曖昧さを少しでも晴らすことを目指したい。時間があれば、第一部「ツァラトゥストラの教説」からいくつかの章をピックアップして考察を試みたい。

[授業計画と内容]とくに以下のトピックに留意して、思想的考察を深めてゆきたい。 1.ニーチェと作品『ツァラトゥストラ』について 2.「神の死」について 3.超人について 4.人間について 5.末人について 6.綱渡師について 7.道化師について 8.動物(ワシとヘビ)について

授業は毎回担当者を指定し、ドイツ語原文の訳読と思想内容上の問題提起を求め、その提起に基づいてディスカッションを展開するという形で進める。

[履修要件]ドイツ語初等文法を履修済みであること。

[成績評価の方法・基準]平常点(発表時の訳読と問題提起、またそれ以外の時のディスカッションの積極性)と学期末レポート(テーマ設定の斬新性や説得性、論述の明快さや論理性)を総合的に評価する。

[教科書]テキストはプリントして配布するが、ニーチェに興味のある人は、どの版でもよいので、原本を入手することが望ましい。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。22

Page 23: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(演習)Philosophy (Seminars) 担当者氏名 関西学院大学 文学部 教授 久米 暁

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火5 授業形態 演習

題目 ヒューム哲学演習

[授業の概要・目的]十八紀英国の哲学者デイヴィッド・ヒューム(David Hume)のテキストを厳密に読解することを通じて、ヒューム哲学の現代的意義に対する理解を深める。『人間知性研究』(An Enquiry concerning Human Understaing)の第四章「知性作用に関する懐疑的疑い」第五章「これらの疑いの懐疑的解決」第七章「必然的結合の観念について」を精読する。

[授業計画と内容]1.「観念の関係」と「事実」との区別 2.因果関係と因果推論との関係 3.アプリオリとアポステリオリとの区別 4.ヒュームにおける「帰納の問題」とは何か 5.「懐疑的解決」とは何か 6.懐疑論と自然主義との関係 7.「必然的結合」の観念とは何か 8.意志と行為との因果関係はいかに知りうるか 9.「結合」を「感じる」とはどういうことか 10.「原因」の二つの定義の間の関係

毎回テキストを精読し、以上の問題等に関してディスカッションを行う。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点と年度末のレポート。

[教科書]テキストについてはプリントを配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

23

Page 24: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(演習)Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 人間・環境学研究科 冨田 恭彦

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月2 授業形態 演習

題目 George Berkeley, Principles

[授業の概要・目的]George Berkeley 著 A Treatise Concerning the Principles of Human Knowledge を原典で読み、その immaterialism がどのような仕方で John Locke の materialism の論理を基盤としていたかを明らかにします。

[授業計画と内容]George Berkeley の母校であるダブリンのトリニティ・コレッジでは、Locke と親交のあった William Molyneux のすすめにより、Locke の Essay を研究することが奨励されていました。Berkeley は、そうした状況下でトリニティ・コレッジで教育を受けた若者の一人であり、Locke 研究家としての面を、彼はしっかりともっていました。本演習では、Berkeley の Principles を原典で読み、彼が Locke の materialism の論理をどのように利用して自らの immaterialism を構築したかを考察しようとするものです。Principles の最初の部分でどのようにして Berkeley が一挙に自らの immaterialism を展開したか。読み解くために必要な Locke に関する情報を順次確認しながら、その論理の基本を確認します。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート提出を条件とした上で、平常点(出席と和訳担当)を基本とします。

[教科書]テキストは初回に配布します。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))できれば、Locke の An Essay Concerning Human Understanding を各自読まれることをお奨めします。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。24

Page 25: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(演習)Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 人間・環境学研究科 冨田 恭彦

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月2 授業形態 演習

題目 George Berkeley, Principles

[授業の概要・目的]George Berkeley 著 A Treatise Concerning the Principles of Human Knowledge を原典で読み、その immaterialism がどのような仕方で John Locke の materialism の論理を基盤としていたかを明らかにします。(前期「哲学演習」(冨田担当)の続きです。)

[授業計画と内容]George Berkeley の母校であるダブリンのトリニティ・コレッジでは、Locke と親交のあった William Molyneux のすすめにより、Locke の Essay を研究することが奨励されていました。Berkeley は、そうした状況下でトリニティ・コレッジで教育を受けた若者の一人であり、Locke 研究家としての面を、彼はしっかりともっていました。本演習では、Berkeley の Principles を原典で読み、彼が Locke の materialism の論理をどのように利用して自らの immaterialism を構築したかを考察しようとするものです。Principles の最初の部分でどのようにして Berkeley が一挙に自らの immaterialism を展開したか。読み解くために必要な Locke に関する情報を順次確認しながら、その論理の基本を確認します。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート提出を条件とした上で、平常点(出席と和訳担当)を基本とします。

[教科書]テキストは初回に配布します。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))できれば、Locke の An Essay Concerning Human Understanding を各自読まれることをお奨めします。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。25

Page 26: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(卒論演習I)Philosophy (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 伊藤 邦武准教授 文学研究科 出口 康夫

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 金2 授業形態 卒論演習

題目

[授業の概要・目的]三、四回生を対象に、哲学の卒業論文の作成のしかたを身につけるための授業。論文作成のための資料の探索や、テキストの読解、論文テーマの決定をめぐる手順など、卒業論文の完成に至るすべてのステップについて、できるだけ丁寧に検討していきたい。

[授業計画と内容]前期の授業では、卒業論文作成の前段階として、哲学テキストの読解、分析、総括を代表的な文献を共通の題材にして、皆で実際に行ってみる。後期の授業では、参加者各人がそれぞれの論文作成の過程を披露し、互いに意見を交換したり、議論を深めたりすることによって、それぞれの作品をよりよいものにするための方途を探る。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]演習への出席と熱意ある参加態度を評価する。

[教科書]授業中に指示する授業初回に説明する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))必要に応じて授業後に個別に対応する。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。26

Page 27: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学(卒論演習II)Philosophy (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 伊藤 邦武准教授 文学研究科 出口 康夫

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金2 授業形態 卒論演習

題目

[授業の概要・目的]同じ科目の前期の授業概要を参照されたい。

[授業計画と内容]同じ科目の前期の授業内容を参照されたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]演習への出席と熱意ある参加態度を評価する。

[教科書]授業中に指示する授業初回に指示する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))必要に応じて授業後に個別に対応する。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。27

Page 28: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学・西洋哲学史(講読)Philosophy/History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 伊藤 邦武准教授 文学研究科 出口 康夫教授 文学研究科 中畑 正志教授 文学研究科 川添 信介教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月2 授業形態 講読

題目 哲学・西洋哲学史入門

[授業の概要・目的]哲学と西洋哲学史の教員によるリレー購読。哲学のテキストの読み方、議論の仕方などの哲学および西洋哲学史を学ぶための基礎的な力を養う。

[授業計画と内容]哲学と西洋哲学史の教員がそれぞれ特定の入門的テキスト(日本語)をとりあげて、教員による説明と参加者による討論をまじえながら読み進める。授業の内容と担当は次の通り(以下の2~6の順序は初回の授業までに決定する予定)。1 授業の趣旨と進め方についてのガイダンス(全員)2 哲学・西洋哲学史研究の方法と倫理(福谷 茂)3 哲学入門(出口康夫)4 古代哲学史入門(中畑正志)5 中世哲学史入門(川添信介)6 近世哲学史入門(福谷 茂)

[履修要件]平成20年度以後の哲学専修および西洋哲学史専修の分属者は必修

[成績評価の方法・基準]初回を含め8割以上の授業に出席することが単位認定の必要条件。その上で担当教員の一人に提出されるレポートと授業への積極的参加を総合的に評価する。

[教科書]テキストは初回の授業までに哲学専修および西洋哲学史専修のHP上で知らせる予定。

[参考書等] (参考書)特になし

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。28

Page 29: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈西洋哲学史専修〉

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 中畑 正志

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 「ある」ということ── 語る、分ける、編む

[授業の概要・目的]何かが「ある」、またそれが何かで「ある」、という事態をどのように理解するのか。哲学はこの奇妙な問題に頭を悩ましてきた。この問題に対する一つの応答がカテゴリーの区別である。これを手がかりに、「ある」ことをめぐる問題を、できるだけ具体的にまた平明な形で考える。

[授業計画と内容]何かが「ある」、またそれが何かで「ある」とはどのようなことか。何が最も基本的な「ある」ものなのか。この基本問題を、いたずらに難解なものとしないよう心がけながら考えてみたい。具体的には、パルメニデスやプラトンを出発点として、「ある」ことをその語り方に注目していわゆるカテゴリーへと分節したアリストテレスの仕事を手がかりとして、その受容、およびカテゴリーをめぐる現代的分析も参照しつつ、考察する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート(詳細については授業で説明する)。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。29

Page 30: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 北海道大学       

大学院文学研究科 准教授 近藤 智彦

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 ヘレニズム哲学とプラトン

[授業の概要・目的]ヘレニズム期の哲学者たちは、プラトンの著作をどのように読解し、彼の哲学をどのように受容したのか。この授業では、ストア派を中心にエピクロス派やアカデメイア派なども含め、彼らのプラトン読解・受容の具体例をいくつか取り上げ、それぞれ資料となるテクストにまで遡って検討していく。こうした作業を通して、ヘレニズム哲学の研究手法を習得するとともに、ヘレニズム哲学の哲学史上の位置について理解を深め、さらにはヘレニズム哲学とプラトン双方の哲学そのものを新たな角度から考察できるようになることを目指す。

[授業計画と内容]ヘレニズム哲学の様々な資料やプラトンの著作の関連箇所、最近の研究動向などを紹介しながら、基本的には講義形式で進める予定である。しかし、テクストの解釈をめぐって議論する(可能であれば訳読の担当を割り振る)など、演習の要素も取り入れたい。以下のような主題について、それぞれ3回程度の授業をする予定である(変更の可能性あり)。

1.感覚・知識・懐疑2.存在・物体・世界3.摂理・運命・人間4.幸福・快楽・正義5.哲学・実践・自由

[履修要件]テクストの詳細な検討が中心となるため、古典ギリシア語とラテン語の知識がある方が望ましいが、必須とはしない。

[成績評価の方法・基準]平常点(議論への貢献もしくは担当)30%、レポート(後日提出)70%

[教科書]必要な資料は基本的にプリントで配布する

[参考書等] (参考書)A・A・ロング(金山弥平訳) 『ヘレニズム哲学 ストア派、エピクロス派、懐疑派』(京都大学学術出版会)ISBN:9784876986132内山勝利編 『哲学の歴史 第2巻 帝国と賢者 古代II』(中央公論新社)ISBN:9784124035193神崎繁・熊野純彦・鈴木泉編 『西洋哲学史II 「知」の変貌・「信」の階梯』(講談社)ISBN:9784062585156

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))質問などには授業の前後の時間に対応するほか、メールでも受け付ける。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。30

Page 31: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金3 授業形態 特殊講義

題目 盛期スコラ哲学における意志の自由

[授業の概要・目的]人間の意志が形而上学的な意味で自由であるのかどうかは、現代では物理的決定論との関係で論じられることが多いが、西洋中世スコラ哲学では別の文脈で問題とされてきた。つまり、最終的には神の予定と意志の関係の問題へと至るが、その前に、意志と知性との関係、あるいは意志とそれを動かす対象との関係として問題とされた。この歴史的文脈を解説しながら、さまざまな立場について分析を行う。

[授業計画と内容]以下の論点について、それぞれ1~2週の講義を行う予定である。

(1)1277年のパリ司教による禁令の内容(2)トマス・アクィナスにおける意志の自由(3)ブラバンシアのシゲルスの知性優位の立場(4)エギディウス・ロマヌスの立場(5)ゲントのヘンリクスの「主意主義」(6)フォンテーヌのゴドフレイの「主知主義」(7)ドゥンス・スコトゥスの「主意主義」

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによって評価する。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

31

Page 32: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 イスラーム地域研究センター

研究員           仁子 寿晴

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木3 授業形態 特殊講義

題目 イスラーム哲学史

[授業の概要・目的]イスラーム圏の哲学には狭義の哲学と広義の哲学が考えられる。狭義の哲学はアラビア語でfalsafahと呼ばれるものにほぼ等しく、ギリシア語文献のアラビア語訳を通してイスラーム圏に流入し、展開した思想形態である。それとは別にアラビア語に起源をもつ独自の哲学がKalam(神学)や神秘思想の分野に見られる。イスラーム哲学を知るためにはこの両面を同時に見る必要がある。本講義では狭義の哲学の歴史を辿りながら、広義の哲学にも目配りをしたい。なお受講者の希望によって講義内容を変更する可能性がある。

[授業計画と内容]1課題あたり2週の授業をする予定 1. アレクサンドリアからバグダードへ 2. アラビア語翻訳第一波とキンディー・スクール 3. アラビア語翻訳第二波とファーラービー 4. イスラーム神学とイブン・スィーナー 5. アンダルスの哲学者たち(イブン・バーッジャ、イブン・トゥファイル、イブン・ルシュド) 6. 東方哲学とイスラーム神学 7. イランにおける哲学伝統と神秘思想

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートにより評価する。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

32

Page 33: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 慶應義塾大学 文学部 教授 山内 志朗

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 スコラ哲学における概念と観念

[授業の概要・目的]近世初頭において盛んに論じられた形相的概念と客象的概念の対比を近世初頭において見た後に、それが中世にどのように遡及できるかを検討する。アナロギア説と一義性説の対比との関連、スアレス説の位置づけなどを考察する。

[授業計画と内容]1)近世初頭における概念論2)スアレス、フォンセカ、カエタヌス3)近世スコラ哲学における概念分類論4)トマス主義、イエズス会、スコトゥス主義5)アナロギア説と一義性説6)形而上学と存在の概念7)John Norris の概念論8)Esse intentionale9)初期唯名論者10)普遍論争との関連

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート(具体的なテーマについては授業の時に指示する)

[教科書]山内志朗 『普遍論争』(平凡社)ISBN:978-4-582-76630-1

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

33

Page 34: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 月5 授業形態 特殊講義

題目 17世紀の形而上学

[授業の概要・目的]2004年度から2008年度まで継続された特殊講義(「形而上学」研究)の成果と観点を踏まえた「17世紀の形而上学」研究の第3年度として、本年度は17世紀の形而上学をより特殊なテーマに即して考察する。伝統的な形而上学のトゥールに加えて新しい概念や方法が陸続と登場したのが17世紀である。デカルト、スピノザ、ライプニッツ、ニュートンが、科学と宗教と哲学が、交錯し火花を散らす現場で形而上学のポテンシャルを確認したい。

[授業計画と内容]形而上学の歴史において17世紀がいかなる意味で重要な時期であるのか、という点を論ずる。中心となるのは、デカルト、スピノザ、ライプニッツ、マルブランシュ、ニュートンなどである。彼らは共有する問題意識の圏内で濃密なインタラクションを行ないながら思考した。真理、因果性、自己原因、空間、創造、自由といった概念が切り開く近世形而上学の独自の性格を探求する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末レポート

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。34

Page 35: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(特殊講義)History of Western Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 大阪大学       

大学院文学研究科 教授 上野 修

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木4,5 隔週 授業形態 特殊講義

題目 十七世紀哲学における無限─デカルト、スピノザ、ライプニッツ

[授業の概要・目的]デカルト、スピノザ、ライプニッツを取り上げ、十七世紀の哲学を「無限」をキーワードに考察します。抽象的に見える形而上学の議論のリアルさを体得するのがねらいです。

[授業計画と内容]西洋十七世紀(古典時代)の哲学は「無限」という視点から人間を捉えました。デカルトはわれわれの意志は無限であるとし、スピノザはわれわれの力は神=自然の無限の力の一部であると考え、ライプニッツはわれわれの魂は現実世界の無限を映し出す生ける鏡のようなものだと言っています。この講義では無限を第一に置くこうした思考を明らかにし、十七世紀の哲学が無限概念によってどんなふうに現実概念を変容させたかを考察します。 らの哲学を特徴づけ、四人の哲学の位置関係を考えます。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]期末レポート(講義との関連を重視し、評価します。)

[教科書]とくにありません。ハンドアウトを出します。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

35

Page 36: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 中畑 正志

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金2 授業形態 演習

題目 アリストテレス『形而上学』を読む

[授業の概要・目的]アリストテレスの『形而上学』を読む。今年度はZ巻12章からはじめる。議論の内容を明確に理解することとともに、アリストテレスを読むとはどのようなことなのかについての認識も深めることを目指す。

