第8課 エディントン近似

32
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第8課 エディントン近似. 平成17年12月12日. 授業の内容は下の HP に掲載されます。 http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/STAFF/nakada/intro-j.html. 今回のキーワード. エディントン近似  Eddington Approximation. 8.1.平面近似. 全ての物理量AがX軸に垂直な平面内で一定と仮定する。 A(X,Y,Z)=A(X) (1) ーX軸方向(上向き)の輻射強度 I に対する方程式は、dI / dx= κ I- ε. - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: 第8課 エディントン近似

第8課 エディントン近似

平成17年12月12日

授業の内容は下の HPに掲載されます。

http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/STAFF/nakada/intro-j.html

今回のキーワード

エディントン近似  Eddington   Approximation

Page 2: 第8課 エディントン近似

θτλ

τλ =0

μdI(μ,x)/dx = I(μ,x)κ(x) - ε(x)

Iλ (μ,τλ=0)

Iλ (μ,τλ)

全ての物理量AがX軸に垂直な平面内で一定と仮定する。 A(X,Y,Z)=A(X)

(1) ーX軸方向(上向き)の輻射強度 I に対する方程式は、dI / dx= κ I- ε(2) X軸に角度 θ を成す直線 (μ = cosθ) に沿って、輻射方程式を考える。

直線に沿っての長さを t とすると、dI / dt= κ I- ε d l となる。

dt と X軸に沿っての深さdXとの関係は、d t =dx/ μ なので、書き直して

8.1.平面近似

YZ

Page 3: 第8課 エディントン近似

例(1):形式解μdI(μ,x)/dx = I(μ,x)κ(x) - ε(x)  :以下 I λ 、 κλ 等を I、 κ と省略する

 d τ = κ dX とおいて、  μdI / dτ = I - S  

    dτ は光線に沿っての光学的深さでなく、X軸に沿っての光学的深さ、に注意。光学的深さ= τ の点で、X軸に対し角度 θ の輻射 I(τ,μ) は下のように

与えられる。

μ>0 : I(τ,μ)=∫∞τS(t)exp[ - (t - τ)/μ]dt/μ

=   eτ/μ∫∞τS(t,λ)e - t/μdt/μ

μ<0 : I(τ,μ)= -∫ τ0S(t,λ)exp[ (τ - t)/μ]dt/μ

= - eτ/μ∫τ0 S(t,λ) e - t/μdt /μ

=∫τ0 S(t,λ) e - (τ - t) / ( - μ) dt / ( - μ)

t=0

τ

μ>0

μ<0

Page 4: 第8課 エディントン近似

表面から角度 θ で出る輻射Iの解は下のように与えられる。

I(τ=0 、 μ) = (1/μ)∫∞0 S(τ) exp( - τ/μ) dτ

上式を見るとSを Source Function と呼ぶことが納得される。

S(τλ) =S=一定(0 <τ<τo )のスラブ表面での I (τ=0 , μ) を計算すると、

I(τ=0 , μ) =   (1/μ)∫τo0S exp( -τ/μ) dτ

       =  S[1 - exp ( - τo /μ) ]

τo

I(τ=0 , μ)θ

S(τ)

表面からの輻射強度

自己吸収のあるスラブの表面輝度

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

0 30 60 90θ °( )

Ⅰ/S

τ 0.1o= τ 0.5o= τ 1o= τ 2o=

Page 5: 第8課 エディントン近似

S(τ)= a + bτ

I(τ=0 ,μ>0) = (1/μ)∫∞0S(t)exp( ‐t/μ) dt

      = (1/μ)∫∞0( a+b t)exp( ‐t/μ) dt

  = (1/μ)[ a∫∞0 exp(‐t /μ) dt + b∫∞

0 t exp(‐t /μ) dt]

= a+ bμ= S(τ=μ)     ( μ >0)

I(τ=0 ,μ<0) = 0 ( μ <0)

例(2):線形解の表面輝度とフラックス

θ

  τ=1

  τ = μ =cos θ

  τ=0下図で光線に沿った τ =1に注意

Page 6: 第8課 エディントン近似

フラックス

  F λ =∫ μIλ(μ,τ=0) d Ω = 2π∫ 10μ( aλ+ bλμ)dμ= 2 π(aλ/2 + bλ/3)