[授業計画と内容] 今年度は『形而上学』Ζ巻12章から読み始める。ΖΗΘ巻はアリストテレスの哲学の中心部分を構成する議論であるが、同時に難解できわめて議論の多いテキストなので、担当者による訳と説明の報告を受けた上で参加者による議論をおこない、問題の明確化と説得的な解釈の追求につとめる。

 報告担当者は、担当する週の前半までに担当範囲の翻訳や説明を参加者全員に配布できるように準備すること。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(報告の担当と議論への参加の両方にもとづいて評価する)

[教科書]W. Jaeger 『Aritotelis Metaphysica』(Oxford Classical Text)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))参加者は、報告担当者から配布された翻訳と説明を、テキストや諸注解を参照して事前に検討しておくこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。36

Page 37: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 中畑 正志

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木4,5 隔週 授業形態 演習

題目 古代哲学の諸問題

[授業の概要・目的]西洋古代哲学にかかわる諸問題について、毎回一人あるいは二人がそれぞれの研究成果を発表し、参加者全員によって検討する。哲学的に重要な問題を平明なかたちで分析し討論する能力を養う。

[授業計画と内容] 西洋古代哲学にかかわる諸問題について、毎回一人あるいは二人がそれぞれの研究成果を発表し、参加者全員によって検討する。 話題の選択は自由であるが、発表者には授業参加者が共有できるような明晰な議論が求められる。また発表者は、発表する週の月曜日までに参加者に発表要旨を配布しなければならない。 参加者には発表要旨を事前に読み、授業では積極的に議論に参加することが求められる。 なお卒業論文提出予定者は、この授業で必ず論文の構想を発表すること。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(発表と議論への積極的な貢献の両方にもとづいて評価する)

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)特になし

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。37

Page 38: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 早瀬 篤

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月3 授業形態 演習

題目 プラトン『テアイテトス』を読む I

[授業の概要・目的]プラトンの『テアイテトス』の原典を精読する。基本的には、古典ギリシャ語文献を日本語に訳読するための能力を養成することが目的であるが、同時に、プラトンのテクストについて、註釈や研究書を参照しながら、明晰な仕方で議論できるようになることも目指したい。

[授業計画と内容]プラトンの『テアイテトス』を冒頭から丁寧に読んでいく。しばしば認識論の古典と呼ばれるこの対話篇は、知識・信念/判断・感覚知覚などの我々の認識能力を徹底的に吟味した西洋哲学史上最初の著作であり、現代哲学においてもその影響力を失っていない。対話篇は、ソクラテスの「知識とは何であるか」という問いをめぐって進行し、対話相手のテアイテトスが提示する「知識とは感覚である」「知識とは真実の信念である」「知識とは真実の信念にロゴスを加えたものである」という三つの回答が、順に棄却されるという内容になっている。 授業は、毎時間、3ページ程度のテクストを、事前に担当者を決めずに、参加者全員が少しずつ訳読するという形式にする (ただし、古典ギリシャ語にまだ慣れていない学生は、毎回の範囲の最初の部分の訳を担当する)。注釈書や研究書を参照しつつ、内容についても議論を行う。

[履修要件]古典ギリシャ語の初級文法を習得していること。

[成績評価の方法・基準]平常点による。

[教科書]E. A. Duke, et al. 『Platonis Opera, Tetralogias I-II』(Oxford Classical Text)ISBN:9780198145691

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業に参加するにはかなりの予習が必要である。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。38

Page 39: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 早瀬 篤

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月3 授業形態 演習

題目 プラトン『テアイテトス』を読む II

[授業の概要・目的]プラトンの『テアイテトス』の原典を精読する。基本的には、古典ギリシャ語文献を日本語に訳読するための能力を養成することが目的であるが、同時に、プラトンのテクストについて、註釈や研究書を参照しながら、明晰な仕方で議論できるようになることも目指したい。

[授業計画と内容]前期に引き続き、プラトンの『テアイテトス』を丁寧に読んでいく。しばしば認識論の古典と呼ばれるこの対話篇は、知識・信念/判断・感覚知覚などの我々の認識能力を徹底的に吟味した西洋哲学史上最初の著作であり、現代哲学においてもその影響力を失っていない。対話篇は、ソクラテスの「知識とは何であるか」という問いをめぐって進行し、対話相手のテアイテトスが提示する「知識とは感覚である」「知識とは真実の信念である」「知識とは真実の信念にロゴスを加えたものである」という三つの回答が、順に棄却されるという内容になっている。 授業は、毎時間、3ページ程度のテクストを、事前に担当者を決めずに、参加者全員が少しずつ訳読するという形式にする。注釈書や研究書を参照しつつ、内容についても議論を行う。

[履修要件]古典ギリシャ語の初級文法を習得していること。

[成績評価の方法・基準]平常点による。

[教科書]E. A. Duke, et al. 『Platonis Opera, Tetralogias I-II』(Oxford Classical Text)ISBN:9780198145691

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業に参加するにはかなりの予習が必要である。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。39

Page 40: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月5 授業形態 演習

題目 トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 I

[授業の概要・目的]トマス・アクィナス中期の著作である『対異教徒大全』をラテン語原文で精密に理解し、その体系的哲学の全体像についての理解を深めることを目的とする。また、主著『神学大全』の併読も課することによって、2つの体系的著作の異同の意味を考えることも目指す。

[授業計画と内容]本年度は昨年度に引き続き、第2巻冒頭部分を丁寧に読解する。具体的なトピックは以下のようなものとなる。

(1)被造物の根源としての神(2)神の能動的能力(3)神と被造物の関係

[履修要件]ラテン語の初級文法を修得していること。

[成績評価の方法・基準]平常点によって評価する。

[教科書]マリエッティ版を用いる。必要な場合、コピーを配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

40

Page 41: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月5 授業形態 演習

題目 トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 II

[授業の概要・目的]前期の「トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 I」の続き。トマス・アクィナス中期の著作である『対異教徒大全』をラテン語原文で精密に理解し、その体系的哲学の全体像についての理解を深めることを目的とする。また、主著『神学大全』の併読も課することによって、2つの体系的著作の異同の意味を考えることも目指す。

[授業計画と内容]前期に引き続き、『対異教徒大全』第2巻冒頭部分を精読する。具体的には、

(1)神が万物の存在原因であること(2)「無からの創造」の意味(3)創造と変化・運動との区別

などである。

[履修要件]ラテン語の初級文法を修得していること。

[成績評価の方法・基準]平常点によって評価する。

[教科書]マリエッティ版を用いる。必要な場合、コピーを配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

41

Page 42: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 金5 授業形態 演習

題目 ドゥンス・スコトゥスの自然法理論 I

[授業の概要・目的]13世紀後半のスコラ哲学者ドゥンス・スコトゥスの自然法論に関わるテキストを精読する。スコトゥスは前の世代のトマス・アクィナスの自然法論を大きく転換させたとされている。いわゆる「主意主義者」として、神の意志の自由を強調したスコトゥスは合理的・理性的なものとしての自然法理解にどのような変更を加えたのかを吟味する。

[授業計画と内容]ドゥンス・スコトゥス『オルディナチオ』第3巻第37区分の全体を読む。

この箇所はモーセの「十戒」と自然法との関係を論じた部分であり、

・まず最初に先行するトマス・アクィナスの自然法理論と十戒の解釈の簡単な紹介を行う。・その後、上記ラテン語テキストを最初から精読する

[履修要件]ラテン語初級文法を修得していること。

[成績評価の方法・基準]平常点による。

[教科書]Wolter, A.B(ed.) 『Duns Scotus on the Will and Morality』(CUA Press)ISBN:0-8132-0622-7(これに含まれるラテン語原典を使用し、授業初回にコピーを配布する。)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

42

Page 43: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金5 授業形態 演習

題目 ドゥンス・スコトゥスの自然法理論 II

[授業の概要・目的]前期の演習「ドゥンス・スコトゥスの自然法理論I]の続き。13世紀後半のスコラ哲学者ドゥンス・スコトゥスの自然法論に関わるテキストを精読する。スコトゥスは前の世代のトマス・アクィナスの自然法論を大きく転換させたとされている。いわゆる「主意主義者」として、神の意志の自由を強調したスコトゥスは合理的・理性的なものとしての自然法理解にどのような変更を加えたのかを吟味する。

[授業計画と内容]ドゥンス・スコトゥス『オルディチオ』第4巻第33区分第1問の全体を読む。

この箇所は重婚と自然法の関係を論じた箇所であり、

・まず先行するトマス・アクィナスの同じ論点に関する立場を紹介する。・その後、上記のラテン語テキストを最初から精読する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点によって評価する。

[教科書]Wolter, A.B(ed.) 『Duns Scotus on the Will and Morality』(CUA Press)ISBN:0-8132-0622-7(これに含まれるラテン語原典を使用し、授業初回にコピーを配布する。 )

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://aequivocum.net/

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

43

Page 44: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 横田 蔵人

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木2 授業形態 演習

題目 アウグスティヌスの『自由意思論』読解(1)

[授業の概要・目的]アウグスティヌスの『自由意思論 (De libero arbitrio)』を読むことで、彼の思想にくりかえして登場する基本的な論点を把握します。『自由意思論』の主題は、この世界が善であることを証明し、にもかかわらず存在する悪の起源を明らかにすることです。この主題は、初期の新プラトン主義的対話篇や中期のマニ教徒論駁著作、また『告白』や『神の国』のような大著のなかで、形をかえて何度も反復されるものです。そのため、この著作を読むことは、アウグスティヌスの思想を理解するためのよい入門になるでしょう。ラテン語は平易であり、哲学的問題にも富むため、ラテン語で哲学書を読む訓練の初歩にもなることと思います。前期は「神の存在証明」を扱う『自由意思論』の第2巻7章以下の箇所を読みます。

[授業計画と内容]前期は「神の存在証明」を扱う『自由意思論』の第2巻7章から読み始めます。第1巻でアウグスティヌスは世界の中にある「永遠法と自然の法」との関係と、人間の心のなかの「意志と欲情」との関係に対応関係があることを示しました。第2巻以下では、いよいよこの世界の善なる秩序と悪の存在との関係が問題になるのですが、そのためにまず「神の存在証明」が行なわれます。

授業で扱うテーマは以下のものを予定しています。(1)「感覚」は私的なものなのか?(2)「数」は私的なものなのか?(3)「真理」は私的なものなのか?(4)「真理」の客観性に基づいて「神の存在」を証明しようとするアウグスティヌスの議論はどのような構造になっているか?またそれは妥当か?(7)この世界の存在はすべて「善」なのか?(8)私たちの「自由意思」ははたして「善」なのか?それぞれ二週間程度

[履修要件]ラテン語文法の初歩を理解していることが望ましいが、そうでなくても希望がある場合には相談してください。

[成績評価の方法・基準]授業参加度による評価

西洋哲学史(演習)(2)へ続く↓↓↓

44

Page 45: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

西洋哲学史(演習)(2)

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)アウグスティヌス 『アウグスティヌス著作集3初期哲学論集(3)』(教文館)ISBN: 978-4764230033

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

45

Page 46: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 横田 蔵人

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 木2 授業形態 演習

題目 アウグスティヌスの『自由意思論』読解(1)

[授業の概要・目的]アウグスティヌスの『自由意思論 (De libero arbitrio)』を読むことで、彼の思想にくりかえして登場する基本的な論点を把握します。『自由意思論』の主題は、この世界が善であることを証明し、にもかかわらず存在する悪の起源を明らかにすることです。この主題は、初期の新プラトン主義的対話篇や中期のマニ教徒論駁著作、また『告白』や『神の国』のような大著のなかで、形をかえて何度も反復されるものです。そのため、この著作を読むことは、アウグスティヌスの思想を理解するためのよい入門になるでしょう。ラテン語は平易であり、哲学的問題にも富むため、ラテン語で哲学書を読む訓練の初歩にもなることと思います。後期は第3巻1章から読解を始める予定です。

[授業計画と内容]前期は「悪の起源」を問う『自由意思論』の第3巻1章から読み始めます。 第2巻でアウグスティヌスは「神の存在」を証明し、この世界のあらゆるものは「善」であることを示唆しました。以下では、これと矛盾するかに見える「悪」の来歴を問います。

授業で扱うテーマは以下のものを予定しています。 (1)「悪」と人間の「自由」との関係 (2)神の「予知」と人間の「自由」とのジレンマ(3)人間は常に「善」を望むのか?「自殺」をめぐるアポリア(4)人生の悲惨さと神の救済の関係 (7)宇宙の完全さと意志の罪の関係 (8)「悪」と「罪」の起源:悪魔について

[履修要件]ラテン語文法の初歩を理解していることが望ましいが、そうでなくても希望がある場合には相談してください。

[成績評価の方法・基準]授業参加度による評価

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)アウグスティヌス 『アウグスティヌス著作集3初期哲学論集(3)』(教文館)ISBN:978-4764230033&#160;

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

46

Page 47: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 川添 信介

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木4,5 隔週 授業形態 演習

題目 中世哲学の諸問題

[授業の概要・目的]中世哲学史を専攻している学生を中心とした参加者が自分の関心あるテーマについて発表を行い討論を行うことを通じて、中世哲学史のさまざまな領域の論点についての歴史的知識を深め、哲学的分析力を高めることを目的とする。

[授業計画と内容]隔週の開講とし、1回あたり参加者1名が発表を行い、その後担当教員や他の参加者との討論を行うこととする。発表の内容は参加者が自分で自由に選ぶことができるが、発表内容の梗概を事前に他の参加者に配布することが求められる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点とするが、最低1回の発表を行うことが前提となる

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))中世哲学史を専攻している学生は必修とする。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。47

Page 48: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火5 授業形態 演習

題目 カント『判断力批判』演習

[授業の概要・目的]『判断力批判』を精読する。『判断力批判』はカントが三批判書の体系化をはかった書であるという点でカント解釈上重視されねばならないだけでなく、近年では社会哲学や政治哲学にとっても重要なテクストになっている。これらの点を綜合的に把握するのが目的である。

[授業計画と内容]Philosophische Bibliothekに入っているHeiner Klemme編の新版を読みすすめる。この版に付されたPietro Giordanettiの注釈は新機軸を打ち出したものであり、古典テクストの注解のあり方という点からも学ぶところが多い。参加者はかならずこの版を用意すること。授業のやり方は、毎回一人の訳読担当者とプロトコル担当者を組み合わせ、討論による徹底した検討を重視する。プロトコル作成の回→プロトコル報告の回→訳読担当の回という流れですすむので、参加者は各自3回連続で担当してもらうことになる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点

[教科書]Heiner Klemme編 『Philosophische Bibliothek,507』(Felix Meiner)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。48

Page 49: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水5 授業形態 演習

題目 カント『純粋理性批判』演習

[授業の概要・目的]引き続きカントの主著であり近世哲学の根底でもある『純粋理性批判』を精読する。授業の狙いはカントを通して哲学史の展望を持つこと、および哲学のテクストの読み方を稽古する場とすることである。

[授業計画と内容]昨年度に引き続き、本年度は「一切の対象一般をフェノメナとヌーメナとに区分する根拠について」A版を読み進める。頻繁なクロス・レファランスを行ないながらの読解作業となるので、参加者はかならずPhilosophische Bibliothek版のKritik der reinen Vernunftを用意すること。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による

[教科書]Jens Timmermann編 『Kritik der reinen Vernunft』(Felix Meiner)

[参考書等] (参考書)福谷 茂 『『カント哲学試論』』(知泉書館、2009)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。49

Page 50: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金4,5 隔週 授業形態 演習

題目 近世哲学史の諸問題

[授業の概要・目的]研究室在籍者が順番に研究発表をおこない、それに関して全員で討論を行なって論文作成ないし学会発表のためのステップとする。また議論や質問の技術を身につける場ともしたい。西洋近世哲学史専修の三、四回生は必修。

[授業計画と内容]研究発表に関し疑問点の明確化と改善の方向性を探るために徹底した討論を行なう。卒業論文作成予定者は春の構想発表と秋の中間発表の2回担当しなければならない。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による(少なくとも一回は発表することが条件)

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)なし

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。50

Page 51: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(演習)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 高野山大学 文学部 教授 山脇 雅夫

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火4 授業形態 演習

題目 『精神の現象学』「良心」章を読む

[授業の概要・目的]ヘーゲルは、『精神の現象学』「良心」章で同時代のドイツ哲学を論じています。この部分を精読することで、1)ドイツ語の哲学文献を読解する能力を培い、2)19世紀初頭のドイツの思想状況に対する知識を深め、3)承認や赦しといった問題に対するヘーゲルの見解を理解することを目指します。

[授業計画と内容]『精神の現象学』「良心」章を精読します。一回に付き、1~2ページを参加者が訳読し、それをもとにした検討を行います。そこで扱われる問題は、1)19世紀ドイツ哲学における良心、2)承認、3)美しい魂。4)悪と赦し、5)良心と社会的行為との関係、などです。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]授業中の訳読・報告、議論に対する参加によって評価します。

[教科書]G.W.F.Hegel 『Phänomenologie des Geistes』(Felix Meiner)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

51

Page 52: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

西洋哲学史(講読)History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 西尾 浩二

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木3 授業形態 講読

題目 プラトン『ソクラテスの弁明』を読む

[授業の概要・目的]プラトンの『ソクラテスの弁明』を原典で読み、古典ギリシア語文献の読解力を養う。

到達目標:1)辞書・文法書を駆使して、基本的な古典ギリシア語散文について構文解析をすることができる。

2)『ソクラテスの弁明』で扱われている哲学的諸問題を、精緻な原典読解にもとづいて理解する。

 

[授業計画と内容]プラトンの『ソクラテスの弁明』を冒頭から、いくつかの注釈書も参考にしながら精読する。毎回、事前に担当者を決めずに、参加者全員が訳読するという形式をとる。最初のうちは参加者のペースを見ながら読み進めるが、5月には毎回1ページ程度、そして前期末には毎回1.5ページ以上になるように、徐々に読む分量を増やしていく。

授業初回はオリエンテーションとして、テクストおよび注釈のコピー配布、参考書の指示、授業形式の説明などを行う。

*ただしテキストの選択については変更の可能性があるので注意すること。

[履修要件]必須ではないが、初級ギリシア語文法を習得していることが望まれる。

[成績評価の方法・基準]平常点100%(授業内の訳読による)。

[教科書]E. A. Dukeほか 『Platonis Opera: Tetralogias I-II Continens : Insunt Euthyphro Apologia Crito Phaedo Cratylus Theaetetus Sophista Politicus (Oxford Classical Texts)』(Oxford Univ Pr)ISBN:978-0198145691(テクスト・注釈はコピーして配布する。)*ただしテキストの選択については変更の可能性があるので注意すること。

[参考書等] (参考書)プラトン著, 田中美知太郎校註 『ソクラテスの弁明 原典』(岩波書店)(現在入手困難。適宜プリントを配布する。)田中美知太郎, 松平千秋 『ギリシア語文法』(岩波書店)ISBN:978-4000012553(現在入手困難。適宜プリントを配布する。)

西洋哲学史(講読)(2)へ続く↓↓↓

52

Page 53: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

西洋哲学史(講読)(2)

H. G. Liddell, R. Scott 『Liddell and Scott's Greek-English lexicon: abridged : the Little Liddell』(Simon Wallenberg Press)ISBN:978-1843560265(辞書については、他の選択肢も初回に指示するので、その中のいずれかを入手すること。)H. W. Smyth, G. M. Messing 『Greek Grammar』(Harvard University Press)ISBN:978-0674362505(必要箇所について、適宜プリントを配布する。)J. D. Denniston 『The Greek Particles』(Hackett Pub Co Inc)ISBN:978-0872202993(必要箇所について、適宜プリントを配布する。)*ただしテキストの選択については変更の可能性があるので注意すること。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業に参加するためにはかなりの予習が必要である。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

53

Page 54: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

哲学・西洋哲学史(講読)Philosophy/History of Western Philosophy (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 伊藤 邦武准教授 文学研究科 出口 康夫教授 文学研究科 中畑 正志教授 文学研究科 川添 信介教授 文学研究科 福谷 茂

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月2 授業形態 講読

題目 哲学・西洋哲学史入門

[授業の概要・目的]哲学と西洋哲学史の教員によるリレー購読。哲学のテキストの読み方、議論の仕方などの哲学および西洋哲学史を学ぶための基礎的な力を養う。

[授業計画と内容]哲学と西洋哲学史の教員がそれぞれ特定の入門的テキスト(日本語)をとりあげて、教員による説明と参加者による討論をまじえながら読み進める。授業の内容と担当は次の通り(以下の2~6の順序は初回の授業までに決定する予定)。1 授業の趣旨と進め方についてのガイダンス(全員)2 哲学・西洋哲学史研究の方法と倫理(福谷 茂)3 哲学入門(出口康夫)4 古代哲学史入門(中畑正志)5 中世哲学史入門(川添信介)6 近世哲学史入門(福谷 茂)

[履修要件]平成20年度以後の哲学専修および西洋哲学史専修の分属者は必修

[成績評価の方法・基準]初回を含め8割以上の授業に出席することが単位認定の必要条件。その上で担当教員の一人に提出されるレポートと授業への積極的参加を総合的に評価する。

[教科書]テキストは初回の授業までに哲学専修および西洋哲学史専修のHP上で知らせる予定。

[参考書等] (参考書)特になし

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。54

Page 55: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈日本哲学史専修〉

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(特殊講義)Japanese Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 上原 麻有子

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 京都学派の哲学と言語の問題1

[授業の概要・目的]京都学派の哲学者たちが、言語、ことば、そして自らの哲学的実践としての言語表現についてどのように考えていたのかについて考察し、また彼らの哲学を言語、ことばという側面から分析する。この考察、分析の根本には、哲学と翻訳における連関ということを前提として据え、翻訳という視点から哲学者の言語観と論理の問題の関係を浮き彫りにしてゆく。授業では、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指す。

[授業計画と内容]次のような課題に基づいて授業を進める予定である。①近代における「哲学」のはじまりと翻訳の意義②京都学派のエクリチュール③翻訳と哲学―ハイデガー、リクール、デリダ、ベンヤミン、メショニックなどを参考に④哲学者の言語観、翻訳観―西田幾多郎、三木清、田辺元、九鬼周造、和辻哲郎、戸坂潤⑤西田哲学における概念形成と翻訳の問題⑥西田哲学を翻訳する問題

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点と前期末のレポートによる。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

55

Page 56: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(特殊講義)Japanese Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 上原 麻有子

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 京都学派の哲学と言語の問題2

[授業の概要・目的]前期に引き続き、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指すが、後期は、特に田辺元に焦点を当て、最晩年の著作『ヴァレリイの芸術哲学』(1951年)を読み解くことにする。

[授業計画と内容]田辺は、ヴァレリーの難解な象徴詩『若きパルク』(La Jeune Parque) を日本語に翻訳し、これとあわせて翻訳論および芸術哲学論を『ヴァレリイの芸術哲学』という一冊にまとめた。田辺の言語観、翻訳観と「有の無化、即、無の有化」の論理との関係を理解するために、次のような課題に基づいてこれを読み進めることにする。①田辺の翻訳とヴァレリーの詩の原作を比較対照し、彼の翻訳法を批評する。②La Jeune Parqueを読解する。③①の批評を踏まえて、田辺の翻訳論を理解する。④田辺による象徴、言語の意味を読み解く。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点と後期末のレポートによる。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)田辺元 『田辺元全集 13』(筑摩書房)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

56

Page 57: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(特殊講義)Japanese Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 一橋大学        

大学院社会学研究科 教授 平子 友長

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 京都学派の諸問題

[授業の概要・目的]三木清と戸坂潤を中心として、戦前日本におけるマルクス主義哲学の受容と展開について考察する。

[授業計画と内容]I.マルクス主義の哲学的基礎 1.マルクスにおける実践的唯物論2.『資本論』の世界3.マルクスにおける物象化・物化・疎外

II.三木清の哲学思想の展開4.『パスカルにおける人間の研究』5.唯物史観の基礎付けとマルクス主義論争6.歴史哲学7.新しいヒューマニズム8.構想力の論理9.東亜共同体をめぐって

III.戸坂潤の哲学思想の展開10.実践的唯物論構想11.道徳論と風俗論

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点評価出席点、小レポート、授業内での発言を基準にして総合評価をする。

[教科書]講義のためのプリントを配付する。

[参考書等] (参考書)清眞人ほか 『遺産としての三木清』(同時代社)ISBN:978-4-88683-620-5(平子友長「三木清と日本のフィリピン占領」が掲載されている)平子友長 『社会主義と現代世界』(青木書店)ISBN:4-250-91023-7服部文男、佐藤金三郎(編集) 『資本論体系 第1巻 資本論体系の成立』(有斐閣)ISBN:4-641-05341-3(平子友長「『資本論』の弁証法」が掲載されている。)山室信一(編集) 『「帝国」日本の学知 第8巻 空間形成と世界認識』(岩波書店)ISBN:4-00-

日本哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓

57

Page 58: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

日本哲学史(特殊講義)(2)

011258-9(平子友長「戦前日本マルクス主義哲学の到達点-三木清と戸坂潤」が掲載されている。)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業に出席し、討論に積極的に参加することを希望する。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

58

Page 59: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(特殊講義)Japanese Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 姫路獨協大学 外国語学部 教授 岡田 勝明

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火3 授業形態 特殊講義

題目 場所の論理と死の哲学

[授業の概要・目的]西田哲学と田辺哲学の対立と共通点について、両者の最後の論文をそれぞれ検討しつつ、考察する。両者の哲学的対立が、今日の哲学の在り様に対してどのような意義があるかを明らかにしたいと考えている。

[授業計画と内容]第一週~第二週 西田哲学の概要 第三週~第四週 田辺哲学の概要 第五週~第十週 「場所的論理と宗教的世界観」を検討する。 第十一週~第十四週 「生の存在学か死の弁証法か」 第十五週 講義のまとめ

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点とレポート

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

59

Page 60: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(特殊講義)Japanese Philosophy (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 林 晋

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 水5 授業形態 特殊講義

題目 危機の時代の思想家たち:シェーラー、ハイデガー、田辺元、そして、カルナップ

[授業の概要・目的]田辺元は、彼の主要思想「種の論理」を生む直前、当時、新カント派の強い影響力から脱しようとしていたドイツ思想界の動向を、マックス・シェーラーとマルティン・ハイデガーの哲学を対比させることにより描き出した。そして、この理解が「種の論理」誕生に大きな影響を与える。田辺が対比した二人は双方とも生の哲学に属する思想家ながら、その対比は、米国のカント学者、マイケル・フリードマンが指摘した所謂大陸哲学の実存主義と、英米哲学の分析哲学に、新カント派という巨大な思想家集団が分裂していく歴史のダイナミズムと同じメカニズムを内包している。そして我が国が生んだユニークな思想家田辺元は、この二つの離れようとする流れを、自らの中で統一するという、無謀ともいえる試みを遂行するが、それが種の論理だったのである。 この講義では思想史の手法により、およそ1世紀前の危機の時代に独・日の思想界に起きた革新と分裂の歴史的意味と、現代の思想状況への影響を分析する。また、ハーバードの政治思想史家クロッペンバーグの史観に基づき、シェーラーがドイツに紹介したといわれる米国プラグマティズムとの対比も試みる。

[授業計画と内容]次の項目を、それぞれ 1-2回講義する。

A. 導入部 A1. 現代の思想状況:大陸哲学 v.s. 英米哲学A2. マイケル・フリードマン史観A3.1世紀前のドイツ、日本の思想状況A4. 登場人物たちの概観:シェーラー、ハイデガー、田辺元、カルナップ、そして、その他の思想家たち

B. 革新と分裂B1. マイケル・フリードマン史観再論:ダボス討論におけるハイデガー、カッシーラー、カルナップB2. マルティン・ハイデガー v.s. ルドルフ・カルナップB3. 田辺元の "シェーラー v.s. ハイデガー論"B4.シェーラーが行おうとしたことB5. ハイデガーが行ったことB6. カルナップが行ったことB7. 田辺元が行ったことB8. 大西洋の彼方で:米国プラグマティズム v.s. 新カント派とその末裔

C. 現代へC1. 現代への道筋:分裂と忘れられた過去C2. フリードマンの「再統合」は可能か?

毎回最後の5分程度に質問票を書いてもらう時間をとる.次回に,それの主なものに答える.

日本哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓

60

Page 61: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

日本哲学史(特殊講義)(2)

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]数回の小レポートを実施し、それにより採点する。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))KULASIS以外に講義用のサイトを開設し、講義資料、参考文献などを掲示する。そのサイトのURLは最初の講義の際に伝える。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

61

Page 62: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(演習)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 大阪市立大学     

大学院文学研究科 教授 高坂 史朗

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火4 授業形態 演習

題目 日本の哲学書を講読する

[授業の概要・目的]日本の哲学の諸作品を読み、日本の哲学が辿ってきた軌跡を吟味する。またそれによって哲学が包含する宗教、倫理、国家、芸術、歴史、論理、学問の方法などさまざまな問題を考察する。西田幾多郎『善の研究』、田辺元『種の論理』、三木清『パスカルにおける人間の研究』、和辻哲郎『人間の学としての倫理学』、九鬼周造『いきの構造』、西谷啓治『宗教と非宗教の間』などを読む。学生の発表を中心に授業展開を行う。

[授業計画と内容]1 西田幾多郎『善の研究』の成立の意義2 『善の研究』を読む3 西田哲学の展開4 田辺元「西田先生の教えを仰ぐ」田辺の批判点5 『種の論理』を読む6 田辺元の哲学とその時代7 西田幾多郎の弟子としての三木清8 『パスカルにおける人間の研究』を読む9 和辻哲郎の生涯と思索10 『人間の学としての倫理学』を読む11 九鬼周造の生涯12 『いきの構造』を読む13 西谷啓治の思想展開14 西谷啓治『宗教と非宗教の間』

[履修要件]学生の発表を中心に授業展開を行うので、すべての作品を前もって読んでおくこと。

[成績評価の方法・基準]平常点評価とレポート

[教科書]西田幾多郎 『善の研究』(岩波文庫)田辺元 『種の論理』(岩波文庫) 『他』

[参考書等] (参考書)高坂史朗 『東アジアの思想対話』(ぺりかん社)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

62

Page 63: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(演習)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水4 授業形態 演習

題目 日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(1)──

[授業の概要・目的]日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本におけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、今年度以降、無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局面の解明がめざされる。今年度は無教会キリスト教の創始者である内村鑑三を取り上げる。特に内村の中心的思想である非戦論について、その基本的テキストを精読したい。

[授業計画と内容]本年度は、内村鑑三の中心思想のうち、特に非戦論に焦点をあわせつつ、内村のキリスト教思想の特徴とその意義について議論を行いたい。その際に、内村を、キリスト教思想史における戦争・平和論(絶対平和思想、正戦論、聖戦論の諸類型。19世紀以降の国民国家のなかでのキリスト教)の中に位置づけると共に、内村以降の矢内原忠雄、南原繁、政池仁ら無教会第二世代への思想展開に留意する。そのために、内村自身の基本テキストの精読とそれに基づく思想分析がなされ、あわせて、さまざまな参考文献(内村についての欧米の研究文献を含めて)を参照しつつ、議論が行われる。 具体的な演習の進め方については、初回のオリエンテーションで詳細が説明される。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による。(受講者には、前期後期に最低一回ずつの発表担当を課するが、その発表内容と、演習への参加度とから総合的に判断する。)

[教科書]テキストはコピーして配付する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に前期後期各一回以上の発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。63

Page 64: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(演習)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 林 晋

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金2 授業形態 演習

題目 田辺元を読む

[授業の概要・目的]手稿・日記などの一次資料を通して過去の偉大な思索者の思想を読み解く.読み解く対象は,哲学者田辺元の種の論理が誕生した昭和9年の特殊講義「認識の形而上学」の講義準備ノートである.これは田辺の特殊な筆跡のため没後50年間,田辺哲学の専門家にも読めなかった史料だが,本演習を通して開発された「ITツールを利用する協同翻刻」の手法により,田辺哲学を理解していない学部学生でも十分翻刻ができるようになっている.また,そのことにより従来の田辺哲学像,特に「種の論理」の解釈が大きく変わりつつある.つまり,演習自体が最前線の研究なのである.この演習の目的は,このような史料とITに基づく思想史研究の面白さを経験してもらい,その手法を身につけてもらうことであり,日本哲学史を専攻していなくても,史料研究に興味をもつすべての人に役立つ演習となることを目指している.

[授業計画と内容]まず史料の背景を説明する講義を行い,その準備のもとで演習を行う.史料読みの演習では, 史料のオリジナルではなく,その電子画像を使かい,難解な崩し字を読むために,歴史史料研究用のツール SMART-GS を使う.出席者の知識や能力に応じて,講義と演習の比重は変化する.史料2枚(原稿用紙2枚)程度を,2名のチームで担当し,1チームが2,3週を担当することを計画しているが,参加者の人数などで変化する.