       Source Function   Sλ (τ)=aλ+bλτ  だったから、

F λ = π[aλ+(2/3)bλ]=πSλ(τ=2/3)  である。

 温度Tの黒体表面からのフラックスが π B λ(T), ここにB λ( T ) は輻射強度、

 だったことを考えると、線形大気では、 τλ =2 / 3の深さの所を見て

 いると言える。

  τλ =1

  τλ = μ =cosθ

  τλ =0 0

 a

 a+b  a+b

μ

 I( τ=0)

  1/3 2 /3 1

  S(τ=2/3 )

Page 7: 第8課 エディントン近似

モーメント方程式をどこかでむりやり閉じる必要。

   エディントン近似   

エディントン近似が正確に成り立つ例

( i) 完全等方輻射 I(Ω)=Io の場合

J=Io, K= (1/2)∫1-1Ioμ2dμ=Io/3 =J/ 3

8.2. エディントン近似 ( Eddington approximation )

× ∫dΩ/4π    :

× ∫μdΩ/4π  : 

    μdI/dτ = I - S   (平面近似)

     モーメント方程式 SJ

ddH

この系列は μ2   μ3  と上げても閉じない。式の数<変数の数

H

ddK

JK31

Page 8: 第8課 エディントン近似

Jλ=(1/2)∫1-1I dμ=(1/2)∫1

-1(Io+I1μ)dμ=Io(λ)

Hλ=(1/2)∫1-1Iμdμ=(1/2)∫1

-1(Io+I1μ)μdμ = (1/3)I1(λ)

Kλ=(1/2)∫1-1Iμ2dμ=(1/2)∫1

-1(Io+I1μ)μ2dμ=(1/3)Io(λ)

θ

(ii)   I(τ,λ,μ)=Io(λ)+I1(λ)μ

(iii)   I(τ,λ,μ)= I+ (λ) μ>0

  = I‐(λ) μ<0J=(I+ + I‐)/2

H=[I+ /2 – I‐/2]/2=(I+ – I‐)/4

K=[I+ /3+ I‐ /3]/2=J/3

I+

I‐

4H

Page 9: 第8課 エディントン近似

(1)

(2)

8.3.恒星大気のエディントンモデル

SJ

ddH

H

ddK

仮定 : ( a )∫ Jλκλdλ =∫ ελdλ :輻射平衡 ( Radiative Equilibrium)

     この仮定は(1)を

JSJ

dxdH

とすると分かるように、H=一定 を意味する

dJ

dxdH

dx

dHdd

dxdH

Page 10: 第8課 エディントン近似

で定義される κR = Rosseland mean pacity を使うと

仮定( b ) Jλ(x) = Bλ(T(x)) :LTE

  ( c ) Kλ(x)=(1/3)Jλ(x)    :エディントン近似

ddTTdB

ddTTdB

R

11

H

dxdK

1(2)から、 

∫Hλ d λ =H ,   ∫ Kλ d λ = K とする。

(1)から仮定(a)によって、

         H ( x ) =Ho       (3) 

ddxdKd

dxdBd

dxdJd

dxdK

R

1131

311

HodxdK

R

1

(4)

Page 11: 第8課 エディントン近似

   H(τR)=Ho =一定

   K(τR)=τR H o+ C

   J(τR) = S(τR)=B(τR)=3(HoτR+C) = (σ/π)T4 (τR)

したがって、線形近似S=a+b τ の結果が適用できる。

      a=3C  b=3Ho である。

Ho は、総フラックスで与えられた一定値。

Cは、 τ =0(表面)でフラックスFが 4πH であるという条件から定める。

平均光学深さ τR を τR=∫ρ(x)κR(x)dx と定義すると、

Page 12: 第8課 エディントン近似

S= 3 C+3 Hoτ を線形大気(S=a+b τ )の結果に当てはめると、

  フラックスF= π S (τ =2 / 3 ) = π( 3C+2H o)

モーメントの定義から、F= 4π Hであるから、

   π( 3C+2H o) = 4π H o

  C=2H o/ 3

結局、 H(τ)=Ho =一定

    K(τ)=τ H o+ 2H o/ 3=H o (τ+ 2 / 3 )

   J(τ) = S(τ)=B(τ)=3Ho (τ+ 2 / 3 ) = (σ/π)T4 (τ)