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]担当箇所の報告資料と発表の様子で評価する.

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)

日本哲学史(演習)(2)へ続く↓↓↓

64

Page 65: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

日本哲学史(演習)(2)

(関連URL) http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/(演習に使うITツールのページ)http://kyoto-gakuha.info/(演習の成果が公開されるデジタル・アーカイブ)http://www.shayashi.jp/xoopsMain/html/modules/wordpress/index.php?p=234(本演習で過去に得られた成果を紹介している岩波「思想」の記事)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))手稿分析などに史料分析用ソフトウェアSMART-GS http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/ を多用する.講義参加者用のノートPCを数台用意しているが,自習などを考慮し自分のPCを持ってくるとよい.データなどは,外付けハードディスクに入れて貸与する.

この演習の成果は,京都学派アーカイブ http://kyoto-gakuha.info を通して広く京都学派の研究者に公開されている.学問の最前線に貢献する楽しさを味わって欲しい.

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

65

Page 66: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(演習)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 上原 麻有子

配当学年 4回生のみ 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金3,4 隔週 授業形態 演習

題目 卒論演習

[授業の概要・目的]授業の目的は次の通りとする。①日本哲学の分野における論文の書き方(表現、論証、資料の調査・活用など)を習得する。②研究報告を行い、口頭による発表・議論の仕方を習得する。③卒業論文を作成する。

[授業計画と内容]授業は、履修者の卒業研究発表とそれに関する議論をもとに進められる。最初はまず、学術論文の書き方について教師の側から指導する。以降、履修者は前期に研究経過報告を、また後期には最終的な報告を、それぞれ口頭で行う。

[履修要件]日本哲学史専修の4回生以上については、必修とする。

[成績評価の方法・基準]平常点(出席、発表の内容・方法、議論参加への態度)による。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

66

Page 67: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(講読)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 田中 美子

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月2 授業形態 講読

題目 和辻哲郎の人間観

[授業の概要・目的]本講読では、和辻倫理学とその周辺のテキスト(文章)を読み、議論しながら人間の在り方について考察する。和辻の人間観は、一般に和辻倫理学と呼ばれており、近代日本哲学全体の中では、西田哲学と双璧をなすものと認められている。和辻倫理学の形式は、日本の伝統的な思想に基礎を置きながら西洋哲学的な論理性を備えるものとなっており、その内容は、人間的生の核心を「人と人との間柄」(人間関係)に求めるものとなっている。本講読では、人と人との間(あいだ)の構造についてはもちろんのこと、日本文化論のキーワードである間(ま)についても哲学的に考察することを目ざす。

[授業計画と内容]1.和辻倫理学について(講義)2.日本の伝統思想と西洋哲学の比較(講義)3.『倫理学』第1章第4節後半(以下講読、コピー配付)4.「文楽座の人形芝居」5.「面とペルソナ」6.「能面の様式」7.「人物埴輪の眼」8.「新しい様式の創造」(コピー配付)9.「『劉生画集及び芸術観』について」10.「心敬の連歌論について」(コピー配付)11~15.「蚊やりの豚」、「マチスの刺激」あるいは「仏教哲学における『法』の概念と空の弁証法」など(コピー配付)

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(出席・発表)  約60%学期末レポート     約40%

[教科書]和辻哲郎 『和辻哲郎随筆集』(岩波書店)ISBN:4-00-331448-4指定した教科書『和辻哲郎随筆集』は、本講読の半分(8回)程度使用する予定。それ以外の回は、参加者の関心に合わせながら、和辻哲郎の随筆や哲学論文を精選しコピーを配付する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))教科書『和辻哲郎随筆集』は、和辻の人間観を理解するための手がかりを豊富に含んでいる。講読で扱わない文章も読み、授業時の積極的な発言につなげて欲しい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。67

Page 68: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

日本哲学史(講読)Japanese Philosophy (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 水野 友晴

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 木4 授業形態 講読

題目 『善の研究』講読

[授業の概要・目的]『善の研究』に代表される初期西田哲学のテクスト群は、西田哲学のみならず近代日本哲学全体の土台をなしているといっても過言ではない。これらテクスト群を読み解いてゆくことは、したがって、日本哲学に関する基礎的教養を身につけるための必須作業であり、また、そのための最捷径といえるであろう。 そこで本講読では『善の研究』を集中的に読み進めてゆくことにする。講読一回につき『善の研究』一章を扱い、そこにおいて議論されているテーマや基礎知識に関して学生に課題を課し、発表をしてもらう。発表後、講評、ディスカッションを通じて、『善の研究』の背景と思想的意義、さらには東洋的思想の有する可能性について考究してゆくことにしたい。

[授業計画と内容]本講読では、一回につき『善の研究』一章を扱う。ただし、一五回の授業回数では『善の研究』の全部を味読し尽くすことはできないので、第一編「純粋経験」と第四編「宗教」を中心に、これら二つの編を読むための基礎となる章を他の編から幾つか抽出して、スケジュールを組むことにする。具体的なスケジュールについては授業開始時に配付する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]成績評価は、平常点とレポートによって行う。

[教科書]西田幾多郎 『善の研究』(岩波文庫)ISBN:978-4-00-331241-4『善の研究』のテキストは複数出版されているが、この授業では岩波文庫版を使用する。その他の資料については、授業中に配付する。

[参考書等] (参考書)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

68

Page 69: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈倫理学専修〉

授業科目名 <英訳>

倫理学(特殊講義)Ethics (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 水谷 雅彦

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火3 授業形態 特殊講義

題目 身体と倫理学

[授業の概要・目的]哲学においては20世紀に「身体の復権」といもいうべき流れが発生した。本講義では、そうした潮流の現代における展開と倫理学との関係を探る。

[授業計画と内容]まずは、現象学を中心とした「身体の復権」の流れを批判的に検討し、その現在における展開を概観する。さらに、コミュニケーション論の観点から、身体論の可能性と限界について考察する。最終的には、倫理学における身体概念の意味について論じてみたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末レポート。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。69

Page 70: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(特殊講義)Ethics (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 文学研究科 児玉 聡

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月4 授業形態 特殊講義

題目 規範倫理学入門1

[授業の概要・目的]普段から倫理理論や原則に従って意識的に行動している人は少ないかもしれないが、本講義で受講生は功利主義や義務論といった規範的な倫理理論について学び、批判的に検討することを通じて、規範理論の基礎的知識を身に付けるとともに、体系的な倫理的思考を行うにあたっての基礎的能力を身に付ける。

[授業計画と内容]以下のテーマについて、1課題あたり1~2週の授業をする予定である。

1. 導入(功利主義と義務論) 2. ベンタムたちの攻撃 3. ゴドウィン 4. 第二世代の功利主義(ミル父子、オースティン) 5. シジウィックとムーア(1)シジウィックの調停 6. シジウィックとムーア(2)ムーアの破壊 7. 直観主義の逆襲(プリチャードとロス) 8. 功利主義の新たな展開(1)規則功利主義 9. 功利主義の新たな展開(2)二層功利主義 10. カントと功利主義 11. ロールズの功利主義批判 12. ロールズの方法論的革新(1)反省的均衡 13. ロールズの方法論的革新(2)ヘアらによる批判

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート試験の成績(70%) 平常点評価(30%) 平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、2~3回の授業ごとに課す小レポートの評価を含む。

[教科書]児玉聡 『功利と直観』(勁草書房)ISBN:4326154136

[参考書等] (参考書)児玉聡 『功利主義入門』(ちくま書房)ISBN:4480066713R.M.ヘア 『道徳的に考えること』(勁草書房)ISBN:4326152923ジョン・ロールズ 『正義論(改訂版)』(紀伊國屋書店)ISBN:4314010746

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業中はディスカッションの時間を取れるように工夫するので積極的に参加すること。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。70

Page 71: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(特殊講義)Ethics (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 文学研究科 児玉 聡

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月4 授業形態 特殊講義

題目 規範倫理学入門2

[授業の概要・目的]規範倫理学入門1で学んだ基礎知識を活かして、現代の応用倫理学的問題である医療資源の配分および健康格差の問題について考える。本講義を通じて受講生は、今日的な問題を考える際に体系的な倫理学の知識を当てはめて考えると同時に、さまざまな規範理論の意義と問題点に関する理解を深める。

[授業計画と内容]以下のような課題について、1課題あたり3~4週の授業をする予定である。

1. 生命倫理と功利主義2. 臓器移植の問題3. 医療経済評価(費用対効果分析)の倫理的課題4. 健康格差と正義

[履修要件]前期の規範倫理学入門Iを受講していることが望ましい。

[成績評価の方法・基準]レポート試験の成績(70%) 平常点評価(30%)平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、2~3回の授業ごとに課す小レポートの評価を含む。

[教科書]ノーマン・ダニエルズ他 『健康格差と正義』(勁草書房)ISBN:4326153962

[参考書等] (参考書)伊勢田哲治・樫則章編 『生命倫理学と功利主義』(ナカニシヤ出版)ISBN:477950032Xトニー・ホープ 『一冊でわかる医療倫理』(岩波書店)ISBN:4000268910赤林朗編 『入門・医療倫理1』(勁草書房)ISBN:4326101571

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))講義中にディスカッションの時間が取れるよう工夫するので、積極的な参加を求める。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。71

Page 72: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(特殊講義)Ethics (Seminars) 担当者氏名 東京大学          

大学院医学系研究科 特任講師 島内 明文

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 演習

題目 アダム・スミスの道徳哲学

[授業の概要・目的]アダム・スミスの道徳哲学は、「道徳感情説」として知られている。「共感」によって道徳判断と感情を結びつけるスミスの道徳感情説は、同時代の様々な思想家の影響によって形成されたものである。 この講義では、スミスを中心にして、デイヴィッド・ヒューム、フランシス・ハチソン、シャフツベリ伯、バーナード・マンデヴィルなどの思想家をとりあげることにより、近代イギリス道徳哲学における道徳感情説の形成をたどり、その現代的意義についても考察する。

[授業計画と内容]以下のテーマをとりあげる予定であるが、受講者の関心・理解度等によって内容・進度を調整することがある。 1.モラルセンス理論:シャフツベリ、ハチソン 2.ヒュームの道徳感情説 3.スミスの道徳感情説(1)共感と適宜性 4.スミスの道徳感情説(2)道徳感情の不規則性 5.ヒュームの正義論 6.スミスの正義論(1)正義、共感、効用 7.スミスの正義論(2)商業社会と見えざる手 8.ヒュームの徳論:自然的徳と人為的徳 9.スミスの徳論(1)徳と良心 10.スミスの徳論(2)性格を記述する方法 11.社交と会話ベースの道徳哲学:ヒューム、スミス 12.道徳という営みの人為性をめぐって:マンデヴィル、ヒューム、スミス 13.自生的秩序論の系譜:ヒューム、スミス、オークショット、ハイエク

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート(80%)に平常点(出席および授業内での発言20%)を加味して評価する。

[教科書]講義用の資料を配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

72

Page 73: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 水谷 雅彦准教授 文学研究科 児玉 聡

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火4 授業形態 演習

題目 倫理学の諸問題

[授業の概要・目的]倫理学に関するプレゼンテーション、および論文執筆のためのトレーニングを行う。

[授業計画と内容]出席者が自分の研究内容について報告し、討論を行う。報告者は、発表の一週間前にレジュメを提出すること。他専修の参加も歓迎するが、倫理学専修の大学院生は必修。なお、報告者は必ず報告の一週間前に完全原稿を配布すること。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]報告と討論への参加によって評価する。但し報告しなかった3回生については平常点による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

73

Page 74: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 水谷 雅彦准教授 文学研究科 児玉 聡

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金4 授業形態 演習

題目 応用倫理学演習

[授業の概要・目的]応用倫理学に関するプレゼンテーション、および論文執筆のためのトレーニングを行う。

[授業計画と内容]生命倫理・環境倫理・ビジネス倫理・工学倫理などの応用倫理学に関する諸問題を検討する。若干の予備的講義の後、毎週出席者による発表と討論を行う。他学部、倫理学専修以外の出席者も歓迎する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]報告の評価と出席などの平常点による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

74

Page 75: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名 准教授 文学研究科 児玉 聡

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 演習

題目 メタ倫理学入門

[授業の概要・目的]20世紀の倫理学の主な発展の柱の一つであるメタ倫理学について、主に英文テキストの読解を通じて理解を深める。本講義を通じて受講生は、メタ倫理学上の主要な議論と問題点を理解するとともに、原典講読による緻密な思考能力を身に付けることが期待される。

[授業計画と内容]前期は文献講読、後期は以下の課題について、1課題あたり2~3週の授業をする予定である。

1. 「道徳の現象を説明する」というメタ倫理学の視点について2. 「正と善、正しさ」などの言葉の説明と翻訳について3. 道徳の現象を道徳的実在を仮定することによって説明する実在論的立場の説明と批判4. 道徳的実在を仮定せずに、道徳の現象を説明する情動説、投影説などの反実在論の立場と批判5. 道徳の現象を自己利益や階級利益などから説明しようとする立場とその批判6. その他の立場

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート試験の成績(50%) 平常点評価(50%)平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、2~3回の授業ごとに課す小レポートの評価を含む。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)赤林朗編 『入門・医療倫理II』(勁草書房)ISBN:4326101725(メタ倫理学の解説の章を読むこと)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))英文テキストの高い読解能力が要求されるため、担当が回ってきたときにはかなりの予習が必要となるので、そのつもりで出席すること。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。75

Page 76: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名 立命館大学 文学部 教授 北尾 宏之

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 金5 授業形態 演習

題目 カント『実践理性批判』の研究

[授業の概要・目的]カント倫理学の重要著作 Kritik der praktischen Vernunft(『実践理性批判』)の精読。カント倫理学についての知見を深めることを目的とする。あわせてドイツ語テキストの読解力の養成をめざす。

[授業計画と内容]Kant:Kritik der praktischen Vernunftを、Von dem Begriffe eines Gegenstandes der reinen praktischen Vernunft(純粋実践理性の対象の概念について)の部分から精読する。毎時間、あらかじめ担当者を決めることなく、全員に訳読してもらい、解説を加える。進度は、毎時間1ページ~1ページ半を予定しているが、受講者の語学力も勘案する。ドイツ語未習者については、英語訳の利用も可とする。必要に応じて、カントのその他の著作(たとえば『純粋理性批判』や『道徳形而上学の基礎づけ』など)にあたったりすることもあるが、まずは上記テキストを詳細に検討する。

[履修要件]今年度はテキストの途中から読み始めることになるので、そこまでの部分を邦訳でよいからあらかじめ読んでおくことが望ましい。

[成績評価の方法・基準]平常点(60%)と年度末レポート(40%)

[教科書]Kant 『Kritik der praktischen Vernunft』(テキストの入手方法は、初回の授業時に指示する。)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))毎時間の進度は多くはないが、難解なテキストであるので、それなりの予習時間が必要となるであろう。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。76

Page 77: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名 立命館大学 文学部 教授 北尾 宏之

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金5 授業形態 演習

題目 カント『実践理性批判』の研究

[授業の概要・目的]カント倫理学の重要著作 Kritik der praktischen Vernunft(『実践理性批判』)の精読。カント倫理学についての知見を深めることを目的とする。あわせてドイツ語テキストの読解力の養成をめざす。

[授業計画と内容]Kant:Kritik der praktischen Vernunftを、Von dem Begriffe eines Gegenstandes der reinen praktischen Vernunft(純粋実践理性の対象の概念について)の部分を前期に引き続いて精読する。毎時間、あらかじめ担当者を決めることなく、全員に訳読してもらい、解説を加える。進度は、毎時間1ページ~1ページ半を予定しているが、受講者の語学力も勘案する。ドイツ語未習者については、英語訳の利用も可とする。必要に応じて、カントのその他の著作(たとえば『純粋理性批判』や『道徳形而上学の基礎づけ』など)にあたったりすることもあるが、まずは上記テキストを詳細に検討する。

[履修要件]テキストの途中から読み始めることになるので、そこまでの部分を邦訳でよいからあらかじめ読んでおくことが望ましい。

[成績評価の方法・基準]平常点(60%)と年度末レポート(40%)

[教科書]Kant 『Kritik der praktischen Vernunft』(テキストの入手方法は、初回の授業時に指示する。)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))毎時間の進度は多くはないが、難解なテキストであるので、それなりの予習時間が必要となるであろう。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。77

Page 78: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名 教授 人間・環境学研究科 佐藤 義之

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 金3 授業形態 演習

題目 レヴィナスを読む

[授業の概要・目的] E. レヴィナスは倫理の問題を手がかりに、旧来の哲学の根本的革新を企て、思想界に大きな影響を残した。本年度は彼の短い論文、「存在論は根源的か」(1951)を読む。 この論文において初めて、レヴィナスは倫理を核心的な主題として意識し、10年後の主著に継承される、倫理からの存在論批判という着想に至った。その意味でこの論文は短いが彼の思想展開上非常に重要な著作である。また、短い著作であり、早い時期のものであるがゆえに、彼の意図が比較的とらえやすい形で伺えるであろう。

[授業計画と内容] 上記「存在論は根源的か」(L'ontologie est-elle fondamentale?) (1951)を仏語原典で精読する。

[履修要件] 仏語原典で読むので、フランス語の最低限の読解力は不可欠である。

[成績評価の方法・基準] 平常点

[教科書] 上記論文をプリントにして配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

78

Page 79: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

倫理学(演習)Ethics (Seminars) 担当者氏名 教授 人間・環境学研究科 佐藤 義之

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金3 授業形態 演習

題目 レヴィナスを読む

[授業の概要・目的] E. レヴィナスは倫理の問題を手がかりに、旧来の哲学の根本的革新を企て、思想界に大きな影響を残した。前期「人間実践論演習1」を引き続き、彼の短い論文、「存在論は根源的か」(1951)を読み、読了後、同様短い論文、「ハイデガー、ガガーリン、われわれ」(1961)に移る。 前の論文において初めて、レヴィナスは倫理を核心的な主題として意識し、10年後の主著に継承される、倫理からの存在論批判という着想に至った。その意味でこの論文は短いが彼の思想展開上非常に重要な著作である。あとの論文は倫理からの存在論批判の中核をなす、ハイデガー批判を展開したごく短い論文である。どちらも短い著作であるがゆえに、彼の意図が比較的とらえやすい形で伺えるであろう。

[授業計画と内容] 前期「人間実践論演習1」に引き続き、上記「存在論は根源的か」(L'ontologie est-elle fondamentale?) を読み、読了後、「ハイデガー、ガガーリン、われわれ」(Heidegger, Gagarine et nous)を読む。いずれも仏語原典で精読する。

[履修要件] 仏語原典で読むので、フランス語の最低限の読解力は不可欠である。

[成績評価の方法・基準] 平常点

[教科書] 上記論文をプリントにして配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

79

Page 80: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈宗教学専修〉

授業科目名 <英訳>

宗教学(特殊講義)Philosophy of Religion (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 氣多 雅子

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火4 授業形態 特殊講義

題目 西田哲学と現代思想

[授業の概要・目的]西田幾多郎の思想が現代の宗教哲学的課題を考察する上でどのような意義をもつかということを、多様な角度から明らかにしたい。

[授業計画と内容]授業で取り上げたい論点は二つある。一つは、西田の中期・後期の思想において論じられている個人的自己と社会的自己の問題である。西田の考え方を明らかにするとともに、それをG.H.ミードの社会的自我の考え方とつきあわせて、両者の思想の特質と限界を考察する。もう一つは、生命という概念をめぐる問題である。西田の著作には重要な箇所で「生命」という語がしばしば持ち出されている。現代の生命科学の成果や直面する環境問題などを踏まえた議論のなかで、西田の生命の概念がもっている意義について考える。ただし、この授業は予定通りに授業を進めることよりも、担当者が課題を追究しつつ行なう思索の導きに従うことを重視する。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]学年末のレポートによる。

[教科書]教科書は使用しないが、西田幾多郎のテキストを傍らにおくと、わかりやすいであろう。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。80

Page 81: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(特殊講義)Philosophy of Religion (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 キリスト教思想研究入門

[授業の概要・目的]この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心のある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り上げるのかについて、解説を行う。

[授業計画と内容]今年度前期は、「キリスト教と宗教哲学」という研究テーマについて、主要な問題や思想家を取り上げることによって説明が行われる。主要な問題としては、伝統的な理性と啓示、悪と神義論、予定と自由意志、形而上学と神などを挙げることができるが、主に近代以降の問題状況が中心になる。シュライアマハー、トレルチ、ホワイトヘッド、ティリッヒ、ブーバー、波多野精一、西谷啓治、リクールらを取り上げる予定である。 後期は、「アジアのキリスト教思想」という研究テーマについて、多様な文脈を整理しつつ、検討が行われる。日本では、植村正久、海老名弾正、内村鑑三、賀川豊彦など、韓国では、土着化神学、民衆の神学、中国・台湾では、宋泉盛、Pan-Chu Lai、インドでは、Aloysius Pierisなどの思想を紹介し、アジアのキリスト教思想研究の可能性を探りたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]受講者には、前期と後期に、一回ずつの研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって総合的に行う。

[教科書]授業中にプリントを配付する。

[参考書等] (参考書)授業において配付する資料によって、指示。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。81

Page 82: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(特殊講義)Philosophy of Religion (Special Lectures) 担当者氏名 鳥取大学 医学部 准教授 安藤 泰至

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 現代社会における死生の問いと宗教

[授業の概要・目的]宗教はこれまで、今・ここで生きる人間にとっての「生とはなにか?」「死とはなにか?」という問いを最も根源的なかたちで問うてきたと言えよう。しかし、現代社会において、そうした死生の問いは医療技術などによる広い意味での生命操作によって深く浸食されており、そうした事態は現代の生命倫理問題において最も典型的に表れている。生命倫理の諸問題は、表面的には非常に新しい倫理問題のように見えて、実は医療や生命科学技術の飛躍的な進展のもとで、人類が宗教において問い続けてきた伝統的な死生の問いをいま一度新しいかたちで問い直すものであるとも言える。本講義では、生命倫理におけるさまざまな具体的な事例をもとに、それらが利害の調整やそのための手続きを主とする既存の生命倫理学ではとらえきれない、根源的な死生の問いを私たちに投げかけていることについて、受講生とともに考えてみたい。

[授業計画と内容]4日間の集中講義のうち、前半の2日間は主として「いのちの始まりをめぐる生命倫理問題(妊娠中絶・生殖補助技術・出生前診断など)」、後半の2日間は主として「いのちの終わりをめぐる生命倫理問題(脳死臓器移植・安楽死・終末期医療など)を取り上げる。 それぞれのテーマについて、単になにが問題になっており、いまどのような議論が行われているのかについての「解説」に終わるのではなく、受講生といろいろやりとりやディスカッションをしながら、各人の生活、人生における実感をもった問いとしてこうした諸問題を受け止めていけるように講義を進めたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点50%(出席および授業中の発言)、レポート50%

[教科書]授業中にプリントを配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(関連URL)http://www.circam.jp/columns/detail/id=3083 (コラム:「いのちへの問い」と生命倫理 )http://tech_health.w3.kanazawa-u.ac.jp/html/20100313_andou.html (講演録:生命操作システムにおける「見えざるもの」)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))狭い意味の「生命倫理学」や「宗教」「宗教学」に特に関心をもっていなくても、人間の生と死やいのちについて、自分の実感を元に語り合うことのできる学生であれば歓迎します。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。82

Page 83: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(演習)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 氣多 雅子

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火5 授業形態 演習

題目 M. ハイデッガー「フライブルク講演」を読む

[授業の概要・目的]ハイデッガーの「フライブルク講演」をテキストとして演習を行う。哲学のテキストの読み方を訓練するとともに、後期ハイデッガーが思考の根本命題をめぐって行なった透徹した思索について理解を深める。

[授業計画と内容]「フライブルク連続講演 思考の根本命題」(1957年)は、後期ハイデッガーの思想を示す代表的な著作の一つである。そこで展開されているのは、古代ギリシアから思考の根本命題(同一律、矛盾律、排中律)と呼ばれて来たものを、その成立の基盤から掘り起こし根柢から経験し直してゆく、比類ない思索の試みである。授業では、毎回担当者を指名して読解し、その内容について一緒に考えてゆく。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(出席点、担当の読解、授業内での発言、等)による。

[教科書]Martin Heidegger, Gesamtausgabe Bd.79, Freiburger Vortraege, Klostermann, Frankfurt am Main.(コピー配布)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。83

Page 84: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(演習)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名 准教授 文学研究科 杉村 靖彦

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 水5 授業形態 演習

題目 レヴィナスの哲学コレージュ講演原稿を読む

[授業の概要・目的] 現在刊行中のレヴィナス著作集の第2巻 (Oeuvres 2, Parole et Silence et autres conférences inédites au Collège philosophique, Grasset/Imec, 2011) には、ジャン・ヴァール主宰の哲学コレージュでレヴィナスが1947年から1964年までに行った講演原稿の大半が収められている。これらの原稿は、初期の代表作『実存から実存者へ』(1947) から主著『全体性と無限』(1961)の時期までのレヴィナスの道程を如実に伝える貴重な資料である。本演習では、いずれかの講演を選び、公刊著作との内容的な連関をたえず確認しながら精読していく。この新資料の読解を通して、『全体性と無限』に結実するまでのレヴィナスの思索の紆余曲折を照らし出し、新たな解釈へとつながりうる論点を掘り起こしていきたい。

[授業計画と内容]最初の授業で、哲学コレージュでレヴィナスが行った一連の講演について最小限の予備知識を与えるべく、教師が解説を行う。その後の授業では、訳読および要約の担当者を決め、1回2-3頁ほどのペースで読み進めていく。

[履修要件] 第二外国語としてフランス語を履修していることを絶対条件とするわけではないが、フランス語初心者は、できるだけ早いうちに訳読作業を行う上で最低限必要な語学力を身につけるように努めてほしい。

[成績評価の方法・基準]平常点(担当箇所の訳読・議論への参加)と学期末のレポートによる。

[教科書]Emmanuel Lévinas, Oeuvres 2, Parole et Silence et autres conférences inédites au Collège philosophique, Grasset/Imec, 2

[参考書等] (参考書)Emmanuel Lévinas, Le temps et l'autre, PUF, 1948/1983(邦訳『時間と他者』、法政大学出版局)は、レヴィナスが哲学コレージュで初めて行った講演(1947年)なので、邦訳でもよいので必ずあらかじめ読んできてほしい。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

84

Page 85: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(演習)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名 准教授 文学研究科 杉村 靖彦

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金2 授業形態 演習

題目 M.Hénaff, Le prix de la vérité. Le don, l’argent, la philosophie を読む

[授業の概要・目的]  M・エナフはレヴィ=ストロースに関する研究でよく知られているが、哲学と人類学とを往還しつつ注目すべき仕事を次々と発表してきた人物である。2002年刊行のこの著作は、モース以来の人類学における贈与論を哲学知の伝達の無償性という主題に接続した上で、無償の贈与交換と貨幣による等価交換の対比とその歴史的変遷を人類史的なスケールで描いたもので、大きな反響を呼んだ。そこではまた、供儀の営みや超越者への負債感情といった宗教的事象も贈与論的な視点から考察し直されており、贈与や交換という問題を宗教哲学的に問い直す上で導きとなる洞察を数多く含んだ書である。授業では、重要な論点を含む箇所を抜粋して、ある程度の速度で読み進めていきたい。

[授業計画と内容]最初の授業で、教師がこの著作の全容を解説し、その後は訳読および要約の担当者を決めて、1回4,5頁程度のペースで読んでいく。分野横断的な著作なので、どの面に重点を置いて読み解いていくかは、出席者の顔ぶれを見て決めることにしたい。

[履修要件]第二外国語としてフランス語を履修していることを絶対条件とするわけではないが、フランス語初心者は、できるだけ早いうちに訳読作業を行う上で最低限必要な語学力を身につけるように努めてほしい。

[成績評価の方法・基準]平常点(担当箇所の訳読・議論への参加)と年度末のレポートによる。

[教科書]Marcel Hénaff, Le prix de la vérité. Le don, l'argent, la philosophie, Seuil, 2002.

[参考書等] (参考書)本演習で扱う著作の延長線上で、エナフは2012年に Le don des philosophes. Repenser la réciprocité (Seuil) を刊行した。これは、デリダ、レヴィナス、アンリ、マリオンらの贈与論を批判的に読み解きつつ、著者自身の立場をあらためてうち出したものである。演習では、必要に応じてこの新著での論述をも紹介したい。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

85

Page 86: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(演習II)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 氣多 雅子准教授 文学研究科 杉村 靖彦

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金3,4 隔週 授業形態 演習

題目 宗教哲学基礎演習

[授業の概要・目的]宗教哲学に関わる基本文献を教師とチューター役の大学院生の解説を手がかりに読み進めていくことで、概論と専門研究の橋渡しになるような知識と思考法の獲得を目指す。また、3回生以上の参加者は、卒論執筆に向けた研究発表を行う。宗教学専修の学部生を主たる対象とするが、哲学と宗教が触れ合う問題領域に関心をもつ2回生、および他専修学生の参加も歓迎する。

[授業計画と内容]宗教哲学の基本文献と言えるような著作や論文を数点選び、事前に出席者に読んできてもらう。そして、毎回教師とチューター役の大学院生の解説をもとに、質疑応答と議論を行っていく。また、研究発表の際には、論述の仕方や文献の扱い方なども指導し、論文の書き方を学ぶための機会とする。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(研究発表)と年度末のレポートによる。

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))この授業は、宗教学専修の学部生に対しては、卒論指導の役割をも兼ねるものである。必ず出席し、自らの学習に役立ててほしい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。86

Page 87: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(講読)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 鶴 真一

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木4 授業形態 講読

題目 Mackie, The Miracle of Theism を読む

[授業の概要・目的]・この授業は宗教学関連の原典を読むことを目的とするものです。原典に当たる経験を積んでもらうだけでなく、とりわけ宗教哲学における議論や知識を学んでもらうことを企図しています。・テキストとして、マッキーの『有神論の奇蹟』を読み進めていきます。マッキー(John Leslie Mackie, 1917-1981)はオーストラリアの倫理学者として有名ですが、この著書は「神の存在証明」に関する議論を一通り解説した上でマッキーの独自の解釈が平易な英語で記述されており、宗教哲学の入門書として最適なものとなっています。

[授業計画と内容]・事前に担当者を決め、自分の担当箇所を発表してもらいます。担当者は自分の担当箇所を責任をもって訳出し、質問された場合に回答できるよう内容についても十分に理解しておいてください。・発表内容にもとづいて、読解に関する指摘や考え方について講師から解説を加えます。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]・「出席」、「発表内容」、「課題提出状況」の三つを総合的に考慮して評価を行います。・第一回目の授業で詳しい説明を行うので、必ず出席してください。

[教科書]J. L .Mackie 『The Miracle of Theism : Arguments For and Against Existence of God』(Oxford University Press)ISBN:019824682X注)コピーを配布するので、必ずしも購入する必要はありません。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

87

Page 88: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

宗教学(講読)Philosophy of Religion (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 鶴 真一

配当学年 2回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 木4 授業形態 講読

題目 Mackie, The Miracle of Theism を読む

[授業の概要・目的]・この授業は宗教学関連の原典を読むことを目的とするものです。原典に当たる経験を積んでもらうだけでなく、とりわけ宗教哲学における議論や知識を学んでもらうことを企図しています。・テキストとして、マッキーの『有神論の奇蹟』を読み進めていきます。マッキー(John Leslie Mackie, 1917-1981)はオーストラリアの倫理学者として有名ですが、この著書は「神の存在証明」に関する議論を一通り解説した上でマッキーの独自の解釈が平易な英語で記述されており、宗教哲学の入門書として最適なものとなっています。

[授業計画と内容]・事前に担当者を決め、自分の担当箇所を発表してもらいます。担当者は自分の担当箇所を責任をもって訳出し、質問された場合に回答できるよう内容についても十分に理解しておいてください。・発表内容にもとづいて、読解に関する指摘や考え方について講師から解説を加えます。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]・「出席」、「発表内容」、「課題提出状況」の三つを総合的に考慮して評価を行います。・第一回目の授業で詳しい説明を行うので、必ず出席してください。

[教科書]J. L .Mackie 『The Miracle of Theism : Arguments For and Against Existence of God』(Oxford University Press)ISBN:019824682X注)コピーを配布するので、必ずしも購入する必要はありません。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

88

Page 89: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈キリスト教学専修〉

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(特殊講義)Christian Studies (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火5 授業形態 特殊講義