となる。 

Page 13: 第8課 エディントン近似

ここまでの結果は、エディントン近似モデルの  (iii)   I(τ)= I+ (τ)   μ>0

  = I‐ (τ)   μ<0

でも考えられる。

  H(τ)=Ho =一定= (I+ – I‐)/4

   K(τ)=τ H o+ C = (I+ + I‐)/ 6 を解いて、

   I+ (τ) =2H (τ) +3 K(τ)= 2 Ho +3 (τ H o+ C)

   I‐(τ) =3 (τ H o+ C) - 2 Ho

仮定 : 表面 τ =0で、I= Io (μ >0 )

= 0 (μ <0 )

とすると、C= ( 2 / 3 ) H o , Io=4Ho

   H(τ)=Ho =一定

   K(τ)=τ H o+ ( 2 / 3 ) H o =H o (τ+ 2 / 3 )

で、前ページと同じになる。

Page 14: 第8課 エディントン近似

τ =0 Io

4Ho

4Ho

4Ho

エディントン近似モデル (iii)

Page 15: 第8課 エディントン近似

エディントンモデルに入るパラメターはHoだけである。 パラメターHoを温度で表現する為、F= 4π Ho = σ T e 4 で有効温度 Te 

を導入する。すると、

    Ho= σ T e 4/4 π

   J(τ) = S(τ)=B(τ)=( 3 σ T e 4/4 π) (τ+2/3) = (σ/π)T4 (τ)

   T(τ)4 =(3 /4)Te4 (τ+2/3)

表面 (τ =0 ) 温度 To はTeよりやや低く、 

     To4 = (1/2)Te4 、 (To=0.84Te)

また、  T(τ=2/3) =Te 

ここにも、 τ=2/3  が現れている。

Page 16: 第8課 エディントン近似

0 2/3 1 2 3

τ

0 2/3 1 2 3

τ

2HH

4H3H

H

K

JT/Te

0 .5

1 .5

J,H,Kの τ による変化 温度Tの τ による変化

Page 17: 第8課 エディントン近似

8.4.線形大気からの放射Sλ(τλ)= aλ + bλτλ の場合、

恒星表面からの輻射強度 I(μ,τλ=0) は、

I (μ,τλ=0)=(1/μ)∫∞0Sλ(τλ)exp( -τλ/μ) dτλ

       = aλ+ bλμ

フラックスF λ は、

F λ = 2 π∫ 10 μ I λ(μ,τλ=0) dμ

  = 2 π ∫ 10 μ(aλ+ bλμ)dμ

  = π[aλ+bλ(2/3) ]

= πSλ(τλ = 2/3)

θ

τ=0

S λ (τλ=cosθ)τλ = cosθ

I (μ,τλ=0)

平均光学深さ τR=∫ρ(x)κR(x)dx を使うと、 τλ= τR (τλ/τR ) =2/3 の時

RRR 3

232

32

Page 18: 第8課 エディントン近似

結局、F λ = π B λ ( T )  

      ただし、

その時、LTEを仮定すると、 Sλ =B λ  なので

λ

κλ

κ R

λ

Fλ

B λ (Te)

κλ = κ R F λ = π B λ [Te]

κλ < κ R F λ = π B λ [T>Te]

κλ > κ R F λ = π B λ [T<Te]

κλ が小さいと深い所を見るのでF λ は大きくなる。

RRTBF32

412141

32

434

eTReTRT

ここに、

41

121

ReTT

Page 19: 第8課 エディントン近似

太陽         地球

λ

F( λ)

F

σ Tg4 

地表

可視 赤外

8.5.温室効果地球表面の温度は基本的には、

   太陽輻射による熱流入(主に可視域)=地表からの熱放射(主に赤外域)

で決まる。

この時の熱平衡の式は、地表温度=Tgとおくと、

   F(太陽)= σ Tg4 である。

Page 20: 第8課 エディントン近似

太陽         地球

λ

F( λ)

Fo

2(1- A)・Fo

(1- A)・Fo

大気   Ta

地表   Tg

可視 赤外

(1)単層モデル地球表面は赤外で不透明な( τ>1)大気に覆われている。

すると輻射の収支は前図から下図のように修正される。

  Ta=大気温度、 Tg=地表温度、 A=可視光反射率 である。

A・Fo

(1- A)・Fo

Page 21: 第8課 エディントン近似

     To=太陽有効温度=5780K、 Ro=太陽半径、  D=1AU=215Ro

     Fo=σTo4(Ro/D)2 : 太陽から地上に向かう総フラックス(真上からとして)

   σTa4 =大気から上方向、宇宙空間への赤外放射=下方向、地表への赤外放      

   σTg4 = 地表から大気への赤外放射 なので、

Fo=σTa4 +AF o   :大気の上での輻射収支

 F o + σTa4 = σTg4 +AF o   :大気と地表の間での輻射収支

単層モデルの仮定 1)大気は一様な温度Taを持つ。   2)太陽光は可視、地上からは赤外のみ放射

 3)大気は可視で透明、赤外は不透明で黒体   4)可視太陽光の地表反射率=A

大気

Fo=σTa4 +AFo   

 F o + σTa4 = σTg4 +AF o   

太陽

大地

Fo 

Fo 

AFo 

AFo 

σTa4

σTa4

σTg4

  

Page 22: 第8課 エディントン近似

太陽表面でのフラックス= σTo 4、 太陽半径= Ro 、 地球太陽距離= D

とおくと、

Fo=σTo 4( Ro/D) 2  であるから、上の式に代入すると、

Ta= To(Ro/D)1/2 (1-A) 1/4 ,  Tg=2 1/4 Ta

  A    0.1    0.3     0.5     0.7    0.8   0.85  0.9

  Ta   384    360      331   292    264   245   222

  Tg   455    428     394     347    313   292   263

 (1- A) F o =σTa4  

σTg4 =2 σTa4  

このように、大気が毛布の役をするので地上温度は大気の 1割以上高温

となる。

単層モデルでの Tg と Ta との関係が、エディントン大気での Te と Toとの関係と同じであるのは面白い。

Page 23: 第8課 エディントン近似

Fo=太陽の可視フラックス

AFo=反射。

(1-A)Fo=地表で吸収。エディントン近似では、大気温度は大気表面から地表にかけて上昇し、ロスランド平均光学深さ τ R= 2/3

での温度T2 /3 が単層モデルの大気温度 Ta と等しい。

T2 /3 = Ta = To(Ro/D)1/2 (1-A) 1/4

大気表面

   τ =0

地表面

τ = τ G

τ= 2/3

大気は赤外では不透明で、温度勾配を持つ。平面大気中を地表から

大気表面へ向け F = (1-A)Fo の赤外フラックスが流れると考える。

(2)エディントン大気モデル

可視 赤外

Page 24: 第8課 エディントン近似

地球大気の特異性は、後に示すように大気の上端から地表までのロスランド平均光学的深さ τR

G が 2/3 より小さいことである。このため大気温度が Te まで達することは起こらない。

そこで、通常のエディントン大気モデルを次のように変更する。

1: 地表までの大気温度分布はエディントン大気モデルを採用

     大気上端温度= To        地表温度= TG   とすると、

RTT

2314

04

2: 地表までの光学的深さ τλG は波長による。

    τλG>2 / 3 ならば  Fλ は τλ =2 / 3、すなわち τR= (2 / 3)

( τRG/τλ

G )