題目 キリスト教思想の新しい展開──自然・環境・経済・聖書(1)──

[授業の概要・目的]現代世界において宗教は、深刻な対立要因の一つと見なされている。この対立図式自体の問題性は別にしても、キリスト教がこうした文脈で問われていることは否定できない。本講義では、こうしたキリスト教思想を取り巻く思想状況を念頭に置きながら、キリスト教思想の新なる展開の可能性について議論を行いたい。扱われる問題圏は、自然・環境・経済・聖書で構成されるものである。

[授業計画と内容] 本年度は、「キリスト教思想の新しい展開──自然・環境・経済・聖書──」という新しいテーマを設定するにあたって、まず、問題の明確化と概要の提示を試みる。自然・環境・経済・聖書というテーマの構成要素に即して言えば、次のようになる。 まず自然から言えば、ここではキリスト教と自然科学(科学技術)の問題とそれを論じる基礎論としての刷新された自然神学が問題になる。そして、この自然神学は環境と経済という問題連関において具体化され、その際に自然神学は従来の自然科学との連関から拡張されることになる。その拡張を可能にする基盤となるのが、聖書とそれに関わる現代聖書学の新しい展開なのである。 前期は、ティリッヒ、マクグラス、カブらを参照しつつ、以上の前半部分を扱い、後期は、リクール、マクフェイグ、クロッサン、ホースリーらを参照しつつ、以上の後半が論じられる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによる。(講義内容の理解と、それとの関連における問題の展開を問う。)

[教科書]講義では毎回プリントを配付する。

[参考書等] (参考書)毎回の授業にて配付される資料を参照。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。89

Page 90: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(特殊講義)Christian Studies (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 キリスト教思想研究入門

[授業の概要・目的]この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心のある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り上げるのかについて、解説を行う。

[授業計画と内容] 本講義では、前期後期ともに、まず、10回程度の講義を行い、残り5回の授業において、受講者の研究発表を実施する。キリスト教学専修学部生(研究生も含めて)に対しては、この研究発表によって、卒論指導を行う。 今年度前期は、「キリスト教と宗教哲学」という研究テーマについて、主要な問題や思想家を取り上げることによって説明が行われる。主要な問題としては、伝統的な理性と啓示、悪と神義論、予定と自由意志、形而上学と神などを挙げることができるが、主に近代以降の問題状況が中心になる。シュライアマハー、トレルチ、ホワイトヘッド、ティリッヒ、ブーバー、波多野精一、西谷啓治、リクールらを取り上げる予定である。 後期は、「アジアのキリスト教思想」という研究テーマについて、多様な文脈を整理しつつ、検討が行われる。日本では、植村正久、海老名弾正、内村鑑三、賀川豊彦など、韓国では、土着化神学、民衆の神学、中国・台湾では、宋泉盛、Pan-Chu Lai、インドでは、Aloysius Pierisなどの思想を紹介し、アジアのキリスト教思想研究の可能性を探りたい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]受講者には、前期と後期に、一回ずつの研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって総合的に行う。

[教科書]授業中にプリントを配付する。

[参考書等] (参考書)授業において配付する資料によって、指示。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。90

Page 91: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(特殊講義)Christian Studies (Special Lectures) 担当者氏名 非常勤講師 手島 勲矢

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火4 授業形態 特殊講義

題目 ヘブライズムの読解

[授業の概要・目的]ユダヤ教の思想は、古代、中世、近代を通じてフィロソフィアへの同調と反発を繰り返しながらも、その聖書解釈を基礎にした独自の思想的視点と哲学的世界観を見失わない。つまりユダヤ思想の現象とは、ギリシア語思考に向き合うからこそ際立つヘブライ語思考の特異性(「ヘブライズム」)と見なしても良い。本講義では、各時代の様々なヘブライ語テキストを取り上げ読みながら、そのユダヤ独自の哲学的な世界観・言語観の理解に努める。キーワードは、言語、文字、ヘブライ語文法、フィロソフィア批判。目的・ねらいは、ユダヤ思想の歴史的概観、ユダヤ教語彙の基本的理解、およびユダヤ思想の文献的現実の理解を深めることにある。

[授業計画と内容]1.導入:聖書とフィロソフィア、2.賢者のヘブライ語:ヘシェル『天よりのトーラー』、3.フィロソフィアのヘブライ語化:イツハク・ハイスラエリー、4.聖なる言語:イブン・ジャナッハ『セフェル・ハ・リクマ』序文、5.啓示と自然:ユダ・ハレヴィ『クザリ』、6.存在と言語(1):マイモニデス『モレ・ハネブヒーム』、7.存在と言語(2):マイモニデス『セフェル・マダア』「ヒルホット・イェソデ・トーラー」、8.名詞と形容詞:イブン・エズラ『イェソッド・モラ』『セフェル・シェム』、9.定義と人称:クラツキン訳スピノザ『エチカ』第一部定義、10.啓蒙主義のヘブライ語:モーゼス・メンデルスゾーン『オール・レ・ネティバー』。各課題に対して1~2週の授業を予定しているが、クラスの要望や状況を見て計画を多少修正する場合もある。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点評価・・質問票による授業参加(30%)小レポート(40%)宿題(30%)

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))講義はヘブライ語テキスト読解を中心にするが、テキストの要点はハンドアウトにして(翻訳がある場合は翻訳も含めて)提供するので、ヘブライ語の知識は履修要件ではない。ただ履修者が望めばヘブライ語テキスト読解の比重を変える事もある。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。91

Page 92: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(特殊講義)Christian Studies (Special Lectures) 担当者氏名西南学院大学    

国際文化学部 准教授 津田 謙治

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 キリスト教の正統と異端

[授業の概要・目的] キリスト教の異端の起源は、使徒の時代に遡るとも言われている。何が異端で何が正統なのかという問題は、キリスト教を学ぶ者にとっては非常に興味深いものであるが、解き難いものでもある。異端というと、真っ先に忌避すべきものと捉える者もいる。しかし、それは教会史において必ずしも否定的な側面ばかりとは言えない。ドイツの神学者バウアーなどは、正統的教義の形成に際して、異端との論争が積極的な側面を持っていたことを指摘している。本講義では、異端と正統教会との論争が活発であった二世紀近辺に焦点を当て、教理的問題とそこに含まれた思想をテーマとして扱う。

[授業計画と内容]・本講義では以下に挙げるような課題について扱う。 1.異端思想概論 2.ユダヤ的キリスト教 3.グノーシス思想 4.マルキオン 5.モナルキア主義

・また同時に、外国語文献(英語)の講読を行う。テキストは初期の異端思想に関係するもので、次のものを扱う予定である。 Adolf von Harnack, “Marcion : The Gospel of the Alien God”, translated by John E. Steely and Lyle D. Bierma, North Carolina, 1990.

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]・平常点(授業への取り組み・参加など)・・・ 50点・レポート・・・ 50点

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)J.N.D. ケリー 『初期キリスト教教理史 上 使徒教父からニカイア公会議まで』(一麦出版社)J.N.D. ケリー 『初期キリスト教教理史 下 ニカイア以後と東方世界』(一麦出版社)A.H. アームストロング 『古代哲学史』(みすず書房)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))・初回の講義では、細かい注意事項を伝えますので、必ず出席してください。・外国語文献講読は、参加者全員で和訳しながら進めていくので、予習を必ずしておくこと。・テキストについては事前もしくは第一回目の講義で配布します。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。92

Page 93: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(演習)Christian Studies (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水4 授業形態 演習

題目 日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(1)──

[授業の概要・目的]日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本におけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、今年度以降、無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局面の解明がめざされる。今年度は無教会キリスト教の創始者である内村鑑三を取り上げる。特に内村の中心的思想である非戦論について、その基本的テキストを精読したい。

[授業計画と内容]本年度は、内村鑑三の中心思想のうち、特に非戦論に焦点をあわせつつ、内村のキリスト教思想の特徴とその意義について議論を行いたい。その際に、内村を、キリスト教思想史における戦争・平和論(絶対平和思想、正戦論、聖戦論の諸類型。19世紀以降の国民国家のなかでのキリスト教)の中に位置づけると共に、内村以降の矢内原忠雄、南原繁、政池仁ら無教会第二世代への思想展開に留意する。そのために、内村自身の基本テキストの精読とそれに基づく思想分析がなされ、あわせて、さまざまな参考文献(内村についての欧米の研究文献を含めて)を参照しつつ、議論が行われる。 具体的な演習の進め方については、初回のオリエンテーションで詳細が説明される。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による。(受講者には、前期後期に最低一回ずつの発表担当を課するが、その発表内容と、演習への参加度とから総合的に判断する。)

[教科書]テキストはコピーして配付する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に前期後期各一回以上の発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。93

Page 94: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(演習)Christian Studies (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 金4 授業形態 演習

題目 キリスト教思想の基本文献を読む

[授業の概要・目的] キリスト教思想を理解し、研究するには、その基本的な文献を広くまた深く読むことが必要である。この演習では、近代以降のドイツ語による文献を精読することによって、キリスト教思想研究に必要な文献読解力の向上をめざす。

[授業計画と内容] 今年度は、ティリッヒの宗教哲学に関わる文献から、次のものを取り上げ、演習を行う。

Paul Tillich, Religionsphilosophie, 1925. (Paul Tillich. MainWorks 4)

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加度とから総合的に判断する。)

[教科書]使用するテキストについては、コピーを配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講生には、キリスト教思想に対する関心と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うことができる。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。94

Page 95: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(演習)Christian Studies (Seminars) 担当者氏名 教授 文学研究科 芦名 定道

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 金4 授業形態 演習

題目 新約聖書とその思想─パウロ研究(1)─

[授業の概要・目的]新約聖書は、キリスト教思想の基盤であり、キリスト教思想研究を志す者には、聖書原典を読む能力(語学・聖書学・聖書神学など)が求められる。本演習ではギリシャ語原典の講読を通して現代聖書学の基礎の習得を目指す。

[授業計画と内容]本年度は、多岐にわたる新約聖書の思想の内から、パウロのローマの信徒への手紙を冒頭から講読し、パウロのテキストに即しつつその思想の内実へと迫ることを試みたい。本演習では、各種の辞書の使用法から、聖書注解書の扱い方といった、聖書テキストを読解する上で必要となる基礎的作業の習熟を目指す。 また、パウロの思想の理解を深めるために、Cranfieldの注解書(ICC)などを随時参照するともに、Jacob Taubesの Die politische Theologie des Paulus (Wilhelm Fink, 1995)の講読を並行して行う予定である。受講者には、ギリシャ語原典の読解のほかに、このテキストの読解が求められる。

[履修要件]ギリシャ語初級文法を習得していること(必要があれば、個別的に相談)。

[成績評価の方法・基準]平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加度とから総合的に判断する。)

[教科書]聖書ギリシャ語原典(Nestle-Aland)の関連箇所と、英語(あるいは日本語)テキストのコピーを配付する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に数回の発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。95

Page 96: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(演習)Christian Studies (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 方 俊植

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 水5 授業形態 演習

題目 韓国のキリスト教史―民衆神学の観点から―

[授業の概要・目的] 韓国のキリスト教は、韓国の近代化の中で重要な役割を果たした。したがって、韓国のキリスト教史をふり返りつつ、韓国キリスト教の現況とその可能性について探求することは、韓国への理解を深めることはもちろん、韓国や日本におけるキリスト教の研究にとっても重要な意味を有している。そこで、この演習では韓国の民衆神学を取りあげる。特に、民衆神学の歴史や韓国史における民衆の伝統を中心に、民衆神学の基本的なテキストを精読していく(日本語と英語の文献が主となるが、場合によっては韓国語の文献を使用することもある)。

[授業計画と内容] 韓国の民衆神学は、社会の貧困層すなわち抑圧・疎外された階層が歴史の担い手であり、「苦難」の過程において、民衆こそが歴史的主体であることを明確に示した。この授業では、民衆の視点から見た韓国キリスト教史に焦点を合わせ、まず韓国キリスト教史の概観、韓国キリスト教の性格、韓国プロテスタント宣教における特徴について学んだ上で、次に民衆神学の概観、韓国史における民衆の伝統、さらに韓国の仮面劇に対する神学的な考察、超越の主体と社会的な意義、恨の形象化とその神学的な省察といった問題をも考察するなかで、その意義について明らかにしていきたい。  なお、演習の具体的な進め方については初回のオリエンテーションで詳細に説明される。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による(受講者には発表を課し、その内容および演習への参加度とから総合的に判断する)。

[教科書]使用するテキストについては、コピーを配布する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

96

Page 97: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

キリスト教学(演習)Christian Studies (Seminars) 担当者氏名 非常勤講師 堀川 敏寛

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 水5 授業形態 演習

題目ヘブライ語(旧約)聖書思想の解釈―苦しむ者の神(エレミヤ・ヨブ・第二イザヤ)と先見者アブラハム

[授業の概要・目的]マルティン・ブーバーのドイツ語テクストの購読を通して、ヘブライ語聖書(旧約聖書)における思想を、それらが書かれた時代背景やテクストの生成過程を参照しながら解釈する。ドイツ語を読むと同時に、ヘブライ語聖書原典とその翻訳にも親しむ。 受講者は、ドイツ語テキストを読み、該当箇所を訳出することが求められる。またヘブライ語聖書(BHS)のマソラ本文の紹介、聖書物語や古代イスラエル史に関しては、随時、講師による補足講義を行う。 昨年度は「モーセの十戒」「エレミヤと偽預言者」「プラトンとイザヤ」「第二イザヤの秘儀」を読んだ。一年を通し、主に記述預言者による「預言書」を、列王記などの王国史を参照しながら扱った。今年度は、「第二イザヤにおける苦難の僕」と「アブラハムと族長物語」を中心的に取り上げる予定である。 ドイツ語テクストは、ブーバー著作集第2巻『WERKE Zweiter Band -Schriften zur Bibel』に収録されている論文「Der Glaube der Propheten -Der Gott der leidenden」と「Abraham der Seher」を用いる。

[授業計画と内容]今年度は下記の主題をいくつか取り上げ、当該箇所を購読する予定である。 1.エレミヤの預言における神意とは。2.ヨブ記における正義と苦難の意味。3.イザヤ書の構成(複数著者説)について。4.イザヤから第二イザヤへと繋がる概念とは。5.第二イザヤにおける唯一神教の誕生。6.第二イザヤの「神の僕」とは。7.四人の神の僕。8.苦難の僕は誰か。9.預言者と先見者。10.アブラハム契約の主意

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(50%)とレポート(50%)

[教科書]Martin Buber 『WERKE Zweiter Band -Schriften zur Bibel』(Verlag Lambert Schneider)

[参考書等] (参考書)

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

97

Page 98: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

ヘブライ語(初級)(語学)Hebrew 担当者氏名 非常勤講師 手島 勲矢

配当学年 3回生以上 単位数 1 開講期 前期 曜時限 火3 授業形態 語学

題目 ヘブライ語解釈の基礎(1)

[授業の概要・目的]ヘブライ語、文字、テキストほかの歴史的概要に加えて、文法の基礎(母音記号、名詞、人称代名詞、形容詞、前置詞、語根、動詞/分詞ほか)の導入。授業では、聖書やイスラエルの幼児向け絵本やラビ・ユダヤ教テキストの例文を用いて、文法情報とテキスト解釈との関係にも注意を払う。ヘブライ語文法の哲学的意義・思想的特徴についても授業では言及する。

目標:ヘブライ語の文字と母音記号を認識して声に出して読めること書けること。名詞と形容詞の変化、人称代名詞と前置詞の人称変化が認識できること。完了・未完了に関わらない動詞(分詞)を含む文章構造を理解し和訳できること、ヘブライ語作文できること。辞書を利用できること。

[授業計画と内容]1.ヘブライ語の歴史(聖書へブライ語と賢者のヘブライ語ほか)、2.母音記号と文字、3.形容詞と名詞(男性形と女性形他)、4.形容詞と名詞(単数形と複数形他)、5.人称代名詞と指示代名詞、6.数詞と前置詞、7.語根と動詞、8.7つの動詞、9.名詞文、10.存在の名詞ほか。*1課題あたり1~2回を当てる。内容や順番は授業の進捗状況で多少変化することもある。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点評価・・・・出席と授業参加(30%)、宿題(30%)、期末テスト(40%)

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業では、文字や母音記号を覚えるためのエクササイズ的な共同作業も取り入れている。文法の習熟のための練習問題、また文法の解釈的意義を確認するテキスト解釈も授業内で行う。初級と中級をあわせての履修が好ましい。最終的には、現代ヘブライ語辞書他を使って独力で、様々な時代の文章を読めるようにすることを目標とする。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。98