       の深さを見る。その深さでの温度 T は、

G

GR

G

GR

R TTTT

1

32

231

32

231 4

04

04

04

τλG<2 / 3 だと 地表( T=TG )が直接見えてしまう。

G

RG TT 2314

04

Page 25: 第8課 エディントン近似

GGRR

G

G

GRG

TBTBF

TBTBF

       の時

        の時

32

132

32 4

1

0

大気上端

地表

 32

G  

32

G

 32

 になる筈の場所32

GTG

To

Page 26: 第8課 エディントン近似

(μ )波長 logτ λG

1 - 1.271.5 - 0.18

2 - 0.722.5 0.915

3 0.3693.5 - 1

4 - 1.544.5 1.078

5 0.2055.5 1.734

6 3.0996.5 2.842

7 2.4217.5 1.242

8 0.3588.5 - 0.44

9 - 0.74

大気から地表までの光学的厚み τλG

(μ )波長 logτ λG

9.5 2.54710 0.105

10.5 - 1.2811 - 1.33

11.5 - 1.1612 - 1.03

12.5 - 0.7413 - 0.4

13.5 0.35814 1.242

14.5 2.71615 3.684

15.5 2.63216 1.284

16.5 1.03217 0.821

17.5 0.737

(μ )波長 logτ λG

18 0.69518.5 0.695

19 0.73719.5 0.863

20 0.94720.5 1.074

21 1.15821.5 1.284

22 1.45322.5 1.579

23 1.66323.5 1.832

24 1.95824.5 2.084

25 2.211

Page 27: 第8課 エディントン近似

大気吸収を取り扱い易くするために前々ページのグラフから、

吸収=水蒸気連続吸収+水蒸気バンド吸収 +炭酸ガスバンド吸収

と考え、以下のように近似する。

)()()()()()(

10)(CO

10)(CO

10)(CO

10)(

10)(

10)(

654321

]5.15)([35.026

]15)([5.28.35

]5.9)([2.37.24

]6)([9.033

]5.2)([12

)(24.041

2

2

2

2

2

 

 

            大気全吸収

   mバンド吸収16

   mバンド吸収15

   mバンド吸収10

 mバンド吸収水蒸気6

      水蒸気近赤外吸収

=        水蒸気連続吸収

G

m

m

m

m

m

m

次ページの上図は前と同じ大気の光学的深さの測定値で、下図は上の近似式をグラフにしたものである。バンドの形等細かいところでの違いはあるが、今後はこの近似式で話を進める。

大気吸収の近似式

Page 28: 第8課 エディントン近似

τ λ大気上端から地上までの光学的深さ ( )

-2

-1

0

1

2

3

4

0 5 10 15 20 25λ μ( m)

log

τλ(

τ λ 1 CO CO大気光学的深さ ( ) モデル : 2標準 モデル2: 2倍

- 2

-1

0

1

2

3

4

0 5 10 15 20 25λ

log

τ

CO2標準 CO2*1.5

H2O

H2OCO2

CO2

Page 29: 第8課 エディントン近似

ロスランド平均の定義は、

大気の κλ は温度 T の関数であるが、温度依存を無視すると、大気表面から地表までの平均光学深さ τR =∫ κR ρ dx は上と同じ形、

ddTTdB

ddTTdB

R

11

ddTTdB

ddTTdB

R

11

1exp

15

2

kTch

chB

)()(

14388KTmkT

chX

TXXXch

dTdB

25

2

1expexp

なので

で計算できる。

とおき、

となる。

ロスランド平均光学的深さ τR

Page 30: 第8課 エディントン近似

簡単に前頁の積分を、下式のような和で置き換え、 T= 280 K て計算すると、

359.0

1expexp

1expexp1

1

25

25

R

i i

ii

i i

ii

i

R

TXXX

TXXX

           

大気上端の温度として(ちょっと高いが) To=260K を採用する。 すると、

K6.289260359.0231

41

GT

m/m/1

)K(m3.14388exp

1m

10742.3 25

8

W

T

TBF

GG

G

GRG

TT

TT

     の時

     の時

32

132 4

1

0

Page 31: 第8課 エディントン近似

大気輻射スペクトル

0

5

10

15

20

25

30

0 5 10 15 20 25λ μ( m)

F λ

W/(m

2/μm」

CO 正常 TG黒体( ) To)黒体(

吸収の強い波長帯では T=To (大気上端)の黒体輻射

吸収の弱い波長帯では T=TG(地表 ) の黒体輻射

Page 32: 第8課 エディントン近似

 問題8 2005年12月12日     提出 2005年 12月19日8 A

魔法瓶の外壁は室温 To= 300 K 、内壁は中のお湯の温度 Ti= 370 K に保たれている。

簡単のため外壁と内壁は黒体、その間は真空と考える。

(1) 内壁から外壁に流れる1m2当たりの熱流の大きさ W0 を求めよ。

(2) 内壁と外壁の間に黒体の膜を1枚張る。この時の熱流W1 を W0 で表せ。

(3) 膜が N枚ではどうか?

Ti To

...

T1

TNT2

WN

8 B     To =260 K 一定として、大気中 CO が2倍になると、地表温度は何度にな

    るか? その時、 Fλ が増加する波長と減少する波長が生じる理由を述べよ。