Page 99: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

ヘブライ語(中級)(語学)Hebrew 担当者氏名 非常勤講師 手島 勲矢

配当学年 3回生以上 単位数 1 開講期 後期 曜時限 火3 授業形態 語学

題目 ヘブライ語解釈の基礎(2)

[授業の概要・目的]前期に引き続き、ヘブライ語文法の基礎(特に動詞の完了形・未完了形の基礎)を練習を通して身に付ける。動詞および文構造での聖書ヘブライ語と賢者のヘブライ語の差異を紹介する。目標は、動詞/完了・未完了の変化に習熟すること。不規則変化を語根パターンにおいて認識できること。完了・未完了の動詞を含むヘブライ語文章を理解し翻訳できるようになること。聖書ヘブライ語の基本的な特徴を理解すること。

[授業計画と内容]1.完了形(基本)、2.未完了形(基本)、3.不規則変化(III-h/y)、4.不規則変化(II-w/y、I-y)、5.不規則変化(I-n、II&III-Geminated)、6.不規則変化(喉音文字を含む語根)、7.人称接尾辞と不定詞と命令形、8.時制の問題、9.聖書へブライ語と賢者のヘブライ語、10.まとめ。1課題あたり1~2回の授業を要する。進捗状況をみながら内容や順番は多少変化する。

[履修要件]へブライ語(初級)を履修している、もしくは同程度のヘブライ語の知識があること。

[成績評価の方法・基準]平常点評価・・・出席・授業参加(30%)、クイズ・宿題(30%)、期末テスト(40%)

[教科書]授業中に指示する

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))中級では実地にヘブライ語テキストを辞書を引きながら読んでいく。テキストは思想・哲学・言語に関する易しい論文の抜粋、また聖書、ミシュナー・タルムード他、からのサンプル的文章等を考えている。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。99

Page 100: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

〈美学美術史学専修〉

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 吉岡 洋

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水2 授業形態 特殊講義

題目 芸術・テクノロジー・言語

[授業の概要・目的]芸術、テクノロジー、言語の相関をめぐって考察し、現代の芸術実践について語るための批評言語の可能性を模索することが目的である。

[授業計画と内容]昨年に引き続きペーター・スローターダイクの『球体』三部作(Peter Sloterdijk, Sph&#228;ren I-III, 1998-2004)を手がかりにしつつ、現代のメディア環境とテクノロジー的諸条件のもとで批評的実践はいかにして可能かであるのかを検討する。そうした原理的考察と並行して、現代美術とメディアアートの具体実践について語ることを試みる。また「メディア芸術」という問題的概念についても検討する。時間のゆるす限り現代美術やメディアアートに関わる展示などにも足を運び、現地においても講義することを試みる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業時に適宜指示する。必要資料はコピー配布する。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

100

Page 101: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 根立 研介

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水3 授業形態 特殊講義

題目 平安中期彫刻史研究

[授業の概要・目的]10世紀後半から11世紀半ば頃の、いわゆる摂関期を中心とした彫刻史の問題を取り扱う。この時期はいわゆる国風文化が花開く時期で、彫刻史で言えば、和様が大成される時期である。また、康尚や定朝といった、新しい性格を有する仏師が登場し、藤原道長ら権門の造仏を盛んに行った時代である。彫刻様式や仏師のあり方などからすれば、この時期はまさしく日本の彫刻史の大きな転換期に当たる。この授業では、様々な史料や画像を提示しながら、この一大転換期の彫刻史の様相を把握し、和様の大成や中世的な性格の仏師への変容といったことなどについて理解を深めていくのが目的である。

[授業計画と内容]本年度の主な課題は以下の通りである。1課題について原則1~3週間の授業をおこなう予定である。※康尚登場以前の彫刻史の様相※康尚の登場※康尚の主要事績※和様の形成※定朝の登場※定朝の主要事績※平等院鳳凰堂阿弥陀如来像をめぐって※和様の大成をめぐって※寄木造りの大成※平安中期の仏師のイメージ(説話文学から探る)※僧綱仏師の登場※定朝の後継者たちの活動

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによる。(論述の内容について、分析の仕方、使用した資料の取り扱いなどを含め総合的に判断する。レポートが100%)

[教科書]なし。毎回、資料配付を行う。

[参考書等] (参考書)根立研介 『日本中世の仏師と社会』(塙書房)ISBN:4-8273-1204-4

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))かなりの量の資料を配布するが、これらの読解については相当程度に予習復習が要求される。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。101

Page 102: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 文学研究科 平川 佳世

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木1 授業形態 特殊講義

題目 16世紀ローマの北方画家たち

[授業の概要・目的]16世紀の北方美術とイタリア美術の関係について、ローマに滞在した北方画家の動向に着目しつつ、多角的に考察する。

[授業計画と内容]16世紀、ドイツの画家デューラーのイタリア滞在以降、アルプス以北の画家、とりわけ人物画家たちにとって、イタリア、とりわけ、古代美術や同時代のイタリアの巨匠たちの作品の宝庫であるローマに滞在し、画技を磨くことが一般化する。本講義では、16世紀、ローマで活動した北方画家たちの動向や当地で制作した作品の分析を通じて、北方画家による異なる様式の摂取の問題や15世紀以降イタリアに根強く残る北方趣味、イタリア人画家と北方画家の競合など、16世紀美術を理解するための多角的な視座の獲得をめざす。

[履修要件]特になし。芸術や歴史に興味ある人の受講を歓迎します。

[成績評価の方法・基準]平常点と定期試験

[教科書]特になし。適宜、プリントを配布します。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))西洋美術一般について幅広い関心をもち、展覧会や美術館等で実作品を鑑賞する機会を持つよう、心がけて下さい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。102

Page 103: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 中村 俊春

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金3 授業形態 特殊講義

題目 17 世紀オランダの風俗画および肖像画研究

[授業の概要・目的] 1609年にスペインからの事実上の独立を達成したオランダ共和国は、海運業と貿易等により、「有り余る富embarrasment of riches」とも呼ばれる、未曾有の経済的発展を達成した。他のヨーロッパの国々に先駆けて君主制を廃したこの新興国では、裕福な市民階級が、政治的にも経済的にも国の中心的な存在となり、美術の分野でも彼らの趣味を強く反映した作品が制作された。 この講義では、この時代のオランダで制作された風俗画および肖像画を取り上げて、その様式的特徴や図像の意味に関する考察を行うとともに、美術史的な研究の進め方について学ぶ。 

[授業計画と内容] この講義では、17世紀オランダの風俗画および肖像画を取り上げて、それに関連する論文を読み進めながら、個々の作品について考察する。今年度は特に、オランダの若者文化、恋愛観、結婚観を検討し、風俗画と肖像画に表された男女の関係を読み解く試みを行う。取り上げる画家は、ウィレム・バイテヴェッヒ、ディルク・ハルス、フランス・ハルス、フランス・ファン・ミーリス(父)、ヤン・ステーン、ヘラルト・テル・ボルヒである。毎回の講義で、原則としてこれらの画家の作品を1点ずつ取り上げながら、前期は15点の風俗画、後期は5点の風俗画と10点の肖像画を検討し、それを通じて、この時代のオランダにおける男女の関係に関する考え方の特徴を探る。

[履修要件] 少なくとも英語で書かれた専門文献を読みこなす語学力を有していること。また、あまり頻繁に欠席する学生の受講は難しい。芸術や歴史に関心のある学生を特に歓迎する。

[成績評価の方法・基準] 授業中に行った発表とレポートによる総合評価。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書) 美学美術史学研究室や文学部図書室所蔵のオランダ美術関連の書籍を参照すること。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)) おのおのの受講生に、担当する作品あるいは論文が課題として与えられ、担当者の発表に基づきながら、出席者全員で議論するという形式で授業を行う。そのために、毎回、準備としてかなりの量の欧文文献を読んでおく必要がある。  

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。103

Page 104: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 教授 文学研究科 宇佐美 文理

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金3 授業形態 特殊講義

題目 中国絵画とのその精神史

[授業の概要・目的]清中国絵画の歴史をたどりつつ、当時の絵画の背景にある精神史を、絵画理論を中心に論じていく。一年で完結する予定。

[授業計画と内容]・中国絵画と「形」・「絵」とは「画」とは・「筆」と「墨」そして「色」・絵画の起源・地上での任務・「あの世」での効用・人物画の最高峰―顧愷之・気韻の登場・山水画の出現と展開・宗教と芸術・敦煌壁画・筆遣いの革新・絵の価値を決めるのは作者の人格か・圧倒的な山水画の傑作群・蘇東坡―東アジア文人の一つの理想像・馬遠、夏珪・日本に残った天才牧谿・南宋花鳥画・歴史上何度も現れる「復古」―異民族支配下の文化・文人画という「文化現象」―元末四大家・浙派、呉派・形の発見―董其昌・自由な造形へ―明末「変形」主義・再び異民族支配下―八大山人と揚州八怪の「意志」・色の発見―近代絵画、そして現代へ

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによる。(論述の内容について、使用した資料などの読解、分析の仕方を含めて総合的に判断する。レポートが100%。)

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))近畿各地のみならず、日本全国でしばしば開かれている中国絵画に関わる展覧会をできるだけ見ておくことを希望します。中国哲学史と共通。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。104

Page 105: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 教授 人間・環境学研究科 篠原 資明

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 月3 授業形態 特殊講義

題目 風雅モダンとその諸相

[授業の概要・目的]風雅モダンとその諸相について哲学的美学的観点から検討する。

[授業計画と内容] 以下のような課題について、1課題あたり4~5週の授業をする予定である。1.17世紀の物語とモダンの三相2.モダンと博物館モデル3.ポストモダンと図書館モデル4.桂離宮とおじゃる丸5.風狂と風天6.風雅モダンと時間モデル

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートによる

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。105

Page 106: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 人文科学研究所 岡田 暁生

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 火3 授業形態 特殊講義

題目 20世紀音楽とは何だったのか(1)

[授業の概要・目的]イギリスの歴史家ホブズボームのいうところの「短い」20世紀は、音楽史にも当てはまる。それは第一次大戦と前後して幕を開け、1970年前後のポストモダンの時代の始まりとともに、緩やかに別の時代へ移行していき、おそらくは1990年前後にほぼ終息した。従来アヴァンギャルド音楽の歴史としてのみ記述されることが多かった西洋音楽史の20世紀であるが、この授業ではそれを、従来の西洋音楽史の「アヴァンギャルド音楽」「アメリカ娯楽音楽」「クラシック音楽の演奏文化化」という三つの支流への分裂として眺める。それと同時にこの授業では、「現代」としての20世紀音楽が、「近代」としての19世紀音楽(これはクラシック音楽の全盛時代であり、またヨーロッパのブルジョワ階級によって担われた音楽であった)から、どの程度まで連続的な現象として眺められるべきか、つまり20世紀現代は結局19世紀近代を克服することができたのかできなかったのかという問題に、焦点を当てようと思う。

[授業計画と内容]予定しているのは以下のテーマであり、それぞれに3回程度の授業を充てる予定である。・ブルジョワ音楽文化としての近代クラシック:フランス革命から第一次大戦まで・音楽史における第一次大戦の意味:クラシックの終焉とアヴァンギャルドの登場・アメリカ娯楽音楽文化を19世紀クラシックの延長上で考える・亡命者の音楽 :ウィーン発ベルリン経由ハリウッド着・19世紀音楽はいつ終わるのか:リヒャルト・シュトラウスとシェーンベルク

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートのみによる。

[教科書]使用しない毎回レジメを配布する。下の参考書の中には高価なものも含まれるが、目次だけでも眺めておけば、授業の参考になるはずである。

[参考書等] (参考書)岡田暁生 『西洋音楽史』(中公新書)ホブズボーム 『極端な時代 上下』(三省堂)アレックス・ロス 『20世紀を語る音楽 上下』(みすず書房)そのほかにアドルノの『音楽社会学序説』及び『啓蒙の弁証法』及び『新音楽の哲学』には頻繁に言及する予定なので、ぜひとも一読されたい。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

106

Page 107: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 人文科学研究所 岡田 暁生

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 火3 授業形態 特殊講義

題目 20世紀音楽とは何だったのか (2)

[授業の概要・目的]イギリスの歴史家ホブズボームのいうところの「短い」20世紀は、音楽史にも当てはまる。それは第一次大戦と前後して幕を開け、1970年前後のポストモダンの時代の始まりとともに、緩やかに別の時代へ移行していき、おそらくは1990年前後にほぼ終息した。従来アヴァンギャルド音楽の歴史としてのみ記述されることが多かった西洋音楽史の20世紀であるが、この授業ではそれを、従来の西洋音楽史の「アヴァンギャルド音楽」「アメリカ娯楽音楽」「クラシック音楽の演奏文化化」という三つの支流への分裂として眺める。それと同時にこの授業では、「現代」としての20世紀音楽が、「近代」としての19世紀音楽(これはクラシック音楽の全盛時代であり、またヨーロッパのブルジョワ階級によって担われた音楽であった)から、どの程度まで連続的な現象として眺められるべきか、つまり20世紀現代は結局19世紀近代を克服することができたのかできなかったのかという問題に、焦点を当てようと思う。

[授業計画と内容]予定しているのは以下のテーマであり、それぞれに3回程度の授業を充てる予定である。 ・アドルノ『新音楽の哲学』とトーマス・マン『ファウストゥス博士』・「20世紀音楽の原理」としてのコラージュ ・モダニズムとアヴァンギャルドは何が違うのか ・ロマン派としての映画音楽、そしてクラシック・モダンの「映画音楽化」 ・「戦後」とアヴァンギャルドの黄金時代:トータル・セリーとモダン・ジャズと

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポートのみによる

[教科書]使用しない毎回レジメを配る予定。

[参考書等] (参考書)岡田暁生 『西洋音楽史』(中公新書)ホブズボーム 『極端な時代 上下』(三省堂)アレックス・ロス 『20世紀を語る音楽 上下』(みすず書房)そのほかにアドルノの『音楽社会学序説』及び『啓蒙の弁証法』及び『新音楽の哲学』には頻繁に言及する予定なので、ぜひとも一読されたい。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

107

Page 108: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 准教授 人文科学研究所 稲本 泰生

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金2 授業形態 特殊講義

題目 東アジア仏教美術史における形態の伝承・変容とその意味

[授業の概要・目的] 東アジアにおける仏教美術の受容と展開の諸相について、「形態の伝承・変容という現象が内包する意味の解読」という観点を中心に、多角的に検討する。主な対象は六朝隋唐~両宋時代の中国、及び併行期の朝鮮半島及び日本で制作された彫刻・絵画・工芸品。考察にあたっては「仏教美術が宗教美術であること」「東アジアにとって仏教が外来宗教であること」に特に留意し、最新の研究成果を反映して、造形作品や視覚イメージの生成・伝播等の実態を包括的・構造的に把握することを試みる。

[授業計画と内容] 今年度は「東アジア仏教美術史における瑞像と聖遺物」に関わる重要な事象を選定して遺物・文献史料の両面から検討を加え、歴史的に跡づける。前期は「阿弥陀浄土図・阿弥陀如来像における特定図像の反復継承と変容」、後期は「釈迦瑞像と舎利荘厳の関係」をテーマに取り上げ、各々以下の課題について講述する。1課題あたり2~4週程度の授業をする予定。 (a)当該テーマに関連する重要作品の系譜をたどり、問題点を抽出する。前期は中国・敦煌石窟の阿弥陀浄土図、奈良当麻寺・阿弥陀浄土図(当麻曼荼羅)など、後期は中国・龍門石窟の触地印如来坐像、韓国慶州・石窟庵の諸彫刻、京都清凉寺・釈迦如来立像などを対象とする。 (b)インド・中央アジア的要素の東アジア仏教美術における受容の様相。  (c)仏教徒による各種の実践・行為と造形作品・視覚表象の関係。  

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]年度末のレポートによる。

[教科書]使用しない必要な資料を配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))特になし。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。108

Page 109: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 奈良女子大学 文学部 教授 加須屋 誠

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木3 授業形態 特殊講義

題目 仏教美術史研究における図像解釈学の理論と実践

[授業の概要・目的]仏像や仏画は元来「祈り」「飾り」「語り」といった実用的な機能を有する道具であった。それが美術というカテゴリーに入れられ、まなざされるようになったのは近代のこと。そのときから仏教美術は学問的な「解釈」の対象となった。この講義では、日本の仏教美術史研究における図像解釈学の進化の過程をトレースし、かつ個々の作品に対するその実践的方法の在り方を例示し検討する。様式論、図像学といったオーソドックスな方法から、20世紀末のニュー・アート・ヒストリーを経て、現在の美術史学がいかに構築され、さらにどのような方向を目指しているのか考えたい。

[授業計画と内容]以下のような課題について、1課題あたり1~2週の授業をする予定である。1.はじめに(講義の概要紹介) 2.「仏教美術史」誕生 3.戦前~戦後の仏教美術史研究 4.文学テクスト論と絵画史料論 5.ニュー・アート・ヒストリーとはなにか 6.個別研究(二河白道図)、7.個別研究(聖衆来迎寺本「六道絵」)、8.個別研究(地獄草紙、餓鬼草紙、病草紙)、9.個別研究(大和文華館蔵「笠置曼荼羅」 10.おわりに(まとめと今後の課題) 

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]学期末試験

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。

109

Page 110: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 愛知教育大学 教育学部 准教授 安田 篤生

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 木3 授業形態 特殊講義

題目 江戸時代の狩野派―狩野探幽を中心に―

[授業の概要・目的]江戸時代の狩野派について、江戸前期を代表する絵師の一人である狩野探幽を中心に考察する。江戸時代に著された画史や画論などの記述と作品を対照させ、探幽及びその作品について理解を深めることを目指す。

[授業計画と内容]室町時代後期から江戸時代、とりわけ江戸前期にかけて画壇の中心に位置し続けたのが狩野派である。従って、当該時期の日本における絵画制作のあり方を知るためには、狩野派についての理解が不可欠である。本講義では、江戸前期に狩野派の絵師によって著された画論を通して窺える狩野派の絵画観や絵画制作のあり方を踏まえた上で、江戸前期を代表する狩野派の絵師である探幽を取り上げ、時代を画したと評される画風の成立や変遷について作品に即して講述する予定。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]レポート(作品や文献資料、社会的背景などに対する分析を踏まえた記述の論理性など、論述内容を総合的に評価する)による。

[教科書]使用しない必要な資料は適宜配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))附属図書館に配架されている美術全集や市販の書籍、展覧会などを通して、室町時代後期から江戸時代前期にかけての絵画史の展開、特に狩野探幽について自習しておくことが望ましい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。110

Page 111: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(特殊講義)Aesthetics and Art History (Special Lectures) 担当者氏名 非常勤講師 小峯 和明

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期集中 曜時限 集中講義 授業形態 特殊講義

題目 絵巻と物語を読む

[授業の概要・目的]平安末期から中世、近世に至る、前近代の絵巻作品(12~19世紀)を中心に物語と絵画のかかわりを焦点に読み解く。物語の形成と構造、表現の特色、絵画化の方法、画中詞の意義、絵解きとの関連等々、広義の物語と絵画の相関を中心に、多面的に読む。絵は見るものではなく、読むものであることの理解を深める。メディアとしての絵巻の特性を認識し、マンガやアニメのルーツともいえる絵巻の世界を味わえるようにしたい。具体的な作品は、院政期では『伴大納言絵巻』『吉備大臣入唐絵巻』『信貴山縁起』『鳥獣戯画』、鎌倉期では『石山寺縁起』『華厳縁起』、室町期・江戸期ではお伽草子系の絵巻『百鬼夜行絵巻』『道成寺縁起』『酒呑童子』などを扱う予定。DVDやパワーポイントを使いながら読んでいく。

[授業計画と内容]1.絵巻への招待 2.伴大納言絵巻―子供の喧嘩に親が出て 3.吉備大臣入唐絵巻―遣唐使の外交神話 4.鳥獣戯画―動物達の楽園とその崩壊 5.信貴山縁起絵巻―空飛ぶ童子 6.華厳宗祖師絵伝―異国・異界・異類 7.石山寺縁起絵巻―夢見る人々 8.十二類絵巻―狸の合戦と出家 9.道成寺縁起絵巻―清姫のふるさと 10. 酒呑童子絵巻―酒呑童子の故郷を往く 11. 百鬼夜行絵巻―妖怪達のパレード 以上の内容を集中期間に講義する。進度によって予定の変更がある。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(毎回の講義へのコメント)と最終レポートとで総合的に評価する。

[教科書]資料を毎回、配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))博物館・美術館などで、実物の絵巻を見ること。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。111

Page 112: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習I)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 中村 俊春教授 文学研究科 根立 研介准教授 文学研究科 平川 佳世

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 火2 授業形態 演習

題目 美学美術史学の実地指導

[授業の概要・目的]美術作品が所在する現場に実際に足を運び、美術作品に触れ、作品の分析等、美学美術史学の研究方法の実地指導を行う。

[授業計画と内容]京都、大阪、奈良などに所在する美術館や博物館で開催される日本美術、西洋美術、現代美術等をテーマとした展覧会、あるいは優れた仏像や障壁画などの日本・東洋美術を所蔵する寺社が、指導の現場となる。見学の詳細については、美学美術史学研究室前などに適宜掲示されるので、各々確認すること。作品に対する鑑定眼は美学美術史学研究の基礎であり、多くの作品を実際に目にすることによって養われる。そのため、出来るだけすべての見学会に参加することが望ましい。また、対象作品については各自事前に専門文献等を参照しつつ学習し、明確な目的意識をもって見学に参加できるよう、入念に準備すること。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]見学時における口頭発表およびレポート

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)大学の蔵書を適宜参照すること

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))作品保存の観点から、メモを取る際は鉛筆のみ使用可。また寺社見学に際しては、節度ある服装で参加すること。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。112

Page 113: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 中村 俊春准教授 文学研究科 平川 佳世

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木2 授業形態 演習

題目 イメージの多様性をめぐって

[授業の概要・目的]美術および諸芸術に関するドイツ語文献の講読を通じて、専門の研究書を読解する力を養うとともに、美術史および芸術学の諸問題について理解を深めることを目指す。本年度は、今日、多様なあり方を示すイメージについて様々な観点から論じた文献を読む。

[授業計画と内容]本年度は、伝統的な絵画、彫刻のみならず、絵記号、写真、映画、コンピューターグラフィックスなど、今日、実に多様なあり方を示すようになったイメージをめぐる、種々の理論的な考察を集めた次の論文集を読み進めながら、イメージとはいかなるものとして理解されうるのか、それは言語と比較したときにどのような特徴を有するのかといった問題について考察する。Bild-Zeichen. Perspektiven einer Wissenschaft vom Bild, herausgegeben von Stefan Majetschak, München, 2005. 受講生諸君は、毎回必ずテキストを予習しておき、授業に参加することを求めます。

[履修要件]特になし。芸術や歴史に興味があり、意欲的に授業に参加する人の受講を歓迎します。

[成績評価の方法・基準]前期と後期それぞれに、平常点および筆記試験により成績を評価し、これらの合算により最終的な成績評価を行う。

[教科書]テキスト等は授業中に配布する。

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))ラジオやテレビ、講演会等、様々な機会を活用して、聞く、話す、書くといった読解以外のドイツ語能力の向上にも努めて下さい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。113

Page 114: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名 准教授 文学研究科 平川 佳世

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 水5 授業形態 演習

題目 ルネサンスにおける芸術家と受容層

[授業の概要・目的]美術史に関するイタリア語文献の講読を通じて、イタリア語の実践的読解力を養うとともに、美術史の諸問題について理解を深めることを目指す。

[授業計画と内容]本年度は、Salvatore Settis, Artisti e committenti fra Quattro e Cinquecento, Torino, 2010所収の諸論文の講読を通じて、ルネサンスにおける芸術作品と受容層の関係について考察する 。イタリア語の習得度や美術史の知識の有無は問いませんが、受講生の皆さんには毎回予習を行い、積極的に授業に参加することを希望します。

[履修要件]特になし。芸術や歴史に興味ある人の受講を歓迎します。

[成績評価の方法・基準]平常点と定期試験

[教科書]講読テキストはプリントで配布します

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))ラジオやテレビ、講演会等、様々な機会を活用して、聞く、話す、書くといった読解以外のイタリア語能力の向上にも努めて下さい。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。114

Page 115: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名京都工芸繊維大学

工芸学部 准教授 永井 隆則

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 月2 授業形態 演習

題目 モダン・アートの社会学(I)

[授業の概要・目的]モダン・アートの社会学研究に関して、以下の文献を講読しながら、諸問題を講じる。Pierre FrancastelL'Impressinnisme Manet Monet Cezanne Renoir Gauguin Van Gogh Degas SeuratDenoel GonthierParis1937

[授業計画と内容]上記文献を毎回、一文一文、翻訳する。

[履修要件]フランス語の中級以上の知識を身につけておくこと。

[成績評価の方法・基準]平常点と試験

[教科書]永井隆則『モダン・アート論再考ー制作の論理から』思文閣出版、2004年永井隆則『フランス近代美術史の現在ーニュー・アート・ヒストリー以後の視座から』三元社、2007年

[参考書等] (参考書)永井隆則『もっと知りたいセザンヌ』東京美術、2012年永井隆則『越境する造形ー近代の美術とデザインの十字路』晃洋書房、2003年永井隆則『デザインの力』晃洋書房、2010年

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業中、終了後、メール等で随時、質問、相談に応じます。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。115

Page 116: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名京都工芸繊維大学

工芸学部 准教授 永井 隆則

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月2 授業形態 演習

題目 モダン・アートの社会学(II)

[授業の概要・目的]モダン・アートの社会学研究に関して、以下の文献を講読しながら、諸問題を講じる。Pierre FrancastelL'Impressinnisme Manet Monet Cezanne Renoir Gauguin Van Gogh Degas SeuratDenoel GonthierParis1937 

[授業計画と内容]上記文献を毎回、一文一文、翻訳する。

[履修要件]フランス語の中級以上の知識を身につけていること。

[成績評価の方法・基準]平常点とレポート

[教科書]永井隆則『モダン・アート論再考ー制作の論理から』思文閣出版、2004年永井隆則『フランス近代美術史の現在ーニュー・アート・ヒストリー以後の視座から』三元社、2007年

[参考書等] (参考書)永井隆則『もっと知りたいセザンヌ』東京美術、2012年永井隆則『越境する造形ー近代の美術とデザインの十字路』晃洋書房、2003年永井隆則『デザインの力』晃洋書房、2010年

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))授業中、終了後、メール等で随時、質問、相談に応じます。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。116

Page 117: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名 甲南大学 文学部 教授 西 欣也

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 前期 曜時限 木4 授業形態 演習

題目 芸術理論の基本カテゴリー

[授業の概要・目的]美学芸術学のレファレンスやガイドブックからいくつかの項目を選んで精読することにより、芸術理論の歴史と主要な論点に関する基礎知識を習得するとともに、欧文で理論書を読みながら批判的に考察するための基礎的なスキルを得る。

[授業計画と内容]英文のレファレンス(A Companion to Aesthetics; Encyclopedia of Aestheticsなど)および入門書(The Routledge Companion to Aesthetics; The Oxford Handbook of Aestheticsなど)の項目から受講者の関心に応じてテクストを選び、一つの概念につき2~3週の授業をする予定である。参加者の英訳をもとに正確で平明な日本語訳の作成作業をおこなうだけでなく、複数の文献から関連するトピックを選んで記述の信頼性や情報量を吟味したり、今日的な観点から内容をめぐる解説と討議を交えつつ論述を分析したりすることで、読解を批判的に深める方法を学ぶ。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]出席と翻訳課題により評価する。ただし授業中の積極的な発言等も考慮に入れる。

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講者全員が毎回それなりの予習を要求されます。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。117

Page 118: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習II)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名京都市立芸術大学

美術学部 講師  深谷 訓子

配当学年 3回生以上 単位数 2 開講期 後期 曜時限 月4 授業形態 演習

題目 イメージの複製 (西洋美術史関連英書講読)

[授業の概要・目的]美術史を学んでいく過程では、必ず何らかのかたちで「複製」というテーマに触れることがあるでしょう。この授業では、「複製」というテーマを扱った文献を批判的に通読することを通じて、この問題に関する各自の思索を深めてもらうと同時に、専門用語等の正確な訳出と使用ができるようになってもらうことを目指します。

[授業計画と内容]以下の文献を講読します。Susan Lambert, The Image Multiplied: Five centuries of printed reproductions of paintings and drawings, New York, 1987.この著作には本論と図版に付された解説文とがありますが、講義中は本論を中心に扱い、図版のキャプション及び解説文については各自訳出を課題として行なっていきます。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点(授業中の訳出)と提出物によって行います。受講人数と取り組み状況によっては、最終授業時の一部の時間で試験を行うこともありえます(その場合は学期の途中で改めてお伝えします)。

[教科書]講読するテクストに関しては、プリントを配付します。

[参考書等] (参考書)以下の書評も参照してください。森雅彦、「書評 Susan Lambert, The Image Multiplied」、『西洋美術研究』No.11、2004年、208-215頁。

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))受講者全員が毎回それなりの予習と課題を要求されます。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。118

Page 119: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(演習III)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名

教授 文学研究科 中村 俊春教授 文学研究科 根立 研介教授 文学研究科 吉岡 洋准教授 文学研究科 平川 佳世

配当学年 3回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 金4 授業形態 演習

題目 美学美術史学の諸問題

[授業の概要・目的]卒業論文の作成に向けて、受講者全員が各自設定した美学美術史学に関する問題について口頭発表を行い、研究を進展させることを目指す。

[授業計画と内容]受講者各自が卒業論文を視野に研究テーマを設定し、作成した原稿に基づき、30分程度の発表を行う。発表に際しては、必要に応じて、パワーポイント等で画像資料を提示する、ビデオ等で映像資料を映写する等、各自工夫すること。発表後は全員で内容についての討論を行い、問題意識を共有することとする。各自の研究の根幹をなす重要な演習なので、出来るだけ早目にテーマを決定し、常時問題意識を念頭において研究を進め、充実した研究発表を行うことが求められる。また、関連する芸術作品に直接触れる機会を有するよう、常に努力してほしい。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]平常点による評価

[教科書]使用しない

[参考書等] (参考書)特になし

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))研究テーマの選定や参考書籍について疑問がある場合は、出来るだけ早目に教員に相談すること。また、画像資料、映像資料の処理法に関しても、適宜相談を受け付けている。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。119

Page 120: ¹ B º Ø e Û4 6ä1n&É% M0t - 京都大学...1n*O g  ¹3û H 1n " ) 4 G 2 4 3û º 4

授業科目名 <英訳>

美学美術史学(講読)Aesthetics and Art History (Seminars) 担当者氏名

大阪大谷大学 文学部 講師 田中 健一助教 人文科学研究所 高井 たかね

配当学年 2回生以上 単位数 4 開講期 通年 曜時限 木2 授業形態 講読

題目 和漢書講読

[授業の概要・目的]日本・東洋美術史学では、作品や作者を研究する際に様々な文献も読むことがしばしば要求され、時には活字に翻刻されていない史料にも目を通さなければならない。この授業では、変体仮名や漢文体で書かれた史料を読むための基礎的な能力を養うことを目的とする。

[授業計画と内容]以下の内容に従い授業を進める。〔前期〕平安~室町時代の主要な絵巻作品から数点を選定し、毎回、参加者全員で詞書の釈文を作成する。変体仮名に慣れるまでは、一文字ずつ字母も含めて確認していく。そのため、一回の授業で読み進めるのは数行程度のペースになると思われるが、これを数回行った後は、分量を増やす予定である。

取り上げる作品としては、『信貴山縁起絵巻』、『当麻曼荼羅縁起絵巻』などを予定しているが、受講生の関心も勘案する。また、授業の中で美術史学に関する基本図書も紹介したい。〔後期〕※清、李漁『閒情偶寄』「器玩部」をテキストとする。今年は器玩部・制度の序を読んだあと、炉瓶から読み始める予定。※語法の確認をしながら、漢文読解の訓練をおこなう。※出席者に訓読および現代語訳をしてもらう。担当者を決めないので、全員毎回の予習が必要。※毎回の進度は、初めは半葉程度になるかと思われる。これが2,3回続くと、一回に一葉は進むようになる。

[履修要件]特になし

[成績評価の方法・基準]前期は、毎回の授業における読解練習(50%)、ならびに学期末の試験(50%)により評価を行う。

後期は、授業時の訓読・現代語訳のほか、出席も考慮する。

[教科書]前期:「字典 かな」笠間書院後期:漢和字典(テキストはコピーを配付)

[参考書等] (参考書)授業中に紹介する

(その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等))毎回、かなりの量のテキストを読むので、参加者には相当程度の予習が要求される。

※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。120